JPH07240635A - フィードフォワード増幅器 - Google Patents
フィードフォワード増幅器Info
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- JPH07240635A JPH07240635A JP6051096A JP5109694A JPH07240635A JP H07240635 A JPH07240635 A JP H07240635A JP 6051096 A JP6051096 A JP 6051096A JP 5109694 A JP5109694 A JP 5109694A JP H07240635 A JPH07240635 A JP H07240635A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】フィードフォワード増幅器の可変減衰器の減衰
量を調整する際に帯域外周波数で異常発振が発生する欠
点を排除し安定化する。 【構成】入力側駆動増幅器と歪検出回路の主増幅器を、
それぞれハイブリッド90°カプラ接続によるドライブ
回路40と主増幅回路50に置き換えてリターンロス特
性を広帯域化し、帯域外周波数における異常発振ループ
の発振条件を抑圧した。
量を調整する際に帯域外周波数で異常発振が発生する欠
点を排除し安定化する。 【構成】入力側駆動増幅器と歪検出回路の主増幅器を、
それぞれハイブリッド90°カプラ接続によるドライブ
回路40と主増幅回路50に置き換えてリターンロス特
性を広帯域化し、帯域外周波数における異常発振ループ
の発振条件を抑圧した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車電話等の移動通
信システムの基地局や中継装置などに用いられ、多周波
信号を同時に増幅する高線形増幅器の1種であるフィー
ドフォワード増幅器に関し、特に、不要発振などの不安
定要素を排除する改善に関するものである。
信システムの基地局や中継装置などに用いられ、多周波
信号を同時に増幅する高線形増幅器の1種であるフィー
ドフォワード増幅器に関し、特に、不要発振などの不安
定要素を排除する改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】800MHz帯の自動車電話システム等
における基地局及び無線中継装置には、多周波信号を同
時に増幅する多周波共通増幅器が設けられている。この
多周波共通増幅器は、相互変調歪を極力小さくするため
直線性を十分良くする必要があり、小形で高直線性増幅
器が用いられている。その一つとして、自己調整形フィ
ードフォワード増幅器(SAFF−A:Self−Ad
justing Feed−Forward Ampl
ifier)があり、すべての相互変調歪と雑音を自己
調整によって補償する共通増幅器である。このフィード
フォワード増幅器は、歪検出回路と歪除去回路とから構
成され、補償対象増幅器である主増幅器を含む歪検出回
路で入力信号以外の歪成分を検出し、検出された歪成分
(誤差成分)を補助増幅器(誤差増幅器)を含む歪除去
回路に入力して歪成分を増幅した後、多周波入力信号と
逆相合成して歪成分の相殺を図るように構成されてい
る。
における基地局及び無線中継装置には、多周波信号を同
時に増幅する多周波共通増幅器が設けられている。この
多周波共通増幅器は、相互変調歪を極力小さくするため
直線性を十分良くする必要があり、小形で高直線性増幅
器が用いられている。その一つとして、自己調整形フィ
ードフォワード増幅器(SAFF−A:Self−Ad
justing Feed−Forward Ampl
ifier)があり、すべての相互変調歪と雑音を自己
調整によって補償する共通増幅器である。このフィード
フォワード増幅器は、歪検出回路と歪除去回路とから構
成され、補償対象増幅器である主増幅器を含む歪検出回
路で入力信号以外の歪成分を検出し、検出された歪成分
(誤差成分)を補助増幅器(誤差増幅器)を含む歪除去
回路に入力して歪成分を増幅した後、多周波入力信号と
逆相合成して歪成分の相殺を図るように構成されてい
る。
【0003】図4は従来の自己調整形フィードフォワー
ド増幅器のブロック図である。図において、1は入力信
号Pinを増幅する駆動増幅器、2はその出力を分配する
電力分配器、3は可変減衰器、4は可変位相器、5は主
増幅器、6は遅延線、7は電力合成器、8は可変減衰
器、9は可変位相器、10は補助増幅器、11は遅延
線、12は電力合成器、13はアイソレータである。2
0は歪検出回路、30は歪除去回路である。多周波入力
信号Pinは、駆動増幅器1を介して電力分配器2に入力
され、2つに分岐された一方の多周波信号は、可変減衰
