JPH0722999A - デジタル変調式無線電話装置 - Google Patents

デジタル変調式無線電話装置

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JPH0722999A
JPH0722999A JP15939993A JP15939993A JPH0722999A JP H0722999 A JPH0722999 A JP H0722999A JP 15939993 A JP15939993 A JP 15939993A JP 15939993 A JP15939993 A JP 15939993A JP H0722999 A JPH0722999 A JP H0722999A
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JP
Japan
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transmission power
signal
control signal
output
transmission
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Application number
JP15939993A
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English (en)
Inventor
Shiyuuichi Komamizu
秀一 駒水
Kenichi Fujiwara
謙一 藤原
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0722999A publication Critical patent/JPH0722999A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 送信電力の標準可変範囲内において十分なC
N比を得て、常に安定した通話品質を確保することが可
能であるデジタル変調式無線電話装置を提供することを
目的としている。 【構成】 送信出力部1における混合器3と電力増幅器
5間を繋ぐバイパスライン上に設けられ、空中線周波数
信号を減衰させる減衰器8と、空中線周波数信号を減衰
器8に入力させるか、或いは、そのまま電力増幅器5に
入力させるかを切り換える切換器9、10と、送信電力
に応じて、切換器9、10を制御する切換制御信号を発
生する切換制御信号発生器11、12と、送信電力に応
じて、可変利得増幅器4の利得を調整する利得調整信号
を発生する利得調整信号発生器11、12、13、14
とを備えたことを特徴とするデジタル変調式無線電話装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送信電力の制御に特徴
を有するデジタル変調方式の無線電話装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】デジタル変調式無線電話装置において
は、QPSK変調方式なるデジタル変調方式が多く採用
されている。QPSK変調とは、直交位相シフトキーイ
ング(quadrature phase shift
keying)或いは4相位相変調と呼ばれる変調方
式のことであって、2値のデジタル信号でもってπ/4
シフトさせている方式では、45°、135°、225
°、315°の4種類に位相を変化させ、搬送波の変調
を行っている。
【0003】図4は、従来のデジタル変調式無線電話装
置における送信出力部の構成を示すブロック図である。
この送信出力部40は、QPSK変調回路41と、ミキ
サー42と、可変利得増幅器43と、電力増幅器その他
からなる最終出力段44と、アンテナ45とから構成さ
れている。次に、この送信出力部40の動作について説
明する。先ず、QPSK変調回路41では、信号I(i
n faseの略)及び信号Q(quadrature
faseの略)の2つの2値のデジタル信号の入力を受
け、第1ローカル発振信号LO1(130MHz程度の
周波数を有する信号となっている)をデジタル位相変調
して、変調器出力(IF)としてミキサー(周波数変換
回路となっている)42に出力する。また、可変利得増
幅器43では、入力される第2ローカル発振信号LO2
(1.6GHz程度の周波数を有する信号となってい
る)を増幅して、増幅器出力として同じくミキサー42
に出力する。そこで、ミキサー42では、かかる変調器
出力IFと増幅器出力とを混合して、無線周波数信号
(1.48GHz程度の周波数を有する信号となってい
る)を得、これをフィルタ、電力増幅器等を含む最終出
力段44に出力する。最終出力段44では、入力された
無線周波数信号を電力増幅してアンテナ45に供給し、
アンテナ45から所定の送信電力を有する電波が空中に
発射される。
