JPH07237955A - 無機質板の製造方法および製造装置 - Google Patents

無機質板の製造方法および製造装置

Info

Publication number
JPH07237955A
JPH07237955A JP5120094A JP5120094A JPH07237955A JP H07237955 A JPH07237955 A JP H07237955A JP 5120094 A JP5120094 A JP 5120094A JP 5120094 A JP5120094 A JP 5120094A JP H07237955 A JPH07237955 A JP H07237955A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic
plate
cement
carbonate
molding material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5120094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2574212B2 (ja
Inventor
Yasuo Kuroki
康雄 黒木
Hikari Sasaki
光 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiha Corp
Original Assignee
Nichiha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichiha Corp filed Critical Nichiha Corp
Priority to JP5120094A priority Critical patent/JP2574212B2/ja
Publication of JPH07237955A publication Critical patent/JPH07237955A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2574212B2 publication Critical patent/JP2574212B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Press-Shaping Or Shaping Using Conveyers (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はセメント系無機質板の補強材として用
いられる木質補強材の材種によらず、極めて効率的に該
無機質板を製造することを目的とする。 【構成】セメント系無機粉体と木質補強材との混合物を
主体とする成形材料Rに炭酸ガスまたは炭酸イオンを発
生することが出来る化合物を混合し、該成形材料Rを型
板1に堆積して無機質板製造装置13の下部加圧盤16
と上部加圧盤19との間で圧締するとともに水蒸気を行
きわたらせて加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として建築に使用され
るセメント系無機質板のに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から木片、木毛、木質パルプ等の木
質補強材をセメントに混合した無機質板が外壁材や内壁
材等の建築板として提供されている。上記無機質板は木
質補強材をセメント等のセメント系無機粉体に混合し、
該混合物を型板に充填して加熱圧締することによって成
形物を製造し、その後該成形物を脱型して養生すること
によって製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の製造方法にあっては、セメント系無機粉体の硬化を加
熱圧締によって促進しているけれども、圧締後脱型に至
るまでに8〜10時間と云う長時間が必要であり、生産
性が非常に低いものであった(例えば特開昭54−48
821号)。このように圧締後脱型に至るまでに長時間
を要する理由としては、セメント系無機粉体は水和硬化
に長時間を要し、短時間で脱型すると成形材料はスプリ
ングバックを起こして所望の形状の成形物が得られない
と言うことがあげられる。特に木材に含まれている糖類
が該セメント系無機粉体に作用する場合には該セメント
