JPH07241344A - 点滴連結管を備えた輸液容器 - Google Patents

点滴連結管を備えた輸液容器

Info

Publication number
JPH07241344A
JPH07241344A JP6033988A JP3398894A JPH07241344A JP H07241344 A JPH07241344 A JP H07241344A JP 6033988 A JP6033988 A JP 6033988A JP 3398894 A JP3398894 A JP 3398894A JP H07241344 A JPH07241344 A JP H07241344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
needle
operation member
infusion container
infusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6033988A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3495405B2 (ja
Inventor
Muneo Nonomura
宗夫 野々村
Mitsuaki Ooshima
三秋 大志摩
Masashi Arimoto
正志 有本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP03398894A priority Critical patent/JP3495405B2/ja
Publication of JPH07241344A publication Critical patent/JPH07241344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3495405B2 publication Critical patent/JP3495405B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性材料からなる袋体だけでなく硬質の瓶
体にも適用でき、確実に無菌状態を維持しながら、簡単
かつ安全な操作で連通できる、点滴連結管を備えた輸液
容器を安価に提供する。 【構成】 連通部(2)をガイド筒(4)と連通針(5)と押
込み操作部材(6)とから構成する。ガイド筒(4)の上端
を密栓(7)で密封した液出口部(9)の周囲に固定し、下
端側に押込み操作部材(6)を気密状に配置する。連通針
(5)を密栓(7)と押込み操作部材(6)との間に配置し、
針先端(15)を密栓(7)に対向させる。押込み操作部材
(6)の上方への移動により連通針(5)を輸液容器(1)側
へ移動可能に構成する。押込み操作部材(6)に点滴連結
管(3)を連結し、輸液路(20)を連通孔(16)に連通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輸液用の点滴連結管を
備えた輸液容器に関し、さらに詳しくは、無菌状態を確
実に保持しながら、しかも簡単かつ安全な操作で点滴連
結管内の輸液路を輸液容器内に連通でき、点滴連結管を
介して輸液容器内の医薬液を供給しうる、点滴連結管を
備えた輸液容器に関する。
【0002】
【発明の背景】一般にブドウ糖液、リンゲル液等の医薬
液を人体などに供給する輸液容器は、医薬液を収容して
ゴム栓等の密栓で密封された可撓性を有する袋体や硬質
の瓶体で構成されている。
【0003】
【従来の技術】輸液容器の従来技術1としては、例えば
図8に示すように、点滴連結管(62)の一端に設けた連通
針(63)を輸液容器(60)の密栓(61)に刺通して、点滴連結
管(62)を輸液容器(60)内に連通させるものがあり、この
連通により輸液容器(60)内の医薬液(64)が点滴連結管(6
2)内の輸液路(68)を介し、重力による滴下を利用して人
体などに供給される。
【0004】また、従来技術2としては、図9に示すよ
うに、あらかじめ点滴連結管(62)を輸液容器(60)に連結
したものがある。即ち、この輸液容器は、図9(a)に示
すように、可撓性を有する合成樹脂製の袋体(60)からな
り、この袋体(60)に医薬液(64)を収容し、袋体(60)の下
縁部(65)に硬質合成樹脂製の連結部(66)を一体に設け、
袋体(60)の外部に突出した連結部(66)の下端に点滴連結
管(62)を連通連結してある。この連結部(66)は、図9