【0004】一方、可変利得増幅器43では、入力され
る第2ローカル発振信号LO2の増幅を行う際に、送信
電力に対応させてその利得が調整されるようになってい
る。具体的には、別回路(図示せず)で発生させた送信
電力制御信号Cを可変利得増幅器43にバイアス印加す
ることによって利得の調整が行われる。このように、従
来から、送信電力に応じて、第2ローカル発振信号LO
2の増幅利得を調整することによって無線電話装置にお
ける送信電力の安定化が図られている。
【0005】なお、一般に、デジタル変調無線電話機で
は、通話品質等の安定化のため、送信電力について制御
規格が定められている。例えば、日本デジタル無線電話
システムにおいては、移動局の送信電力の制御規格とし
て、送信電力は標準で最大28dBの可変範囲が必要と
され、CN比(搬送波レベル対雑音レベル比のこと)は
60dB以上を確保することが必要とされている。
【0006】図5は、図4に示す従来の送信出力部40
から発射される電波について、その送信電力の制御を説
明するために示す送信スペクトラムである。この図にお
いて、横軸は周波数(左から右に向かって高くなってい
る)を示しており、縦軸は送信電力の相対比較値(単
位:dB)を示している。そして、図中、波状に示され
た略水平部分は、CN比において基準となるノイズレベ
ルを示している。
【0007】は、最大送信電力を得ているときの送信
スペクトラムであり、この例では、CN比が70dB
(但し、10−(−60)=70)となっている。次
に、は、で示す状態よりも10dB少ない送信電力
が得られるように送信電力制御信号Cを可変利得増幅器
43に与えたときの送信スペクトラムである。図で示す
ように、ここでは、送信電力そのものは10dB少なく
なるように減衰制御されているが、ノイズ成分(QPS
K変調器41やミキサー42において発生する熱雑音等
の不要な雑音成分のこと)については減衰制御されずに
そのまま残留している。従って、CN比が悪化して60
dB(但し、0−(−60)=60)に迄下がってしま
う。続いて、に示すように、で示す状態よりも更に
10dB少ない送信電力が得られるように送信電力制御
信号Cを可変利得増幅器43に与えた場合には、やは
り、ノイズ成分が減衰制御されずにそのまま残留するた
め、に示すように、CN比が更に悪化して、50dB
(但し、−10−(−60)=50)に迄下がってしま
う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の送
信出力部40においては、QPSK変調器41やミキサ
ー42で発生する熱雑音等の不要なノイズ成分が送信電
力中に残留するために、送信電力の可変範囲内にある
(先に示した日本デジタル無線電話システムの例では、
最大28dBが許容範囲となっているから、20dBの
減衰は、その許容範囲内にある)が、CN比について
は、悪化して、規格値(同例では、60dB以上を確保
することとなっている)を満足することができなくなっ
てしまう。
【0009】また、送信電力中に残留するノイズ成分の
レベルはかなり大きいものであり、可変利得増幅器43
の利得を調整することによって送信電力の制御を行おう
としても、送信電力に乗っかかってくるノイズの影響を
無視することはできず、送信電力の最大可変範囲の条件
とCN比の最低条件とを常に満足させることについて
は、かなり困難であると言わざるを得ない現況にある。
【0010】具体的には、例えば、先述した日本デジタ
ル無線電話システムにおける移動局の送信電力制御規格
である最大送信電力からの下限分となる28dB下げよ
うとした場合には、図5の説明から明らかなように、C
N比としては、悪化して42dB(但し、70−28=
42)迄下がってしまうことになる。その結果、「CN
比が60dB以上であることを確保する」という条件を
大きく逸脱することとなり、通話品質の劣化を引起して
しまう。
【0011】本発明は、かかる現状に鑑みてなされたも
のであり、送信電力の標準可変範囲内において十分なC
N比を得て、常に安定した通話品質を確保することが可
能であるデジタル変調無線電話機を提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、入力される第1の局部発振信号をデジタ
ル信号によって変調する変調器と、送信電力に応じて、
入力される第2の局部発振信号を利得を調整して増幅す
る可変利得増幅器と、該変調器からの出力と該可変利得
増幅器からの出力とを混合して空中線周波数信号を出力
する混合器と、該空中線周波数信号の電力を増幅して空
中線に供給する電力増幅器とを備えたデジタル変調式無
線電話装置において、前記混合器と前記電力増幅器間を
繋ぐバイパスライン上に設けられ、前記空中線周波数信
号を減衰させる減衰器と、前記空中線周波数信号を前記
減衰器に入力させるか、或いは、そのまま前記電力増幅
