JP4312626B2 - フィードフォワード型歪補償増幅器 - Google Patents

フィードフォワード型歪補償増幅器 Download PDF

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Description

本発明は、増幅器で発生する歪を定量的に検出し、増幅器の出力信号と検出した歪を合成し、出力信号から歪成分を相殺して送信するフィードフォワード型歪補償増幅器に関する。
無線通信システムの送信機は、送信する信号を電気的に増幅した後にアンテナから空中へ電波を送出するために、増幅器が不可欠になっている。一般に、増幅器の出力電力および出力位相特性は、入力電力が比較的高いときに非線形になる場合が多く、これらの発生により無線通信の品質が劣化し、これらが顕著になると結果として通信ができなくなる場合がある。
ここで、増幅器の入力電力に対する出力電力特性をAM−AM特性といい、入力電力に対する出力位相特性をAM−PM特性という。図8は、増幅器の非線形な入出力特性の例を示す。図において、横軸は入力電力(AM)、左縦軸は出力電力(AM)、右縦軸は出力位相(PM)を示し、実線はAM−AM特性、破線はAM−PM特性を表す。図に示すように、AM−AM特性およびAM−PM特性は、ともに入力電力が小さい領域ではほぼ線形となっているが、入力電力が比較的大きい領域では非線形になっていることがわかる。
また、周波数が異なる複数の信号を同時に単一の増幅器で増幅する場合、前述の増幅器の非線形特性により相互変調歪(IM)が発生する。この場合の増幅器への入力信号と出力信号の各スペクトルの例を図9に示す。図9(a) は増幅器への入力信号スペクトルであり、f1,f2は入力信号周波数である。図9(b) は増幅器の出力信号スペクトルであり、増幅された入力信号 (f1,f2) の他に、3次相互変調歪(2f1−f2,2f2−f1)や5次相互変調歪(3f1−2f2,3f2−2f1)、さらに高次の奇数次相互変調歪(図示せず)が発生する。これらの奇数次相互変調歪は、信号周波数と同一または近傍の周波数に発生するため、通信品質に悪影響を与えるおそれがある。
ここでは簡単のために、入力信号を等振幅2波による線スペクトルで示したが、3波以上の複数スペクトルや変調信号等による帯域をもったスペクトルであっても同様であり、入力信号スペクトル数が多い場合にはさらに多くの組み合わせの相互変調歪が発生する。以下、相互変調歪を単に「歪」といい、増幅後の信号のうち歪を含まない信号を「希望信号」という。
歪を補償する方法としては、複数のスペクトルを有する信号を一括して補償可能なフィードフォワード型歪補償増幅器が提案されている。このフィードフォワード型歪補償増幅器は、次の2つのループにより構成される。第1のループは、歪を含む増幅器の出力信号から入力信号成分を除去して歪を検出する歪検出ループである。第2のループは、歪を含む増幅器の出力信号から歪検出ループで検出した歪を除去する歪除去ループである。
図10は、従来のフィードフォワード型歪補償増幅器の構成例を示す(特許文献1)。図において、歪検出ループは、分配器101、主増幅器102、分配器103、遅延部104、位相・振幅制御部105、結合器106、分配器107、電力検出器108、電力最小化制御部109により構成され、主増幅器102の出力で発生する歪を定量的に検出する。歪除去ループは、遅延部201、結合器202、補助増幅器203、位相・振幅制御部204、分配器205、電力検出器206、電力最小化制御部207により構成され、歪検出ループで検出した歪を用いて主増幅器102で発生した歪を除去する。
以下、図10の各部の信号a〜hの周波数スペクトル例を示す図11を参照し、各ループの動作について説明する。ここでは、各構成要素の信号帯域に周波数特性がなく、歪が理想的に除去できるものとする。図11におけるSは希望信号、IMは歪であり、上向きスペクトルと下向きスペクトルは互いに逆位相であることを示す。
<歪検出ループ>
入力信号aは、分配器101で2つの経路に分配される。一方の経路の信号は主増幅器102で増幅され、希望信号と歪を含む信号bとなる。信号bは分配器103を介して歪除去ループへ出力されるとともに、その一部の信号c(減衰した希望信号と歪)が結合器106へ入力される。分配器101で分配された他方の経路の信号は、遅延部104、位相・振幅制御部105を介して信号dとなり、結合器106へ入力される。遅延部104は、分配器101で2つの経路に別れて結合器106へ入力する信号cと信号dの時間差が等しくなるように調整する。結合器106で信号cと信号dを結合した信号eは、分配器107を介して歪除去ループへ出力されるとともに、その一部の信号が電力検出器108に入力され、ある周波数の信号電力が検出される。
