JPH0724265U - 粘着ローラ掃除具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数種類の床面、例えば畳とカーぺット等の
ように、ごみの性質のことなる床面に対応して、容易に
対応できる粘着ローラ掃除具を提供する。 【構成】 ハンドルが設けられたロッドの先端側に、複
数個の粘着ローラを平行かつ切り替え移動可能に設けた
ことにより、床面に応じて、選択的に１つまたは２つの
粘着ローラを床面と接する位置に配置できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば家庭用掃除具に係り、特に粘着ローラを使用する粘着ローラ 掃除具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般的な粘着ローラ掃除具は図５に示されるように構成されている。粘着ロー ラ掃除具１の基本的な構成は、金属製のロッド２からなる本体幹部２ａと、この 幹部２ａの基端に設けられたハンドル３と、幹部２ａの先端側に設けられたロー ラ軸４とを備えている。そして、このローラ軸４には筒状の粘着ローラとしての 粘着テープ５が同心状態に嵌合装着できるように成っている。

【０００３】 そして、使用時には、粘着テープ５を床面に接地させ、使用者がハンドル３を 押し歩くことにより清掃を行い、粘着テープ５の粘着力が低下した場合には、粘 着テープ５を剥がし、新しい粘着面を露出させて使用する構造となっている。

【０００４】 以下、粘着ローラ掃除具１の構造について説明する。ロッド２の幹部２ａの先 端側は、幹部２ａの軸心に対してほぼ垂直な軸心を構成するように折曲され、ロ ーラ軸４の図示しない軸心部が形成されている。この軸心部に対して樹脂製のロ ーラ軸４が同心状態で回転自在に枢着されている。そして、軸心部のローラ軸４ の端部から突出する末端部には保護キャップ６が装着されている。また、ローラ 軸４の外周面には、ローラ軸４の軸方向に平行な複数の凸条部４ａが形成されて いる。これら凸条部４ａは粘着テープ５の心筒を内側から当接して固定するため のものである。

【０００５】 上述のように構成された粘着ローラ掃除具１は、単一の粘着テープ５のみを装 着するものであるが、実際に家庭で掃除をする場合には、カーペットや木製の床 面または、カーペットや畳等２種類以上の範囲を同時に掃除する場合が多い。

【０００６】 また、単一の粘着テープ５のみでは、一度の回転移動では完全な掃除ができず 、複数回にわたって往復移動させて、掃除をしなければならないことがあった。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

一般的な粘着ローラ掃除具は、カーペットや木製の床面または、カーペットや 畳等の２種類以上の範囲を掃除するのには適さず、床面の種類ごとに粘着テープ を剥がす等の対応が必要であった。また、一度の移動では完全に掃除ができない ことがあり、同じ場所を複数回往復移動させて掃除をする必要があった。

【０００８】 本考案は上記事情に着目してなされたものであり、床面の種類に応じて簡単に ２つの粘着テープを変更でき、また、２つの粘着テープを同時に使用することが できる粘着ローラ掃除具を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

請求項１に記載の考案はロッドの基端側にハンドルを設け、ロッドの先端に回 動体を設け、回動体の回動中心から離れた位置に互いに所定距離をもって平行に 立設され、粘着ローラを回転自在に支持する複数本のローラ軸を設け、回動体を 複数の所定角度位置の選択したいずれか１ヵ所でロッドに固定可能な固定手段を 設けた粘着ローラ掃除具にある。

【００１０】 請求項２に記載の考案はロッドの基端側にハンドルを設け、ロッドの幹部軸心 に対してほぼ垂直な方向に回転の軸心を持つ回動軸部をロッドの先端側に設け、 回動軸部に回動体を設け、ロッドの幹部と回動軸部との間を連結する迂回枠部を 設け、回動軸部から所定距離離れた回動体に回動軸部とほぼ平行に立設され、粘 着ローラを回転自在に支持する一対のローラ軸を設け、回動体がロッドに対して 複数の所定角度位置の選択したいずれか１ヵ所に対応する位置で迂回枠部に嵌合 して回動体をロッドに対して固定可能な嵌合固定手段を設けた粘着ローラ掃除具 にある。

【００１１】

【作用】

請求項１の考案によれば、回動体をロッドに対して回動させ、固定手段により 回動体を所定角度でロッドに対して固定することにより、複数本のローラ軸に装 着された粘着ローラのいずれか１つを選択的にロッドの最先端側に位置させるこ とができる。また、回動体をロッドに対して所定角度位置以外の角度に位置させ ることで、非固定状態とすることができる。