器に入力させるかを切り換える切換器と、送信電力に応
じて、前記切換器を制御する切換制御信号を発生する切
換制御信号発生器と、送信電力に応じて、前記可変利得
増幅器の利得を調整する利得調整信号を発生する利得調
整信号発生器とを備えたことを特徴としている。
【0013】更に、前記切換制御信号発生器は、制御す
べき送信電力の増減に比例して変化する信号を送信電力
制御信号として、該送信電力制御信号がしきい値より大
きい場合に、前記空中線周波数信号をその状態のまま前
記電力増幅器に入力させるように前記切換器を制御する
切換制御信号を発生し、該送信電力制御信号がしきい値
より小さい場合に、前記空中線周波数信号を前記減衰器
に入力させるように前記切換器を制御する切換制御信号
を発生することを特徴としている。
【0014】更に、前記利得調整信号発生器は、制御す
べき送信電力の増減に比例して変化する信号を送信電力
制御信号として、該送信電力制御信号がしきい値より大
きい場合に、該送信電力制御信号と該しきい値とを加算
した信号を前記可変利得増幅器の利得調整信号として発
生し、該送信電力制御信号がしきい値より小さい場合
に、該送信電力制御信号をそのまま前記可変利得増幅器
の利得調整信号として発生することを特徴としている。
【0015】また、前記送信電力制御信号についての設
定すべきしきい値は、送信電力の許容可変範囲内におい
て、送信電力値が、許容最大送信電力値から所定レベル
低い電力値となるときの電圧値に設定されることを特徴
としている。
【0016】
【作用】上記構成によれば、本発明にかかるデジタル変
調式無線電話装置では、変調器にて、入力される第1の
局部発振信号がデジタル信号によって変調される。ま
た、送信電力に応じて利得調整された可変利得増幅器に
て、入力される第2の局部発振信号が増幅される。そし
て、該変調器からの出力と該可変利得増幅器からの出力
とが、混合器にて混合され、空中線周波数信号に変換さ
れて出力される。また、出力された該空中線周波数信号
は、続く電力増幅器にてその電力の増幅が行われて空中
線に供給され、該空中線から所定送信電力を有する電波
が空中に発射される。
【0017】一方、前記混合器と前記電力増幅器間を繋
ぐバイパスライン上には、前記空中線周波数信号を減衰
させるための減衰器が設けられている。そして、該空中
線周波数信号を前記減衰器に入力させるか、或いは、そ
のまま前記電力増幅器に入力させるかについては、切換
器によって切り換えられるようになっている。また、該
切換器は、送信電力に応じて、切換制御信号発生器によ
って発生される切換制御信号に従い切り換え制御される
ようになっている。
【0018】ここで、前記切換制御信号発生器は、制御
すべき送信電力の増減に比例して変化する信号を送信電
力制御信号として、該送信電力制御信号がしきい値より
大きい場合に、前記空中線周波数信号をその状態のまま
で前記電力増幅器に入力させるように前記切換器を制御
する切換制御信号を発生し、該送信電力制御信号がしき
い値より小さい場合に、前記空中線周波数信号を前記減
衰器に入力させるように前記切換器を制御する切換制御
信号を発生する。
【0019】また、前記可変利得増幅器の利得調整は、
送信電力に応じて、利得制御信号発生器によって発生さ
れる利得制御信号によって制御される。この場合、前記
利得調整信号発生器は、制御すべき送信電力の増減に比
例して変化する信号を送信電力制御信号として、該送信
電力制御信号がしきい値より大きい場合に、該送信電力
制御信号と該しきい値とを加算した信号を前記可変利得
増幅器の利得調整信号として発生し、該送信電力制御信
号がしきい値より小さい場合に、該送信電力制御信号を
そのまま前記可変利得増幅器の利得調整信号として発生
する。
【0020】なお、前記切換制御信号及び利得調整信号
を発生するために必要となる前記送信電力制御信号につ
いての設定すべきしきい値としては、送信電力の許容可
変範囲内において、送信電力が、最大送信電力値から所
定レベル低い電力値となるときの電圧値に設定される。
以上の結果、送信電力の許容可変範囲内において、常
に、CN比の最低条件を満足させることが可能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明にかかるデジタル変調無線電話
装置の一実施例を図面に従って、具体的に説明する。図
1は、本発明にかかるデジタル変調無線電話装置の送信
出力部の回路構成を示すブロック図である。この送信出
力部1は、QPSK変調回路2と、ミキサー3と、可変
利得増幅器4と、電力増幅器その他からなる最終出力段
5と、アンテナ6と、送信電力制御回路7(後述する)
とから構成されている。
【0022】前記2〜6の各構成要素は、図4に示す従
来のデジタル変調無線電話装置における構成要素と同じ
ものとなっている。即ち、QPSK変調回路2には信号
Iと信号Qの2つのデジタル信号が入力され、これらの