電力最小化制御部109は、この信号電力が最小になるように位相・振幅制御部105を制御する。すなわち、結合器106で信号cと信号dが等振幅逆位相合成されるように信号dの振幅と位相を調整する。これにより、結合器106の出力は、増幅後に分配器103の分配によって減衰した希望信号と歪からなる信号cから、入力信号の振幅と位相を制御した信号d(希望信号)が相殺されて歪のみの信号eとなり、分配器107から歪除去ループへ出力される。
<歪除去ループ>
主増幅器102で発生する歪のみの信号eは分配器107を介して補助増幅器203に入力され、増幅されて信号fとなる。信号fは、位相・振幅制御部204を介して信号gとなり、結合器202へ入力される。信号gは、歪検出ループで検出された歪のみの信号eを増幅し、振幅と位相が調整されたものである。一方、主増幅器102の出力信号b(希望信号と歪)は分配器103を介して遅延部201に入力され、さらに結合器202へ入力される。遅延部201は、結合器202へ遅延部201を介して入力する信号と信号gの時間差が等しくなるように調整する。結合器202から出力される信号は分配器205に入力され、その一部の信号が電力検出器206に入力され、入力信号の帯域外で出力信号の歪成分のみが観測されるある周波数の電力が検出される。この電力を「帯域外歪電力」という。
電力最小化制御部207は、この帯域外歪電力が最小になるように位相・振幅制御部204を制御する。すなわち、結合器202で結合される歪成分が等振幅逆位相合成されるように、補助増幅器203で増幅された信号fの振幅と位相を調整する。これにより、結合器202の出力は、増幅された希望信号と歪からなる信号bから、増幅された歪のみの信号fの振幅と位相を制御した信号gが相殺されて歪を含まない希望信号のみとなり、分配器205から出力信号hとして出力される。
ところで、歪検出ループおよび歪除去ループの構成要素が信号帯域で周波数特性をもたない場合には、以上のようにして歪検出ループで歪のみを検出し、歪除去ループで主増幅器の歪を補償することができる。しかし、各ループの構成要素が信号帯域で周波数特性をもつ場合には、歪検出ループで希望信号成分が残留し、さらに歪除去ループで歪成分が残留することになる。ここで、歪検出ループおよび歪除去ループの構成要素が信号帯域で周波数特性をもつ場合に、図10の各部の信号a〜hの周波数スペクトル例を示す図12を参照して説明する。
従来の歪検出ループは、電力検出器108で信号帯域中の所定の参照周波数における信号電力を検出し、その信号電力が最小になるように制御する構成である。したがって、この参照した信号周波数の近傍では、図12(e) に示すように、希望信号と歪から希望信号が除去されて歪のみが得られる。しかし、歪検出ループの各構成要素が信号帯域で周波数特性をもつ場合には、経路間に位相偏差および振幅偏差が発生することによって希望信号成分の等振幅逆位相が崩れ、図12(e) に示すように、参照した信号周波数以外の信号帯域で希望信号成分が十分に抑圧されず、結合器106の出力に希望信号成分が残留する。
また、従来の歪除去ループは、電力検出器206で信号帯域外の所定の参照周波数における歪電力(帯域外歪電力)を検出し、その歪電力が最小になるように制御する構成である。したがって、この参照した帯域外周波数の近傍では、図12(h) に示すように、希望信号と歪から歪が除去されて希望信号のみが得られる。しかし、歪除去ループの各構成要素が信号帯域で周波数特性をもつ場合には、経路間に位相偏差および振幅偏差が発生することによって歪成分の等振幅逆位相が崩れ、図12(h) に示すように、信号帯域で歪成分が十分に抑圧されず、結合器205の出力に歪成分が残留する。なお、図12に示す信号f,gでは、簡単のために歪検出ループで残留した希望信号成分を省略しているが、その影響も無視できない。
また、特許文献2に記載のフィードフォワード型歪補償増幅器は、信号帯域の両端の周波数および帯域外周波数を参照し、補償可能な周波数の広帯域化を図る構成になっている。しかし、信号帯域内の周波数特性に十分に対応することができないので、場合によっては信号帯域内で十分な歪抑圧量を得ることができなかった。
特開平1−198809号公報 特開平5−335841号公報
従来のフィードフォワード型歪補償増幅器は、主増幅器の出力信号中の歪と、出力信号から検出した歪が等振幅逆位相の満たす範囲(参照した信号周波数近傍および帯域外周波数近傍)では高い歪抑圧効果があるが、信号の広帯域化に伴う信号帯域内の周波数特性が考慮されていなので、位相偏差および振幅偏差により歪抑圧量が低下する問題があった。
また、特許文献2に記載のように参照点を増やしても、帯域外歪成分を検出する歪除去ループでは信号帯域内で参照することはできないので、信号帯域内の周波数特性によっては信号帯域内で十分な歪抑圧量を得ることが困難であった。
