JP5692800B2 - リスクプロファイル生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は金融機関等の企業におけるリスク管理に関し、特に、どのような損失事象がどのような組み合わせで発生し、それぞれがどれくらいの規模になるかの確率分布を表すリスクプロファイルを生成する方法と装置に関する。
本発明の説明に先立って、金融機関におけるリスク管理に関する幾つかの用語の定義を行う。なお、リスクとしては、主にオペレーショナルリスクを前提とするが、本発明はその種のリスクに限定されず、貸出業務などの信用取引にかかる信用リスクや、為替および金利取引にかかる市場リスク等に対しても適用可能である。
まず、損失事象とは、損失を伴う事象のことであるとし、x=(a,b)と表すこととする。aは事象の内容とする。例えばa=東海大地震などとなる。bは損失の大きさとする。例えばb=10億円などとなる。損失の大きさは金額である必要はなく、失った時間や資源の量などで計ってもよい。ただし、以下では説明の便宜上、bは損失額を表すものとする。
ある期間Tにおいて起きる損失事象の列x_1,x_2,…,x_nをXと表すことにする。x_i=(a_i,b_i)である。従って、X=x_1,…,x_n=(a_1,b_1),…,(a_n,b_n)である。例えば、X=(東海大地震,10億円),(振り込め詐欺,20万円),(振り込め詐欺,150万円)という損失事象の列Xは、期間Tにおいて東海大地震で10億円の損失を被り、振り込み詐欺で20万円の損失を被り、振り込み詐欺で今度は150万円の損失を被ることを表している。この例のように、事象の内容が同じ損失事象も複数回起こり得る。
リスクプロファイルPとは、損失事象の列Xを確率変数とみなしたときの、Xの確率分布P(X)であるとする。ただし、事象の個数nも確率変数であるとする。従って、確率分布P(X)の値は、一定の個数nに相当する損失事象の列Xだけではなく、いろいろな個数nに相当する損失事象の列Xに対しても定義される。
換言すれば、リスクプロファイルPは、当該期間Tにおいて、「どのような損失額でどのような内容の損失事象が、どういう組み合わせでおきる確率が幾つか」に関する情報である。当該期間Tは慣習で保有期間と呼ばれており、本明細書でもそのように記述することにする。
金融工学や信頼性工学等におけるリスク分析は、ほとんどの場合、上記リスクプロファイルの特徴値の推定や計算に帰着される。なお、本明細書では確率分布の関数(ある確率変数の平均値や確率分位点等、確率分布をきめると決まるもの)を、当該確率分布の特徴値と呼ぶことにする。
例えば、保有期間中の平均累積損失額は、リスクプロファイルP(X)の下での、損失額b_1+,…,+損失額b_nの平均値である。また、或る一定の確率(信頼水準P%。Pは例えば99.9)で起こり得る将来の損失額の最大値として定義されるVaR(Value at Risk)は、リスクプロファイルP(X)の下での、損失額b_1+,…,+損失額b_nの下側P%点である。
リスクプロファイルP(X)の下での個数nの確率分布を頻度分布と呼び、Pf(n)と表すことにする。すなわち、頻度分布Pf(n)は、保有期間中に生じる損失事象の回数の分布である。
また、リスクプロファイルP(X)にしたがって生起する損失額b_1,…,損失額b_nから、さらに無作為に一つ取り出した損失額b_*の確率分布を規模分布と呼び、Ps(b)と表すことにする。すなわち、規模分布Ps(b)は保有期間中に生じる損失事象の(累積ではない一件の)損失額の分布である。
上記頻度分布Pf(n)、規模分布Ps(b)ともに、リスクプロファイルの特徴値の例である。
さらに、慣習上、より詳細なリスク分析や議論を簡単にするために、事象の内容毎にその頻度や規模の確率分布を取り扱う場合が多いので、本明細書でも次のように定義しておく。まず、リスクプロファイルP(X)において、事象内容a_iの値域がA={A^1,…,A^C}であるとする。すなわち、リスクプロファイルP(X)においては、起こり得る損失事象の内容は、A^1からA^Cのどれかに限られるものとする。以降、Aを事象内容の値域と呼ぶことにする。
また、X=x_1,…,x_n=(a_1,b_1),…,(a_n,b_n)から、a_i∈A^c、すなわち事象内容がA^cである損失事象を取り出して並べ、さらに”_”の添え字を1から付け直したものを、下記のように書くことにする。
X^c=x^c_1,…,x^c_nc=(a^c_1,b^c_1),…,(a^c_n,b^c_nc)
ここで、a^c_i∈A^cである。またXにおいて事象内容がA^cである損失事象の回数をncと書いた。X^cはXの関数であるので、その確率分布P^c(X^c)はリスクプロファイルP(X)により一意に決定される。
そして、ncの分布、すなわち事象内容がA^cである損失事象の、保有期間中の回数の確率分布をPf^c(n)と書き、事象内容A^cの頻度分布と呼ぶことにする。
また、b^c_iから無作為に一つ取り出したb^c_*の確率分布をPs^c(b)と書き、事象内容A^cの規模分布と呼ぶことにする。Pf^c(0)=1、すなわち生起確率が0の損失事象の規模分布は、便宜的にPs^c(0)=1、すなわち損失額も確定的に0円になるとしておく。
事象内容A^cの頻度分布Pf^c(n)と規模分布Ps^c(b)とは、リスクプロファイルP(X)によって決まるものなので、これらもP(X)の特徴値の例である。例えば、A^1=東海大地震だとすると、Pf^1(n)は保有期間中の「東海大地震の生起回数」の確率分布、Ps^1(b)は「東海大地震が起きたときの損失額」の確率分布である。これらのPf^1(n)、Ps^1(b)は、リスクプロファイルP(X)すなわち、保有期間中に何の損失事象がどういう組み合わせで起こり、それぞれが幾らの損失額になるかの確率分布が与えられれば、決まるものである。
さて、リスク分析の分野においては、特定の条件を満足するリスクプロファイルP(X)を数多く作成することが必要になる場合がある。例えば、リスク計量装置の精度検証では、特定のリスクプロファイルを仮定した上で、それに従う確率変数の実現値等を実際に当該リスク計量装置の入力とし、出力される値と当該リスクプロファイルの特徴値とを比較する、という作業を、仮定するリスクプロファイルをいろいろと変えながら実行することで、どのようなリスクプロファイルのときに、当該リスク計量装置の精度がどうなるかを検証するということが行われる(例えば非特許文献1参照)。また、どのようなリスクプロファイルの下で、その特徴値がどのような値をとるのかを調べるため等、リスク計量装置の精度検証以外の目的で、特定の条件を満足するリスクプロファイルP(X)を数多く作成しなければならない場合もある。
しかしながら、非特許文献1を含め、特定の条件を満たすリスクプロファイルを生成する具体的な手法について記載した文献はほとんど見当たらない。
他方、特許文献1には、金融派生商品を含む資産のリスクを分析するために、資産が保有期間中に一定の確率で被る最大予想損失額を統計的に表示する指標となるVaRのモデルを提供するシステムが記載されている。このシステムでは、VaR算出の際に必要となるパラメータとデータの処理方法の設定条件を入力する手段と、入力された設定条件の全ての組み合わせについて、観測データからボラティリティ・データ、相関係数データを算出し、保有資産データから資産の感応度データを算出することにより、VaRのモデルを複数生成している。
特開平10−222488号公報 特許第4241083号公報
小林、清水、西口、森永「オペレーショナル・リスク管理 高度化への挑戦」、社団法人金融財政事情研究会、平成21年4月24日発行、127頁〜134頁
特許文献1による方法をリスクプロファイルの生成に適用した場合、リスクプロファイルP(X)にパラメータを導入し、利用者から指定された条件を持つようにパラメータの値を調節することによって、特定の条件を満たすリスクプロファイルP(X)を作成することになる。すなわち、1以上のパラメータから構成されるパラメータ集合をθと書くことにすると、パラメータ集合θによってリスクプロファイルが変わるように、リスクプロファイルをP(X;θ)と定義しておき、所望の条件を満たすようにパラメータ集合θの値を調節するということである。以下、具体例を挙げて説明する。
例えば、λk、μk、σk(k=1〜10)の合計30個のパラメータの集合をθとし、リスクプロファイルP(X;θ)を以下のように定義する。
(1)損失事象を表す確率変数x_1,x_2,…は、互いに独立である。
(2)事象内容kの頻度分布は、パラメータλkを平均値とするポアソン分布に従う。
(3)事象内容kの規模分布は、パラメータμk、σkを対数平均、対数標準偏差とする対数正規分布に従う。
(4)k=1〜10である。
このリスクプロファイルP(X;θ)は、パラメータ集合θの要素であるλk、μk、σk(k=1〜10)の値を変えることによって、生成されるリスクプロファイルが異なるものとなる。そのため、パラメータ集合θの値を適切に選択すれば、特定の条件を持つリスクプロファイルを生成することができる。
今、以下のような条件が与えられたとする。
(a)事象内容kの事象の個数の平均値が2である。
(b)規模分布が平均パラメータ10の指数分布である。
この場合、上記の条件aを満足するためにはパラメータλkが2という値のみをとらなければならないことは自明である。しかし、条件bをほぼ満足するためには、残り20個のパラメータμk、σkがどういう値をとれば良いかは自明ではない。
ここで、候補となるパラメータμk、σkの値を何らかの方法で決定し、この決定した値で特定されるリスクプロファイルと、要求条件bとの乖離度を表す関数を目的関数とすると、最適なパラメータμk、σkの値を求める問題は、上記目的関数を最小にする解を求める最適化問題となる。
しかしながら、候補とするパラメータの値の組み合わせが膨大であると、いわゆる組み合わせ爆発により、現実的なリソース(メモリ、マイクロプロセッサ等)、実用的な時間内で、最適なパラメータμk、σkを求めることは困難である。
また、上記のような最適化問題を解法して求められるのは、要求条件をほぼ満足する1組のパラメータμk、σkの値、すなわち1つのリスクプロファイルでしかない。従って、要求条件bをほぼ満足する多数のリスクプロファイルを生成するためには、上記のような最適化問題を数多く解法しなければならない。このため、現実的なリソース、実用的な時間内で、要求条件をほぼ満足するリスクプロファイルを数多く生成することは極めて困難になる。
本発明の目的は、上述したような課題、すなわち、特定の条件を満たすリスクプロファイルを数多く生成するのは事実上困難である、という課題を解決するリスクプロファイル生成装置を提供することにある。
本発明の一形態にかかるリスクプロファイル生成装置は、
1以上のパラメータからなる第1のパラメータ集合を用いて定義されるリスクプロファイルのモデル情報と、1以上のパラメータからなる第2のパラメータ集合を用いて定義される上記第1のパラメータ集合の確率分布のモデル情報と、複数の要求条件と、該複数の要求条件の重み係数とを記憶するメモリと、
上記メモリに接続されたプロセッサとを備え、
上記プロセッサは、
上記確率分布に従って生成される上記第1のパラメータ集合の値を上記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、上記要求条件をより高い確率で満足する上記第2のパラメータ集合の値を上記要求条件ごとに算出し、
上記要求条件ごとに算出された上記第2のパラメータ集合の値と上記重み係数と上記確率分布のモデル情報とから上記第1のパラメータ集合の確率分布を生成し、
