JPH07236348A - 青果物保存庫 - Google Patents

青果物保存庫

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JPH07236348A
JPH07236348A JP3019094A JP3019094A JPH07236348A JP H07236348 A JPH07236348 A JP H07236348A JP 3019094 A JP3019094 A JP 3019094A JP 3019094 A JP3019094 A JP 3019094A JP H07236348 A JPH07236348 A JP H07236348A
Authority
JP
Japan
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adsorbent
storage chamber
ethylene
carbon dioxide
gas
Prior art date
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Pending
Application number
JP3019094A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomio Oguma
富雄 小熊
Yasuhiro Aso
康弘 麻生
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】保存室10で発生したエチレンや二酸化炭素を
吸着剤3に吸着させる際に、保存室10の加湿を行う青
果物保存庫を提供すること。 【構成】青果物の保存につれて保存室10のエチレンや
二酸化炭素の濃度が増加するので、ファン26を作動す
る。保存室10内の気体は吸込口2aから通路2に吸い
込まれ、エチレンはエチレン吸着剤31で吸着され、二
酸化炭素は二酸化炭素吸着剤30で吸着され、吸着後の
気体は吹出口2bから保存室10に戻される。水15f
を収容した水受皿15が吹出口2bの近傍に配設され、
吹出口2bから吹き出す気体は湿度が補給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は青果物保存庫に関する。
この保存庫は果実や野菜等の青果物を収納して保存する
場合に適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、果実や野菜等を収納する保存
室に窒素富化ガスを送給して保存室内の酸素濃度を低減
させることにより、果実や野菜などの呼吸を抑え、果実
や野菜などの長期間にわたる鮮度維持を図る装置が本出
願人により開発されている(特開平1−179676号
公報)。
【0003】果実や野菜等から発生するエチレンや高濃
度の二酸化炭素はこれらの保存に悪影響を与えると言わ
れている。例えばエチレンは果実や野菜等の成熟を促進
し、保存期間が長くなると果実や野菜等を過熟させると
言われている。また高濃度の二酸化炭素は青果物の二酸
化炭素障害、例えば褐変や斑点等を招来し易い。そこで
上記公報には、活性炭等のエチレン吸着剤、エチレン濃
度を検出するセンサ、二酸化炭素濃度を検出するセンサ
を装置に装備する技術が開示されている。このもので
は、センサにより検出された保存室のエチレン濃度が所
定値を越えると、ポンプを作動させて保存室の気体をエ
チレン吸着剤に送給し、エチレンをエチレン吸着剤に吸
着させ、これにより保存室の気体のエチレン濃度を低減
させる。また保存室の二酸化炭素濃度が所定値を越える
と、新たな窒素富化ガスを保存室に更に送給すると共に
保存室内の気体を外気に吐出し、これにより保存室の二
酸化炭素濃度を低減することにしている。
【0004】また保存室内の気体が乾燥すると、保存室
における青果物の保存に支障を来すことがある。殊にエ
チレン吸着剤が設けられている場合には、エチレン吸着
剤の種類によっては、気体がエチレン吸着剤を通過する
際において、エチレンばかりか気体中の必要水分子まで
吸着してしまい、これに起因して保存室の湿度の低下を
招来する。
【0005】そこで上記した公報に係る装置では、湿度
センサ及び加湿器を設け、保存室の湿度が所定値以下と
なったと湿度センサにより検出されたときには、加湿器
を作動させ、保存室の湿度を高めることにしている。ま
た特公昭57−778号公報には、果実や野菜等を収納
する保存室の気体を窒素濃縮装置に送給して、その気体
の窒素濃度を高めて窒素富化状態とし、その窒素富化と
した気体を再び保存室に戻し、かかる操作を繰り返すこ
とにより保存室の酸素濃度を低減させ、以て青果物の貯
蔵に適する様にした貯蔵方法が開示されている。更にこ
の公報では、保存室と窒素濃縮装置との間にエチレン除
去装置を介在させ、保存室の気体をエチレン除去装置を
経由して窒素濃縮装置に送給し、これにより保存室のエ
チレンを除去する技術が開示されている。
【0006】また上記した特公昭57−778号公報で
は、第2吸着剤を別途設け、窒素富化状態の気体を得る
に先立ち、保存室の気体を第2吸着剤に送り、第2吸着
剤に気体中の水分を吸着させ、そして、第2吸着剤に吸
着させた水分を再び第2吸着剤から脱離させ、窒素富化
状態とした気体を保存室に戻す際に同時に水分も保存室
に戻し、これにより保存室における湿度を維持する技術
が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで前者の公報に
係る装置では、既述の様に、保存室の湿度が所定値以下
