JPH07236695A - 脈管内カテーテルおよびその使用方法 - Google Patents

脈管内カテーテルおよびその使用方法

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JPH07236695A
JPH07236695A JP6028609A JP2860994A JPH07236695A JP H07236695 A JPH07236695 A JP H07236695A JP 6028609 A JP6028609 A JP 6028609A JP 2860994 A JP2860994 A JP 2860994A JP H07236695 A JPH07236695 A JP H07236695A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】案内ワイヤ伝いのカテーテル交換を容易にしつ
つ、非常に小さな輪郭を有して操縦性に優れたバルーン
カテーテルを提供する。 【構成】このカテーテル10は軸14とバルーン26と
からなり、軸14の内部を膨張内腔32,58が貫通し
てバルーン26と連絡し、少なくともカテーテル10の
内部を貫通してバルーン26の遠位部分の開口まで延伸
するコアワイヤ62と、その開口でコアワイヤ62に接
続する、開口より大きな輪郭の先端部材76とを有して
いて、コアワイヤ62はカテーテルの軸14に対して可
動であるために、コアワイヤ62を血管内に定置したま
までカテーテル10およびバルーン26を回収かつ交換
することができる。コアワイヤ62の周囲に流体密封性
を保つためにマニホールド44が接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脈管内カテーテルに関
し、詳細には、非常に小さな輪郭を有することができ、
案内ワイヤ伝いに最初のカテーテルを他のカテーテルと
交換することを可能にする脈管内カテーテルおよびその
使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脈管内カテーテル法の装置は、治療目的
および診断目的の両方に有用かつ有効であることが証明
されている。脈管内カテーテル法による治療、例えば血
管形成、粥腫切除およびレーザ照射は、脈管疾患、また
は患者の脈管系の部分の内腔径を閉塞もしくは減少させ
るその他の状態を治療するための手術を回避するための
代替策として発達してきた。とりわけ、バルーン血管形
成は、閉塞性冠動脈疾患に対して有用で、かつ多くの状
況において好適な治療法であることが立証されている。
また、例えば血管造影、超音波造影およびドップラー血
流測定のための脈管内診断用カテーテル装置が血管の閉
塞(例えば狭窄症)の程度を測定または造影するために
開発されている。これらの脈管内診断装置は、前記の治
療装置と併用してよく、またはより侵襲的な手法、例え
ば冠動脈手術と併用してよい。
【0003】これらの脈管内治療および診断装置は、そ
れらの有効性とともに、冠動脈手術と比較すると、患者
に対して相対的に非破壊的である小規模の外科操作を通
じて用い得るという事実を理由として好評を博してい
る。これらの脈管内治療および診断装置は、閉塞または
狭窄症の部位から遠隔であり得る手頃な位置での切開を
通じてカテーテル装置を患者の脈管系内に定置すること
に依存している。例えば、その手頃な位置は鼠径部の大
腿動脈であってよい。そうして、切開を通じて大腿動脈
を経由し、所望の冠動脈という遠方の個所へと脈管内装
置を推進する。
【0004】これらの血管のいくつかは小さく、かつ血
管内の通路が蛇行しているため、患者の脈管構造を通じ
てのカテーテル装置の定置が医師の側にかなりの熟練を
要する困難で時間のかかる作業となることがある。例え
ば、血管形成のための拡張を実施するには、血管形成の
ためのバルーンカテーテルを動脈位の狭窄部分を越えて
定置しなければならない。狭窄部分は冠動脈の脈管構造
の蛇行する部分に位置することがあり、その上、閉塞性
の動脈疾患は、血管形成用カテーテルのバルーンが狭窄
部分を通過することを妨げる可能性がある。このよう
に、動脈閉塞にはバルーン拡張カテーテルにとって容易
に接近できないものもあることから、現在の脈管内バル
ーンカテーテルの操作によって必ずしも全ての動脈閉塞
を成功裡に治療できるとは限らない。したがって、ある
人の脈管構造の狭くて蛇行する部分に定置することが可
能な、非常に小さな輪郭の脈管内カテーテルが必要にな
る。
【0005】脈管内操作、例えば血管形成に関連するも
う一つの重要な懸案はカテーテル交換に関することであ
る。脈管内治療および診断装置は、治療を実施しようと
する血管の寸法および位置に適した様々な形式並びに大
きさのものがある。ときには、最初の治療装置を定置し
た後に、または最初の装置を定置する試みが失敗に終わ
った後に、最初の装置を異なる大きさのものに交換する
ことが必要となる。これが必要となり得るのは、最初の
装置が誤った大きさであることが明らかになり、あるい
は異なる大きさもしくは形式の装置を用いた追加の治療
または診断操作が必要であると判定されるからである。
【0006】脈管内治療または診断用カテーテルを患者
の脈管構造中に定置するために、いくつかの異なる形式
のカテーテル構造が開発されている。カテーテルのデザ
インの一形式は、一般的には固定ワイヤ型カテーテルと
呼ばれ、脈管内カテーテルの遠位末端に取付けられた取
外しのできないワイヤ先端を有する。ワイヤ先端は所望
の血管部位にカテーテルを誘導することを容易にする。
固定ワイヤ型のカテーテルの短所は、最初のカテーテル
を第二のカテーテルに交換することが必要となった場合
に、第二のカテーテルにも誘導操作を反復しなければな
らないことである。上記のとおり、これは時には冗長か
つ困難な操作となることがある。
【0007】カテーテルのデザインのもう一つの形式
は、ワイヤ伝い型カテーテルと呼ばれ、脈管内装置を貫
く中心内腔を有し、この内腔は、カテーテルに相対的に
可動かつ取外し可能である独立した案内ワイヤを収容す
ることができて、遠隔の血管の位置にカテーテルを案内
ワイヤ伝いに定置することを容易にする。ワイヤ伝い型
の構造では、カテーテルは、装置の近位末端から遠位末
端まで案内ワイヤを受容するように適合させた内腔を有
する。案内ワイヤは、最初、このワイヤ伝い型カテーテ
ルの内腔を通して装着され、その遠位末端から延伸す
る。次いで、案内ワイヤおよび脈管内カテーテルを併進
させて、所望の部位で血管内に定置する。案内ワイヤを
カテーテルの遠位末端の遠方に推進してもよく、必要に
応じて、血管の蛇行する経路を通過するようにこれを操
縦する。そうして、案内ワイヤをカテーテルの内腔を通
して手前に引き戻してもよく、または操作の間、カテー
テルの遠位末端から延伸する定位置に留めてもよい。
【0008】ワイヤ伝い型カテーテルは交換を容易にす
る。最初のワイヤ伝い型脈管内カテーテルをもう一つの
ものと交換するには、カテーテルを案内ワイヤの近位末
端伝いに引き戻す際に、案内ワイヤの近位末端の確保を
失わないことが好ましい。ワイヤ伝い構造を有する脈管
内カテーテルは、長さの長い(例えば300cm)案内ワ
イヤである交換ワイヤを用いることによって、案内ワイ
ヤの遠位の先端をその場に留めたままで交換することが
でき、その結果、案内ワイヤの十分に長い近位部分はカ
テーテルの近位末端の外に延伸して、ワイヤの近位部分
の確保を維持しつつ、カテーテル全体をワイヤ伝いに完
全に引き戻すことができる。ワイヤ伝い型の脈管内カテ
ーテルを用いて交換を実施するもう一つの方法は、案内
ワイヤの延長部分を用いることによる。
【0009】最初の脈管内カテーテルともう一つのそれ
との交換を容易にするワイヤ伝い型の一つの変形は、ワ
ンマン交換(操作者1名による交換)型のデザインの構
造である。ワンマン型構造によれば、案内ワイヤは、脈
管内カテーテルの近位および中央部分沿いにカテーテル
に隣接する位置を占め、カテーテルの遠位部分のどこか
の位置の開口を経由して、カテーテルの短い案内ワイヤ
内腔に進入する。このデザインの型によれば、案内ワイ
ヤを所望の位置に定置し、そしてカテーテル装置をワイ
ヤ伝いに推進することによって、カテーテルを患者の血
管内に定置することができる。しかし、ワンマン型カテ
ーテルを交換することが必要になった場合は、案内ワイ
ヤの遠位の先端を血管部位内の位置に留めたままカテー
テルを手前に引き戻すことができる。案内ワイヤの近位
末端とカテーテルの近位末端とは相互に隣接しているこ
とから、案内ワイヤの近位末端を保持することができ、
その結果、案内ワイヤの遠位末端の位置を患者の血管内
に維持することができる。カテーテルのこの型によれ
ば、カテーテルの遠位末端から案内ワイヤ内腔の近位入
口までの距離は、案内カテーテルから手前に延伸する案
内ワイヤの長さより短いことが必要である。
【0010】脈管内カテーテル、例えばワイヤ伝い型お
よびワンマン型の、独立した案内ワイヤを用いるものは
交換に関する利点を与えるが、これらの形式のカテーテ
ルは、大きさを犠牲にしてこの利点を得ている。独立し
た案内ワイヤを収容するには、独立した案内ワイヤのた
めの内腔を、カテーテルの少なくとも一部を貫いて与え
なければならない。この要素のために、カテーテル全体
の寸法を固定ワイヤ型のカテーテルと比較して少なくと
もある程度まで増大させることが避けられない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記により、カテーテ
ルは案内ワイヤ伝いに交換が容易にされる。ところが固
定ワイヤ型カテーテルの非常に小さな輪郭を有するバル
ーン拡張カテーテルに対する必要性が存在する。
【0012】従って、この発明の目的はカテーテルの交
換が容易であることはもとより、固定ワイヤカテーテル
に対応すべく小型の脈管内カテーテルおよびその使用方
法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、それを貫いて
延伸する膨張内腔を有する細長い軸と、該軸の遠位部分
に接続され、かつそこに配置され、そして該内腔と連絡
する拡張バルーンと、少なくともこの脈管内器具を貫い
て延伸し、遠位部分を有する小さな輪郭のコアワイヤで
あって、該バルーンの遠方に配置された遠位のコアワイ
ヤ開口を通じて該脈管内器具から遠方に延伸し、更に、
該細長い軸に相対的に可動であって、該コアワイヤを脈
管内に定置したまま、該細長い軸および該バルーンを引
き戻すことを可能にするコアワイヤと、該コアワイヤが
該コアワイヤ開口の遠方に延伸する位置より遠位のその
一部域で該コアワイヤに接続された、該開口より大きな
輪郭を有する先端部材とを含むことをその要旨とする。
【0014】
【作用】拡張バルーンは、膨張内腔を経て流れる流体に
よって膨張されて脈管を拡張する。コアワイヤは脈管内
に定置されたまま、細長い軸および拡張バルーンを引き
戻す。先端部材の輪郭が開口よりも大きいため、コアワ
イヤは回収が不要となる。
【0015】
【実施例】ここに記載した本発明の実施例は、PTCA
法に用いるための拡張バルーンカテーテルである。これ
らの実施例を他の形式の脈管内治療装置、例えば粥腫切
除用カテーテルはもとより、診断用カテーテル、例えば
超音波カテーテルにも適合させ得ることが理解されなけ
ればならない。なお、本発明において遠位とは被治療者
の血管側をいい、近位とは治療者側をいう。
【0016】図1を参照すると、本発明の第1の実施例
に従ったPTCAバルーン拡張カテーテル10が示され
ている。バルーン拡張カテーテル10は、近位部分18
および遠位部分22を有する管状部材16で形成された
細長いカテーテル軸14を含む。拡張バルーン26はカ
テーテル軸14の遠位部分22に配置され、かつそれに
接続されている。バルーン26はポリオレフィン共重合
体または他の重合体材料で形成することができる。例え
ば、一実施例では、5〜50メガラドの電子ビーム照射
による二次処理を用いたポリオレフィン共重合体(例え
ば樹脂第8527号としてサーリン(SURLYN)という商品名
のもとにデュポン社により販売されたもの)でバルーン
26を形成して、バルーン26の部域の強さを高める。
バルーン26は、PTCAの用途に適した各種の公知の
大きさで与えられる。
【0017】カテーテル軸14を貫き、具体的には外側
の管状部材16を貫いて、第一の内腔32が延伸する。
拡張バルーン26は、カテーテル軸14の第一内腔32
とは流体で連絡している。膨張流体は、手前に配置され
たマニホールド44の膨張ポート40から第一内腔32
を経由して輸送されて、当技術に公知の方法でバルーン
26を膨張させ、したがって血管を拡張する。マニホー
ルド44の直遠位の外側管状部材の周囲には、ひずみ軽
減部材46が配置されている。ひずみ軽減部材46は、
重合体の管材の小片であってよく、5〜10cmの長さを
有する。
【0018】この実施例では、カテーテル軸14の外側
管状部材16は2部分で形成されている。外側管状部材
16の近位部分48は、強くて相対的に硬質な材料、例
えば、304型ステンレス鋼で形成されたステンレス鋼
のハイポ管で形成されている。外側管状部材16の遠位
部分50は相対的に柔軟な材料、例えばポリオレフィン
共重合体またはポリエチレンなどの重合体材料で形成さ
れる。一好適実施例では、遠位部分50はポリエチレ
ン、特に高密度ポリエチレン(HDPE)で形成され
る。近位部分48と遠位部分50とは、結合手段、例え
ば接着剤または機械的嵌め合いを用いて相互に接続して
よい。好適な実施例では、管状部材16の近位部分48
は約0.71mm(0.028インチの外径、約0.56
mm(0.022インチ)の内径、および105cmの長さ
を有する。管状部材16の遠位部分50は約0.64mm
(0.025インチ)の外径、約0.48mm(0.01
9インチ)の内径、および30cmの長さを有する。
【0019】代替的構造としては、軸14の近位部分4
8をステンレス鋼以外の材料で作成することができる。
軸に用い得る一つの代替的材料は、超弾性合金である。
これらの合金は一般的には形状記憶合金ともいわれる。
そのような合金は、米国カリフォルニア州メンロパーク
のレイチェム(Raychem )社から入手可能であるティネ
ル(Tinel )(登録商標)である。同様の特性を与える
その他の材料は、米国カリフォルニア州サニーベイルの
シェープメモリアプリケーションズ(Shape Memory App
lications )社から入手できるニッケル−チタン形状記
憶合金を包含する。ニチノール(Nitinol )(商品名)
はもう一つのそのような合金である。これらの材料は、
捩れ抵抗性のあるカテーテル軸が得られる高い弾性を有
する管材として入手可能である。
【0020】これらの超弾性合金の管材は、カテーテル
軸の近位部分および遠位部分の両方に用いることができ
る。近位部分48を超弾性合金の管材で作成するなら
ば、好ましくは約0.71mm(0.028インチ)の外
径、および約0.05〜約0.08mm(0.002〜
0.003インチ)の肉厚を持たせる。遠位部分50を
超弾性合金の管材で作成するならば、好ましくは約0.