上記生成された第1のパラメータ集合の確率分布に従って、上記第1のパラメータ集合の値を生成する
ようにプログラムされている、という構成を採る。
本発明は上述した構成を有するため、現実的なリソースを使用して実用的な時間内で特定の条件をほぼ満足するリスクプロファイルを数多く生成することが可能になる。
本発明の第1の実施形態のブロック図である。 本発明の第1の実施形態における入力情報の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における中間情報の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における出力情報の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態におけるジェネレータ分布調整部の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態における入力情報の具体例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における入力情報の別の具体例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における出力情報の具体例を示す図である。 本発明の第2の実施形態のブロック図である。 本発明の第2の実施形態における入力情報の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態における中間情報の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態における出力情報の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における入力情報の具体例を示す図である。 本発明の第3の実施形態の概略構成図である。 本発明の第3の実施形態のブロック図である。 本発明の第3の実施形態におけるテストデータの一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態におけるテストデータ生成部の動作の一例を示すフローチャートである。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態にかかるリスクプロファイル生成装置1について詳細に説明する。
本実施形態のリスクプロファイル生成装置1は、特定の条件をほぼ満足する数多くのリスクプロファイルを生成する機能を有している。
このリスクプロファイル生成装置1は、主な機能部として、通信インターフェース部(以下、通信I/F部という)11、操作入力部12、画面表示部13、記憶部14、およびプロセッサ15を有する。
通信I/F部11は、専用のデータ通信回路からなり、通信回線(図示せず)を介して接続された図示しない各種装置との間でデータ通信を行う機能を有している。
操作入力部12は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出してプロセッサ15に出力する機能を有している。
画面表示部13は、LCDやPDPなどの画面表示装置からなり、プロセッサ15からの指示に応じて、操作メニューや生成されたリスクプロファイルなどの各種情報を画面表示する機能を有している。
記憶部14は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、プロセッサ15での各種処理に必要な処理情報やプログラム14Pを記憶する機能を有している。プログラム14Pは、プロセッサ15に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部11などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)やコンピュータ読取可能な記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部14に保存される。記憶部14で記憶される主な処理情報として、入力情報14A、中間情報14B、出力情報14Cがある。
入力情報14Aは、通信I/F部11や操作入力部12から入力される情報である。図2は、入力情報14Aの構成例である。この例の入力情報14Aは、1以上のパラメータからなるパラメータ集合θを用いて定義されるリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報14A1と、1以上のパラメータからなるパラメータ集合ηを用いて定義される、上記パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル情報14A2と、要求条件14A3とから構成される。本明細書において、上記確率分布P(θ;η)はジェネレータ分布とも称する。ここで、パラメータ集合ηの要素数は、パラメータ集合θの要素数に比べて少ない。
パラメータ集合θを用いてリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報14A1を定義する方法は任意でよい。例えば、リスクプロファイル(X)において、事象内容A^cの頻度分布をパラメータθf^cのポアソン分布であるとし、事象内容A^cの規模分布を平均パラメータθs_μ^c、標準偏差パラメータθs_σ^cの正規分布であるとし、事象内容の値域が{A^1,A^2}、各事象が確率的に独立である、として定義してもよい。この場合、この二つの事象内容に関して、θ=(θf^1, θs_μ^1, θs_σ^1,θf^2,θs_μ^2,θs_σ^2)の6次元のパラメータで表されることになる。従って、例えば事象内容の種類数が200であれば、上記のθの各成分の上つき指標は1から200までの値をとることになり、θ=(θf^1, θs_μ^1, θs_σ^1,…,θf^200,θs_μ^200,θs_σ^200)という全部で600次元のパラメータになる。
パラメータ集合ηを用いてパラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル情報14A2を定義する方法は任意でよい。例えば、θ=(θf^1, θs_μ^1, θs_σ^1,…,θf^C,θs_μ^C,θs_σ^C)の場合、例えばθf^1,…,θf^Cは独立に平均パラメータη_1、分散パラメータη_2の正規分布に従い、θs_μ^1,…,θs_μ^Cも独立に平均パラメータ_η_3、分散パラメータη_4の正規分布に従い、θs_σ^1,…,θs_σ^Cも平均パラメータ_η_5、分散パラメータη_6の正規分布に独立に従う、として定義してもよい。この場合、θの確率分布は、η=(η_1,…,η_6)の6次元のパラメータによって一意に決定される。
要求条件14A3は、生成されるリスクプロファイルが高い確率で満足して欲しい性質である。例えば、頻度分布Pf(n)や規模分布Ps(b)が、平均パラメータ1等の指数分布になるべく近いリスクプロファイルP(X)を生成するのであれば、そのことを要求条件14A3として指定する。
中間情報14Bは、プロセッサ15による演算過程で生成される中間的な情報である。図3は、中間情報14Bの構成例である。この例の中間情報14Bは、パラメータ集合ηの値14B1から構成される。
出力情報14Cは、プロセッサ15による演算処理によって生成されたリスクプロファイルに関する情報である。図4は、出力情報14Cの構成例である。この例の出力情報14Cは、複数のパラメータ集合θの値14C1〜14Cnから構成される。
プロセッサ15は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部14からプログラム14Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム14Pとを協働させて各種処理部を実現する機能を有している。プロセッサ15で実現される主な処理部として、入力格納部15A、ジェネレータ分布調整部15B、リスクプロファイルサンプリング部15Cおよび出力整形部15Dがある。
入力格納部15Aは、通信I/F部11または操作入力部12から入力された情報を入力情報14Aとして記憶部14に格納する機能を有する。
ジェネレータ分布調整部15Bは、入力情報14Aを読み込み、確率分布P(θ;η)に従って生成されるパラメータ集合θの値をモデル情報14A1に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、要求条件14A3をより高い確率で満足するような、モデル情報14A2中のパラメータ集合ηの値を算出する機能を有する。またジェネレータ分布調整部15Bは、算出したパラメータ集合ηの値を中間情報14Bとして記憶部14に格納する機能を有する。
ここで、確率分布P(θ;η)に従って生成されるパラメータ集合θの値をモデル情報14A1に適用することによって特定されるリスクプロファイルと、要求条件14A3との乖離度を表す関数を目的関数とすると、最適なパラメータ集合ηの値を求める問題は、上記目的関数を最小にする解を求める最適化問題となる。
上記乖離度としては、例えばKLダイバージェンス、あるいは密度関数の特定区間における平均自乗誤差等を用いることができる。
また、要求条件が複数与えられた場合には、各要求条件毎に定義される目的関数の重み付け和を目的関数とする解法方法や、目的関数に優先度を設ける方法など、複数の目的関数をできるだけ同時に満足させる解法方法を用いればよい。
最適化問題の解法技術は極めて広く提案されているので、ジェネレータ分布調整部15Bでは、それらの解法技術の何れかを利用すればよい。直接、上記ηに関する最適化問題を解くのではなく、同値や双対な問題に変換してから解いてもよい。目的関数の値や微分係数をηから直接計算するのが難しいようであれば、当該ηの元で、P(θ;η)にしたがって実際にθを1以上生成し、要求条件がどれくらい満足されているかを計算したり、満足される確率をシミュレーションや数値積分等で求めるなどしてもよい。これら、何らかの方法で、或るηに対する目的関数の値の計算や、あるいはその近似計算等、その目安になる情報の取得ができれば、前記ηに関する最適化問題は、少なくとも近似的には解くことができる。もちろん、前記ηに関する最適化問題の難易度は、要求条件の内容にも依存するが、ジェネレータ分布のモデル化の方法、すなわちP(θ;η)の関数形を複雑にすると著しく上昇するので、当該モデル化の方法は十分シンプルなものに工夫するのが望ましい。
リスクプロファイルサンプリング部15Cは、入力情報14Aと中間情報14Bとを読み込み、中間情報14Bで示されるパラメータ集合ηの値をモデル情報14A2に適用することによって特定される確率分布P(θ;η)に従って、パラメータ集合θの値を繰り返し生成する機能を有する。特定の確率分布に従って値を生成する方法は任意でよい。確率変数θの分布P(θ;η)に基づくサンプリングなので、一般にサンプリングする度に、要求条件14A3を高い確率で満たす、それぞれ異なるθを得ることができる。またリスクプロファイルサンプリング部15Cは、生成したパラメータ集合θの値を出力情報14Cとして記憶部14に格納する機能を有する。
出力整形部15Dは、出力情報14Cに含まれるパラメータ集合θの値を読み込み、最終結果として画面表示部13に出力し、あるいは通信I/F部11を通じて外部に出力する機能を有する。出力整形部15Dは、パラメータ集合θの値の代わりに、或いはパラメータ集合θの値に加えて、他の種類のデータを画面表示部13に出力し、あるいは通信I/F部11から外部に出力する機能を有していてよい。この後者の機能については、本実施形態の変形例として後述する。