本発明は、信号帯域内に周波数特性がある場合でも、信号帯域全体にわたって歪を抑圧し、信号電力対歪電力比の高い出力信号を得ることができるフィードフォワード型歪補償増幅器を提供することを目的とする。
請求項1,3に記載のフィードフォワード型歪補償増幅器は、所定の周波数の信号成分または信号帯域外のパイロット信号を相殺する歪検出ループを調整する機能と、このときの位相・振幅制御値と構成要素の周波数特性を基に信号帯域内の信号成分を低減する制御値を算出して歪検出ループを調整する機能を、交互または同時に行う構成である。
請求項2,4に記載のフィードフォワード型歪補償増幅器は、所定の周波数の帯域外歪成分または信号帯域外のパイロット信号を相殺する歪除去ループを調整する機能と、このときの位相・振幅制御値と構成要素の周波数特性を基に信号帯域内の歪成分を低減する制御値を算出して歪除去ループを調整する機能を、交互または同時に行う構成である。
請求項1,3に記載のフィードフォワード型歪補償増幅器は、歪検出ループにおいて、所定の周波数の信号電力または信号帯域外のパイロット信号の最小化処理と、信号帯域全体の信号成分の低減処理を交互または同時に行う構成により、信号帯域内で周波数特性がある場合でも広帯域に渡って信号成分を抑圧し、歪成分のみを検出することができる。
請求項2,4に記載のフィードフォワード型歪補償増幅器は、歪除去ループにおいて、所定の周波数の帯域外歪電力または信号帯域外のパイロット信号の最小化処理と、信号帯域全体の歪成分の低減処理を交互または同時に行う構成により、信号帯域内で周波数特性がある場合でも広帯域に渡って歪成分を抑圧し、信号成分のみを出力することができる。
また、本発明による歪検出ループと歪除去ループを組み合わせることにより、広帯域にわたって歪を抑圧し、信号電力対歪電力比の高い出力信号を得ることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のフィードフォワード型歪補償増幅器の第1の実施形態を示す。図において、歪検出ループを構成する分配器101、主増幅器102、分配器103、遅延部104、位相・振幅制御部105、結合器106、分配器107、電力検出器108、電力最小化制御部109は、従来と同様に主増幅器102の出力で発生する歪を検出する。なお、位相・振幅制御部105は、分配器101から主増幅器102を経由して結合器106までの経路、あるいは分配器101から遅延部104を経由して結合器106までの経路のいずれにあってもよい。
歪除去ループを構成する遅延部201、結合器202、補助増幅器203、位相・振幅制御部204、分配器205、電力検出器206、電力最小化制御部207は、従来と同様に歪検出ループで検出した歪を用いて主増幅器102で発生した歪を除去する。なお、位相・振幅制御部204は、分配器103から遅延部201を経由して結合器202までの経路、あるいは分配器107から補助増幅器203を経由して結合器202までの経路のいずれにあってもよい。
歪検出ループにおいて本実施形態の特徴は、電力最小化制御部109で得られる位相・振幅制御部105の制御値に対して、周波数特性を考慮した補償データを生成する広帯域補償データ算出部110および周波数特性記憶部111と、位相・振幅制御部105に接続する電力最小化制御部109または広帯域補償データ算出部110を切り替える切替器112と、切替器112の切替動作に連動して電力最小化制御部109と広帯域補償データ算出部110との接続をオンオフするスイッチ113とを配置するところにある。
また、歪除去ループにおいて本実施形態の特徴は、電力最小化制御部207で得られる位相・振幅制御部204の制御値に対して、周波数特性を考慮した補償データを生成する広帯域補償データ算出部208および周波数特性記憶部209と、位相・振幅制御部204に接続する電力最小化制御部207または広帯域補償データ算出部208を切り替える切替器210と、切替器210の切替動作に連動して電力最小化制御部207と広帯域補償データ算出部208との接続をオンオフするスイッチ211とを配置するところにある。
以下、図1の各部の信号a〜jの周波数スペクトル例を示す図6を参照し、各ループの動作について説明する。図6におけるSは希望信号、IMは歪であり、上向きスペクトルと下向きスペクトルは互いに逆位相であることを示す。ここでは、各構成要素が信号帯域で周波数特性をもち、その情報が図7に示すような形態で、周波数特性記憶部111,209に保持されているものとする(詳しくは後述する)。
<歪検出ループ>
