JPH07240637A - Mosトランジスタの過電流診断装置 - Google Patents

Mosトランジスタの過電流診断装置

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JPH07240637A
JPH07240637A JP6054664A JP5466494A JPH07240637A JP H07240637 A JPH07240637 A JP H07240637A JP 6054664 A JP6054664 A JP 6054664A JP 5466494 A JP5466494 A JP 5466494A JP H07240637 A JPH07240637 A JP H07240637A
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JP
Japan
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mos transistor
gate
transistor
mos
voltage
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JP6054664A
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Inventor
Yasuaki Hayami
泰明 早見
Toronnamuchiyai Kuraison
トロンナムチャイ クライソン
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1本の信号線でMOSトランジスタの制御お
よび診断を行なう。 【構成】 MOS装置10では、診断される第1MOS
トランジスタ1のゲート、ソース間にバイポーラトラン
ジスタ3を設け、第1MOSトランジスタにゲート、ド
レインが並列接続された第2MOSトランジスタ2でバ
イポーラトランジスタを制御する。検出用抵抗R1とゲ
ート電圧検出回路4をもつ制御診断回路20が電源5と
MOS装置10の間に設けられる。第1MOSトランジ
スタ1に過電流が流れると、第2MOSトランジスタ2
によりバイポーラトランジスタ3が導通し、電源5から
検出用抵抗R1を電流が流れてゲート電圧が降下する。
これにより、第1MOSトランジスタ1が保護されると
ともに、ゲート電圧検出回路4が電圧降下を検出して警
告信号Qを出力する。ゲート電圧を監視するからMOS
装置10と制御診断回路20間の接続は1本のハーネス
で済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOSトランジスタの
過電流診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSトランジスタは、負荷駆動用に用
いられるパワーMOSFETを始めとして、種々の制御
機器に利用されているが、過電流で破壊されやすいた
め、MOSトランジスタを使用する回路では保護しよう
とするMOSトランジスタの前段に過電流保護回路を設
けておくのが普通である。保護回路については非常に多
くの回路が提案されている。
【0003】図8は、従来のこの種の保護回路付きMO
Sトランジスタの一例を示すものである。保護対象のM
OSトランジスタ71はパワーMOSFETで、その前
段の回路が過電流、過電圧および過温度に対する保護回
路になっている。まず、何らかの理由によりMOSトラ
ンジスタ71に過電流が流れると、その電流を電流リミ
ッタ72が検出し、NOR回路73に入力し、NOR回
路73はゲート電圧低下回路75に信号を送り、電圧低
下回路75はゲート電圧を低下させる信号を電圧ポンプ
回路74にフィードバックして、MOSトランジスタ7
1のゲート電圧を低下させ、ドレイン・ソース間を流れ
る電流を小さくしてMOSトランジスタ71を保護す
る。
【0004】なお、過電圧検出回路76および温度リミ
ッタ77も、それぞれ過電圧または過温度を検出した
ら、その検出信号をNOR回路73に入力し、過電流の
場合と同様にゲート電圧低下回路75がMOSトランジ
スタ71のゲート電圧を低下させ、MOSトランジスタ
71のドレイン・ソース間を流れる電流を小さくして、