次に、図5を参照して、本実施形態にかかるリスクプロファイル生成装置1の動作について説明する。
まず、入力格納部15Aは、リスクプロファイルP(X;θ)のモデル式14A1と、パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル式14A2と、要求条件14A3とを、通信I/F部11または操作入力部12から入力し、入力情報14Aとして記憶部14に格納する(ステップS1)。
次に、ジェネレータ分布調整部15Bは、リスクプロファイルP(X;θ)のモデル式14A1とパラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル式14A2と要求条件14A3とを記憶部14から読み込み、確率分布P(θ;η)に従って生成されるパラメータ集合θの値によって定まるリスクプロファイルP(X;θ)が、要求条件14A3をより高い確率で満足するパラメータ集合ηの値14B1を算出し、中間情報14Bとして記憶部14に格納する(ステップS2)。このステップS2の詳細については後述する。
次に、リスクプロファイルサンプリング部15Cは、上記算出されたパラメータ集合ηの値14B1を読み込み、そのパラメータ集合ηの値14B1によって定まる確率分布P(θ;η)に従って、パラメータ集合θの値を繰り返し生成し、生成したパラメータ集合θの値14C1〜14Cnを出力情報14Cとして記憶部14に格納する(ステップS3)。
最後に、出力整形部15Dは、上記生成されたパラメータ集合θの値14C1〜14Cnを記憶部14から読み込み、最終結果として画面表示部13に出力し、あるいは通信I/F部11を通じて外部に出力する(ステップS4)。
図6は図5のステップS2の処理の一例を示すフローチャートである。以下、図6を参照して、ジェネレータ分布調整部15Bの処理の一例について説明する。
まずジェネレータ分布調整部15Bは、パラメータ集合ηの初期値η_0を例えば乱数によって決定し、また変数tを1に初期化する(ステップS11)。
次にジェネレータ分布調整部15Bは、1つ前の調整結果であるパラメータ集合η_t-1(開始時点では初期値)から、それぞれ異なる、更新後のηの複数の候補η^1,…, η^Kを生成する(ステップS12)。複数の候補η^1,…, η^Kを生成する一番簡単な例は、更新前のパラメータ集合η_t-1の各要素をそれぞれ微小量だけ増減する方法である。例えば、更新前のパラメータ集合η_t-1が2次元(η1,η2)で、微小量を例えば0.001とすると、以下のような複数の候補η^1,…, η^4を生成する。
候補η^1=(η1−0.001,η2−0.001)
候補η^2=(η1−0.001,η2+0.001)
候補η^3=(η1+0.001,η2−0.001)
候補η^4=(η1+0.001,η2+0.001)
上記の例では、微小量を固定値としたが、微小量を可変値としてもよい。特に今回のように、要求条件14A3をできるだけ満たしてηを更新する必要がある場合は、上記の候補のそれぞれが、どれくらい要求条件14A3を破ってしまうかで、再度、各微小量を調整して、破れが少ないようにする。このような技術は数値的最適化問題の分野で色々と研究されているので、それらの任意のものを使用すればよい。
次にジェネレータ分布調整部15Bは、各パラメータ集合η^k(k=1,…,K)に対して、確率分布P(θ;η^k)の目的関数を計算する(ステップS13)。或る1つのパラメータ集合η^kに対して、確率分布P(θ;η^k)の目的関数を計算する処理は、例えば以下のように行われる。
まずジェネレータ分布調整部15Bは、確率分布P(θ;η^k)に従って、1つ以上のリスクプロファイルP(X;θ^l)(l=1,…,L)を生成する(ステップS21)。具体的には、確率分布P(θ;η^k)に従ってパラメータ集合θの値を生成し、この生成した値をリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報14A1に適用して、1つのリスクプロファイルを生成する。このような処理を生成したいリスクプロファイルの数Lだけ繰り返す。
次にジェネレータ分布調整部15Bは、上記生成した各リスクプロファイルP(X;θ^l)(l=1,…,L)に対して、要求条件の充足度合いを計算する(ステップS22)。或るリスクプロファイルの要求条件の充足度合いは、当該リスクプロファイルと要求条件との乖離度(例えばKLダイバージェンス、あるいは密度関数の特定区間における平均自乗誤差等)を用いることができる。
次にジェネレータ分布調整部15Bは、各リスクプロファイルP(X;θ^l)(l=1,…,L)の要求条件の充足度合いの平均値を計算し、この計算結果を目的関数とする(ステップS23)。
続いてジェネレータ分布調整部15Bは、各パラメータ集合η^k(k=1,…,K)関して計算した上記目的関数を比較して、要求条件の充足度合いが最もよいパラメータ集合η^kを選択し、この選択したパラメータ集合η^kをパラメータ集合η_tとして記憶する(ステップS14)。
次にジェネレータ分布調整部15Bは、パラメータ集合ηの更新を更に繰り返す必要があるか否かを判定する(ステップS15)。このη更新の収束判定の方法としては、例えば、今回のパラメータ集合η_tと前回のパラメータ集合η_t-1との要求条件に対する充足度合いを比較して、充足度合いが予め定められた基準以下になった場合に、すなわち、更新しても向上がもはや見込めなくなった場合に、収束したと判定する方法を用いることができる。
ジェネレータ分布調整部15Bは、パラメータ集合ηの更新を更に繰り返す必要があると判定した場合、変数tを+1し(ステップS16)、ステップS12に戻って上述した処理と同様の処理を繰り返す。他方、ジェネレータ分布調整部15Bは、パラメータ集合ηの更新を更に繰り返す必要がないと判定した場合、ステップS17に進む。
ジェネレータ分布調整部15Bは、ステップS17では、最後の調整結果であるパラメータ集合η_tを最適なηとして中間情報14Bに格納する。
このように本実施形態では、パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)を導入し(ηはこの確率分布のパラメータ)、パラメータ集合θが要求条件14A3を満たす確率が高くなるようにパラメータ集合ηを調整した上で、確率分布P(θ;η)に従ってパラメータ集合θを生成しているため、現実的なリソースを使用して実用的な時間内で特定の条件を満たすリスクプロファイルを数多く生成することができる。その理由は、以下の通りである。
(1)パラメータ集合ηを構成するパラメータ数をパラメータ集合θに比べて少なくすることにより、パラメータ集合ηの調整は、現実的なリソースを使用して実用的な時間内で行える。
(2)ジェネレータ分布P(θ;η)に従うパラメータ集合θのサンプリングは、そもそも現実的なリソースで可能である。
(3)ジェネレータ分布P(θ;η)を一度調整してしまえば、それに従うパラメータ集合θのサンプリングを繰り返すだけで、指定された要求条件14A3を満足する確率の高い様々なパラメータ集合θ、すなわち様々なリスクプロファイルP(X;θ)を得ることができる。
次に、具体的な例を挙げて、本実施形態の動作をより詳細に説明する。
図7を参照すると、入力情報14Aに含まれるリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報14A1は、以下の4つの情報によって、リスクプロファイルP(X;θ)を定義している。
(1)損失事象を表す確率変数x_1,x_2,…は、互いに独立である。
(2)事象内容kの頻度分布は、パラメータλkを平均値とするポアソン分布に従う。
(3)事象内容kの規模分布は、パラメータμk、σkを対数平均、対数標準偏差とする対数正規分布に従う。
(4)k=1〜10である。
この場合、θは、λk、μk、σk(k=1〜10)の合計30個のパラメータの集合になる。
また図7を参照すると、入力情報14Aに含まれる確率分布P(θ;η)のモデル情報14A2は、以下の4つの情報によって、確率分布P(θ;η)を定義している。
(1)確率分布P(θ;η)は、k毎に独立である。
(2)(λk、μk、σk)の分布は、多次元正規分布である。
(3)上記多次元正規分布の平均ベクトルは、(2、e1、e2)である。
(4)上記多次元正規分布の共分散行列は、((0、0、0)、(0、e3、e4)、(0、e4、e5))である。
この場合、ηは、e1〜e5の合計5個のパラメータの集合になる。
ここで、多次元正規分布の平均ベクトルの第一成分が2、共分散行列の第一行と第一列が0という値に固定している理由は、事象内容kの事象の個数の平均値を2としたいためである。すなわち、事象内容kの事象の個数の平均値が2の場合、λkは2という値のみをとることになり、それは、多次元正規分布のパラメータにおいて、平均ベクトルの該当要素(第一成分)が2という値になり、共分散行列の該当行と該当列が0という値をとることに相当するためである。
また図7を参照すると、入力情報14Aに含まれる要求条件は、以下の条件を指定している。
(1)規模分布は、平均パラメータ10の指数分布である。
図7に示されるような入力情報14Aが入力格納部15Aにより記憶部14に格納されると、ジェネレータ分布調整部15Bは、図6に示した手順で、最適なパラメータ集合ηを決定する。すなわち、実際にジェネレータ分布P(θ;η)にしたがって発生させた幾つかリスクプロファイルP(X;θ)の規模分布と、要求条件で指定されている規模分布(平均10の指数分布)との乖離度(例えばKLダイバージェンス、あるいは密度関数の特定区間における平均自乗誤差等)の平均等を目的関数として、それが小さくなるようにηを調節する。今の例では、ηにしたがってθを発生させるのは、与えられた分布パラメータの下で正規乱数を発生させればよいので容易である。また、そのようにして得たθにおけるP(X;θ)の規模分布は、10個の対数正規コンポーネントの混合分布となり、それと平均10の指数分布との乖離度を計算するのは、公知の技術で容易に実現できる。このように、任意のηに対して、目的関数の値が容易に計算できるので、その最適化問題は公知の技術を使って解くことができる。
上記のようにしてジェネレータ分布調整部15Bで調整されたジェネレータ分布のパラメータをη*と表すことにすると、η*が中間情報14Bとして記憶部14に記憶される。
次にリスクプロファイルサンプリング部15Cは、ジェネレータ分布P(θ;η*)に従って、リスクプロファイルのパラメータθ=((λ1,μ1,σ1),…,(λ10,μ10,σ10))を必要な数だけ生成し、出力情報14Cとして記憶部14に記憶する。このようにして生成されたθをもつリスクプロファイルP(X;θ)は、要求条件をできるだけ満足するようになっている。
その後、出力整形手段15Dは、上記リスクプロファイルのパラメータθを外部に出力する。
なお、上記の説明における事象の種類が10個であることや、事象の個数がポアソン分布に従うこと、損失額が対数正規分布に従うことなどは、説明を分かりやすくするために導入した例であって、本発明の内容を限定するものではない。リスクもオペレーショナルリスクに限定するものではなく、他のリスクに関しても同様である。その他、本実施形態は、以下のような付加変更が可能である。
[第1の実施形態の変形例]