入力信号aは、分配器101で2つの経路に分配される。一方の経路の信号は主増幅器102で増幅され、希望信号と歪を含む信号bとなる。信号bは分配器103を介して歪除去ループへ出力されるとともに、その一部の信号c(減衰した希望信号と歪)が結合器106へ入力される。分配器101で分配された他方の経路の信号は、遅延部104、位相・振幅制御部105を介して信号dとなり、結合器106へ入力される。遅延部104は、分配器101で2つの経路に別れて結合器106へ入力する信号cと信号dの時間差が等しくなるように調整する。結合器106で信号cと信号dを結合した信号eは、分配器107を介して歪除去ループへ出力されるとともに、その一部の信号が電力検出器108に入力され、信号帯域内の所定の周波数の信号電力が検出される。
電力最小化制御部109は、この所定の周波数の信号電力が最小になるように切替器112を介して位相・振幅制御部105を制御することにより、希望信号と歪から参照した信号周波数近傍の希望信号が相殺された信号eが結合器106から出力される。ここまでの動作は、従来の歪検出ループと同様である。
電力最小化制御部109が位相・振幅制御部105に与える制御値は信号帯域内の所定の周波数の信号電力に対応したものであり、その制御値がスイッチ113を介して広帯域補償データ算出部110に入力される。広帯域補償データ算出部110は、周波数特性記憶部111に記憶されているその制御値に対応する周波数特性の値から、信号帯域全体の希望信号成分を低減する補償データを算出する。ここで、切替器112を切り替え、広帯域補償データ算出部110で算出された補償データを位相・振幅制御部105に設定する。これにより、結合器106の出力は信号iとなり、信号帯域全体において残留する希望信号成分が信号eに比べて減少する。
この信号iについて、電力検出器108が検出する信号帯域内の所定の周波数の信号電力は必ずしも最小にならない場合があり、電力最小化制御部109はこれを最小にする新たな制御値を出力しようとする。そこで、位相・振幅制御部105が広帯域補償データ算出部110の補償データにより制御されるときは、スイッチ113をオフにして電力最小化制御部109と広帯域補償データ算出部110との間を切断する。そのため、位相・振幅制御部105の補償データが固定になるので、適当なタイミングで切替器112を切り替え、スイッチ113をオンにする。
このように、(1) 電力最小化制御部109による信号帯域内の所定の周波数の信号電力の最小化処理と、(2) 広帯域補償データ算出部110による信号帯域全体の希望信号成分の低減処理について、切替器112およびスイッチ113により交互に繰り返すことにより、環境変化や経年変化等に追従して希望信号成分を低減することができる。
<広帯域補償データ算出部110の動作>
広帯域補償データ算出部110の動作と、周波数特性記憶部111が保有するデータについて説明する。
周波数特性記憶部111は、図7に示すように、環境変化や経年変化等に応じた各種変化の想定範囲内で、信号帯域内の所定の周波数の希望信号成分を最小化するために位相・振幅制御部105に設定する制御値S1 ,S2 ,…と、各制御値ごとに各構成要素の周波数特性を保有している。S1 ,S2 ,…は、振幅と位相情報を含んだ複素数の値である。f1 ,f2 ,…は信号帯域内の各周波数であり、電力検出器108はその中の1つの周波数における信号電力を検出している。Aは各構成要素の振幅の周波数特性、θは各構成要素の位相の周波数特性であり、それぞれ構成要素ごとに制御値Sと周波数fの関数になっている。
広帯域補償データ算出部110は、電力最小化制御部109から所定の周波数(ここではf1 とする)の信号電力が最小となるときの位相・振幅制御部105の制御値を読み込み、これに最も近い制御値(ここではS1 とする)を周波数特性記憶部111から探索してその値における周波数特性を読み込み、経路間の信号帯域内の振幅偏差および位相偏差を以下のように算出する。ここでは、主増幅器102のみに周波数特性があるものとして説明する。
1 における振幅偏差および位相偏差はともに0であるが、f2 におけるf1 を基準とした振幅偏差はAa(S1,f2)−Aa(S1,f1)[dB]、位相偏差はθa(S1,f2)−θa(S1,f1)[deg]であり、同様にfm まで算出し、振幅偏差の最大値をA、位相偏差の最大値をθとする。すなわち、経路間の振幅偏差が0〜A[dB]、位相偏差が0〜θ[deg]の範囲にあると算出されたときに、振幅偏差が最大値をとる周波数と位相偏差が最大値をとる周波数が同一とすれば、この周波数における希望信号抑圧量K[dB]は、
K=20 log|1−Pexp(jθ)|、P=10A/20
と表される(参考文献:野島,楢崎、「移動通信用超低歪多周波共通増幅器−自己調整型フィードフォワード増幅器−」、RCS90-4 、pp.21-28) 。
広帯域補償データ算出部110は、信号帯域全体の希望信号成分を低減する、すなわち希望信号抑圧量Kを最小化するには、信号帯域内に発生する振幅偏差の真数と位相偏差が正負に均等となる値に、位相・振幅制御部105の制御値を補正する必要がある。そこで、広帯域補償データ算出部110は、電力最小化制御部109で求まった位相・振幅制御部105の制御値S1 の振幅に対して−20log(2/(P+1))[dB]を加算し、位相に対してθ/2[deg]を加算し、位相・振幅制御部105に設定する補償データとする。
