JPH07241920A - 繊維補強熱可塑性樹脂パイプ及びその製造方法 - Google Patents

繊維補強熱可塑性樹脂パイプ及びその製造方法

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JPH07241920A
JPH07241920A JP6035782A JP3578294A JPH07241920A JP H07241920 A JPH07241920 A JP H07241920A JP 6035782 A JP6035782 A JP 6035782A JP 3578294 A JP3578294 A JP 3578294A JP H07241920 A JPH07241920 A JP H07241920A
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JP
Japan
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pipe
thermoplastic resin
fiber
resin
preform
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JP6035782A
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English (en)
Inventor
Hajime Sato
元 佐藤
Muneaki Shibayama
宗昭 芝山
Shuji Nishimori
修次 西森
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Shikoku Research Institute Inc
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Shikoku Research Institute Inc
Yokohama Rubber Co Ltd
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  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、屋外で風雨に曝される場所
に長期間使用されても内部の補強繊維が表面に露出する
ことなく、長期にわたって耐久性を維持でき、特に電気
絶縁信頼性にも優れた繊維補強熱可塑性樹脂パイプ及び
その製造方法を提供することにある。 【構成】 補強繊維3を埋設した熱可塑性樹脂からなる
パイプ本体2の外周表面に、パイプ本体2に融着可能な
熱可塑性樹脂からなる樹脂層4を融着して一体的に構成
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維補強熱可塑性樹脂パ
イプ及びその製造方法に係わり、更に詳しくは、屋外で
風雨に曝される場所に使用されても長期にわたって内部
の補強繊維が表面に露出せずに耐久性を高めるようにし
た繊維補強熱可塑性樹脂パイプ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱可塑性樹脂をマトリクスとす
る連続繊維強化複合材料(プリプレグ)は、靱性、耐熱
性、耐環境性がエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂をマトリ
クスとする複合材料に比して格段に優れている。このた
め、熱可塑性樹脂をマトリクスとするプリプレグで繊維
補強熱可塑性樹脂パイプを作り、このパイプを例えば、
自転車の構造部材、ゴルフシャフトや釣り竿等のスポー
ツレジャー分野、航空・宇宙分野の構造部材、遠心分離
用ドラムやターボ用ドラム等の高速回転ドラム、空気タ
ンク等の圧力容器、送配電線用スペーサ等として広く用
いる試みがなされている。
【0003】ところで、上記繊維補強熱可塑性樹脂パイ
プは、屋外で風雨に曝される場所に長期使用されると、
表面の樹脂が雨風や紫外線、塩水等の影響により劣化し
て除去され、内部の補強繊維が表面に露出して耐久性が
低下してくるという問題があった。特に、屋外の強い電
場で長期にわたって使用される場合には、露出した補強
繊維に沿って放電が生じるため、電気絶縁性能が低下す
るという問題があった。
【0004】上記対策として、パイプの表面に塗装を行
い、その表面を保護する提案がある。しかし、塗膜の密
着強度が十分でない(特に劣化後)上、界面には水分そ
の他異物が浸入し易いため、あまり大きな改善効果は見
込めず、電気絶縁信頼性にあっては、かえってその信頼
性を下げる結果となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、屋外
で風雨に曝される場所に長期間使用されても内部の補強
繊維が表面に露出することなく、長期にわたって耐久性