51mm(0.020インチ)の外径、および約0.03
〜0.05mm(0.001〜0.002インチ)の肉厚
を持たせる。これらの材料は、はんだ付けまたはろう付
けするのが困難であるから、好ましくは接着剤を用いて
他の基材と結合させてもよい。また、使用に必要な寸法
で管材を提供するために、心なし研削盤の操作によって
材料を加工してもよい。
【0021】再び図1を参照すると、近位部分と遠位部
分との間の接続の箇所およびその遠方には、捩れ抵抗性
部材52を位置させて、相対的に硬い近位部分48と相
対的に柔軟な遠位部分50との間に剛性の移行を与える
のが好ましい。一実施例では、捩れ抵抗性部材52は、
接続位置を越えて延伸するばねコイルで形成される。好
適実施例では、捩れ抵抗性部材は、遠位部分50内に遠
方に約5cm延伸するステンレス鋼のコイルで形成され
る。好適実施例では、ばねコイルは、外側管状部材16
の内腔32に密着して嵌合する大きさになっている。捩
れ抵抗性部材52は、プレスまたは機械的嵌め合いを用
いて外側管状部材16に結合され、または定置されてよ
い。代替的実施例では、捩れ抵抗性部材52は、近位部
分48の遠方に延伸するワイヤ、とりわけ先細のワイヤ
を用いて形成される。
【0022】第一内腔32内には、内側管状部材56が
配置される。内側管状部材56も、それを貫いて延伸す
る内腔、すなわち第二内腔58を有する。管状部材56
は、カテーテル軸14の遠位部分50および近位部分4
8の両方を貫いて、またバルーン26も貫いて延伸す
る。内側管状部材56は、第一内腔32の一部分のみを
占め、それによって外側管状部材16と内側管状部材5
6との間に環状の部域を与えてその中の膨張流体の輸送
を可能にする。好適実施例では、内側管状部材56は相
対的に柔軟な材料、例えば中密度ポリエチレンで形成さ
れる。好適実施例では、内側管状部材56は約0.30
mm(0.012インチ)の外径、約0.25mm(0.0
10インチ)の内径、および140cmの長さを有する。
【0023】内側管状部材56の内腔58内にはコアワ
イヤ62が配置される。この実施例では、コアワイヤ6
2は非常に輪郭の小さなコアワイヤである。例えば、好
適実施例では、コアワイヤは約0.25mm(0.010
インチ)未満の直径を有し、好ましくは約0.15〜約
0.20mm(0.006〜0.008インチ)の直径を
有する。コアワイヤ62は内側管状部材の内腔56内で
カテーテル軸14を貫いて延伸し、マニホールド44の
第二のポート66からその手前に延伸する。コアワイヤ
62の遠位部分70は、バルーン26の遠方に配置され
た遠位開口72からカテーテル軸14より遠方に延伸す
る。この実施例では、遠位開口72は内側管状部材56
の内腔58と連絡している。好ましくは、コアワイヤ6
2は一様な外径を有し、遠方に先細となっている。好適
実施例では、コアワイヤは304型ステンレス鋼で作成
される。
【0024】バルーン26の遠方に延伸するコアワイヤ
62の遠位部分70に配置され、かつ接続されて先端部
材76が存在する。好ましくは、先端部材76は、コア
ワイヤ62に結合されたコイルばねで形成される。公知
の方法では、コアワイヤ62は、減少され、かつ扁平と
なった断面をコイルばねの下方に有して更に弾力性を与
えるように加工される。先端部材76は、好ましくは放
射線不透過性の材料、例えば白金で形成されるが、他の
材料、例えばステンレス鋼または非金属性重合体も同様
に用いてよい。先端部材76は、ろう付け、はんだ付
け、接着剤、機械的嵌め合い、または他の結合手段によ
ってコアワイヤ62に結合させてよい。先端部材76
は、血管に最小限の外傷を与えてカテーテル10を脈管
内において推進および定置するために、柔軟かつ変形可
能な先端を備えている。先端部材76の遠位末端には、
丸みを帯びた先端78が配置されるが、これは当技術に
公知の方法ではんだまたは他の材料で形成してよい。
【0025】先端部材76は、公知の固定ワイヤカテー
テルについて組み込まれた柔軟なばね先端に特徴的に密
接に適合する大きさを有して、そのような公知来の固定
ワイヤ型カテーテルを用いて医療を行う医師が既に開発
した技量および精通の利点を生かす。したがって、バネ
先端は、曲げることができ、さもなければ、例えばJ字
型に形成することができるように構成されて、動脈の所
望の位置に定置することを容易にする。
【0026】バルーン26の部域にはマーカー80が配
置される。マーカー80は、好ましくは放射線不透過性
材料、例えば白金、金などの小さな帯またはコイルで形
成され、バルーン26の直下で内側管状部材56に結合
されている。マーカーは、公知のいかなる手段、例えば
機械的嵌め合い、接着剤などを用いて結合されてもよ
い。マーカー80は、医師が蛍光透視法によってカテー
テルを定位かつ定置するのを助けるために、公知の方法
で用いられる。これに代えて、他の位置、例えばバルー
ンの遠位または近位の腰部の部域にマーカーを配置して
もよく、あるいは複数のマーカーを組み込んでもよい。
【0027】バルーン26の遠位部分が細長い軸14に
接続する位置には、ひずみ軽減部材84が存在する。ひ
ずみ軽減部材84は、バルーン26の遠位腰部の直下で
内側管状部材56の外側に結合された相対的に短い重合
体管材の一片であってよい。このように、バルーン26
はひずみ軽減部材84に結合され、次いでそれは内側管
状部材56に結合される。ひずみ軽減部材84は、バル
ーンの遠位腰部と軸との間の結合間隙をせばめることに
よる、柔軟な内側管状部材56へのバルーン26の柔軟
な遠位腰部の接続を容易にする。ひずみ軽減部材84
は、相対的に柔軟なばねの先端から相対的に堅いバルー
ンの結合部位への移行も与える。また、ひずみ軽減部材
は、例えばカテーテル交換の際に漏斗のように作用し
て、内側管状部材56へのコアワイヤの装着を容易にす
る。
【0028】マニホールド44は、小さな輪郭のコアワ
イヤ62の近位部分を固定するための固定手段88を組
み込んでいる。固定されたとき、コアワイヤ62はマニ
ホールドに対して軸方向かつ回転方向に移動不能に固定
される。そのように固定されたとき、コアワイヤ62お
よび細長い軸14は公知の固定ワイヤ型カテーテルと同
様に機能することになる。固定手段88は、医師が片手
で容易に操作できる扱い易い装置であることが好まし
い。そのような目的のための締付け装置は慣用的であ
り、当業者に公知である。例えば、固定手段88は、対
応するマニホールド本体の外側のねじと噛み合う内側の
ねじを有する輪状の環を有してもよい。輪状の環を締め
付けることによって、弾力的なガスケットが軸方向に圧
縮され、それによってガスケットは、それを貫いて延伸
するコアワイヤの近位末端を固く締めるようになる。
【0029】この実施例の選択的な特徴は、軸14とコ
アワイヤ62との間のトルクの伝達を許すことである。
この特徴は、コアワイヤの直径が非常に小さいことから
特に好都合である。この特徴は、1990年9月17日付け
の同時継続出願第07/583,437号明細書に開示されたトル
ク伝達実施例のうちのいずれを組み込むことによっても
与えられる可能性があり、該出願は本明細書中に記載さ
れているものとする。とりわけ、コアワイヤ62の、円
形以外の輪郭を有する部分を捩れ抵抗性の部材52に対
応する部域に形成することによって、この実施例にトル
ク移動という特徴を組み込むことが好ましい。同様に、
内側管状部材56の、この部域に対応する部分では、第
二の内腔58の輪郭はコアワイヤの外側の輪郭の円形以
外の形状に対応し、その結果、外側管状部材16の近位
末端の回転によって、コアワイヤの遠位部分へとトルク
を伝達することができる。コアワイヤ62の円形以外の
外側の輪郭は、コアワイヤに沿って、ある距離だけ延伸
して、操縦する目的のために軸からコアワイヤへのトル
クの伝達を依然として許しつつ、コアワイヤの先端を細
長い軸の遠方に推進することを可能にすることが好まし
い。
【0030】バルーンカテーテル10の操作および取扱
いは固定ワイヤ型バルーンカテーテルのそれと同様であ
ると思われる。したがって、バルーンカテーテル10
は、既に軸14内に定置されたコアワイヤ62で包装さ
れてもよい。使用の前に、固定手段88を用いてコアワ
イヤ62を手前に固定してもよい。コアワイヤをそのよ
うに固定したときは、バルーンカテーテル10を、固定
ワイヤ型の公知のバルーンカテーテルと同じか、または
類似の方法で定置し、使用することができる。その上、
公知の固定ワイヤ型バルーンカテーテルのように、バル
ーンカテーテルは小さな輪郭を有することができる。更
に、上記のようなトルク伝達という特徴を有して用いた
ときは、バルーンカテーテル10は、公知の固定ワイヤ
型カテーテルと類似の、または同一の取扱い特性も有す
ることができる。
【0031】しかしながら、バルーンカテーテル10
は、公知の固定ワイヤカテーテルによっては与えられな
い重要な利点を与える。バルーンカテーテル10は、ワ
イヤを脈管部域に定置したまま、最初のカテーテルとも
う一つのカテーテルとの交換を可能にし、それによって
カテーテル交換を容易にする。そのような交換は、例え
ば、異なる大きさのバルーンが必要であると決定された
とき、または異なる形式の脈管内カテーテル装置が適切
であるならば、必要となり得る。このことは、例えば、
越えることの困難な狭窄を通過してワイヤが定置されて
いるときに好都合である。このように、バルーンカテー
テル10はワイヤ伝い型カテーテルの交換可能性という
利点も与える。
【0032】ワイヤ伝い型のバルーンカテーテルを用
い、案内ワイヤを脈管系内に定置したままカテーテル交
換を達成するための公知の2方法が以前には存在してい
た。一つの方法は、独立した交換ワイヤを用いることで
あり、もう一つは、案内ワイヤの近位末端に嵌合する案
内ワイヤの延長部分を用いて、カテーテルを案内ワイヤ
および延長ワイヤの両方に沿ってカテーテルを完全に引
き戻すことを可能にすることである。しかし、これらの
操作は困難となり得る。例えば、交換ワイヤの使用は最
初のワイヤの回収および交換ワイヤの置換を必要とする
が、これは時間を要し得る操作である。また案内ワイヤ
延長部分の接続は冗長となり、患者の体外でのかなりの
長さのワイヤの取扱いを要することがある。その上、延
長ワイヤは、非常に小さい口径の、例えば約0.15〜
約0.20mm(0.006〜0.008インチ)のワイ
ヤを用いて実行するのが困難となり得る。更に、非常に
小さい口径のワイヤによれば、案内ワイヤと延長ワイヤ
の合算された長さにわたる、押し出してカテーテル交換
を実施するのに十分な能力を与えることは非常に困難で
あることがある。したがって、従来の案内ワイヤのデザ
インによれば、延長ワイヤの接続を許す必要性が、案内
ワイヤの輪郭を減少させ得る程度を多少とも限定してい
た。
【0033】本実施例では、コアワイヤ62は公知の案
内ワイヤより著しく小さな輪郭を有する。本実施例のコ
アワイヤによれば、カテーテル交換を実施する目的で近
位の案内ワイヤ延長部分を備えないことが好ましい。そ