となったと湿度センサにより検出されたときには、加湿
器を作動させ、保存室の湿度を高めるものであるが、必
ずしも充分ではない。また後者の公報に係る装置では、
水分を吸着させる第2吸着剤を別途必要とし、小型化、
コストの面で不利である。
【0008】本発明は上記した実情に鑑みなされたもの
である。請求項1の課題は、吸着剤を経由させる気体を
利用することにより、保存室における加湿を効果的にす
る青果物保存庫を提供することにある。請求項2の課題
は、請求項1の課題に加えて、吸着剤の再生を図り得、
しかもエチレン吸着剤を二酸化炭素吸着剤の上流に配置
することにより、エチレン吸着剤の吸着性能の確保に有
利な青果物保存庫を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の青果物保存庫
は、青果物が収納される保存室と、保存室に対面する吸
込口及び吹出口を備えた循環通路とを備えた保存庫本体
と、循環通路に配設され、循環通路を通る気体が接触す
る吸着剤を保持する吸着剤保持部と、保持室の気体を吸
込口から循環通路に吸込み、吹出口から吹き出して保存
室に戻す気体送給手段と、保存庫本体に配設され保存室
の湿度を高める水が収容される加湿部とで構成され、循
環通路の吹出口及び吸込口の少なくとも一方は、加湿部
の近傍に配設されていることを特徴とするものである。
【0010】保存庫本体は、家庭や事業所等の室内に設
置される箱体方式、室壁埋設方式、システムキッチン組
込み方式、自動車等の車両組込み方式等を採用できる。
吸着剤は、物理的に吸着する形態、パラジウム等の触媒
を介して化学反応により反応生成物を形成した状態で吸
着する形態も含む。吸着剤は青果物から発生するエチレ
ンや二酸化炭素を吸着するものを採用できる。エチレン
を吸着する代表的な吸着剤は、活性炭にパラジウムを混
入させたものを採用できる。二酸化炭素を吸着する代表
的な吸着剤は、活性炭を採用できる。循環通路は保存室
内に配置されていても、保存室の外方に配置されていて
も良い。循環通路は中空パイプで構成できる。通路の吸
込口及び吹出口はそれぞれ1個に限定されるものではな
く、それぞれ2個以上でも良い。気体送給手段はファ
ン、ポンプ、コンプレッサ等を採用できる。
【0011】請求項2の青果物保存庫は、吸着剤を加熱
して再生する加熱手段を備え、吸着剤保持部は、二酸化
炭素吸着能をもつ二酸化炭素吸着剤と、二酸化炭素吸着
剤の上流側に位置しエチレン吸着能をもつエチレン吸着
剤とを保持することを特徴とするものである。加熱手段
は、電流通電による抵抗加熱で発熱させる方式が一般的
であり、吸着剤の外側に略同軸的に配置されたコイル状
をなす発熱体で形成できる。コイル状をなす発熱体は、
吸着剤の外側に1重コイル状に、または2重以上のコイ
ル状に配置されていても良い。
【0012】
【作用】請求項1の青果物保存庫では、気体送給手段に
より、保存室の気体は吸込口から循環通路に吸い込ま
れ、吸着剤を通過して吹出口から保存室に戻される。こ
の際、保存室の気体のあまり有用とはいえない気体成
分、例えばエチレンや必要以上の二酸化炭素等は吸着剤
に吸着除去される。
【0013】ところで加湿機能をもつ加湿部の近傍は、
保存室における他の空間部分よりも水分子が多くなるも
のである。この点請求項1の青果物保存庫では、循環通
路の吹出口や吸込口の少なくとも一方は加湿部の近傍に
配設されているため、加湿部から発生した水分子は、吹
出口や吸込口を経由する気体に吸収され易い。また一般
的にはエチレン吸着剤のエチレン吸着性能は水分がある
程度あった方が良いと言われている。仮に、二酸化炭素
吸着剤の下流側にエチレン吸着剤が配置されていると、
保存室の気体はエチレン吸着剤よりも先に二酸化炭素吸
着剤に到達するので、気体に含まれている水分子は二酸
化炭素吸着剤によって吸着除去される。そのため下流側
のエチレン吸着剤に到達した気体は水分子が減少してお
り、従ってエチレン吸着剤におけるエチレン吸着性能が
低下するおそれがある。この点請求項2の青果物保存庫
では、二酸化炭素吸着剤の上流側にエチレン吸着剤が配
置され、保存室の気体は先にエチレン吸着剤に到達する
ので、エチレン吸着剤に到達した気体中の水分子の残留
度は高く、これによりエチレン吸着剤における吸着性能
は確保される。
【0014】また請求項2の青果物保存庫では、加熱手
段により吸着剤を加熱すれば、吸着剤は再生される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。この例は家庭等の室内に設置される方式の保存庫
に適用したものである。 (実施例の構成)図1は全体構成の概念図を示す。図1
に示す様に保存庫本体1は、保存室10を備えた箱体で
構成されている。この箱体は断熱材をもつので、保存室
10の低温維持に有利である。保存室10には図示はし
ないが収納棚が装備される。保存室10のドア10iが
開放されて、保存室10には果実、野菜、穀類等の青果
物が装入され収納される。保存庫本体1には循環通路2
を形成するパイプ2rが配設されている。循環通路2の
上流側には三方式の電磁弁21が装備されている。循環
通路2の下流側には三方式の他方の電磁弁22が装備さ
れている。循環通路2の一端に形成された吸込口2aは
保存室10の上部に対面し、循環通路2の他端に形成さ
れた吹出口2bは保存室10の下部に対面し、これによ
り吸込口2aは吹出口2bの上方に配置されている。
【0016】循環通路2において電磁弁21と電磁弁2
2との間にはファン収納室24、吸着剤保持部25が配
置されている。ファン収納室24には、モータ26eで
