JPH07230449A - データ予測装置 - Google Patents

データ予測装置

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JPH07230449A
JPH07230449A JP2016594A JP2016594A JPH07230449A JP H07230449 A JPH07230449 A JP H07230449A JP 2016594 A JP2016594 A JP 2016594A JP 2016594 A JP2016594 A JP 2016594A JP H07230449 A JPH07230449 A JP H07230449A
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JP
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data
model
population
characteristic value
predicting
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JP2016594A
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Tsuneo Furuyama
恒夫 古山
Yutaka Nakagawa
豊 中川
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 得られたデータ系列からその特性を生かしつ
つ任意の時刻のデータを従来よりも容易にかつ精度よく
予測するデータ予測装置を提供する。 【構成】 入力データ1を入力部2を介して特性値算出
部3に供給し、既存モデルを統一した基本モデルを基に
入力データからデータ母集団の特性値を算出し、この算
出された特性値の妥当性を検証部4で検証し、この検証
された特性値を基にデータ母集団の任意の指標値のデー
タをデータ予測部5で予測し、出力部6から出力データ
7として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実数値を指標とするデ
ータ列から任意の指標値に対応するデータを予測するデ
ータ予測装置に関し、更に詳しくは、データ系列上の位
置を示す指標値を有するデータから構成されるデータ母
集団の一部のデータ系列から母集団中の指標値とデータ
との関係をモデル化した関数の係数値を特定する特性値
を算出し、該特性値から任意の指標値のデータを予測す
るデータ予測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最も一般的なデータ系列は時刻を指標値
とする時系列である。すなわち、得られた時系列データ
を基に任意の時刻のデータを予測する場合である。本発
明では、データの値は系列に対して等しい場合を含め、
単調に値が変化するものを対象とする。但し、データの
値の変化が単調でない場合でも、データを系列の順序に
従って順次加算することにより、すなわち累積値をとる
ことにより、単調な系列データとすることができるの
で、すべての系列データは本データ予測装置の利用対象
となりうる。
【0003】例えば、ソフトウェア開発の試験工程で摘
出した欠陥の累積値の時系列データから将来のある時点
の累積値を予測する場合や、ある商品の毎年の売上高の
時系列データからその商品の商品寿命を予測する場合な
どを利用対象とする。
【0004】系列データを時系列データとして説明して
も、一般性を失わないため、以下では時系列データにつ
いて説明する。
【0005】時系列データから任意の時刻の未知のデー
タを予測する方法の代表的なものは、それらの時系列デ
ータを二次元グラフ上にプロットし、ある数学的な曲線
とそれらの時系列データの違いをある評価関数のもとで
最小となるようにその曲線を表す関数の係数中のパラメ
ータの値を選択し、その値を時系列データを発生するデ
ータ母集団の特性値とし、その特性値をパラメータの値
として代入した曲線を表す関数で、任意の時刻のデータ
を推定するものである。曲線を表す関数としては、これ
まで指数型モデルに基づく関数、ロジスティック曲線を
表す関数、ゴンペルツ曲線を表す関数、遅延S字モデル
に基づく関数、習熟S字モデルに基づく関数などが提案
され用いられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の関数はパラメータの数が限られているため曲線の形状
の柔軟性に限界があった。そのため、得られたサンプル
データにうまく適合する曲線が存在しないことがあり、
その場合はデータ母集団の特性値が得られないため、求
めたい時刻のデータの生成を断念せざるをえなかった。