両デジタル信号によって第1ローカル発振信号LO1の
デジタル位相変調が行われ、変調器出力IF(中間周波
数となっている)としてミキサー3に出力される。ま
た、可変利得増幅器4には、第2ローカル発振信号LO
2が入力され、増幅器出力がミキサー3に出力される。
ミキサー3では、変調器出力と増幅器出力とが混合さ
れ、無線周波数信号が最終出力段5に出力される。そし
て、最終出力段5で電力増幅された無線周波数信号はア
ンテナ6に供給され、アンテナ6から送信電波が発射さ
れる。
【0023】また、発射される送信電波の送信電力を安
定化させるために、可変利得増幅器4においては、入力
される第2ローカル発振信号LO2を増幅する際に、送
信電力に応じてその利得の調整が行われ、第2ローカル
発振信号LO2が所定の電力値となるように制御される
ようになっている。次に、前記送信電力制御回路7につ
いて説明する。この送信電力制御回路7は、ミキサー3
から出力される無線周波数信号を減衰させるための減衰
器8と、同無線周波数信号を該減衰器8を通過させる
か、或いは、最終出力段5に直接出力させるかを切り換
えるための切換スイッチ9及び10と、図示しない別回
路で発生させた送信電力制御信号C(直流電圧として与
えられる)に対して、その基準となる電圧を発生させる
ための基準電圧発生器11と、該送信電力制御信号Cの
電圧値及び該基準電圧値とを比較するために設けた電圧
比較器12と、該送信電力制御信号Cの電圧値と該基準
電圧値又は0V(GND)とを加算して、その加算出力
を前記可変利得増幅器4にバイアス印加する加算器13
と、該加算器13の2つの入力信号の内、1つの入力信
号電圧値を基準電圧値とするか、或いは0V(GND)
とするかを切り換える切換スイッチ14とから構成され
ている。
【0024】続いて、上記送信電力制御回路7の具体的
な動作について説明する。仮に、ここで可変利得増幅器
4の利得可変範囲として、必要とされる送信電力可変範
囲の半分を担うものとする。即ち、送信電力可変範囲が
20dB必要とされる場合には、可変利得増幅器4の必
要な利得可変範囲としてはその半分の10dBを担うも
のとする。また、残り半分の10dBについては、減衰
器8が担うものとする。更に、減衰器8の入側及び出側
に設けた切換スイッチ9及び10における通過損失とし
ては、通常、1〜2dB程度存在するため、その損失分
についてはミキサー3以前の回路で補うものとし、ここ
では、その損失分を可変利得増幅器4で補うものとす
る。
【0025】次に、送信電力制御信号Cは、上述したよ
うに直流電圧として与えられ、更に、送信電力が小さく
なるように制御するときには低い電圧となり、逆に、送
信電力が大きくなるように制御するときには高い電圧と
なるように、送信電力の増減に比例して変化する特性を
持っている(なお、その詳細については、後述する図2
(1)の説明を参照のこと)。また、基準電圧発生器1
1については、ここでは、送信電力が最大送信電力の−
10dBであるとき(即ち、送信電力可変範囲が20d
B必要とされる場合に、その半分の10dB分だけ最大
送信電力から低くなったとき)の送信電力制御信号Cの
直流電圧値に等しい直流基準電圧を発生するものとす
る。
【0026】また、電圧比較器12については、基準電
圧発生器11が発生した直流基準電圧値をしきい値とし
て、送信電力制御信号Cの直流電圧値をしきい値と比較
するものとしている。そして、送信電力制御信号Cが該
しきい値よりも低いとき(状態1とする)には、ミキサ
ー3からの出力が抵抗減衰器8を通過するように切換ス
イッチ9及び10を動作させる信号を出力し、また、送
信電力制御信号Cがしきい値よりも高いとき(状態2と
する)には、ミキサー3からの出力をそのまま最終出力
段5に出力させるように切換スイッチ9及び10を動作
させる信号を出力する(なお、その詳細については、後
述する図2(2)の説明を参照のこと)。このようにし
て、ミキサー3から出力される無線周波数信号は、減衰
器8を通過することによって減衰され、同時に含まれる
ノイズ成分も減衰されて最終出力段5に出力されるよう
になる。
【0027】また、電圧比較器12では、更に、上述し
た状態1のときに、加算器13の第1入力信号電圧が0
V(GND)となるように切換スイッチ14を動作させ
る信号を出力し、状態2のときに、加算器13の同第1
入力信号電圧が基準電圧となるように切換スイッチ14
を動作させる信号を出力する。そして、加算器13で
は、第1及び第2の2つの入力信号電圧の加算が行わ
れ、加算器13の加算結果は、利得調整信号として可変
利得増幅器4に出力される。この結果、利得調整信号
は、送信電力が最大値から−10dB弱迄の間(これを
第1送信出力制御範囲とする)にある場合には、送信電
力制御信号Cと等しくなり、また、送信電力が−10d
Bから−20dB迄の間(これを第2送信出力制御範囲
とする)にある場合には、送信電力制御信号Cは基準電