(b)に示すように、閉鎖頭部(67)を袋体(60)内に突出さ
せてあり、使用時には、図9(c)に示すように、この閉
鎖頭部(67)を折り曲げて破断し、これにより点滴連結管
(62)を袋体(60)内に連通させるようにしてある。
【0005】
【従来技術1及び2の課題】上記従来技術1では、点滴
連結管(62)を輸液容器(60)に連通連結する際、連通針(6
3)を滅菌処理された包装から取り出して密栓(61)に刺し
通す必要があり、連通針(63)先端部が空気中の微生物や
細菌などで汚染される虞れがある。しかも、小さな密栓
(61)に連通針(63)を刺し通す操作は、手作業で行われる
ため容易でないうえ、作業者が誤って手指を傷つける危
険性がある。
【0006】また、上記従来技術2では、連通部(66)が
閉鎖頭部(67)を袋体(60)内に突出させて袋体(60)と一体
に形成してあるため、無菌状態で点滴連結管(62)を輸液
容器(60)内に連通させることができるものの、閉鎖頭部
(67)を折り曲げる操作は細かい指先の作業となるため容
易ではなく、所定の部分で折り曲げできない場合があ
る。しかも、この折り曲げ操作の際に、折り曲げた連通
部(66)から破片を生じる場合があり、この破片が異物と
なって点滴連結管(62)に流入し輸液路(68)を閉塞する等
の虞れがある。また、袋体(60)の内部に突出した連通部
(66)の閉鎖頭部(67)を、袋体(60)の外側から容器壁を介
して折り曲げ操作するため、可撓性を有しない硬質の瓶
体からなる輸液容器には適用できない問題もある。
【0007】そこで、本発明者等は、上記従来技術1及
び2の問題点を解消することを目的として、本発明の完
成にあたり、次に述べる技術1及び2をそれぞれ着想し
た。
【0008】上記着想技術1は、図5及び図6に示すよ
うに、輸液容器(40)の下縁部に連通部(41)を一体に設
け、この連通部(41)にコック(42)を介して点滴連結管(4
3)を連結し、コック(42)を開閉操作することにより、点
滴連結管(43)を輸液容器(40)に連通可能に構成してあ
る。
【0009】コック(42)は、図6(a)に示すように、使
用前にはコック(42)の操作軸(44)を押し込めてあり、連
通部(41)と点滴連結管(43)との間を閉塞してある。ま
た、コック(42)の後側へ突出した操作軸(44)の周囲に
は、軸方向への移動操作不能となるように操作軸(44)の
周囲にスペーサー(45)を配設してある。
【0010】連通操作は、まず、スペーサー(45)を取り
除いた後、図6(b)に示すように操作軸(44)を手前側へ
引き寄せ、次に図6(c)に示すように操作軸(44)をコッ
クレバー(46)で回転させ、連通孔(47)を介して点滴連結
管(43)内を輸液容器(40)内に連通させる。なお、コック
レバー(46)の回転角度を変化させことにより、連通孔(4
7)と点滴連結管(43)内の輸液路(48)との連通面積を加減
できるので、供給する医薬液(49)の量を調整することも
可能である。
【0011】上記着想技術2は、図7に示すように、可
撓性を有する合成樹脂製の袋体(50)内を上下方向に複室
に分けて最下端側に輸液室(51)を設け、輸液室(51)より
も上側に医薬液収容室(52)を設けてある。輸液室(51)に
は医薬液を収容せず、下縁部に連通部(53)を介して点滴
連結管(54)を連通連結してある。なお、医薬液収容室(5
2)はさらに複室に分けてそれぞれ医薬液と粉末医薬とを
収容し、使用直前に両者を混合するように構成してあ
る。
【0012】上記輸液室(51)と医薬液収容室(52)との間
は、例えば低温での圧着などにより形成した弱接着部(5
5)で分離されている。従って、保管中など医薬液の使用
前には、この弱接着部(55)で医薬液収容室(52)と点滴連
結管(54)とが遮断されているが、この弱接着部(55)は接
着力が弱いため、使用時に袋体(50)の外側から押圧して
片側の医薬液収容室(52)に圧力を加えると、この弱接着
部(55)が簡単に剥離する。この結果、輸液室(51)を介し
て医薬液収容室(52)を点滴連結管(54)に簡単に連通させ
ることができる。なお、上記袋体(50)は、弱接着部(55)
で折り曲げて保管すると、袋体(50)全体に外圧が加わっ
ても弱接着部(55)が簡単に剥離せず、使用前に医薬液が
輸液室(51)を介して点滴連結管(54)内へ流れ込む虞れが
ない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記着
想技術1では、たとえばコックの操作軸の回転摺動面に