ジェネレータ分布調整部15Bは、入力情報14A中の必須条件を解釈して、その必須条件を満足するように入力情報14中のリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報14A1やパラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル情報14A2から、最適化問題の解法に使用するリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報やパラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル情報を作成する機能を持っていてもよい。
例えば、ジェネレータ分布調整部15Bは、図8に示すような入力情報14Aから図7に示した入力情報14A中のモデル情報14A1、14A2を生成する機能を有していてもよい。
図8の入力情報14Aには、以下のような必須条件14A4が含まれている。
(1)事象内容の値域は{事象内容1、…、事象内容10}
(2)事象内容kの事象の個数の平均値は2である
ジェネレータ分布調整部15Bは、必須条件(1)から事象内容の値域が10通りであることを認識し、図8のリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報14A1Aに、k=1,…,10という情報を追加して、図7のモデル情報14A1Aを生成する。
またジェネレータ分布調整部15Bは、必須条件(2)を解釈して、パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル情報14A2における(λk、μk、σk)の多次元正規分布の平均ベクトルの第一成分が2、共分散行列の第一行と第一列が0という値になることを決定し、図8のモデル情報14A2A中のパラメータe6が2であること、パラメータe7、e8、e9が0であることを決定し、図7に示したモデル情報14A2を生成する。
また、他の変形例として、出力整形部15Dは、出力情報14Cに含まれるパラメータ集合θの値の代わりに、或いはパラメータ集合θの値に加えて、以下のような情報を画面表示部13に出力し、あるいは通信I/F部11から出力する機能を有していてよい。
例えば、出力整形部15Dは、出力情報14Cに含まれるパラメータ集合θの値をモデル情報14A1に代入したリスクプロファイルP(X;θ)に従ってサンプリングしたXの集合を出力する。あるいは、出力整形部15Dは、規模分布や事象内容A^cの頻度分布、VaRといったリスクプロファイルP(X;θ)の特徴値を出力するのでも良いし、その特別な場合として、各事象内容の頻度分布や規模分布の特徴値をその事象内容とともに出力するのでも良い。さらに、これらを組み合わせて出力するのでもよい。以下、より具体的に説明する。
例えば、事象内容A^cの頻度分布をパラメータθf^cのポアソン分布であるとし、事象内容A^cの規模分布を平均パラメータθs_μ^c、標準偏差パラメータθs_σ^cの正規分布であるとし、事象内容の値域が{A^1,A^2}={東海大地震,振り込め詐欺}であるとし、θ=(θf^1, θs_μ^1, θs_σ^1,θf^2,θs_μ^2,θs_σ^2)として、最終的に求められたθが、θ=(1,3,2億,3000万,100万,50万)という値であったとする。すなわち、東海大地震の頻度分布は平均1のポアソン分布、規模分布は平均2億、標準偏差3000万の正規分布であり、振り込め詐欺の東海大地震の頻度分布は平均3のポアソン分布、規模分布は平均100万、標準偏差50万の正規分布という、リスクプロファイルP(X;θ)が生成されたものとする。
この場合、出力整形部15Dは、生成されたθの値そのものを出力してもよいし、P(X;θ)のVaR等の特徴値を出力しても良い。また、P(X;θ)からのサンプリング結果や、さらに事象内容の頻度分布の特徴値として平均値、規模分布の特徴値として平均値+標準偏差の2倍(これは2シグマ分の安全幅をもった平均値になる)に事象内容も添えて、図9に示すような形式で出力してもよい。勿論、特徴値としてこれ以外のものを出力するようにしてもよい。例えば、事象内容の頻度分布や規模分布の特徴値に限らず、P(X;θ)の特徴値で所望のものを出力するようにしてもよい。P(X;θ)から出力したい特徴値を計算するためには、それを計算する機能を出力整形部15Dに持たせるようにすればよい。なお、複数のθが存在する場合、異なるθに関連する特徴値等は明確に区別できるようにθ毎に分類して出力するのが望ましい。また、ηの値を出力するようにしてもよい。
[第2の実施形態]
次に、図10を参照して、本発明の第2の実施形態にかかるリスクプロファイル生成装置2について詳細に説明する。
本実施形態のリスクプロファイル生成装置2は、特定の条件をほぼ満足する数多くのリスクプロファイルを生成する機能を有している。
このリスクプロファイル生成装置2は、主な機能部として、通信I/F部21、操作入力部22、画面表示部23、記憶部24、およびプロセッサ25を有する。
通信I/F部21、操作入力部22、および画面表示部23は、第1の実施形態における図1の通信I/F部11、操作入力部12、および画面表示部13と同じ機能を有している。
記憶部24は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、プロセッサ25での各種処理に必要な処理情報やプログラム24Pを記憶する機能を有している。プログラム24Pは、プロセッサ25に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部21などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)やコンピュータ読取可能な記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部24に保存される。記憶部24で記憶される主な処理情報として、入力情報24A、中間情報24B、出力情報24Cがある。
入力情報24Aは、通信I/F部21や操作入力部22から入力される情報である。図11は、入力情報24Aの構成例である。この例の入力情報24Aは、リスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報24A1、パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)24A2、複数の要求条件24A31〜24A3m、および重み情報24A4から構成される。
リスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報24A1、パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)24A2、および要求条件24A31〜24A3mは、第1の実施形態における図2のモデル情報14A1、14A2、および要求条件14A3と同じである。但し、本実施形態では、要求条件は2つ以上存在する。
重み情報24A4は、要求条件24A31〜24A3m毎の重み係数である。全ての重み係数の和は1に等しい。また、内分によって新たな確率分布P(θ|η_N)を生成する場合、重み係数は0以上、1以下の値をとる。また、外分によって新たな確率分布P(θ|η_N)を生成する場合、重み係数は、0と1の間以外の値をとる。
中間情報24Bは、プロセッサ25による演算過程で生成される中間的な情報である。図12は、中間情報24Bの構成例である。この例の中間情報24Bは、複数のパラメータ集合ηの値24B11〜24B1mと、これら複数のパラメータ集合ηの値24B11〜24B1mと重み情報24A4とに基づいて生成された確率分布P(θ|η_N)24B2とから構成される。
出力情報24Cは、プロセッサ25による演算処理によって生成されたリスクプロファイルに関する情報である。図13は、出力情報24Cの構成例である。この例の出力情報24Cは、複数のパラメータ集合θの値24C1〜24Cnから構成される。
プロセッサ25は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部24からプログラム24Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム24Pとを協働させて各種処理部を実現する機能を有している。プロセッサ25で実現される主な処理部として、入力格納部25A、ジェネレータ分布調整部25B、リスクプロファイルサンプリング部25C、出力整形部25D、およびジェネレータ分布結合部25Eがある。
入力格納部25Aは、第1の実施形態の入力格納部15Aと同様に、通信I/F部21または操作入力部22から入力された情報を入力情報24Aとして記憶部24に格納する機能を有する。
ジェネレータ分布調整部25Bは、第1の実施形態のジェネレータ分布調整部15Bと同様に、入力情報24Aを読み込み、確率分布P(θ;η)に従って生成されるパラメータ集合θの値をモデル情報24A1に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、要求条件をより高い確率で満足するような、モデル情報24A2中のパラメータ集合ηの値を算出する機能を有する。但し、ジェネレータ分布調整部25Bは、要求条件24A31〜24A3m毎に、その要求条件をより高い確率で満足するようなパラメータ集合ηの値24B11〜24B1mを算出し、中間情報24Bとして記憶部24に格納する。
ジェネレータ分布結合部25Eは、入力情報24Aおよび中間情報24Bを読み込み、各要求条件に対応して算出されたパラメータ集合ηの値24B11〜24B1mと重み情報24A4とから確率分布P(θ|η_N)を生成する機能を有する。
ここで、要求条件24A31〜24A3mのそれぞれの重みをW_1〜W_m、要求条件24A31〜24A3mに対応して算出されたパラメータ集合ηの値24B11〜24B1mをη_1〜η_m、それを確率分布のモデル情報24A2に適用した確率分布をP(θ;η_1)〜P(θ;η_m)と書くとき、ジェネレータ分布結合部25Eは、例えば以下のような方法を用いて、確率分布P(θ|η_N)を生成する。
(1)パラメータの結合による生成
この生成方法では、要求条件ごとに算出されたパラメータ集合ηの値を重み係数を用いて重み付け加算した値を確率分布のモデル情報に適用することによって、パラメータ集合θの確率分布を生成する。
確率分布P(θ|η_N)=P(θ|η_1×W_1+,…,+η_m×W_m)
ここで、パラメータの重み付け加算は、同じ種類のパラメータ同士で行う。例えば、確率分布P(θ;η)のモデル情報24A2で定義されるパラメータ集合η中の或る1つのパラメータをe1とし、このe1に対応するη_1〜η_m中のパラメータを、e11〜e1mとすると、確率分布P(θ|η_N)のe1の値は、e11×W_1+,…,+e1m×W_mとして計算する。
(2)分布の混合による生成
この生成方法では、要求条件ごとに算出されたパラメータ集合ηの値を確率分布のモデル情報に適用することによって生成した要求条件ごとのパラメータ集合θの確率分布を、重み係数を用いて混合することによって、パラメータ集合θの確率分布を生成する。
確率分布P(θ|η_N)=P(θ|η_1)×W_1+,…,+P(θ|η_m)×W_m
(3)分布の指数混合による生成
この生成方法では、要求条件ごとに算出されたパラメータ集合ηの値を確率分布のモデル情報に適用することによって生成した要求条件ごとのパラメータ集合θの確率分布を、重み係数を用いて指数混合することによって、パラメータ集合θの確率分布を生成する。
