JPH07229387A - 地下構造物の構築方法 - Google Patents

地下構造物の構築方法

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JPH07229387A
JPH07229387A JP6046496A JP4649694A JPH07229387A JP H07229387 A JPH07229387 A JP H07229387A JP 6046496 A JP6046496 A JP 6046496A JP 4649694 A JP4649694 A JP 4649694A JP H07229387 A JPH07229387 A JP H07229387A
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JP
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tunnel
tunnels
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JP6046496A
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Toshimi Ino
敏美 伊野
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的とするところは、地下水の
汚染を防止し、工期の大幅短縮及び省力化の図れる、地
下構造物の構築方法を提供することにある。 【構成】 構造物の外殻部10の構築予定線に沿
い、一定の間隔を隔てて複数の先行トンネル20を構築
し、前記先行トンネル20間に先行トンネル20の躯体
に食い込ませて後行トンネル30を構築し、前記先行ト
ンネル20と後行トンネル30の空間を連通させること
を特徴とする、地下構造物の構築方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下タンクや大断面ト
ンネル等の地下空間を構築する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大断面トンネルの躯体(外殻部)を多数
のシールドトンネルを連結して構築することが提案され
ている。この方法は、シールドトンネルを複数接近して
施工した後、各トンネル内から隣り合うトンネルへ向け
て掘削した後、トンネル間を覆工して、連続したトンネ
ル空間を構築するものである。各トンネルの接合作業を
安全確実に施工するため、地上又は先行して構築したト
ンネル坑内から掘削予定の地山へ薬液注入して地盤改良
を施している。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】前記した従来の地下
構造物の構築方法には次のような問題点がある。
【0004】<イ> 薬液注入による地盤改良は、改良
程度にばらつきを生じ、地山崩落の危険性が常に残る。
【0005】<ロ> この種の薬液としては、止水性の
高いものや地盤の支持力をより増大させる効果の高い高
分子系の薬液や、高分子系に比べて性能が劣る水ガラス
系の薬液が用いられている。しかしながら、いずれの薬
液にしろ有害物質を含むため、薬液が地下水に触れて地
下水を汚染する危険が高く、その改善技術の提案が望ま
れている。
【0006】<ハ> 地下水位以下のトンネル内から薬
液を注入するには、高度な施工管理と熟練技能を必要と
する。
【0007】<ニ> トンネル内は作業空間が狭く、薬
液注入の作業性が悪いうえに、作業に危険が伴なう。
【0008】<ホ> 薬液注入工は、機械化、自動化が
難しく、施工速度を早めることが困難であるため、トン
ネル躯体の構築に多くの労力と時間を要する。。
【0009】
【本発明の目的】本発明は以上の問題点を解決するため
になされたもので、その目的とするところは、地下水の
汚染を防止し、工期の大幅短縮及び省力化の図れる、地
下構造物の構築方法を提供することにある。
【0010】
【問題点を解決するための手段】複数の先行トンネルを
構築予定の構造物の外殻に沿って構築し、前記先行トン
ネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませて後行トンネ
ルを構築し、前記先行トンネルと後行トンネルの空間を
連通させることを特徴とする、地下構造物の構築方法で
ある。
【0011】
【実施例1】本実施例は、図面を参照しながら大断面ト
ンネルの外殻部を構築する場合を一例に説明する。
【0012】<イ>先行トンネルの施工(図2) 大断面トンネルの外殻部10の構築予定線に沿って、先
行トンネル20を構築する。先行トンネル20は、後述
する後行トンネル30間の地盤改良を目的とした仮設ト
ンネルで、少なくとも後行トンネル30の横幅より狭い
間隔で構築する。先行トンネル20は、後行トンネル3
0、30間を連結する際に機能する関係から場所打によ
り構築し、例えば低強度コンクリート、モルタル、現場
発生土に固化材を混入させたものを使用できる。先行ト
ンネル20の素材は、十分な地盤の支持効果と、後行ト
ンネル30施工時の掘削性が確保できる素材であれば、
上記した以外の素材を使用しても良い。
【0013】<ロ>先行トンネルへの補強工(図2) 先行トンネル20構築後、トンネル中央にできた空間2