隙間があると、点滴連結管内の輸液路と連通孔とを確実
に遮断できずに医薬液を流出するばかりか、外気が侵入
して無菌状態を保持することができない。このため寸法
精度の優れたコックを必要とし、安価に実施できない問
題がある。
【0014】一方、上記着想技術2では、外部からの押
圧力により弱接着部を剥離させるため、輸液容器は可撓
性材料からなる袋体に限られ、硬質の瓶を用いることが
できない問題がある。
【0015】本発明は、可撓性材料からなる袋体だけで
なく硬質の瓶体にも適用でき、しかも確実に無菌状態を
維持しながら、点滴連結管内の輸液路を簡単かつ安全な
操作で輸液容器内に連通できるものを安価に提供するこ
とを技術的課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段を、実施例を示す図面に基づいて以下に説明す
る。即ち、本発明1は、輸液容器(1)と点滴連結管(3)
とを連結する連通部(2)を、ガイド筒(4)と連通針(5)
と押込み操作部材(6)とから構成し、上記ガイド筒(4)
の上端を、密栓(7)で密封した輸液容器(1)の液出口部
(9)の外周へ気密状に固定し、ガイド筒(4)の下端側に
上記押込み操作部材(6)を気密状に配置し、上記連通針
(5)をガイド筒(4)内で密栓(7)と押込み操作部材(6)
との間に配置して、連通針(5)上端の針先端(15)を密栓
(7)に対向させるとともに、連通針(5)内に連通孔(16)
を形成し、上記押込み操作部材(6)の上方への移動によ
り連通針(5)を輸液容器(1)側へ移動可能に構成し、こ
の押込み操作部材(6)に前記点滴連結管(3)を連結し
て、点滴連結管(3)内の輸液路(20)を連通針(5)内の連
通孔(16)に連通したことを特徴とする、点滴連結管を備
えた輸液容器である。
【0017】本発明2は、上記発明1において、連通針
(5)の下端側を押込み操作部材(6)に支持したものであ
る。
【0018】本発明3は、上記発明1において、連通針
(5)の針先端(15)を密栓(7)に半ばまで刺通して連通孔
(16)上端の入口開口(17)全体を密栓(7)の肉壁内部に位
置させ、連通針(5)に受圧部(30)を設け、連通孔(16)下
端の出口開口(18)に対向させて押込み操作部材(6)に開
口部(33)を設け、この開口部(33)の周囲に押圧部(34)を
形成して、この押圧部(34)で上記受圧部(30)を上方へ押
圧可能に構成したものである。
【0019】
【作用】
(1) 本発明1では、ガイド筒の上端を液出口部の外周へ
気密状に固定し、ガイド筒の下端側に押込み操作部材を
気密状に配置し、連通針をガイド筒内で密栓と押込み操
作部材との間に配置してあるので、連通針は無菌状態が
維持される。そして、押込み操作部材を上方へ移動させ
ることにより、連通針は気密状のガイド筒内を輸液容器
側へ移動し、連通針の針先端が密栓に刺通されてこれを
貫通する。これにより、点滴連結管内の輸液路が連通針
内に形成した連通孔を介して輸液容器内に連通する。
【0020】(2) 本発明2では、連通針の下端側を押込
み操作部材に支持したので、押込み操作部材をガイド筒
に沿って移動させると、連通針は確実に輸液容器の密栓
に向けて移動する。
【0021】(3) 本発明3では、連通針は針先端を密栓
に半ばまで刺通してあるので、この密栓により支持され
るが、連通孔上端の入口開口全体を密栓の肉壁内部に位
置させてあるので、連通孔は輸液容器内に連通していな
い。そして、押込み操作部材を上方へ移動させることに
より、押込み操作部材に形成した押圧部で連通針に設け
た受圧部が上方へ押圧される。この結果、連通針は上方
へ移動し、針先端が密栓を完全に貫通して、連通孔の入
口開口が輸液容器内に進入し、点滴連結管内の輸液路が
連通孔を介して輸液容器内に連通する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて述べ
る。図1は本発明の実施例1を示す、連通部周辺の縦断
正面図である。
【0023】図1に示すように、輸液容器である袋体
(1)は、連通部(2)を介して点滴連結管(3)に連結して
あり、この連通部(2)は、ガイド筒(4)と合成樹脂製の
連通針(5)と押込み操作部材(6)とから構成してある。
袋体(1)の下部には、ゴム製の密栓(7)で密封した液出
口部(9)を設けてあり、これにより袋体(1)内に医薬液
(8)が密封される。
【0024】上記ガイド筒(4)の上端は、袋体(1)の液
出口部(9)の外周に螺着固定してあり、シール材(10)に