確率分布P(θ|η_N)
=P(θ|η_1)^W_1×,…,×P(θ|η_m)^W_m×C(η_N)
C(η_N)は全確率を1にするための規格化定数である。
リスクプロファイルサンプリング部25Cは、中間情報24Bを読み込み、中間情報24B中の確率分布P(θ|η_N)に従って、パラメータ集合θの値を繰り返し生成する機能を有する。特定の確率分布に従って値を生成する方法は任意でよい。確率変数θの分布P(θ;η_N)に基づくサンプリングなので、一般にサンプリングする度に異なるθを得ることができる。またリスクプロファイルサンプリング部25Cは、生成したパラメータ集合θの値24C1〜24Cnを出力情報24Cとして記憶部24に格納する機能を有する。
出力整形部25Dは、出力情報24Cに含まれるパラメータ集合θの値を読み込み、最終結果として画面表示部23に出力し、あるいは通信I/F部21を通じて外部に出力する機能を有する。その際、どのようなジェネレータ分布に対する結果であるかや、そのときの重み係数の値などを付加情報として出力してもよい。また、第1の実施形態の変形例で説明したのと同様に、出力整形部25Dは、パラメータ集合θの値の代わりに、或いはパラメータ集合θの値に加えて、他の種類のデータを画面表示部23に出力し、あるいは通信I/F部21から外部に出力する機能を有していてよい。
次に、図14を参照して、本実施形態にかかるリスクプロファイル生成装置2の動作について説明する。
まず、入力格納部25Aは、リスクプロファイルP(X;θ)のモデル式24A1と、パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル式24A2と、複数の要求条件24A31〜24A3mと、重み情報24A4とを、通信I/F部21または操作入力部22から入力し、入力情報24Aとして記憶部24に格納する(ステップS31)。
次に、ジェネレータ分布調整部25Bは、リスクプロファイルP(X;θ)のモデル式24A1とパラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル式24A2と複数の要求条件24A31〜24A3mとを記憶部24から読み込み、要求条件24A31〜24A3m毎に、確率分布P(θ;η)に従って生成されるパラメータ集合θの値によって定まるリスクプロファイルP(X;θ)が、その要求条件をより高い確率で満足するパラメータ集合ηの値24B11〜24B1mを算出し、中間情報24Bとして記憶部24に格納する(ステップS32)。
次に、ジェネレータ分布結合部25Eは、入力情報24Aおよび中間情報24Bを読み込み、各要求条件に対応して算出されたパラメータ集合ηの値24B11〜24B1mと、重み情報24A4とから、新たな確率分布P(θ|η_N)を生成し、出力情報24Cとして記憶部24に格納する(ステップS33)。
次に、リスクプロファイルサンプリング部25Cは、上記生成された確率分布P(θ|η_N)を読み込み、その確率分布P(θ|η_N)に従って、パラメータ集合θの値を繰り返し生成し、生成したパラメータ集合θの値24C1〜24Cnを出力情報24Cとして記憶部24に格納する(ステップS34)。
最後に、出力整形部25Dは、上記生成されたパラメータ集合θの値24C1〜24Cnを記憶部24から読み込み、最終結果として画面表示部23に出力し、あるいは通信I/F部21を通じて外部に出力する(ステップS35)。
このように本実施形態では、パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)を導入し(ηはこの確率分布のパラメータ)、各要求条件24A31〜24A3m毎に、パラメータ集合θがその要求条件を満たす確率が高くなるようなパラメータ集合ηを算出し、この各要求条件毎に算出したパラメータ集合ηと各要求条件の重みとから新たな確率分布P(θ;ηN)を生成し、この生成した確率分布P(θ;ηN)に従ってパラメータ集合θを生成しているため、現実的なリソースを使用して実用的な時間内で特定の条件を満たすリスクプロファイルを数多く生成することができる。その理由は、以下の通りである。
(1)パラメータ集合ηを構成するパラメータ数をパラメータ集合θに比べて少なくすることにより、各要求条件毎のパラメータ集合ηの調整は、現実的なリソースを使用して実用的な時間内で行える。
(2)各要求条件毎に算出したパラメータ集合ηと各要求条件の重みとから確率分布P(θ;ηN)を生成することや、この確率分布P(θ;ηN)に従うパラメータ集合θのサンプリングは、そもそも現実的なリソースで可能である。
(3)確率分布P(θ;ηN)を一度生成してしまえば、それに従うパラメータ集合θのサンプリングを繰り返すだけで、複数の要求条件24A31〜24A3mとその重み情報24A4と確率分布P(θ;ηN)の生成方法のタイプとの組合せによって定まる特定の条件を満足する確率の高い様々なパラメータ集合θ、すなわち様々なリスクプロファイルP(X;θ)を得ることができる。
次に、具体的な例を挙げて、本実施形態の動作をより詳細に説明する。
入力情報24Aの具体例を図15に示す。図15を参照すると、リスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報24A1と確率分布P(θ;η)のモデル情報24A2は、第1の実施形態の具体例を示す図7のリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報14A1と確率分布P(θ;η)のモデル情報14A2と同じである。
また入力情報24Aでは、以下の2つの要求条件24A31、24A32が指定されている。
(1)規模分布は、平均パラメータ2の指数分布である。
(2)規模分布は、平均パラメータ10の指数分布である。
さらに入力情報24Aの重み情報24A4では、以下の6通りの重み係数が指定されている。
(1)(W_1,W_2)=(0,1)
(2)(W_1,W_2)=(0.2,0.8)
(3)(W_1,W_2)=(0.4,0.6)
(4)(W_1,W_2)=(0.6,0.4)
(5)(W_1,W_2)=(0.8,0.2)
(6)(W_1,W_2)=(1,0)
図15に示されるような入力情報24Aが入力格納部25Aにより記憶部24に格納されると、ジェネレータ分布調整部25Bは、まず、確率分布P(θ;η)に従って生成されるパラメータ集合θの値によって定まるリスクプロファイルP(X;θ)が、要求条件24A31をより高い確率で満足するパラメータ集合ηの値η_1を算出し、記憶部24に格納する。同様に、ジェネレータ分布調整部25Bは、確率分布P(θ;η)に従って生成されるパラメータ集合θの値によって定まるリスクプロファイルP(X;θ)が、要求条件24A32をより高い確率で満足するパラメータ集合ηの値η_2を算出し、記憶部24に格納する。
次に、ジェネレータ分布結合部25Eは、要求条件24A31、24A32に対応して算出されたパラメータ集合ηの値η_1、η_2と、重み情報24A4中の6通りの重み係数とから、6つの確率分布P(θ|η_N1)〜P(θ|η_N6)を生成し、出力情報24Cとして記憶部24に格納する。
例えばパラメータの結合による生成方法を使用する場合、ジェネレータ分布結合部25Eは、以下の6つの確率分布P(θ|η_N1)〜P(θ|η_N6)を生成する。
確率分布P(θ|η_N1)=P(θ|η_1×0+η_2×1)=P(θ|η_2)
確率分布P(θ|η_N2)=P(θ|η_1×0.2+η_2×0.8)
確率分布P(θ|η_N3)=P(θ|η_1×0.4+η_2×0.6)
確率分布P(θ|η_N4)=P(θ|η_1×0.6+η_2×0.4)
確率分布P(θ|η_N5)=P(θ|η_1×0.8+η_2×0.2)
確率分布P(θ|η_N6)=P(θ|η_1×1+η_2×0)=P(θ|η_1)
また、例えば分布の混合による生成方法を使用する場合、ジェネレータ分布結合部25Eは、以下の6つの確率分布P(θ|η_N1)〜P(θ|η_N6)を生成する。
確率分布P(θ|η_N1)=P(θ|η_1)×0+P(θ|η_2)×1=P(θ|η_2)
確率分布P(θ|η_N2)=P(θ|η_1)×0.2+P(θ|η_2)×0.8
確率分布P(θ|η_N3)=P(θ|η_1)×0.4+P(θ|η_2)×0.6
確率分布P(θ|η_N4)=P(θ|η_1)×0.6+P(θ|η_2)×0.4
確率分布P(θ|η_N5)=P(θ|η_1)×0.8+P(θ|η_2)×0.2
確率分布P(θ|η_N6)=P(θ|η_1)×1+P(θ|η_2)×0=P(θ|η_1)
また、例えば分布の指数混合による生成方法を使用する場合、ジェネレータ分布結合部25Eは、以下の6つの確率分布P(θ|η_N1)〜P(θ|η_N6)を生成する。
確率分布P(θ|η_N1)=P(θ|η_1)^0×P(θ|η_2)^1×C(η_N1)
=P(θ|η_2)×C(η_N1)
確率分布P(θ|η_N2)=P(θ|η_1)^0.2×P(θ|η_2)^0.8×C(η_N2)
確率分布P(θ|η_N3)=P(θ|η_1)^0.4×P(θ|η_2)^0.6×C(η_N3)
確率分布P(θ|η_N4)=P(θ|η_1)^0.6×P(θ|η_2)^0.4×C(η_N4)
確率分布P(θ|η_N5)=P(θ|η_1)^0.8×P(θ|η_2)^0.2×C(η_N5)
確率分布P(θ|η_N6)=P(θ|η_1)^1×P(θ|η_2)^0×C(η_N6)
=P(θ|η_1)×C(η_N6)
次にリスクプロファイルサンプリング部25Cは、上記6つの確率分布P(θ|η_N1)〜P(θ|η_N6)毎に、その確率分布に従って、リスクプロファイルのパラメータθ=((λ1,μ1,σ1),…,(λ10,μ10,σ10))を必要な数だけ生成し、出力情報24Cとして記憶部24に記憶する。
その後、出力整形部25Dは、上記リスクプロファイルのパラメータθを外部に出力する。
上記の具体例から明らかなように、本実施形態によれば、複数の要求条件24A31〜24A3mに対応する重み係数の比率を少しずつ変えた複数の重み係数を用いることにより、少しずつ満たす条件が異なるリスクプロファイルをそれぞれ数多く効率的に生成することができる。
実際のリスク分析の分野においては、特定の条件を満たすリスクプロファイルの生成という作業を、当該条件を少しずつ変えながら繰り返し実行することが多いため、本実施形態によれば、そのような作業の能率を向上させることができる。
[第3の実施形態]
図16を参照すると、本発明の第3の実施形態にかかるリスクプロファイル生成装置3は、通信回線4を通じてリスク計量装置5に接続されている。本実施形態のリスクプロファイル生成装置3は、特定の条件をほぼ満足するリスクプロファイルを生成する機能に加えて更に、生成したリスクプロファイルを用いてリスク計量装置5の推定精度のテストを行う機能を有している。
リスク計量装置5は、リスクプロファイルP(X)に関する断片的な情報を入力し、この入力データから上記リスクプロファイルP(X)の特徴値(例えば、VaR)を計量(推定)して出力する装置である。リスク計量装置5の実際の使用環境では、リスク計量装置5に入力される断片的な情報は未知のリスクプロファイルP(X)に関するものである。しかし、未知のリスクプロファイルP(X)に関する断片的な情報を使用したのでは、リスク計量装置5の計量精度を判定することはできない。何故なら、リスクプロファイルが未知であればその正解値も未知になるためである。そこで、リスク計量装置5のテスト環境では、リスク計量装置5に入力される断片的な情報は既知のリスクプロファイルP(X)、すなわちリスクプロファイル生成装置3によって生成されたリスクプロファイルに関する情報を使用する。