これにより、振幅偏差が
20log(2/(P+1))〜A+20log(2/(P+1))[dB]
の範囲となり、位相偏差が
−θ/2〜θ/2[deg]
の範囲となり、希望信号抑圧量K[dB]の最大値は、
K=20 log|1−P×1020log(2/(P+1))exp(jθ/2)|
<20 log|1−Pexp(jθ)|
となり、電力最小化制御部109で求まった位相・振幅制御部105の制御値S1 よりも希望信号成分が低減される。
図5は、振幅偏差および位相偏差に対する信号抑圧量の関係を示す(前記参考文献)。図中の(1) は、所定の周波数の信号電力を最小化した際の信号抑圧量の変化を示す例である。所定の周波数において、振幅偏差および位相偏差がともに0になるように制御され、その結果として信号抑圧量も0に収束する。図中の(2) は、所定の周波数における制御値に対して信号帯域全体の信号電力を低減する際の信号抑圧量の変化を示す例である。信号帯域全体の信号抑圧量は必ずしも0に収束しないが、信号帯域全体における信号抑圧量の最悪値が改善し、(1) に比べて信号帯域全体の信号抑圧量を高い範囲に収めることができる。
<歪除去ループ>
主増幅器102で発生する歪に対応する信号e,iは分配器107を介して補助増幅器203に入力され、増幅されて信号fとなる。信号fは、位相・振幅制御部204を介して信号gとなり、結合器202へ入力される。信号gは、歪検出ループで検出された歪に対応する信号e,iを増幅し、振幅と位相が調整されたものである。一方、主増幅器102の出力信号b(希望信号と歪)は分配器103を介して遅延部201に入力され、さらに結合器202へ入力される。遅延部201は、結合器202へ遅延部201を介して入力する信号と信号gの時間差が等しくなるように調整する。結合器202から出力される信号は分配器205に入力され、その一部の信号が電力検出器206に入力され、信号帯域外の所定の周波数における帯域外歪電力が検出される。
電力最小化制御部207は、この帯域外歪電力が最小になるように切替器210を介して位相・振幅制御部204を制御することにより、希望信号と歪から参照した帯域外周波数近傍の歪が相殺された信号hが結合器202から出力される。ここまでの動作は、従来の歪除去ループと同様である。
電力最小化制御部207が位相・振幅制御部204に与える制御値は所定の周波数の帯域外歪電力に対応したものであり、その制御値がスイッチ211を介して広帯域補償データ算出部208に入力される。広帯域補償データ算出部208は、周波数特性記憶部209に記憶されているその制御値に対応する周波数特性の値から、信号帯域全体の歪電力を低減する補償データを算出する。ここで、切替器210を切り替え、広帯域補償データ算出部208で算出された補償データを位相・振幅制御部204に設定する。これにより、結合器202の出力は信号jとなり、信号帯域全体において残留する歪成分が信号hに比べて減少する。
この信号jについて、電力検出器206が検出する所定の周波数の帯域外歪電力は必ずしも最小にならない場合があり、電力最小化制御部207はこれを最小にする新たな制御値を出力しようとする。そこで、位相・振幅制御部204が広帯域補償データ算出部208の補償データにより制御されるときは、スイッチ211をオフにして電力最小化制御部207と広帯域補償データ算出部208との間を切断する。そのため、位相・振幅制御部204の補償データが固定になるので、適当なタイミングで切替器210を切り替え、スイッチ211をオンにする。
このように、(1) 電力最小化制御部207による帯域外歪電力の最小化処理と、(2) 広帯域補償データ算出部208による信号帯域全体の歪電力の低減処理について、切替器210およびスイッチ211により交互に繰り返すことにより、環境変化や経年変化等に追従して歪成分を低減することができる。
なお、周波数特性記憶部209が保有するデータに基づいて広帯域補償データ算出部208が補償データを算出する動作については、歪検出ループの広帯域補償データ算出部110と同様である。
また、本実施形態では、歪検出ループと歪除去ループを組み合わせた構成として説明したが、それぞれの動作は互いに独立であり、その一方のループが従来構成のままでもよいし、また別な手段により広帯域化を図る構成であってもよい。例えば、歪検出ループでは、信号帯域内のサンプリング点を増やし、その平均電力値に応じて位相・振幅制御部105を制御してもよい。以下に示す実施形態においても同様である。
(第2の実施形態)