を維持でき、特に電気絶縁信頼性にも優れた繊維補強熱
可塑性樹脂パイプ及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の繊維補強熱可塑性樹脂パイプは、補強繊維を埋設し
た熱可塑性樹脂からなるパイプ本体の外周表面に、該パ
イプ本体に融着可能な熱可塑性樹脂からなる樹脂層を融
着して一体的に構成したことを特徴とする。また、本発
明の繊維補強熱可塑性樹脂パイプの製造方法は、熱可塑
性樹脂をマトリクスとするプリプレグからなる円筒状の
プリフォーム、或いは該プリフォームを予め加熱成形し
たパイプ本体の外周に、前記プリフォーム或いはパイプ
本体と融着可能な熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムを
巻き付けた後、外型に入れると共にプリフォーム或いは
パイプ本体の内側に中子を挿入し、加熱して該中子の熱
膨張によりプリフォーム或いはパイプ本体の内側に内圧
を加えながら前記樹脂フィルムをプリフォーム或いはパ
イプ本体に融着させて一体的に成形した後、冷却するこ
とを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明は上記のように構成され、パイプ本体に
融着可能な熱可塑性樹脂からなる樹脂層をパイプ本体の
外周表面に融着して一体的に設けることにより、樹脂層
で補強繊維を有するパイプ本体を有効に保護することが
可能となり、屋外の風雨に曝される場所に長い間使用さ
れても、雨風や紫外線、塩水等の影響によって内部の補
強繊維が表面に容易に露出することがなく、繊維補強熱
可塑性樹脂パイプの耐久性を大幅に向上することができ
る。
【0008】また、樹脂層の密着強度が塗装の場合より
も、遙かに高くなるため、剥離が生じることもなく、更
に界面に水分その他異物が浸入することもない。また、
補強繊維の露出や、界面への水分等の浸入がないため、
電気絶縁性が悪くなるのを防止できる。特に、熱可塑性
樹脂として成形加工温度が330℃以上のものを使用す
ることにより、屋外の強い電場であっても長期にわたっ
て電気絶縁性能を良好に維持した状態で使用できる。
【0009】
【実施例】以下、添付図に基づいて本発明を詳細に説明
する。図1は本発明の繊維補強熱可塑性樹脂パイプの一
例を示す斜視図であり、繊維補強熱可塑性樹脂パイプ1
は、補強繊維3を引き揃えて埋設した熱可塑性樹脂から
なる円筒状のパイプ本体2と、このパイプ本体2の外側
表面に熱融着した熱可塑性樹脂からなる樹脂層4とから
一体的に構成されている。
【0010】パイプ本体2に使用される熱可塑性樹脂と
しては、従来公知のものが使用可能で、例えば、融点が
343℃のポリエーテルエーテルケント(PEEK)、
ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、融点が282
〜288℃のポリフェニレンサルファイド(PPS)、
軟化点が219℃のポリエーテルイミド(PEI)、ポ
リエーテルスルフォン(PES)、ポリアリレンケン
ト、ポリアリレンサルファイド、ポリアリルイミド、ポ
リアミドイミド(PI)、ポリイミドスルフォン、ポリ
スルフォン、ポリアリルスルフォン、ポリエステル等の
高融点または高軟化点の熱可塑性樹脂を例示することが
できる。特に屋外の強い電場で長期にわたって良好な電
気絶縁性能が要求される場合は、科学的にも安定で誘電
正接も小さいPEEK、PEKK、PEI、PI等の成
形加工温度(パイプ単体および/又は樹脂層の形成およ
び/又はパイプ及び樹脂層の一体成形を実現するに際し
た温度)が330℃以上のものが好ましく用いられる。
【0011】補強繊維3としては、特に限定されず、従
来同様のものが使用でき、例えば、炭素繊維、ガラス繊
維、アラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)、炭化珪素
繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維等の耐熱性を備えた強
度の大きい連続繊維を好ましく使用できる。その他、繊
維を適宜の長さに切断し、一方向に揃えてプリプレグと
した物、例えばディポン社製LDFR (カーボンファイ
バを数mm〜数cmの長さにし、一方向に揃え、PEKK樹
脂をマトリクスとしてプリプレグにしたものーLong Dis
continuous Fiber)等も用いられる。特に電気絶縁性を
目的とする場合には絶縁性の繊維としては、ガラス繊
維、アラミド繊維が好ましく、機械的強度を主目的とす
る場合には、炭素繊維等の導電性の繊維も使用される。
【0012】樹脂層4は、補強繊維を含有することな
く、熱可塑性樹脂を主体に構成されている。使用される
熱可塑性樹脂としては、パイプ本体2に融着するもので
あれば特に限定されるものではなく、パイプ本体2に使
