JP2015041259A - リスク計量システム - Google Patents

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Abstract

【課題】リスク計量を行うシステムにおいて事故データと推定分布の当てはまり具合を評価しやすい表示を行う。
【解決手段】事故発生日時と損失金額を含む収集された事故データから所定の推定条件により選択された分布推定用事故データに対して、指定された確率分布関数及び指定されたパラメータ推定法を適用して事故件数分布と損失額分布を推定する分布推定手段を備えた処理装置を有するリスク計量システムにおいて、各推定分布の候補について、当該推定分布と前記分布推定用事故データとの当てはまり具合の評価のために、当該推定分布の累積分布逆関数の積分関数と、前記分布推定用事故データに基づいた損失額と一定損失額以下の累積事故件数の全事故件数に対する比率と一定損失額以下の累積損失額とにより表されるデータとをグラフに表示する推定分布評価手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リスク計量化技術に関し、特に事故発生頻度と損失額に対する確率分布とそのパラメータを推定し、推定した事故件数分布と損失額分布の確率分布関数を利用してリスクを計量するリスク計量システムにおいて、推定した分布と事故データとの当てはまり具合の評価のために表示を行うシステムに関する。
一般に企業の業務は、システム障害、事務的なミス、詐欺など様々なリスクに遭遇する可能性がある。このため、事故データを収集してリスクを計量し、リスクに対する対策を講じることが求められている。一般的なリスク計量化は、例えば特許文献1及び非特許文献1のようにして、VaRと呼ばれるリスク量を算出する。
具体的には、まず、収集された事故データの一定期間当たりの事故件数などから事故件数分布を推定し、発生した事故の損失額などから事故1件当たりの損失額分布を推定する。そして、モンテカルロ・シミュレーションにより、上記の事故件数分布を用いて発生させた損失件数分の損失額を、上記の損失額分布から発生させて合計し、一定期間当たりの損失総額を算出する処理を何万、何十万回と繰り返して損失総額の分布を生成する。そして、この生成された損失総額の分布から、所定の分位点の損失総額をVaR(バリュー・アット・リスク)とする。例えば、1年間に発生し得る損失総額の分布をシミュレーションによって生成し、そこから百年に一度あるいは千年に一度発生し得る巨額損失を計量する。
ここで、推定した確率分布と事故データとの当てはまり具合の評価方法としては、非特許文献1のようにコルモゴロフ・スミルノフ検定やアンダーソン・ダーリング検定といった定量的な検定手法のほか、p-pプロットやq-qプロットなどを用いて、それらの当てはまり具合をグラフ表示して判断させる手法がある。
またリスク計量法として、複数のリスクシナリオごとに分布を推定して、それらの損失総額をシミュレーション内で合計することで、高精度のリスク計量が行えるようにする手法も用いられている。
特許第4241083号公報
金融機関のオペレーショナル・リスク管理態勢(金融検査マニュアルハンドブックシリーズ)p64-65、p114-119
一般的に、損失額分布の推定には対数正規分布や一般化パレート分布などが用いられることが多いが、事故データとの当てはまり具合がよくないことが知られており、損失額分布を表す有効な理論分布関数は未だ発見されていないのが現状である。
そのため、検定による定量的な評価ではあまりよい結果は得られないことが多い。また検定は、データが特定の確率分布に従っているか否かを評価するものであり、複数の推定分布候補に対しての当てはまり具合の比較に用いることを想定したものではない。したがって、推定分布の当てはまり具合はq-qプロットなどのグラフを見ながら人間が経験的に評価し、妥当と思われる推定分布候補に対するVaRについて検討する必要がある。このとき、推定分布の当てはまり具合を評価するための表示方法として、累積分布関数のプロットのほかにp-pプロットやq-qプロットが用いられている。