リスクプロファイル生成装置3は、第1または第2の実施形態にかかるリスクプロファイル生成装置1また2と同様なリスクプロファイル生成機能を有している。また、リスクプロファイル生成装置3は、生成したリスクプロファイルから入力用テストデータとリスク量の正解値とを算出する機能と、算出した入力用テストデータを通信回線4を通じてリスク計量装置5へ入力する機能と、リスク計量装置5から出力されるリスク量と上記リスクプロファイルから算出したリスク量の正解値とを比較する機能とを有する。
通信回線4は、通信ケーブル、LAN、WAN、インターネット等で構成される。
以下、リスクプロファイル生成装置3について詳細に説明する。
図17を参照すると、リスクプロファイル生成装置3は、主な機能部として、通信I/F部31、操作入力部32、画面表示部33、記憶部34、およびプロセッサ35を有する。
通信I/F部31、操作入力部32、および画面表示部33は、第1の実施形態における図1の通信I/F部11、操作入力部12、および画面表示部13と同じ機能を有している。
記憶部34は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、プロセッサ35での各種処理に必要な処理情報やプログラム34Pを記憶する機能を有している。プログラム34Pは、プロセッサ35に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部31などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)やコンピュータ読取可能な記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部34に保存される。記憶部34で記憶される主な処理情報として、リスクプロファイル生成関連情報34D、テストデータ34E、テスト結果34Fがある。
リスクプロファイル生成関連情報34Dは、第1の実施形態における図1の入力情報14A、中間情報14Bおよび出力情報14Cと同じである。あるいはリスクプロファイル生成関連情報34Dは、第2の実施形態における図10の入力情報24A、中間情報24Bおよび出力情報24Cと同じである。
テストデータ34Eは、リスク計量装置5の精度テストに用いるデータである。図18は、テストデータ34Eの構成例である。この例のテストデータ34Eは、入力用テストデータ34E1とリスク量の正解値34E2とから構成される。
入力用テストデータ34E1は、1以上の損失事象の列X34E11と、事象内容ごとの頻度分布の平均値34E12と、事象内容ごとの規模分布の平均値34E13とから構成される。入力用テストデータ34E1を構成するこれらのデータは、何れもプロセッサ35による演算処理によって生成されたリスクプロファイルP(X;θ)に基づいて生成されたものである。なお、入力用テストデータ34E1の種類は、リスク計量装置5がリスクプロファイルP(X;θ)に関するどのような入力データを必要としているかによって相違する。従って、テストデータ34E1は、図18に示す種類のデータに限定されるものではない。
リスク量の正解値34E2は、プロセッサ35による演算処理によって生成されたリスクプロファイルP(X;θ)の真のリスク量である。リスク量の種類は、リスク計量装置5が出力データとして、リスクプロファイルP(X;θ)に関するどのようなリスク量を出力しているかによって相違する。例えば、リスク計量装置5が、リスクプロファイルP(X;θ)の99.9%VaRをリスク量として出力する装置であれば、そのようなリスク量の正解値34E2を生成しておけば良い。
テスト結果34Fは、リスク計量装置5から出力されるリスク量と上記リスク量の正解値34E2とを比較した結果に基づく、リスク計量装置5の推定精度のテスト結果である。
プロセッサ35は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部34からプログラム34Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム34Pとを協働させて各種処理部を実現する機能を有している。プロセッサ35で実現される主な処理部として、リスクプロファイル生成部35F、テストデータ生成部35G、および比較部35Hがある。
リスクプロファイル生成部35Fは、第1の実施形態における図1の入力格納部15A、ジェネレータ分布調整部15B、およびリスクプロファイルサンプリング部15Cの各機能を有している。あるいはリスクプロファイル生成部35Fは、第2の実施形態における図10の入力格納部25A、ジェネレータ分布調整部25B、リスクプロファイルサンプリング部25C、およびジェネレータ分布結合部25Eの各機能を有していても良い。
テストデータ生成部35Gは、リスクプロファイル生成関連情報34Dを読み込み、生成されたパラメータ集合θの値をリスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルから、リスク計量装置5のテストデータ34Eを算出し、記憶部34に記憶する機能を有する。またテストデータ生成部35Gは、記憶部34からテストデータ34E中の入力用テストデータ34E1を読み込み、通信I/F部31により通信回線4を通じてリスク計量装置5に送信する機能を有する。
比較部35Hは、リスク計量装置5が推定したリスク量を通信I/F部31から受け取り、記憶部34に記憶されたテストデータ34E中のリスク量の正解値34E2と比較し、その比較結果等を含むテスト結果34Fを記憶部34Dに記憶する機能を有する。また比較部35Hは、記憶部34からテスト結果34Fを読み出し、画面表示部33に出力し、あるいは通信I/F部31を通じて外部に出力する機能を有する。
次に、図19を参照して、本実施形態にかかるリスクプロファイル生成装置3の動作について説明する。
まず、リスクプロファイル生成部35Fは、第1の実施形態における図5のステップS1〜S3或いは第2の実施形態における図14のステップS31〜S34と同様の処理を行うことによって、パラメータ集合θの値、すなわちリスクプロファイルP(X;θ)を生成する(ステップS41)。
次にテストデータ生成部35Gは、上記生成されたリスクプロファイルP(X;θ)からリスク計量装置5の入力用テストデータ34E1とリスク量の正解値34E2とを含むテストデータ34Eを生成し、記憶部34に記憶する(ステップS42)。このテストデータ34Eを生成する処理の詳細は後述する。
次にテストデータ生成部35Gは、上記生成した入力用テストデータ34E1を、通信I/F部31を用いて通信回線4経由でリスク計量装置5へ送信する(ステップS43)。
リスク計量装置5は、リスクプロファイル生成装置3から通信回線4を通じて送信された入力用テストデータ34E1を受信し、この受信した入力用テストデータ34E1から、例えば各事象内容ごとの頻度分布と規模分布を推定し、この推定した頻度分布と規模分布を使用してリスク量を推定する。例えば、99.9%VaRをリスク量として出力するならば、リスク計量装置5は、リスク量を例えばモンテカルロシミュレーションで推定する。この推定方法では、事象の内容ごとに、事象件数を上記推定した頻度分布に従う疑似乱数で生成し、この生成した数だけの損失金額を上記推定した頻度分布に従う疑似乱数で生成して、それらの合計額を求めることで、1つの総損失額を計算する。このような計算を数万〜数百万回繰り返して得られた総損失額を降順にソートし、下側99.9パーセンタイル点をリスク量として算出する。なお、このようなリスク計量手法は一般に損失分布手法と呼ばれている。損失分布手法によるリスク計量装置は、特許文献2等、各種の文献に記載されている。
リスク計量装置5が、推定したリスク量を通信回線4を介してリスクプロファイル生成装置3へ送信すると、リスクプロファイル生成装置3の比較部35Hは、このリスク量を通信I/F部31を通じて受信する(ステップS44)。
次に比較部35Hは、受信したリスク量と、テストデータ34E中のリスク量の正解値34E2とを比較し、比較結果をテスト結果34Fとして記憶部34に記憶する(ステップS45)。比較処理では、例えば、大小関係の比較や、値の乖離度の計算を行う。その後、比較部35Hは、記憶部34からテスト結果34Fを読み出し、画面表示部33に表示し、あるいは通信I/F部31から外部へ出力する(ステップS46)。
次に、図20を参照してテストデータ34Eを生成する処理の詳細を説明する。
図20を参照すると、テストデータ生成部35Gは、まず、リスクプロファイル生成部35Fにより生成されたパラメータ集合θの値をリスクプロファイル生成関連情報34Dから読み取る(ステップS51)。
次に、テストデータ生成部35Gは、事象内容ごとの頻度分布と規模分布の平均値34E12、34E13を算出し、入力用テストデータ34E1の一部として記憶部34に記憶する(ステップS52)。パラメータ集合θの値が決定しているので、各事象内容の頻度分布と規模分布は、決定したパラメータ集合θの値をリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報に適用することにより一意に定まる。例えば、図7のリスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報14A1の各事象内容の頻度分布は、パラメータ集合θ中のλkを平均値とするポアソン分布として一意に定まり、各事象内容の規模分布は、パラメータ集合θ中のμk、σkを対数平均、対数標準偏差とする対数正規分布として一意に定まる。従って、定まった頻度分布に従う疑似乱数を複数生成して平均をとれば、頻度分布の平均値を算出することができる。また、定まった規模分布に従う疑似乱数を複数生成して平均をとれば、規模分布の平均値を算出することができる。
次に、テストデータ生成部35Gは、1以上の損失事象の列34E11を生成し、入力用テストデータ34E1の一部として記憶部34に記憶する(ステップS53)。上述したようにパラメータ集合θの値が決定しているので、各事象内容の頻度分布と規模分布は一意に定まる。或る事象内容について、頻度分布に従う疑似乱数によって当該事象の内容の発生回数を生成し、この生成した発生回数だけ規模分布に従う疑似乱数によって当該事象の内容の損失額を生成すれば、当該事象内容の保有期間における損失事象の列を生成することができる。同様の処理を全ての事象内容について行い、それを全て合わせれば、保有期間における損失事象の列を生成することができる。さらに、保有期間における損失事象の列の生成処理を複数回繰り返せば、保有期間の複数倍の期間における損失事象の列を生成することができる。
最後に、テストデータ生成部35Gは、リスク量の正解値34E2を生成し、記憶部34に記憶する(ステップS54)。上述したように各事象内容ごとの頻度分布と規模分布が定まっているので、リスク量の正解値は容易に算出することができる。例えば、99.9%VaRをリスク量として算出するならば、テストデータ生成部35Gは、例えば次の手順で算出する。まず、事象の内容ごとに、事象件数を頻度分布に従う疑似乱数で生成し、この生成した数だけの損失金額を頻度分布に従う疑似乱数で生成して、それらの合計額を求めることで、1つの総損失額を計算する。次に、上記のような計算を数万〜数百万回繰り返して得られた総損失額を降順にソートし、下側99.9パーセンタイル点をリスク量の正解値として算出する。