より気密状に維持されている。一方、ガイド筒(4)の下
端には外面にフランジ(11)を形成し、内面に環状突条(1
2)を設けてある。なお、本実施例1では輸液容器として
袋体(1)を用いたが、袋体にかえて瓶体の輸液容器を用
いてもよい。また、ガイド筒(4)上端を袋体(1)等の輸
液容器に固定する構成は螺着に限定されるものではな
く、液出口部(9)の外周に気密状に固定できればよいも
のであって、嵌合により固定する構成でもよい。
【0025】上記ガイド筒(4)の下端内部に、上記押込
み操作部材(6)の上端を挿入し、上記環状突条(12)でガ
イド筒(4)内を気密状にするとともに、押込み操作部材
(6)の先端寄り外周面に形成した係合突起(13)を上記環
状突条(12)に係合させて係止してある。また、この押込
み操作部材(6)の下端外周面には操作用フランジ(14)を
設けてある。
【0026】上記ガイド筒(4)内には、上記押込み操作
部材(6)と上記密栓(7)との間に前記連通針(5)を配置
してあり、連通針(5)は、上端の針先端(15)を密栓(7)
に対向させ、連通針(5)の下端側を押込み操作部材(6)
に固定支持し、内部に連通孔(16)を形成してある。この
連通孔(16)上端の入口開口(17)は、ガイド筒(4)内の連
通室(19)に臨んでおり、この連通室(19)は、気密状に固
定したガイド筒(4)上端と、上記シール材(10)及び環状
突条(12)とにより気密状に遮蔽されている。
【0027】また上記押込み操作部材(6)には、下端側
に前記点滴連結管(3)を固定してあり、点滴連結管(3)
の上端を連通針(5)の下端に連結して、点滴連結管(3)
内の輸液路(20)を連通針(5)内の連通孔(16)に連通させ
てある。
【0028】上記ガイド筒(4)外面のフランジ(11)と押
込み操作部材(6)の操作用フランジ(14)との間には、保
管中に押込み操作部材(6)が移動することがないよう
に、スペーサー(21)が配設してある。
【0029】上記輸液容器の連通操作は次のように行わ
れる。先ず、スペーサー(21)を取り除き、次いで、注射
器を操作するように操作用フランジ(14)を上方へ押圧
し、押込み操作部材(6)を連通針(5)とともに袋体(1)
の密栓(7)側へ移動させる。これにより、連通針(5)の
針先端(15)が密栓(7)に刺通される。このとき、押込み
操作部材(6)の周面はガイド筒(4)内面の環状突条(12)
上を摺動移動するため、連通室(19)内は気密状に保たれ
る。
【0030】押込み操作部材(6)が図1の仮想線に示す
位置まで移動すると、連通針(5)の針先端(15)は密栓
(7)を完全に貫通し、連通孔(16)の入口開口(17)が袋体
(1)内に進入する。これにより点滴連結管(3)内の輸液
路(20)が連通孔(16)を介して袋体(1)内に連通し、医薬
液(8)が輸液路(20)に供給される。
【0031】なお、連通状態になると、押込み操作部材
(6)の外周面下部に設けた第2係合突起(22)がガイド筒
(4)内面の環状突条(12)に係合し、押込み操作部材(6)
が下方へ簡単に移動することを防いで連通状態を維持す
るようにしてある。ただし、貫通した密栓(7)で連通針
(5)を確りと保持できる場合は、第2係合突起を省略し
てもよい。また、上記実施例1では連通室(19)の下側を
ガイド筒内面に設けた環状突条で気密状に構成したが、
押込み操作部材側に環状突条を設けて連通室内を気密状
に構成してもよい。
【0032】図2は本発明の実施例2を示し、図2(a)
は連通部周辺の縦断正面図、図2(b)は図2(a)のA部
拡大図である。
【0033】図2(a)に示すように、この実施例2では
輸液容器が瓶体(1)で構成され、瓶体(1)の下部に形成
した液出口部(9)の外周にガイド筒(4)の上端を気密状
に嵌合固定してある。なお、この実施例2においても、
瓶体にかえて輸液容器を袋体で構成した場合に適用でき
ることは言うまでもなく、また、上記実施例1と同様、
ガイド筒(4)の上端を螺着により液出口部(9)の外周に
固定してもよい。
【0034】ガイド筒(4)の下側外周面には雄ネジ部(2
3)を形成してあり、この雄ネジ部(23)に押込み操作部材
(6)の上部を螺着し、この押込み操作部材(6)の上側に
スペーサー(21)を係脱自在に嵌着して、押込み操作部材
(6)の上方への移動を防止してある。
【0035】押込み操作部材(6)は、内面に雌ネジ部(2
4)を形成した筒部(25)と、針支持部(26)とからなる。上
記筒部(25)には、外面に3枚の操作羽(28)を突設し、内
