JPH07235Y2 - 農薬等の有害成分除去装置 - Google Patents
農薬等の有害成分除去装置Info
- Publication number
- JPH07235Y2 JPH07235Y2 JP3720791U JP3720791U JPH07235Y2 JP H07235 Y2 JPH07235 Y2 JP H07235Y2 JP 3720791 U JP3720791 U JP 3720791U JP 3720791 U JP3720791 U JP 3720791U JP H07235 Y2 JPH07235 Y2 JP H07235Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- mat
- harmful components
- rising part
- pesticides
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、農薬等の有害成分除
去装置、更に詳しくは、農薬や肥料等の有害成分を含ん
だ排水に対し、有害成分を吸着濾過して浄化する排水桝
の構造に関する。
去装置、更に詳しくは、農薬や肥料等の有害成分を含ん
だ排水に対し、有害成分を吸着濾過して浄化する排水桝
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場、農場などで芝生や樹木、作物
に散布した農薬や肥料が、降雨によって地表および地中
を浸透して下流域に流出し、残留農薬汚染や湖沼の富栄
養化を引き起こす危険がある。
に散布した農薬や肥料が、降雨によって地表および地中
を浸透して下流域に流出し、残留農薬汚染や湖沼の富栄
養化を引き起こす危険がある。
【0003】また、一般下水、畜産場、工場、ごみ処理
場などから排出される有害物質を含んだ排水についても
同様に問題となっている。
場などから排出される有害物質を含んだ排水についても
同様に問題となっている。
【0004】従来、上記のような各種排水を浄化する手
段としては、排水を集める集水桝内における排水口の部
分に活性炭を設置し、この活性炭で有害成分を吸着濾過
することが考えられている。
段としては、排水を集める集水桝内における排水口の部
分に活性炭を設置し、この活性炭で有害成分を吸着濾過
することが考えられている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、排水口の部
分に活性炭を設置した構造では活性炭に目詰りが発生
し、堆積した土砂に埋まるため、有害成分の吸着濾過機
能が短時間で低下するという問題がある。
分に活性炭を設置した構造では活性炭に目詰りが発生
し、堆積した土砂に埋まるため、有害成分の吸着濾過機
能が短時間で低下するという問題がある。
【0006】また、集水桝内に対する活性炭の設置に手
間と時間がかかるという問題がある。
間と時間がかかるという問題がある。
【0007】そこでこの考案は、上記のような問題点を
解決するため、有害物質を除去する吸着剤の目詰まりの
発生が少なく、長期にわたって濾過能力を有効に働かせ
ることができ、排水に含まれた有害成分の除去が確実に
行なえる農薬等の有害成分除去装置を提供することを課
題としている。
解決するため、有害物質を除去する吸着剤の目詰まりの
発生が少なく、長期にわたって濾過能力を有効に働かせ
ることができ、排水に含まれた有害成分の除去が確実に
行なえる農薬等の有害成分除去装置を提供することを課
題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、この考案は、集水桝に接続した排水管の流入
側端部を集水桝内で上端が開放する立上り部分とし、こ
の立上り部分の周壁に通水孔を設け、前記立上り部分の
周囲に有害成分の除去マットを巻回状に取付けた構成を
採用したものである。
するため、この考案は、集水桝に接続した排水管の流入
側端部を集水桝内で上端が開放する立上り部分とし、こ
の立上り部分の周壁に通水孔を設け、前記立上り部分の
周囲に有害成分の除去マットを巻回状に取付けた構成を
採用したものである。
【0009】
【作用】集水桝内に流入した排水は所定の水位に達する
と、有害成分除去マットの透水部を通過して通水孔から
排水管に流出し、上記マットの透水部内には吸着剤が充
填してあるため、排水に含まれている有害成分は吸着剤
に接触して吸着除去される。
と、有害成分除去マットの透水部を通過して通水孔から
排水管に流出し、上記マットの透水部内には吸着剤が充
填してあるため、排水に含まれている有害成分は吸着剤
に接触して吸着除去される。
【0010】排水管の流入側端部は立上り状になり、こ
の立上り部分にマットが巻着されているので、土砂を含
んだ排水は集水桝の底部に沈澱し、上澄水がマットを通
過するため目詰まりの発生が少ない。
の立上り部分にマットが巻着されているので、土砂を含
んだ排水は集水桝の底部に沈澱し、上澄水がマットを通
過するため目詰まりの発生が少ない。
【0011】また、目詰まりが生じても下部の位置から
発生するので、マットの全長を有効に利用でき、増水等
の緊急時には排水管の開放する上端からの排水が可能に
なる。
発生するので、マットの全長を有効に利用でき、増水等
の緊急時には排水管の開放する上端からの排水が可能に
なる。
【0012】
【実施例】以下、この考案の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
