JPH07241994A - 記録ヘッドの製造方法、記録ヘッド、および記録装置 - Google Patents

記録ヘッドの製造方法、記録ヘッド、および記録装置

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JPH07241994A
JPH07241994A JP3493194A JP3493194A JPH07241994A JP H07241994 A JPH07241994 A JP H07241994A JP 3493194 A JP3493194 A JP 3493194A JP 3493194 A JP3493194 A JP 3493194A JP H07241994 A JPH07241994 A JP H07241994A
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JP
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substrate
recording head
heater
substrates
manufacturing
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JP3493194A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Ono
敬之 小野
Takeshi Origasa
剛 折笠
Masaki Inaba
正樹 稲葉
Akira Goto
顕 後藤
Kimiyuki Hayashizaki
公之 林崎
Hiroshi Koizumi
寛 小泉
Haruhiko Terai
晴彦 寺井
Toshio Kashino
俊雄 樫野
Seiichiro Karita
誠一郎 刈田
Shuji Koyama
修司 小山
Koichi Komata
好一 小俣
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数個のヒーターボードを破損させることな
く高精度に配列する。 【構成】 ヒーターボード1を配列する際、ヒーター面
を下して平面治具2上に配列することにより、配列した
際のヒーター面の段差をなくし、ヒーターボード2を接
着剤4によりベースプレート3に接着固定することによ
り、ヒーターボード1の厚さのばらつきを吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エネルギー発生素子を
有する複数個のヒーターボードを配列して構成されるフ
ルラインタイプの記録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フルラインタイプの記録ヘッド
は、エネルギー発生素子を有する、Siやガラスなどか
らなる複数個のヒーターボード同士の端面を、特開平2
−212162号公報に示されているように直線状に突
き合わせて配列することにより製造されている。
【0003】その他には、特開昭57−64563号公
報に示されているように、複数の開孔を有する基板上
に、ノズルアレイが形成された複数個のシリコンチップ
を、前記基板の開孔に前記ノズルアレイが対向するよう
に配列して製造する方法もある。
【0004】また、従来、ヒーターボードを搬送用のフ
ィンガーで保持して搬送する前には、ヒーターボードを
メカなどの固体接触法により位置決めを行なっている。
【0005】図5は、従来の位置決め方式の概略図を示
している。
【0006】図5において、ヒーターボード101の直
交する二つの側面が当接されてヒーターボード101を
位置決めする突き当てピン106が固定された治具面に
は、突き当てピン106に当接されるヒーターボード1
01の二つの側面と反対側面に向ってピンを突出するシ
リンダー等からなるメカ突き当て部105が設置されて
いる。そして、メカ突き当て部105を駆動させ、ヒー
ターボード101を突き当てることにより、ヒーターボ
ード101は位置決めされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には次のような問題点がある。
【0008】(1)ヒーターボードの端部を直線状に突き
合わせて配列するため、ヒーターボードの切断精度がそ
のまま配列精度になってしまう。
【0009】この問題点を図6を参照して説明する。
【0010】図6は、ヒーターボードを直線状に突き合
わせて配列した状態を示している。
【0011】図6に示すように、複数個のヒーターボー
ド101をベースプレート103上に、各ヒーターボー
ド101の端部同士を直線状に突き合わせて配列する場