面下端に押圧フランジ(27)を形成してある。一方、上記
針支持部(26)の外面には、下端側に環状リブ(36)を突設
するとともに、先端寄り部にシール材(29)を付設してあ
り、このシール材(29)を付設した先端寄り部をガイド筒
(4)の下端側へ挿入してある。このシール材(29)と、前
記液出口部(9)の外周に気密状に固定したガイド筒(4)
上端とにより、ガイド筒(4)内に形成した連通室(19)を
気密状に遮蔽してある。
【0036】図2(b)に示すように、上記押圧フランジ
(27)の内面には環状の係合溝(37)を形成してあり、この
係合溝(37)に上記環状リブ(36)を係合させて、針支持部
(26)を筒部(25)の押圧フランジ(27)に支持させてある。
このとき、環状の係合溝(37)と環状リブ(36)との係合に
より針支持部(26)を支持するため、針支持部(26)の回転
が上記シール材(29)の摩擦力により防止されても、筒部
(25)を自由に回転させることができる。なお、この針支
持部(26)の支持構造は、針支持部(26)に対して筒部(25)
を自在に回転できる構造であればよく、本実施例の支持
構造に限定されるものではない。例えば環状の係合溝に
係合するリブは不連続状であってもよく、また係合リブ
を筒部の押圧フランジに、係合溝を針支持部に設けても
よい。
【0037】上記ガイド筒(4)内には、前記実施例1と
同様、内部に連通孔(16)を形成した連通針(5)を配設し
てあり、この連通針(5)内の連通孔(16)は、上端の入口
開口(17)を気密状の上記連通室(19)に臨ませてある。連
通針(5)の下端側は上記針支持部(26)に固定してあり、
この連通針(5)の下端部を介して点滴連結管(3)を押込
み操作部材(6)に連結してある。また、ガイド筒(4)内
面の上寄り部には上下方向の凹溝を複数本設けて空気逃
し部(35)を形成してある。
【0038】この実施例2の輸液容器の連通操作は、ス
ペーサー(21)を取り外した後、押込み操作部材(6)の操
作羽(28)で筒部(25)を回転させて、押込み操作部材(6)
を瓶体(1)側へ移動させることにより行われる。即ち、
筒部(25)は、操作羽(28)の回転により螺旋状に瓶体(1)
側へ移動する。この移動力は係合溝(37)及び環状リブ(3
6)を介して針支持部(26)に伝わるが、針支持部(26)は上
記シール材(29)の摩擦力により回転が防止され、瓶体
(1)側へ直線的にのみ移動する。この操作により、針支
持部(26)に固定された連通針(5)は密栓(7)に向って直
進移動し、針先端(15)は、上記実施例1と同様、密栓
(7)を貫通して、連通孔(16)の入口開口(17)が瓶体(1)
内に進入し、点滴連結管(3)内の輸液路(20)が瓶体(1)
内に連通する。
【0039】この連通操作において、押込み操作部材
(6)の移動とともに連通室(19)の内圧が高まる。しか
し、連通針(5)が密栓(7)に刺し込まれたのちシール材
(29)が空気逃し部(35)の下端部を通過することにより、
この溝状の空気逃し部(35)を介して連通室(19)内の過剰
の空気が外部へ排出されて連通室(19)内が大気圧に戻さ
れるので、連通操作に支障は来さない。
【0040】この空気逃し部(35)は、連通針(5)が密栓
(7)に刺し込まれたのち連通室(19)内の空気を外部へ排
出できる構成であればよく、複数本の凹溝を設ける本実
施例の構成に限定されるものではない。即ち、この空気
逃し部(35)を、1本の縦溝で形成したり、ガイド筒(4)
内面の上寄り部全体を径大部に形成したりして構成する
ことができる。また、この空気逃し部(35)は本発明に必
須の構成ではなく、内圧が高まっても連通操作に支障を
来さない場合はこの空気逃し部を省略してもよい。な
お、前記実施例1においても、同様の空気逃し部を形成
することが可能である。
【0041】図3及び図4は本発明の実施例3を示し、
図3は連通操作前の状態の連通部周辺の縦断正面図、図
4は連通状態の連通部周辺の縦断正面図である。
【0042】図3に示すように、この実施例3では輸液
容器を瓶体(1)で構成し、瓶体(1)の下部に形成した液
出口部(9)の外周にガイド筒(4)の上端を気密状に嵌合
固定してある。なお、本実施例3においても、袋体の輸
液容器に適用でき、また、ガイド筒を螺着により密栓周
囲に固定してもよいことは言うまでもない。
【0043】上記ガイド筒(4)内の下端側には押込み操
作部材(6)を気密状に配置し、この押込み操作部材(6)