器3,可変位相器4を経て主増幅器5で増幅される。そ
の出力は増幅の際に発生する歪(誤差)成分を含んでお
り、電力合成器7に入力され、電力分配器2で分岐出力
され遅延線6を経て電力合成器7に入力される多周波入
力信号と合成されて歪成分が検出される。電力合成器7
から出力される多周波増幅信号は、遅延線11を経て電
力合成器12に入力される。電力合成器7から出力され
る歪成分は、可変減衰器8,可変位相器9を経て補助増
幅器10で増幅され電力合成器12に入力されて極性が
反転され、遅延線11を経て入力された歪成分を含む信
号と合成されて歪成分が相殺され、歪の少ない多周波共
通増幅信号が出力される。この出力はアイソレータ13
を経て出力信号Pout となる。このフィードフォワード
増幅器は、パイロット信号制御により、可変減衰器3,
8及び可変位相器4,9が調整され所望の動作が行われ
る。入力端の駆動増幅器1は、中継装置が不感地に配置
され無線基地局からの受信電力が小さいときに用いられ
る。受信電力が大きいときは増幅器の代わりにアイソレ
ータが用いられる。
ド増幅器のブロック図である。図において、1は入力信
号Pinを増幅する駆動増幅器、2はその出力を分配する
電力分配器、3は可変減衰器、4は可変位相器、5は主
増幅器、6は遅延線、7は電力合成器、8は可変減衰
器、9は可変位相器、10は補助増幅器、11は遅延
線、12は電力合成器、13はアイソレータである。2
0は歪検出回路、30は歪除去回路である。多周波入力
信号Pinは、駆動増幅器1を介して電力分配器2に入力
され、2つに分岐された一方の多周波信号は、可変減衰
器3,可変位相器4を経て主増幅器5で増幅される。そ
の出力は増幅の際に発生する歪(誤差)成分を含んでお
り、電力合成器7に入力され、電力分配器2で分岐出力
され遅延線6を経て電力合成器7に入力される多周波入
力信号と合成されて歪成分が検出される。電力合成器7
から出力される多周波増幅信号は、遅延線11を経て電
力合成器12に入力される。電力合成器7から出力され
る歪成分は、可変減衰器8,可変位相器9を経て補助増
幅器10で増幅され電力合成器12に入力されて極性が
反転され、遅延線11を経て入力された歪成分を含む信
号と合成されて歪成分が相殺され、歪の少ない多周波共
通増幅信号が出力される。この出力はアイソレータ13
を経て出力信号Pout となる。このフィードフォワード
増幅器は、パイロット信号制御により、可変減衰器3,
8及び可変位相器4,9が調整され所望の動作が行われ
る。入力端の駆動増幅器1は、中継装置が不感地に配置
され無線基地局からの受信電力が小さいときに用いられ
る。受信電力が大きいときは増幅器の代わりにアイソレ
ータが用いられる。
【0004】このようなフィードフォワード増幅器は、
歪検出回路20および歪除去回路30を構成する各ブロ
ック、特に、主増幅器5と補助増幅器10は広帯域性が
必要である。この増幅器5の利得をG1 dBとして、補助
増幅器10の利得をG2 dBとする。出力側に設けられた
アイソレータ13は、負荷変動の吸収と、主増幅器5の
保護の役割を果たしている。従って、このアイソレータ
13は、出力側でなく主増幅器5と電力合成器7との間
に接続してもよい。
歪検出回路20および歪除去回路30を構成する各ブロ
ック、特に、主増幅器5と補助増幅器10は広帯域性が
必要である。この増幅器5の利得をG1 dBとして、補助
増幅器10の利得をG2 dBとする。出力側に設けられた
アイソレータ13は、負荷変動の吸収と、主増幅器5の
保護の役割を果たしている。従って、このアイソレータ
13は、出力側でなく主増幅器5と電力合成器7との間
に接続してもよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の回路構成では次のような問題点がある。アイソレー
タ13の入力リターンロスR3 の周波数特性,主増幅器
5の出力リターンロスR2 の特性、及び、入力側の駆動
増幅器1の出力リターンロスR1 の特性は、主増幅器5
及び補助増幅器10の伝送周波数特性に比較して狭帯域
である。図5は従来回路の歪除去回路30の部分の説明
図である。歪除去回路30において、可変減衰器8の損
失をL3 、可変位相器9の損失をL4 、遅延線11の損
失をL7 、電力合成器7と12の損失をそれぞれC2 ,
C3 とすると、可変減衰器8の減衰量L3 をL3 ’(但
し、L3 >L3 ’)に変化させて調整中に、帯域内及び
帯域外において次の式(1)が成立すると、歪除去回路
30のAループで異常発振が発生し、フィードフォワー
ド増幅器としての機能が停止する。
来の回路構成では次のような問題点がある。アイソレー
タ13の入力リターンロスR3 の周波数特性,主増幅器
5の出力リターンロスR2 の特性、及び、入力側の駆動