合、ヒーターボード101の切断精度が影響して各ヒー
ターボード101の中心ピッチPがばらつく。
【0012】フルラインタイプの記録ヘッドでは、複数
個のヒーターボード101を配列した際にヒーターボー
ド101上の複数のエネルギー発生素子(ヒーター)1
02が配列方向に全て一定ピッチになっていることが、
高品位印字を保つうえで重要である。しかし、各ヒータ
ーボード101の中心ピッチPがばらつくと、隣接する
ヒーターボード101の端部付近におけるヒーター10
2a、102b同士のピッチもばらつくので、印字精度
が低下する。
【0013】(2)各ビーターボードの厚さがばらついて
いると、各ヒーターボードを配列した場合に、各ヒータ
ーボード間における、エネルギー発生素子が設けられた
基板面どうしに段差が生じる。この結果、印字精度が低
下する恐れがある。
【0014】ところが、各ヒーターボード間における、
エネルギー発生素子が設けられた基板面どうしの段差を
管理することは困難である。また、各ヒーターボードの
厚みを均一にすることはコストがかかる。
【0015】(3)各ヒーターボードの吐出側端面の位置
を一直線に揃えて配列することが困難である。
【0016】(4)搬送前にヒーターボードを位置決めす
る際、図5に示した機械式のメカ突き当て部を用いて行
なう為、ヒーターボードを破損する恐れがある。
【0017】本発明は、上記従来技術の各問題点に鑑
み、複数個のヒーターボードを破損させることなく高精
度に配列することが可能な、記録ヘッドの製造方法を提
供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、エネルギー発生素子を有する複数個の基板
をベースプレート上に配列してなる記録ヘッドの製造方
法において、前記各基板を平面治具上に、前記エネルギ
ー発生素子が設けられた基板面と前記平面治具とが接す
るように配列し、その後、ベースプレートに前記各基板
を固定することを特徴とする。
【0019】そして、上記の記録ヘッドの製造方法にお
いて、前記各基板を平面治具上に配列する際、前記基板
の配列方向の幅を非接触法で測定し、その測定データを
もとに前記各基板の中心のピッチが一定になるような配
列の組み合わせを計算し、該組み合わせで配列する方法
や、また、前記各基板を平面治具上に配列する際、予め
前記基板のエネルギー発生素子の位置および前記基板の
吐出側端面の位置を非接触法で測定し、その測定データ
をもとに前記基板の位置補正を行ない、前記各基板の中
心ピッチが一定になるように、かつ、前記各基板の吐出
側となる端面が一直線上に揃うように配列する方法であ
ってもよく、この場合、前記基板のエネルギー発生素子
の位置および前記基板の吐出側端面に位置を非接触法で
測定する際、別の位置で前記基板を予め位置決めしたう
えで測定箇所に搬送して測定し、前記基板を位置決めす
る際には、圧縮空気の噴射力を用いて前記基板を非接触
に動かし、基準となる突き当て部材に突き当てて行なう
方法を適用するのが好ましい。
【0020】また、上記のいずれかの記録ヘッドの製造
方法によって製造された記録ヘッドも本発明に属する。
【0021】これらの記録ヘッドにおいて、エネルギー
発生素子は、インク吐出用の熱エネルギーを発生するた
めの電気熱変換体である。
【0022】そして、記録ヘッドは、電気熱変換体によ
って印加される熱エネルギーにより、インクに生じる膜
沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させることを特
徴とする。
【0023】さらに、このような記録ヘッドを備え、記
録信号に基づいてインクを前記記録ヘッドの吐出口から
吐出して記録を行なう記録装置も本発明に属する。
【0024】
【作用】上記のとおり構成された本発明では、吐出用の
エネルギー発生素子を有する複数個の基板を平面治具上
に、前記エネルギー発生素子が設けられた基板面と前記
平面治具とが接するように配列した後、ベースプレート
上に接着剤により固定したことにより、前記エネルギー
発生素子が設けられた基板面の段差がなくなる。
【0025】各基板を平面治具上に配列する際、基板に
おける配列方向の幅を非接触法で測定し、その測定デー
タをもとに各基板の中心ピッチが一定になるような配列
の組み合わせを計算し、この組み合わせで配列すること
により、切断による基板の幅のばらつきが吸収されるの
で、複数個の基板を配列した際、基板の切断精度に影響
されないで各基板の中心ピッチが一定になる。
【0026】また、各基板を平面治具上に配列する際、
前記各基板を平面治具上に配列する際、予め前記基板の
エネルギー発生素子の位置および前記基板の吐出側端面