MOSトランジスタ71を保護する。これにより、過電
流、過電圧がサージのような一過性のもの、過温度が一
時的なものである場合は、上記の保護回路で充分に対応
でき、MOSトランジスタ71を破壊から防ぐことがで
きる。
【0005】しかし、過電流等の原因が一過性でなく長
時間続くものであった場合には、MOSトランジスタ7
1が過負荷状態であることを外部に知らせ、対策を取ら
せる必要がある。このため、この保護回路では、入力端
子70のほかに診断用端子79を設け、これにNOR回
路78を接続し、NOR回路78に過電流、過電圧、過
温度の検出信号S1、S2、S3を入力させるようにな
っている。そして、診断用端子79に外部の制御診断回
路を接続し、制御診断回路にランプ、ブザー等を接続し
ておくと、過電流等の異常が発生したとき、ランプを点
灯させたり、ブザーを鳴らせたりして、警告を与えるこ
とができる。警報が長く続くような場合は、負荷の電源
をオフにするなど、その状態に応じた対処をすることが
できる。
【0006】図9は上述のような従来の診断用端子を備
えたMOSトランジスタ使用装置の制御診断回路との接
続例を示している。保護回路付きMOSトランジスタ回
路81を負荷84を介して駆動電源85に接続するとと
もに、制御診断回路86から入力信号V1を送り、MO
Sトランジスタ回路81を駆動する。一方、MOSトラ
ンジスタ回路81に異常が起こったかどうかを診断用端
子79から異常検出信号V2を取り出して監視する。す
なわち、MOSトランジスタ回路81と制御診断回路8
6とは、2本のハーネス87、88で接続される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の診断用端子
を備えた保護回路付きMOSトランジスタ回路は、MO
Sトランジスタと制御診断回路とが近接している場合に
は余り問題にならないが、MOSトランジスタと制御診
断回路とが離れていて、両者を接続するハーネスが長く
なるような場合には不都合が生じる。例えば、前述のM
OSトランジスタ回路を自動車用制御装置におけるリレ
ーの代替として使用した場合、MOSトランジスタ回路
が設置されるリレーボックスは制御診断回路が設置され
る場所と離れているため、ハーネスが長くなり、コネク
タが増えたりして、重量が重くなり、システムも大きく
なってコストが高くなるという問題が起こる。
【0008】したがって本発明は、上記従来の問題点に
かんがみ、MOSトランジスタと制御診断回路側とを1
本のハーネスで接続し、制御信号の送信と診断信号の受
信との両方を可能にして、重量軽減とコスト低減を図っ
たMOSトランジスタの過電流診断装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため請求項1に記載
の第1の発明は、ゲート制御用電圧を出力する電源から
の制御信号を受けて駆動される第1MOSトランジスタ
において、電源と第1MOSトランジスタのゲートの間
には検出用抵抗が設けられるとともに、第1MOSトラ
ンジスタにドレインとゲートが並列接続される第2MO
Sトランジスタと、第1MOSトランジスタのゲートと
ソース間に設けられ、ベースが第2MOSトランジスタ
のソースに接続されて、第1MOSトランジスタに所定
値を越える電流が流れたとき導通するバイポーラトラン
ジスタと、前記の検出用抵抗の第1MOSトランジスタ
側に接続されたゲート電圧検出回路とを備えるものとし
た。
【0010】また、請求項2に記載の第2の発明は、上
記構成に加え、検出用抵抗と第1MOSトランジスタの
ゲートの間にさらに保護抵抗が設けられるとともに、前
記のゲート電圧検出回路が上記検出用抵抗と保護抵抗の
間に接続されているものとした。
【0011】請求項3に記載の第3の発明および請求項
4に記載の第4の発明は、それぞれ上記第1および第2
の発明における検出用抵抗と並列にスイッチを設けたも
のとした。ここで、ゲート電圧検出回路は、上記検出用
抵抗の第1MOSトランジスタのゲート側電圧と基準電
圧とを比較する比較回路で構成することができる。ま
た、上記スイッチは、半導体スイッチとし、さらにはM
OSトランジスタあるいはバイポーラトランジスタで構
成することができる。
【0012】
【作用】請求項1の第1の発明では、まず、第2MOS