累積分布関数の表示方法は、推定分布の累積分布関数と、事故データの損失額とそれ以下の事故件数の全事故件数との比率を用いたグラフを重ねて表示するものである。p-pプロット及びq-qプロットは、上記累積分布を使ったグラフに対して、p-pプロットでは横軸の、q-qプロットでは縦軸の変数を媒介変数として、事故データのグラフの値と、推定分布のグラフの値の組を座標とした2次元のグラフに表示するものである。
事故データは一般的に、損失額が高額になるほど急激に発生頻度が下がる傾向があるため、グラフ表示によって高頻度低額損失から低頻度高額損失までの全体的な当てはまり具合を評価するのが困難である。
また、損失額の対数値で表示することが広く行われているが、この場合では損失額のずれの比がグラフ上でのずれとして表示されるため、千円と2千円の損失のずれと、百万円と2百万円の損失のずれが、同一のずれとして表されてしまい、当てはまり具合のずれを損失額ベースで評価しにくくなるという問題がある。
また、推定分布の累積分布は損失額が無限大のときに確率1となることが多いため、当てはまり具合の評価に事故データの最高損失額を考慮することが困難であるという問題がある。
上記の問題点に鑑み本発明は、リスク計量システムにおいて事故データと推定分布のグラフ表示における当てはまり具合を評価しやすくすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を提供する。
本発明の態様は、事故発生日時と損失金額を含む収集された事故データから所定の推定条件により選択された分布推定用事故データに対して、指定された確率分布関数及び指定されたパラメータ推定法を適用して事故件数分布と損失額分布を推定する分布推定手段と、
推定された前記事故件数分布と前記損失額分布に従う乱数を発生させて一定期間内に発生する損失総額を算出するシミュレーションを複数回実行するシミュレーション手段と、
前記シミュレーション手段によって得られた損失総額データにおける指定された分位点の損失総額を算出するリスク計量手段と、を備えた処理装置を有するリスク計量システムにおいて、前記処理装置は、
前記分布推定手段において事故件数分布と損失額分布を表す複数の確率分布関数及び複数のパラメータ推定法により推定された各推定分布の候補について、
当該推定分布と前記分布推定用事故データとの当てはまり具合の評価のために、当該推定分布の累積分布逆関数の積分関数と、前記分布推定用事故データに基づいた損失額と一定損失額以下の累積事故件数の全事故件数に対する比率と一定損失額以下の累積損失額とにより表されるデータとをグラフに表示する推定分布評価手段を有することを特徴とする。
上記態様における前記推定分布評価手段において、
前記分布推定用事故データについては、横軸を一定損失額以下の累積事故件数の全事故件数に対する比率とし、縦軸を累積損失額若しくはその対数値、又は累積損失額の損失総額に対する比率としたグラフを表示し、
前記推定分布の累積分布逆関数の積分関数については、横軸を確率とし、縦軸を前記積分関数の値若しくはその対数値、又は確率1のときの前記積分関数の値に対する比率としたグラフを表示し、
これらのグラフを並べて表示又は重ね合わせて表示することが、好適である。
上記態様における前記推定分布評価手段において、
事故データに対するグラフの横軸と、推定分布の累積分布逆関数の積分関数に対するグラフの横軸を1件当たりの事故の損失額として表示することが、好適である。
上記態様における前記推定分布評価手段において、
事故データと推定分布のそれぞれのグラフを重ね合わせたときの、横軸の変数を媒介変数として、事故データと推定分布のそれぞれのグラフ上での値の組を縦軸と横軸にとったグラフを表示することが、好適である。
本発明では、推定分布の累積分布逆関数に対する積分関数と、事故データでの損失額の最低額からの累積損失を利用し、これらを比較できるようなグラフを表示する。具体的には、横軸に確率をとり、事故データと推定分布に対してその確率で起こる損失額の最低損失からの累積損失額を算出し、その値を縦軸にとってグラフを表示する。また、横軸を損失額とし、その金額以下の事故に対する損失の累積額を縦軸にとって表示する。これら指定分布と事故データのグラフは重ね合わせて表示することができる。また、これらのグラフの横軸の変数を媒介変数として、推定分布と事故データのそれぞれの累積損失額の組を座標とし、縦軸と横軸にとったグラフを表示することで、当てはまり具合を損失額ベースで評価できるようにする。
