JPH07232312A - 衛生陶器の製造方法 - Google Patents

衛生陶器の製造方法

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JPH07232312A
JPH07232312A JP6051417A JP5141794A JPH07232312A JP H07232312 A JPH07232312 A JP H07232312A JP 6051417 A JP6051417 A JP 6051417A JP 5141794 A JP5141794 A JP 5141794A JP H07232312 A JPH07232312 A JP H07232312A
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JP
Japan
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alumina
slurry
strength
added
sanitary ware
Prior art date
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Pending
Application number
JP6051417A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruyuki Mizuno
治幸 水野
Noriyuki Sugiyama
紀幸 杉山
Ryusuke Harada
隆介 原田
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製品強度が強く、従ってこれを薄肉化して軽量
化することのできる衛生陶器の製造方法を提供する。 【構成】鋳込成形により衛生陶器の素地を成形するため
の、予め所定組成に調製して成る泥漿に対し、粉末状ア
ルミナと解膠剤とを添加して均一に混合分散させ、該ア
ルミナ含有の泥漿を鋳型に鋳込んで成形し、しかる後成
形物を乾燥及び焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は衛生陶器の製造方法に
関し、詳しくは泥漿鋳込成形に特徴を有するものに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】洗面
器,便器等の衛生陶器製品(以下単に衛生陶器とする)
は、一般に所定組成に調製した泥漿を鋳型に鋳込成形し
て成形物を得、これを脱型後、乾燥,焼成することによ
って製造する。
【0003】ところで従来の衛生陶器の場合、取扱い中
に割れや欠けを生ずる問題があり、これが歩留りを悪く
する要因となっていた。この割れや欠けをできるだけ防
止するために、従来の衛生陶器は肉厚の厚いものとされ
ている。このため衛生陶器の重量が重くなって製造現場
や施工現場での取扱作業或いは施工作業が重作業となる
他、輸送コストも高くなるといった問題が生じていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して本願
の発明は、鋳込成形により衛生陶器の素地を成形するた
めの予め所定組成に調製して成る泥漿に対し、粉末状ア
ルミナと解膠剤とを添加して均一に混合分散させ、該ア
ルミナ含有の泥漿を鋳型に鋳込んで成形し、しかる後成
形物を乾燥及び焼成することを特徴とする(請求項
1)。
【0005】また本願の別の発明は、請求項1の製造方
法において、前記調製した泥漿中に前記アルミナ及び解
膠剤とともに有機バインダーを含有させることを特徴と
する(請求項2)。
【0006】
【作用及び発明の効果】上記のように本発明は、衛生陶
器の鋳込成形に際して予め所定組成に調製して成る泥漿
(一般に水分が泥漿全体に対して20%以上)に対し
て、後添加でアルミナを解膠剤とともに混入するもので
ある。このようにアルミナを泥漿に含有させることによ
って製品(衛生陶器)強度が効果的に高まることが本発
明者の実験により確認されている。
【0007】このようにアルミナを添加することにより
衛生陶器の製品強度が高くなるのは、硬質粒子であるア
ルミナ粉末粒子が素地中に分散すること、即ち硬質粒子
の分散強化によるものである。
【0008】この結果衛生陶器製品が欠けや割れを生じ
難くなり、歩留りが向上する効果が得られるとともに、
強度が向上することから製品の肉厚を薄くすることが可
能となる。衛生陶器の製品肉厚を薄くできれば重量が軽
量化し、従って製造現場や施工現場における重作業から
解放されるとともに、輸送コストも低減する利点が得ら
れる。
【0009】本発明において、泥漿の組成は基本的に従
来の衛生陶器製造において用いられる組成を採用するこ
とができる。例えばその組成の例として、長石,珪石,
蝋石,石灰石,蛙目粘土,木節粘土を含む組成、具体的
には長石14.2%,珪石29.5%,蝋石23.9
%,石灰石3.8%,蛙目粘土23.9%,木節粘土
4.7%からなる組成を例示することができる。
【0010】或いは長石17.2%,珪石21.8%,
陶石23.0%,蝋石19.8%,石灰石1.6%,蛙
目粘土16.6%からなる組成を例示できる。勿論他の
組成であっても良い。また泥漿の調製は通常各種原料を
水とともにボールミルにて湿式細摩して製造するが、他
の方法を用いることも可能である。
【0011】本発明は、泥漿を調製する過程で当初から
アルミナを添加せず、予め調製した泥漿に後添加でアル
ミナを添加することを1つの特徴としている。
【0012】上記のようにアルミナを添加することによ
って衛生陶器の製品強度が向上するが、そのためには添
加するアルミナの粒径,添加量その他アルミナの添加条
件を適正に選択することが必要である。もしアルミナの
粒度,添加量その他の添加条件が不適性であると製品強
度が向上しないばかりか却って強度低下してしまう。
【0013】しかるに大容量のボールミル等を用いて行
う泥漿調製の当初段階からアルミナを添加するようにす
ると、泥漿組成,水分量その他の条件に応じてアルミナ
の添加条件を適正にコントロールすることが難しい。
【0014】これに対し予め調製した泥漿に後添加でア