このように本実施形態のリスクプロファイル生成装置3によれば、特定の条件をほぼ満足するリスクプロファイルを生成し、この生成したリスクプロファイルを用いてリスク計量装置5の推定精度のテストを行うことができる。
[第3の実施形態の変形例]
上述した算出方法は一例であり、別の方法によって、事象内容毎の頻度分布と規模分布の平均値、1以上の損失事象の列、リスク量の正解値を算出してもよい。
例えば、算出した頻度分布と規模分布の平均値が予め設定された閾値未満である事象内容については、推定結果のリスク量に与える影響が軽微であるため、入力用テストデータ34E1から除外するようにしてもよい。同様の理由で、生成された損失事象の列から、損失金額が予め設定された値未満の損失事象を取り除くようにしてもよい。
また、規模分布の平均値として、2シグマ分の安全幅をもった平均値として、「平均値+標準偏差の2倍」を使用してもよい。
また、リスク計量装置5の実際の運用時には、人手を介してデータがリスク計量装置5に入力されるため、入力される損失事象の列の個数が規定された数より少なかったり、入力データに何らかのエラーや誤りが混入する等、入力データの品質が変動する可能性がある。そのため、リスク計量装置5が、どのような入力データの品質のときに、どれくらい精度良くリスク量を推定できるかについてテストするために、上記生成された入力用テストデータ34E1を、操作入力部32等から入力されるテスト条件で指定された入力データ品質を満足するように加工するようにしてもよい。例えば、「損失事象の列の個数は7個、各事象内容に関して頻度分布の平均値は10%の確率でゼロと誤入力、規模分布の平均値+2×標準偏差に関しては5%の確率で2割小さい値が誤入力される」と指定されたならば、テストデータ生成部35Gは、損失事象の列を7個生成し、各事象内容の頻度分布および輝度分布の平均値を指定された条件を満たすように加工して、記憶部34に記憶するようにしてよい。
また、上記の第3の実施形態では、ある特定の条件(例えば規模分布は平均パラメータ2の指数分布)をほぼ満足するリスクプロファイルP(X;θ)を一つ生成し、この生成したリスクプロファイルP(X;θ)に応じたテストデータ34Eを一つ生成して、リスク計量装置5のテストを行った。しかし、上記特定の条件をほぼ満足する様々なリスクプロファイルP(X;θ)を生成してテストを繰り返したり、或るリスクプロファイルP(X;θ)の下で様々なテストデータを生成してテストを繰り返すようにしてもよい。その場合は、上記で説明した一連のプロセス全体を繰り返すのではなく、必要な範囲だけ繰り返せばよい。例えば、同一のリスクプロファイルP(X;θ)の下で様々なテストデータを使用してテストを繰り返すのであれば、図19中のステップS42〜S46の処理を繰り返せばよい。また、同一の特定の条件をほぼ満足する様々なリスクプロファイルP(X;θ)を生成してテストを繰り返すのであれば、一度最適化したパラメータ集合ηを用いて確率分布P(θ;η)に従ったパラメータθをサンプリングする処理から繰り返せばよい。これは、リスクプロファイル生成部35Fからの出力として、最初から当該θのサンプリング結果を複数出力させておくことでも実現できる。
さらに、上記の第3の実施形態では、特定の条件(例えば規模分布は平均パラメータ2の指数分布)の下でテストを行う例を説明したが、特定の条件を少しずつ変えながら多数回のテストを行うようにしてもよい。その場合には、少しずつ条件の違うリスクプロファイルP(X;θ)を効率よく多数生成することができる第2の実施形態によるリスクプロファイル生成方法を使用すると、効率よくテストを行うことができる。以下、その具体例を説明する。
[テストの具体例]
例えば、以下のようなテストを行うものとする。
(1)テスト対象のリスク計量装置5の入力は、リスクプロファイルからの損失事象の列の集合と、各事象内容に関しての頻度分布の平均値、規模分布の平均値+2×標準偏差であるとする。
(2)同じリスクプロファイルP(X;θ)の下で50通りのテストデータを生成してテストを繰り返す。
(3)「規模分布は平均パラメータ10の指数分布である」という条件をほぼ満足するジェネレータ分布P(θ;η_N1)、「規模分布は平均パラメータ2の指数分布である」という条件をほぼ満足するジェネレータ分布P(θ;η_N6)、およびそれらジェネレータ分布P(θ;η_N1)、P(θ;η_N6)のパラメータη_2、η_1を重み係数で結合して生成したジェネレータ分布P(θ;η_N2)、P(θ;η_N3)、P(θ;η_N4)、P(θ;η_N5)のそれぞれの下で、100通りのリスクプロファイルP(X;θ)を生成してテストを繰り返す。
(4)入力データの品質としては、サンプルの個数は7個、各事象内容に関して頻度分布の平均値は10%の確率でゼロと誤入力、規模分布の平均値+2×標準偏差に関しては5%の確率で2割小さい値が誤入力されるとする。
まず、リスクプロファイル生成部35Fは、第2の実施形態の具体例と同様の方法によって、パラメータ集合η_2を算出し、それに基づいて100通りのリスクプロファイルP(X;θ)を生成する。
次に、テストデータ生成部35Gは、上記生成された100通りのリスクプロファイルP(X;θ)のうちの1つのリスクプロファイルP(X;θ)に注目する。
次にテストデータ生成部35Gは、注目中のリスクプロファイルP(X;θ)に関して、1番目のテストデータ34Eを生成する。入力データの品質として損失事象の列の個数は7個とされているので、注目中のリスクプロファイルP(X;θ)から7個の損失事象の列を生成する。また、注目中のリスクプロファイルP(X;θ)から各事象内容の頻度分布の平均値、規模分布の平均値+2×標準偏差を算出する。その際、入力データの品質で指定されている通りに誤入力を人工的に発生させることで、各事象内容の頻度分布の平均値は10%の確率でゼロ、規模分布の平均値+2×標準偏差は5%の確率で2割小さい値となるようにする。誤入力の人工的な発生は、擬似乱数を用いれば容易に実現できる。さらに、注目中のリスクプロファイルP(X;θ)からリスク量の正解値を算出する。そして、これらを入力用テストデータ34E1として記憶部34に記憶する。
次にテストデータ生成部35Gは、注目中のリスクプロファイルP(X;θ)に関して生成した入力用テストデータ34E1中の損失事象の列と、事象内容ごとの頻度分布の平均値と、規模分布の平均値+2×標準偏差を、通信I/F部31により通信回線4を通じてリスク計量装置5へ送信する。
次に比較部35Hは、リスク計量装置5から送信されてきたリスク量を通信I/F部31から受け取ると、テストデータ34E中のリスク量の正解値と比較し、比較結果をテスト結果34Fの一部として記憶部34に記憶する。
次にテストデータ生成部35Gは、上記1番目の処理と同様の処理を繰り返す。これにより、注目中のリスクプロファイルP(X;θ)に関して、2番目のテストデータ34Eの生成とそれを用いたリスク計量装置5のテストとが実施され、その結果がテスト結果34Fに記録される。以下、同様の処理を50番目のテストデータ34Eの生成とそれを用いたリスク計量装置5のテストが完了するまで繰り返す。
テストデータ生成部35Gは、注目中のリスクプロファイルP(X;θ)に関して50通りのテストデータによるテストを完了すると、上記生成された100通りのリスクプロファイルP(X;θ)のうち、未だ注目していない1つのリスクプロファイルP(X;θ)に注目を移す。そして、新たに注目したリスクプロファイルP(X;θ)に関して、前回注目したリスクプロファイルP(X;θ)と同様の処理を繰り返す。これにより、2つ目のリスクプロファイルP(X;θ)に関して、50通りのテストデータを用いたテストが実施される。以下、同様の処理を残りの全てのリスクプロファイルP(X;θ)について繰り返す。
パラメータ集合η_2に基づいて生成された100通りのリスクプロファイルP(X;θ)について、それぞれ50通りのテストデータによる処理を完了すると、リスクプロファイル生成部35Fは、第2の実施形態の具体例と同様の方法によって、パラメータ集合η_1を算出し、それに基づいて100通りのリスクプロファイルP(X;θ)を生成する。そして、テストデータ生成部35Gは、パラメータ集合η_2に基づいて生成された100通りのリスクプロファイルP(X;θ)に対する処理と同様の処理を、パラメータ集合η_1に基づいて生成された100通りのリスクプロファイルP(X;θ)に対して繰り返す。
以下、ジェネレータ分布P(θ;η_N1)、P(θ;η_N6)のパラメータη_2、η_1を重み係数で結合して生成したジェネレータ分布P(θ;η_N2)、P(θ;η_N3)、P(θ;η_N4)、P(θ;η_N5)のそれぞれの下で生成された、それぞれ100通りのリスクプロファイルP(X;θ)に対して、パラメータ集合η_2やη_1に基づいて生成された100通りのリスクプロファイルP(X;θ)に対する処理と同様の処理を繰り返す。これにより、上記に記載した条件の下でのリスク計量装置5のテストが完了する。
最後に、比較部35Hは、テスト結果34Fに記録されたテスト結果を画面表示部33に表示し、あるいは通信I/F部31から出力する。その際、比較部35Hは、同じジェネレータ分布P(θ;η)の下での100通りのリスクプロファイルP(X;θ)の50回ずつの比較結果を個別に出力しても良いし、それら5000通りの比較結果の可視性を挙げるために、過小推定した割合を出力しても良いし、乖離度のヒストグラムを表示しても良い。ここで、過小推定とは、リスク計量装置5が推定したリスク量が正解値より小さい場合を意味する。
本発明によれば、金融工学や信頼性工学のリスク分析の分野に利用可能である。特に、特定の条件をほぼ満足するリスクプロファイルを多数生成する際に特に有益である。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
1以上のパラメータからなる第1のパラメータ集合を用いて定義されるリスクプロファイルのモデル情報と、1以上のパラメータからなる第2のパラメータ集合を用いて定義される前記第1のパラメータ集合の確率分布のモデル情報と、複数の要求条件と、該複数の要求条件の重み係数とを記憶する記憶手段と、
前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を前記要求条件ごとに算出するジェネレータ分布調整手段と、
前記要求条件ごとに算出された前記第2のパラメータ集合の値と前記重み係数と前記確率分布のモデル情報とから前記第1のパラメータ集合の確率分布を生成するジェネレータ分布結合手段と、
前記生成された第1のパラメータ集合の確率分布に従って、前記第1のパラメータ集合の値を生成するリスクプロファイルサンプリング手段と
を備えることを特徴とするリスクプロファイル生成装置。
[付記2]
前記ジェネレータ分布調整手段は、前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが前記要求条件を充足する度合いが最大となる前記第2のパラメータ集合の値を求める最適化問題を解いて、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を算出する
ことを特徴とする付記1に記載のリスクプロファイル生成装置。
[付記3]
前記リスクプロファイルのモデル情報は、前記第1のパラメータ集合を用いて定義される各事象内容の頻度分布と規模分布のモデル情報を有する
ことを特徴とする付記1または2に記載のリスクプロファイル生成装置。
[付記4]
前記生成された前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルから、テスト対象となるリスク計量装置の入力として使用する入力用テストデータとリスク量の正解値とを算出するテストデータ生成手段と、