れに代えて、カテーテルの交換は、1989年8月25日付
けの米国特許出願第07/398,765号明細書に記載された案
内ワイヤ捕捉装置および方法によって達成することがで
きる。例えば、米国ミネソタ州メープルグローブ(Mapl
e Grove )のシメッドライフシステムズ(SciMed Life
Systems )社が製造するトラッパー(Trapper )(商品
名)というカテーテル交換装置を用いることが好まし
い。案内ワイヤ捕捉装置を用いることにより、非常に小
さな輪郭を有するコアワイヤであっても血管の位置で容
易に固定することができる。したがって、ワイヤの大き
さは、延長ワイヤに備えることを目的として制約される
必要がない。
【0034】再び図1を参照すると、本実施例では、案
内ワイヤ捕捉装置を用いて、カテーテル軸16は、コア
ワイヤ62を動脈部位に放置したまま動脈から完全に引
き戻すことができる。そうして、例えば、異なる大きさ
の、第二の脈管内カテーテルをコアワイヤ62伝いに取
付けることができる。このことは、ワイヤ伝い型のカテ
ーテルの利点を与える。カテーテル軸14を通じてのコ
アワイヤ62の回収は、先端部材70の輪郭が遠位開口
72および第二内腔58のそれより大きいことから、当
然与えられない。第二の脈管内カテーテルは、好ましく
は、小さな輪郭のコアワイヤとともに用いるのに適合し
た型のものとなる。
【0035】図2〜6を参照すると、本発明の第二の好
適な実施例が示される。この実施例も、血管形成を実施
するためのバルーンカテーテルであり、下記に説明する
もの以外は、上記実施例に関して記載のものと類似また
は同一の部品を有する。この実施例の類似の部品は、上
記と同じ番号で示される。図2〜6に示した実施例は中
身のない構造を組み込んでいる。すなわち、内側管状部
材56は、少なくともカテーテル軸14の部分で省略さ
れていて、ただ1本の管状部材が、公知の同軸ワイヤ伝
い型カテーテルの外側管状部材および内側管状部材の両
者の機能を与える。この実施例は、米国特許第5,032,11
3 号明細書および同第5,085,636 号明細書、または1991
年10月15日付け同時継続出願第07/776,559号明細書
に記載の方法で構成してもよく、これらの開示内容は本
明細書中に記載されているものとする。
【0036】この実施例では、管状部材16の近位部分
48は、好ましくは304型ステンレス鋼で作成され、
約0.61mm(0.024インチ)の外径および約0.
08mm(0.003インチ)の肉厚を有する。管状部材
16の遠位部分50は、好ましくは高密度ポリエチレン
で作成され、約0.61mm(0.024インチ)の外径
および約0.64mm(0.025インチ)の肉厚を有す
る。近位部分48を超弾性合金の管材で作成する場合
は、好ましくは約0.58mm(0.023インチ)の外
径および約0.05〜約0.08mm(0.002〜0.
003インチ)の肉厚を有する。遠位部分50を超弾性
合金の管材で作成する場合は、好ましくは約0.46mm
(0.018インチ)の外径および約0.03〜約0.
05mm(0.001〜0.002)インチの肉厚を有す
る。
【0037】図2を参照すると、外側管状部材16はマ
ニホールド44から延伸してバルーン26に結合する。
この実施例では、カテーテルのバルーン26の位置に対
応する部分のコア部材62の周囲にスリーブ部材90が
配置される。スリーブ部材90はバルーン26の遠位腰
部に結合していてもよい。スリーブ部材90は、マニホ
ールド44の遠位の位置で手前が終端する。好ましく
は、スリーブ部材90はバルーンの近位腰部94に対応
する位置92で手前が終端する。スリーブ部材90の近
位末端は、好ましくは一方の辺縁でバルーンの近位腰部
の一部に例えば接着剤によって接続する。位置92の手
前では、コアワイヤ62は、膨張流体の輸送に用いられ
るのと同じ内腔32を占める。スリーブ部材90は、遠
位開口72に連絡し、またコアワイヤ62の一部が占め
る内腔96を画定する。スリーブ部材内腔96は、内腔
96を通じて膨張流体をほとんどまたは全く失うことな
く、コアワイヤが定置されたままでバルーン26を拡張
圧力に対して膨張させ得るように、十分に低いクリアラ
ンスをコアワイヤ62の周囲に有する。更に、スリーブ
部材90は、動脈の蛇行する解剖学的構造内にカテーテ
ルが定置されたときなどに、(軸方向および回転方向の
両方でのコアワイヤの自由な運動を許す。好適な実施例
では、コアワイヤ62とスリーブ部材との間の間隙は約
0.0025〜約0.0051mm(0.0001〜0.
0002インチ)である(これに代えて、同時継続出願
第07/776,559号明細書に開示されたとおり、弁装置をス
リーブ部材90に組み込むこともできる。この実施例で
は、コアワイヤ62の近位部分は、コアワイヤ62伝い
のカテーテル軸14の回収を可能にするためにスリーブ
内腔96より小さいか、またはそれに等しい輪郭を有す
ることが必要とされる。
【0038】この実施例では、マーカー部材80は、バ
ルーンの近位腰部に対応する部域のスリーブ90の近位
の位置でスリーブに結合される。図5および6を特定し
て参照すると、中身のない構造を有するこの実施例とと
もに用い得るトルク移動部材100が示されている。ト
ルク移動部材100は、第一の実施例に関して上述した
ものと類似の方法で形成してもよい。中身のない構造を
有する本実施例では、トルク伝達部材は、管状部材16
の近位部分48の遠位末端で内腔32内に位置する環状
のインサート102を含む。インサート102は、近位
部分48にそれとともに回転運動をするように固定され
る。インサート102を貫いて1か所またはそれ以上の
空孔104が延伸して、それを通じての膨張流体の輸送
を可能にする。加えて、インサート102はキー付き空
孔106も有する。キー付き空孔106は、例えば扁平
な側面、または円形以外のいかなる形状も有する。コア
ワイヤ62は、インサート102の位置に対応するその
部分に沿って外側の輪郭を有し、その結果、コアワイヤ
のキーを有する部域がインサート102のキー付き空孔
と噛み合ったときに、コアワイヤ62とインサート10
2との(またそれによって軸16との間の相対的回転を
制約するが、軸方向の運動は妨げられない。その上、好
適な実施例では、コアワイヤ62のキー付き部分は、好
ましくは相対的に短い距離、例えば2cmだけ延伸してい
るために、キー付き部域越しに、コアワイヤ62は、イ
ンサート102および軸16に対する相対的回転を可能
にする輪郭を有する。そのため、医師がトルク伝達とい
う特徴を必要とするときは、コアワイヤのキー付き部域
がインサート102と軸方向に整合される結果、トルク
は相対的に堅い外側の管48からコアワイヤ62へと伝
達されることができる。
【0039】図7を参照すると、本発明の第三の好適な
実施例が示されている。上記の実施例と同様に、この実
施例も血管形成を実施するためのバルーンカテーテルで
あり、下記に説明するもの以外は、上記の実施例に関し
て記載のものと類似または同一の部品を有する。この実
施例の類似の部品は、上記と同じ番号で示される。
【0040】この実施例は、ワンマン型交換構造を組み
込んだものである。この型の構造では、内側管状部材5
6は、遠位開口72から手前に、細長い軸14の、脈管
内の使用の際は、通常、身体内に存在する部分に配置さ
れた近位開口114まで延伸する。この実施例では、近
位開口114は、外側管状部材16の遠位部分50と近
位部分48との間の結合部に、またはそれに近接して配
置され、とりわけ、近位開口114は捩れ抵抗性部材5
2を貫いて位置して、カテーテルの安定性を高める。こ
の実施例では、近位開口114はバルーン26の近位末
端の手前約12cmに配置される。
【0041】ワンマン型構造によれば、ワイヤは近位開
口114の近位のカテーテル軸16に隣接して配置され
る。この実施例では、カテーテル軸のこの部分は、通
常、冠動脈の操作に慣用される案内カテーテル内に存在
する。したがって、マニホールド44は、ワイヤがそれ
を貫いて延伸するポートを含まない。しかしながら、好
ましくはその代わりにワイヤロックおよびリリース装置
118がマニホールド44に付随して存在して、カテー
テル軸16に対してワイヤの部分を確保かつ固定しても
よい。
【0042】非常に小さな輪郭のコアワイヤによれば、
コアワイヤ62を近位開口114の手前でカテーテル軸
16に固定するのが好都合であり得る。この目的のため
に、近位開口114の近位のカテーテル軸16沿いに、
ワイヤ包み込み機構122を与えてもよい。ワイヤ包み
込み機構122は、カテーテル軸16にコアワイヤ62
が巻き付くことも防止する。好適な実施例では、ワイヤ
包み込み機構122は、コアワイヤ62をカテーテル軸
16沿いに密着して保持し、小さな輪郭のワイヤが軸1
6に巻き付くことを防止する。ワイヤ包み込み機構12
2が、カテーテル軸16に相対的なコアワイヤ62の少
なくとも限定された回転運動を可能にする結果、コアワ
イヤ62を動脈側の部位に定置したまま軸16を引き戻
せることも好ましい。ワイヤ包み込み機構122は、カ
テーテル軸16の外壁から側方に延伸し、そしてコアワ
イヤ62をそれに近接して保つ1個またはそれ以上の小
さなワイヤまたはプラスチックのクリップ124の形態
であってもよい。これに代えて、ワイヤ包み込み機構1
22を、カテーテル軸16沿いに位置して、コアワイヤ
62を引き寄せ、それに近接してコアワイヤ62を保持
する一連の小さな磁石を用いて形成してもよい。更に代
替的な方策は、カテーテル軸16の外表面沿いに長手方
向に延伸するスリットを与えることである。スリット
は、脈管内の使用の際にコアワイヤ62をその内部に保
持することを可能にするような、そしてカテーテル軸を
手前に引き戻すときは、容易な取外しを可能にするよう
な大きさであり、かつそのように適合させる。
【0043】ワンマン型構造の利点は、それがカテーテ
ル交換を容易にすることである。カテーテルの軸14
は、ワイヤ62の遠位末端を動脈側の部位に定置したま
まで引き戻すことができる。ワンマン型の実施例を用い
て、捕捉カテーテルを用いることなくカテーテル交換を
実施してもよい。しかし、捕捉カテーテルの使用に付随
する利点、例えばワイヤ先端の安定性、および案内カテ
ーテルを通じての逆流出血の減少が存在することから、
捕捉カテーテルが好ましい可能性もある。
【0044】図8を参照すると、本発明の第四の好適な
実施例が示されている。上記の実施例と同様に、この実
施例も、血管形成を実施するためのバルーンカテーテル
であり、下記に説明するもの以外は、上記の実施例に関
して記載のものと類似または同一の部品を有する。この
実施例の類似の部品は、上記と同じ番号で示される。
【0045】前述の実施例と同様に、この実施例もワン
マン型交換構造を組み込んでいる。この実施例では、内
側管状部材56は遠位開口72から手前に、細長い軸1
4の、脈管内の使用の際は、通常、身体の体内に存在す
る部分に位置する近位開口114まで延伸する。この実