これらのプロット方法によるグラフ表示により、既存のp-pプロットやq-qプロット及び検定などによる定量的な評価と、シミュレーションによるVaRの値を、推定分布の各候補に対して任意に組み合わせて表示し、推定分布候補から適切と思われるVaRを選択するための支援を行うことが可能となる。
本発明により、リスク計量システムで事故データとそれに対する推定分布との当てはまり具合を、高頻度低額損失から低頻度高額損失まで全体的にバランスよく表示することができ、推定分布の平均値が有限な場合は事故データでの最大損失額の点がプロット可能となり、推定分布の当てはまり具合を損失額ベースで評価することができる。
図1は、本実施形態の一例のシステム構成図である。 図2は、本実施形態のデータ構造の一例を表す図である。 図3は、本実施形態の全体処理の一例を表すフローチャート図である。 図4は、図3の推定用事故データテーブル生成処理の一例を表すフローチャート図である。 図5は、図3の分布推定処理の一例を表すフローチャート図である。 図6は、図3のリスク計量処理の一例を表すフローチャート図である。 図7は、図3の出力処理におけるグラフ表示例を表す図である。
以下、本発明のリスク計量システムの実施形態を、一例として示した図面に従って説明する。リスク計量システムの本実施形態において、事故データの収集については、本システムにリスク管理手段を付加するか、あるいは別途リスク管理システムが行うものとし、本システムはそこから事故データを参照し、それに基づいて分布推定及びリスク計量を行うものとする。よって、事故データの収集の局面については、本システムに含まれないものとする。
また、一般的なリスク計量では、事故の属するリスクシナリオごとに分布を推定することが行われるが、リスク計量では各シナリオごとの損失額の乱数を合計して損失総額とすればよいので、本実施形態の一例ではリスクシナリオごとの推定及びリスク計量の合計などの処理は省略し、シナリオが1つであるものとして説明する。
図1は、本システムの実施形態の一例を示したシステム構成図である。本システムは、入力装置101、プリンタなどの出力装置102、ディスプレイなどの表示装置103、処理装置104、及びデータベース(DB)110を備える。
処理装置104は、推定用事故データ生成部106、分布推定部107、リスク計量部108、及び出力処理部109を含む一連の機能処理部105を備えている。これらの機能処理部105は、コンピュータである処理装置104に導入された所定のプログラムをメモリに読み込みCPUが当該プログラムを実行することにより実現される。
DB110には、収集された事故データを格納した事故データテーブル111、分布推定に用いる分布推定用事故データテーブル112、推定された分布とそのパラメータなどを格納する推定分布テーブル113、分布推定用事故データに対する各種統計量を格納する事故データ統計量テーブル114、推定された分布に対する各種統計量を格納する推定分布統計量テーブル115、シミュレーションで算出された損失総額を格納するシミュレーション結果テーブル116を格納する。なお、事故データテーブル111は、事故データ収集処理を行う別のシステムが保有していてもよく、その場合は本システムからデータを参照可能であればよい。
図2(a)〜(f)は、本実施形態のデータ構造の一例を表す図である。
図2(a)の事故データテーブル111は、発生した事故に関する情報を格納し、事故データを特定するためのIDとしての「項番」201、事故の「発生日時」202、事故によって発生した「損失額」203、「事故コード」204などを含む。事故コードには、例えば、発生した事故の業務種別やその原因などを識別する情報や、担当従業員のIDなど、リスクシナリオごとの推定を行う際に必要となる情報が含まれている。