増幅器1の出力リターンロスR1 の特性は、主増幅器5
及び補助増幅器10の伝送周波数特性に比較して狭帯域
である。図5は従来回路の歪除去回路30の部分の説明
図である。歪除去回路30において、可変減衰器8の損
失をL3 、可変位相器9の損失をL4 、遅延線11の損
失をL7 、電力合成器7と12の損失をそれぞれC2 ,
C3 とすると、可変減衰器8の減衰量L3 をL3 ’(但
し、L3 >L3 ’)に変化させて調整中に、帯域内及び
帯域外において次の式(1)が成立すると、歪除去回路
30のAループで異常発振が発生し、フィードフォワー
ド増幅器としての機能が停止する。
【数1】 G2 (dB)>L3'+L4 +C2 +C3 +L7 +R2 (dB) ……(1)
【0006】フィードフォワード増幅器の正常動作条件
は次の(2)式の場合である。但し、入力電力Pinの周
波数帯域内における条件である。
は次の(2)式の場合である。但し、入力電力Pinの周
波数帯域内における条件である。
【数2】 G2 (dB)=C2 +L3'+L4 +C3 −L7 (dB) ……(2)
【0007】同様に、歪検出回路20も次のように不要
発振を起こす場合がある。図6は従来回路の歪検出回路
20の部分の説明図である。駆動増幅器1の出力リター
ンロスをR1 、電力分配器2の損失をH1 (dB)、可変減
衰器3の損失をL1 、可変位相器4の損失をL2 、遅延
線6の損失をL6 、遅延線11の損失をL7 、電力合成
器7の損失をC2 、主増幅器5の利得をG1 としたと
き、次の(3)式が成立するとBループで異常発振が起
きる。
発振を起こす場合がある。図6は従来回路の歪検出回路
20の部分の説明図である。駆動増幅器1の出力リター
ンロスをR1 、電力分配器2の損失をH1 (dB)、可変減
衰器3の損失をL1 、可変位相器4の損失をL2 、遅延
線6の損失をL6 、遅延線11の損失をL7 、電力合成
器7の損失をC2 、主増幅器5の利得をG1 としたと
き、次の(3)式が成立するとBループで異常発振が起
きる。
【数3】 G1 (dB)>L1 +L2 +(L7 ×2)+L6 +C2 +H1 +R1 +R3 (dB) ……(3) 同様に、次の(4)式が成立すれば正常動作を行う。
【数4】 G1 (dB)=C2 +H1 +L1 +L2 +L6 (dB) ……(4) 但し、入力電力Pinの周波数帯域内における条件であ
る。
る。
【0008】上記A,B各ループにおいて、フィードフ
ォワード増幅器としての機能に影響を与えないパラメー
タは、R1 ,R2 ,R3 の広帯域性のリターンロスだけ
である。すなわち、(1)式と(2)式より{(1)−
(2)}を求めると次の(5)式となり、異常発振の条
件が得られる。
ォワード増幅器としての機能に影響を与えないパラメー
タは、R1 ,R2 ,R3 の広帯域性のリターンロスだけ
である。すなわち、(1)式と(2)式より{(1)−
(2)}を求めると次の(5)式となり、異常発振の条
件が得られる。
【数5】 0≧L3 ’−L3 +R2 +R3 ……(5) 通常の使用帯域では、R2 ,R3 は20dB以上であり、
調整による変化量L3’−L3 は、−7dBなので、異常
発振条件を満足しない。一方、使用帯域外では、R2 ,
R3 は2dB位であり、リターンロスは悪くても帯域内伝
送特性は劣化しないが、L3 ’−L3 は調整して−7dB
となると使用帯域外で異常発振条件を満たしてしまう。
特に、据付調整などで、可変素子の初期最適値が不明な
時、減衰器3,8の減衰量を大幅に変えるので、上記の
ように帯域外で発振して制御不能となってしまうという
問題が生ずる。
調整による変化量L3’−L3 は、−7dBなので、異常
発振条件を満足しない。一方、使用帯域外では、R2 ,
R3 は2dB位であり、リターンロスは悪くても帯域内伝
送特性は劣化しないが、L3 ’−L3 は調整して−7dB
となると使用帯域外で異常発振条件を満たしてしまう。
特に、据付調整などで、可変素子の初期最適値が不明な
時、減衰器3,8の減衰量を大幅に変えるので、上記の
ように帯域外で発振して制御不能となってしまうという
問題が生ずる。
【0009】本発明の目的は、上記従来の回路におい
て、帯域外の周波数で異常発振が起こらないようにした
フィードフォワード増幅器を提供することにある。
て、帯域外の周波数で異常発振が起こらないようにした
フィードフォワード増幅器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のフィードフォワ
ード増幅器は、多周波入力信号を駆動増幅器で増幅した
のち電力分配器で分岐出力し、その一方の信号を第1の
可変減衰器,第1の可変位相器を介して主増幅器で増幅
した信号と、他方の信号を第1の遅延線によってタイミ