施例では、近位開口114は、外側管状部材16の遠位
部分50とバルーン26の近位腰部との間の結合部に、
またはそれに近接して配置される。この実施例では、近
位開口114は、直接遠位部分にあるバルーン26の近
位末端の手前約1cmに配置する。この構造によれば、近
位開口114は、脈管内の使用の際は、案内カテーテル
の遠位末端の遠方に配置してもよい。
【0046】この実施例では、外側管状部材16の遠位
部分50を強化して、カテーテルの適切な押し付け可能
性および追跡を許すことが好都合であり得る。これは、
1992年2月10日付けの「遠位の案内ワイヤ内腔および
移動部材を有する脈管内カテーテル」と題する同時継続
出願に記載の移動部材の組み込みによって与えられる可
能性があり、この開示内容は本明細書中に記載されてい
るものとする。しかし、そのような移動部材は、そのよ
うに小さな輪郭のカテーテルによれば必要とされないこ
ともあり、またはこれに代えて、外側管状部材の遠位部
分50をその剛性を遠位に向かって高めるよう加工する
ことによって与えられることもある。
【0047】図9および10を参照すると、本発明の第
五の好適な実施例が示されている。上記の実施例と同様
に、この実施例も、血管形成を実施するためのバルーン
カテーテルであり、下記に説明するもの以外は、上記の
実施例に関して記載のものと類似または同一の部品を有
する。この実施例の類似の部品は、上記と同じ番号で示
される。
【0048】図9および10は、図8に示した実施例の
それと同様のワンマン型構造を有する拡張カテーテルを
示す。図9および10の実施例では、コアワイヤ62
は、外側管状部材16の近位部分48および遠位部分5
0の両方の外部の表面に、またそれによって形成される
長手方向に延伸するスロット130内に配置される。と
りわけ、スロット130は、外側管状部材16を構成す
る近位管状部材48および遠位管状部材50を屈曲させ
て、溝を画定することによって形成される。マニホール
ド44からほぼ近位ワイヤ開口114までの軸14の周
囲にはスリーブ132が配置される。スリーブ132
は、軸14伝いに容易に滑動させることができる重合体
の鞘で形成してもよい。スリーブ132はまた、スロッ
ト130に対応してそれに沿って延伸するスリット13
4も有する。スリーブ132内のスリット134は、波
打ちまたは振動するように形成して、コアワイヤ62を
スロット130内に保持するのを容易にすることができ
る。スリーブ132、スリット134およびスロット1
30は、コアワイヤが具合よくその中に嵌合するが、容
易に取外しできるような大きさである。
【0049】図11および12を参照すると、本発明の
第六の好適な実施例が示されている。上記の実施例と同
様に、この実施例も、血管形成を実施するためのバルー
ンカテーテルであり、下記に説明するもの以外は、上記
の実施例に関して記載のものと類似または同一の部品を
有する。この実施例の類似の部品は、上記と同じ番号で
示される。
【0050】図11および12は、図9および10に示
した実施例のそれと同様に、カテーテル軸16沿いに長
手方向に延伸するスロット130を有するワンマン型構
造の拡張カテーテルを示す。図11および12の実施例
では、近位ワイヤ開口114は、遠位管状部分50と近
位管状部分48との間の結合部の遠位管状部分50の近
位末端に配置される。近位ワイヤ開口114の位置は図
7に示した実施例のそれと同様である。図11に示した
実施例では、コアワイヤ62は、遠位管状部分50を通
じての膨張流体の輸送に用いられる同じ内腔32を占め
る。これは、遠位管状部分50を貫く内側管状部材52
の排除によってカテーテル全体の輪郭を更に減少させる
ことを可能にする。この実施例は、カテーテルのバルー
ン部分26を貫くスリーブ140を組み込んでもよい。
スリーブ140は、図2〜4に示した実施例について説
明したスリーブ90と同様であってもよい。
【0051】この実施例では、近位の案内ワイヤスリー
ブ142は近位ワイヤ開口114に位置し、遠位管状部
材の中に短い距離だけ遠方に延伸している。近位ワイヤ
スリーブ142は、バルーン26の膨張の際、ワイヤ6
2とスリーブ142との間でスリーブ142から膨張流
体がほとんどまたは全く漏出しないような寸法を有す
る。この目的のために、ほぼ0.003〜0.005mm
(0.0001〜0.0002インチ)程度のクリアラ
ンスを与えるようにスリーブ142を構成してもよい。
【0052】カテーテル交換の際にコアワイヤをコアワ
イヤ62内に確実に案内するために、スリーブ142を
貫いてコアワイヤを案内するための漏斗状の形状をスリ
ーブ142の遠位部分に与えてもよい。
【0053】図11および図12に示した実施例は、長
手方向に延伸するスロット130も有する。コアワイヤ
62は、管状部材16の遠位部分50を貫く内腔32の
中に配置されることから、スロット130は外側管状部
材16の近位部分48だけの外表面に形成される。この
実施例は、図9および10に示した実施例のようなスリ
ーブ132と同様のスリーブを、マニホールド44から
ほとんど近位ワイヤ開口114までの軸14の周囲に有
する。
【0054】図13を参照すると、本発明の第七の実施
例が示されている。本発明のこの実施例は、図2〜6に
示した実施例のそれと同様の中身のない構造を有する。
図13の実施例はカテーテル交換の一代替手段を提供す
る。図13の実施例では、近位管状部分48は2個また
はそれ以上の分節150、152、154で形成される
が、それらが相互に入子式に嵌合する結果、近位部分4
8の全長は、拡張の際の使用のための延伸された長さか
ら、交換の際の使用のための縮小された長さまで変化さ
せることができる。この目的のためには、近位部分48
を、好ましくはそれぞれ約30cmの長さを有する3個ま
たはそれ以上の分節で形成する。分節150、152、
154は、好ましくはステンレス鋼から作成する。分節
が相互に嵌合する箇所では、入子式に嵌合する断片の外
側の内表面および内側の外表面に輪状のリムを形成し
て、水密性シールを与え、そして分節が離脱するのを防
止する。
【0055】図13の実施例は、公知の拡張カテーテル
と同じ方法で用いてもよい。最初のカテーテルをもう一
つのものと交換する必要が生じたときは、カテーテル軸
14が引き戻されるにつれて近位部分48の分節15
0、152、154が相互に入子式に嵌合することによ
って、最初のカテーテルが引き戻され、その結果、コア
ワイヤ62の遠位末端を動脈側の部位に定置したまま、
コアワイヤの近位末端をしっかりと把握することができ
る。
【0056】図14〜16を参照すると、本発明の更に
もう一つの実施例が示されている。この実施例は、図2
〜4に示した実施例といくつかの面で類似する。図14
を参照すると、カテーテル部分201および案内ワイヤ
202を有するバルーンカテーテル装置系200が存在
する。カテーテル部分201は、細長い軸206の遠位
部分206に配置された拡張バルーン204を有する。
軸206の近位末端210にはマニホールド208が配
置されている。ひずみ軽減機構209はマニホールド2
08の直遠方の軸206伝いに接続している。案内ワイ
ヤ202はカテーテル部分201の細長い軸206を貫
いて延伸し、とりわけ、案内ワイヤ202は軸206の
内腔214内のある位置を占める。前述の実施例におけ
るとおり、案内ワイヤ202はカテーテル部分201の
軸206に関して取外しができるため、カテーテル部分
201を取り外し、もう一つのカテーテルと交換する間
も、案内ワイヤ202を血管の遠位の位置に定置して保
つことができる。また、前述の実施例と同様に、案内ワ
イヤ202は、カテーテル部分201の遠位案内ワイヤ
開口218より大きい輪郭を有する遠位部分216を有
するため、カテーテル交換のための案内ワイヤ202か
らのカテーテル部分201の取外しは、案内ワイヤ20
2からのカテーテル部分201の回収によって実施し得
る。また、前述の実施例におけるとおり、案内ワイヤ2
02は、案内ワイヤ延長部分との結合のための接続部を
備えない近位末端220を備えている。
【0057】図2〜4に示した実施例におけるとおり、
実施例200は中身のない構造を有する。すなわち、案
内ワイヤ202が占める内腔214は、少なくとも部分
的には、バルーン204の膨張のための流体の輸送にも
用いられる。案内ワイヤ202と膨張流体とは、少なく
とも部分的には、共通の内腔を共有することから、シー
ルを与えて、バルーン204の膨張の際の遠位開口21
8からの膨張流体の漏れを防止または制限しなければな
らない。
【0058】図14を参照すると、バルーン204の近
位腰部222は、位置224で軸206の遠位部分に接
着されている。軸206の遠位の延長部分または末端2
26がバルーン204の内側に配置されている。密封ス
リーブ228は軸の遠位延長部分226内に受容され、
遠方に延伸する。密封スリーブ228と軸の遠位延長部
分226とは一緒に接着されていないため、密封スリー
ブ228は軸の遠位延長部分226に対して滑動するこ
とができる。バルーン204の遠位腰部230は、位置
232で密封スリーブ228の遠位部分に接着されてい
る。案内ワイヤ202は、軸の遠位末端から、密封スリ
ーブ228の内腔234を貫き、そして密封スリーブ2
28の遠位末端が形成する遠位開口218の外へと延伸
する。案内ワイヤ202と密封スリーブ228との間、
および密封スリーブ228と軸の延長部分226との間
の近接したトレランスの嵌め合いが、バルーン204の
膨張のための流体の加圧の際の、遠位開口218からの
膨張流体のいかなる重大な漏れも防止または制限する。
【0059】軸の遠位延長部分226が密封スリーブ2
28に関して滑動できることは、この実施例に付随する
一つの利点である。バルーンを膨張させるときには、バ
ルーンは放射状に拡張し、長手方向にも拡張する傾向が
ある。膨張の際のこの長手方向の拡張は、バルーンの近
位および遠位末端または腰部を離れるように移動させ
る。カテーテルのバルーンより下の部分がこの拡張に適
応できない場合、そのような拡張は、バルーンの近位お
よび遠位の腰部の近位および遠位の結合または接着部分
に応力を発生させることがある。上記の実施例によれ
ば、軸206および密封スリーブ228は、バルーンを
膨張させたときに離れるように移動できることから、バ
ルーンと軸との間またはバルーンと密封スリーブとの間
の結合部分での応力を軽減することができる。
【0060】内腔214とバルーン204の内部との間
に流体の連絡を与えるために、バルーン204の内側に
は、1個またはそれ以上の開口236が軸の延長部分2
26を貫いて配置される。これらの開口236は、流体
が内腔214からバルーン204の内部へと、その膨張
のために通過することを可能にする。これらの開口23
6は、軸延長部分226の、延長部分206の内側の密
封スリーブ228の近位末端の位置の手前の部分に配置
される。好適な実施例では、それぞれ約0.2mm(0.