図2(b)の分布推定用事故データテーブル112には、事故件数分布や損失額分布を推定するために用いられる事故データを、事故データテーブル111から選択して取得し、分布推定用事故データとして格納する。推定単位を識別するための「データセットID」205、推定に用いる事故データの期間やリスクシナリオなどの条件を格納する「推定条件」206、推定条件206を満たす項番201を格納するための「事故データ項番」207、「事故件数比率」208、「累積損失額」209、「累積損失額比率」210を格納する。
分布推定用事故データは、同一データセットIDに対して、損失額203の昇順にソートされている。事故件数比率208、累積損失額209及び累積損失額比率210は、最低損失額のデータからの事故件数又は損失額を順番に累積することにより、それぞれ算出される。事故件数比率208は、同一データセットIDの全事故件数に対する累積事故件数の比率である。累積損失額比率210は、同一データセットIDの損失総額に対する累積損失額209の比率である。また、これらは必要に応じて最高損失額からの累積として算出することもあるが、本実施例では省略する。
図2(c)の推定分布テーブル113は、分布推定用事故データテーブル112に当てはまる理論分布を推定した結果を格納する。分布を特定するためのIDとしての「項番」211、推定に用いた「データセットID」212、「分布種別ID」213、「推定法ID」214、「推定パラメータ」215からなる。分布種別ID213は、例えばポアソン分布や対数正規分布などといった理論分布を識別するものである。推定法ID214は、分布種別ID213に対して、例えば最小二乗法や最尤法などといったパラメータ推定法を識別するものである。これらによって推定されたパラメータが推定パラメータ215に格納される。
ここで、分布種別が複数の分布の混合分布を表している場合は、推定パラメータ215には各分布関数とその混合率なども格納されるものとする。分布種別ID213は、事故件数分布と損失額分布のどちらを推定したものかも識別できるようになっている。
図2(d)の事故データ統計量テーブル114は、「データセットID」216、「 統計量ID」217、「統計量」218からなる。図2(e)の推定分布統計量テーブル115は、「推定分布項番」219、「統計量ID」220、「統計量」221からなる。これらは前者の事故データを特定するデータセットID216と、後者の推定分布を特定する推定分布項番219の違い以外は、構造が同一である。統計量ID217、220は、平均や標準偏差、メディアンなどの統計量の種類を識別するIDで、分布推定に用いるものや、推定分布の候補として棄却するかどうかを判断するための検定統計量、推定分布候補の比較などに用いるものが予め決められているものとする。そして、統計量218、221には、統計量ID217、220でそれぞれ指定された統計量を、データセットID216が示す事故データ、又は、推定分布項番219が示す推定分布に対して算出したものを格納する。
図2(f)のシミュレーション結果テーブル116は、1回のシミュレーション結果を識別するための「結果項番」222、シミュレーションに用いた事故データの「データセットID」223、シミュレーションでの試行回数、乱数シードなどを表す「シミュレーション条件」224、シミュレーションに用いた「事故件数分布項番」225、「損失額分布項番」226、シミュレーションで得られた試行回数分の損失総額に対する、上位からの比率を表す「確率」227、確率227が示す分位点の損失総額を表す「VaR」228からなる。
事故件数分布項番225と損失額分布項番226には、それぞれ推定分布テーブル113の推定分布項番211を格納する。複数のリスクシナリオでシミュレーションを実行する場合には、これらの項番をシナリオ数のリストに拡張すればよい。
一般的に、確率227には、90%、99%、99.9%などが用いられることが多いが、これらの値は予め1つ又は複数設定されているものとする。確率227の代わりにシミュレーションの試行番号を格納し、試行回数分の損失総額を全て格納してもよい。この場合、必要に応じて指定された分位点のVaRなどをその都度算出すればよい。例えば、損失総額の平均やメディアンなど、リスクの計量結果としてはあまり重要ではない統計量などを算出することも可能となる。
図3は、本実施形態の全体処理の一例を表すフロー図である。
まず、事故データテーブル111から分布推定用事故データテーブル112を生成する(ステップ301)。詳細は図4で説明する。