図2は、本発明のフィードフォワード型歪補償増幅器の第2の実施形態を示す。図において、歪検出ループを構成する分配器101、主増幅器102、分配器103、遅延部104、位相・振幅制御部105、結合器106は、従来と同様に主増幅器102の出力で発生する歪を検出する。歪除去ループを構成する遅延部201、結合器202、補助増幅器203、位相・振幅制御部204は、従来と同様に歪検出ループで検出した歪を用いて主増幅器102で発生した歪を除去する。
本実施形態では、さらに歪検出ループの遅延部104、位相・振幅制御部105、結合器106に対応する遅延部114、位相・振幅制御部115、結合器116と、電力検出器108および電力最小化制御部109で構成される補助歪検出ループを構成し、主増幅器102の出力を分配器117で分配して結合器116に入力し、分配器101から遅延部104に分配された入力信号を分配器118で分配して遅延部114に入力する。なお、位相・振幅制御部115は、分配器117から結合器116までの経路、あるいは分配器118から遅延部114を経由して結合器116までの経路のいずれにあってもよい。
また、本実施形態では、さらに歪除去ループの遅延部201、結合器202、位相・振幅制御部204に対応する遅延部212、結合器213、位相・振幅制御部214と、電力検出器206および電力最小化制御部207で構成される補助歪除去ループを構成し、分配器103から遅延部201に分配された信号を分配器215で分配して遅延部212に入力し、補助増幅器203の出力を分配器216で分配して位相・振幅制御部214に入力する。なお、位相・振幅制御部214は、分配器215から遅延部212を経由して結合器213までの経路、あるいは分配器216から結合器213までの経路のいずれにあってもよい。
本実施形態の特徴は、補助歪検出ループの電力最小化制御部109で得られる位相・振幅制御部115の制御値に対して、周波数特性を考慮した補償データを生成する広帯域補償データ算出部110および周波数特性記憶部111を備え、その補償データによって歪検出ループの位相・振幅制御部105を制御するところにある。これにより、補助歪検出ループで得られる所定の周波数の信号電力を最小にする制御値を用いて、信号帯域全体の信号電力を低減する補償データを逐次更新し、歪検出ループの位相・振幅制御部105に設定することができる。すなわち、第1の実施形態において切り替えていた (1)電力最小化制御部109による所定の周波数の信号電力の最小化処理と、(2) 広帯域補償データ算出部110による信号帯域全体の信号電力の低減処理を同時に実行することができ、環境変化や経年変化等に追従して信号帯域全体の信号電力を抑圧し、歪成分のみを出力することができる。
なお、周波数特性記憶部111が保有するデータに基づいて広帯域補償データ算出部110が補償データを算出する動作については、第1の実施形態の歪検出ループの広帯域補償データ算出部110と同様である。
また、本実施形態の特徴は、補助歪除去ループの電力最小化制御部207で得られる位相・振幅制御部214の制御値に対して、周波数特性を考慮した補償データを生成する広帯域補償データ算出部208および周波数特性記憶部209を備え、その補償データによって歪除去ループの位相・振幅制御部204を制御するところにある。これにより、補助歪除去ループで得られる帯域外歪電力を最小にする制御値を用いて、信号帯域全体の歪電力を低減する補償データを逐次更新し、歪除去ループの位相・振幅制御部204に設定することができる。すなわち、第1の実施形態において切り替えていた (1)電力最小化制御部207による帯域外歪電力の最小化処理と、(2) 広帯域補償データ算出部208による信号帯域全体の歪電力の低減処理を同時に実行することができ、環境変化や経年変化等に追従して信号帯域全体の歪電力を抑圧し、信号成分のみを出力することができる。
なお、周波数特性記憶部209が保有するデータに基づいて広帯域補償データ算出部208が補償データを算出する動作については、第1の実施形態の歪除去ループの広帯域補償データ算出部208と同様である。
(第3の実施形態)
第1の実施形態の歪検出ループの電力最小化制御部109および歪除去ループの電力最小化制御部207は、検出される信号電力および帯域外歪電力が最小になるように制御することで歪成分を抑圧する構成であった。そのため、電力最小化制御部109,207の調整には、信号が必ず入力されることが前提であった。第3の実施形態では、入力信号が断続する、あるいは断の場合でも調整が可能なように、等振幅逆位相合成の対象として信号帯域外のパイロット信号を用いる構成を特徴とする。
図3は、本発明のフィードフォワード型歪補償増幅器の第3の実施形態を示す。図において、信号帯域外のパイロット信号を発生する発振器301を備え、このパイロット信号を結合器302を介して分配器101の手前から歪検出ループに入力する。歪検出ループの構成および動作は第1の実施形態と同様である。すなわち、電力検出器108は信号帯域外のパイロット信号の電力を検出し、電力最小化制御部109はこの信号電力が最小になるように位相・振幅制御部105を制御する。次に、切替器112により広帯域補償データ算出部110と位相・振幅制御部105を接続し、第1の実施形態と同様に信号帯域全体の信号成分を低減する補償データを算出して位相・振幅制御部105に設定する。