作動されるファン26が配置されている。更に吸着剤保
持部25の吸着室25xには吸着剤3が配置されてい
る。吸着剤3は、二酸化炭素のガスを吸着する二酸化炭
素吸着剤30と、二酸化炭素吸着剤30の上流側におい
て二酸化炭素吸着剤30に接近して直列に配置されエチ
レンのガスを吸着するエチレン吸着剤31とで構成され
ている。
【0017】図2に示す様に吸着剤保持部25の開口2
5fを閉じる蓋体25hを開放した状態で、吸着剤保持
部25の吸着室25xに二酸化炭素吸着剤30及びエチ
レン吸着剤31が着脱可能に装入される。従って二酸化
炭素吸着剤30及びエチレン吸着剤31は交換可能であ
る。図2に示した様に、二酸化炭素吸着剤30は、循環
通路2と略平行な多数個の微細な細孔30c(セル数:
300個/平方インチ)をもつハニカム構造体で形成さ
れている。エチレン吸着剤31は、多数個の微細な細孔
31c(セル数:300個/平方インチ)をもつハニカ
ム構造体で形成されている。ハニカム構造体を採用すれ
ば、一般的には、圧力損失の低減を図り得て気体送給手
段の小型化に有利であり、また、ペレット方式に比較し
て熱容量の低減に有利で加熱手段の小型化にも有利であ
る。なおハニカム構造体に限らず粒状体を装填したペレ
ット方式を採用しても良い。
【0018】上記した細孔30c及び細孔31cは平面
略四角形状であるが、これに限らず略丸形状でも良い。
なお細孔30c及び細孔31cが平面略四角形状であれ
ば、四角の隅部では細孔を通過する気体の摩擦抵抗及び
流過抵抗が増大するので、乱流化の促進や気体の流速を
低下させるのに有利であり、吸着性能の向上に貢献でき
る。
【0019】二酸化炭素吸着剤30は活性炭で形成され
ている。エチレン吸着剤31は、活性炭に触媒としてパ
ラジウムを1〜2wt%混入して形成されている。図1
に示す様に吸着剤保持部25には加熱手段としての抵抗
加熱式のヒータ4が配置されている。本実施例ではヒー
タ4は保存室10の外部に配置されているので、保存室
10の低温維持に有利である。場合によってはヒータ4
は保存室10の内部に配置することもできる。
【0020】本実施例ではヒータ4は二酸化炭素吸着剤
30及びエチレン吸着剤31のうち保存室10と反対の
側に配置されている。従って低温に維持される保存室1
0からヒータ4を極力遠ざけることができ、ヒータ4の
熱が保存室10に伝達されることを回避するのに有利で
あり、保存室10の低温維持に一層有利である。しかし
ヒータ4の位置はこれに限定されるものではない。
【0021】更に図1に示す様に電磁弁21には外気に
対面する導入口29aをもつ導入路29がつながれてい
る。導入路29には、導入口29aから導入する外気の
塵埃を除去するエアフィルタ29fが配置されている。
他方の電磁弁22には外気に対面する導出口28bをも
つ導出路28がつながれている。図1に示す様に保存庫
には冷却手段5が配置されている。冷却手段5は、電流
の通電により発熱する発熱部及び吸熱する吸熱部を備え
たペルチェ素子50と、ペルチェ素子50の発熱部側に
配置された放熱盤51と、ペルチェ素子50の吸熱部側
に配置された冷却盤52とを備えている。冷却盤52に
より保存室10内は、青果物の貯蔵に適する様に冷却さ
れる。放熱盤51には、モータ53eで作動される放熱
ファン53が対面しており、放熱ファン53からの送風
により放熱盤51からの放熱を促進する様にしている。
ペルチェ素子50はコンプレッサを用いずに保存室10
内を低温化できるので、騒音防止、小型化に有利であ
る。なお冷却手段は、ペルチェ素子50による冷却方式
に限定されるものではなく、凝縮器で凝縮した冷媒を蒸
発器で気化した際の吸熱により冷却する方式でも良く、
従って冷媒通路にコンプレッサ、凝縮器、蒸発器などを
設ける方式でも良い。
【0022】保存室10の底部付近には加湿部としての
水受皿15が配置され、水受皿15に水15fが貯溜さ
れている。水受皿15は吹出口2bに接近している。冷
却盤52、保存室10の室壁等で生成した結露等の水滴
を水受皿15に重力により案内する案内部10nが設け
られている。従って、案内部10nを介して水滴を水受
皿15に案内でき、水受皿15への水補給を軽減または
解消できる。なお加湿部は蒸気を放出する超音波加湿器
等の加湿器としても良い。更に保存室10には温度セン
サ16、庫内灯17が配置されている。
【0023】本実施例の保存庫には制御手段としてのコ
ントロール基板6が装備されている。コントロール基板
6は、導線50tを介してペルチェ素子50を制御し、
導線53tを介して放熱ファン53を制御し、導線4t
を介してヒータ4を制御し、導線26tを介してファン
26を制御し、導線21tを介して電磁弁21を制御
し、導線22tを介して電磁弁22を制御する。
【0024】本実施例では、電磁弁21、22は通常の
使用状態では第1の連通状態に維持されているが、コン
トロール基板6により第1の連通状態から第2の連通状
態に切り換え可能、また第2の連通状態から第1の連通
状態に切り換え可能とされている。ここで、第1の連通
状態では、吸着剤保持部25の吸着室25xと吸込口2
a及び吹出口2bとが連通することにより、吸着剤3と
保存室10とが連通し、かつ、吸着剤保持部25の吸着
室25xと導入口29a及び導出口28bとが非連通と
されることにより、吸着剤3と外気とが非連通とされ
る。また第2の連通状態では、吸着剤保持部25の吸着
室25xと吸込口2a及び吹出口2bとが非連通される
ことにより、吸着剤3と保存室10とが非連通とされ、
かつ、吸着剤保持部25の吸着室25xと導入口29a
及び導出口28bとが連通されることにより、吸着剤3