て説明する。
【0013】図1のように、地中に埋設した集水桝1
は、上部開口が透水可能な網蓋2によって閉じられ、地
表雨水等の排水の流入を可能にしていると共に、側面に
は地下暗渠3が接続され、地中に浸透した排水が流入す
るようになっている。
は、上部開口が透水可能な網蓋2によって閉じられ、地
表雨水等の排水の流入を可能にしていると共に、側面に
は地下暗渠3が接続され、地中に浸透した排水が流入す
るようになっている。
【0014】上記集水桝1の下部を内外に貫通する排水
管4の集水桝1内に位置する流入側端部は、垂直の立上
り部分5になり、この立上り部分5の周壁に多数の通水
孔6が上下に均等の配置で設けられ、下部外周にフラン
ジ7が周設されていると共に、立上り部分5の外周には
有害成分の除去マット8が巻回状に取付けられている。
管4の集水桝1内に位置する流入側端部は、垂直の立上
り部分5になり、この立上り部分5の周壁に多数の通水
孔6が上下に均等の配置で設けられ、下部外周にフラン
ジ7が周設されていると共に、立上り部分5の外周には
有害成分の除去マット8が巻回状に取付けられている。
【0015】上記マット8は、図2と図3に示すよう
に、二枚の透水性シート9と10を重ね合わせ、透水部
11と不透水部12を交互に並べて設け、透水部11の
内部に吸着剤13を収納して形成されている。
に、二枚の透水性シート9と10を重ね合わせ、透水部
11と不透水部12を交互に並べて設け、透水部11の
内部に吸着剤13を収納して形成されている。
【0016】上記透水性シート9、10は、各種合成樹
脂繊維を用いた薄い不織布、例えばポリプロピレン長繊
維をヒートボンドした、透水性に優れ、しなやかで引張
力に対して強靭な特性を有するものを用い、不透水部1
2で両透水性シート9と10を結合し、両透水性シート
9、10が遊離する透水部11内に吸着剤13が収納さ
れている。
脂繊維を用いた薄い不織布、例えばポリプロピレン長繊
維をヒートボンドした、透水性に優れ、しなやかで引張
力に対して強靭な特性を有するものを用い、不透水部1
2で両透水性シート9と10を結合し、両透水性シート
9、10が遊離する透水部11内に吸着剤13が収納さ
れている。
【0017】前記不透水部12における両透水性シート
9、10の結合は、縫着や加熱溶着、接着等の単独もし
くは組合せによって行なわれ、この不透水部12は両透
水性シート9、10の積層状で透水機能がなくなるよう
に、接着剤層を介在させたり、繊維を溶融させることに
よって形成される。
9、10の結合は、縫着や加熱溶着、接着等の単独もし
くは組合せによって行なわれ、この不透水部12は両透
水性シート9、10の積層状で透水機能がなくなるよう
に、接着剤層を介在させたり、繊維を溶融させることに
よって形成される。
【0018】前記透水部11内に収納する吸着剤13
は、処理せんとする有害成分に対応したものを用いれば
よく、例えばゴルフ場の農薬を吸着分解するためには、
活性炭と多孔体金属酸化物の混合物を使用するのが好ま
しく、このような吸着剤は活性炭の物理的な吸着と多孔
体金属酸化物の化学吸着によるアルカリ分解とによって
農薬を効率よく吸着除去することができるという利点が
ある。
は、処理せんとする有害成分に対応したものを用いれば
よく、例えばゴルフ場の農薬を吸着分解するためには、
活性炭と多孔体金属酸化物の混合物を使用するのが好ま
しく、このような吸着剤は活性炭の物理的な吸着と多孔
体金属酸化物の化学吸着によるアルカリ分解とによって
農薬を効率よく吸着除去することができるという利点が
ある。
【0019】前記マット8において、吸着剤13を収納
する透水部11は、図2の場合、かまぼこ状に形成し、
図3は円軸状にした断面形状を例示している。
する透水部11は、図2の場合、かまぼこ状に形成し、
図3は円軸状にした断面形状を例示している。
【0020】また、各透水部11は、マット8の全長に
わたって連続する長い袋状に形成するほか、適当な長さ
に分断したものが並ぶように形成してもよい。
わたって連続する長い袋状に形成するほか、適当な長さ
に分断したものが並ぶように形成してもよい。
【0021】これらマット8の立上がり部分5に対する
巻着固定は、一重でも複数の積層状態でもよい。
巻着固定は、一重でも複数の積層状態でもよい。
【0022】この考案の有害成分除去装置は上記のよう
な構成であり、地下暗渠3か地表から集水桝1内に流入
した排水は、集水桝1内の下部に溜まり、一般的に上記
排水は土砂を含んでいるので、集水桝1の底部で土砂の
沈澱が行なわれ、水位の上昇により上澄水がマット8の
下部に達すると、上澄水はマット8の透水部11を通っ
て通水孔6から排水管4内に流出する。
な構成であり、地下暗渠3か地表から集水桝1内に流入
した排水は、集水桝1内の下部に溜まり、一般的に上記
排水は土砂を含んでいるので、集水桝1の底部で土砂の
沈澱が行なわれ、水位の上昇により上澄水がマット8の
下部に達すると、上澄水はマット8の透水部11を通っ
て通水孔6から排水管4内に流出する。
【0023】上記透水部11は、その内部に吸着剤13
が充填収納されているため、排水は吸着剤13と確実に
接触し、農薬や肥料等の有害成分が吸着剤13によって
確実に吸着除去されることになる。
が充填収納されているため、排水は吸着剤13と確実に
接触し、農薬や肥料等の有害成分が吸着剤13によって
確実に吸着除去されることになる。
【0024】また、マット8の巻回数を多層にすると、