トランジスタのドレインとゲートが第1MOSトランジ
スタのドレインとゲートに並列接続されているから、第
1MOSトランジスタが導通して電流が流れているとき
は、いつでも通流可能の状態にある。しかし、ベースが
第2MOSトランジスタのソースに接続しているバイポ
ーラトランジスタは第1MOSトランジスタに流れる電
流が所定値以下のときは導通していないから、この間第
2MOSトランジスタに電流は流れない。そして、電源
から検出用抵抗を介して入力される信号によって第1M
OSトランジスタは動作し、この第1MOSトランジス
タのゲート電圧はゲート電圧検出回路で監視される。
【0013】何らかの原因により第1MOSトランジス
タに所定値を超える過電流が流れると、第2MOSトラ
ンジスタのソース電位が上昇し、バイポーラトランジス
タを導通状態にする。バイポーラトランジスタの電極の
一つ(例えばコレクタ)は第1および第2MOSトラン
ジスタのゲートに共通に接続されているとともに、電極
の他の一つ(例えばエミッタ)は第1MOSトランジス
タのソースに接続しているから、バイポーラトランジス
タが導通するとゲート電圧が低くなる。これにより、第
1MOSトランジスタに流れる電流が低下し、第1MO
Sトランジスタの破壊が防止される。すなわち、第2M
OSトランジスタとバイポーラトランジスタが第1MO
Sトランジスタの保護作用をしている。
【0014】一方、電源からは検出用抵抗を通して第1
MOSトランジスタに電圧を供給しているが、バイポー
ラトランジスタの導通によって電流が流れ始めると、検
出用抵抗により電圧降下が起こり、ゲートに供給する電
圧が低下する。ゲート電圧検出回路は、このゲート電圧
を基準電圧と比較することにより、ゲート電圧に異常が
発生したかどうかを判断する。そして、異常が検出され
たら警告信号等の診断信号を出力する。ゲート電圧検出
回路は電源からの制御用電圧信号線をその診断入力をと
し、ゲート電圧を監視して診断を行なうから、第1MO
Sトランジスタ側からの別途の診断用信号線を必要とし
ない。
【0015】請求項2の第2の発明では、検出用抵抗と
第1MOSトランジスタのゲートの間にさらに保護抵抗
が設けられているから、過電流が流れてバイポーラトラ
ンジスタが導通したとき、ゲート電圧の降下が保護抵抗
が加わった分だけ大きくなり、保護効果が一層大きくな
る。
【0016】請求項3および請求項4の第3の発明およ
び第4の発明では、検出用抵抗と並列に設けられたスイ
ッチが、電源からゲートへの制御信号の印加当初の所定
期間オンされる。検出用抵抗を通る制御信号は抵抗分だ
け信号伝達速度が遅くなるが、所定期間だけスイッチ経
由でバイパスすることにより、第1MOSトランジスタ
の導通初期の動作が速くなり、第1、第2の発明の作用
に加え、さらに応答性が向上する。
【0017】なお、ゲート電圧検出回路を比較回路で構
成したときには、ゲート電圧を基準電圧と比較して変動
量を検出するだけで過電流の発生を知ることができるか
ら、簡単な構成で診断部が実現される。また、スイッチ
を半導体スイッチ、とくにMOSトランジスタあるいは
バイポーラトランジスタで構成したときには、電源から
の出力と同期した信号を供給するだけで容易に作動させ
ることができる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す回路図で
ある。パワーMOSFETを診断される第1MOSトラ
ンジスタとして含むMOS装置10と、このMOS装置
を制御するとともに、第1MOSトランジスタに過電流
が流れたかどうかを診断する制御診断回路20とからな
り、二つの装置10と20は、その第1端子T1と第2
端子T2間を1本のハーネス30で接続されている。M
OS装置10の出力端子T3には負荷40と負荷駆動電
源50が接続される。なお、T4は低電圧側端子であ
る。
【0019】MOS装置10は、第1MOSトランジス
タ1にドレインおよびゲートが並列接続する第2MOS
トランジスタ2が設けられ、また第1MOSトランジス
タのゲートとソースにコレクタとエミッタとがそれぞれ
接続し、第2MOSトランジスタ2のソースにベースが
接続するバイポーラトランジスタ3が設けられている。
第1MOSトランジスタ1のゲートが第1端子T1に接
続されている。MOS装置10は、一つの半導体基板上