と外気とが連通される。
【0025】温度センサ16は保存室10の温度を測定
するものであり、その検出信号は信号線16tを介して
コントロール基板6に入力される。庫内灯17はドアス
イッチ10h及び導線17tを介してコントロール基板
6に接続されており、保存室10を開閉するドア10i
が開くと、ドアスイッチ10hの接点a、bが導通し庫
内灯17は点灯する。このときには接点a、cは非導通
となり、電磁弁21、22は作動しない様になる。なお
ドア10iが閉塞状態であると、ドアスイッチ10hの
接点a、cが導通し電磁弁21、22は作動可能とな
る。
【0026】(使用)さて、上記した構成に係る青果物
保存庫を使用する場合について説明する。保存室10に
は果実、野菜等の青果物が収納される。またコントロー
ル基板6により制御されるペルチェ素子50の作用によ
り、保存室10は低温(例えば0°C〜数°C程度)に
維持される。冷却盤52に付着していた結露等の水滴は
重力により案内部10nを介して水受皿15に案内され
る。
【0027】通常の使用状態では、コントロール基板6
は電磁弁21、22を制御して第1の連通状態としてい
る。従って吸込口2aおよび吹出口2bが吸着剤3に連
通すると共に、導出口28b及び導入口29aは吸着剤
3と非連通となる。この様に導出口28b及び導入口2
9aは吸着剤3と非連通とされるので、保存室10内の
気体即ち冷気は導出口28b及び導入口29aから外気
に漏れず、従って保存室10の低温状態は維持される。
【0028】青果物の保存につれて、青果物からはエチ
レンや二酸化炭素が発生し、保存室10のエチレン濃度
や二酸化炭素濃度が増加する。果実からは主にエチレ
ン、野菜からは主に二酸化炭素が発生すると言われてい
る。しかし保存室10のドア10iが開放されると、保
存室10に溜まっていたエチレンや二酸化炭素は外気に
排出されるので、保存室10のエチレンや二酸化炭素の
過剰濃度は自然に是正され、吸着処理をあえて実施する
必要がない。
【0029】一方、青果物を保存したままでドア10i
が継続して閉塞されたままであると、前述の様に保存室
10のエチレン濃度や二酸化炭素濃度が増加する。エチ
レンや二酸化炭素が過剰に存在すると、青果物の長期保
存に悪影響を与えるので、吸着処理を実施してエチレン
や二酸化炭素を保存室10から取り除く必要がある。そ
こで本実施例では、ドア10iの未開放時間が所定時間
T1(適宜設定できるが、例えば1時間〜3時間)継続
すると、保存室10のエチレン濃度や二酸化炭素濃度が
増加するので吸着処理が実施される。かかる吸着処理で
は、前述から理解できる様に電磁弁21、22は第1の
連通状態であり、吸込口2aおよび吹出口2bが吸着剤
3に連通していると共に、導出口28b及び導入口29
aは吸着剤3と非連通とされている。更に吸着処理で
は、コントロール基板6によりファン26が所定時間T
2(適宜設定できるが、例えば12分間)作動される。
これによりエチレンや二酸化炭素を含む保存室10内の
気体は吸込口2aから循環通路2に矢印A1方向に吸い
込まれ、電磁弁21、ファン26を通過し、ファン26
の圧送作用により気体はエチレン吸着剤31、二酸化炭
素吸着剤30に圧送され、更に電磁弁22を経て吹出口
2bから矢印A2方向に保存室10に戻される。このと
き、気体に含まれるエチレンはエチレン吸着剤31で吸
着され、二酸化炭素は二酸化炭素吸着剤30で吸着され
る。従って吹出口2bから保存室10に戻される気体
は、エチレンや二酸化炭素が低減または完全除去された
ものとなる。かかるファン26は所定時間T2作動する
ので、かかる吸着処理はその間実施される。
【0030】ファン26の作動が停止した後、再びドア
10iの未開放時間が所定時間T1継続すると、エチレ
ンや二酸化炭素が保存室10内に再び溜まるので、コン
トロール基板6によりファン26が再び作動され吸着処
理が実施される。これにより保存室10内の気体は吸込
口2aから循環通路2に吸い込まれ、前述同様に電磁弁
21、ファン26、エチレン吸着剤31、二酸化炭素吸
着剤30、電磁弁22を経て吹出口2bから保存室10
に戻される。かかる吸着処理が繰り返されることによ
り、保存室10内の気体はエチレンや二酸化炭素が低減
または完全除去されたものとなる。
【0031】かかる吸着処理では、循環通路2の吹出口
2bから保存室10に戻される気体の湿度は、活性炭を
主要成分とする多孔質性をもつ吸着剤3を通過している
ため、保存室10の気体の湿度よりも低くなりがちであ
る。その理由は、気体中の水分子が吸着剤3で吸着除去
されるからである。この点本実施例では吹出口2bと水
受皿15とは接近しており、また水受皿15の近傍では
水15fから蒸散した水分子の濃度が高いものである。
従って、吹出口2bから保存室10に戻される気体は水
受皿15の水15fから水分を補給される。よって保存
室10の気体の湿度維持に有利であり、青果物の乾燥防
止に有利である。
【0032】ところで上記した吸着処理が多数回繰り返
されると、エチレン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤30
の吸着作用は次第に低下する。そこで本実施例では吸着
処理が所定回数繰り返されると、エチレン吸着剤31や
二酸化炭素吸着剤30を再生する再生処理が実施され
る。即ち再生処理ではヒータ4を作動させてこれを発熱
させ、エチレン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤30を加