また、信号帯域外のパイロット信号を発生する発振器303を備え、このパイロット信号を結合器304を介して分配器103の手前から歪除去ループに入力する。歪除去ループの構成および動作は第1の実施形態と同様である。すなわち、電力検出器206は信号帯域外のパイロット信号の電力を検出し、電力最小化制御部207はこの信号電力が最小になるように位相・振幅制御部204を制御する。次に、切替器210により広帯域補償データ算出部208と位相・振幅制御部204を接続し、第1の実施形態と同様に信号帯域全体の歪成分を低減する補償データを算出して位相・振幅制御部204に設定する。
このように、歪検出ループにおいて参照する信号が信号帯域内の信号から信号帯域外のパイロット信号に変わった点と、歪除去ループにおいて参照する信号が帯域外歪電力から信号帯域外のパイロット信号に変わった点を除いて、基本的な動作は第1の実施形態と同様である。
(第4の実施形態)
第2の実施形態の補助歪検出ループの電力最小化制御部109および補助歪除去ループの電力最小化制御部207は、検出される信号電力および帯域外歪電力が最小になるように制御することで歪成分を抑圧する構成であった。そのため、電力最小化制御部109,207の調整には、信号が必ず入力されることが前提であった。第4の実施形態では、入力信号が断続する、あるいは断の場合でも調整が可能なように、等振幅逆位相合成の対象として信号帯域外のパイロット信号を用いる構成を特徴とする。
図4は、本発明のフィードフォワード型歪補償増幅器の第4の実施形態を示す。図において、信号帯域外のパイロット信号を発生する発振器301を備え、このパイロット信号を結合器302を介して分配器101の手前から歪検出ループに入力する。歪検出ループおよび補助歪検出ループの構成および動作は第2の実施形態と同様である。すなわち、電力検出器108は信号帯域外のパイロット信号の電力を検出し、電力最小化制御部109はこの信号電力が最小になるように位相・振幅制御部115を制御するとともに、広帯域補償データ算出部110は、第2の実施形態と同様に信号帯域全体の信号成分を低減する補償データを算出して位相・振幅制御部105に設定する。
また、信号帯域外のパイロット信号を発生する発振器303を備え、このパイロット信号を結合器304を介して分配器103の手前から歪除去ループに入力する。歪除去ループおよび補助歪除去ループの構成および動作は第2の実施形態と同様である。すなわち、電力検出器206は信号帯域外のパイロット信号の電力を検出し、電力最小化制御部207はこの信号電力が最小になるように位相・振幅制御部214を制御するとともに、広帯域補償データ算出部208は、第2の実施形態と同様に信号帯域全体の歪成分を低減する補償データを算出して位相・振幅制御部204に設定する。
このように、歪検出ループおよび補助歪検出ループにおいて参照する信号が信号帯域内の信号から信号帯域外のパイロット信号に変わった点と、歪除去ループおよび補助歪除去ループにおいて参照する信号が帯域外歪電力から信号帯域外のパイロット信号に変わった点を除いて、基本的な動作は第2の実施形態と同様である。
本発明のフィードフォワード型歪補償増幅器の第1の実施形態を示す図。 本発明のフィードフォワード型歪補償増幅器の第2の実施形態を示す図。 本発明のフィードフォワード型歪補償増幅器の第3の実施形態を示す図。 本発明のフィードフォワード型歪補償増幅器の第4の実施形態を示す図。 振幅偏差および位相偏差と抑圧量の関係を示す図。 第1および第2の実施形態の各部の周波数スペクトルの例を示す図。 周波数特性記憶部の例を示す図。 増幅器の非線形特性の例を示す図。 増幅器の入力信号と出力信号のスペクトルの例を示す図。 従来のフィードフォワード型歪補償増幅器の構成例を示す図。 各構成要素が周波数特性をもたない場合の従来構成の各部の周波数スペクトルの例を示す図。 各構成要素が周波数特性をもつ場合の従来構成の各部の周波数スペクトルの例を示す図。
符号の説明
101、103、107、117、118、205、215、216 分配器
102 主増幅器
104、114、201、212 遅延部
105、115、204、214 位相・振幅制御部
106、116、202、213、302、304 結合器
108、206 電力検出器
109、207 電力最小化制御部
110、208 広帯域補償データ算出部
111、209 周波数特性記憶部
112、210 切替器
113、211 スイッチ
203 補助増幅器
301、303 発振器

Claims (4)