ングを合わした信号とを第1の電力合成器で合成するこ
とにより前記主増幅器で発生した歪成分を検出する歪検
出回路と、前記第1の電力合成器から出力される前記歪
成分を第2の可変減衰器,第2の可変位相器を介して補
助増幅器で増幅した信号と、前記第1の電力合成器から
出力される主増幅器で増幅した信号を第2の遅延線によ
ってタイミングを合わした信号とを第2の電力合成器で
逆相合成することにより前記主増幅器で発生した歪成分
を相殺して多周波増幅信号を出力する歪除去回路とを備
えたフィードフォワード増幅器において、前記駆動増幅
器を、入力信号の電力を2分配しその一方の位相を90
°変えて出力する入力側ハイブリッド90°カプラと、
該分配された2つの信号をそれぞれ増幅する2つの増幅
器と、該2つの増幅器の出力の他方の信号の位相を90
°変えて同相合成する出力側ハイブリッド90°カプラ
とからなるドライブ回路に置き換え、前記主増幅器を、
入力信号の電力を2分配しその一方の位相を90°変え
て出力する入力側ハイブリッド90°カプラと、該分配
された2つの信号をそれぞれ増幅する2つの増幅器と、
該2つの増幅器の出力の他方の信号の位相を90°変え
て同相合成する出力側ハイブリッド90°カプラとから
なる主増幅回路に置き換えたことを特徴とするものであ
る。さらに、入力電力の大きいときは、前記ドライブ回
路の2つの増幅器を2つのアイソレータにしたことを特
徴とするものである。
ード増幅器は、多周波入力信号を駆動増幅器で増幅した
のち電力分配器で分岐出力し、その一方の信号を第1の
可変減衰器,第1の可変位相器を介して主増幅器で増幅
した信号と、他方の信号を第1の遅延線によってタイミ
ングを合わした信号とを第1の電力合成器で合成するこ
とにより前記主増幅器で発生した歪成分を検出する歪検
出回路と、前記第1の電力合成器から出力される前記歪
成分を第2の可変減衰器,第2の可変位相器を介して補
助増幅器で増幅した信号と、前記第1の電力合成器から
出力される主増幅器で増幅した信号を第2の遅延線によ
ってタイミングを合わした信号とを第2の電力合成器で
逆相合成することにより前記主増幅器で発生した歪成分
を相殺して多周波増幅信号を出力する歪除去回路とを備
えたフィードフォワード増幅器において、前記駆動増幅
器を、入力信号の電力を2分配しその一方の位相を90
°変えて出力する入力側ハイブリッド90°カプラと、
該分配された2つの信号をそれぞれ増幅する2つの増幅
器と、該2つの増幅器の出力の他方の信号の位相を90
°変えて同相合成する出力側ハイブリッド90°カプラ
とからなるドライブ回路に置き換え、前記主増幅器を、
入力信号の電力を2分配しその一方の位相を90°変え
て出力する入力側ハイブリッド90°カプラと、該分配
された2つの信号をそれぞれ増幅する2つの増幅器と、
該2つの増幅器の出力の他方の信号の位相を90°変え
て同相合成する出力側ハイブリッド90°カプラとから
なる主増幅回路に置き換えたことを特徴とするものであ
る。さらに、入力電力の大きいときは、前記ドライブ回
路の2つの増幅器を2つのアイソレータにしたことを特
徴とするものである。
【0011】すなわち、入力側駆動増幅器1の出力リタ
ーンロスR1 ,主増幅器5の出力リターンロスR2 およ
びアイソレータ13の入力リターンロスR3 を広帯域に
わたって大きくするため、駆動増幅器1と主増幅器5に
それぞれハイブリッド90°カプラを設けて2分配増幅
構成にしたことを要旨とする。
ーンロスR1 ,主増幅器5の出力リターンロスR2 およ
びアイソレータ13の入力リターンロスR3 を広帯域に
わたって大きくするため、駆動増幅器1と主増幅器5に
それぞれハイブリッド90°カプラを設けて2分配増幅
構成にしたことを要旨とする。
【0012】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示すブロック
図である。図において、ドライブ回路40と主増幅回路
50を除く他の符号は図4の従来回路と同じ部分を示し
ている。図2(A)は図1のドライブ回路40と主増幅
回路50の原理を説明する図である。すなわち、ハイブ
リッド90°カプラを使用した分配・合成増幅器構成を
示すものである。すなわち、図1のドライブ回路40と
主増幅回路50は、それぞれ、入力電力を分配器(入力
側ハイブリッド90°カプラ)H1 によって2つの増幅
器A1 とA2 に分配し、それぞれの増幅出力を合成器
(出力側ハイブリッド90°カプラ)H2 で合成して出
力するように構成される。入力信号の電力は分配器H1
によって2分配されるとともにその一方の出力信号は他
方の信号に対して90°の位相差をもち、それぞれ元の
増幅器と利得の等しい2つの増幅器A1 とA2 に入力さ