系無機粉体の硬化を阻害して更に硬化時間を遅らせしば
しば硬化不良となり成形不能となる。しかしながら木質
補強材としては木材資源の有効利用の観点からみて建築
物の解体等によって生ずる木材スクラップを利用するこ
とが望ましいが、上記木材スクラップには上記糖類を多
く含む樹種が含まれており、このような樹種のみを選別
して取除くことは非常に手間がかゝる。更に同一樹種で
あっても芯材と辺材とでは糖類含有量が異なり、プレス
成形後脱型に至るまでの時間が大きくばらつくと云う問
題点がある。それ故に木質補強材の樹種あるいは芯材、
辺材を問わずプレス成形から脱型に至るまでの時間を短
縮しかつ略一定化する無機質板の製造方法の実用化が待
望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、セメント系無機粉体と木
質補強材とを主体とする混合物からなる成形材料を炭酸
ガスまたは炭酸イオンを発生することが出来る化合物の
一種または二種以上を該セメント系無機粉体100重量
部に対して3〜50重量部混合した上で型板に堆積して
圧締すると共に、該成形材料内を加熱および/または水
分を供給して該化合物から炭酸ガスまたは炭酸イオンを
発生させる無機質板の製造方法および下部加圧盤と、上
部加圧盤と、該下部加圧盤と該上部加圧盤との間に水蒸
気を噴射する手段とからなる該製造方法に使用する製造
装置を提供するものである。
【0005】〔セメント系無機粉体〕本発明に使用され
るセメント系無機粉体とは、ケイ酸カルシウムを主成分
とした水硬性の無機粉体であり、このような無機粉体と
しては、例えばポルトランドセメント、あるいはポルト
ランドセメントに高炉スラグを混合した高炉セメント、
フライアッシュを混合したフライアッシュセメント、火
山灰や白土等のシリカ物質を混合したシリカセメント、
アルミナセメント、高炉スラグ等がある。
【0006】〔木質補強材〕本発明に用いられる木質補
強材としては、木粉、木毛、木片、木質繊維、木質パル
プ、木質繊維束等があるが、該木質補強材は竹繊維、麻
繊維、バカス、モミガラ、稲わら等のリグノセルロース
を主成分とする材料を混合してもよい。好ましい木質補
強材としては巾0.5〜2.0mm、長さ1〜20mm、ア
スペクト比(長さ/厚み)20〜30の木片や、直径
0.1〜2.0mm、長さ2〜35mmの分枝および/また
は彎曲および/または折曲した木質繊維束がある。上記
木質補強材は絶乾状態として通常混合物の全固形粉に対
して10〜35重量%程度添加される。
【0007】〔骨材〕上記セメント系無機粉体と木質補
強材以外に本発明においては骨材、特に軽量骨材を添加
してもよい。上記骨材としては、例えばケイ砂、ケイ石
粉等が使用され、上記軽量骨材としてはパーライト、シ
ラスバルーン、膨張頁岩、膨張粘土、焼成ケイ藻土、フ
ライアッシュ、石炭ガラ等が使用される。上記骨材は通
常混合物の全固形粉に対して5〜15重量%程度添加さ
れる。
【0008】〔第三成分〕上記組成には所望なれば更に
硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウ
ム、アルミン酸塩類、水ガラス等の硬化促進剤やロウ、
ワックス、パラフィン、界面活性剤、シリコン等の防水
剤や撥水剤等が添加されてもよい。
【0009】〔炭酸ガスまたは炭酸イオンを発生させる
ことが出来る化合物〕本発明に用いられる炭酸ガスを発
生させることが出来る化合物は、加熱すると炭酸ガスを
発生することが出来るものであり、このような化合物と
しては、アルカリ金属、アルカリ土類金属あるいはアン
モニウムの炭酸水素塩があり、また炭酸マグネシウムの
正塩は水分存在下に加熱すると炭酸ガスを発生する。ま
た本発明に用いられる炭酸イオンを発生させることが出
来る化合物とは、水と接触すると解離して炭酸イオンを
発生する化合物であり、このような化合物としては炭酸
マグネシウムの正塩を除くアルカリ金属、アルカリ土類
金属あるいはアンモニウムの炭酸塩がある。該化合物は
水と接触せしめる際に所定温度に加熱すれば解離が促進
される。該アルカリ金属として望ましいものはナトリウ
ム、カリウムおよびリチウムであり、該アルカリ土類金
属として望ましいものはカルシウム、バリウムおよびマ
グネシウムである。アルカリ金属の中でもルビジウム、
セシウム、フランシウム等、またアルカリ土類金属の中