つまり、従来の方式では、得られたサンプルデータから
未知のデータを予測することに限界があった。また、こ
れまでに提案された関数はそれぞれ独立に提案されたた
め、相互の関係は必ずしも明らかになっていない。その
ため、サンプルデータに適合しそうな関数を選ぶための
苦労を生ずることがあった。
【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、得られたデータ系列からその
特性を生かしつつ任意の時刻のデータを従来より容易に
かつ精度よく予測するデータ予測装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のデータ予測装置は、データ系列上の位置を
示す指標値を有するデータから構成されるデータ母集団
の一部のデータ系列から任意の指標値のデータを予測す
るデータ予測装置であって、対象とするデータ母集団の
データを入力する入力手段と、既存モデルを統一した基
本モデルを基に前記入力手段から入力されたデータから
母集団の特性値を算出する特性値算出手段と、該特性値
算出手段で算出された特性値の妥当性を検証する検証手
段と、該検証手段で検証された特性値を基にデータ母集
団の任意の指標値のデータを予測する予測手段とを有す
ることを要旨とする。
【0009】また、本発明のデータ予測装置は、前記特
性値算出手段には、ゴンペルツ曲線モデル、ロジスティ
ック曲線モデル、習熟S字モデルを含む既存モデルを基
に最尤推定方式を用いて前記入力手段から入力されたデ
ータから母集団の特性値を算出する手段を有することを
要旨とする。
【0010】更に、本発明のデータ予測装置は、前記検
証手段には、前記特性値算出手段で算出された特性値の
妥当性をコルモゴロフースミルノフ検定を用いて検証す
る手段を有することを要旨とする。
【0011】本発明のデータ予測装置は、データ系列上
の位置を示す指標値を有するデータから構成されるデー
タ母集団の一部のデータ系列から母集団中の指標値とデ
ータとの関係をモデル化した関数の係数値を特定する特
性値を算出し、該特性値から任意の指標値のデータを予
測するデータ予測装置であって、対象とするデータ母集
団のデータを入力する入力手段と、ゴンペルツ曲線モデ
ル、ロジスティック曲線モデル、習熟S字モデルを含む
既存モデルを統一した基本モデルを基に最尤推定方式を
用いて前記入力手段から入力されたデータから母集団の
特性値を算出する特性値算出手段と、該特性値算出手段
で算出された特性値の妥当性をコルモゴロフースミルノ
フ検定を用いて検証する検証手段と、前記特性値算出手
段で算出された特性値を基にデータ母集団の任意の指標
値のデータを基本モデルに基づく関数に従って予測する
予測手段と、該予測手段で算出された結果を出力する出
力手段とを有することを要旨とする。
【0012】
【作用】本発明のデータ予測装置では、入力データから
既存モデルを統一した基本モデルを基にデータ母集団の
特性値を算出し、この算出された特性値の妥当性を検証
し、この特性値を基にデータ母集団の任意の指標値のデ
ータを予測する。
【0013】また、本発明のデータ予測装置では、前記
特性値算出手段はゴンペルツ曲線モデル、ロジスティッ
ク曲線モデル、習熟S字モデルを含む既存モデルを基に
最尤推定方式を用いて入力データから母集団の特性値を
算出する。
【0014】更に、本発明のデータ予測装置では、前記
検証手段は前記算出された特性値の妥当性をコルモゴロ
フースミルノフ検定を用いて検証する。
【0015】本発明のデータ予測装置では、入力された
時系列データを確率過程とみなし、これらのデータから
データの母集団の特性値を最尤推定方式を用いて算出
し、前記特性値をパラメータとする算定式を用いて、算
出された特性値が入力された時系列データの母集団の特
性を正しく推定していることを検定し、確認された特性
値をパラメータとする算定式を用いて任意の時刻のデー
タを予測する。
【0016】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係わるデータ予測装置
の構成を示すブロック図である。同図に示すデータ予測
装置は、データ系列上の位置を示す指標値を有するデー
タから構成されるデータ母集団の一部のデータ系列から
母集団中の指標値とデータとの関係をモデル化した関数
の係数値を特定する特性値を算出し、該特性値から任意
の指標値のデータを予測するデータ予測装置であり、対
象とする所与のデータ母集団からの系列データである入
力データ1を入力する入力部2を有する。該入力部2か
らの入力データ1は、特性値算出部3に供給され、ここ
でゴンペルツ曲線モデル、ロジスティック曲線モデル、
習熟S字モデルを含む既存モデルを統一した基本モデル
を基に最尤推定方式を用いて前記入力データから母集団