熱する。なおエチレン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤3
0の加熱温度は適宜設定できるが、本実施例では例えば
80〜130°C程度である。これによりエチレン吸着
剤31や二酸化炭素吸着剤30に付着していた物質は脱
離し、エチレン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤30は再
生し、それらの吸着能力が復帰する。再生は、吸着物
質、生成物質の加熱による蒸散によるものと推察され
る。
【0033】かかる再生処理では、コントロール基板6
はヒータ4への通電と共に電磁弁21、22を制御して
第2の連通状態とするものである。従って導入口29a
及び導出口28bが吸着剤3に連通すると共に、吸込口
2a及び吹出口2bは吸着剤3と非連通となる。更にか
かる再生処理ではコントロール基板6はヒータ4への通
電と共にファン26を作動させる。そのため外気が導入
口29aから矢印C1方向に循環通路2内の吸着剤3に
導入され、更に導出口28bから矢印C2方向に外気に
導出される。したがって、エチレン吸着剤31や二酸化
炭素吸着剤30から脱離した物質は、導出口28bから
外気に導出される。よってその物質が吹出口2bから保
存室10に戻ることは回避される。
【0034】(実施例の効果)以上説明した様に本実施
例によれば、ヒータ4によりエチレン吸着剤31や二酸
化炭素吸着剤30を再生できる。従ってエチレン吸着剤
31や二酸化炭素吸着剤30を吸着剤保持部25に一旦
装着しておけば、再生処理を何回も繰返すことにより、
エチレン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤30の吸着性能
を長期間にわたり良好に維持できる。従って保存室10
内のエチレンや二酸化炭素の過剰濃度の回避に有利であ
り、保存室10に収納されている青果物の長期保存に適
する。また本実施例ではエチレン吸着剤31や二酸化炭
素吸着剤30を再生できるので、エチレン吸着剤31や
二酸化炭素吸着剤30の交換の頻度を低減させ得る。
【0035】また保存室10のうち、水受皿15付近は
水15fの蒸発が進行するので水分子濃度は他の部分よ
りも高いものである。この点本実施例では図1から理解
できる様に吹出口2bと水受皿15とは接近しているの
で、吹出口2bから吹き出される気体は水分子を直ちに
補給され、湿度が補われる。従って保存室10の気体の
湿度の維持に有利であり、青果物の乾燥防止に有利であ
る。湿度が補われる理由は以下の様である。即ち一定体
積に含まれる水蒸気量をeとし、その空気の飽和水蒸気
量をEとすると、湿度は{(e/E)×100}%を意
味する。ここで飽和水蒸気量Eは温度によって変動し,
低温ほど少ないものである。故に、低温に維持される保
存室10においては水受皿15の水fの蒸発によっても
湿度は補われる。しかも上記した加湿処理はファン26
と吸着剤3とで吸着処理が実施される際に同時に達成さ
れるので、加湿送風用のファンを別途装備する必要がな
い。
【0036】また吹出口2bから保存室10内に吹き出
される気体は、保存室10の気体よりも温度が高くなり
易い。その理由は、循環通路2が保存室10の外側に配
置されている影響、吸着剤3を気体が通過する影響等の
ため等である。この点本実施例では、吹出口2bは吸込
口2aの下方に配置されているので、保存室10の温度
よりも温度が高い気体が吹出口2bから吹き出される場
合には、吹き出された温度の高い気体は対流等により保
存室10で上昇する。よって吹出口2bから吹き出され
る気体は水受皿15の水15fにより水分子を補給され
た後に上昇するので、保存室10の気体の湿度の均一
化、更には温度の均一化にも有利であり、保存室10内
の雰囲気の均一化に貢献できる。
【0037】また保存室10内の高さ方向における温度
分布をみると、一般的には対流を考慮すると保存室10
の上部は下部よりも気体の温度が高くなり易い。この点
本実施例では、吸込口2aは吹出口2bの上方に配置さ
れているので、保存室10内の下部よりも温度が高い気
体を吸込口2aから循環通路2に吸い込ませるのに有利
となる。従って保存室10の冷気確保に有利であり、保
存室10の低温維持に有利である。
【0038】また本実施例では冷却盤52や保存室10
の室壁等に付着していた結露等の水滴は重力により案内
部10nを介して水受皿15に案内されるので、水受皿
15への水補給作業を軽減または回避できる。ところ
で、一般的にはエチレン吸着剤31のエチレン吸着性能
はある程度水分があった方が良いと言われている。エチ
レンを吸着する際に生成する物質の生成反応を水分が促
すためと考えられている。ここで、仮に、二酸化炭素吸
着剤30がエチレン吸着剤31の上流側に配置されてい
ると、保存室10の気体はエチレン吸着剤31よりも先
に二酸化炭素吸着剤30に到達するので、気体に含まれ
ている水分子は二酸化炭素吸着剤30によって吸着除去
される。そのため下流側のエチレン吸着剤31に到達し
た気体は水分子が減少しており、従ってエチレン吸着剤
31におけるエチレン吸着性能が低下するおそれがあ
る。この点本実施例では、二酸化炭素吸着剤30の上流
側にエチレン吸着剤31が配置されているので、吸着処
理において保存室10の気体は先にエチレン吸着剤31
に到達するので、エチレン吸着剤31では気体中の水分
子がある程度残留しており、これによりエチレン吸着剤
31における吸着性能は良好に確保され、エチレン吸着
に有利である。
【0039】また多孔質の活性炭を主要成分とするエチ
レン吸着剤31は二酸化炭素を吸着する性能も併せ有す