れる。2つの増幅器A1 ,A2 の出力は合成器H2 に入
力され、他方の信号の位相が90°変えられて同相で合
成される。
図である。図において、ドライブ回路40と主増幅回路
50を除く他の符号は図4の従来回路と同じ部分を示し
ている。図2(A)は図1のドライブ回路40と主増幅
回路50の原理を説明する図である。すなわち、ハイブ
リッド90°カプラを使用した分配・合成増幅器構成を
示すものである。すなわち、図1のドライブ回路40と
主増幅回路50は、それぞれ、入力電力を分配器(入力
側ハイブリッド90°カプラ)H1 によって2つの増幅
器A1 とA2 に分配し、それぞれの増幅出力を合成器
(出力側ハイブリッド90°カプラ)H2 で合成して出
力するように構成される。入力信号の電力は分配器H1
によって2分配されるとともにその一方の出力信号は他
方の信号に対して90°の位相差をもち、それぞれ元の
増幅器と利得の等しい2つの増幅器A1 とA2 に入力さ
れる。2つの増幅器A1 ,A2 の出力は合成器H2 に入
力され、他方の信号の位相が90°変えられて同相で合
成される。
【0013】これを例えば、主増幅回路50とすると、
その出力(OUT)からみたリターンロスは、実線と破
線で示したように、一方の増幅器A1 と他方の増幅器A
2 の伝送線路の信号の位相差が180°となるため合成
リターンロスは大きくなる。しかも、90°カプラは広
帯域特性を有し、例えば、自動車電話システムの周波数
帯の900MHz帯では700〜1100MHzの帯域
を容易に実現できるため、使用周波数帯域内から帯域外
にわたる広い範囲でリターンロスが大きくなる。この効
果は入力リターンロスの場合にも同様に得られる。図1
のドライブ回路40についても上記の効果が得られる。
以上のように構成することによって、式(1)及び式
(3)のリターンロスR1 ,R2 を大きくして発振条件
を成り立たなくすることができる。
その出力(OUT)からみたリターンロスは、実線と破
線で示したように、一方の増幅器A1 と他方の増幅器A
2 の伝送線路の信号の位相差が180°となるため合成
リターンロスは大きくなる。しかも、90°カプラは広
帯域特性を有し、例えば、自動車電話システムの周波数
帯の900MHz帯では700〜1100MHzの帯域
を容易に実現できるため、使用周波数帯域内から帯域外
にわたる広い範囲でリターンロスが大きくなる。この効
果は入力リターンロスの場合にも同様に得られる。図1
のドライブ回路40についても上記の効果が得られる。
以上のように構成することによって、式(1)及び式
(3)のリターンロスR1 ,R2 を大きくして発振条件
を成り立たなくすることができる。
【0014】図2(B)は(A)の2つの増幅器A1 と
A2 をアイソレータにそれぞれ置き換えたものであり、
図1のドライブ回路40の代わりに置き換えて図3の本
発明の第2の実施例で示すドライブ回路41を示すもの
である。この場合も同様にリターンロスの広帯域化によ
る改善の効果が得られる。
A2 をアイソレータにそれぞれ置き換えたものであり、
図1のドライブ回路40の代わりに置き換えて図3の本
発明の第2の実施例で示すドライブ回路41を示すもの
である。この場合も同様にリターンロスの広帯域化によ
る改善の効果が得られる。
【0015】以上のように、使用帯域外の広帯域にわた
ってリターンロスを改善することができるので、可変減
衰器3及び8の減衰量を初期調整時に大幅に変化させて
も、式(1)及び式(3)の発振条件を満足する恐れが
なく異常発振は発生しない。広帯域化され改善された周
波数帯の更に低い周波数帯域及び高い周波数帯域では、
増幅器の利得が低下するため、リターンロスが小さくて
も発振することはない。
ってリターンロスを改善することができるので、可変減
衰器3及び8の減衰量を初期調整時に大幅に変化させて
も、式(1)及び式(3)の発振条件を満足する恐れが
なく異常発振は発生しない。広帯域化され改善された周
波数帯の更に低い周波数帯域及び高い周波数帯域では、
増幅器の利得が低下するため、リターンロスが小さくて
も発振することはない。
【0016】図3は本発明の第2の実施例を示すブロッ
ク図であり、図1の実施例のドライブ回路40の増幅器
A1 ,A2 をアイソレータに置き換えたものである。
ク図であり、図1の実施例のドライブ回路40の増幅器
A1 ,A2 をアイソレータに置き換えたものである。
【0017】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明を実
施することにより、初期調整時に可変減衰器の減衰量を
大幅に変化させても異常発振が起きず安定したフィード
フォワード増幅器を実現することができる。このため、
設計も容易になり、実用上の効果は極めて大きい。