ルミナを加えるようにすれば、アルミナの最適添加条件
を容易に見出すことができ、従って製品強度を効率的に
高めることができる。
【0015】またこのようにアルミナを後添加で混入す
るようにすれば、従来の衛生陶器の製造工程を特に改変
することなく、アルミナの添加工程をただ単に追加する
だけで良い利点も得られる。
【0016】尚、アルミナの添加量としては10%以上
(外割)とすることが望ましい。より望ましくは20%
以上である。一方アルミナの添加量を多くしすぎると製
品が過剰品質となり、コストも高くなってしまう。この
意味において衛生陶器として必要なアルミナの添加量は
50%以下とすることが望ましく、より望ましいのは4
0%以下である。
【0017】またアルミナの粒径(平均粒径)としては
1〜4μmが望ましい。
【0018】本発明においては、アルミナと併せて解膠
剤を添加することが必要である。アルミナを単独で泥漿
中に添加した場合、泥漿の粘度が著しく高くなって流動
性が低下し、良好に鋳込成形を行うことができなくな
る。またアルミナが凝集して泥漿中に良好に分散せず、
従って鋳込成形がたとえできたとしても製品の強度向上
効果が得られない。
【0019】これに対しアルミナを解膠剤とともに添加
することによって、泥漿の著しい粘度の増大を防止で
き、またアルミナを十分に泥漿中に分散状態とすること
ができる。
【0020】ここで解膠剤としてはフミン酸,リグニン
スルホン酸,ポリアクリル酸のアルカリ塩等の有機コロ
イドその他のものを用いることが可能である。またその
添加量としては泥漿100に対して0.5〜1.5%が
望ましい。
【0021】請求項2の発明は、泥漿に対してアルミ
ナ,解膠剤とともに有機バインダーを併せて添加するこ
とを特徴とする。泥漿にアルミナを添加した場合、かか
るアルミナは非可塑性成分であるため、衛生陶器成形物
の生素地強度が低下する。従ってその取扱性が悪化す
る。そこで泥漿に有機バインダーを添加することによっ
て、成形物の強度低下を防止でき、取扱性が悪化するの
を防ぐことができる。
【0022】ここで有機バインダーとしては澱粉,メチ
ルセルロース,ポリビニルアルコールその他のものを用
いることができる。またその添加量としては、泥漿10
0に対して有機バインダーを0.5〜2.0%とするこ
とが望ましい。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に詳述する。 ・深山長石 15% ・瀬戸珪砂 28% ・滑蝋石 24% ・清水石灰 4% ・増井蛙目 24% ・本山木節 5% から成る組成を有し、且つ水分を25%(外割り)含む
泥漿を予め調製した上、この泥漿に平均粒径3μmの粉
末状アルミナを種々の割合で、ポリカルボン酸アンモニ
ウム塩から成る解膠剤0.5%及びアクリル系水溶性樹
脂から成る有機バインダー0.5%とともに添加し、こ
れを鋳込成形した。そして成形物を乾燥,焼成して焼成
体の曲げ強度測定を行った。結果が表1に示してある。
尚、曲げ強度測定は長さ10cmの試験片について行っ
た。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示しているようにアルミナを添加す
ることによって、またその添加量を増すにつれて焼成体
強度が向上していることが分かる。
【0026】次にアルミナ添加による成形体の生素地強
度に与える影響を調べるため、上記組成の泥漿中にアル
ミナを表2に示す種々の量で、解膠剤0.5%ともに添
加し(有機バインダーは無添加)、その泥漿を鋳込成形
し、成形物の生素地強度を測定した。結果が表2に併せ
て示してある。
【0027】
【表2】
【0028】この結果から、アルミナと解膠剤のみの添
加の場合、成形体の生素地強度が低下することが分る。
尚、有機バインダー0.5%をアルミナ,解膠剤0.5
%とともに添加したときの成形体の生素地強度は、アル
ミナ20%添加,30%添加,40%添加の夫々につい
て4.10,4.02,3.81MPaであった。この
ことから、有機バインダー添加によって、アルミナ添加
による成形物強度の低下を補うことができることが分
る。
【0029】次に、解膠剤の影響を調べるべく上記組成
の泥漿中にアルミナ40%を添加(有機バインダーは無
添加)するとともに解膠剤(ポリカルボン酸アンモニウ
ム塩,セルナD−305(東亜合成社製))を種々の量
で添加し、粘度測定を行った。結果が図1に示してあ
る。
【0030】この結果から、解膠剤0.5%以上添加す
ることによって粘度が効果的に低減すること、従って鋳
込成形の際の泥漿の流動性が良好になることが分る。
【0031】次に、衛生陶器製品の場合表面に釉薬が施
されることから、アルミナを添加した場合(40%添
加)と添加しない場合とで、施釉焼成体の強度(釉薬の
厚みは500μm)がどのように変化するかを調べた。
尚、測定は3点曲げ強度測定と落球衝撃測定とを行っ
た。結果が図2に示してある。
【0032】尚、曲げ強度測定におけるA,Bについて
は10cm(長さ)×8mm(幅)×13mm(厚み)
の試験片にて行い、またA(半)については厚みがその
半分、即ち6.5mm厚みのものについて試験を行った
結果である。また図2(イ)中上半分が対抗力を示し、
また下半分が単位面積当りの強度を示している
【0033】一方落球衝撃測定試験については、図2
(ロ)中上半分が割れを生じたときの落球高さを、また
下半分がひびの入ったときの落球高さを示している。
【0034】これらの結果から、アルミナの添加によっ
て製品の薄肉化が達成できることが分る。
【0035】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において、種々変更を加えた態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明者の実験において得られたアルミナ含有
泥漿への解膠剤の添加量と泥漿の粘性との関係を示す図
である。
【図2】アルミナを含有させた施釉製品の強度をアルミ
ナを含有させない施釉製品との比較において示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/632