るので、二酸化炭素吸着面積がエチレン吸着剤31のぶ
ん増加し、二酸化炭素の吸着除去に有利であり、二酸化
炭素吸着剤30の小型化を図り得る。またドア10iの
開放が頻繁に行われる場合には、保存室10のエチレン
や二酸化炭素は外気に排出されるので、吸着処理を実施
してエチレン濃度や二酸化炭素濃度を低減させる必要性
が乏しい。この点本実施例ではドア10iの未開放時間
が所定時間T1継続したときのみ吸着処理が実施される
ので、保存室10の冷たい気体を循環通路2内に不必要
に流入させず、保存室10の低温維持に有利である。
【0040】また、ヒータ4のオフ直後においてもエチ
レン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤30の持っている熱
によりエチレン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤30の再
生処理が進行し、上記した吸着物質や反応生成物がエチ
レン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤30から脱離するお
それがある。この点本実施例では再生処理を終える際に
は、ヒータ4の作動をオフとした時点からファン26を
しばらく作動させつつ電磁弁21、22を第2の連通状
態に維持するものである。従って、その間に外気を導入
口29aから吸着剤3に吸込み、導出口28bから排出
する。よって、ヒータ4のオフ直後にエチレン吸着剤3
1や二酸化炭素吸着剤30から脱離した物質を導出口2
8bから外気に確実に排出でき、かかる物質を循環通路
2内に残留させない利点が得られる。即ち再生処理の末
期においてエチレン吸着剤31や二酸化炭素吸着剤30
から脱離した物質が保存室10に放出されることは、防
止される。
【0041】(他の例)図3に示す例の様に水受皿15
の水15fの水面に対して循環通路2の吹出口2bを斜
め方向から対面させても良い。この場合には吹出口2b
から吹き出される気体が水15fの水面に当たり易いの
で、湿度の補給に有利である。また図4に示す例の様に
スポンジ、金属多孔質体等の多孔質体15wを水受皿1
5に設け、多孔質体15wと吹出口2bとを対面させ、
循環通路2の吹出口2bから吹き出す気体を多孔質体1
5wに当てることにしても良い。多孔質体15wは水受
皿15の水15fを含み、湿潤状態となるので、加湿に
有利である。多孔質体15wは殺菌性、減菌性をもつも
のが好ましく、例えば銀ゼオライト、殺菌剤や減菌剤を
含浸させたものを用いることができる。
【0042】また図5に示す例の様に水受皿15に超音
波振動子15xを設け、吹出口2rから気体を水煙15
yに当てることにしても良い。更にまた吹出口2bの近
傍に水受皿15を設ける上記した方式の替わりに、循環
通路2の他方の開口である吸込口2aの近傍に水受皿を
設けることもできる。更には吹出口2bの近傍及び吸込
口2aの近傍の双方に水受皿の様な加湿部を設けること
もできる。
【0043】また図1に示す例では、エチレン吸着剤3
1及び二酸化炭素吸着剤30の双方を装備しているが、
エチレン吸着剤31のみ或いは二酸化炭素吸着剤30の
みを装備することにしても良い。図1に示す例では循環
通路2、吸着剤3、ファン26は保存室10の外方に配
置されているが、これに限定されず、保存室10に内部
に配置されていても良い。
【0044】(制御形態)図1に示す保存庫の制御形態
の一例を図6〜図9に示す。図6はコントロール基板6
のCPUが実行するメインルーチンを示す。この例では
電源投入と共にメインルーチンがスタートする。そして
ステップS1でレジスタやフラグ等の初期設定がなさ
れ、ステップS2で内部タイマがスタートし、ステップ
S3で温度処理サブルーチンが実行され、ステップS4
でエチレン、二酸化炭素吸着処理サブルーチンが実行さ
れ、ステップS5で再生処理サブルーチンが実行され、
ステップS6でその他の処理サブルーチンが実行され、
ステップS7で内部タイマの終了を待ってステップS2
に戻る。これにより1ルーチンに要する時間が一定時間
に規定され、CPUの機能確保に有利である。
【0045】図7はCPUが実行する温度処理サブルー
チンを示す。図7に示す様にステップS300で保存室
10の温度Tが第1基準温度T1 以上か判定され、第1
基準温度T1 以上であれば保存室10の温度は高めのた
め、ステップS302でペルチェ素子50をオンとし、
メインルーチンにリターンする。ステップS300での
判定の結果、保存室10の温度Tが第1基準温度T1
上でなければ、ステップS304に進み、保存室10の
温度Tが第2基準温度T2 (T1 >T2 )未満か判定
し、未満であれば保存室10内は冷却しすぎのため、ス
テップS306に進み、ペルチェ素子50をオフとし、
メインルーチンにリターンする。ステップS304の判
定の結果NOであれば、メインルーチンにリターンす
る。この温度処理サブルーチンにより保存室10の温度
は、基本的には第1基準温度T1 と第2基準温度T2
の間に維持される。
【0046】図8はCPUが実行するエチレン、二酸化
炭素吸着処理サブルーチンを示す。図8に示す様にステ
ップS400で保存室10のドア10iが閉じられてい
るか判定し、閉じられておればステップS402に進
み、吸着フラグが『0』か判定する。吸着フラグの
『0』は吸着処理を実施していない状態を意味し、吸着
フラグの『1』は吸着処理を実施する状態を意味し、前
記した初期設定において『0』に設定されるものであ
る。ステップS402での判定の結果、吸着フラグが
