JPH07242509A - ヒメコガネ誘引剤 - Google Patents
ヒメコガネ誘引剤Info
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- JPH07242509A JPH07242509A JP6635694A JP6635694A JPH07242509A JP H07242509 A JPH07242509 A JP H07242509A JP 6635694 A JP6635694 A JP 6635694A JP 6635694 A JP6635694 A JP 6635694A JP H07242509 A JPH07242509 A JP H07242509A
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Abstract
基、エトキシ基、カルボキシメチル基、またはカルボキ
シエチル基を示し、R2はメチル基、エチル基、プロピ
ル基、またはイソプロピル基を示し、R3は水素原子、
水酸基、メチル基、メトキシ基、またはエトキシ基を示
す。)で表わされる化合物から選択された1種または2
種以上の化合物を有効成分として含有するヒメコガネの
成虫に対する誘引剤。
Description
剤に関するものであり、さらに詳しくは、本発明は、ア
ニリン誘導体および/または安息香酸エステル誘導体を
有効成分として含有するヒメコガネの成虫に対して優れ
た誘引性を発揮する誘引剤に関するものである。
focuprea)は、成虫が大豆、落花生、ぶどうな
どの地上部を、また幼虫がさつまいも、落花生、樹木苗
などの地下部を加害する雑食性の農業害虫である。この
害虫の成虫は夜行性で、且つ、かなりの地域範囲を飛翔
移動するために、また幼虫は地中に生息するために、い
ずれについてもその確認が難しく、薬剤による防除は非
常に困難な状況にある。すなわち従来、ヒメコガネの防
除には、幼虫を対象とした移植時または活着後のDEP
乳剤、カルホス乳剤などの土壌潅注や、DEP粉剤、ダ
イアジノン粒剤などの土壌混和剤が用いられているが、
これらの薬剤は作用の持続性が充分でないために、栽培
期間全般にわたって防除効果を維持することが極めて困
難であり、また薬剤を土壌深くまで浸透させるために散
布量が多くなることから環境上の問題も生じやすい。
引剤を用いた防除方法が研究されるようになり、これま
でに例えば、ヒメコガネの誘引物質としてオイゲノール
(特開昭61−60601号公報)や、性フェロモンで
ある5−テトラデセン酸メチル(特公平3−25401
号公報)の誘引効果が明らかにされており、これらを誘
引剤として利用したトラップはすでにヒメコガネの発生
調査などに利用されている。しかし、オイゲノールを用
いた場合には、ヒメコガネの雄雌ともに捕獲することが
可能なものの、誘引効果は性フェロモンほど強力なもの
でない。また、性フェロモンを誘引剤として用いた場合
には、雄を捕獲し、雌雄の配偶行動を撹乱することによ
って害虫を防除するものであるため、その防除効果が発
現されるまでには時間を要するものである。このような
状況から現在までのところ、ヒメコガネの大量捕獲によ
って駆除を可能にする様な、雄雌両者を効率よく捕獲で
きる誘引剤は開発されるに至っていない。
ヒメコガネの雄雌の両者に対して高い誘引効果を持つ物
質の探索を鋭意行った結果、実際の防除への利用が可能
な誘引効果の極めて高い化合物を見いだした。本発明
は、かかる知見に基づいてなされたものである。
基、エトキシ基、カルボキシメチル基、またはカルボキ
シエチル基を示し、R2はメチル基、エチル基、プロピ
ル基、またはイソプロピル基を示し、R3は水素原子、
水酸基、メチル基、メトキシ基、またはエトキシ基を示
す。)で表わされる化合物から選択された1種または2
種以上の化合物を有効成分として含有することを特徴と
するヒメコガネの成虫に対する誘引剤を提供するもので
ある。
係る前記一般式(I)で表わされるアニリン誘導体およ
び、一般式(II)で表わされる安息香酸エステル誘導
体は、既知物質であり試薬として容易に入手可能である
か、あるいはそれらの試薬から通常のエステル化反応な
どによって安価に合成することが可能な物質である。
一般式(I)および一般式(II)で表わされる化合物
を用いて通常誘引剤の調製に際し適用されている製剤化
技術を利用して行うことができる。例えば、一般式
(I)で表わされる化合物をそのまま、あるいはエーテ
ル、アセトン等の適切な有機溶媒の溶液とした後に、こ
の溶液を適当な担体、例えば、各種合成高分子体、ゴム
等の担体に吸着させたり、綿、不織布、紙あるいはガラ
ス繊維などの繊維等に含浸させたり、さらに適当な高分
子材料の成形物に封入するなど、使用態様に応じた適切
な形状の材料あるいは器具を用いて実用的な形態の製剤
とすることができる。本発明に係る誘引剤においては、
一般式(I)および一般式(II)で表わされる化合
物、好ましくはアントラニル酸メチル、安息香酸メチ
ル、トルイル酸メチル、2−メトキシ安息香酸メチル、
さらに好ましくはアントラニル酸メチル、トルイル酸メ
チルの中から選択された化合物を、単独で使用してもよ
く、これらの2種以上の化合物を任意に組合せて使用し
てもよい。さらに、性フェロモンである5−テトラデセ
ン酸メチルなどと併用して利用することもできる。有効
成分の含有量は使用環境に応じて適宜定めることができ
るが、通常製剤あたり有効成分量を0.1g以上、好ま
しくは0.1gから5g添加する。またこの誘引剤に
は、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニ
ソール、α−トコフェロール等の適当な抗酸化剤を適量
加えてもよい。次に、実施例を示し本発明をさらに具体
的に説明する。
ばこ産業株式会社製)の誘引剤容器にグラスウールに含
浸させた本発明に係る一般式(I)または一般式(I
I)で表わされる化合物1gを入れ、タバコ、花き、蔬
菜を栽培している圃場に20m間隔で設置した。なお、
対照として、オイゲノールおよび性フェロモンの5