の位置を非接触法で測定し、その測定データをもとに前
記基板の位置補正を行なうことにより、各基板の吐出側
端面を揃えて配列することが可能となる。
【0027】さらに、前記基板のエネルギー発生素子の
位置および前記基板の吐出側端面の位置を非接触法で測
定する際、別の位置で前記基板を位置決めしたうえで測
定箇所に確実に搬送する。このときの位置決め方法は、
圧縮空気の噴射力を利用して突き当て部材に当てるの
で、基板の破損を抑えることが可能である。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0029】図1は、本発明の、記録ヘッドの製造方法
を適用可能なインクジェットヘッドの構成を示す斜視図
である。
【0030】図1に示すインクジェットヘッドは、イン
ク吐出口の密度360dpi(70.5μm)、インク
の吐出口数3008ノズル(印字幅212mm)からな
るフルラインタイプ(長尺型)のもので、金属やセラミ
ックなどの材質で造られたベースプレート3を備えてい
る。
【0031】このベースプレート3上には、ガラスやS
i等からなる複数個の基板としてのヒーターボード1が
そのベースプレート3の一端に揃えられて一直線上に一
定ピッチで配列している。
【0032】各ヒーターボード1上における、ベースプ
レート3の一端側となる位置には、複数個の、エネルギ
ー発生素子としてのヒーター10がヒーターボード1の
配列方向と同じ方向に一定ピッチで配列している。そし
て、複数個のヒーターボード1が配列したときの各ヒー
ター10の間隔は全て同一ピッチとなっている。また、
各ヒーターボード1上における、ベースプレート3の他
端側となる位置には、電力パッド11がヒーターボード
1の配列方向と同一方向に配列している。なお、エネル
ギー発生素子としてのヒーター10は、インク吐出用の
電気熱変換体であって、本発明はこれに限られず、ヒー
ター10の電気熱変換体に代えて、積層圧電素子を用い
てもよい。
【0033】さらにベースプレート3上には、各々のヒ
ータボード1の電力パッド11に信号線や電力供給線を
配するための、一枚の配線基板12が固定されている。
このとき、ヒーターボード1上の電力パッド11と、配
線基板12上に設けられた信号・電力供給パッド13と
は所定の位置関係になるように設置され、金ワイヤーな
どで電気的に接続されている。
【0034】配線基板12には、外部からの印字信号や
駆動電力を供給するためのコネクター14が設けられて
いる。
【0035】そして、複数個のヒーターボード1上を覆
うように天板15が接着される。天板15は樹脂の成形
からなり、同時にインクの貯留およびインク流路に連通
する共通液室用の凹部(不図示)も形成される。また、
各ヒーター10に対応して形成された複数のインク流路
(不図示)、および各インク流路(不図示)に対応して
形成された複数のインク吐出口15aは、エキシマレー
ザーなどでレーザー加工される。
【0036】あるいは、ガラスや金属などを用いて天板
15を作製する場合には、切削またはエッチング等によ
りインク流路、共通液室、インク吐出口を加工し、その
天板を用いることも可能である。
【0037】ここで、各インク吐出口15aからインク
が吐出されるときの動作について説明すると、共通液室
用の凹部(不図示)に供給されて一時的に貯えられたイ
ンクは、毛細管現象により各インク流路(不図示)に侵
入し、各インク吐出口15aでメニスカスを形成して各
インク流路を満たした状態を保つ。このとき、外部装置
よりコネクタ14および配線基板12を通じ、所定のヒ
ーター10が通電されて発熱すると、そのヒーター10
上のインクが急激に加熱されてインク流路内で気泡が発
生し、この気泡の膨張により所定のインク吐出口15a
からインクが吐出される。
【0038】このような記録ヘッドを備え、記録信号に
基づいてインクを前記記録ヘッドの吐出口から吐出して
記録を行なう記録装置も製造できる。
【0039】次に、上記構成の記録ヘッドを製造する際
の種々の方法について詳述する。
【0040】(第1の実施例)図2は、本発明の、記録
ヘッドの製造方法の第1の実施例の特徴部を表わした概
略図である。図2において、ヒーターボード1のヒータ
ー面は、平面治具2と接している。
【0041】本実施例では、ベースプレート3上に複数
個のヒーターボード1を配列する際、まず、平面治具2
にヒーター面を接するようにしてヒータボード1を配列
し、その後、ベースプレート3を接着剤4により接着し
た。
【0042】このことにより、各々のヒーターボード1
の厚さのバラツキを接着剤4によって吸収し、配列した
際の各ヒーターボード1のヒーター面の段差をなくすこ