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳込成形により衛生陶器の素地を成形す
    るための予め所定組成に調製して成る泥漿に対し、粉末
    状アルミナと解膠剤とを添加して均一に混合分散させ、
    該アルミナ含有の泥漿を鋳型に鋳込んで成形し、しかる
    後成形物を乾燥及び焼成することを特徴とする衛生陶器
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の製造方法において、前記調製
    した泥漿中に前記アルミナ及び解膠剤とともに有機バイ
    ンダーを含有させることを特徴とする衛生陶器の製造方
    法。
JP6051417A 1994-02-23 1994-02-23 衛生陶器の製造方法 Pending JPH07232312A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001077041A1 (fr) * 2000-04-06 2001-10-18 Toto Ltd. Article sanitaire
WO2004028995A1 (ja) * 2002-09-27 2004-04-08 Toto Ltd. 衛生陶器素地用組成物、その製造方法、および該組成物を用いた衛生陶器の製造方法

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001077041A1 (fr) * 2000-04-06 2001-10-18 Toto Ltd. Article sanitaire
US6737166B2 (en) 2000-04-06 2004-05-18 Toto Ltd. Sanitary ware
WO2004028995A1 (ja) * 2002-09-27 2004-04-08 Toto Ltd. 衛生陶器素地用組成物、その製造方法、および該組成物を用いた衛生陶器の製造方法

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