圧よりも低くなるが、基準電圧が加算されるために、第
1送信出力制御範囲の電圧と等しい信号電圧が利得調整
信号として可変利得増幅器4に出力される(なお、その
詳細については、後述する図2(3)の説明を参照のこ
と)。
【0028】そして、可変利得増幅器4では、入力され
る第2ローカル発振信号LO2が、上記第1送信出力制
御範囲及び第2送信出力制御範囲に対応して加算器13
から出力される利得調整信号によって利得調整されて増
幅される。この場合、第1送信出力制御範囲及び第2送
信出力制御範囲における利得調整信号は、上述したよう
に全く同じ信号になっており、その結果、可変利得増幅
器4からの第2ローカル発振信号LO2の出力レベルは
全く同じとなる。
【0029】以上のように、この送信電力制御回路7で
は、送信電力の許容可変範囲内において、制御すべき所
定の電力値を定め、その上下の各範囲を送信電力の制御
範囲として取り扱うものとしており、送信電力が該所定
電力値よりも大きくなった場合には、小さくせんがため
に、ミキサー3から出力される無線周波数信号を減衰器
8を通して減衰させてから最終出力段5に出力させる。
この際、無線周波数信号に含まれるノイズ成分も同時に
減衰される(先述した例では、ノイズ成分も一緒に10
dB減衰されるので、CN比も10dBの劣化に停ま
る)。また、可変利得増幅器4から出力される第2ロー
カル発振信号LO2の出力レベルについては、利得調整
信号(この場合、送信電力制御信号Cのみとなる)によ
って一定レベルに制御される。従って、送信電力を小さ
くする制御を行った場合においても、CN比を劣化させ
ることはない。
【0030】また、送信電力が該所定電力値より小さく
なった場合には、大きくせんがために、ミキサー3から
出力される無線周波数信号をそのまま最終出力段5に出
力させる。この場合、可変利得増幅器4からの第2ロー
カル発振信号LO2の出力レベルは、同様に、利得調整
信号(送信電力制御信号C+基準電圧となる)によって
一定レベルに制御される(同じく、先述した例では、送
信電力は最大送信電力の−10dBから−20dB迄変
化するが、CN比の劣化については最大でも10dB未
満に止めることが可能となる)。従って、送信電力を大
きくする制御を行った場合においても、CN比を劣化さ
せることはない。なお、送信電力に対するCN比の変化
の詳細については、図2(4)において説明する。
【0031】図2は、図1に示す送信出力部1における
送信電力制御信号Cと、アンテナ6から発射される電波
の送信電力、電圧比較器12からの出力信号、加算器1
3からの利得調整信号との関係、並びに、送信電力とC
N比との関係を示すグラフである。(1)は、送信電力
制御信号Cとアンテナ6から発射される電波の送信電力
との関係例を示すグラフである。送信電力制御信号C
は、送信電力レベルに比例する直流電圧でもって与えら
れる。ここでは、送信電力の最大レベルを基準0dBと
したときに、対応する送信電力制御信号Cの直流電圧値
を0.8Vccとしている。そして、最大送信電力より−
10dB下げる制御を行う場合に使用される送信電力制
御信号Cを0.5Vccとし、最大送信電力より−20d
B下げる制御を行う場合に使用される送信電力制御信号
Cを0.2Vccとしている。このように、送信電力制御
信号Cは、送信電力が小さくなるように制御するときに
は低い電圧となり、逆に、送信電力が大きくなるように
制御するときには高い電圧となる特性を有する。
【0032】(2)は、送信電力制御信号Cと電圧比較
器12からの出力信号との関係を示すグラフである。こ
こでは、最大送信電力から−10dB下げたときの送信
電力制御信号Cである0.5Vccを基準電圧とし、送信
電力制御信号Cが0.5Vccより小さいときには所定値
の直流電圧Vccが出力され、0.5Vccより大きいとき
には出力しない(即ち、0Vを出力する)ものとされ
る。そして、この出力信号に従って、電圧比較器12か
ら直流電圧値Vccが出力された場合には、切換スイッチ
9及び10が動作され、ミキサー3から出力される無線
周波数信号は抵抗減衰器8を通過して減衰される。ま
た、電圧比較器12から出力されない場合には、同じく
切換スイッチ9及び10が動作され、ミキサー3から出
力される無線周波数信号はそのまま、最終出力段5に出
力される。
【0033】(3)は、送信電力制御信号Cと加算器1
3から出力される利得調整信号の関係を示すグラフであ
る。利得調整信号は、第1送信出力制御範囲(上述した
よう、送信電力が最大値から−10dB弱迄の間につい
ての制御範囲とする)と、第2送信出力制御範囲(−1
0dBから−20dB迄の間の制御範囲とする)とに区
別して出力される。そして、第1送信出力制御範囲にお
いては、利得調整信号は送信電力制御信号Cに等しくな
る。また、第2送信出力制御範囲においては、送信電力
制御信号Cは基準電圧よりも低くなるが、基準電圧0.