前記算出した入力用テストデータを前記リスク計量装置へ送信し、前記リスク計量装置から計量されたリスク量を受信し、前記受信したリスク量と前記リスク量の正解値とを比較する比較手段と
を備えることを特徴とする付記1乃至3の何れかに記載のリスクプロファイル生成装置。
[付記5]
前記入力用テストデータは、前記リスクプロファイルに従う損失事象の列、各事象内容の頻度分布の平均値、および各事象内容の規模分布の平均値を含む
ことを特徴とする付記4に記載のリスクプロファイル生成装置。
[付記6]
1以上のパラメータからなる第1のパラメータ集合を用いて定義されるリスクプロファイルのモデル情報と、1以上のパラメータからなる第2のパラメータ集合を用いて定義される前記第1のパラメータ集合の確率分布のモデル情報と、複数の要求条件と、該複数の要求条件の重み係数とを記憶する記憶手段と、ジェネレータ分布調整手段と、ジェネレータ分布結合手段と、リスクプロファイルサンプリング手段とを備えたリスクプロファイル生成装置が実行するリスクプロファイル生成方法であって、
前記ジェネレータ分布調整手段が、前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を前記要求条件ごとに算出し、
前記ジェネレータ分布結合手段が、前記要求条件ごとに算出された前記第2のパラメータ集合の値と前記重み係数と前記確率分布のモデル情報とから前記第1のパラメータ集合の確率分布を生成し、
前記リスクプロファイルサンプリング手段が、前記生成された第1のパラメータ集合の確率分布に従って、前記第1のパラメータ集合の値を生成する
ことを特徴とするリスクプロファイル生成方法。
[付記7]
前記ジェネレータ分布調整手段は、前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが前記要求条件を充足する度合いが最大となる前記第2のパラメータ集合の値を求める最適化問題を解いて、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を算出する
ことを特徴とする付記6に記載のリスクプロファイル生成方法。
[付記8]
前記リスクプロファイルのモデル情報は、前記第1のパラメータ集合を用いて定義される各事象内容の頻度分布と規模分布のモデル情報を有する
ことを特徴とする付記6または7に記載のリスクプロファイル生成方法。
[付記9]
前記リスクプロファイル生成装置は、さらにテストデータ生成手段と比較手段とを備え、
前記テストデータ生成手段が、前記生成された前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルから、テスト対象となるリスク計量装置の入力として使用する入力用テストデータとリスク量の正解値とを算出し、
前記比較手段が、前記算出した入力用テストデータを前記リスク計量装置へ送信し、前記リスク計量装置から計量されたリスク量を受信し、前記受信したリスク量と前記リスク量の正解値とを比較する
ことを特徴とする付記6乃至8の何れかに記載のリスクプロファイル生成方法。
[付記10]
1以上のパラメータからなる第1のパラメータ集合を用いて定義されるリスクプロファイルのモデル情報と、1以上のパラメータからなる第2のパラメータ集合を用いて定義される前記第1のパラメータ集合の確率分布のモデル情報と、複数の要求条件と、該複数の要求条件の重み係数とを記憶する記憶部を有するコンピュータを、
前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を前記要求条件ごとに算出するジェネレータ分布調整手段と、
前記要求条件ごとに算出された前記第2のパラメータ集合の値と前記重み係数と前記確率分布のモデル情報とから前記第1のパラメータ集合の確率分布を生成するジェネレータ分布結合手段と、
前記生成された第1のパラメータ集合の確率分布に従って、前記第1のパラメータ集合の値を生成するリスクプロファイルサンプリング手段と
して機能させるためのプログラム。
1、2、3…リスクプロファイル生成装置
11、21、31…通信I/F部
12、22、32…操作入力部
13、23、33…画面表示部
14、24、34…記憶部
14A、24A…入力情報
14A1、24A1…リスクプロファイルP(X;θ)のモデル情報
14A2、24A2…パラメータ集合θの確率分布P(θ;η)のモデル情報
14A3、24A31〜24A3m…要求条件
14B、24B…中間情報
14B1、24B11〜24B1m…パラメータ集合ηの値
24B2…確率分布
14C、24C…出力情報
14C1〜14Cn、24C1〜24Cn…パラメータ集合θの値
34D…リスクプロファイル生成関連情報
34E…テストデータ
34F…テスト結果
14P、24P、34P…プログラム
15、25、35…プロセッサ
15A、25A…入力格納部
15B、25B…ジェネレータ分布調整部
15C、25C…リスクプロファイルサンプリング部
15D、25D…出力整形部
25E…ジェネレータ分布結合部
35F…リスクプロファイル生成部
35G…テストデータ生成部
35H…比較部

Claims (10)

  1. 1以上のパラメータからなる第1のパラメータ集合を用いて定義されるリスクプロファイルのモデル情報と、1以上のパラメータからなる第2のパラメータ集合を用いて定義される前記第1のパラメータ集合の確率分布のモデル情報と、複数の要求条件と、該複数の要求条件の重み係数とを記憶するメモリと、
    前記メモリに接続されたプロセッサとを備え、
    前記プロセッサは、
    前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を前記要求条件ごとに算出し、
    前記要求条件ごとに算出された前記第2のパラメータ集合の値と前記重み係数と前記確率分布のモデル情報とから前記第1のパラメータ集合の確率分布を生成し、
    前記生成された第1のパラメータ集合の確率分布に従って、前記第1のパラメータ集合の値を生成する
    ようにプログラムされていることを特徴とするリスクプロファイル生成装置。
  2. 前記第2のパラメータ集合の値の算出では、前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが前記要求条件を充足する度合いが最大となる前記第2のパラメータ集合の値を求める最適化問題を解いて、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のリスクプロファイル生成装置。
  3. 前記リスクプロファイルのモデル情報は、前記第1のパラメータ集合を用いて定義される各事象内容の頻度分布と規模分布のモデル情報を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のリスクプロファイル生成装置。
  4. 前記プロセッサは、さらに、
    前記生成された前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルから、テスト対象となるリスク計量装置の入力として使用する入力用テストデータとリスク量の正解値とを算出し、
    前記算出した入力用テストデータを前記リスク計量装置へ送信し、
    前記リスク計量装置から計量されたリスク量を受信し、
    前記受信したリスク量と前記リスク量の正解値とを比較する
    ようにプログラムされていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のリスクプロファイル生成装置。
  5. 前記入力用テストデータは、前記リスクプロファイルに従う損失事象の列、各事象内容の頻度分布の平均値、および各事象内容の規模分布の平均値を含む
    ことを特徴とする請求項4に記載のリスクプロファイル生成装置。
  6. 1以上のパラメータからなる第1のパラメータ集合を用いて定義されるリスクプロファイルのモデル情報と、1以上のパラメータからなる第2のパラメータ集合を用いて定義される前記第1のパラメータ集合の確率分布のモデル情報と、複数の要求条件と、該複数の要求条件の重み係数とを記憶するメモリと、前記メモリに接続されたプロセッサとを備えたリスクプロファイル生成装置が実行するリスクプロファイル生成方法であって、
    前記プロセッサが、
    前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を前記要求条件ごとに算出し、
    前記要求条件ごとに算出された前記第2のパラメータ集合の値と前記重み係数と前記確率分布のモデル情報とから前記第1のパラメータ集合の確率分布を生成し、
    前記生成された第1のパラメータ集合の確率分布に従って、前記第1のパラメータ集合の値を生成する
    ことを特徴とするリスクプロファイル生成方法。
  7. 前記第2のパラメータ集合の値の算出では、前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが前記要求条件を充足する度合いが最大となる前記第2のパラメータ集合の値を求める最適化問題を解いて、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を算出する
    ことを特徴とする請求項6に記載のリスクプロファイル生成方法。
  8. 前記リスクプロファイルのモデル情報は、前記第1のパラメータ集合を用いて定義される各事象内容の頻度分布と規模分布のモデル情報を有する
    ことを特徴とする請求項6または7に記載のリスクプロファイル生成方法。
  9. 前記プロセッサが、さらに、
    前記生成された前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルから、テスト対象となるリスク計量装置の入力として使用する入力用テストデータとリスク量の正解値とを算出し、
    前記算出した入力用テストデータを前記リスク計量装置へ送信し、
    前記リスク計量装置から計量されたリスク量を受信し、
    前記受信したリスク量と前記リスク量の正解値とを比較する
    ことを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載のリスクプロファイル生成方法。
  10. 1以上のパラメータからなる第1のパラメータ集合を用いて定義されるリスクプロファイルのモデル情報と、1以上のパラメータからなる第2のパラメータ集合を用いて定義される前記第1のパラメータ集合の確率分布のモデル情報と、複数の要求条件と、該複数の要求条件の重み係数とを記憶するメモリに接続されたプロセッサに、
    前記確率分布に従って生成される前記第1のパラメータ集合の値を前記リスクプロファイルのモデル情報に適用することによって特定されるリスクプロファイルが、前記要求条件をより高い確率で満足する前記第2のパラメータ集合の値を前記要求条件ごとに算出するステップと、
    前記要求条件ごとに算出された前記第2のパラメータ集合の値と前記重み係数と前記確率分布のモデル情報とから前記第1のパラメータ集合の確率分布を生成するステップと、
    前記生成された第1のパラメータ集合の確率分布に従って、前記第1のパラメータ集合の値を生成するステップと
    を行わせるためのプログラム。

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