に形成される。
【0020】第1MOSトランジスタ1のためのゲート
制御用電圧を端子T5から供給する電源5とMOS装置
10の間に、制御診断回路20が設けられている。制御
診断回路20は、第1MOSトランジスタ1のゲート電
圧が異常かどうかを検出するゲート電圧検出回路4と、
電源5とゲート電圧検出回路4の入力端Pとの間に接続
される検出用抵抗R1を有し、ゲート電圧検出回路4の
入力端Pが第2端子T2に接続されている。
【0021】図2は図1のゲート電圧検出回路4の構成
例を示す。これは、比較回路4aを備え、その正端子に
基準電圧が入力されるとともに、負端子が入力端Pに接
続され第1MOSトランジスタ1のゲート電圧が入力さ
れる。比較回路4aは、入力端Pから入力されるゲート
電圧を基準電圧と比較し、ゲート電圧が基準電圧より低
くなったとき、出力端子7から診断信号としての警告信
号Qを出力する。
【0022】次に、負荷40が白熱電球であるとして、
本実施例の動作について説明する。図3は各部における
電圧の波形図である。制御診断回路20は、電源5から
の図3の(a)に示す波形の制御用電圧を、検出用抵抗
R1、第2端子T2、ハーネス30、第1端子T1を経
由して、互いに接続された第1MOSトランジスタ1の
ゲート、第2MOSトランジスタ2のゲートおよびバイ
ポーラトランジスタ3のコレクタに印加して第1MOS
トランジスタ1を導通させ、負荷駆動電源50から負荷
40に電流を流して白熱電球(負荷40)を動作させ
る。
【0023】負荷が白熱電球などのように、低温では抵
抗が小さいが高温では抵抗が大きくなるようなものであ
る場合、電源5から図3の(a)に示すような電圧をM
OS装置10に印加すると、第1MOSトランジスタ1
が導通して負荷40に電流が流れるが、負荷40の抵抗
が小さいため、大きな電流が流れる。すると、バイポー
ラトランジスタ3のベースの電位が上がり、バイポーラ
トランジスタが導通し、検出用抵抗R1に電流が流れ始
めるので、第2端子T2での電圧が、図3の(b)に示
すように、降下する。
【0024】その後白熱電球のフィラメントが温まる
と、負荷40の抵抗が大きくなり負荷40に流れていた
過電流が減少するので、バイポーラトランジスタ3は非
導通となる。これにより、検出用抵抗R1に電流が流れ
なくなり、第2端子T2の電圧が上昇して電源5からの
出力電圧と等しくなる。
【0025】次に、白熱電球の短絡などにより、負荷4
0に過電流が流れる場合を説明する。負荷40が短絡し
た場合に、電源5から第1MOSトランジスタ1にゲー
ト電圧を印加して第1MOSトランジスタ1を導通させ
ると、過電流が流れ、バイポーラトランジスタ3が導通
するから、検出用抵抗R1に電流が流れ、図3の(c)
に示すように、第2端子T2の電圧が降下して行く。負
荷40が短絡しているので、正常状態のフィラメントの
場合と異なり、時間の経過とともに負荷抵抗が上昇しな
いから、図3の(b)に示したような電圧の上昇はな
い。したがって、バイポーラトランジスタ3が非導通に
切換わることがなく、(c)のように、流れる電流の電
流値と検出用抵抗R1およびバイポーラトランジスタ3
の抵抗値の積の値の電圧だけ下がったゲート電圧にな
り、そこで安定値となる。
【0026】以上のようにして、第2MOSトランジス
タ2とバイポーラトランジスタ3は第1MOSトランジ
スタ1を過電流から保護する。これにより、MOS装置
10は過電流保護機能を有することになる。一方、制御
診断回路20においては、ゲート電圧検出回路4は、こ
の低下したゲート電圧が基準電圧より低いことを検出し
て警告信号Qを出力する。基準電圧は、図3の(b)に
示される最降下点よりも低く、上記の安定値より高い値
に設定される。警告信号の出力により、図示しない警報
ランプを点灯させたり、ブザーを鳴らしたりして、負荷
に過電流が流れていることが報知される。
【0027】本実施例は以上のように構成され、電源か
らの制御用電圧を検出用抵抗を介して第1MOSトラン
ジスタのゲートに供給するとともに、第1MOSトラン
ジスタのゲートにバイポーラトランジスタを接続し、第
1MOSトランジスタに過電流が流れたとき第1MOS
トランジスタに並列に接続した第2MOSトランジスタ
を介して上記バイポーラトランジスタを駆動するように