008インチ)の直径を有する4個の開口が与えられて
いる。これらの開口236は、軸延長部分226沿いに
相互に軸方向に1mmの間隔を置き、それぞれの開口は、
隣接する開口とは円周方向に90 ずつずれている。
【0061】バルーン204の下方にはマーカー238
が配置される。マーカー238は放射線不透過性材料、
例えば90%白金および10%イリジウムの環で構成さ
れる。マーカー238は長さが約1.30mm(0.05
1インチ)で、厚さが約0.04mm(0.0015イン
チ)である。マーカー238は、バルーン204の位置
を蛍光透視法によって観察するための公知の方法で用い
られる。好適な実施例では、マーカー238は、軸方向
に印加された力を軸206および軸延長部分226から
密封スリーブ228へと伝達するためにも用いられる。
好適な実施例では、マーカー238は、図15に示した
とおり、軸206の遠位末端が寄り掛かることのできる
肩部を形成するような位置で密封スリーブ228に接着
されている。そのため、例えばカテーテル装置系200
の定置の際に、近位末端の細長い軸206に押す力が医
師によって印加されたとき、その力は、滑動できるよう
嵌合した軸延長部分226および密封スリーブ228を
越えて、カテーテルの遠位部分へと伝達されることにな
る。この特徴はカテーテルの誘導し易さを高める。誘導
し易さは、バルーンカテーテル200を定置しようとす
るときに必要とされることから、軸延長部分226の遠
位末端に寄り掛かるマーカー238の位置は、図15に
示したとおり、未膨張の状態でのバルーン204と連動
する。バルーン204の膨張は、バルーンの近位末端お
よび遠位末端を相互に引き離そうとすることになる。ス
リーブ228および軸延長部分226は相互に滑動でき
ることから、これらも相互に離れるよう移動しようとす
るため、膨張させたときには、図14に示したとおり、
マーカー238は軸延長部分226の遠位末端とは直接
には隣接しないことになる。バルーン204の収縮の際
は、バルーン204の近位および遠位末端は、再び会合
しようとすることになり、マーカー238も軸延長部分
226の遠位末端に寄り掛かる位置に復帰することにな
る。
【0062】好適な実施例では、密封スリーブ228
は、約0.58〜約1.57mm(約0.023〜0.0
62インチ)の密封スリーブ228が軸の遠位延長部分
226内に延伸するような長さで与えられてよい。密封
スリーブ228は約0.33mm(約0.013インチ)
の外径および約0.28mm(約0.011インチ)の内
径を有する。本実施例では、密封スリーブは、その内表
面にPTFE(例えばテフロン:商品名)の被覆が施さ
れたポリアミドで構成される。バルーン204は、照射
されたポリオレフィン共重合体、例えばデュポン社から
入手可能なサーリン(Surlyn)(商品名)、または低ま
たは中コンプライアンス材料、例えばPETで作成され
る。バルーンは様々な直径および長さで与えてよい。軸
206は、304型ステンレス鋼からなる近位部分23
9、および高密度ポリエチレンからなる遠位部分240
で構成される。軸206はマニホールド208からバル
ーン204の近位末端まで約169cm(約66.5イン
チ)の長さを有する。軸206は約0.58mm(約0.
023インチ)の近位の外径、および約0.66mm
(0.026インチ)の遠位の外径を有し、中間の分節
に、近位の断片と遠位の断片が約0.84mm(約0.0
33インチ)の外径を有して重なり合う部分を有する。
軸206の肉厚は近位では約0.06mm(約0.002
5インチ)、そして遠位では約0.08mm(約0.00
3インチ)である。軸の、バルーン内に延伸する遠位延
長部分226は、好ましくは軸206のその直近の部分
と同じ材料片で形成する。これに代えて、軸延長部分2
26を、バルーンの近位腰部のいずれかの側で軸206
に結合させた独立した管材片で作成してもよい。軸の、
バルーン内に延伸する遠位延長部分226の長さは、膨
張開口236のための長さはもとより、密封スリーブ2
28の近位部分が軸延長部分226の遠位末端内に受容
される重なり合う部域のためのもう一つの長さをも与え
るのに十分である。こうして、軸の遠位延長部分226
の長さはバルーンの大きさに依存し、したがって、異な
るバルーンの大きさによって変動する。バルーンの大き
さの代表的な範囲によれば、バルーンの近位腰部の遠方
の軸の遠位延長部分226の長さは、約11.94〜約
28.96mm(約0.47〜1.14インチ)である。
軸の、密封スリーブを受容する部分の遠位延長部分22
6の内径は約0.36mm(約0.014インチ)であ
る。
【0063】上記のとおり、案内ワイヤ202は、案内
ワイヤ202からの軸206の回収によって軸206に
関して取外し可能である。図16を参照すると、特に図
14および15に示した実施例による使用のための、案
内ワイヤ202の好適な実施例が示されている。案内ワ
イヤ202は遠位部分216および近位部分244を有
する。好適な実施例では、案内ワイヤ202の近位部分
244は、コア部分246、およびコア部分246の少
なくとも一部の周囲に配置されたワイヤスリーブ部分2
48を有する。コア部分246は高張力ステンレス鋼、
例えば304型ステンレス鋼で作成し、ワイヤスリーブ
部分248は重合体、例えばPTFE例えばテフロンで
作成する。重合体はコアワイヤ246に焼きばめしても
よい。案内ワイヤ202の少なくとも一部は、低摩擦コ
ーティング、例えばシリコーンで被覆する。本実施例で
は、遠位部分216、および近位部分244の遠位の部
域にシリコーンコーティングを施す。案内ワイヤの近位
部分244の近位の部域はシリコーンで被覆しないでお
く。案内ワイヤ202の被覆されない近位の部域は約4
57mm(約18インチ)の長さである。案内ワイヤのス
リーブ部分248は、案内ワイヤ202の遠位部分21
6の直近に位置する。案内ワイヤのスリーブ部分248
は、案内ワイヤ202の近位部分244の、使用の際に
カテーテル部分201の密封スリーブ228内に配置さ
れる案内ワイヤ202の分節にほぼ対応する分節沿いに
延伸する。本実施例では、案内ワイヤのスリーブ部分2
48は、案内ワイヤ202の遠位部分216から手前に
約165mm(約6.50インチ)延伸する。案内ワイヤ
のスリーブ部分248は、カテーテル部分201の密封
スリーブ228と案内ワイヤ202との間の流体シール
の向上に役立つ。この目的のためには、案内ワイヤのス
リーブ部分248は、好ましくは密封スリーブ228と
の密接な水密性の嵌め合いを形成する材料で作成する。
【0064】案内ワイヤ202はカテーテル部分201
より大きい全長を有する。具体的には、案内ワイヤ20
2は、遠位部分216がカテーテル部分の遠位末端から
遠方に延伸し、そして近位部分244の少なくとも一部
がカテーテル部分201の近位末端から手前に延伸する
ような長さを有する。本実施例では、案内ワイヤ202
は約190.5cm(約75インチ)の長さを有する。上
記のとおり、遠位部分216はワイヤスリーブ248を
含む近位部分244より大きい輪郭を有する。近位部分
244は、軸206を案内ワイヤ202伝いに手前に引
き戻せるように、カテーテル201の遠位開口218よ
り大きくない輪郭を有さなければならない。好適な実施
例では、案内ワイヤの近位部分244は約0.28mm
(約0.011インチ)より大きくはない。好適な実施
例では、近位部分244は一様な輪郭を有さないが、代
わりに、近位末端252から約157.5cm(約62イ
ンチ)の長さで延伸し、約0.25mm(約0.010イ
ンチ)の直径を有する第1分節250;第1分節の直遠
方にあって、約0.17mm(約0.0067インチ)に
まで先細となる約50.8mm(約2.00インチ)の長
さを有する第2分節254;第2分節の直遠方にあっ
て、約0.17mm(約0.0067インチ)の一様な直
径および約127mm(約5インチ)の長さを有する第3
分節256;第3分節の直遠方にあって、約0.14mm
(約0.0055インチ)にまで先細となる約127mm
(約5インチ)の長さを有する第4分節258;および
第4分節の直遠方にあって、約54.76mm(約2.1
56インチ)の長さを有する第5分節260を含む。放
射線不透過性のコイルばね262をコアワイヤの遠位末
端に取付ける。コイル262は約1〜2cmの長さであっ
て、コアワイヤの第5分節260の遠位部分264を包
囲する。コアワイヤは、好ましくは、コイル内に配置さ
れた部分に沿った最遠位の分節で扁平になっている。コ
イルばね262およびコアワイヤ246は案内ワイヤ2
02の遠位の分節216を形成する。コイルばね262
は約0.38mm(約0.015インチ)の外径を有す
る。コアワイヤ246および/またはスリーブ部分24
8には心なし研削を施して、適切なトレランスを与えて
もよい。
【0065】好適な実施例では、案内ワイヤ202の近
位部分沿いに1個またはそれ以上のマーカー270を配
置してよい。これらのマーカーは、案内ワイヤの近位部
分250の、マニホールド208から手前に延伸するよ
うな分節沿いに配置する。これらのマーカー270のマ
ニホールド208との相対的な位置の観察によって、医
師は、案内ワイヤ202の遠位部分216がカテーテル
部分201の遠位末端を通過して延伸された度合いを判
定することができる。また、医師は、案内ワイヤのスリ
ーブ248が、バルーンを膨張させ得るように密封スリ
ーブ228と整合される時点を判定することができる。
好適な実施例では、2個のマーカーが存在する。マーカ
ーの一つは、案内ワイヤの遠位部分216の約152cm
(約60インチ)手前に配置し、マーカーのもう一つ
は、案内ワイヤ202の遠位部分216の約166cm
(約65.5インチ)手前に配置する。好適な実施例で
は、各マーカーは約12.7mm(0.5インチ)の長さ
であり、水油親和性インクを用いて貼付する。
【0066】好適な実施例では、図2〜4の実施例に関
連して上記に記載の方法でカテーテル装置系200を用
いることができる。カテーテル200の準備は、内腔2
14内に定置した案内ワイヤ202を用いて実施する。
カテーテル装置系200を準備するときは、バルーン2
04をレノグラフィン(Renografin)(商品名)と食塩
水との50:50混合物に浸漬するのが好ましく、この
とき、陰圧を引いて、何らかの僅かな漏れのためにカテ
ーテル201の遠位末端内にいくらかでも空気を引き入
れることを防止する。案内ワイヤ202を、カテーテル
部分201に対する相対運動に対して解放され得るよう
に固定すると、結果的に、カテーテル装置系200は公
知の固定ワイヤ型バルーンカテーテルと同様に取り扱
い、そして定置することができる。カテーテル交換が望
まれる場合は、この実施例は、カテーテル部分201を
同一の案内ワイヤ202伝いに引き戻して、もう一つの
カテーテルと置き換えつつ、案内ワイヤは脈管内に定置
しておけるという固定ワイヤ型カテーテルでは得られな
い利点を提供する。第二のカテーテルは、案内ワイヤ2
02について互換性のあるいかなる型のカテーテルであ
ってもよい。第二のカテーテルは、公知の案内ワイヤを
案内ワイヤ内腔中に受容する形式のものでなければなら
ない。好適な実施例では、第二のカテーテルは、必ずし
もカテーテル部分201に類似のカテーテルである必要
はない。
【0067】本発明の更に一つの実施例によれば、カテ
ーテルのためのマニホールド、とりわけ図14〜15に
示したカテーテルのためのマニホールドが提供される
が、この実施例では、案内ワイヤポートは案内ワイヤの
把握および案内ワイヤ周囲での流体シールの付与の双方
を自動的に行うのに適合させてあり、更に、膨張ポート
は膨張装置の離脱の際に自動的に密封される。
【0068】上記のとおり、マニホールド208はバル
ーンカテーテル200の近位末端に位置する。マニホー
ルド208は、拡張のためにバルーンを膨張させる目的
で案内ワイヤ202を受容し、膨張流体源に接続するこ
とを可能にする。したがって、マニホールド208は案
内ワイヤポート300および膨張ポート302を備えて
いる。
【0069】案内ワイヤポート300に関しては、マニ
ホールド208はいくつかの機能を与える。この実施例
の一面によれば、カテーテル部分201を内ワイヤ20
2とともに固定してよく、その結果、カテーテル部分2
01および案内ワイヤ202を固定ワイヤ型バルーンカ
テーテルと類似の方法で脈管内に一緒に推進することが
できる。この目的のためには、マニホールド208は、
カテーテル部分201に対して案内ワイヤ202を固定
することを許す。また、上記のとおり、カテーテル部分
201は案内ワイヤ202から引き戻すことができる。
そのため、マニホールド208は案内ワイヤ202の脱
着可能性も与える。更に、案内ワイヤ202と膨張流体
とは共通の内腔214を軸206内に共有することか
ら、マニホールド208は、膨張流体がマニホールドの