施することにより、初期調整時に可変減衰器の減衰量を
大幅に変化させても異常発振が起きず安定したフィード
フォワード増幅器を実現することができる。このため、
設計も容易になり、実用上の効果は極めて大きい。
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】本発明の要部動作説明図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図4】従来の回路構成例図である。
【図5】従来回路の欠点を説明する部分構成例図であ
る。
る。
【図6】従来回路の欠点を説明する部分構成例図であ
る。
る。
1 駆動増幅器 2 電力分配器 3,8 可変減衰器 4,9 可変位相器 5 主増幅器 6,11 遅延線、 7,12 電力合成器 10 補助増幅器 13 アイソレータ 20 歪検出回路 30 歪除去回路 40 ドライブ回路 50 主増幅回路
Claims (2)
- 【請求項1】 多周波入力信号を駆動増幅器で増幅した
のち電力分配器で分岐出力し、その一方の信号を第1の
可変減衰器,第1の可変位相器を介して主増幅器で増幅
した信号と、他方の信号を第1の遅延線によってタイミ
ングを合わした信号とを第1の電力合成器で合成するこ
とにより前記主増幅器で発生した歪成分を検出する歪検
出回路と、 前記第1の電力合成器から出力される前記歪成分を第2
の可変減衰器,第2の可変位相器を介して補助増幅器で
増幅した信号と、前記第1の電力合成器から出力される
主増幅器で増幅した信号を第2の遅延線によってタイミ
ングを合わした信号とを第2の電力合成器で逆相合成す
ることにより前記主増幅器で発生した歪成分を相殺して
多周波増幅信号を出力する歪除去回路とを備えたフィー
ドフォワード増幅器において、 前記駆動増幅器を、入力信号の電力を2分配しその一方
の位相を90°変えて出力する入力側ハイブリッド90
°カプラと、該分配された2つの信号をそれぞれ増幅す
る2つの増幅器と、該2つの増幅器の出力の他方の信号
の位相を90°変えて同相合成する出力側ハイブリッド
90°カプラとからなるドライブ回路に置き換え、 前記主増幅器を、入力信号の電力を2分配しその一方の
位相を90°変えて出力する入力側ハイブリッド90°
カプラと、該分配された2つの信号をそれぞれ増幅する
2つの増幅器と、該2つの増幅器の出力の他方の信号の
位相を90°変えて同相合成する出力側ハイブリッド9
0°カプラとからなる主増幅回路に置き換えたことを特
徴とするフィードフォワード増幅器。 - 【請求項2】 前記ドライブ回路の2つの増幅器を2つ
のアイソレータにしたことを特徴とする請求項1記載の
フィードフォワード増幅器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6051096A JP2943838B2 (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | フィードフォワード増幅器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6051096A JP2943838B2 (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | フィードフォワード増幅器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07240635A true JPH07240635A (ja) | 1995-09-12 |
JP2943838B2 JP2943838B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=12877287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6051096A Expired - Fee Related JP2943838B2 (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | フィードフォワード増幅器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2943838B2 (ja) |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP6051096A patent/JP2943838B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2943838B2 (ja) | 1999-08-30 |
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