した。これにより、検出用抵抗による電圧降下でゲート
電圧を制御して第1MOSトランジスタが保護される。
【0028】そして、第1MOSトランジスタおよびバ
イポーラトランジスタには、上記過電流の発生時にしか
電流は流れないから、通常無駄な電流を消費しない。ま
た、ゲート電圧検出回路が上記ゲート電圧を入力してそ
の変化を監視することにより過電流の発生を検出するの
で、ゲート電圧検出回路を含む制御診断回路20とMO
S装置10の設置場所が離れていても、両者を1本の制
御信号線で結ぶだけで診断が行なえ、ハーネスやコネク
タの重量軽減とコスト低減が得られるという効果を有す
る。
【0029】図4は本発明の第2の実施例を示す。この
実施例は、前実施例のMOS装置10のかわりに、第1
MOSトランジスタ1のゲートと第1端子T1との間に
保護抵抗R2を付加接続したMOS装置10’を用いた
ものである。その他の構成は第1の実施例と同一であ
る。この実施例では、負荷40に過電流が流れてバイポ
ーラトランジスタ3が導通したとき、検出用抵抗R1に
保護抵抗R2が付加されているため、大きなゲート電圧
の降下が得られる。
【0030】なお、検出用抵抗R1の抵抗値をr1 、保
護抵抗R2の抵抗値をr2 、バイポーラトランジスタ3
の導通抵抗をr3 とし、電源5の出力電圧をV0 とする
と、バイポーラトランジスタ3が導通したとき、ゲート
電圧検出回路4は、次式 V=(r2 +r3 )V0 /(r1 +r2 +r3 ) で求められる電圧Vを測定することになる。保護抵抗R
2の抵抗値r2 を大きくし過ぎると、電圧Vは出力電圧
V0 に近付き、ゲート電圧検出回路4の入力端Pに充分
降下した電圧を得にくくなるから、検出感度高くするた
め、保護抵抗R2の抵抗値は、抵抗値の比(r1 /r2
)を比較的大きく保持する範囲で決定するのがよい。
【0031】これにより、第2端子T2における電圧変
化の傾向は変わらず、図3の(b)、(c)と同様の波
形で変化し、過電流の発生状況が検出される。そして、
保護抵抗の付加によって大きなゲート電圧の降下が得ら
れ、第1MOSトランジスタ1に流れる電流を低下させ
て第1MOSトランジスタ1の破壊防止が一層確実とな
る。以上のようにこの実施例によれば、抵抗値の配分に
自由度をもって、検出感度を高くしかも向上した保護効
果を得る設計が容易となる。保護抵抗R2は、第1およ
び第2MOSトランジスタ1、2およびバイポーラトラ
ンジスタ3とともに、同一半導体基板上に形成してもよ
いし、同一半導体基板に形成せずに外付けにすることも
できる。
【0032】図5は本発明の第3の実施例を示す。この
実施例は、第1の実施例における制御診断回路20のか
わりに、検出用抵抗R2と並列にスイッチとしての第3
MOSトランジスタ7を付加した制御診断回路20’を
用いたものである。第3MOSトランジスタ7のゲート
には、電源から第1MOSトランジスタ1の駆動のため
の制御用電圧が出力されると同時に、制御信号Sが入力
され、これにより所定期間導通するようになっている。
その他の構成は第1の実施例と同一である。
【0033】電源からの制御用電圧が検出用抵抗R2を
経て第1端子T1に印加された直後に第3MOSトラン
ジスタ7をオンして短絡状態にし、第1MOSトランジ
スタ1が導通状態になってから、第3MOSトランジス
タ7をオフして開放状態にする。すなわち、電源5の出
力の瞬間から第1MOSトランジスタ1が完全に導通す
るまでの間のみ、第3MOSトランジスタ7が閉じられ
る。
【0034】これにより、電源からの制御用電圧出力直
後は検出用抵抗R1がバイパスされて0Ω相当となるの
で、スイッチング速度が速くなり、したがって駆動能力
が向上する。すなわち、検出用抵抗R1の抵抗値が大き
くなると、電源の端子T5から第1MOSトランジスタ
1のゲートに制御用電圧が入力するときの入力抵抗が大
きくなる。入力抵抗が大きいと、第1MOSトランジス
タ1に対する保護効果は大きくなるが、第1MOSトラ
ンジスタ1のスイッチング速度が遅くなる場合がある。
【0035】また、入力抵抗が大き過ぎると保護が働き
過ぎて電流を小さくしてしまい、負荷40の駆動に困難
を来たすことも考えられる。 例えば、モータを負荷と
して用いた場合、入力抵抗が大き過ぎると、第1MOS
トランジスタ1が導通を開始してもモータが起動するの