の特性値を算出する。そして、この算出された特性値は
検証部4に供給され、ここで該特性値の妥当性がコルモ
ゴロフースミルノフ検定を用いて検証される。また、該
検証部4で検証された特性値はデータ予測部5に供給さ
れ、該特性値を基本モデルに基づいた関数のパラメータ
としてそれに基づきデータ母集団の任意の指標値である
任意の時刻のデータが予測される。このデータ予測部5
で算出された結果は、出力部6から出力データ7として
出力される。
【0017】次に、上述した図1のデータ予測装置に使
用されている前記特性値算出部3においてデータ母集団
の特性値を算出するために使用された基本モデル、基本
モデルの特性を表すパラメータ、ゴンペルツ曲線モデ
ル、ロジスティック曲線モデル、習熟S字モデルなどの
従来の各種モデルとの関係、パラメータの値となる特性
値の推定方式などについて説明する。
【0018】1、基本モデル データの母集団の基本モデルを表わす微分方程式を次式
で定義する。
【数1】 ただし、yは時刻tにおける(t≧0とする)データ値
であり、α、β、γ、δは基本モデルのパラメータであ
る。
【0019】以下では、等しい場合を含め単調に増加す
る場合を説明する。そのため、α>0、δ≧0とする。
δは、γ≦0のときにt=0でy=0を満たす解を持つ
ために導入したパラメータで、この微分方程式の解とな
る関数のy軸上の移動を意味する。
【0020】2、基本モデルの特性を表わすパラメータ モデルの特性を表わすパラメータとして、(1)式の
α、β、γ、δを用いてもよいが、(1)式で表わされ
る微分方程式の一般解のパラメータの方が利用しやすい
ので、以下でそれを求める。
【0021】(A)β≠0、γ≠0の場合
【数2】 ただし、y0 はt=0のときのyの値である。ここで、
【数3】 とおくと、(2)式は次のようになる:
【数4】 y=N[{1−a・exp (−bt)}c −(1−a)c ]+y0 (7) ここで、N、a、b、cが曲線の特性を決定するパラメ
ータである。Nは定数分を差し引いてt=∞に対応する
値であり、bは時間軸上の伸縮を決めるパラメータであ
る。aとcは曲線の形状を決めるパラメータである。
【0022】(B)β≠0、γ=0の場合 (1)式は次式となる:
【数5】 (8)式の一般解は次のように表わせる:
【数6】 ここで、
【数7】 とおけば、(9)式は次のように表わせる:
【数8】 y=N[exp {−k exp(−bt)}−exp (−k)]+y0 (13) ここで、Nとbは(10)式と同じであり、kは(1
0)式のaとcと同じ意味の特性である。なお、kは
(4)式、(6)式および(11)式からγ→0(c→
∞、a→0)のときのcとaの積と等しい。
【0023】(7)式と(13)式はβ>0の場合は単
調に増加し、β<0の場合は単調に減少する。
【0024】(C)β=0の場合 ここでは、δ=0の場合の一般解を示す。(1)式は次
のようになる:
【数9】 この方程式の一般解は次式のようになる:
【数10】 (15)式はt→∞でy→∞となる。
【0025】同様に、α、γ、δが上記以外の値の場合
も一般解を求めることができる。例えば、(1)式の微
分方程式の解は、α<0の場合は単調減少関数にα=0
の場合は定数になる。
【0026】3、従来のモデルとの関係 表1にこれまでに提案された主なモデルを示す。以下に
(1)式で示すモデルが近似を含めて従来のモデルを包
含することを示す。
【0027】
【表1】 (ア)指数型モデル(表1項番1) 指数型モデルは、 y=N{1−exp (−bt)} (16) と表わせる。この式をtで微分すると、
【数11】 となり、(1)式においてα=Nb、β=b、γ=1、
δ=0とおいた微分方程式と同型になる。
【0028】(イ)ゴンペルツ曲線モデル(表1項番
5) ゴンペルツ曲線モデルの関数
【数12】 は、px =exp {xln(p)}という関係を用いて、
次式のような指数関数を用いた式に変形できる: y=N exp{−k exp(−bt)} (19) ここで、k=−ln(p)>0、b=−ln(q)>0
である。(19)式は(13)式でy0 =N exp(−
k)>0とおいた場合に等しい。
【0029】(19)式をtで微分すると、
【数13】 となる。(19)式と(20)式より
【数14】 が得られるが、これは(1)式で、α=Kb、β=b、
γ=0、δ=0のときの微分方程式と同型である。
【0030】(ウ)ロジスティック曲線モデル(表1項
番6) ロジスティック曲線の一般形およびそれをtで微分した
式は、
【数15】 となる。この2つの式から、
【数16】 が得られるが、この式は(1)式で、α=bΨ/N、β
=b、γ=−1、δ=0のときの微分方程式と同型にな
る。
【0031】(エ)習熟S字形モデル(表1項番3) 習熟S字形モデルは、次のように変形できる:
【数17】 (25)式は、ロジスティック曲線モデル(22)式を
t=0のときにyが0になるように、y軸方向に並行移
動した式と定数倍を除いて等価である。すなわち、(2
2)式において、yをy+N/Ψ、NをN(Ψ+1)/
Ψと置き換えると(25)式が得られる。したがって、
(ウ)と同様な計算で、習熟S字モデルが、(1)式と
同型の次の微分方程式を満たすことを示すことができ
る:
【数18】 すなわち、(1)式で、α=bΨ2 /{N(Ψ+
1)}、β=b、γ=−1、δ=N/Ψの場合が、習熟
S字モデルである。
【0032】(オ)遅延S字モデル(表1項番2) 遅延S字モデルは(1)式の解ではない。しかし、
(7)式で表わされる(1)式の解のひとつが、よい近
似を与える。近似の程度を議論するのに、遅延S字モデ
ルの関数で、N=1、b=1とした y=1−(1+t)exp (−t) (27) を対象としても一般性を失わない。これは(7)式でa
=1、b=0.775、c=2.16、y0 =0とおい
た次式が(27)式のよい近似を与える:
【数19】 y={1−exp (−0.775t)}2.16 (28) 図2に、tが[0,8]までの区間のそれぞれの曲線
と、tが[0,14]までの区間の2つの曲線の差のグ
ラフを示す。2つの曲線の差は最大0.4%程度であ
り、時間経過とともにその差が小さくなる。これより、
基本モデルは遅延S字モデルを良く近似することがわか
る。
【0033】(カ)超指数形モデル(表1項番4) 遅延S形モデルと同様に、超指数形モデルも(1)式の
解ではない。しかし、ここでも(7)式の解のひとつ
が、よい近似を与える。超指数形モデルは多くの組み合
わせがあり、それらすべてについて近似解を論ずること
は困難である。ここでは、異なる2つの指数曲線からな
る次の関数について近似する。
【0034】
【数20】 y=0.5{1−exp (−t)}+0.5{1−exp (−2t)} (29) (29)式に対しては(7)式でa=1、b=1.2
4、c=0.886、y0=0とおいた次式がよい近似
を与える:
【数21】 y={1−exp (−1.24t)}0.886 (30) 図3にそれぞれの曲線と2つの曲線の差のグラフを示
す。これもよい近似を示している。
【0035】上述したモデル(ア)から(カ)で述べた
関数は、すべてα>0、β>0であり、t=∞でyがあ
る値に飽和するものである。これらの結果をまとめて表
2に示す。空欄はこれまでに論議されていない関数形で
ある。(1)式の解は表2の空欄をすべて埋める。
【0036】
【表2】 (キ)ワイブル過程モデル(表1項番7) ワイブル過程モデルではt=∞でy=∞となる。
【0037】 y=λtm (31) を微分すると
【数22】 となる。これより、
【数23】 となる。これは(1)式において、α=mλ1/m 、β=
0、γ=1/m、δ=0とおいた微分方程式と同型であ
る。
【0038】(ク)直線(表1項番8) y=mt+n (34) は、(1)式で、α=m、β=0、γ=1、δ=0とお
いた微分方程式
【数24】 の解である。
【0039】4、特性値の推定 特性値を推定する評価関数としては、系列データとそれ
に対応する曲線の誤差の自乗和をとるもの、同じく誤差
の絶対値の和をとるもの、時系列データを確率現象とみ
なして尤度関数(同時確率密度関数)をとるものなどが
ある。
【0040】確率現象として扱う代表的なモデルに非同
次ポアッソン過程モデル(Nonhomogenous Poisson Mode
l:NHPPモデル)がある。NHPPモデルによれば、
時刻tにおけるデータ値M(t)がyとなる確率Pr
は、
【数25】 となる。ここでH(t)は表1に示したような関数で、
時刻tにおけるデータの期待値がH(t)と等しいため
平均値関数と呼ばれる。
【0041】本装置では、基本モデルが非同次ポアッソ
ン過程に従うものとして、その特性値を確率論的に意味
付けが明確である最尤推定法を用いて推定する。すなわ
ち、(7)式及び(13)式で表わされる一般解をNH
PPモデルの平均値関数とみなして、その中のパラメー
タa、b、c及びkを次の最尤推定式を用いて推定す
る。NHPPモデルの平均値関数はy0 =0であること
が必要であるので、(7)式は次のようになる。
【0042】
【数26】 y=N[{1−a・exp (−bt)}c −(1−a)c ] (37) ここで、c>0の場合は3で示したようにa=1として
も近似を含めれば従来のモデルをカバーする。むやみに
パラメータを増やさないために、c>0の場合は(3
7)式でa=1とした次の式を用いる。
【0043】 y=N{1−exp (−bt)}c (38) (7)式と同様に(13)式は次のようになる。
【0044】
【数27】 y=N[exp {−k exp(−bt)}−exp (−k)] (39) 非同次ポアッソン過程に従う系列データの最尤推定法は