でもストロンチウム、ラジウム、ベリリウム等は高価で
あり経済的にみると不利であり、また炭酸カルシウムや
炭酸バリウムは水に難溶性で炭酸イオンを発生しにく
い。上記化合物は二種以上併用されてもよく、通常セメ
ント系無機粉体100重量部に対して3〜50重量部、
望ましくは5〜30重量部配合される。
【0010】〔無機質板の製造〕本発明の無機質板を製
造するには、通常上記組成を所定量混合した混合物から
なる成形材料を型板に堆積してマットを形成し、該マッ
トを圧締し、該マットを構成する成形材料を加熱および
/または水分を供給することによって炭酸ガスまたは炭
酸イオンを発生させることが出来る化合物から炭酸ガス
または炭酸イオンを発生せしめて成形する。上記加熱圧
締において適用される温度は通常80〜160℃であ
り、また水蒸気を用いることによって水分供給しかつ加
熱することが望ましく、該水蒸気を供給する場合にはそ
の圧力は通常ゲージ圧として0.025〜1.5MPa
であり、噴射時間は通常0.25〜10秒である。上記
圧締成形後は得られた成形物は通常は自然養生する。養
生条件は7〜10日間で通常水分の蒸発を防ぐために成
形物を非透水性フィルムで被覆することが好ましい。ま
た養生時間を短縮するために、湿度90%RH、温度5
0〜80℃で8〜10時間の加熱養生を行なってもよ
い。養生後は乾燥工程を経て表面処理を行ない製品とす
る。本発明の無機質板は二層構造あるいは三層構造とさ
れてもよい。二層構造の場合にはまず粒子径の細かい木
質補強材が混合されている成形材料を型板上に堆積し、
次いでその上に粒子径の大きい木質補強材が混合されて
いる成形材料を型板上に堆積して二層構造のマットを形
成し、該マットを加熱圧締して上記粒子径の細かい木質
補強材を混合している成形材料によって緻密構造の表層
部を形成し、上記粒子径の大きい木質補強材を混合して
いる成形材料によって粗構造の裏層部を形成する。更に
三層構造の場合には更にその上に粒子径の細かい木質補
強材が混合されている成形材料を堆積して三層構造のマ
ットを形成し、該マットを加熱圧締して上記粒子径の大
きい木質補強材が混合されている成形材料からなる層を
芯層部とし、その上の粒子径の細かい木質補強材が混合
されている成形材料からなる層を裏層部とする。また三
層構造を形成する場合には、上記二層構造のマットを二
枚積層して加熱圧締してもよい。この場合は該マットは
粒子径の大きい木質繊強材が混合されている成形材料か
らなる層相互が接触するように積層される。
【0011】
【作用】上記混合物からなる成形材料を型板に堆積して
圧締して成形すると共に水蒸気等により加熱せしめる
と、該成形物中に含まれる炭酸ガスを発生させることが
出来る化合物が下記のように分解しセメント中の水酸化
カルシウムと反応する。 アルカリ金属炭酸水素塩の場合 2AHCO3 →A2 CO3 +H2 O+CO2 CO2 +Ca(OH)2→Ca CO3 +H2 O A2 CO3 +Ca(OH)2→Ca CO3 +2AOH こゝにAはアルカリ金属である。このようにして生成さ
れるCa CO3 は成形物のマトリクス中に析出して該マ
トリクス中の空隙を充填して該成形物の一次強度を向上
せしめる。更に副生するAOHはセメントの硬化促進剤
となり、成形物の硬化が促進される。 アルカリ土類金属炭酸水素塩の場合 M (HCO3)2 →MCO3 ・H2 O+CO2 CO2 +Ca(OH)2→Ca CO3 +H2 O MCO3 +Ca(OH)2→Ca CO3 +M (OH)2 こゝにMはアルカリ土類金属である。このようにアルカ
リ土類金属の場合も生成されるCa CO3 は成形物のマ
トリクス中に析出する。 アンモニウムの炭酸水素塩の場合 NH4 HCO3 →NH3 +H2 O+CO2 CO2 +Ca(OH)2→Ca CO3 +H2 O 炭酸マグネシウム正塩の場合 4Mg CO3 +4H2 O→3Mg CO3 ・Mg(OH)2
3H2 O+CO2 上記反応により生成する塩基性炭酸マグネシウムは自硬
性を有し、マトリクス中に析出して該成形物の一次強度
を向上せしめる。 アルカリ金属炭酸塩の場合 A2 CO3 +2H2 O→2AOH+H2 CO3 アルカリ土類金属炭酸塩の場合 MCO3 +2H2 O→M (OH)2+H2 CO3 炭酸アンモニウムの場合 (NH4)2 CO3 +2H2 O→2NH4 OH+H2 CO3 上記反応により発生するH2 CO3 は更に下記反応にし