に十分な電流が流れず、駆動できないという状況が起こ
り得る。逆に検出用抵抗R1の抵抗値を小さくすると、
ゲート電圧の変化の検出感度が鈍くなり、第1MOSト
ランジスタ1の保護効果も小さくなる。
【0036】本実施例によれば、導通初期に検出用抵抗
R1の抵抗分を0にするから、検出用抵抗R1の抵抗値
を極端に小さくしなくてもスイッチング速度が速くなる
とともに、第1MOSトランジスタ1が完全に導通した
後は、第3MOSトランジスタ7が開放されるから、十
分な抵抗値を有する検出用抵抗R1が入力抵抗として作
用し、保護機能を発揮する。
【0037】図6はさらに第4の実施例を示し、第2の
実施例における制御診断回路20のかわりに、第3実施
例と同一の検出用抵抗R2と並列にスイッチとしての第
3MOSトランジスタ7を付加した制御診断回路20’
を用いたものである。その他の構成は第2の実施例と同
一である。したがって、MOS装置10’における保護
抵抗による作用は第2の実施例におけると同様であり、
制御診断回路20’におけるスイッチとしての第3MO
Sトランジスタ7による作用は前実施例におけると同様
である。
【0038】これにより、第1MOSトランジスタ1に
対する保護機能をさらに強化しながら、スイッチング速
度の向上が図られる。そして、とくに検出用抵抗R1の
抵抗値r1 と保護抵抗R2の抵抗値r2 の選択に自由度
があり、スイッチング速度の向上と保護効果とのバラン
スがとりやすく、設計がしやすくなるという利点を有す
る。
【0039】上述した各実施例は複数の制御対象物(負
荷)に対していずれかを統一的に、あるいはまた制御対
象物の特性に応じて任意の組み合わせで用いることがで
きる。図7はこのような複数の制御対象物に対して適用
されたシステム例を示す。ランプ40a、モータ40
b、ソレノイド40c、その他40dなどの負荷に対し
てそれぞれその特性に応じたMOS装置10a、10
b、10c、10dが設けられ、同じくこれらのMOS
装置のために制御用電圧を出力する電源5a、5b、5
c、5dが設けられる。そして各電源に制御診断回路2
0a、20b、20c、20dが付設されている。図
中、D、S、T1n(n=a、b、…)は各MOS装置
における第1MOSトランジスタ1のドレイン、ソー
ス、および第1端子を示す。
【0040】制御診断回路20a〜20dは、各電源5
a〜5dとともにコントローラ60の内部に組み込ま
れ、各MOS装置の第1端子T1a〜T1dと各制御診
断回路の第2端子T2a〜T2dとがハーネス30a〜
30dで接続されて、これにより、電源5a〜5dの端
子T5a〜T5dからの制御用電圧信号が各MOS装置
へ入力される。
【0041】ランプ40a、モータ40b、ソレノイド
40c、その他40dの各系において前述した実施例の
いずれかが用いられ、すなわちMOS装置10a、10
b、10c、10dとして前述したMOS装置10また
は10’が、そして制御診断回路20a、20b、20
c、20dとして先の制御診断回路20または20’が
適宜選択される。このようにして多数の負荷を対象とす
るシステムが構築されるが、この場合においても、使用
される各パワーMOSトランジスタの制御と診断のため
に各1本の信号線があれば足りるから、重量軽減とコス
トの低減効果はとくに大きい。
【0042】なお、上述の各実施例では、第1MOSト
ランジスタ1としてパワーMOSトランジスタを用いて
いるが、パワーMOSトランジスタに限定はされない。
また、各実施例では第1MOSトランジスタ1のゲート
にバイポーラトランジスタ3のコレクタが接続され、ソ
ースにエミッタが接続されているが、負荷駆動電源の極
性に応じて逆にも接続される。バイポーラトランジスタ
3は、第1MOSトランジスタ1に所定値を超える電流
が流れたとき、導通して第1MOSトランジスタ1のゲ
ート電圧を低下させることができればよい。
【0043】さらに、制御診断回路20’におけるスイ
ッチとしては、上記MOSトランジスタのほか、バイポ
ーラトランジスタやサイリスタなどの半導体スイッチを
含み種々のものを使用することができる。バイポーラト
ランジスタを用いる場合には、エミッタとコレクタを検
出用抵抗R1の両端に接続し、ベースに制御信号を入力
すればよい。