次に、ステップ301で生成された分布推定用事故データテーブル112に対して、各確率分布候補のパラメータを推定し、推定分布テーブル113を作成する(ステップ302)。詳細は図5で説明する。
次に、ステップ302で推定された推定分布テーブル113を用いて、リスク計量処理を実行する(ステップ303)。詳細は図6で説明する。
次に、出力処理を実行し(ステップ304)、処理を終了する。
ステップ304の出力処理では、ステップ301で生成された分布推定用事故データテーブル112とステップ302で推定された各推定分布との当てはまり具合を評価するためのグラフや、後述のステップ408、ステップ503で算出した統計量、ステップ303で得られたシミュレーション結果によるVaRなどを一覧表示したり、必要に応じて印刷する。グラフの表示方法の例は、図7で説明する。
これら一連の処理は、ステップ301で新たに生成された分布推定用事故データのデータセットに対して行われる。また、過去に生成、推定又は計量されたデータを用いる場合は、対応するステップを省略し、データセットIDや結果項番などを入力して出力処理を行うことが可能であるものとする。なお、推定分布の候補に対して、出力処理によって分布の当てはまり具合を評価した後、採用された分布のみリスク計量処理を行うように処理の順序を変更することは容易である。
図4は、図3のステップ301の分布推定用事故データテーブル生成処理の一例を表すフロー図である。
まず、推定条件を入力する(ステップ401)。このとき、推定条件が予め設定されていればその条件を利用することができる。例えば、現在蓄積されている事故データから、過去5年分のデータをリスク計量に利用することが決まっていれば、条件の入力を省略することができる。
次に、事故データテーブル111から、推定条件を満たす事故データ項番201のリストを取得する(ステップ402)。次に、リストを損失額の昇順にソートする(ステップ403)。次に、事故データ項番リストを分布推定用事故データテーブル112に格納する(404)。このとき、データセットID205には新規に生成されたIDを格納し、推定条件206にはステップ401での推定条件を格納する。
次に、各事故データの事故件数比率を算出し、事故件数比率208に格納する(ステップ405)。
次に、各事故データの累積損失額を算出し、累積損失額209に格納する(ステップ406)。
次に、累積損失額209と事故データの損失総額との比率を算出し、累積損失比率210に格納する(ステップ407)。
次に、分布推定用事故データテーブル112に対して、予め設定されている各種統計量を算出し、事故データ統計量テーブル114に格納し(ステップ408)、処理を終了する。
ステップ408で算出する統計量には、検定統計量の有位水準ごとの値などを格納しておいてもよい。例えばコルモゴロフ・スミルノフ検定では、データ数によって基準が変化するため、このテーブルに有意水準1%や5%の検定統計量の値を格納することができる。
図5は、図3のステップ302の分布推定処理の一例を表すフロー図である。
まず、事故件数分布の推定を行う(ステップ501)。ここでは、分布推定用事故データテーブル112の単位期間当たりの事故件数をもとに、指定された各理論分布と推定法に従って、分布のパラメータを推定する。推定結果は推定分布テーブル113に格納される。
次に、損失額分布の推定を行う(ステップ502)。ここでは、分布推定用事故データテーブル112の損失額をもとに、指定された各理論分布と推定法に従って、分布のパラメータを推定する。推定結果は推定分布テーブル113に格納される。
次に、ステップ501と502でそれぞれ推定された各分布に対して、各種統計量を算出し、推定分布統計量テーブル115に格納し(503)、処理を終了する。これは、事故データ統計量テーブル114と対応し、出力処理304で出力することで、推定分布と事故データとの当てはまり具合を評価するのに利用する。
図6は、図3のステップ303のリスク計量処理の一例を表すフロー図である。
ここでは、分布推定処理302で推定された各推定分布によるモンテカルロ・シミュレーションを実行し、リスク量を計量する。