【００１２】 請求項２の考案によれば、回動体をロッドに対して回動させ、所定角度位置で 嵌合固定手段を迂回枠部に嵌合させることにより、複数本のローラ軸に装着され た粘着ローラのいずれか１つを選択的にロッドの最先端側に位置させることがで きる。そして、嵌合固定手段を回動体の回動中心より距離をもって配置できる。 また、回動体をロッドに対して所定角度位置以外の角度に位置させることで非固 定状態とすることができる。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図１〜図４を参照して説明する。

【００１４】 本実施例における粘着ローラ掃除具１の概略的な構成は図２に示されるに成っ ている。この粘着ローラ掃除具１の基本的な構成は、金属製のロッド２からなる 本体幹部２ａと、この幹部２ａの基端に設けられたハンドル３と、幹部２ａの先 端側に設けられた回動体１０と、回動体１０の回動中心から離れた位置に互いに 所定距離をもって平行に立設された第１ローラ軸１１および第２ローラ軸１２と 、回動体１０に設けられてロッド２に嵌合し、回動体１０自体をロッド２に対し て所定角度位置で固定する嵌合固定手段１３とを備えている。

【００１５】 次に要部の構成について図１を参照して説明する。

【００１６】 図中に示されるロッド２の先端部分には、折曲して形成された迂回枠部１４が 設けられている。この迂回枠部１４のさらに先端部には回動体１０を回動自在に 枢支する回動軸部１５が設けられている。この回動軸部１５は、その軸心がロッ ド２の幹部２ａの軸心にほぼ垂直な位置関係に設定されている。

【００１７】 そして、回動軸部１５には回動体１０が回動自在に枢着されている。ここで、 回動体１０は回動軸部１５に同心状に装着された回動軸枠１６と、回動軸枠１６ に垂直に結合された長円形状の平板からなる回動板１７とを備えている。

【００１８】 この回動板１７はその長手方向中央部の平面部分に前記回動軸枠１６が立設さ れており、例えば接着剤または、ねじ結合等の結合手段により一体的に結合され ている。

【００１９】 また、前記回動軸枠１６の内側に有る回動軸部１５の中途部には弾性部材とし てのコイルスプリング１８を係止するＥリング等から成る係止鍔１９が設けられ ている。そして、この係止鍔１９と前記回動板１７側の壁面との間には回動軸部 １５に同心状に位置したコイルスプリング１８が装着されている。一方回動軸部 １５の先端側に対応する回動軸枠１６の内側には、回動軸部１５が軸方向に前記 コイルスプリング１８を圧縮しながらスライド移動した場合のガイド片２０が設 けられている。

【００２０】 さらに、前記回動板１７が迂回枠部１４にほぼ平行に位置した場合の回動板１ ７の２ヵ所には、前記コイルスプリング１８による押圧力により迂回枠部１４に 嵌合する嵌合固定手段１３としての嵌合凸部１３が形成されている。

【００２１】 また、回動板１７の長手方向の両端部には粘着ローラとしての粘着テープ５を 装着するための第１ローラ軸１１および第２ローラ軸１２の基端部がそれぞれ結 合されている。これら第１ローラ軸１１と第２ローラ軸１２は、それぞれ、前記 回動板１７に一体に結合固着された回転軸１１ａ，１２ａと、これらの回転軸１ １ａ，１２ａに回転自在に設けられた軸枠１１ｂ，１２ｂとを備えている。また 、軸枠１１ｂ，１２ｂの外周面にはそれぞれ、軸方向に沿って複数の凸条部１１ ｃ，１２ｃが形成されており、粘着テープ５の装着および取はずしを容易にでき るようになっている。

【００２２】 また、回転軸１１ａ，１２ａおよび回動軸部１５の先端部分には、それぞれ、 保護キャップ６が装着されている。ここで、回動軸部１５に装着された保護キャ ップ６は回動体１０の回動操作時に回動軸枠１６から回動軸部１５が脱落するこ とを防止するストッパの役目も果たす。

【００２３】 以上のように構成された粘着ローラ掃除具１の使用について以下説明する。

【００２４】 通常使用状態は図３に示されるように、２つある嵌合凸部１３のうちの一方に 迂回枠部１４を嵌合させ、例えば第２ローラ軸１２のみで掃除する。

【００２５】 そして、掃除中に畳からカーペットに移動するとき等は矢印Ａ方向に回動板１ ７を回動させ、他の嵌合凸部１３に迂回枠部１４を嵌合させ、第１ローラ軸１１ をワンタッチ操作で使用できる状態にする。