とができる。この方法で配列してなる記録ヘッドのヒー
ター面の段差は、接着したヒーターボードにおいて±1
μm以内となった。このため、フルラインタイプ記録ヘ
ッドのインク吐出口の配列位置における直線性が向上
し、印字精度が従来よりも良好となる。
【0043】但し、この配列の際、各ヒーターボードの
中心ピッチは一定である。
【0044】(第2の実施例)図3は、本発明の、記録
ヘッドの製造方法の第2の実施例の特徴部を表わした概
略図である。
【0045】本実施例は、第1の実施例の方法に加え、
ヒーターボードの切断によって配列方向における各ヒー
ターボードの幅が異なる場合の製造方法を示す。
【0046】第1の実施例と同様に、複数個のヒーター
ボード1を平面治具2上に配列する際、図2に示すよう
に、幅の広いヒーターボード1aと幅の狭いヒーターボ
ード1bなどを組み合わせて配列する。
【0047】この組合せ方法は、画像処理などの非接触
法を用いてヒーターボードをその配列方向における幅に
よって選別し、別々のトレーに分け、このときの選別デ
ータをもとに各ヒーターボードの中心ピッチが一定にな
るような数種類の組み合わせを計算し、その中で最も適
している組み合わせを用いて配列する。これにより、ヒ
ーターボードの切断により生じた幅のばらつきを吸収す
ることができ、各ヒーターボードの幅が異なる場合で
も、各ヒーターボードの中心ピッチは、第1の実施例と
同様に一定となる。したがって、ヒーターボードの切断
精度に影響されずにヒーターボードの配列精度が向上す
るので、印字精度も向上する。
【0048】(第3の実施例)複数個のヒーターボード
を配列する際、配列精度が印字性能に影響を与えるた
め、極めて高い配列精度が要求される。そこで、第1お
よび第2の実施例に示すように、ヒーター面の段差を小
さくし、各ヒーターボードの中心ピッチを等間隔に配列
したが、さらに各ヒーターボードの吐出側端面を揃える
ことも配列精度を向上させるうえで重要となる。そのた
めに、ヒーターボードを配列する前に予めヒーターボー
ド中心のヒーター位置および吐出側端面位置を非接触法
で測定を行なうことが好ましい。その一例として画像処
理を用いて行なった。
【0049】以下に画像処理方法の一例を示す。 (1) ヒーターボードを画像処理エリアに搬送用のフィ
ンガーなどで搬送する。 (2) ヒーターボードの中心に位置するヒーターを画像
処理により確認する。 (3) 上記(2)と同時に、画像処理エリアにおける平面内
でのヒーターボードの傾きを計算する。 (4) ヒーターボードの吐出側端面を画像処理により確
認する。 (5) 上記(2)〜(3)のデータをもとにヒーターボードの
位置を補正した後、各ヒーターボードの中心ピッチが一
定になるように、かつ、各ヒーターボードの吐出側端面
が一直線上に揃うように平面治具上に配列する。
【0050】これらの画像処理により平面治具上でのヒ
ーターボードの配列精度は±2μm以内となった。
【0051】(第4の実施例)第3の実施例を行なうた
めにはヒータボードを画像処理エリアへ確実に搬送する
必要がある。そこで、画像処理を行なう前にヒーターボ
ードを位置決めをしたうえで、搬送用のクランプなどで
搬送することが好ましい。
【0052】このときの位置決め方式を図4に示す。図
4は、本発明の、記録ヘッドの製造方法の第4の実施例
における、画像処理前のヒーターボードの位置決め方式
を表わした概略図である。
【0053】図4に示すように、ヒーターボード1の直
交する二つの側面が当接されてヒーターボード1を位置
決めする突き当てピン6が固定された治具面には、突き
当てピン6に当接されるヒーターボード1の二つの側面
と反対側面を囲うような複数の噴射孔8を有する吹き付
け部7が設置される。また、噴射孔8と反対側に固定さ
れている突き当てピン6の近傍には、負圧を発生させる
ための複数の吸引部9が配設されている。
【0054】画像処理前にヒーターボード1を位置決め
する際には、まず、吹き付け部7の各噴射孔8から同時
に圧縮空気(0.1〜0.15kgf/cm2)をヒー
ターボード1に吹き付ける。さらに、吸引部9において
吸引動作を行なう。これらの動作を1.5秒間に数回繰
返してヒーターボード1を位置決めする。
【0055】この位置決め方式の場合、ヒーターボード
1は治具面から0.1〜0.3mm浮上して位置決めさ
れる為、ヒーターボードが破損しないという利点があ
る。また、この位置決め方式により、±5μm以内の再
現性で位置決めできるので、画像処理エリアへの搬送も
確実に行なえる。
【0056】本発明は、記録方式の中でも、特に熱エネ
ルギーを利用して飛翔的液滴を形成して記録を行う、イ