案内ワイヤポートから漏出しないように流体シールも許
さなければならない。これら三つの特徴は、ここに開示
されたマニホールドの実施例中に下記の通り与えられて
いる。
【0070】図17および18を参照すると、マニホー
ルド208の分解図がある。マニホールド208は、主
要本体部分312および主要本体部分312から90゜
の角度で延伸する膨張ポート基部316を有するマニホ
ールド本体310を有する。マニホールド本体310
は、主要本体312を貫いて延伸する主要ボア314を
有する。膨張ポート基部316も、それを貫いて延伸し
て膨張ポート302と主要ボア314とを連絡する膨張
ボア318を有する。マニホールド本体310および膨
張ポート基部316は固いプラスチック材料、例えばポ
リカーボネートで作成してもよい。
【0071】主要ボア314内にあって膨張ボア318
がそれと連絡するまさにその位置に、マニホールド本体
インサート322が配置される。マニホール本体インサ
ート322は、全体として円筒形の外形を有し、この部
域に位置する主要本体の凹部323を完全に占める大き
さとなっている。マニホールド本体インサート322
は、その中を延伸する、少なくとも案内ワイヤ202を
収容するのに十分な大きさを有するインサートボア32
4を有する。インサートボア324は、下記に説明する
理由のために、遠位に向かってその近位末端より大きく
なるように先太となっている。マニホールド本体インサ
ート322は、その長さ沿いのほぼ中間で外周を完全に
囲んで延伸する輪状の凹部328を有する。この凹部3
28からインサートボア324まで、マニホールドイン
サートの膨張ボア330が延伸する。好適な実施例で
は、マニホールド本体インサート322は相対的に固い
プラスチック材料、例えばポリカーボネートで作成され
る。
【0072】主要ボア314内の、マニホールド本体イ
ンサート322が占める位置の直近位では、主要ボア3
14は大きさが増大して肩部332を形成する。主要ボ
ア314のこの区画内には、圧縮シール336が配置さ
れる。圧縮シール336は肩部332に直接隣接して配
置される。圧縮シール336は、柔らかくて密封できる
弾性材料、例えばシェル化学から入手可能なクラトン
(Kraton)(商品名)で形成される。圧縮シール336
は、それを貫く密封ボア338を有する。圧縮シール3
36を貫く密封ボア338の大きさは、圧縮シール33
6に印加される圧縮力に応じて調整可能である。圧縮下
にないときは、圧縮シール336を貫く密封ボア338
は約0.51mm(約0.020インチ)の直径を有す
る。
【0073】主要ボア314内の、圧縮シール336が
占める位置の直近位には、コレット座340が存在す
る。コレット座340は全体として円筒形の外形を有す
る。コレット座340の中をコレット座ボア342が延
伸する。コレット座ボア342は、その近位末端344
および遠位末端346の両方から先細になっているため
に、コレット座ボア342の中央部348は近位末端3
44および遠位末端346の両方よりも直径が小さくな
っている。コレット座ボアの遠位末端346の大きさ
は、一般的には、応力下にない密封ボア338の直径に
従う。中央部348でのコレット座の最小直径の大きさ
は、案内ワイヤ202を収容するのに十分である。好適
な実施例では、コレット座340は、相対的に固いプラ
スチック材料、例えばゼネラル・エレクトリック社から
入手可能なレクサン(Lexan )(商品名)で作成され
る。コレット座340の直近位にあって、また主要ボア
314の部分的な位置を占めて、コレット組立品352
が存在する。本実施例では、コレット組立品352はコ
レット本体356およびコレットインサート358を含
む。コレットインサート358は、コレット本体356
の近位凹部360内に受容され、そこに永久的にスナッ
プ嵌合してコレット組立品352を形成する。コレット
組立品352は、その中を延伸するコレットボア362
を有する。コレット組立品352は把手部分364ねじ
山を有する部分366および万力部分368を含む。把
手部分364は、コレット組立品352の大きい口径の
近位部分の外表面によって画定される。組み立てられた
とき、把手部分364はマニホールド本体310の近位
末端の手前に延伸する。ねじ山を有する中間部分366
は把手部分364の直遠位に配置されている。ねじ山を
有する中間部分366は、マニホールド本体310の主
要ボア314の近位部分の対応するねじ山370にねじ
で噛み合うように適合させてある。万力部分368はね
じ山を有する部分366の直遠位に存在する。万力部分
368は細長い円筒形部分372および先細の遠位部分
374を含む。万力部分368の先細の遠位部分374
は、コレット座ボア342の先細の近位部分344に従
うように適合させてある。万力部分368は、長手方向
のスリット382によって分離された少なくとも2枚の
小葉378、380からなり、コレットボア362はこ
れらの小葉378、380の中を延伸する。好適な実施
例では、コレット本体356およびコレットインサート
358が、相対的に固いプラスチック材料、例えばゼネ
ラル・エレクトリック社から入手可能なアルテム(Ulte
m )(商品名)で作成される。
【0074】組み立てられたとき、コレット組立品35
2の万力部分368およびねじ山を有する部分366
は、マニホールド本体310の凹部370内に延伸す
る。コレット組立品の先細の遠位部分374は、コレッ
ト座ボア342の近位の先細の部分344に直接隣接し
て配置される。圧縮シール336は、コレット座340
とマニホールド本体310の肩部332との間に配置さ
れる。マニホールド本体インサート322が主要ボア3
14の一部に配置されているために、膨張ポート通路3
18はインサート322の凹部328と整合する。コレ
ット組立品352は、噛み合えるねじ山366、370
でマニホールドの主要な本体310に回転できるように
結合され、その結果、把手部分364を用いてマニホー
ルド本体310に相対的にコレット組立品352を回転
させることによって、コレット組立品352をマニホー
ルド本体310内に推進し、またそれから引き出すこと
ができる。コレット組立品352は、コレット組立品3
52の辺縁の止め具384によって、マニホールド本体
から完全に引き戻されることが防止される。この止め具
384は、組立の際はスナップ式リブ500、501を
越えて移動し、スナップ式リブは、コレットの把手36
4を反時計回りに回したときの分解を防止する。
【0075】案内ワイヤ202をカテーテル部分201
内に定置するには、案内ワイヤ202をカテーテル部分
201内に逆装填する。すなわち、案内ワイヤ202の
近位末端をカテーテル部分201の遠位開口218から
滑り込ませる。その後、案内ワイヤ202をカテーテル
部分201を貫いて逆方向に推進する。案内ワイヤの近
位末端がマニホールド208に達したときに、案内ワイ
ヤは、膨張ポートの基部316を通過して主要ボア31
4内に受容される。次いで、案内ワイヤ202の近位末
端はインサートボア324内に受容される。インサート
ボア324の先細の輪郭によって、案内ワイヤの近位末
端は、インサート322の近位末端から出る際に中心に
寄せられ、その結果、密封ボア338の中心に定置され
る。インサートボア324の、より大きい遠位の直径
は、遠位の案内ワイヤの周囲に膨張流体の輸送のため
の、より大きい輪状の部域も与える。次いで、案内ワイ
ヤ202は、圧縮シール336の密封ボア338の中か
らコレット座340の遠位側面346内へと手前に延伸
する。上記のとおり、コレット座ボア342は先細であ
るため、その近位および遠位末端は中央部より口径が大
きい。コレット座ボア342の、より大きな遠位の寸法
は、圧縮シール336からの案内ワイヤ202の受容を
容易にする。密封ボア338は口径が変動し得ることか
ら、コレット座ボア342の先細の遠位部分346は、
圧縮シール336からの案内ワイヤの受容を、たとえそ
れが正確に中心的に整合されていなくとも容易にする。
次いで、案内ワイヤはコレット座340から出て、コレ
ット組立品352のコレットボア362に進入する。案
内ワイヤはコレット組立品352の中を、そしてマニホ
ールド208の近位末端の外へと延伸する。案内ワイヤ
がカテーテル部分201内で手前に十分に定置されたと
きには、案内ワイヤの近位末端の約25cm(約10イン
チ)がマニホールド208から出て手前に延伸する。
【0076】カテーテル装置系200を定置するときに
は、固定ワイヤ型カテーテルと同様に、案内ワイヤ20
2およびカテーテル部分201を一緒に推進してよく、
またはそれに代えて、案内ワイヤ202をカテーテル部
分201より多少とも先に推進してもよい。カテーテル
部分201に対して案内ワイヤ202の位置を固定する
ことが望まれるならば、コレット組立品352をマニホ
ールド本体310に対して時計回りに回転させ、それに
よってコレット組立品をマニホールド本体310内に推
進する。これは、コレット組立品の遠位末端をコレット
座340および圧縮シール336内に押し進める。圧縮
シールはコレット座340とマニホールド本体310の
肩部332との間で圧縮されて、圧縮ボアの口径を減少
させる。コレット組立品352からの十分量の圧力の印
加によって、圧縮シール336は案内ワイヤに接して閉
鎖されて、案内ワイヤの周囲に水密シールを形成し、そ
れによって案内ワイヤポート300からの膨張流体の漏
出を防止する。
【0077】また、コレット組立品352の推進は、マ
ニホールド208に対する(したがってまたカテーテル
部分201に対しても)案内ワイヤの位置を固定するた
めに、案内ワイヤ202を自動的に把握し、その結果、
案内ワイヤ202およびカテーテル部分201を公知の
固定ワイヤ型カテーテルと同様に取り扱うことも可能に
なる。上記のとおり、コレット組立品352の時計回り
の回転は、コレット組立品をマニホールド本体310の
中へと推進し、コレット組立品352の遠位の万力部分
368をコレット座340の先細の近位部分344の中
へと押し進める。コレット組立品の万力部分368は先
細の遠位先端374を有することから、コレット組立品
の遠位への移動は、この先細の遠位末端部分374をコ
レット座ボアの近位の先細の末端344の中に押し込
む。これは軸方向の力をコレット組立品から小葉37
8、380へと移送し、それによってそれらを強制的に
纏める効果を有する。案内ワイヤは、ボア362内で小
葉378、380の間に位置を占めることから、これは
案内ワイヤを万力部分368の内側に固定する効果も有
する。
【0078】このようにして、案内ワイヤ202は、カ
テーテル部分201に関する軸方向または回転方向の運
動に抗してマニホールド208内に固定することができ
る。その上、把手部分364の回転も、上記に説明した
とおり、シール336を自動的に圧縮するため、案内ワ
イヤ202は、案内ワイヤポート300内に機械的にも
流動的にも固定することができる。
【0079】これに代えて、医師が好むならば、カテー
テル部分201とは無関係に案内ワイヤ202を推進す
ることによって、カテーテル装置系200を定置するこ
とも可能である。この方法でカテーテル部分を操作する
には、万力部分368がもはや案内ワイヤ202をカテ
ーテル部分201に対する相対運動に抗して固定するこ
とのないように、把手364を反時計回りに僅かに回転
させる。そうすれば、医師は、カテーテル部分の遠位末
端より更に前方に案内ワイヤ202を移動し、あるいは
カテーテル部分とは無関係に案内ワイヤを必要なだけ回
転させることができる。再び案内ワイヤの位置を固定す
ることが望まれるときは、これは、コレット組立品の把
手364の調整によって容易に達成される。
【0080】カテーテルのマニホールド208の、案内
ワイヤの周囲の自動的な流体密封および機械的固定を与
える案内ワイヤポート300は、膨張流体に用いられる
のと同じ内腔214を案内ワイヤ201が占めることか
ら、上記で考察したカテーテル装置系200の実施例に
関して特に有用性を有する。自動的な流体密封および機
械的固定を与える案内ワイヤポート300は他の形式の
カテーテルにも使用し得ることを理解することができ
る。例えば、上記の案内ワイヤの実施例は、膨張流体に
用いられる内腔とは別の内腔内の位置を案内ワイヤが占
める、ワイヤ伝い型カテーテルにおいても用いることが
できるであろう。そのようなカテーテルによれば、流体
シールを保って、血液が案内ワイヤの内腔から逆に流出
することを防止しなければならない。また、ワイヤ伝い
型カテーテルによれば、案内ワイヤおよびカテーテルを
機械的に固定して、それらの間の相対運動を防止するこ
とが好ましい。上記の自動的案内ワイヤポートは、その
ようなカテーテルの配置に容易に用いることができるで
あろう。
【0081】膨張ポート302に関しては、マニホール
ド208はいくつかの機能を与える。上記のとおり、本
