JPH0724117Y2 - 花粉症防止鼻栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、花粉が空気中に多量に放散されて、いわゆ
る花粉症の発生する時期に鼻孔内に着用して、花粉症の
発生を予防するために使用する花粉症防止鼻栓に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来、特開平1-160572号、実開昭62-166864号、実開平1
-130748号、実開平1-147852号公報等に見られるよう
に、花粉症の発生を予防するために、鼻孔内に通気性の
あるフィルターを装着するようにしたものがあるが、い
ずれもフィルターを硬質の筒状本体の内部に張り付け
て、筒状本体を鼻孔内に収納するようになっている。

また、従来の花粉症防止鼻栓における考案は、一対のフ
ィルターユニットを連結することにより、鼻孔内から脱
落するのを防ぐことに主眼が置かれていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、フィルターが取り付けられた硬質の筒状
本体を鼻孔内に収納した場合、着用者が違和感を感じる
ことはもちろん、鼻孔内に隙間なく装着することが困難
で、花粉を確実に捕修できないという欠点があった。

また、鼻孔内に隙間なく装着した場合、鼻孔を押し拡げ
ることになるため、著しく顔面の美観を損ねる結果とな
り、装着の大きな障害となっている。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案の花粉症防止鼻栓は従来例の上記欠点を解消し
たもので、粉末からなる吸着層を柔らかい２枚の布で挟
んだサンドイッチ構造を有し、かつ全体が変形可能な通
気性に富むフィルターで構成され、これを常態で一端を
閉鎖した筒状に形成して、前鼻孔内に収納するようにし
たことを特徴とするものである。

〔作用〕

以上のように構成したこの考案においては、粉末からな
る吸着層を柔らかい２枚の布で挟んだサンドイッチ構造
を有すると共に全体が変形可能な通気性に富むフィルタ
ーで構成され、これを常態で一端を閉鎖した筒状に形成
して、前鼻孔内に簡単に装着できるようにしたので、花
粉症防止鼻栓が神経のある鼻腔内粘膜まで達することが
なく、着用が容易で着用時に何の違和感もない。

また、粉末からなる吸着層を有しているのでアレルギー
等を引き起こす抗原（異物等）を効率よく完全に補足す
ることが可能で、しかも前鼻孔内に隙間なくフィルター
が装着されるので花粉の捕集が確実に行なえ、しかも鼻
腔内に冷気が到達するのを防止できるので、鼻アレルギ
ー症状が起こりにくくなった。

〔実施例〕

以下図面に基いて、この考案の花粉症防止鼻栓の実施例
について説明する。

第１図ないし第３図はこの考案の花粉症防止鼻栓の一実
施例を示すものである。

第１図において１は、この考案の花粉症防止鼻栓を示す
もので、前鼻孔11内に装着した状態を示している。この
花粉症防止鼻栓１は、その全体が、変形可能なフィルタ
ーで構成され、常態で一端を閉鎖した筒状に形成されて
おり、前鼻孔11内に閉鎖端部を先端にして収納される。

上記花粉症防止鼻栓１を構成するフィルターは、第２図
および第３図に示すように、その全体が、粉末からなる
吸着層２を、２枚の不織布等で作られた表面層３で挟み
込んだサンドイッチ構造を有している。上記表面層３
は、外気に触れる外面側を一般の不織布で、内面側を高
分子吸水ポリマー入りの不織布でそれぞれ構成すること
により、鼻炎による鼻汁等を吸収して不快感を防止する
ことができる。表面層３の端部は、熱融着してリング状
に硬化させておけば、取扱いが容易となる。

そして花粉症防止鼻栓１は、全体が上述のような構成で
あり、自由に変形可能であるため前鼻孔11内に簡単に装
着することができ、しかも前鼻孔11内にぴったりフィッ
トする。したがって着脱が容易で、装着感も非常に良好
である。

花粉症防止鼻栓１を構成する上記吸着層２としては、活
性炭等の花粉や塵等の吸着性能に富む材料を粉末状態で
使用する。したがって、花粉や塵等の吸着面積が大き
く、直径20〜40μの微粒子からなる花粉や直径３〜100
μ程度の室内塵等を確実に吸着することができる。もち
ろん、吸着層２として他の材料、例えば高分子吸水ポリ
マー粉末や薬品を包み込んだマイクロカプセル等も使用
できる。

また、上記吸着層２を挟み込む表面層３としては、上述
の不織布のみならず、通気性があって吸着層２を確実に
保持できるものであれば材質を何等限定するものではな
い。そして、表面層３は外気に触れる外面側の開口端部
を肌色にするとともに、内奥を暗色に着色しておけば、
装着していても普通の状態と変わらないように見せるこ
とができる。

この考案の花粉症防止鼻栓の使用に際しては、単に前鼻
孔11内に閉鎖端部を先端にして収納すればよい。収納し
た状態で花粉症防止鼻栓１は、自由に変形可能であるた
め前鼻孔11内にぴったりフィットする。

使用中に違和感が生じた時点で、適宜交換すればよい。

〔考案の効果〕

この考案の花粉症防止鼻栓は以上のように構成されてい
るので、前鼻孔内に簡単に装着できて着用時に何の違和
感もなく、着用状態が外部から見えることもないので、
着用者のファッション性を損なうことがない。

また、粉末からなる吸着層を有しているのでアレルギー
等を引き起こす抗原（異物等）を効率よく完全に補足す
ることが可能で、しかも前鼻孔内に隙間なくフィルター
が装着されるので、花粉の捕集が確実に行なえるように
なった。

さらに表面層に保湿性があり、外部からの冷気も遮断で
きるので、花粉症その他の鼻アレルギーの不快感を減少
させることができる。

また構造が単純なため、安価にかつ使い捨ての商品とし
て提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の花粉症防止鼻栓の一実施例を示す使
用状態の断面図、第２図は拡大断面図、第３図は要部拡
大断面図である。 １…花粉症防止鼻栓 ２…吸着層 ３…表面層 11…前鼻孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】粉末からなる吸着層を柔らかい２枚の布で
   挟んだサンドイッチ構造を有し、かつ全体が変形可能な
   通気性に富むフィルターで構成され、これを常態で一端
   を閉鎖した筒状に形成して、前鼻孔内に収納するように
   したことを特徴とする花粉症防止鼻栓。