たがってセメント中の水酸化カルシウムと反応する。 H2 CO3 +Ca(OH)2→Ca CO3 +2H2 O 上記反応によって生成したCa CO3 は成形物のマトリ
ックス中に析出する。しかしながら該化合物の添加量が
セメント系無機粉体100重量部に対して3重量部を下
回ると、このような作用効果は顕著でなくなり、また5
0重量部を越えると成形物の吸水性が大きくなり、寸法
安定性や耐凍害性が悪くなる。
【0012】
【実施例】
〔実施例1〕図1〜図5に本発明の無機質板の製造工程
の一実施例を示す。図1において、コンベア(2) によっ
て型板(1) を矢印方向に搬送し、該型板(1) の型面には
スプレーノズル(3) から離型剤が散布され、次いで該型
板(1) はコンベア(2) によってフォーミング装置(4) 内
に導入される。該フォーミング装置(4) はフォーミング
チャンバー(5) と、該フォーミングチャンバー(5) の出
口部に設けられる送風機(6) 内設した送風室(7) と、該
送風室(7) に相対して該フォーミングチャンバー(5) の
入口部に設けられる逆送風機(8) と、該フォーミングチ
ャンバー(5) の天井部に設けられるホッパー(9) と、該
ホッパー(9) に接続する成形材料供給コンベア(10)と、
該コンベア(10)上に設置される成形材料供給篩(11)とか
らなる。
【0013】成形材料Rは該篩(11)からコンベア(10)上
に散布され、フォーミングチャンバー(5) のホッパー
(9) から該フォーミングチャンバー(5) 内に投入され、
該フォーミングチャンバー(5) 内にコンベア(2) によっ
て導入された型板(1) 上に散布堆積される。この際送風
室(7) の送風機(6) から入口側に送風を行ない該成形材
料Rを風選して粒子径の細かい木質補強材が混合されて
いる成形材料Rは下側に、粒子径の大きい木質補強材が
混合されている成形材料Rは上側になるようにする。こ
の際逆送風機(8) によって出口側に逆送風を行ない、型
板(1) の型面の凹凸によって送風機(6) からの送風に対
して死角になる部分にも成形材料Rが散布堆積されるよ
うにする。このようにして下側が緻密構造、上側が粗構
造を有するマット(12)が形成され、該マット(12)は必要
とあればトリミングして所定寸法にした上で図2に示す
製造装置(13)に導入される。
【0014】該製造装置(13)は基台(14)上に設置されて
いる定盤(15)と、該定盤(15)上に載置されている熱盤で
ある下部加圧盤(16)と、油圧シリンダー(17)下端に取付
けられている可動盤(18)と、該可動盤(18)の下側に取付
けられている熱盤である上部加圧盤(19)と、該上部加圧
盤(19)の下側に取付けられている水蒸気噴射盤(20)と、
該水蒸気噴射盤(20)の下側に配置されリンク(21)によっ
て吊り下げられているシール手段であるシール枠材(22)
と、油圧シリンダー(17)を支持しかつ可動盤(18)をガイ
ドするフレーム(23)とからなる。上記水蒸気噴射盤(20)
は図3に示すように本体(24)と、該本体(24)内に挿入さ
れる蒸気パイプ(25)と、該蒸気パイプ(25)から差出され
本体(24)下面に開口する多数のノズルパイプ(26)とから
なる。
【0015】上記フォーミング装置(4) によって形成さ
れたマット(12)は該製造装置(13)に導入されて図4に示
すように下部加圧盤(16)と上部加圧盤(19)との間で圧締
成形されかつシール枠材(22)で周囲をシールされる。こ
の場合の圧締圧は通常2〜5MPa である。該下部加圧
盤(16)と上部加圧盤(19)とは水蒸気あるいは電気加熱等
によって通常80〜160℃の範囲に加熱されており、
そして所定の圧締圧に達した時点で該水蒸気噴射盤(20)
からは蒸気パイプ(25)およびノズルパイプ(26)を介して
成形物(27)に水蒸気を噴射する。前記したように該水蒸
気の圧力は通常ゲージ圧として0.025〜1.5MP
a 、噴射時間は通常0.25〜10秒である。この場
合、マット(12)と水蒸気噴射盤(20)との間に水蒸気が通
過出来るような離型性のネットやマット、例えばテフロ
ン樹脂コーティングしたガラス繊維ネットを介在させて
もよい。またシール枠材(22)に代えてシール手段として
ゴムベルトや耐熱性粘着テープ等でシールしてもよい。
【0016】上記成形物(27)に対する水蒸気噴射によっ
て、前記したように成形物(27)のマトリクス内の空隙に
はCa CO3 が充填され、一次強度が短時間(通常5分
以内)に向上する。この際に副生するAOHによってセ
メント系無機粉体の硬化が促進される。この際成形物(2
7)の周囲をシール枠材(22)でシールすると、内部圧力が
上昇してアルカリ金属化合物の分解反応Ca CO3 やA
OHの生成反応が促進される。上記したように成形物(2
7)の一次強度は圧締成形中に短時間に向上するから、上
部加圧盤(19)を上昇させて型開きを行ない、図5に示す
無機質板成形物(27)を型板(1) から脱型する。
【0017】本実施例においては、成形材料として下記
の組成の混合物(含水率40重量%)を使用した。 ポルトラントセメント 60重量部 パーライト 8 〃 ベイマツチップ*1 38 〃 水 16 〃 *1 :巾0.5〜2mm、長さ1〜20mm,アスペクト比
20〜30、含水率50重量% 上記混合物には更に炭酸水素ナトリウム12重量部、パ
ラフィンエマルジョン1重量部を混合して成形材料Rが
調整された。本実施例においては、ポルトラントセメン
ト100重量部に対して炭酸水素ナトリウムは20重量
部の割合で添加されたことになる。
【0018】本実施例における製造条件は下記の通りで
ある。 下部加圧盤(16)および上部加圧盤(19)の加熱温度 1
00℃(水蒸気) 圧締圧力 2.6MPa 水蒸気噴射時間 1秒 水蒸気噴射後は3分間2.6MPa の圧締を保ち、その
後30〜40秒間で徐々に降圧しその後解圧し型開きを
行なう。得られた成形物(27)は脱型した後10日間の自
然養生を行ない乾燥させて無機質板の試料を作成した。
【0019】〔実施例2〕本実施例においては、実施例
1のベイマツチップを含水率20重量%の建築廃材チッ
プに代え、更に水を添加してその他は実施例1と同様に
して無機質板の試料を作成した。
【0020】〔実施例3〕本実施例においては、実施例
1のベイマツチップを含水率50重量%のカラマツチッ
プに代え、その他は実施例1と同様にして無機質板の試
料を作成した。
【0021】〔実施例4〕本実施例においては、実施例
1の炭酸水素ナトリウムに代えて炭酸水素カリウムを用
い、その他は実施例1と同様にして無機質板の試料を作
成した。
【0022】〔実施例5〕本実施例においては、実施例
1の炭酸水素ナトリウム単独に代えて炭酸ナトリウムを
6重量部と炭酸水素ナトリウム8重量部の混合物を使用
し、充填材6重量部としその他は実施例1と同様にして
無機質板の試料を作成した。
【0023】〔実施例6〕本実施例においては、実施例
1の炭酸水素ナトリウム単独に代えて炭酸水素ナトリウ
ム10重量部と炭酸水素マグネシウムの二酸化炭素水溶
液16重量部を添加水に代えて用いた。本実施例におい
てはポルトラントセメント100重量部に対して炭酸水
素ナトリウムと炭酸水素マグネシウムの合計が18重量
部の割合で添加されたことになる。その他は実施例1と
同様にして無機質板の試料を作成した。
【0024】〔実施例7〕本実施例においては、実施例
1の炭酸水素ナトリウムに代えて炭酸水素アンモニウム
12重量部を用いた。本実施例においてはポルトラント
セメント100重量部に対して炭酸水素アンモニウムは
20重量部の割合で添加されたことになる。その他は実
施例1と同様にして無機質板の試料を作成した。
【0025】〔比較例1〕実施例1において、炭酸水素
ナトリウムを省き、それに代えてポルトラントセメント
を72重量部に増量し、その他は実施例1と同様にして
比較試料を製造せんとしたが、成形体の一次強度が小さ
く、脱型する際に型崩れが起こって無機質板の試料製造
は不可能であった。
【0026】〔比較例2〕実施例1において、炭酸ナト
リウムを7重量部と炭酸水素ナトリウムを20重量部と
し、それに代えてポルトラントセメントを52重量部に
減量し、その他は実施例1と同様にして比較試料を作成
した。本実施例においては、ポルトラントセメント10
0重量部に対して炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウム
は合計約52重量部添加されたことになる。
【0027】〔比較例3〕実施例1において、炭酸水素
ナトリウムの量を1重量部とし、それに代えてポルトラ
ントセメントを71重量部に増量して(ポルトラントセ
メント100重量部に対して炭酸水素ナトリウムは合計
約1.4重量部添加されたことになる)、その他は実施
例1と同様にして比較試料を作成した。
【0028】物性試験 実施例1〜5,比較例2,3によって作成した試料につ
いて物性を測定し、その結果を表1に示す
【表1】
【0029】表1を参照すると、本発明の実施例1〜5
によって作成された試料は圧締後曲げ強度(一次強度)
が大きく、脱型時のハンドリング性が良好であるが、本
発明の炭酸ガスを発生することが出来る化合物が添加さ
れていない比較例1では成形物の強度が極めて小さく、
脱型時に崩壊してしまい、また該化合物がポルトラント
セメント100重量部に対して50重量部を越えて添加
されている比較例2の試料は一次強度および最終強度が
小さくなってかつ吸水率が著しく大きくなって吸水寸法
変化率、耐凍害性が悪化する。また該化合物がポルトラ
ントセメント100重量部に対して5重量部未満の比較
例3の試料は物性の測定が出来なかった。
【0030】
【発明の効果】したがって本発明においては、木質補強
材の材質によらず、極めて能率良く短時間に無機質板を
製造することが出来、建築廃材を木質補強材として再利
用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
図1〜図5は本発明の一実施例を示すものである。
【図1】マットフォーミング工程図
【図2】無機質板製造装置の模式図
【図3】水蒸気噴射盤の模式断面図
【図4】圧締状態の無機質板製造装置の模式図
【図5】成形物の側断面図
【符号の説明】
1 型板 12 マット 13 無機質板製造装置 16 下部加圧盤 19 上部加圧盤 20 水蒸気噴射盤 22 シール枠材 27 成形物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 40/02 //(C04B 28/02 18:26 14:18 22:10 24:26) A 103:14 111:30 111:40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント系無機粉体と木質補強材とを主体
    とする混合物からなる成形材料に炭酸ガスまたは炭酸イ
    オンを発生することが出来る化合物の一種または二種以
    上を該セメント系無機粉体100重量部に対して3〜5
    0重量部混合した上で型板に堆積して圧締すると共に、
    該成形材料を加熱および/または水分を供給して該化合
    物から炭酸ガスまたは炭酸イオンを発生させることを特
    徴とする無機質板の製造方法
  2. 【請求項2】該化合物はアルカリ金属の炭酸塩および/
    または炭酸水素塩である請求項1に記載の無機質板の製
    造方法
  3. 【請求項3】該アルカリ金属はナトリウム、カリウムお
    よびリチウムから選ばれる請求項2に記載の無機質板の
    製造方法
  4. 【請求項4】該化合物はアルカリ土類金属の炭酸塩およ
    び/または炭酸水素塩である請求項1に記載の無機質板
    の製造方法
  5. 【請求項5】該アルカリ土類金属はカルシウム、バリウ
    ムおよびマグネシウムから選ばれる請求項4に記載の無
    機質板の製造方法
  6. 【請求項6】該化合物はアンモニウムの炭酸塩および/
    または炭酸水素塩である請求項1に記載の無機質板の製
    造方法
  7. 【請求項7】下部加圧盤と、上部加圧盤と、該下部加圧
    盤と該上部加圧盤との間に水蒸気を噴射する手段とから
    なることを特徴とする請求項1に記載の方法に使用され
    る無機質板の製造装置
  8. 【請求項8】該下部加圧盤と該上部加圧盤との間には該
    成形材料の周縁をシールするシール手段が介在している
    請求項7に記載の装置
JP5120094A 1994-02-23 1994-02-23 無機質板の製造方法および製造装置 Expired - Lifetime JP2574212B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5120094A JP2574212B2 (ja) 1994-02-23 1994-02-23 無機質板の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5120094A JP2574212B2 (ja) 1994-02-23 1994-02-23 無機質板の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07237955A true JPH07237955A (ja) 1995-09-12