次のようになる。時刻ti でデータ値がyi をとる(i
=1,2,…,n)場合の同時確率密度関数P及びその
尤度関数Lは次のように表わされる。
【0045】
【数28】 最尤推定方式はLあるいはLの対数(対数尤度関数)が
最小となるように各パラメータを選ぶことができる。す
なわち、lnLを各パラメータで微分して=0とおいた
最尤推定式をとくことである。
【0046】(ア)(37)式の最尤推定式
【数29】 (イ)(38)式の最尤推定式
【数30】 (ウ)(39)式の最尤推定式
【数31】 なお、特性値の妥当性の検証方式としては、よく知られ
たコルモゴロフースミルノフ検定(K−S検定)を用い
る。
【0047】次に、図1に示す本データ予測装置を用い
た予測例を以下に示す。サンプル時系列データのうちの
Endpoint(最後)のデータを途中の時系列までのサンプ
ルデータを用いてどの程度の誤差内で推定できるか(こ
れをEndpoint推定と呼ぶことにする)を、これまでのモ
デルと基本モデルで比較する。比較モデルとして、特性
の異なる指数型モデルと遅延S字モデルを用いる。
【0048】(1)理論データによる検証 指数型モデルと遅延S字モデルの中間に位置する理論上
(計算上)のデータ系列をそれぞれのモデルで推定した
場合に、どの程度推定誤差が生じるかを調べ、基本モデ
ルの推定精度を確かめる。推定対象は(7)式でN=1
000、a=1、b=1、c=4/3、y0 =0とした
理想的な曲線である。
【0049】図4に基本モデル、指数型モデル、遅延S
字モデルで推定した結果を示す。当然のことながら基本
モデルでの推定誤差はない。Endpoint推定値は指数型モ
デルでは、大きくなりがちであり、遅延S字モデルでは
小さくなりがちである。
【0050】(2)実データによる検証 図5は大規模ソフトウェア開発の試験工程で得られた時
系列データ、すなわち検出した欠陥の累積値を時系列に
並べたものである。次に示す表3はそれぞれのtの時刻
までのデータに対して最尤推定式(48)式、(49)
式、(50)式に従ってパラメータN、b、cを数値的
に解いて得た結果である。例えば、t=3からt=27
までの9つのサンプルデータから得られた特性値は、N
=4213.8、b=0.084、c=1.2067で
あることを示している。表3には、それらのパラメータ
を(38)式に代入して得られた関数を用いてEndpoint
での値を推定した結果を合わせて示す。この例では、En
dpointはt=42であり、t=27での推定値は
【数32】 y=4213.8{1−exp (−0.084×42)}1.2067 =4062.1 (55) である。
【0051】
【表3】 基本モデル、指数型モデル、遅延S字モデルによるデー
タ適合度を図5に、Endpoint推定誤差の絶対値の変化を
図6に示す。特徴を次に要約する。
【0052】1)全体の推定誤差の平均は、基本モデル
で16.4%、遅延S字モデルでは17.0%、指数型
モデルでは21.2%である。
【0053】2)t=9から24までは、遅延S字モデ
ルの推定誤差の絶対値の平均は、27.8%、次いで基
本モデルの平均が28.7%、指数型モデルの平均が3
1.1%である。ただし、指数型モデルは極端に悪い地
点とよい地点(t=9と12)を除くと、この区間の平
均は15.9%となり、他の2つのモデルよりよくな
る。
【0054】3)基本モデルと遅延S字モデルでは、t
=24と27の間を境にして、推定誤差の絶対値の大き
さが急激に減少する。これは、図5からわかるように累
積フォールト曲線が最終安定期に入った時点と一致す
る。ただし、指数型モデルではこのような顕著な変化は
見られない。
【0055】4)t=27から39までは基本モデルの
推定誤差の絶対値の平均は1.5%で最もよく、次いで
遅延S字モデルが平均3.7%である。指数型モデルは
9.4%で他の2つのモデルに比較してかなり悪い。
【0056】指数型モデルによる推定精度が基本モデル
によるものよりもよい場合(t=18)もあるが、平均
的には基本モデルが最も推定精度が高いモデルと言え
る。特に時系列データの最後のデータに近づいて、時系
列データの変動が少なくなり安定してくると、推定精度
が高くなる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力データから既存モデルを統一した基本モデルを基に
データ母集団の特性値を算出し、この算出された特性値
の妥当性を検証し、この特性値を基にデータ母集団の任
意の指標値のデータを予測するので、与えられた入力デ
ータからそのデータ母集団の特性を容易に把握して推定
でき、該データ母集団の任意の指標値のデータを従来よ
りも高い精度で推定することができる。また、母集団の