と上記密栓(7)との間に連通針(5)を配置してある。こ
の連通針(5)は上端の針先端(15)を密栓(7)に半ばまで
刺通してあり、連通針(5)内に形成した連通孔(16)の入
口開口(17)全体を密栓(7)の肉壁内部に位置させてあ
る。一方、連通孔(16)下端の出口開口(18)は、ガイド筒
(4)内の連通室(19)に臨ませてある。また、連通針(5)
外面の中間部には受圧部(30)が固定してある。
【0044】ガイド筒(4)の内面には環状のシール片(3
1)を突設してあり、この環状シール片(31)へ上記押込み
操作部材(6)の上端外周面に形成した係合突起(32)を気
密状に接当させ、これにより連通孔(16)の出口開口(18)
が臨む連通室(19)を気密状にしてある。
【0045】上記押込み操作部材(6)は筒状に形成して
あり、上端の開口部(33)を上記連通孔(16)の出口開口(1
8)に対向させ、この開口部(33)の周囲に押圧部(34)を設
けてある。また、押込み操作部材(6)の下端には、点滴
連結管(3)を連通連結してある。
【0046】上記押込み操作部材(6)を上方へ移動させ
ると、押込み操作部材(6)の押圧部(34)で連通針(5)の
受圧部(30)が上方へ押圧され、連通針(5)が上方へ移動
して針先端(15)が密栓(7)を貫通する。この結果、図4
に示すように、連通孔(16)の入口開口(17)が瓶体(1)内
に進入し、点滴連結管(3)内の輸液路(20)が瓶体(1)内
に連通する。なお、連通状態になると、押込み操作部材
(6)の係合突起(32)がガイド筒(4)内の環状シール片(3
1)に係合し、押込み操作部材(6)が下方へ簡単に移動し
ないように構成してある。
【0047】上記実施例3では、連通針(5)を密栓(7)
に支持させたが、連通針は密栓と押込み操作部材との間
に配置してあればよく、前記実施例1と同様、押込み操
作部材に支持させてもよく、またガイド筒内面でシール
材等により支持させることも可能である。また上記実施
例1〜3の連通部は、連通針や他の部材がいずれも合成
樹脂製であり、点滴連結管先端の金属製注射針を分離す
るだけで使用後の分別廃棄を容易に行うことができる
が、本発明の連通針等は、金属など他の材質で構成して
もよいことは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成され作用す
るので、次の効果を奏する。 (1) 気密状のガイド筒内に配置した連通針が、押込み操
作部材を上方へ移動させることにより輸液容器側へ移動
し、これにより連通針の針先端が密栓を貫通するので、
連通針を無菌状態に維持したまま連通操作できる。
【0049】(2) 押込み操作部材を上方へ移動させるだ
けの極めて簡単な操作で連通できるうえ、可撓性の袋体
だけでなく硬質の瓶体の輸液容器にも適用できる。
【0050】(3) この連通操作は連通針を密栓に刺通し
て貫通させることにより行われるので、連通操作前は点
滴連結管内の輸液路を輸液容器内から確実に遮断でき、
しかも、連通操作により輸液路を輸液容器内へ確実に連
通させることができる。
【0051】(4) 連通針はガイド筒内に配置してあるの
で、誤って作業者を傷つけることがなく、安全に連通操
作できる。
【0052】(5) 着想技術1のコック等のような高価な
部材を必要とせず、安価に実施することができる。
【0053】(6) 連通針の下端側を押込み操作部材に支
持した場合には、押込み操作部材をガイド筒に沿って移
動させると、確実に連通針を輸液容器の密栓に向けて移
動させることができ、一層簡単かつ確実に連通させるこ
とができる。
【0054】(7) 連通針の針先端を密栓に半ばまで刺通
してある場合には、針先端が密栓の肉壁内に位置するの
で一層安全に操作でき、しかも、連通針を押し進めて密
栓の残りの部分を刺通すだけで連通することから、連通
操作を一層簡単かつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す、連通部周辺の縦断正
面図である。
【図2】実施例2を示し、図2(a)は図1相当図、図2
(b)は図2(a)のA部拡大図である。
【図3】実施例3の連通前の状態を示す、図1相当図で
ある。
【図4】実施例3の連通状態を示す、図1相当図であ
る。
【図5】着想技術1を示す、図1相当図である。
【図6】着想技術1の連通部を示し、図6(a)は使用前
の状態の縦断側面図、図6(b)は連通操作中の縦断側面
図、図6(c)は連通状態の縦断側面図である。
【図7】着想技術2を示す、一部破断正面図である。