(Z)−テトラデセン酸メチル5mg製剤も同時に設置
した。1日1トラップ当たりの捕虫数の結果を雌雄別に
表1に示す。この結果から、本発明に係る一般式(I)
中のアントラニル酸メチルおよび一般式(II)中の安
息香酸メチル、トルイル酸メチルおよび2−メトキシ安
息香酸メチルは、ヒメコガネの雄、雌のいずれに対して
も、特に高い誘引作用を発現することが認められる。
ばこ産業株式会社製)の誘引剤容器に、グラスウールに
本発明に係る下記の化合物0.5gを含浸させた後に厚
さ0.04mmの低密度ポリエチレン袋に封入した製剤
を入れ、さらに性フェロモンの5mg製剤を組合せ、タ
バコ、花き、蔬菜を栽培している圃場に20m間隔で設
置した。なお、対照として、オイゲノールも性フェロモ
ンと組合せて同時に設置した。1日1トラップ当たりの
捕虫数の結果を雌雄別に表2に示す。
ばこ産業株式会社製)の誘引剤容器に、10gの酢酸ビ
ニル・ポリエチレン共重合体ビーズに吸着させたアント
ラニル酸メチル1gとブチルヒドロキシトルエン5mg
を入れ、さらに性フェロモンの5mg製剤を組合せ、タ
バコ、花き、蔬菜を栽培している圃場に設置した。翌日
捕獲されたヒメコガネ38個体にペイントマーカーを用
いて標識を付けた後に、30m離して放した。1週間後
にトラップに捕虫された個体を調査した。その結果を表
3に示す。
ら明らかなように、本発明に係る誘引剤は、重要な農業
害虫であるヒメコガネの成虫に対し高い誘引作用を示
し、ヒメコガネの雌、雄の両者を極めて効率よく捕獲す
ることが確認された。これにより、従来、通常の殺虫剤
によってヒメコガネの被害を防ぐことは困難であったが
本発明に係る誘引剤によりヒメコガネの効果的な防除が
可能となったものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I)または(II) 【化1】 (式中、R1はメチル基、エチル基、水酸基、メトキシ
基、エトキシ基、カルボキシメチル基、またはカルボキ
シエチル基を示し、R2はメチル基、エチル基、プロピ
ル基、またはイソプロピル基を示し、R3は水素原子、
水酸基、メチル基、メトキシ基、またはエトキシ基を示
す。)で表わされる化合物から選択された1種または2
種以上の化合物を有効成分として含有することを特徴と
するヒメコガネの成虫に対する誘引剤。 - 【請求項2】 アントラニル酸メチル、安息香酸メチ
ル、トルイル酸メチル、2−メトキシ安息香酸メチルか
ら選択された1種または2種以上の化合物を有効成分と
して含有することを特徴とするヒメコガネの成虫に対す
る誘引剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6635694A JPH0825842B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | ヒメコガネ誘引剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6635694A JPH0825842B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | ヒメコガネ誘引剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07242509A true JPH07242509A (ja) | 1995-09-19 |
JPH0825842B2 JPH0825842B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=13313499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6635694A Expired - Lifetime JPH0825842B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | ヒメコガネ誘引剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0825842B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002068905A (ja) * | 2000-08-25 | 2002-03-08 | Japan Tobacco Inc | ヒメマルカツオブシムシの誘引剤 |
JP2018024631A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-15 | エヌ・イーケムキャット株式会社 | 不均一系パラジウム触媒存在下でアルデヒドを一酸化炭素源として用いるハロゲン化合物のカルボニル化反応によりカルボニル化合物を得る方法 |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP6635694A patent/JPH0825842B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002068905A (ja) * | 2000-08-25 | 2002-03-08 | Japan Tobacco Inc | ヒメマルカツオブシムシの誘引剤 |
JP4592895B2 (ja) * | 2000-08-25 | 2010-12-08 | 富士フレーバー株式会社 | ヒメマルカツオブシムシの誘引剤 |
JP2018024631A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-15 | エヌ・イーケムキャット株式会社 | 不均一系パラジウム触媒存在下でアルデヒドを一酸化炭素源として用いるハロゲン化合物のカルボニル化反応によりカルボニル化合物を得る方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0825842B2 (ja) | 1996-03-13 |
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