5Vccが加算されるため、第1送信出力制御範囲におけ
る送信電力制御信号Cの電圧と等しい信号電圧となる。
この結果、グラフに示すように、第2送信出力制御範囲
についても、第1送信出力制御範囲に対応する送信電力
制御信号C(0.5Vcc〜0.8Vcc)と同じ信号電圧
が、可変利得増幅器4に利得調整信号として出力される
ようになる。
【0034】(4)は、送信電力とCN比との関係を示
すグラフである。ミキサー3からの出力には、通常、Q
PSK変調器2やミキサー3にて発生する熱雑音その他
のノイズ成分が多く含まれている。これらのノイズ成分
は、第1送信出力制御範囲では、可変利得増幅器4から
出力してミキサー3に入力する第2ローカル発振信号L
O2が、最大送信電力相当から−10dB弱迄変化する
ので、送信出力に対して最大10dB未満のCN比劣化
をもたらす。しかし、第2送信出力制御範囲について
は、第2ローカル発振信号LO2が、本発明では、最大
送信電力相当の−10dBから−20dB迄変化するの
ではなく、最大送信電力相当から−10dB弱迄しか変
化しないので、送信出力に対し最大でも10dB未満の
CN比劣化しかもたらさない。この結果を示したものが
(4)のグラフである。
【0035】図3は、図1に示す送信出力部1から出力
される送信電力の制御を説明するために示す送信スペク
トラムである。先述した図5の場合と同様に、この図に
おいて、横軸は周波数(左から右に向かって高くなって
いる)を示しており、縦軸は送信電力の相対比較値(単
位:dB)を示している。そして、図中の波状に示され
た略水平部分が、基準となるノイズレベルとなってい
る。
【0036】は、最大送信電力を得ているときの送信
スペクトラムであ 、この例では、CN比は70dB
(但し、0−(−70)=70)となっている。また、
は、で示す場合よりも10dB弱少ない送信電力が
得られるように送信電力制御信号Cを可変利得増幅器4
に与えたときの送信スペクトラムであり、送信電力が、
上述した第1送信出力制御範囲に入った場合の制御結果
である。ここでは、送信電力そのものは10dB弱少な
い所定の電力に減衰制御されるが、ノイズ成分(QPS
K変調器2と、ミキサー42において発生する熱雑音等
の不要な雑音成分のこと)については減衰制御されずに
そのまま残留するために、結果として、CN比は60d
B強(但し、−10−(−70)=60)となる。続い
て、で示す場合よりも更に10dB少ない送信電力が
得られるように送信電力制御信号Cを可変利得増幅器4
に与えた場合(即ち、送信電力が、上述した第2送信出
力制御範囲に入った場合の制御結果である)には、に
示すように、ノイズ成分が10dB減衰制御されるため
に、に示すように、CN比は60dB強(但し、−2
0−(−80)=60)となる。
【0037】なお、送信電力を、例えば日本デジタル無
線電話システムにおける許容可変範囲である28dBと
し、CN比を60dB以上に確保しようとするために
は、可変増幅器4の利得を更に8dB上げ、その可変範
囲をそこから−14dBとすると共に、減衰器8の減衰
量を14dBとすることで、CN比の最大値を74dB
(但し、60+14=74)にすることが可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上の本発明によれば、デジタル変調方
式の無線電話装置を使用する上で、その送信電力の許容
可変内において送信電力の制御を行う際、送信電力を小
さくする場合には、減衰器を通して無線周波数信号と共
にノイズ成分をも減衰させてから電力増幅を行い、反対
に、送信電力を大きくする場合には、減衰器を通さず
に、無線周波数信号をそのまま電力増幅させる一方、い
ずれの場合にも、可変利得増幅器からの出力レベルを一
定とすることにより、混合器からの無線周波数信号のレ
ベルを安定化を図っているので、常に、CN比の最低条
件を満足させることが可能となる。
【0039】この結果、送信電力の標準可変範囲内にお
いて、常に、良好なCN比が確保されるようになり、通
話品質の格段の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるデジタル変調無線電話装置の送