まず、シミュレーション条件を入力する(ステップ601)。シミュレーション条件には、試行回数や乱数シードなどがある。その他に、出力処理304による分布当てはまり具合の評価などに基づいて、シミュレーションを行う特定の事故件数分布と損失額分布の組み合わせを候補から除外するような処理を前もって実行した場合には、当該除外する分布の組み合わせリストもシミュレーション条件として入力し、指定された推定分布の組み合わせのみシミュレーションを実行することができる。
次に、推定された事故件数分布と損失額分布の推定分布項番とシミュレーション条件を組み合わせた情報に対するリストPを生成する(ステップ602)。ここでは、シミュレーションを行うデータセットIDに対して、推定された事故件数分布と損失額分布の全ての組み合わせを生成する。ただし、ステップ601において、それらの組み合わせも含めて入力された場合には、この処理は省略可能である。
次に、リストPの要素を表す変数sに"1"を代入する(ステップ603)。次に、sがリストPの要素数以下である間(ステップ604)、以下の処理をループする。
まず、シミュレーション条件P[s]に従って初期化する(ステップ605)。ここでは、シミュレーションの試行回数や乱数シードなどの初期化とともに、試行回数分の各損失総額を格納する配列Lを用意し、各要素を0で初期化する。
次に現在の試行回数を表す変数iに"1"を代入する(ステップ606)。次に、iがP[s]で指定された試行回数以下の間(ステップ607)、以下の処理をループする。
まず、P[s]の事故件数分布に従う乱数を1つ発生させる(ステップ608)。
次に、P[s]の損失額分布に従う乱数を、事故件数の個数だけ発生させ、L[i]に加算する(ステップ609)。次に、iに1を加えて(ステップ610)、ステップ607に戻る。
ステップ607で条件がNoなら、まず、配列Lを昇順にソートし(ステップ611)、VaRを算出する(ステップ612)。予め指定された分位点のVaRを算出する。補間してもよく、又は、配列Lをそのまま格納してもいい。
次に、条件P[s]のシミュレーション結果をシミュレーション結果テーブル116に格納する(ステップ613)。次に、sに1を加えて(ステップ614)、ステップ604に戻る。
ステップ604での条件がNoなら、処理を終了する。
図7は、本実施形態の出力処理で表示するグラフの表示方法の一例を表す図である。
推定分布と事故データとの当てはまり具合を評価するためのグラフとしては、事故データについては昇順にソートされた損失額とその事故件数比率とをプロットし、そこに推定分布の累積分布関数グラフを対応させて表示するのが、一般的に利用されている方法である。推定分布に基づくグラフと事故データに基づくグラフは、これらを並べて又は重ねて表示することができる。
図7(a)では縦横の軸を入れ替えているので、事故データは、損失額の小さい順に事故件数比率とその損失額でプロットしたもので、推定分布は累積分布逆関数となっている。
また、図7(a)のグラフの横軸の変数を媒介変数として、事故データと推定分布それぞれの2点の組を使ってプロットしたものが、図7(b)のq−qプロットである。q−qプロットを使うと、プロットされた点が斜め45度の点線に近いほど当てはまりがよいことがわかる。しかしq−qプロットでは、事故データの最高損失額に対しては、推定分布が無限大になるためプロットすることはできない。このため、最高損失への折れ線部分は点線にしてある。
本実施形態では、上記のプロット方法を拡張し、事故データに対して昇順にソートされた損失額に対する事故件数比率と、累積損失額とをプロットし、そこに推定分布の累積分布逆関数の積分関数グラフを対応させて表示する。すなわち、図7(a)のグラフでの変数pの値に対して、確率"0"から該当確率までの面積をプロットしたものが図7(c)のグラフである。累積分布関数をF(x)とすると、累積分布逆関数の積分関数L(p)は、確率"0"から"p"までの積分として、
Figure 2015041259
となる。累積分布逆関数の積分は、初等関数の四則演算などに変形できない場合は、既存の数値積分法を用いて近似値を算出すればよい。