【００２６】 ここで、迂回枠部１４が嵌合凸部１３に嵌合する場合と、嵌合凸部１３からは ずす場合には、前記コイルスプリング１８が圧縮され回動軸部１５が嵌合凸部１ ３の突出側に移動することで、嵌合凸部１３と迂回枠部１４の嵌合及び離脱が可 能になる。つまり、コイルスプリング１８は回動軸部１５を回動軸枠１６のガイ ド片２０の設けられた側に押し付けた状態となっている。

【００２７】 また、粘着力を増加させたい場合は、図４に示されるように迂回枠部１４を嵌 合凸部１３から外し双方の粘着テープ５を同時に使用できる状態とすることで、 従来の単一の粘着テープ５を使用した場合よりも強力な粘着力が得られる。

【００２８】 なお、本考案は上記一実施例に限定されるものではない。例えば、粘着ローラ として使用したものは、粘着テープ５であるが、これに限定されず、例えば粘着 性の樹脂ローラや、粘着剤をコーティングして水洗浄等ができ、繰り返し使用で きるものでもよい。

【００２９】 また、回動体１０の回動板１７の形状を＋形状とすることで、合計４本のロー ラ軸を立設させ、単一のローラを使用するか、または２つのローラを同時に使用 できるように構成することも可能である。

【００３０】

【考案の効果】

請求項１記載の考案によれば、複数本の粘着ローラのうちの１つを選択的に使 用することができ、かつ、複数本の粘着ローラを同時に使用することもできるの で、畳やカーペット等複数種類の床面を掃除する場合にも粘着ローラの切り替え をワンタッチで行うことができる。また、複数の粘着ローラを同時に使用するこ ともできるので、従来の単一ローラ構造に比較して、吸着性能を倍増することが できる。

【００３１】 請求項２記載の考案によれば、ハンドルが設けられたロッドの中途部に回動体 を迂回するように設けられた迂回枠部を設け、この迂回枠部に嵌合する嵌合固定 手段を回動体に設けたことにより、回動体の固定ヵ所を回動体の回転中心より距 離をもって構成できるので、固定力をアップし、かつ、回動体の回動操作方法も 外観から容易に判断できるので、良好な使い易さが得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案における回動体部分の内部構造を示す断
面図。

【図２】本考案における粘着ローラ掃除具の外観を示す
斜視図。

【図３】本考案における粘着ローラ掃除具の使用状態の
一例を示す斜視図。

【図４】本考案における粘着ローラ掃除具の使用状態の
他の例を示す斜視図。

【図５】従来の粘着ローラ掃除具の外観を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 粘着ローラ掃除具 ２ ロッド ３ ハンドル １０ 回動体 １１ 第１ローラ軸 １２ 第２ローラ軸 １３ 固定手段（嵌合凸部） １４ 迂回枠部 １５ 回動軸部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基端側にハンドルが設けられたロッド
   と、 ロッドの先端に回動自在に設けられた回動体と、 回動体の回動中心から離れた位置に互いに所定距離をも
   って平行に立設され、粘着ローラを回転自在に支持する
   複数本のローラ軸と、 回動体を複数の所定角度位置の選択したいずれか１ヵ所
   でロッドに固定可能な固定手段とを備えたことを特徴と
   する粘着ローラ掃除具．
2. 【請求項２】 基端側にハンドルが設けられたロッド
   と、 ロッドの先端側に設けられロッドの幹部軸心に対してほ
   ぼ垂直な方向に回転の軸心をもつ回動軸部と、 回動軸部に回動自在に設けられた回動体と、 ロッドの幹部と回動軸部との間を連結し回動体を迂回す
   るごとく設けられた迂回枠部と、 回動軸部から所定距離離れた回動体に回動軸部とほぼ平
   行に立設され、粘着ローラを回転自在に支持する一対の
   ローラ軸と、 回動軸部に設けられ回動体がロッドに対して複数の所定
   角度位置の選択したいずれか１ヵ所に対応する位置で迂
   回枠部に嵌合して回動体をロッドに対して固定可能な嵌
   合固定手段とを備えたことを特徴とする粘着ローラ掃除
   具。