『0』であれば、ステップS404に進みタイマAをイ
ンクリメントする。タイマAはドア10iの未開放時間
を測定するものである。更にステップS406でタイマ
Aがタイムオーバか判定し、タイマAがタイムオーバで
なければ、エチレン濃度や二酸化炭素濃度が許容値以内
であるとみなし、メインルーチンにリターンする。ステ
ップS406での判定の結果タイムオーバであれば、ド
ア10iの未開放時間が所定時間T1経過しているの
で、保存室10のエチレン、二酸化炭素濃度が高まって
いるとみなし、吸着処理を実施する。そこでステップS
408に進みファン26をオンとし、吸込口2aから保
存室10の気体を循環通路2内に吸い込む。更にステッ
プS410でタイマBをインクリメントする。タイマB
は吸着処理におけるファン26の作動時間T2を規定す
るものである。そしてステップS412でタイマBがタ
イムオーバか判定し、NOであればステップS414に
進み吸着フラグを『1』にセットし、メインルーチンに
リターンする。ステップS412での判定の結果、タイ
マBがタイムオーバであれば、ファン26が所定時間T
2作動してエチレンや二酸化炭素の吸着が実施されたの
で、保存室10のエチレンや二酸化炭素の濃度は許容値
内に戻ったとみなし、吸着処理を終了する。即ち、ステ
ップS416に進み、吸着処理を終了すべくタイマA、
タイマBをクリヤにし、更に吸着フラグを『0』に戻
し、ファン26をオフにし、カウントCを1回ぶん増加
させ、そしてメインルーチンにリターンする。カウント
Cは吸着処理の実施回数を意味し、吸着処理が実施され
るたびに『1』増加する。カウントCが所定回数になっ
たら、吸着処理の回数が増しているので、エチレン吸着
剤31及び二酸化炭素吸着剤30の吸着能力が低下して
いるとみなし、再生処理を実施する必要がある。
【0047】ステップS400での判定の結果、ドア1
0iが開放しておれば、保存室10の過剰のエチレンや
二酸化炭素等は外気に自然に放出されるので、吸着処理
を実施する必要がない。そこでステップS420に進み
タイマA、タイマBをクリヤにし、吸着フラグを『0』
に戻し、ファン26をオフにし、メインルーチンにリタ
ーンする。
【0048】同様に、ドア10開放後に閉塞した時点か
ら所定時間T1以内には、保存室10のエチレン濃度、
二酸化炭素濃度は許容値以内とみなされるので、吸着処
理を実施する必要がない。そこでステップS406での
判定の結果、ドア10iの未開放時間を測定するタイマ
Aがタイムオーバでなけれは、ステップS406からメ
インルーチンにリターンする。
【0049】図9はCPUが実行する再生処理のサブル
ーチンを示す。図9に示す様にステップS500でカウ
ントCが所定値C1 に達したか否か判定する。カウント
Cが所定値C1 に達していなけば、吸着処理の回数が少
なくエチレン吸着剤31及び二酸化炭素吸着剤30の吸
着能力は支障がない程度に維持されているとみなされる
ので、ステップS502で再生フラグを『0』にし、ス
テップS504でヒータ4をオフとし、メインルーチン
にリターンする。ここで再生フラグの『0』は再生処理
を実施しないことを意味し、再生フラグの『1』は再生
処理を実施することを意味し、前記した初期設定におい
て『0』に設定される。
【0050】ステップS500での判定の結果、カウン
トCが所定値C1 に達していれば、再生処理を実施する
必要がある。即ち、ステップS506に進み、フラグF
が『0』か判定し、『0』であれば、ステップS508
に進み再生フラグが『0』か判定し、『0』であれば、
ステップS510で電磁弁21、22を第2の連通状態
に切り換え、導入口29a、吸着剤3、導出口28bと
を互いに連通させる。そしてステップS512に進み、
ファン26およびヒータ4をオンとし、ステップS51
4で、ヒータ4の加熱時間を規定するヒータタイマをイ
ンクリメントする。ステップS516での判定の結果、
ヒータタイマがタイムオーバでなければ、ステップS5
18において再生フラグを、再生処理の実施を意味する
『1』にし、メインルーチンにリターンする。従って次
回のステップS508における判定ではステップS50
8からステップS514に進むことになる。
【0051】ステップS516での判定の結果、ヒータ
タイマがタイムオーバであれば、再生処理を終了すべく
ステップS520でヒータ4をオフとする。更にステッ
プS522でタイマDをインクリメントし、ステップS
524でタイマDがタイムオーバか判定する。タイマD
はヒータ4をオフとした直後においてファン26のみを
作動させている時間を規定するものである。ヒータ4を
オフとした時点からタイマDに規定されている時間、フ
ァン26を作動させることにより、熱を帯びるエチレン
吸着剤31及び二酸化炭素吸着剤30から脱離した物質
を保存室10に流入させることなく、導出口28bから
外気に確実に排出できる。
【0052】ステップS524での判定の結果、タイマ
Dがタイムオーバでなければ、ステップS526に進
み、フラグFを『1』にする。従って次回のステップS
506での判定ではフラグFは『1』のため、ステップ
S506からステップS522に進む。ここでフラグF
の『1』は、ヒータ4がオフとなった後にファン26が
作動している状態を意味し、前記した初期設定において
フラグFは『0』に設定される。
【0053】ステップS524での判定の結果、タイマ
Dがタイムオーバであれば、ヒータ4オフ後におけるフ
ァン26の作動を終了すべく、ステップS528でファ
ン26をオフとし、再生フラグ及びフラグFを『0』に
し、カウントCをクリヤし、電磁弁21、22を第1の