ンクジェット方式の記録ヘッドおよび記録装置におい
て、優れた効果をもたらすものである。
【0057】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0058】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0059】さらに、本発明の製造方法で得られる記録
ヘッドは、複数個組み合わせてフルカラータイプの記録
装置に用いた場合にも極めて有効である。
【0060】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載するような効果を奏する。
【0061】請求項1に記載の発明は、吐出用のエネル
ギー発生素子を有する複数個の基板を平面治具上に、エ
ネルギー発生素子が設けられた基板面と平面治具とが接
するように配列した後、ベースプレート上に接着剤によ
り固定したことにより、エネルギー発生素子が設けられ
た基板面どうしの段差をなくすことができる。このた
め、フルラインタイプの記録ヘッドを製造した際のイン
ク吐出口の配列位置における直線性が向上し、印字精度
が従来よりも良好となる。
【0062】また、基板の厚さを均一にする必要がない
ので、コストがかからない。
【0063】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の効果に加えて、各基板を平面治具上に配列する
際、基板の配列方向の幅を非接触法で測定し、その測定
データをもとに各基板の中心ピッチが一定になるような
配列の組み合わせを計算し、その組み合わせで配列する
ことにより、基板の切断により生じた幅のばらつきを吸
収し、各基板の中心ピッチのズレをなくして印字精度を
向上させることができる。
【0064】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の効果に加えて、前記各基板を平面治具上に配列
する際、予め前記基板のエネルギー発生素子の位置およ
び前記基板の吐出側端面の位置を非接触法で測定し、基
板の位置補正を行ないながら配列することにより、各基
板の中心ピッチのズレや各基板の端面位置どうしのズレ
をなくし、印字精度および歩留りを向上させることがで
きる。
【0065】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明の効果に加えて、基板のエネルギー発生素子の位
置および基板の吐出側端面の位置を非接触法で測定する
際、別の位置で基板を予め位置決めすることにより、基
板の測定箇所への搬送が確実に行なうことができる。
【0066】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明の効果に加えて、基板の位置決めの際に圧縮空気
の噴射力を利用して突き当て部に基板を当てることによ
り、基板を破損することなく、かつ、ゴミなどを出しに
くくすることができる。
【0067】請求項6乃至8に記載の発明は、請求項1
乃至5のいづれかに記載の製造方法により製造されるの
で、印字精度の良いものとなる。
【0068】請求項9も記載の発明は、請求項1乃至5
のいづれかに記載の製造方法により製造される記録ヘッ
ドを備えているので、高品位印字で記録することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、記録ヘッドの製造方法を適用可能な
インクジェット記録ヘッドの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の、記録ヘッドの製造方法の第1の実施
例の特徴部を表わした概略図である。
【図3】本発明の、記録ヘッドの製造方法の第2の実施
例の特徴部を表わした概略図である。
【図4】本発明の、記録ヘッドの製造方法の第4の実施
例における、画像処理前のヒーターボードの位置決め方
式を表わした概略図である。
【図5】従来の位置決め方式の概略図を示している。
【図6】従来の、ヒーターボードを直線状に突き合わせ
て配列した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ヒーターボード(エネルギー発生素子を有する基