用される熱可塑性樹脂と同様のものが使用できる。例え
ば、パイプ本体2の熱可塑性樹脂がPEEKの場合、樹
脂層4に用いられる熱可塑性樹脂としては、PEEK或
いはPEI等が使用できる。樹脂層4はその肉厚を25
μm 以上にするのが保護効果を高める上で好ましい。工
業的に得られる樹脂フィルムの最も薄いものは数μmか
らあるが、25μm未満では腰が弱くてフィルムの取扱
が困難となり、価格も割高である。25μmという仕切
りは、一応補強繊維の直径(7〜20μm)を上廻って
おり、効果が認められはじめるあたりの意味合いであ
る。耐久性を更に高める為に、樹脂フィルムに顔料、フ
ィラー(例えば、アルミナ粉末、酸化チタン粉末等)、
添加剤の少なくとも一つを含むようにするとよい。
【0013】このように本発明の繊維補強熱可塑性樹脂
パイプ1は、補強繊維3を埋設した熱可塑性樹脂製のパ
イプ本体2外周表面に、熱可塑性樹脂を融着した樹脂層
4を一体的に設けた構成としたので、樹脂層4でパイプ
本体2を有効に保護することが可能で、屋外の風雨に曝
される場所に長期使用されても、雨風や紫外線、塩水等
の影響によって内部の補強繊維3が表面に露出するのを
有効に防止できるため、繊維補強熱可塑性樹脂パイプ1
の耐久性を大幅に高めることができる。
【0014】また、パイプ本体2に対する樹脂層4の密
着強度が大幅に高くなるため、塗膜のように剥離が生じ
ることもなく、かつ界面に対する水分その他異物が浸入
することがなく、更に、補強繊維の露出や、界面への水
分等の浸入を容易に招かないので、電気絶縁性が低下す
るのを防止できる。特に、熱可塑性樹脂として成形加工
温度が330℃以上のもの(加工温度が330℃を越え
る熱可塑性樹脂はスーパーエンジニアリングプラスチッ
クスとも言われ、高性能、即ち、化学的安定性、物理的
安定性など高いことで知られている。)を使用すること
により、屋外の強い電場であっても長期にわたって電気
絶縁性能を良好にして使用できる。
【0015】上述したような本発明の繊維補強熱可塑性
樹脂パイプ1は、以下のようにして製造することができ
る。先ず、図2に示すように、上記した熱可塑性樹脂を
マトリクス樹脂とし、そのマトリクス樹脂を複数本の連
続繊維を引き揃えて一方向に帯状に配列した補強繊維束
に含浸させたシート状のプリプレグ5a,5bを、補強
繊維の方向が互いに交差するように重ねて複数回巻き付
けて円筒状のプリフォーム6を成形する。プリプレグ5
a,5bの巻く回数は、必要に応じて適宜選択すること
ができる。
【0016】次いで、図3のように、プリフォーム6の
外周に、プリフォーム6の熱可塑性樹脂と融着可能な熱
可塑性樹脂からなる樹脂フィルム7を巻き付ける。樹脂
フィルム7は、必要な肉厚に応じて、少なくとも1周以
上巻き付けるようにすればよいが,好ましくは複数回巻
き付けるのがよい。続いて、樹脂フィルム7を巻き付け
たプリフォーム6を図4に示すように、円筒状の外型8
に入れると共に熱膨張性の中子9をプリフォーム6の内
側に挿入する。次いで、熱可塑性樹脂の可塑化温度以上
の温度で加熱し、プリフォーム6及び樹脂フィルム7の
熱可塑性樹脂を軟化あるいは溶融させて、樹脂フィルム
7をプリフォーム6に融着させて一体的に成形すると共
に、中子7を熱膨張させて、この熱膨張による押圧力で
プリフォーム6の内側に内圧を加えてプリフォーム6を
型締めする。樹脂フィルム7がプリフォーム6と融着可
能な熱可塑性樹脂であるため、樹脂フィルム7はプリフ
ォーム6と強固な状態で一体的となる。
【0017】加熱後、外型8及び中子9と共に冷却し、
中子8をプリフォーム6から引き抜くと共に、外型8を
除去して、図1に示すような補強繊維熱可塑性樹脂パイ
プ1を得ることができる。上記熱膨張性の中子9として
は、中実のマンドレル、中空のマンドレル、芯体の表面
に複数個の熱膨張素子を配置してなる複合体、または複
数個の熱膨張素子だけからなる中子のいずれでもよく、
また芯体は、鉄やアルミ合金等の金属製のものでもよ
い。これらの中実のマンドレル、中空のマンドレル、熱
膨張素子をそれぞれ構成する好ましい樹脂としては、フ
ッ素系樹脂をやシリコン系樹脂を挙げることができる。
フッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE:商品名テフロン)、ポリ弗化アルコキシエ
チレン樹脂(PFA)、弗化エチレンプロピレンエーテ
ル共重合体樹脂(FEP)等の熱膨張性が大で耐熱性が
高い樹脂を例示することができる。また、シリコン系樹
脂としては、樹脂だけでは柔らか過ぎるため、耐熱性の
大きい補強材料と混合したシリコン樹脂が好ましい。こ
れらの樹脂は、使用に際して、無機繊維等の補強材料で
補強してもよい。
【0018】前記中子の樹脂のうちで、PTFEを用い
ることが特に好ましい。260℃程度が使用限界で、約
335℃の融点をもつとされるが、分子量が極めて大き