【0044】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、診断される第
1MOSトランジスタにドレインとゲートが並列接続さ
れた第2MOSトランジスタと、第1MOSトランジス
タのゲートとソース間に設けられ、ベースが第2MOS
トランジスタのソースに接続されて、第1MOSトラン
ジスタに所定値を越える電流が流れたとき導通するバイ
ポーラトランジスタを備えるとともに、第1MOSトラ
ンジスタへの制御用電圧を検出用抵抗を介して入力する
ようにしたので、第1MOSトランジスタに過電流が流
れるとバイポーラトランジスタが導通してゲート電圧が
降下して、第1MOSトランジスタが保護される。
【0045】そして、上記バイポーラトランジスタが導
通して変化するゲート電圧をゲート電圧検出回路で監視
するようにしたので、制御用電圧信号線のほかに別途の
診断用信号線を必要とすることなく過電流の発生状態を
診断することができる。したがって負荷部に配置される
第1MOSトランジスタ側と制御診断側とが離れている
場合にも1本のハーネスで接続するだけで済み、ハーネ
スやコネクタ類の重量が軽減され、コストが低減すると
いう効果を有する。とくにゲート電圧検出回路を比較回
路で構成したときには、ゲート電圧を基準電圧と比較し
て変動量を検出するだけで過電流の発生を知ることがで
きるから、構成が簡単となる。
【0046】さらに、検出用抵抗と第1MOSトランジ
スタのゲートの間にさらに保護抵抗を設け、ゲート電圧
検出回路を検出用抵抗と保護抵抗の間に接続することに
より、第1MOSトランジスタの保護が一層強化される
とともに、抵抗値の配分に自由度が増し、設計が容易と
なる。またさらに、検出用抵抗と並列にスイッチを設
け、ゲートに制御用電圧が印加される当初の所定期間オ
ンして検出用抵抗を短絡させるようにしたときには、検
出用抵抗による信号伝達速度の遅延がなくなり、第1M
OSトランジスタのスイッチング速度が速く応答性なら
びに駆動能力が向上するという効果を有する。上記スイ
ッチを半導体スイッチ、とくにMOSトランジスタある
いはバイポーラトランジスタで構成したときには、その
ON/OFF制御が容易であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】ゲート電圧検出回路の構成図である。
【図3】実施例の各部における電圧の波形図である。
【図4】第2の実施例を示す図である。
【図5】第3の実施例を示す図である。
【図6】第4の実施例を示す図である。
【図7】本発明を複数の負荷を含むシステムに適用した
例を示す図である。
【図8】従来の保護回路付きMOSトランジスタを示す
図である。
【図9】従来の過電流診断装置を示す図である。
【符号の説明】
1 第1MOSトランジスタ 2 第2MOSトランジスタ 3 バイポーラトランジスタ 4 ゲート電圧検出回路 5 電源 10、10’ MOS装置 20、20’ 制御診断回路 30 ハーネス 40 負荷 50 負荷駆動電源 71 MOSトランジスタ 72 電流リミッタ 74 電圧ポンプ回路 75 ゲート電圧低下回路 76 過電圧検出回路 77 温度リミッタ 81 MOSトランジスタ回路 84 負荷 85 電源 86 制御診断回路 87、88 ハーネス P 入力端 R1 検出用抵抗 R2 保護抵抗 T1 第1端子 T2 第2端子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート制御用電圧を出力する電源からの
    制御信号を受けて駆動される第1MOSトランジスタに
    おいて、前記電源と第1MOSトランジスタのゲートの
    間には検出用抵抗が設けられるとともに、前記第1MO
    Sトランジスタにドレインとゲートが並列接続される第
    2MOSトランジスタと、前記第1MOSトランジスタ
    のゲートとソース間に設けられ、ベースが前記第2MO
    Sトランジスタのソースに接続されて、前記第1MOS
    トランジスタに所定値を越える電流が流れたとき導通す
    るバイポーラトランジスタと、前記検出用抵抗の第1M
    OSトランジスタ側に接続されたゲート電圧検出回路と
    を備えることを特徴とするMOSトランジスタの過電流
    診断装置。