排水の流水経路が長くなると共に複雑な流水経路とな
り、吸着剤13との接触量が多くなり、有害成分の吸着
除去効果を高めることができる。
排水の流水経路が長くなると共に複雑な流水経路とな
り、吸着剤13との接触量が多くなり、有害成分の吸着
除去効果を高めることができる。
【0025】上記マット8は垂直状となる立上り部分5
に巻回されているため、排水の濾過によって生じる目詰
まりは下部の位置から上方へ徐々に生じることになり、
マット8の高さ方向の全長を有効に使用することができ
ると共に、立上り部分5の上端は集水桝1内で開放して
いるため、増水時やマット8の全長に目詰まりが生じた
場合は、排水管4に直接排水を流出させることができ
る。
に巻回されているため、排水の濾過によって生じる目詰
まりは下部の位置から上方へ徐々に生じることになり、
マット8の高さ方向の全長を有効に使用することができ
ると共に、立上り部分5の上端は集水桝1内で開放して
いるため、増水時やマット8の全長に目詰まりが生じた
場合は、排水管4に直接排水を流出させることができ
る。
【0026】なお、排水の処理は、ゴルフ場の農薬や肥
料の除去だけでなく、畜産場や工場等からでる各種排水
の有害成分を除去することにも使用できる。
料の除去だけでなく、畜産場や工場等からでる各種排水
の有害成分を除去することにも使用できる。
【0027】
【効果】以上のように、この考案によると、集水桝内に
位置する排水管の流入側端部を立上り部分とし、この立
上り部分の周壁に通水孔を設けると共に、立上り部分の
周囲に有害成分の除去マットを巻回状に取付けたので、
マットを通過する排水は上澄水となり、マットの目詰ま
り発生を少なくして濾過能力を有効に働かせることがで
きると共に、マットの目詰まりはマットの下部から徐々
に発生するのでマットの全長を確実に使用することがで
き、長期にわたる濾過機能を維持することができる。
位置する排水管の流入側端部を立上り部分とし、この立
上り部分の周壁に通水孔を設けると共に、立上り部分の
周囲に有害成分の除去マットを巻回状に取付けたので、
マットを通過する排水は上澄水となり、マットの目詰ま
り発生を少なくして濾過能力を有効に働かせることがで
きると共に、マットの目詰まりはマットの下部から徐々
に発生するのでマットの全長を確実に使用することがで
き、長期にわたる濾過機能を維持することができる。
【0028】また、有害成分の除去マットは、運搬や交
換、維持管理が容易であると共に、排水管の立上り部分
は上端が開放しているので、増水やマットの目詰まり等
の緊急時においても排水を直接排水管に流出させること
ができる。
換、維持管理が容易であると共に、排水管の立上り部分
は上端が開放しているので、増水やマットの目詰まり等
の緊急時においても排水を直接排水管に流出させること
ができる。
【図1】この考案に係る有害成分除去装置の縦断面図
【図2】同上に用いるマットの斜視図
【図3】マットの他の例を示す斜視図
1 集水桝 4 排水管 5 立上り部分 6 通水孔 8 マット 9、10 透水性シート 11 透水部 12 不透水部 13 吸着剤
Claims (2)
- 【請求項1】 集水桝に接続した排水管の流入側端部を
集水桝内で上端が開放する立上り部分とし、この立上り
部分の周壁に通水孔を設け、前記立上り部分の周囲に有
害成分の除去マットを巻回状となるよう取付けた農薬等
の有害成分除去装置。 - 【請求項2】 除去マットが、二枚のシートを重ね合わ
せて透水部と不透水部を並べ、透水部内に有害成分の吸
着剤を収納して形成されている請求項1に記載の農薬等
の有害成分除去装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3720791U JPH07235Y2 (ja) | 1991-05-24 | 1991-05-24 | 農薬等の有害成分除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3720791U JPH07235Y2 (ja) | 1991-05-24 | 1991-05-24 | 農薬等の有害成分除去装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04131481U JPH04131481U (ja) | 1992-12-03 |
| JPH07235Y2 true JPH07235Y2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=31919016
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3720791U Expired - Lifetime JPH07235Y2 (ja) | 1991-05-24 | 1991-05-24 | 農薬等の有害成分除去装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07235Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-24 JP JP3720791U patent/JPH07235Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04131481U (ja) | 1992-12-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |