JPH07234118A - 傾斜角度測定方法及び測定装置 - Google Patents

傾斜角度測定方法及び測定装置

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JPH07234118A
JPH07234118A JP2503994A JP2503994A JPH07234118A JP H07234118 A JPH07234118 A JP H07234118A JP 2503994 A JP2503994 A JP 2503994A JP 2503994 A JP2503994 A JP 2503994A JP H07234118 A JPH07234118 A JP H07234118A
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Shinji Koike
真司 小池
Nobuaki Matsuura
伸昭 松浦
Hideyuki Takahara
秀行 高原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被計測体を破壊することなく被計測体の傾斜
角度を測定する。 【構成】 レーザダイオード装置1からレーザ光111
を減衰器2、シングルモード光ファイバ3,4を介し
て、光導波路52の端部に設けられたミラー53へ照射
し、ミラー53から放射されるレーザ光111の放射光
112のうち、所定の放射強度を有する放射光の基板1
01に垂直な方向との放射角度を計測器5で計測し、こ
の放射角度に基づいて、演算処理装置6が基板51とミ
ラー53とのなす傾斜角度を算出し、その結果をディス
プレイ7に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、傾斜角度測定方法及び
測定装置に関し、特に、光導波路を用いた伝送装置の評
価に用いると良好である。
【0002】
【従来の技術】三次元光導波路の端部に設けられたミラ
ーの従来の傾斜角度の測定を図6、7に基づいて説明す
る。図6に示すように、シリコン基板などの導体配線を
有する基板51上に設けられた光線伝送体である光導波
路52の端部には、ミラー53が設けられている。この
基板51を光導波路52の長手方向に沿って切断し、図
7に示すように、基板51の表面とミラー53とがなす
傾斜角度θa を光学顕微鏡21で観察することにより測
定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したような傾斜角
度の測定では、測定前に基板51を切断加工処理しなけ
ればならず、手間がかかると共に、効率が悪いものであ
った。また、基板51を破壊的に処理するため、測定に
用いたものは、実際に使用することができず、無駄が多
くなってコストが上昇してしまうだけでなく、測定した
サンプルから実際に用いるものの傾斜角度θa を推察し
なければならず、実際に用いたものの傾斜角度θa を高
精度に求めることは、非常に困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ため、本発明は、被計測体に光線を照射し、前記被計測
体から放射される前記光線の放射光のうち所定の放射強
度を有する放射光の所定の方向に対する放射角度を求
め、前記放射角度に基づいて所定の方向に対する前記被
計測体の傾斜角度を求めることにより、傾斜角度測定方
法を構成したのである。
【0005】また、被計測体に光線伝送体を介して光線
を照射し、前記被計測体から放射される前記光線の放射
光のうち最大放射強度を有する第一放射光の所定の方向
に対する第一放射角度θr1を求め、前記θr1から下記に
示す式(1)に基づいて所定の方向に対する前記被計測
体の第一仮傾斜角度θx1を求め、前記θx1の値が下記に
示す式(2)より求められる前記被計測体の臨界反射角
度θc の値よりも小さい場合、または、当該θx1の値が
当該θc の値よりも大きく且つ前記第一放射光が前記光
線の上流側へ進行する場合には、当該θx1の値を所定の
方向に対する当該被計測体の傾斜角度θa とし、前記θ
x1の値が前記θc の値よりも大きく且つ前記第一放射光
が前記光線の下流側へ進行する場合には下記に示す式
(3)に基づいて所定の方向に対する前記被計測体の第
二仮傾斜角度θx2を求め、前記θx2の値が前記θc の値
に対して所定の範囲以上に大きい場合には当該θ x2の値
を前記θa とし、前記θx2の値が前記θc の値に対して
所定の範囲以内に含まれる場合には前記第一放射光に次
ぐ放射強度を有する第二放射光の所定の方向に対する第
二放射角度θr2を求め、前記θr2から下記に示す式
(4)及び式(5)に基づいて所定の方向に対する前記
被計測体の第三仮傾斜角度θr3及び第四仮傾斜角度θr4
を求め、前記θx1,θx2,θx3,θx4から下記に示す式
(6)に基づいて指数値Pを求め、前記Pの値が正の値
となる場合には下記に示す式(7)に基づいて前記θa
を求め、前記Pの値が負の値となる場合には下記に示す
式(8)に基づいて前記θa を求めることにより、傾斜
角度測定方法を構成すると良い。
【数3】 θx1={cos-1(sinθr1/N)}/2 … (1) θc =cos-1(1/N) … (2) θx2=tan-1(N−sinθr1)/(cosθr1) … (3) θx3={cos-1(sinθr2/N)}/2 … (4) θx4=tan-1(N−sinθr2)/(cosθr2) … (5) P=|θx1−θx4|−|θx2−θx3| … (6) θa =(θx2+θx3)/2 … (7) θa =(θx1+θx4)/2 … (8) 但し、N:光線伝送体の屈折率
【0006】ここで、前記被計測体がミラーであり、前
記光線がレーザ光であるよい。
【0007】一方、本発明は、光線を発振する光線発振
手段と、前記光線発振手段からの前記光線を被計測体へ
光線伝送体を介して送る光線送信体と、前記被計測体か
ら放射される前記光線の放射光の放射強度及び当該放射
光の所定の方向に対する放射角度を計測する計測手段
と、前記計測手段で計測した前記放射光のうち所定の放
射強度を有する放射光の前記放射角度を選出すると共に
この選出した放射角度に基づいて所定の方向に対する前
記被計測体の傾斜角度を算出する演算手段と、前記演算
手段の演算結果を表示する表示手段とを備えて、傾斜角
度測定装置を構成したのである。
【0008】ここで、前記演算手段が、前記計測手段で
計測した前記放射光のうち最大放射強度を有する第一放
射光の所定の方向に対する放射角度θr1から下記に示す
式(1)に基づいて所定の方向に対する前記被計測体の
第一仮傾斜角度θx1を算出し、前記θx1の値が下記に示
す式(2)より求められる前記被計測体の臨界反射角度
θc の値よりも小さい場合、または、当該θx1の値が当
該θc の値よりも大きく且つ前記第一放射光が前記光線
の上流側へ進行する場合には、当該θx1の値を所定の方
向に対する当該被計測体の傾斜角度θa と判断し、前記
θx1の値が前記θc の値よりも大きく且つ前記第一放射
光が前記光線の下流側へ進行する場合には下記に示す式
(3)に基づいて所定の方向に対する前記被計測体の第
二仮傾斜角度θx2を算出し、前記θx2の値が前記θc
値に対して所定の範囲以上に大きい場合には当該θ x2
値を前記θa と判断し、前記θx2の値が前記θc の値に
対して所定の範囲以内に含まれる場合には前記第一放射
光に次ぐ放射強度を有する第二放射光の所定の方向に対
する第二放射角度θr2から下記に示す式(4)及び式
(5)に基づいて所定の方向に対する前記被計測体の第
三仮傾斜角度θx3及び第四仮傾斜角度θx4を算出し、前
記θx1,θx2,θx3,θx4から下記に示す式(6)に基
づいて指数値Pを算出し、前記Pの値が正の値となる場
合には下記に示す式(7)に基づいて前記θa を算出
し、前記Pの値が負の値となる場合には下記に示す式
(8)に基づいて前記θa を算出する演算処理装置であ
ると良い。
【数4】 θx1={cos-1(sinθr1/N)}/2 … (1) θc =cos-1(1/N) … (2) θx2=tan-1(N−sinθr1)/(cosθr1) … (3) θx3={cos-1(sinθr2/N)}/2 … (4) θx4=tan-1(N−sinθr2)/(cosθr2) … (5) P=|θx1−θx4|−|θx2−θx3| … (6) θa =(θx2+θx3)/2 … (7) θa =(θx1+θx4)/2 … (8) 但し、N:光線伝送体の屈折率
【0009】なお、前記光線発振手段がレーザダイオー
ド装置であり、前記光線送信体がシングルモード光ファ
イバであり、前記被計測体がミラーであると良い。
【0010】
【作用】前述した構成による傾斜角度測定方法では、被
計測体に光線を照射し、被計測体から放射される光線の
放射光のうち所定の放射強度を有する放射光の所定の方
向に対する放射角度を求め、この放射角度に基づいて所
定の方向に対する被測定体の傾斜角度を求めるので、被
計測体の傾斜角度は、非破壊的に得られる。
【0011】また、前述したような条件毎に基づいて被
計測体の傾斜角度を求めれば、被計測体の傾斜角度がよ
り正確に求められる。
【0012】ここで、前記被計測体がミラーであり、前
記光線がレーザ光であれば、ミラーの傾斜角度は、より
高精度に求められる。
【0013】一方、前述した構成による傾斜角度測定装
置では、光線発振手段で発振した光線を光線送信体によ
り被計測体へ光線伝送体を介して送ると、計測手段が被
計測体から放射される光線の放射強度及び放射角度を計
測し、演算手段が計測手段で計測した放射光のうち所定
の放射強度を有する放射光の放射角度を選出すると共
に、選出した放射角度に基づいて所定の方向に対する被
計測体の傾斜角度を算出し、表示手段が演算手段の演算
結果を表示するので、被計測体は、非破壊的に傾斜角度
を測定される。
【0014】ここで、前記演算手段が前述したような演
算処理装置であれば、被計測体の傾斜角度がより正確に
測定される。
【0015】なお、前記光線発振手段がレーザダイオー
ド装置であり、前記光線送信体がシングルモード光ファ
イバであり、前記被計測体がミラーであれば、ミラーの
傾斜角度は、より高精度に測定される。
【0016】
【実施例】本発明による傾斜角度測定方法及び測定装置
の基本原理を図5に基づいて説明する。なお、図5は、
その基本原理を表す概略図である。
【0017】図5に示すように、光線101を光線伝送
体42の他端側、即ち、図3中、左側から被計測体43
へ向けて基板41と平行に照射すると、光線101は、
基板41と被計測体43とのなす傾斜角度θa に応じ
て、反射もしくは透過して、被計測体43から放射光1
02として放射される。この放射光102は、傾斜角度
θa が被計測体43の臨界反射角度θc 以下の場合には
(A)、光線101の下流側へ反射し(a)、傾斜角度
θa が臨界反射角度θc 以上の場合には(B)、光線1
01の上流側へ反射(b)及び光線101の下流側へ透
過(c)する。この臨界反射角度θc 以上の場合の反射
及び透過の混在比は、傾斜角度θa に依存している。
【0018】従って、放射光114の放射方向と基板1
11に対して垂直な方向とのなす放射角度θr を計測す
れば、スネルの法則により、傾斜角度θa を求めること
ができる。即ち、放射光102が反射光の場合には、下
記に示す式(11)に基づいて傾斜角度θa が求めら
れ、放射光102が透過光の場合には、下記に示す式
(12)に基づいて傾斜角度θa が求められるのであ
る。但し、放射角度θr は、基板41に対して垂直な方
向を基準とした偏差角度とし、光線101の下流側を
正、光線101の上流側を負とする。なお、前述した臨
界反射角度θc は、下記に示す式(13)に基づいて求
めることができる。
【数5】 θa ={cos-1(sinθr /N)}/2 … (11) θa =tan-1(N−sinθr )/(cosθr ) … (12) θc =cos-1(1/N) … (13) 但し、N:光線伝送体の屈折率
【0019】このような基本原理を応用した本発明によ
る傾斜角度測定方法及び測定装置の一実施例を図1に基
づいて説明する。なお、図1は、その傾斜角度測定装置
の概略構成図である。
【0020】図1に示すように、光線であるレーザ光1
11を発振する光線発振手段であるレーザダイオード装
置1の出力部には、レーザ光を減衰させる減衰器2の入
力部が光線送信体であるシングルモード光ファイバ3を
介して連結されている。減衰器2の出力部には、シリコ
ン基板などの導体配線を有する基板51上に設けられた
光線伝送体である光導波路52の一端側がシングルモー
ド光ファイバ4を介して連結されている。光導波路52
の他端側には、基板101の表面に対して傾斜するよう
被計測体であるミラー53が立設されている。
【0021】従って、レーザダイオード装置1を稼働し
て、レーザ光111をシングルモード光ファイバ3、4
及び減衰器2を介して光導波路52の一端側から光導波
路52の内部へ送り込むことにより、ミラー53にレー
ザ光111を照射するのである。これにより、ミラー5
3は、基板51となす傾斜角度θa の大きさに応じて、
レーザ光111を反射したり透過したりするようにレー
ザ光111を放射光112として、放射するのである。
【0022】ミラー53の近傍には、ミラー53からの
放射光112の放射角度及び放射強度を計測する計測手
段である計測器5が設けられている。計測器5には、計
測器5からの信号に基づいて、基板51とミラー53と
のなす傾斜角度を算出する演算手段である演算処理装置
6が電気的に接続されている。
【0023】ここで、前記演算処理装置6の演算処理機
能を図2、3に基づいて説明する。なお、図2は、その
フロー図、図3は、計測器による計測データの一例を表
すグラフである。
【0024】図2に示すように、演算処理装置6は、図
3中、計測器5が計測した放射光112のうち最大放射
強度を有する第一放射光113と基板51に対して垂直
な方向とがなす第一放射角度θr1を求める(S1)。
【0025】即ち、実際の放射角度の計測データには、
基板51と平行と仮定できない高次モードのピークが多
数存在してしまう。しかしながら、光導波路52を定常
励振すれば、計測される高次モードのピーク強度は小さ
くなる。従って、図3に示すように、放射強度の大きい
ピークの放射角度を求めれば良いのである。
【0026】図2に示すように、演算処理装置61は、
下記に示す式(1)に基づいて、第一放射角度θr1及び
予め入力された光導波路52の屈折率Nから基板51と
ミラー53とがなす第一仮傾斜角度θx1を算出する(S
2)。
【数6】 θx1={cos-1(sinθr1/N)}/2 … (1)
【0027】演算処理装置6は、下記に示す式(2)に
基づいてミラー53の臨界反射角度θc を算出し、第一
仮傾斜角度θx1と臨界反射角度θc とを比較する。第一
仮傾斜角度θx1が臨界反射角度θc よりも小さい場合に
は、放射光112は、反射光であるので、演算処理装置
6は、第一仮傾斜角度θx1が基板51とミラー53とが
なす傾斜角度θa と判断する(S11)。
【数7】 θc =cos-1(1/N) … (2)
【0028】一方、第一仮傾斜角度θx1が臨界反射角度
θc よりも大きい場合には、放射光112は、反射光も
しくは透過光であるので、演算処理装置6は、第一放射
角度θr1の正負を判断する(S3)。
【0029】第一放射角度θr1が負の場合には、放射光
112は、レーザ光111の入射方向上流側に放射して
いるので反射光であると判断され、演算処理装置6は、
前記第一仮傾斜角度θx1がミラー53の傾斜角度θa
あると判断する(S12)。
【0030】一方、第一放射角度θr1が正の場合には、
放射光112は、レーザ光111の入射方向下流側に放
射しているので、透過光もしくは反射光であると判断さ
れ、演算処理装置6は、放射光112を透過光であると
仮定し、下記に示す式(3)に基づいて第二仮傾斜角度
θx2を算出する(S4)。
【数8】 θx2=tan-1(N−sinθr1)/(cosθr1) … (3)
【0031】演算処理装置6は、臨界反射角度θc に対
する所定の範囲、即ち、臨界反射角度θc に対する計測
器5などの機器類の誤差範囲(約5%程度)内に第二仮
傾斜角度θx2が含まれるかどうかを判断する。
【0032】第二仮傾斜角度θx2が前記範囲外である場
合には、放射光112は、透過光であると判断され、演
算処理装置6は、第二仮傾斜角度θx2がミラー53の傾
斜角度θa であると判断する(S13)。
【0033】一方、第二仮傾斜角度θx2が前記範囲内で
ある場合には、放射光112は、透過光及び反射光の両
方に大きな放射強度を有している。このため、演算処理
装置6は、図3中、計測器5が計測した放射光112の
うち第一放射光113に次ぐ放射強度を有する第二放射
光114と基板51に対して垂直な方向とがなす第二放
射角度θr2を求める(S5)。
【0034】図2に示すように、演算処理装置6は、下
記に示す式(4)及び式(5)に基づいて、第二放射角
度θr2及び光導波路52の屈折率Nから第三仮傾斜角度
θx3及び第四仮傾斜角度θx4を算出する(S6)。
【数9】 θx3={cos-1(sinθr2/N)}/2 … (4) θx4=tan-1(N−sinθr2)/(cosθr2) … (5)
【0035】演算処理装置6は、第一放射光113及び
第二放射光114の反射・透過の判断を行うため、下記
に示す式(6)に基づいて、第一、第二、第三、第四仮
傾斜角度θx1,θx2,θx3,θx4から指数値Pを算出す
る(S7)。
【数10】 P=|θx1−θx4|−|θx2−θx3| … (6)
【0036】演算処理装置6は、指数値Pが正の値とな
る場合には、下記に示す式(7)に基づいて、第二、第
三仮傾斜角度θx2,θx3からミラー53の傾斜角度θa
を算出する(S8)。
【数11】 θa =(θx2+θx3)/2 … (7)
【0037】一方、指数値Pが負の値となる場合には、
演算処理装置6は、下記に示す式(8)に基づいて、第
一、第四仮傾斜角度θx1,θx4からミラー53の傾斜角
度θ a を算出する(S9)。
【数12】 θa =(θx1+θx4)/2 … (8)
【0038】即ち、S5〜S9におけるステップでは、
第一放射光113及び第二放射光114の反射・透過の
判断が適切に行われていれば、第一放射光113もしく
は第二放射光114のどちらを用いてもミラー53の傾
斜角度θa は一致するので、前記式(6)に示した絶対
値内の偏差は誤差範囲内で0に近づく。そこで、前記絶
対値内の偏差が小さい方を用いて、ミラー53の傾斜角
度θa を求めることとしている。
【0039】従って、演算処理装置7は、ミラー53か
らの放射光112の反射・透過を判断して、ミラー53
の傾斜角度θa を算出する。
【0040】図1に示すように、演算処理装置6には、
演算処理装置6で演算した結果を表示する表示手段であ
るディスプレイ7が電気的に接続されている。
【0041】従って、ミラー53により放射された放射
光112を計測器5で計測すると、演算処理装置6が計
測器5からの信号に基づいて、基板51とミラー53と
のなす傾斜角度θa を算出し、その結果をディスプレイ
7に表示するのである。
【0042】このような傾斜角度測定装置の測定精度を
求めるため、傾斜角度θa が既知である、斜め研磨した
光ファイバを用いて、傾斜角度を求めた。その結果を図
4に示す。なお、図4は、その結果を表すグラフであ
る。但し、横軸は、実際の傾斜角度を表し、縦軸は、実
際の傾斜角度に対する測定した傾斜角度の誤差率を表
す。
【0043】図4から明らかなように、前述したような
傾斜角度測定装置の誤差範囲は、±3%以内であること
が判明した。よって、本装置は、何ら問題なく使用する
ことができるのである。
【0044】なお、前述した実施例では、ミラー53の
傾斜角度θa を測定したが、例えば、プリズムなどや斜
め研磨ファイバのミラーなどの傾斜角度を測定すること
も可能である。また、本方法による測定を行った後に、
破壊することによってミラーの傾斜角度やミラー面精度
を求めた測定試料を標準サンプルとして用いて、他の試
料である光導波路端部に設けたミラーからの放射ビーム
プロファイルと破壊測定前に求めた本方法による測定結
果とを比較して、測定サンプルの傾斜角度やミラー面精
度について検討することも可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明による傾斜角度測定方法では、被
計測体に光線を照射し、被計測体から放射される光線の
放射光の放射角度を求め、この放射角度に基づいて被計
測体の傾斜角度を求めることにより、被計測体の傾斜角
度を非破壊的に得ているので、被計測体の前処理が不要
となり、手間が大幅に省けて効率が向上する。また、測
定に用いるサンプルが実際に使用できるので、コストが
低下すると共に、実際に使用するものが直接測定できる
ので、正確な傾斜角度が得られる。
【0046】また、前述したような条件毎に基づいて被
計測体の傾斜角度を求めれば、被計測体の傾斜角度がよ
り正確に求められる。
【0047】また、レーザ光を用いて、ミラーの傾斜角
度を測定すれば、ミラーの傾斜角度がより高精度に求め
られる。
【0048】本発明による傾斜角度測定装置では、光線
発振手段で発振した光線を被計測体へ送り、計測手段が
被計測体から放射される光線の放射強度及び放射角度を
計測し、演算手段が計測手段で計測した放射光の放射角
度に基づいて被計測体の傾斜角度を算出し、表示手段が
演算手段の演算結果を表示することにより、被計測体の
傾斜角度を非破壊的に測定するので、被計測体の前処理
が不要となり、手間が大幅に省けて効率が向上する。ま
た、測定に用いるサンプルが実際に使用できるので、コ
ストが低下すると共に、実際に使用するものが直接測定
できるので、正確な傾斜角度が得られる。
【0049】また、前述したような演算処理装置を用い
れば、被計測体の傾斜角度がより正確に測定される。
【0050】また、レーザダイオード装置からレーザ光
をシングルモード光ファイバでミラーに照射するように
すれば、ミラーの傾斜角度がより高精度に測定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による傾斜角度測定装置の一実施例の概
略構成図である。
【図2】その一実施例の演算処理装置の演算処理機能の
フロー図である。
【図3】その一実施例の計測器による計測データの一例
を表すグラフである。
【図4】その一実施例の測定結果の精度を表すグラフで
ある。
【図5】本発明による傾斜角度測定方法及び測定装置の
基本原理を表す概略説明図である。
【図6】三次元光導波路の一部を省略した外観図であ
る。
【図7】従来の傾斜角度測定方法の概略説明図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード装置 3,4 シングルモード光ファイバ 5 計測器 6 演算処理装置 7 ディスプレイ 51 基板 52 光導波路 53 ミラー 111 レーザ光 112 放射光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計測体に光線を照射し、前記被計測体
    から放射される前記光線の放射光のうち所定の放射強度
    を有する放射光の所定の方向に対する放射角度を求め、
    前記放射角度に基づいて所定の方向に対する前記被計測
    体の傾斜角度を求めることを特徴とする傾斜角度測定方
    法。
  2. 【請求項2】 被計測体に光線伝送体を介して光線を照
    射し、 前記被計測体から放射される前記光線の放射光のうち最
    大放射強度を有する第一放射光の所定の方向に対する第
    一放射角度θr1を求め、 前記θr1から下記に示す式(1)に基づいて所定の方向
    に対する前記被計測体の第一仮傾斜角度θx1を求め、 前記θx1の値が下記に示す式(2)より求められる前記
    被計測体の臨界反射角度θc の値よりも小さい場合、ま
    たは、当該θx1の値が当該θc の値よりも大きく且つ前
    記第一放射光が前記光線の上流側へ進行する場合には、
    当該θx1の値を所定の方向に対する当該被計測体の傾斜
    角度θa とし、 前記θx1の値が前記θc の値よりも大きく且つ前記第一
    放射光が前記光線の下流側へ進行する場合には下記に示
    す式(3)に基づいて所定の方向に対する前記被計測体
    の第二仮傾斜角度θx2を求め、 前記θx2の値が前記θc の値に対して所定の範囲以上に
    大きい場合には当該θ x2の値を前記θa とし、 前記θx2の値が前記θc の値に対して所定の範囲以内に
    含まれる場合には前記第一放射光に次ぐ放射強度を有す
    る第二放射光の所定の方向に対する第二放射角度θr2
    求め、 前記θr2から下記に示す式(4)及び式(5)に基づい
    て所定の方向に対する前記被計測体の第三仮傾斜角度θ
    r3及び第四仮傾斜角度θr4を求め、 前記θx1,θx2,θx3,θx4から下記に示す式(6)に
    基づいて指数値Pを求め、 前記Pの値が正の値となる場合には下記に示す式(7)
    に基づいて前記θa を求め、 前記Pの値が負の値となる場合には下記に示す式(8)
    に基づいて前記θa を求めることを特徴とする傾斜角度
    測定方法。 【数1】 θx1={cos-1(sinθr1/N)}/2 … (1) θc =cos-1(1/N) … (2) θx2=tan-1(N−sinθr1)/(cosθr1) … (3) θx3={cos-1(sinθr2/N)}/2 … (4) θx4=tan-1(N−sinθr2)/(cosθr2) … (5) P=|θx1−θx4|−|θx2−θx3| … (6) θa =(θx2+θx3)/2 … (7) θa =(θx1+θx4)/2 … (8) 但し、N:光線伝送体の屈折率
  3. 【請求項3】 前記被計測体がミラーであり、前記光線
    がレーザ光であることを特徴とする請求項2に記載の傾
    斜角度測定方法。
  4. 【請求項4】 光線を発振する光線発振手段と、前記光
    線発振手段からの前記光線を被計測体へ光線伝送体を介
    して送る光線送信体と、前記被計測体から放射される前
    記光線の放射光の放射強度及び当該放射光の所定の方向
    に対する放射角度を計測する計測手段と、前記計測手段
    で計測した前記放射光のうち所定の放射強度を有する放
    射光の前記放射角度を選出すると共にこの選出した放射
    角度に基づいて所定の方向に対する前記被計測体の傾斜
    角度を算出する演算手段と、前記演算手段の演算結果を
    表示する表示手段とを備えたことを特徴とする傾斜角度
    測定装置。
  5. 【請求項5】 前記演算手段が前記計測手段で計測した
    前記放射光のうち最大放射強度を有する第一放射光の所
    定の方向に対する放射角度θr1から下記に示す式(1)
    に基づいて所定の方向に対する前記被計測体の第一仮傾
    斜角度θx1を算出し、 前記θx1の値が下記に示す式(2)より求められる前記
    被計測体の臨界反射角度θc の値よりも小さい場合、ま
    たは、当該θx1の値が当該θc の値よりも大きく且つ前
    記第一放射光が前記光線の上流側へ進行する場合には、
    当該θx1の値を所定の方向に対する当該被計測体の傾斜
    角度θa と判断し、 前記θx1の値が前記θc の値よりも大きく且つ前記第一
    放射光が前記光線の下流側へ進行する場合には下記に示
    す式(3)に基づいて所定の方向に対する前記被計測体
    の第二仮傾斜角度θx2を算出し、 前記θx2の値が前記θc の値に対して所定の範囲以上に
    大きい場合には当該θ x2の値を前記θa と判断し、 前記θx2の値が前記θc の値に対して所定の範囲以内に
    含まれる場合には前記第一放射光に次ぐ放射強度を有す
    る第二放射光の所定の方向に対する第二放射角度θr2
    ら下記に示す式(4)及び式(5)に基づいて所定の方
    向に対する前記被計測体の第三仮傾斜角度θx3及び第四
    仮傾斜角度θx4を算出し、 前記θx1,θr2,θx3,θr4から下記に示す式(6)に
    基づいて指数値Pを算出し、 前記Pの値が正の値となる場合には下記に示す式(7)
    に基づいて前記θa を算出し、 前記Pの値が負の値となる場合には下記に示す式(8)
    に基づいて前記θa を算出する演算処理装置であること
    を特徴とする請求項4に記載の傾斜角度測定装置。 【数2】 θx1={cos-1(sinθr1/N)}/2 … (1) θc =cos-1(1/N) … (2) θx2=tan-1(N−sinθr1)/(cosθr1) … (3) θx3={cos-1(sinθr2/N)}/2 … (4) θx4=tan-1(N−sinθr2)/(cosθr2) … (5) P=|θx1−θx4|−|θx2−θx3| … (6) θa =(θx2+θx3)/2 … (7) θa =(θx1+θx4)/2 … (8) 但し、N:光線伝送体の屈折率
  6. 【請求項6】 前記光線発振手段がレーザダイオード装
    置であり、前記光線送信体がシングルモード光ファイバ
    であり、前記被計測体がミラーであることを特徴とする
    請求項5に記載の傾斜角度測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014199229A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 住友ベークライト株式会社 傾斜角度測定方法および傾斜角度測定装置
KR20180095799A (ko) 2015-12-17 2018-08-28 닛토덴코 가부시키가이샤 광 도파로의 검사 방법 및 이를 이용한 광 도파로의 제조법
JP2020106349A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 住友ベークライト株式会社 光導波路の評価方法および光モジュールの製造方法

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