JP2574212B2 JP2574212B2 (ja) 1997-01-22

Family

ID=12880259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5120094A Expired - Lifetime JP2574212B2 (ja) 1994-02-23 1994-02-23 無機質板の製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2574212B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002211962A (ja) * 2001-01-11 2002-07-31 Nippon Steel Corp 炭酸化による硬化体の製造方法
CN105500499A (zh) * 2016-01-20 2016-04-20 湖北兴葆科技有限责任公司 一种机械化预制件生产机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002211962A (ja) * 2001-01-11 2002-07-31 Nippon Steel Corp 炭酸化による硬化体の製造方法
CN105500499A (zh) * 2016-01-20 2016-04-20 湖北兴葆科技有限责任公司 一种机械化预制件生产机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2574212B2 (ja) 1997-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5744078A (en) Accelerated processing of cement-bonded particleboard and fiberboard
FR2669621A1 (fr) Procede de fabrication d'articles durcis legers a base de ciment-platre laitier renforces par fibres.
JP3374515B2 (ja) 無機質板の製造方法
JP2574212B2 (ja) 無機質板の製造方法および製造装置
JPH082954A (ja) 木質補強材の処理方法および無機質板の製造方法
JP3279897B2 (ja) 木質セメント板の製造方法
JPH08259302A (ja) 無機質板の製造方法
JP2002187759A (ja) 木質セメント板の製造方法
JP2652774B2 (ja) 無機質板の製造方法
JP2001130940A (ja) 木質セメント板の製造方法
JP2931746B2 (ja) 無機質成形板の製造方法
JP2000128663A (ja) 木質セメント板の製造方法
JPH08118330A (ja) 無機質板の製造方法
JP3980183B2 (ja) 無機質板の製造方法
JPS61136950A (ja) 木質繊維セメント成型物の製造方法
JP4226805B2 (ja) 木質セメント板およびその製造方法
JP4290855B2 (ja) 木質セメント板の製造方法
JP3980182B2 (ja) 木質セメント板の製造方法
JPH03131554A (ja) 無機質成形体およびその製造方法
JPH09255385A (ja) 無機質板の製造方法およびその無機質板
JP2003011110A (ja) 木質セメント板およびその製造方法
JP2004203710A (ja) 木質セメント板およびその製造方法
JPH0769692A (ja) 無機質成形体およびその製造方法
JP4025480B2 (ja) 木質セメント板の製造方法
JPH06219798A (ja) セメント板用木質補強材

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960820