実施例の特徴によれば、カテーテル部分201は案内ワ
イヤ202とともに固定されてよく、その結果、カテー
テル部分201および案内ワイヤ202は、固定ワイヤ
型バルーンカテーテルと同様に、脈管内を併進させるこ
とができ、この目的のためには、マニホールド208は
カテーテルに関して案内ワイヤを固定することを供給す
る。操作のこの段階の際に、カテーテルは既に準備され
ているため、空気が膨張内腔に進入するのを防ぐことが
好ましいと思われる。したがって、医師の中には、注射
器または膨張装置を膨張ポートに結合したままにして、
空気が膨張内腔に進入するのを防ぐ者もいる。これは面
倒であり、カテーテルの取扱いをより困難にすることが
ある。停止コック配置が用いられることもあるが、これ
らもまた面倒であり得る。
【0082】本発明の実施例におけるマニホールド20
8は、膨張流体源を結合したときには自動的に膨張ポー
ト302を開放することを与え、膨張流体源を離脱させ
たときには自動的に膨張ポートを密封することを与え
る。これは、カテーテルの定置の際に、医師が膨張通路
に空気が進入し得ることを懸念することなく、注射器ま
たは膨張装置を容易に離脱させることができるという利
点を有する。
【0083】図17〜21を参照すると、ロータリーシ
ール400は、マニホールド本体310の膨張ポート基
部316の壁404によって画定される凹部402内に
受容される。膨張ポート基部316には、限定された回
転運動を与える方法でキャップ408が結合される。具
体的には、キャップ408はスカート410、412を
有する。これらのスカート410、412は、膨張ポー
ト基部316の上に配置された止め具414に寄り掛か
り、それによって膨張ポート基部316に対するキャッ
プ408の回転運動を約90゜にまで制限する。好適な
実施例では、ロータリーシール400はポリエチレンで
作成され、キャップ408はポリカーボネートで作成さ
れる。
【0084】選択的には、キャップ408と膨張ポート
基部316との間にOリング416を配置して、相対的
回転の際でさえ、これら2部品間の水密シールを与えて
もよい。水密シールを他の方法で与えることができるな
らば、Oリングは省略してもよい。
【0085】キャップ408は、公知のおすのルエルす
り合わせ420を有して、公知のおすのルエルすり合わ
せを有する注射器422(図19に示す)、膨張装置ま
たは他の装置を受容する頂部を備えている。キャップ4
08は、ルエルすり合わせと連絡する受容ボア424を
有する。キャップ408の内壁428を貫いて、内側ボ
ア426が側方に延伸する。内壁428および外壁43
0はそれらの間に円筒形の凹部432を画定し、その中
にロータリーシール400、および膨張ポート基部31
6の壁404が配置されている。キャップ408の外壁
430には外側ボア434が配置されている。外側ボア
434は内側ボア426と整合されている。
【0086】上記のとおり、ロータリーシール400
は、膨張ポート基部316の壁404が画定する凹部4
02内に配置されている。ロータリーシール400は、
凹部402を画定する膨張ポート基部の壁404と同様
に、全体的に円筒形の形状をなすため、これら2個の部
品はキャップ408内の凹部432内に嵌合する。ロー
タリーシール400は、膨張ポート基部316に関する
相対的回転に抗して固定されるような形状をなす。ロー
タリーシール400はガス抜きボア436および膨張ボ
ア438を有する。ガス抜きボア436と膨張ボア43
8とは約90゜の間隔を置く。ガス抜きボア436は、
ロータリーシール400の内側からロータリーシール壁
を部分的に貫いて延伸する。膨張ボア438は、ロータ
リーシール壁の内側からシール壁を全長にわたって貫い
て延伸し、またロータリーシール400の底面440に
向かって下方にも延伸する。膨張ポート基部316は壁
404の中を延伸するガス抜きボア442を有する。ロ
ータリーシール400が膨張ポート基部316内で定位
置にあるときは、ロータリーシールのガス抜きボア43
6は膨張ポート基部316のガス抜きボア442と整合
されて、それらを通じての連絡を供給する。しかし、ロ
ータリーシール400の膨張ボア438の位置では、膨
張ポート基部316の壁404は中空でないので、それ
を貫く孔は皆無である。したがって、ロータリーシール
の膨張ボア438の位置では、膨張流体のための唯一の
経路はロータリーシール400の底部辺縁440に向か
って下方に存在する。膨張ポート基部316の壁内に
は、ロータリーシール400の底部辺縁440から主要
ボア314へと連絡する下部のボア318が配置されて
いる。
【0087】キャップ408および膨張ポート基部31
6が図21に示したとおりに整合しているときは、ロー
タリーシール400のガス抜きボア436、および膨張
ポート基部の壁404のガス抜きボア442は、キャッ
プ408の内側ボア426および外側ボア434と整合
している。しかし、この位置では、キャップの壁42
8、430はキャップの受容ボア424と主要ボア31
4との間の連絡を防止する。この位置では、膨張装置4
22およびマニホールド上部をガス抜きして、いかなる
空気も除去し得るが、カテーテル軸の内腔214は密封
されている。
【0088】キャップ408および膨張ポート基部31
6を図19または20に示したとおりに整合させたとき
は、ロータリーシール400の膨張ボア438はキャッ
プの内側ボア426と整合する。しかし、膨張ポート基
部の壁404はロータリーシール400の膨張ボア43
8のすぐ次に存在することから、唯一の流通経路はシー
ル底440に向かって下方に存在する。こうして、流体
の連絡は、キャップの内側ボア426、ロータリーシー
ルの膨張ボア438、膨張ポート基部の下部のボア31
8、並びにインサート322の輪状凹部328および膨
張ボアを介して、受容ボア424と主要ボア314との
間に与えられる。この位置では、膨張流体源422は主
要ボア314およびカテーテル内腔214と連絡してい
て、そのためにバルーン204を膨張させることができ
る。
【0089】キャップ408と膨張ポート基部316と
は、キャップ408を膨張ポート基部316に対して回
転させるのに比較的僅かな力しか必要とされないような
方法で接続されている。具体的には、キャップ408を
マニホールド本体316に対して運動させるためには、
注射器または膨張装置422をキャップのルエルすり合
わせ420に締め付けるのに必要とされる相対的により
少ない力が必要とされる。したがって、注射器または膨
張装置をキャップのめすのルエルすり合わせ420上に
定置し、そして注射器または装置をマニホールド本体3
16に対して時計回りに回転させるときには、キャップ
408を最初に回転させ、それによってキャップ408
をガス抜き位置図21から膨張位置図19へと移動する
ことになる。そうして、キャップを膨張位置へと回転さ
せた後で、スカート410は止め具414に寄り掛か
り、マニホールド本体310に対するキャップのそれ以
上の回転を防止する。注射器または膨張装置422に与
えられたそれ以上の回転は、注射器とキャップ408と
の間の相対的な回転を生起し、それによってルエルすり
合わせを締め付けて、注射器とマニホールド208との
間に水密シールを形成することになる。
【0090】注射器の離脱は順序を逆にして行う。注射
器422をマニホールド316から離脱させるために反
時計回りに回転させると、注射器に印加された回転力
は、初めはキャップ408を膨張の位置からガス抜きの
位置へと移動する。キャップ408がガス抜きの位置に
あるときは、それに印加された反時計回りのそれ以上の
力はスカート412を止め具414に寄り掛からせ、そ
れによってキャップと膨張ポート基部との間のそれ以上
の相対運動を防止する。そうして、注射器422に印加
されたそれ以上の力は、注射器とキャップとの間の相対
的回転を生起して、ルエルロックを離脱させることにな
る。この方法で、注射器または他の膨張装置をマニホー
ルド208に着脱させることができ、それと同時に、膨
張経路を自動的に開放し、次いで密封することができ
る。
【0091】上記の自動的な膨張ポートの密封という特
徴は、カテーテル200とともに用いたときに、とりわ
け有用性を有する。その理由は、案内ワイヤおよび膨張
流体が共有する共通の内腔214から空気を排除してお
くことが重要だからである。自動的な膨張ポートの密封
という特徴は、案内ワイヤを用いないものさえも包含す
る他の形式のカテーテルにも用い得ることを認識するこ
とができる。例えば、染料または医薬の注入に用いられ
るカテーテルに自動的な流体密封ポートを有する結果、
染料または医薬の流体を有する注射器を容易に離脱させ
ることができ、マニホールドポートから血液が逆流する
ことなく注射器を取り外せることは有用である可能性が
ある。
【0092】前述の詳細な説明は、限定的というよりは
例示的であると見なされなければならないこと、および
すべての等価物を包含する添付の請求の範囲は発明の範
囲を明確にするように意図されていることが理解される
ことが意図される。
【0093】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば
カテーテルの交換が容易であることはもとより、固定ワ
イヤカテーテルに対応すべく小型になるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルーン拡張カテーテルの第一の好適
実施例の側面断面図である。
【図2】本発明のバルーン拡張カテーテルの第二の好適
実施例の側面断面図である。
【図3】図2に示した実施例の遠位部分の長手方向断面
図である。
【図4】図3の4−4線における断面図である。
【図5】図2に示した実施例の中間部分の長手方向断面
図である。
【図6】図5の6−6線における断面図である。
【図7】本発明のバルーン拡張カテーテルの第三の好適
実施例の側面断面図である。
【図8】本発明のバルーン拡張カテーテルの第四の好適
実施例の側面断面図である。
【図9】本発明のバルーン拡張カテーテルの第五の好適
実施例の側面断面図である。
【図10】図9の10−10線における断面図である。
【図11】本発明のバルーン拡張カテーテルの第六の好
適実施例の側面断面図である。
【図12】図11の12−12線における断面図であ
る。
【図13】本発明のバルーン拡張カテーテルの第七の好
適実施例の側面断面図である。
【図14】本発明のもう一つの実施例を示す長手方向の
断面切欠図である。
【図15】膨張されていない状態、例えばカテーテルの
定置の際に示した図14のカテーテルの遠位部分の断面
図である( 明確にするためにバルーン部分なしで示す)
【図16】図14の実施例の案内ワイヤを部分的に断面
で示す側面切欠図である。
【図17】図14のマニホールド組立品の分解透視図で
ある。
【図18】図17のマニホールド組立品の分解側面図で
ある。
【図19】図17のマニホールド組立品の一部の長手方
向断面図であって、膨張設定時のマニホールド組立品を
示す。
【図20】図17の膨張ポートの分解断面図である。
【図21】図19の21−21線沿いに示した膨張ポー
トの横断断面図であって、ガス抜き設定時の膨張ポート
を示す。
【符号の説明】
10…バルーンカテーテル、26…拡張バルーン、32
…第一内腔、40,302…膨張ポート、44,208
…マニホールド、56…内側管状部材、58…第二内
腔、62…コアワイヤ、72…コアワイヤの遠位開口、
76…先端部材、202…案内ワイヤ、204…バルー
ン部分、206…細長い軸、214…内腔、216…案
内ワイヤの遠位部分、218…案内ワイヤの遠位開口、
228…密封スリーブ、236…細長い軸の開口、31
0…マニホールド本体、314…マニホールドボア、3
36…圧縮シール、340…コレット座、356…コレ
ット本体、408…キャップ、436,442…ガス抜
きボア。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター キース アメリカ合衆国 ミネソタ州 55432 フ リッドレー チャネル ロード 6330 (72)発明者 ルイス ジー.エリス アメリカ合衆国 ミネソタ州 55418 セ ントアンソニー アーマー テラス 3004 (72)発明者 デール シュマルツ アメリカ合衆国 ミネソタ州 55116 セ ントポール #205 フォード パークウ ェイ 1817 (72)発明者 デビッド ロビンソン アメリカ合衆国 ミネソタ州 55317 チ ャンハッセン プレズントビュー ロード 25

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内ワイヤとともに用いるためのバルー
    ンカテーテルであって、 膨張可能なバルーンと、 近位部分および遠位部分を有し、該膨張可能なバルーン
    が遠位部分に配置され、そしてバルーンを膨張させるた