いため、335℃を越えても融解することがなく、それ
自体の形状を保持している。また、体積膨張も大きく、
室温から400℃に温度を上げると約60%の体積が膨
張する。熱分解温度は420℃程度である。従って本法
に用いる上での使用温度限界は約420℃である。
【0019】外型8は成形時の加工温度に耐え得る耐熱
性に優れたものであればよく、例えば、銅パイプや鉄パ
イプ等の金属パイプが好ましく用いられる。また、上述
した製造方法では、樹脂フィルム7をプリフォーム6に
巻き付けるようにしたが、熱可塑性樹脂をマトリクスと
するプリプレグからなる円筒状のプリフォームを予め加
熱してパイプ本体を成形し、このパイプ本体に樹脂フィ
ルム7を巻き付けて製造することもできる。
【0020】以下に、本発明の繊維補強熱可塑性樹脂パ
イプについて、更に具体的に説明する。PEIをマトリ
クス樹脂とし、ガラス繊維を補強繊維としたプリプレグ
を8層となるように巻いて肉厚1mmのパイプが出来る様
に円筒状のプリフォームを成形し、このプリフォームの
外周にPEEKからなる厚さ100μm の樹脂フィルム
を2周巻き付けてその重ねしろを5mmとし、直径35mm
の樹脂フィルム付きプリフォームを成形した。(図3) この樹脂フィルム付きプリフォームに離型剤をプリフォ
ームと当たる面側に塗布したポリイミドフィルムを巻い
て銅パイプの外型に挿入すると共に、PTFEパイプの
中子を挿入し、360℃のオーブン中に60分保持し、
しかる後に冷水中にて冷却し、表層に200μmのPE
EK層を持つ本発明パイプ1(実施例1)を得た。
【0021】また、本発明パイプ1に用いたPEEKの
樹脂フィルムの代わりに、PEIの樹脂フィルム(マト
リックス樹脂と同じ)を使用した本発明パイプ2(実施
例2)、本発明パイプ1に樹脂フィルムを巻かない構成
の比較パイプ1(比較列1)、及びガラス/エポキシ樹
脂でプリフォームを成形した表面に樹脂層がない比較パ
イプ2(比較例2)をそれぞれ製作した。各試験パイプ
の全長は120mmである。
【0022】これらのパイプを以下に示す条件で、促進
暴露試験、乾燥時耐圧試験、汚れ−課電サイクル試験を
行ったところ、表1に示す結果を得た。促進暴露試験 試験は1周期が屋外暴露1年に相当すると言われている
JIS D 0205に沿って、2周期分、300時間
実施した。具体的には、スガ試験機(株)製のサンシャ
インウエザーメータ(カーボンアーク使用)を用いて紫
外線を連続照射し、かつ、60分周期で12分間降雨状
態とし、これを300回繰返した。試験終了後、外観を
観察し、以下の課電試験に供した。乾燥時課電試験 試験は6.6KV耐圧のスペーサに対する商用周波乾燥フ
ラッシュオーバー電圧試験方法(JIS C3801の
6.1)に準じた。ただし、実用スペーサの1/2のサ
イズのサンプル、電極間距離は88mmを使用したため、
耐圧3.3KV用のスペーサと看做し、課電する電圧値な
どはJIS規定の1/2を適用した。
【0023】具体的には、パイプに12.4KVを加え、
0.33kV/Sで上昇し、16.5KVに達した後、1
分間保持してフラッシュオーバーしないことを確認し
た。 汚れ−課電サイクル試験 本試験はトラッキング試験に準ずるものであり、当事者
間で合理的な試験方法を採用することとなっている。こ
のため、1年に10回程度と推定される状況、すなわ
ち、海塩粒子などが大量に付着して降り始めの雨で湿潤
される状況を100回分再現し、常用の2倍の電圧を課
電しても、漏洩電流が流れないことを確認することとし
た。具体的に以下の通り。
【0024】(1) 各試験パイプを治具に取り付けてトレ
イに入れる。 (2) 回転台上で120°間隔に3個の試験片を置く。位
置Aには1/10希釈人工海水スプレーノズルを、位置B
には水道水スプレーノズルを設置し、毎秒3〜5ccの水
量で10秒間シャワーさせる。 (3) 6.6KVを課電し、漏洩電流の測定を開始する。な
お、漏洩電流が200mAで課電を停止するようにセット
しておく。
【0025】(4) 回転台を 2°/ 秒で60秒間動かし、
10秒間とめる動作を300回繰り返す。 これによって、それぞれの試験片は「10秒間注水汚損−
30秒移動−60秒課電−35秒移動−10秒注水洗浄−60秒移
動、合計 3.5分」のサイクルを、 100サイクル繰り返す
ことにな る。
【0026】 表1から明らかなように、本発明パイプ1,2は、屋外
環境試験において、外観に全く変化を生ぜず、乾燥時耐
圧試験及び汚れー課電サイクル試験においても、破壊が
起こることなく、また汚れー課電サイクル試験の際のリ
ーク電流も低くて、屋外で風雨に曝される場所に長期間
使用されても内部の補強繊維が表面に露出することな
く、長期にわたって耐久性を維持でき、電気絶縁信頼性
にも優れているのが判る。
【0027】また、本発明パイプ1,2を複数箇所切断
して表面に形成された樹脂層を観察したところ、表面の
200μm が補強繊維を含まない樹脂層として形成され、
補強繊維を有するパイプ本体を良好に保護していた。
【0028】
【発明の効果】上述したように本発明は、補強繊維を埋
設した熱可塑性樹脂からなるパイプ本体の外周表面に、
該パイプ本体に融着可能な熱可塑性樹脂からなる樹脂層
を融着して一体的に構成したので、屋外で風雨に曝され
る場所に長期間使用されても内部の補強繊維が表面に容
易に露出することなく、長期にわたり、耐久性を維持で
きると共に電気絶縁性が低下することもなくその信頼度
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維補強熱可塑性樹脂パイプの斜視図
である。
【図2】本発明の繊維補強熱可塑性樹脂パイプの製造方
法において、プリフォームを成形した状態を示す斜視図
である。
【図3】図2のプリフォームに樹脂フィルムを巻き付け
た状態を示す斜視図である。
【図4】図3の樹脂フィルム付きプリフォームに外型及
び中子を装着した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 繊維補強熱可塑性樹脂パイプ 2 パイプ本体 3 補強繊維 4 樹脂層 5a,5b プリプレグ 6 プリフォーム 7 樹脂フィルム 8 外型 9 中子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:08 B29L 9:00 23:00 (72)発明者 西森 修次 香川県高松市屋島西町2109番地8 株式会 社四国総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強繊維を埋設した熱可塑性樹脂からな
    るパイプ本体の外周表面に、該パイプ本体に融着可能な
    熱可塑性樹脂からなる樹脂層を融着して一体的に構成し
    た繊維補強熱可塑性樹脂パイプ。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂は共に成形加工温度
    (成形加工温度とは、パイプ単体および/又は樹脂層の
    形成および/又はパイプ及び樹脂層の一体成形を実現す
    るに際した温度)が330℃以上である請求項1に記載
    の繊維補強熱可塑性樹脂パイプ。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層の肉厚を25μm 以上にした
    請求項1に記載の繊維補強熱可塑性樹脂パイプ。
  4. 【請求項4】 前記樹脂層が顔料、フィラー、添加剤の
    少なくとも一つを含む請求項3に記載の繊維補強熱可塑
    性樹脂パイプ。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂をマトリクスとするプリプ
    レグからなる円筒状のプリフォーム、或いは該プリフォ
    ームを予め加熱成形したパイプ本体の外周に、前記プリ
    フォーム或いはパイプ本体と融着可能な熱可塑性樹脂か
    らなる樹脂フィルムを巻き付けた後、外型に入れると共
    にプリフォーム或いはパイプ本体の内側に中子を挿入
    し、加熱して該中子の熱膨張によりプリフォーム或いは
    パイプ本体の内側に内圧を加えながら前記樹脂フィルム
    をプリフォーム或いはパイプ本体に融着させて一体的に
    成形した後、冷却する繊維補強熱可塑性樹脂パイプの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂は共に成形加工温度が
    330℃以上である請求項5に記載の繊維補強熱可塑性
    樹脂パイプの製造方法。
JP6035782A 1994-03-07 1994-03-07 繊維補強熱可塑性樹脂パイプ及びその製造方法 Pending JPH07241920A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006292016A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Yokohama Rubber Co Ltd:The フレキシブルチューブ
KR100781986B1 (ko) * 2006-05-15 2007-12-06 동해하이테크산업 주식회사 소방호스의 제조장치
WO2008096312A1 (en) * 2007-02-05 2008-08-14 Alenia Aeronautica S.P.A. Pre-impregnated material with semi-crystalline matrix and amorphous surface layer

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