連通状態に切り換え、吸込口2a及び吹出口2bと吸着
剤3とを連通させる。
【0054】なおステップS506での判定の結果、フ
ラグFが『1』の場合にはステップS522に進み、タ
イマDをインクリメントし、ヒータ4がオフとなった後
におけるファン26が作動している時間を計測する。
(付記)上記した実施例から次の技術的思想も把握でき
る。この付記項の青果物保存庫は、循環通路に配設さ
れ、吸着剤と保存室とを連通すると共に吸着剤と外気と
を非連通とする第1の連通状態と、吸着剤と外気とを連
通すると共に吸着剤と保存室とを非連通とする第2の連
通状態とに循環通路を切り替える弁手段と、弁手段の第
1の連通状態のときに加熱手段を非作動とすると共に気
体送給手段を作動させて保存室の気体を吸着剤に送給
し、かつ、弁手段の第2の連通状態のときに気体送給手
段および加熱手段を共に作動させて、吸着剤に吸着して
いた吸着物質や反応生成物等の物質を脱離させて外気に
放出する様に、気体送給手段、弁手段及び加熱手段を制
御する制御手段とを備えていることを特徴とするもので
ある。この付記項では、吸着剤の再生時に吸着剤から脱
離した吸着物質等の物質を確実に外気に排出できる。よ
ってその物質の保存室への流入回避に有利である。
【0055】
【発明の効果】以上説明した様に請求項1の青果物保存
庫では、吹出口及び吸込口の少なくとも一方は加湿部の
近傍に配設されているので、吹出口や吸込口を経由する
気体は水分子を直ちに補給され、湿度が補われる。従っ
て保存室の気体の湿度の維持に有利であり、青果物の乾
燥防止に有利である。しかも上記した加湿処理は気体送
給手段と吸着剤とで吸着処理が実施される際に同時に達
成されるので、加湿送風用の気体送給手段等を装備する
必要がない。
【0056】また請求項2の青果物保存庫では、加熱手
段が作動して吸着剤が加熱され、吸着剤は再生される。
従って吸着剤の使用期間を長くでき、青果物の長期保存
に有利である。更に請求項2の青果物保存庫では、二酸
化炭素吸着剤の上流側にエチレン吸着剤が配置されてい
るので、保存室の気体は先にエチレン吸着剤に到達し、
エチレン吸着剤に到達した気体は水分子残留度が高い。
これによりエチレン吸着剤における吸着性能は確保され
る。またエチレン吸着剤が二酸化炭素吸着性能を併せ有
する場合には、二酸化炭素の吸着面積の確保にも有利で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例装置の全体の構成図である。
【図2】吸着剤保持部に吸着剤を保持する形態を示す要
部の斜視図である。
【図3】他の例に係る要部の概略構成図である。
【図4】更に他の例に係る要部の概略構成図である。
【図5】更に他の例に係る要部の概略構成図である。
【図6】CPUが実行するメインルーチンを示すフロー
チャートである。
【図7】CPUが実行する温度処理サブルーチンを示す
フローチャートである。
【図8】CPUが実行するエチレン、二酸化炭素吸着処
理サブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】CPUが実行する再生処理サブルーチンを示す
フローチャートである。
【符号の説明】
図中、1は保存庫本体、10は保存室、15は水受皿
(加湿部)、2は循環通路、26はファン(気体送給手
段)、2aは吸込口、2bは吹出口、3は吸着剤、30
は二酸化炭素吸着剤、31はエチレン吸着剤、4はヒー
タ(加熱手段)を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】青果物が収納される保存室と、該保存室に
    対面する吸込口及び吹出口を備えた循環通路とを備えた
    保存庫本体と、 該循環通路に配設され、該循環通路を通る気体が接触す
    る吸着剤を保持する吸着剤保持部と、 該保持室の気体を該吸込口から該循環通路に吸込み、該
    吹出口から吹き出して該保存室に戻す気体送給手段と、 該保存庫本体に配設され該保存室の湿度を高める水が収
    容される加湿部とで構成され、 該循環通路の吹出口及び該吸込口の少なくとも一方は、
    該加湿部の近傍に配設されていることを特徴とする青果
    物保存庫。
  2. 【請求項2】吸着剤を加熱して再生する加熱手段を備
    え、該吸着剤保持部は、二酸化炭素吸着能をもつ二酸化
    炭素吸着剤と、該二酸化炭素吸着剤の上流側に位置しエ
    チレン吸着能をもつエチレン吸着剤とを保持することを
    特徴とする請求項第1項に記載の青果物保存庫。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1093726A1 (en) * 1999-10-20 2001-04-25 The BOC Group plc Atmosphere control for perishable produce

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1093726A1 (en) * 1999-10-20 2001-04-25 The BOC Group plc Atmosphere control for perishable produce
US6460352B1 (en) 1999-10-20 2002-10-08 The Boc Group, Plc Atmosphere control for perishable produce

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