板) 2 平面治具 3 ベースプレート 4 接着剤 6 突き当てピン 7 圧縮空気突き付け部 8 噴射孔 9 吸引部 10 ヒーター(吐出エネルギー発生素子) 11 電力パッド 12 配線基板 13 信号・電力供給パッド 14 コネクター 15 天板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 顕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 林崎 公之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小泉 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 寺井 晴彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 刈田 誠一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小山 修司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小俣 好一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギー発生素子を有する複数個の基
    板をベースプレート上に配列してなる記録ヘッドの製造
    方法において、 前記各基板を平面治具上に、前記エネルギー発生素子が
    設けられた基板面と前記平面治具とが接するように配列
    し、その後、ベースプレートに前記各基板を固定するこ
    とを特徴とする、記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記各基板を平面治具上に配列する際、
    前記基板の配列方向の幅を非接触法で測定し、その測定
    データをもとに前記各基板の中心ピッチが一定になるよ
    うな配列の組み合わせを計算し、該組み合わせで配列す
    ることを特徴とする、請求項1に記載の記録ヘッドの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記各基板を平面治具上に配列する際、
    予め前記基板のエネルギー発生素子の位置および前記基
    板の吐出側端面の位置を非接触法で測定し、それらの測
    定データをもとに前記基板の位置を補正し、前記各基板
    の中心ピッチが一定になるように、かつ、前記各基板の
    吐出側端面が一直線上に揃うように配列することを特徴
    とする、請求項1に記載の記録ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基板のエネルギー発生素子の位置お
    よび前記基板の吐出側端面の位置を非接触法で測定する
    際、別の位置で前記基板を予め位置決めしたうえで測定
    箇所に搬送して測定することを特徴とする、請求項3に
    記載の記録ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板を位置決めする際、圧縮空気の
    噴射力を用いて前記基板を非接触に動かし、基準となる
    突き当て部材に突き当てて行なうことを特徴とする、請
    求項4に記載の記録ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    記録ヘッドの製造方法によって製造されたことを特徴と
    する記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記エネルギー発生素子は、インク吐出
    用の熱エネルギーを発生するための電気熱変換体であ
    る、請求項6に記載の記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記電気熱変換体によって印加される熱
    エネルギーにより、インクに生じる膜沸騰を利用して吐
    出口よりインクを吐出させることを特徴とする、請求項
    7に記載の記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の
    記録ヘッドを備え、記録信号に基づいてインクを前記記
    録ヘッドの吐出口から吐出して記録を行なう記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008238753A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Seiko Epson Corp 加圧接合装置及びそれを用いた圧電素子ユニットの製造方法
JP2013252724A (ja) * 2013-09-27 2013-12-19 Ricoh Co Ltd 液滴吐出ヘッドユニットの交換方法、液滴吐出ヘッドの位置調整方法ならびに液滴吐出ヘッドの位置調整治具

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