1に充填材22を充填する。充填材22は、後行トンネ
ル30掘削シールドの支障にならない性状を有し、且つ
切羽の安定を確保できる。例えば低強度コンクリート、
モルタル、現場発生土に固化剤を混入させたもの、及び
これらに発泡材を混入したもの等を用いることができ
る。これらは十分な地盤改良効果が得られると共に、施
工時において後行トンネル30の掘削性が良い特性を持
っていればよい。
【0014】<ハ>後行トンネルの施工(図3、4) 先行トンネル20、20間に後行トンネル30を構築す
る。この際先行トンネル20、20の躯体に食い込ませ
るように掘進して後行トンネル30を構築する。このよ
うにして、複数の先行トンネル20の間にまたがって、
後行トンネル30を順次構築して行く。
【0015】<ニ>トンネル間の覆工補強(図5) 先行トンネル20間に後行トンネル30を構築した後
に、後行トンネル30間を連結するための覆工補強を実
施する。トンネル間の連結に際し、後行トンネル30、
30の対向する位置に当たるセグメント31の撤去を行
い、トンネル間の掘削を実施しても後行トンネル30の
覆工の安全を確保できるようにトンネル坑内に十分な補
強を実施する。後行トンネル30坑内の補強は、公知技
術を利用して実施し、例えば撤去されるセグメント31
の手前に補強用の桁32を建て込むこと等が考えられ
る。
【0016】<ホ>トンネル間の連結工(図6) 後行トンネル30、30間の連結に際し、対向する位置
に当たるセグメント31の撤去を実施する。セグメント
31の撤去に際し、前述の後行トンネル30、30の覆
工補強を施し、撤去されるセグメント31は先行トンネ
ル20により地盤改良された部分であるため地山崩落及
びトンネルの変形等の恐れは無い。セグメント31の撤
去後、後行トンネル30、30間を掘削して連通する。
トンネル連結の為の掘削部分は、先行トンネル20によ
り地盤改良されているため、地山崩落等の恐れは一切無
く、公知の掘削技術により後行トンネル30、30間を
連通することができる。
【0017】<ヘ>連結部の覆工(図6) 掘削されたトンネル連結部分33を覆工する。トンネル
連結部分33の覆工は、公知の覆工技術を利用すること
が可能であり、例えばセグメント31や吹付けコンクリ
ート等で覆工できる。以上説明してきた<ニ>〜<ヘ>
の作業を繰り返すことにより、後行トンネル30が全て
連結され、大断面トンネルの外殻部10の型枠となる巨
大な略環状の空間が形成される。
【0018】<ト>大断面トンネルの外殻部の構築 図1に示すように、上記の工程により形成された大断面
トンネルの外殻部10の型枠となる巨大な空間内に鉄筋
や鉄骨等の補強材を配筋した後、コンクリート等を打設
することにより、大断面トンネルの外殻部10を完成す
る。
【0019】
【実施例2】実施例1において、略楕円断面を有する先
行トンネル20及び後行トンネル30により大断面トン
ネルの外殻部10を構築した一例について説明してある
が、トンネルの断面形状は、円形、方形、馬蹄形等の形
状を採用でき、その形状に制約を受けない。
【0020】
【実施例3】実施例1及び2において、既設された後行
トンネル30の近傍へ他の後行トンネル30を構築する
際に、既設された後行トンネル30は側方土圧の開放に
より潰れやすくなるため、予めトンネル30内に公知の
補強工(トンネル30の潰れ防止を目的とした支柱工
等)を施し、トンネル躯体を保護することも考えられ
る。
【0021】
【実施例4】以上の各実施例1〜3で説明してきた、先
行トンネル20及び後行トンネル30の横断面を円形も
しくは非円形に構築したり、先行トンネル20を掘削性
に優れた低強度に構築したり、先行トンネル20内へ固
結材を充填したり、掘削前に後行トンネル30に補強工
を施す等の各追加要素については、これらに限定される
ものではなく、適宜組み合わせて、或いは組み合わせを
変えることによって大断面トンネルの外殻部10を構築
することも考えられる。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから次
のような効果を得ることができる。
【0023】<イ> 後行トンネルの間に位置する地山
部分に、先行トンネルを構築して確実に補強できるた
め、地上やトンネル内から薬液を注入する必要がなく、
作業の安全性に対する信頼性が著しく向上する。
【0024】<ロ> 薬液を使用しないので、地下水を
汚染する危険が全くない。また、薬液注入を実施しない
ので、高度な施工管理や熟練技能作業員を必要とせず、
しかも坑内事故の発生を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る地下構造物の横断面図
【図2】 先行トンネル施工時の説明図
【図3】 後行トンネル施工時の説明図
【図4】 接近トンネル構築の説明図
【図5】 トンネル連結前の補強工の説明図
【図6】 連結完了後のトンネルの説明図

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のトンネルを連結して地下構造物
    の外殻部を構築する方法において、 構造物の外殻部の構築予定線に沿い、一定の間隔を隔て
    て複数の先行トンネルを構築し、 前記先行トンネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませ
    て後行トンネルを構築し、 前記先行トンネルと後行トンネルの空間を連通させるこ
    とを特徴とする、 地下構造物の構築方法。
  2. 【請求項2】 複数のトンネルを連結して地下構造物
    の外殻部を構築する方法において、 構造物の外殻部の構築予定線に沿い、一定の間隔を隔て
    てトンネル横断面が円形もしくは非円形の先行トンネル
    を複数構築し、 前記先行トンネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませ
    てトンネル横断面が円形もしくは非円形の後行トンネル
    を構築し、 前記先行トンネルと後行トンネルの空間を連通させるこ
    とを特徴とする、 地下構造物の構築方法。
  3. 【請求項3】 複数のトンネルを連結して地下構造物
    の外殻部を構築する方法において、 構造物の外殻部の構築予定線に沿い、一定の間隔を隔て
    て掘削性に優れた低強度の先行トンネルを複数構築し、 前記先行トンネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませ
    て後行トンネルを構築し、 前記先行トンネルと後行トンネルの空間を連通させるこ
    とを特徴とする、 地下構造物の構築方法。
  4. 【請求項4】 複数のトンネルを連結して地下構造物
    の外殻部を構築する方法において、 構造物の外殻部の構築予定線に沿い、一定の間隔を隔て
    て複数の先行トンネルを構築し、 前記先行トンネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませ
    て後行トンネルを構築し、 前記先行トンネルと後行トンネルの空間を連通させ、 先行トンネル及び後行トンネルの横断面が円形もしくは
    非円形であると共に、 先行トンネルが掘削性に優れた低強度に設計したことを
    特徴とする、 地下構造物の構築方法。
  5. 【請求項5】 複数のトンネルを連結して地下構造物
    の外殻部を構築する方法において、 構造物の外殻部の構築予定線に沿い、一定の間隔を隔て
    て複数の先行トンネルを構築し、 前記先行トンネル内に固結材を充填し、 前記先行トンネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませ
    て後行トンネルを構築し、 前記先行トンネルと後行トンネルの空間を連通させたこ
    とを特徴とする、 地下構造物の構築方法。
  6. 【請求項6】 複数のトンネルを連結して地下構造物
    の外殻部を構築する方法において、 構造物の外殻部の構築予定線に沿い、一定の間隔を隔て
    てトンネル横断面が円形もしくは非円形の先行トンネル
    を複数構築し、 前記先行トンネル内に固結材を充填し、 前記先行トンネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませ
    てトンネル横断面が円形もしくは非円形の後行トンネル
    を構築し、 前記先行トンネルと後行トンネルの空間を連通させるこ
    とを特徴とする、 地下構造物の構築方法。
  7. 【請求項7】 複数のトンネルを連結して地下構造物
    の外殻部を構築する方法において、 構造物の外殻部の構築予定線に沿い、一定の間隔を隔て
    て掘削性に優れた低強度の先行トンネルを複数構築し、 前記先行トンネル内に固結材を充填し、 前記先行トンネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませ
    て後行トンネルを構築し、 前記先行トンネルと後行トンネルの空間を連通させるこ
    とを特徴とする、 地下構造物の構築方法。
  8. 【請求項8】 複数のトンネルを連結して地下構造物
    の外殻部を構築する方法において、 構造物の外殻部の構築予定線に沿い、一定の間隔を隔て
    て複数の先行トンネルを構築し、 前記先行トンネル内に固結材を充填し、 前記先行トンネル間に先行トンネルの躯体に食い込ませ
    て後行トンネルを構築し、 前記先行トンネルと後行トンネルの空間を連通させ、 前記先行トンネル及び後行トンネルの横断面が円形もし
    くは非円形であると共に、 前記先行トンネルが掘削性に優れた低強度に設計したこ
    とを特徴とする、 地下構造物の構築方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09328998A (ja) * 1996-06-07 1997-12-22 Shimizu Corp 大断面トンネルおよびその構築方法
JP2008088732A (ja) * 2006-10-03 2008-04-17 Shimizu Corp 大断面トンネルの施工方法
JP2015105513A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 清水建設株式会社 外殻シールドトンネルの施工方法
JP2016153601A (ja) * 2014-11-05 2016-08-25 前田建設工業株式会社 地中拡幅部の施工方法

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