モデル推定式が3つに絞られるため、これまでのモデル
選択の苦労を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるデータ予測装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】基本モデルによる遅延S字モデルの近似を説明
するための遅延S字モデルと基本モデルの曲線および両
モデルの差を示すグラフである。
【図3】基本モデルによる超指数型モデルの近似を説明
するための超指数型モデルと基本モデルの曲線および両
モデルの差を示すグラフである。
【図4】理論的データに対する3つのモデルの推定誤差
を説明するための基本モデル、指数型モデル、遅延S字
モデルで推定した結果を示すグラフである。
【図5】大規模ソフトウェア開発の試験工程で得られた
時系列データに対する基本モデル、指数型モデル、遅延
S字モデルによるデータ適合度を示すための推定曲線の
比較を示すグラフである。
【図6】基本モデル、指数型モデル、遅延S字モデルに
よるEndpoint推定誤差の絶対値の変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
2 入力部 3 特性値算出部 4 検証部 5 データ予測部 6 出力部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ系列上の位置を示す指標値を有す
    るデータから構成されるデータ母集団の一部のデータ系
    列から任意の指標値のデータを予測するデータ予測装置
    であって、 対象とするデータ母集団のデータを入力する入力手段
    と、 既存モデルを統一した基本モデルを基に前記入力手段か
    ら入力されたデータから母集団の特性値を算出する特性
    値算出手段と、 該特性値算出手段で算出された特性値の妥当性を検証す
    る検証手段と、 該検証手段で検証された特性値を基にデータ母集団の任
    意の指標値のデータを予測する予測手段とを有すること
    を特徴とするデータ予測装置。
  2. 【請求項2】 前記特性値算出手段は、ゴンペルツ曲線
    モデル、ロジスティック曲線モデル、習熟S字モデルを
    含む既存モデルを基に最尤推定方式を用いて前記入力手
    段から入力されたデータから母集団の特性値を算出する
    手段を有することを特徴とする請求項1記載のデータ測
    定装置。
  3. 【請求項3】 前記検証手段は、前記特性値算出手段で
    算出された特性値の妥当性をコルモゴロフースミルノフ
    検定を用いて検証する手段を有することを特徴とする請
    求項1記載のデータ予測装置。
  4. 【請求項4】 データ系列上の位置を示す指標値を有す
    るデータから構成されるデータ母集団の一部のデータ系
    列から母集団中の指標値とデータとの関係をモデル化し
    た関数の係数値を特定する特性値を算出し、該特性値か
    ら任意の指標値のデータを予測するデータ予測装置であ
    って、対象とするデータ母集団のデータを入力する入力
    手段と、ゴンペルツ曲線モデル、ロジスティック曲線モ
    デル、習熟S字モデルを含む既存モデルを統一した基本
    モデルを基に最尤推定方式を用いて前記入力手段から入
    力されたデータから母集団の特性値を算出する特性値算
    出手段と、該特性値算出手段で算出された特性値の妥当
    性をコルモゴロフースミルノフ検定を用いて検証する検
    証手段と、前記特性値算出手段で算出された特性値を基
    にデータ母集団の任意の指標値のデータを基本モデルに
    基づく関数に従って予測する予測手段と、該予測手段で
    算出された結果を出力する出力手段とを有することを特
    徴とするデータ予測装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008210064A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 保守計画方法
JP2015041259A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 株式会社日立ソリューションズ リスク計量システム
JP2015095184A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 日本電信電話株式会社 標本データ処理装置、方法及びプログラム
JP2015150490A (ja) * 2014-02-13 2015-08-24 ソマール株式会社 スライムコントロール剤の添加方法

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