信出力部の回路構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す送信出力部1における送信電力制御
信号Cと、アンテナ6から発射される電波の送信電力、
電圧比較器12からの出力信号、加算器13からの利得
調整信号との関係、並びに、送信電力とCN比との関係
を示すグラフである。
【図3】図1に示す送信出力部1から出力される送信電
力の制御を説明するために示す送信スペクトラムであ
る。
【図4】従来のデジタル変調式無線電話装置における送
信出力部の回路構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示す従来の送信出力部から出力される送
信電力の制御を説明するために示す送信スペクトラムで
ある。
【符号の説明】
1 送信出力部 2 QPSK変調回路 3 ミキサー 4 可変利得増幅器 5 最終出力段 6 アンテナ 7 送信電力制御回路7 8 減衰器 9 スイッチ 10 スイッチ 11 基準電圧発生器 12 電圧比較器 13 加算器 14 スイッチ C 送信電力制御信号 LO1 第1ローカル発振信号 LO2 第2ローカル発振信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される第1の局部発振信号をデジタ
    ル信号によって変調する変調器と、送信電力に応じて、
    入力される第2の局部発振信号を利得を調整して増幅す
    る可変利得増幅器と、該変調器からの出力と該可変利得
    増幅器からの出力とを混合して空中線周波数信号を出力
    する混合器と、該空中線周波数信号の電力を増幅して空
    中線に供給する電力増幅器とを備えたデジタル変調式無
    線電話装置において、 前記混合器と前記電力増幅器間を繋ぐバイパスライン上
    に設けられ、前記空中線周波数信号を減衰させる減衰器
    と、 前記空中線周波数信号を前記減衰器に入力させるか、或
    いは、そのまま前記電力増幅器に入力させるかを切り換
    える切換器と、 送信電力に応じて、前記切換器を制御する切換制御信号
    を発生する切換制御信号発生器と、 送信電力に応じて、前記可変利得増幅器の利得を調整す
    る利得調整信号を発生する利得調整信号発生器と、 を備えたことを特徴とするデジタル変調式無線電話装
    置。
  2. 【請求項2】 前記切換制御信号発生器は、制御すべき
    送信電力の増減に比例して変化する信号を送信電力制御
    信号として、 該送信電力制御信号がしきい値より大きい場合に、前記
    空中線周波数信号をその状態のまま前記電力増幅器に入
    力させるように前記切換器を制御する切換制御信号を発
    生し、 該送信電力制御信号がしきい値より小さい場合に、前記
    空中線周波数信号を前記減衰器に入力させるように前記
    切換器を制御する切換制御信号を発生することを特徴と
    する請求項1記載のデジタル変調式無線電話装置。
  3. 【請求項3】 前記利得調整信号発生器は、制御すべき
    送信電力の増減に比例して変化する信号を送信電力制御
    信号として、 該送信電力制御信号がしきい値より大きい場合に、該送
    信電力制御信号と該しきい値とを加算した信号を前記可
    変利得増幅器の利得調整信号として発生し、 該送信電力制御信号がしきい値より小さい場合に、該送
    信電力制御信号をそのまま前記可変利得増幅器の利得調
    整信号として発生することを特徴とする請求項1記載の
    デジタル変調式無線電話装置。
  4. 【請求項4】 前記送信電力制御信号についての設定す
    べきしきい値は、送信電力の許容可変範囲内において、
    送信電力値が、許容最大送信電力値から所定レベル低い
    電力値となるときの電圧値に設定されることを特徴とす
    る請求項2及び請求項3記載のデジタル変調式無線電話
    装置。
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