  2. 【請求項2】 ゲート制御用電圧を出力する電源からの
    制御信号を受けて駆動される第1MOSトランジスタに
    おいて、前記電源と第1MOSトランジスタのゲートの
    間には電源側から順に検出用抵抗および保護抵抗が設け
    られるとともに、前記第1MOSトランジスタにドレイ
    ンとゲートが並列接続される第2MOSトランジスタ
    と、前記第1MOSトランジスタのゲートとソース間に
    設けられ、ベースが前記第2MOSトランジスタのソー
    スに接続されて、前記第1MOSトランジスタに所定値
    を越える電流が流れたとき導通するバイポーラトランジ
    スタと、前記検出用抵抗と保護抵抗の間に接続されたゲ
    ート電圧検出回路とを備えることを特徴とするMOSト
    ランジスタの過電流診断装置。
  3. 【請求項3】 ゲート制御用電圧を出力する電源からの
    制御信号を受けて駆動される第1MOSトランジスタに
    おいて、前記電源と第1MOSトランジスタのゲートの
    間には検出用抵抗が設けられるとともに、前記第1MO
    Sトランジスタにドレインとゲートが並列接続される第
    2MOSトランジスタと、前記第1MOSトランジスタ
    のゲートとソース間に設けられ、ベースが前記第2MO
    Sトランジスタのソースに接続されて、前記第1MOS
    トランジスタに所定値を越える電流が流れたとき導通す
    るバイポーラトランジスタと、前記検出用抵抗の第1M
    OSトランジスタ側に接続されたゲート電圧検出回路
    と、前記検出用抵抗と並列に設けられ、前記電源からの
    制御信号の印加当初の所定期間オンされるスイッチとを
    備えることを特徴とするMOSトランジスタの過電流診
    断装置。
  4. 【請求項4】 ゲート制御用電圧を出力する電源からの
    制御信号を受けて駆動される第1MOSトランジスタに
    おいて、前記電源と第1MOSトランジスタのゲートの
    間には電源側から順に検出用抵抗および保護抵抗が設け
    られるとともに、前記第1MOSトランジスタにドレイ
    ンとゲートが並列接続される第2MOSトランジスタ
    と、前記第1MOSトランジスタのゲートとソース間に
    設けられ、ベースが前記第2MOSトランジスタのソー
    スに接続されて、前記第1MOSトランジスタに所定値
    を越える電流が流れたとき導通するバイポーラトランジ
    スタと、前記検出用抵抗と保護抵抗の間に接続されたゲ
    ート電圧検出回路と、前記検出用抵抗と並列に設けら
    れ、前記電源からの制御信号の印加当初の所定期間オン
    されるスイッチとを備えることを特徴とするMOSトラ
    ンジスタの過電流診断装置。
  5. 【請求項5】 前記ゲート電圧検出回路が、前記検出用
    抵抗の第1MOSトランジスタのゲート側電圧と基準電
    圧とを比較する比較回路で構成されていることを特徴と
    する請求項1、2、3または4記載のMOSトランジス
    タの過電流診断装置。
  6. 【請求項6】 前記スイッチが半導体スイッチであるこ
    とを特徴とする請求項3または4記載のMOSトランジ
    スタの過電流診断装置。
  7. 【請求項7】 前記半導体スイッチがMOSトランジス
    タまたはバイポーラトランジスタで構成されていること
    を特徴とする請求項6記載のMOSトランジスタの過電
    流診断装置。
JP6054664A 1994-02-28 1994-02-28 Mosトランジスタの過電流診断装置 Withdrawn JPH07240637A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003284318A (ja) * 2002-01-17 2003-10-03 Mitsubishi Electric Corp 電力用半導体素子の駆動回路
KR101464409B1 (ko) * 2012-10-10 2014-11-21 주식회사 에스원 출력 전원 보호 회로 및 이를 구비하는 전원 공급 장치

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