さらに、図7(c)のグラフに対して、事故データと推定分布の横軸の変数を媒介変数として、上記のq−qプロットのように事故データと推定分布の値の組を縦軸と横軸にプロットしたものが図7(d)のグラフである。
また、推定分布の累積分布逆関数の積分関数を、損失額xの関数として
Figure 2015041259
としてもよい。さらに、縦軸は、積分関数の対数値、又は、確率1のときの積分関数の値との比率とすることも可能である。
事故データからは、損失額(横軸)と累積損失額(縦軸)のグラフをプロットする。さらに、縦軸の累積損失額を対数値にしてプロットすることも可能である。さらに、縦軸を累積損失額の損失総額に対する比率としてプロットすることも可能である。
事故データに対するグラフの横軸と、推定分布の累積分布逆関数の積分関数に対するグラフの横軸を、1件当たりの事故の損失額として表示してもよい。
さらに、事故データと推定分布の横軸を媒介変数として、事故データと推定分布の値の組を縦軸と横軸にとったグラフをプロットすることが可能である。
また、これらのプロット法は、基準となる推定分布候補を1つ選び、その他の推定分布を複数重ねて表示することも可能である。
101:入力装置
102:出力装置
103:表示装置
104:処理装置
105:プログラム
106:推定用事故データ生成部
107:分布推定部
108:リスク計量部
109:出力処理部
110:DB
111:事故データテーブル
112:分布推定用事故データテーブル
113:推定分布テーブル
114:事故データ統計量テーブル
115:推定分布統計量テーブル
116:シミュレーション結果テーブル

Claims (4)

  1. 事故発生日時と損失金額を含む収集された事故データから所定の推定条件により選択された分布推定用事故データに対して、指定された確率分布関数及び指定されたパラメータ推定法を適用して事故件数分布と損失額分布を推定する分布推定手段と、
    推定された前記事故件数分布と前記損失額分布に従う乱数を発生させて一定期間内に発生する損失総額を算出するシミュレーションを複数回実行するシミュレーション手段と、
    前記シミュレーション手段によって得られた損失総額データにおける指定された分位点の損失総額を算出するリスク計量手段と、を備えた処理装置を有するリスク計量システムにおいて、前記処理装置は、
    前記分布推定手段において事故件数分布と損失額分布を表す複数の確率分布関数及び複数のパラメータ推定法により推定された各推定分布の候補について、
    当該推定分布と前記分布推定用事故データとの当てはまり具合の評価のために、当該推定分布の累積分布逆関数の積分関数と、前記分布推定用事故データに基づいた損失額と一定損失額以下の累積事故件数の全事故件数に対する比率と一定損失額以下の累積損失額とにより表されるデータとをグラフに表示する推定分布評価手段を有することを特徴とする
    リスク計量システム。
  2. 前記推定分布評価手段において、
    前記分布推定用事故データについては、横軸を一定損失額以下の累積事故件数の全事故件数に対する比率とし、縦軸を累積損失額若しくはその対数値、又は累積損失額の損失総額に対する比率としたグラフを表示し、
    前記推定分布の累積分布逆関数の積分関数については、横軸を確率とし、縦軸を前記積分関数の値若しくはその対数値、又は確率1のときの前記積分関数の値に対する比率としたグラフを表示し、
    これらのグラフを並べて表示又は重ね合わせて表示することを特徴とする
    請求項1に記載のリスク計量システム。
  3. 前記推定分布評価手段において、
    事故データに対するグラフの横軸と、推定分布の累積分布逆関数の積分関数に対するグラフの横軸を1件当たりの事故の損失額として表示することを特徴とする
    請求項2に記載のリスク計量システム。
  4. 前記推定分布評価手段において、
    事故データと推定分布のそれぞれのグラフを重ね合わせたときの、横軸の変数を媒介変数として、事故データと推定分布のそれぞれのグラフ上での値の組を縦軸と横軸にとったグラフを表示することを特徴とする
    請求項2又は3に記載のリスク計量システム。
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