【図8】従来技術1を示す、図1相当図である。
【図9】従来技術2を示し、図9(a)は点滴連結管を備
えた輸液容器の一部破断正面図、図9(b)は連結部の拡
大縦断正面図、図9(c)は連通状態の図9(b)相当図で
ある。
【符号の説明】
1…輸液容器(袋体、瓶体)、 2…連通部、 3…点滴
連結管、 4…ガイド筒、 5…連通針、 6…押込み
操作部材、 7…密栓、 9…密栓、 15…針先端、
16…連通孔、 17…入口開口、 18…出口開口、 20…
輸液路、 30…受圧部、 33…押込み操作部材の開口
部、 34…押圧部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輸液容器(1)と点滴連結管(3)とを連結
    する連通部(2)を、ガイド筒(4)と連通針(5)と押込み
    操作部材(6)とから構成し、 上記ガイド筒(4)の上端を、密栓(7)で密封した輸液容
    器(1)の液出口部(9)の外周へ気密状に固定し、ガイド
    筒(4)の下端側に上記押込み操作部材(6)を気密状に配
    置し、 上記連通針(5)をガイド筒(4)内で密栓(7)と押込み操
    作部材(6)との間に配置して、連通針(5)上端の針先端
    (15)を密栓(7)に対向させるとともに、連通針(5)内に
    連通孔(16)を形成し、 上記押込み操作部材(6)の上方への移動により連通針
    (5)を輸液容器(1)側へ移動可能に構成し、この押込み
    操作部材(6)に前記点滴連結管(3)を連結して、点滴連
    結管(3)内の輸液路(20)を連通針(5)内の連通孔(16)に
    連通したことを特徴とする、点滴連結管を備えた輸液容
    器。
  2. 【請求項2】 連通針(5)の下端側を押込み操作部材
    (6)に支持した、請求項1に記載の点滴連結管を備えた
    輸液容器。
  3. 【請求項3】 連通針(5)の針先端(15)を密栓(7)に半
    ばまで刺通して、連通孔(16)上端の入口開口(17)全体を
    密栓(7)の肉壁内部に位置させ、 連通針(5)に受圧部(30)を設け、連通孔(16)下端の出口
    開口(18)に対向させて押込み操作部材(6)に開口部(33)
    を設け、 この開口部(33)の周囲に押圧部(34)を形成して、この押
    圧部(34)で上記受圧部(30)を上方へ押圧可能に構成し
    た、請求項1に記載の点滴連結管を備えた輸液容器。
JP03398894A 1994-03-04 1994-03-04 点滴連結管を備えた輸液容器 Expired - Fee Related JP3495405B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03398894A JP3495405B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 点滴連結管を備えた輸液容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03398894A JP3495405B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 点滴連結管を備えた輸液容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07241344A true JPH07241344A (ja) 1995-09-19
JP3495405B2 JP3495405B2 (ja) 2004-02-09

Family

ID=12401871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03398894A Expired - Fee Related JP3495405B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 点滴連結管を備えた輸液容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3495405B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108057142A (zh) * 2017-12-29 2018-05-22 武汉佰美斯医疗科技有限公司 一种医用无菌接驳设备
KR101883930B1 (ko) * 2018-04-05 2018-07-31 (주)메디라인액티브코리아 수술용 세척 항생제 결합구조