  1. 非線形な入出力特性を有する増幅器と、
    前記増幅器の入力信号と出力信号の等振幅逆位相合成により信号成分を相殺し、前記増幅器の出力信号に含まれる前記増幅器で発生する歪を検出する歪検出手段と、
    前記増幅器の出力信号と前記歪検出手段で検出された歪の等振幅逆位相合成により歪成分を相殺し、歪のない出力信号を出力する歪除去手段と
    を備えたフィードフォワード型歪補償増幅器において、
    前記歪検出手段は、
    所定の周波数の信号成分を相殺する位相・振幅制御値を出力する電力最小化制御部を有する第1の歪検出手段と、
    前記増幅器の出力信号の信号帯域内の信号成分を低減し、前記増幅器で発生する歪を検出する第2の歪検出手段と、
    前記位相・振幅制御値に対応する前記第2の歪検出手段の各構成要素の周波数特性を保持する周波数特性記憶部と、
    前記周波数特性記憶部が保持する周波数特性を基に、前記位相・振幅制御値を信号帯域内の信号成分を低減する制御値に補正し、前記第2の歪検出手段の位相・振幅制御値として出力する広帯域補償データ算出部と
    を備えたことを特徴とするフィードフォワード型歪補償増幅器。
  2. 非線形な入出力特性を有する増幅器と、
    前記増幅器の入力信号と出力信号の等振幅逆位相合成により信号成分を相殺し、前記増幅器の出力信号に含まれる前記増幅器で発生する歪を検出する歪検出手段と、
    前記増幅器の出力信号と前記歪検出手段で検出された歪の等振幅逆位相合成により歪成分を相殺し、歪のない出力信号を出力する歪除去手段と
    を備えたフィードフォワード型歪補償増幅器において、
    前記歪除去手段は、
    所定の周波数の帯域外歪成分を相殺する位相・振幅制御値を出力する電力最小化制御部を有する第1の歪除去手段と、
    前記増幅器の出力信号の信号帯域内の歪成分を低減し、歪のない出力信号を出力する第2の歪除去手段と、
    前記位相・振幅制御値に対応する前記第2の歪除去手段の各構成要素の周波数特性を保持する周波数特性記憶部と、
    前記周波数特性記憶部が保持する周波数特性を基に、前記位相・振幅制御値を信号帯域内の歪成分を低減する制御値に補正し、前記第2の歪除去手段の位相・振幅制御値として出力する広帯域補償データ算出部と
    を備えたことを特徴とするフィードフォワード型歪補償増幅器。
  3. 非線形な入出力特性を有する増幅器と、
    前記増幅器の入力信号と出力信号の等振幅逆位相合成により信号成分を相殺し、前記増幅器の出力信号に含まれる前記増幅器で発生する歪を検出する歪検出手段と、
    前記増幅器の出力信号と前記歪検出手段で検出された歪の等振幅逆位相合成により歪成分を相殺し、歪のない出力信号を出力する歪除去手段と
    を備えたフィードフォワード型歪補償増幅器において、
    前記歪検出手段は、
    信号帯域外のパイロット信号を相殺する位相・振幅制御値を出力する電力最小化制御部を有する第1の歪検出手段と、
    前記増幅器の出力信号の信号帯域内の信号成分を低減し、前記増幅器で発生する歪を検出する第2の歪検出手段と、
    前記位相・振幅制御値に対応する前記第2の歪検出手段の各構成要素の周波数特性を保持する周波数特性記憶部と、
    前記周波数特性記憶部が保持する周波数特性を基に、前記位相・振幅制御値を信号帯域内の信号成分を低減する制御値に補正し、前記第2の歪検出手段の位相・振幅制御値として出力する広帯域補償データ算出部と
    を備えたことを特徴とするフィードフォワード型歪補償増幅器。
  4. 非線形な入出力特性を有する増幅器と、
    前記増幅器の入力信号と出力信号の等振幅逆位相合成により信号成分を相殺し、前記増幅器の出力信号に含まれる前記増幅器で発生する歪を検出する歪検出手段と、
    前記増幅器の出力信号と前記歪検出手段で検出された歪の等振幅逆位相合成により歪成分を相殺し、歪のない出力信号を出力する歪除去手段と
    を備えたフィードフォワード型歪補償増幅器において、
    前記歪除去手段は、
    信号帯域外のパイロット信号を相殺する位相・振幅制御値を出力する電力最小化制御部を有する第1の歪除去手段と、
    前記増幅器の出力信号の信号帯域内の歪成分を低減し、歪のない出力信号を出力する第2の歪除去手段と、
    前記位相・振幅制御値に対応する前記第2の歪除去手段の各構成要素の周波数特性を保持する周波数特性記憶部と、
    前記周波数特性記憶部が保持する周波数特性を基に、前記位相・振幅制御値を信号帯域内の歪成分を低減する制御値に補正し、前記第2の歪除去手段の位相・振幅制御値として出力する広帯域補償データ算出部と
    を備えたことを特徴とするフィードフォワード型歪補償増幅器。
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