    めの流体を輸送するための膨張内腔を有する細長い軸
    と、 該バルーンの内側に配置されて該バルーンの近位末端か
    ら延伸し、該膨張内腔と連絡する開口を貫いて有する軸
    延長部分と、 該バルーンの内側に配置されて該バルーンの遠位末端か
    ら延伸し、該軸延長部分とは相互に滑動できる液体密封
    性の関係で相互の内側が嵌合する密封スリーブとを含む
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 【請求項2】 前記軸延長部分が細長い軸の遠位部分を
    用いて形成される請求項1に記載のバルーンカテーテ
    ル。
  3. 【請求項3】 前記細長い軸の中を延伸し、案内ワイヤ
    を受容するよう適合させた案内ワイヤ内腔を更に含む請
    求項1に記載のバルーンカテーテル。
  4. 【請求項4】 前記膨張内腔が案内ワイヤを受容するよ
    う適合させた請求項3に記載のバルーンカテーテル。
  5. 【請求項5】 前記密封スリーブがそれを貫いて案内内
    腔を画定する請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  6. 【請求項6】 前記密封スリーブが軸延長部分の遠位末
    端の内側で受容される請求項1に記載のバルーンカテー
    テル。
  7. 【請求項7】 前記密封スリーブ上に配置され、軸延長
    部分から該密封スリーブへと力を伝達するために、該軸
    延長部分の遠位末端によって支えられるように適合させ
    た肩部を更に含む請求項1に記載のバルーンカテーテ
    ル。
  8. 【請求項8】 前記密封スリーブが、それを貫いて案内
    ワイヤ内腔を画定して、その中に受容される案内ワイヤ
    に対して流体密封性の嵌め合いを形成する請求項1に記
    載のバルーンカテーテル。
  9. 【請求項9】 前記案内ワイヤ内腔中に受容されるよう
    に適合され、バルーンカテーテルの遠位の案内ワイヤ開
    口より大きい輪郭の遠位部分を有する案内ワイヤを更に
    含む請求項3に記載のバルーンカテーテル。
  10. 【請求項10】 案内ワイヤであって、使用時に該案内
    ワイヤをカテーテル内に定置すると、該カテーテルの密
    封スリーブに対応する該案内ワイヤ沿いの位置に該案内
    ワイヤの外表面を形成する重合体ジャケットを含む該案
    内ワイヤを更に含む請求項1に記載のバルーンカテーテ
    ル。
  11. 【請求項11】 カテーテルに用いるマニホールドであ
    って、 それを貫いて延伸して該カテーテルの内腔と連絡するマ
    ニホールドボアを有するマニホールド本体と、 案内ワイヤが該カテーテルの外側の位置からそれを通過
    し、該マニホールドボアおよび該カテーテル内腔内へと
    延伸することを可能にする大きさを有し、かつそれに適
    合させた、該マニホールドボアと連絡するマニホールド
    上のポートと、 該ポートを貫いて延伸する案内ワイヤの周囲に水密シー
    ルを与えて、該案内ワイヤの周囲の流体の通路を該マニ
    ホールドボアと該カテーテルの外側の位置との間に限定
    するように適合させた該ポート内の流体シールと、 該マニホールド本体と該ポート内の案内ワイヤとの間の
    相対運動を制限するように適合させた把握装置と、 該ポートに位置し、該流体シール及び該把握装置を作動
    させるように適合させたアクチュエータとを含むことを
    特徴とするマニホールド。
  12. 【請求項12】 前記アクチュエータの起動が、該流体
    シールおよび該把握装置の一方を作動させるように適合
    させてあり、そして該アクチュエータの継続的な起動
    が、該流体シールおよび該把握装置の他方を作動させる
    ように適合させてある請求項11に記載のマニホール
    ド。
  13. 【請求項13】 前記アクチュエータが、流体シールお
    よび把握装置を作動させて該流体シールを開き、そして
    該把握装置を解放するように更に適合させてある請求項
    11に記載のマニホールド。
  14. 【請求項14】 前記流体シールが、アクチュエータか
    らの力の印加に際して該ボア内に配置された案内ワイヤ
    の周囲で密閉するように適合させてある、マニホールド
    ボアの周囲に配置された圧縮シールを含む請求項11に
    記載のマニホールド。
  15. 【請求項15】 前記把握装置が、マニホールドボア内
    に延伸する案内ワイヤを受容するためのそれを貫くボア
    を画定するコレット、および該案内ワイヤを受容するた
    めのそれを貫くボアを画定するコレット座を含み、該コ
    レットは、アクチュエータからの力の印加に際して該コ
    レット座内に受容されるように適合させてある請求項1
    1に記載のマニホールド。
  16. 【請求項16】 把握装置が、マニホールドボア内に延
    伸する案内ワイヤを受容するためのそれを貫くボアを画
    定するコレット、および該案内ワイヤを受容するための
    それを貫くボアを画定するコレット座を含み、該コレッ
    トは、アクチュエータからの力の印加に際して該コレッ
    ト座内に受容されるように適合させてあり、該コレット
    およびコレット座は圧縮シールに隣接している請求項1
    4に記載のマニホールド。
  17. 【請求項17】 コレット、コレット座および圧縮シー
    ルはアクチュエータからの力を受容するように適合させ
    てある請求項16に記載のマニホールド。
  18. 【請求項18】 マニホールド本体は、アクチュエータ
    からの力の印加によって圧縮シールがそれに向かって圧
    縮される肩部を含む請求項14に記載のマニホールド。
  19. 【請求項19】 カテーテルがバルーンカテーテルであ
    り、内腔が、案内ワイヤを受容することと、膨張させ得
    るバルーンの膨張のための流体を輸送することとの両方
    に適合させてある請求項11に記載のマニホールド。
  20. 【請求項20】 カテーテルのマニホールドを作動させ
    る方法であって、 請求項11に記載のマニホールドを有するカテーテルを
    与える段階とアクチュエータを回転させてポート内に受
    容された案内ワイヤを把握し、そして同じ回転の作用に
    よって該案内ワイヤの周囲に流体シールを与える段階と
    を含むことを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 カテーテルに用いるマニホールドであ
    って、 それを貫いて延伸して該カテーテルの内腔と連絡するマ
    ニホールドボアを有するマニホールド本体と、 流体を該マニホールドボアの中およびカテーテルの内腔
    の中へと送達するために、水密シーリングの方式で流体
    源に接続するような大きさとし、かつそれに適合させ
    た、該マニホールドボアと連絡するマニホールド上のポ
    ートと、 該ポートとの接続の不在下で周囲からマニホールドボア
    を隔離するために該ポートを閉鎖するように作動させる
    ことができることと、 該流体源と該ポートとの接続に際して開放し、そして該
    ポートと該マニホールドボアとの連絡を与えるように、
    また該流体源と該ポートとの遮断に際して閉鎖し、そし
    て該ポートを該マニホールドボアから隔離するように作
    動させることができる該ポート内の閉鎖機構とを含むこ
    とを特徴とするマニホールド。
  22. 【請求項22】 第一位置と第二位置との間で、該マニ
    ホールドとそれとの間の相対運動を許す方式でマニホー
    ルド本体に接続されたキャップを更に含む請求項21に
    記載のマニホールド。
  23. 【請求項23】 キャップが、流体源からの流体を受容
    するように適合させてあり、第一位置で該マニホールド
    ボアと整合するボアを有し、そして該キャップの該ボア
    は、該キャップが該マニホールド本体に対して第二位置
    にあるときは該マニホールドボアと整合しない請求項2
    2に記載のマニホールド。
  24. 【請求項24】 周囲と連絡するガス抜きボアを更に含
    み、キャップが第二位置にあるときは流体源が該ガス抜
    きボアと連絡する請求項22記載のマニホールド。
  25. 【請求項25】 キャップが、流体源に接続するよう
    に、そして起動という方式で該接続によって該流体源に
    水密シールを形成するように適合させてあり、更に該キ
    ャップは、該起動という方式で、一方の位置から他方の
    位置へと移動するように適合させてある請求項22に記
    載のマニホールド。
  26. 【請求項26】 キャップが、水密シールを形成するの
    に必要とされるより低い起動域値に応じて、一方の位置
    から他方の位置へと移動される請求項25に記載のマニ
    ホールド。
  27. 【請求項27】 キャップが、該キャップに対して流体
    源を第一回転方向に回転させることによって該流体源に
    接続するように、そして該流体源を該キャップに強固に
    回し付けることによって該流体源に水密シールを形成す
    るように適合させてあり、更に該キャップが、該マニホ
    ールド本体に対して該キャップを該第一回転方向に回転
    させることによって一方の位置から他方の位置へと移動
    されるように適合させてある請求項22に記載のマニホ
    ールド。
  28. 【請求項28】 キャップが、該キャップに対して流体
    源を反対の回転方向に回転させることによって該流体源
    から離脱するように、そして該流体源を該キャップから
    回し離すことによって該流体源を水密シールから解放す
    るように適合させてあり、更に該キャップが、該マニホ
    ールド本体に対して該キャップを該流体源を解放するよ
    う回転させることによって他方の位置から一方の位置へ
    と移動されるように適合させてある請求項26に記載の
    マニホールド。
  29. 【請求項29】 カテーテルがバルーンカテーテルであ
    る請求項21に記載のマニホールド。
  30. 【請求項30】 カテーテルのマニホールドを作動させ
    る方法であって、 請求項22に記載のマニホールドを有するカテーテルを
    与える段階と、 キャップを流体源に噛み合わせる段階と、 マニホールド本体に対して該キャップを回転させて閉鎖
    機構を開放する段階と、 該キャップに対して該流体源を回転させて該流体源を該
    マニホールド本体に対して密封する段階とを含むことを
    特徴とする方法。
  31. 【請求項31】 それを貫いて延伸する膨張内腔を有
    し、そして使用の際に患者の脈管内での定置に適合させ
    た遠位部分と該患者の体外に延伸するように適合させた
    近位部分とを有する細長い軸と、 該軸の遠位部分に接続かつ配置され、該内腔に連絡する
    膨張バルーンと、 少なくとも該膨張バルーンを貫いて延伸し、該バルーン
    の遠方に配置された遠位のコアワイヤ開口からその遠方
    に延伸する遠位部分を有し、更に、それ自体は脈管内に
    定置されたままにして、該細長い軸および該バルーンを
    引き戻すことを可能にするように該細長い軸に対して可
    動である小さな輪郭のコアワイヤと、 該コアワイヤが該コアワイヤ開口の遠方に延伸する位置
    の遠方のそれの部域で該コアワイヤに接続し、該開口よ
    り大きな輪郭を有し、更に、該コアワイヤは延長ワイヤ
    と結合するための接続をその近位末端に全く有さない先
    端部材とを含むことを特徴とするバルーンカテーテル。
  32. 【請求項32】 バルーンを貫いて延伸し、コアワイヤ
    の一部分が占める第二内腔を画定し、そして遠方に遠位
    のコアワイヤ開口で終端する内側管状部材を更に含む請
    求項31に記載のバルーンカテーテル。
  33. 【請求項33】 細長い軸が、 近位の相対的に硬い部分と、 近位末端で該近位の硬い部分の遠位末端に接続し、そし
    て遠位末端でバルーンに接続する遠位の相対的に柔軟な
    部分とを更に含む請求項32に記載のバルーンカテーテ
    ル。
  34. 【請求項34】 近位のコアワイヤ開口が、細長い軸の
    遠位部分とバルーンとの接点に近接して配置されている
    請求項33に記載のバルーンカテーテル。
JP02860994A 1994-02-25 1994-02-25 脈管内カテーテル Expired - Fee Related JP3638304B2 (ja)

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