KR101883283B1 (ko) * 2018-04-05 2018-08-30 (주)메디라인액티브코리아 수술용 세척 항생제 도포시스템

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109568722B (zh) * 2019-01-30 2021-06-08 中国人民解放军陆军军医大学第一附属医院 输液器插头

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108057142A (zh) * 2017-12-29 2018-05-22 武汉佰美斯医疗科技有限公司 一种医用无菌接驳设备
KR101883930B1 (ko) * 2018-04-05 2018-07-31 (주)메디라인액티브코리아 수술용 세척 항생제 결합구조
KR101883283B1 (ko) * 2018-04-05 2018-08-30 (주)메디라인액티브코리아 수술용 세척 항생제 도포시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP3495405B2 (ja) 2004-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5873872A (en) Multipositional resealable vial connector assembly for efficient transfer of liquid
US11278683B2 (en) Inhalation therapy device comprising an ampoule for storing a medicament to be nebulized
RU2154462C2 (ru) Устройство для перемещения жидкости и способ его применения
EP0496868B1 (en) Sheath for cannula
US4583971A (en) Closed drug delivery system
US3416567A (en) Syringe valve
KR102358218B1 (ko) 단일 또는 다중 용기를 위한 병합 장치
EP0897708A2 (en) Drug delivery container having a luer filter
CN111867653A (zh) 包括改进的壳体和释放衬里以用于使用释放衬里移除无菌屏障膜的注射或输注设备
EP0598918A1 (en) Medical container
DK161802B (da) Injektionssproejte til to-komponentmedikamenter
KR19990072159A (ko) 유체 탈출 공간을 구비한 의료용 밸브
WO2017217105A1 (ja) 空気吸引用キャップ
KR20080023311A (ko) 안전 탭을 갖는 접근 포트 및 이를 채용한 유체 용기
US20060211996A1 (en) Controlled flow adapter for medical fluid containers
JP2019514499A (ja) 可動セプタムを備えるセプタムホルダ
EP3562753B1 (en) Container closure operated by a connecting device
JPH07241344A (ja) 点滴連結管を備えた輸液容器
JP2002078799A (ja) 液体注入器具
EP3405231A1 (en) Single use connectors
JP3668293B2 (ja) 注入容器
JP2017070772A (ja) 医療用接続装置
US20240024589A1 (en) Sterile drug chamber valve
KR100360586B1 (ko) 2종의화합물을혼합하는주사장치
JP2020074915A (ja) 薬液投与装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030603

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031021

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees