JPH07228879A - Lng気化器の監視方法 - Google Patents
Lng気化器の監視方法Info
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- JPH07228879A JPH07228879A JP2282394A JP2282394A JPH07228879A JP H07228879 A JPH07228879 A JP H07228879A JP 2282394 A JP2282394 A JP 2282394A JP 2282394 A JP2282394 A JP 2282394A JP H07228879 A JPH07228879 A JP H07228879A
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- temperature
- lng
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- Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
- Emergency Alarm Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】気化器パネルにおける氷着高さ及びそのアンバ
ランスを、現状において検出すると共に、将来の予測を
行う。 【構成】監視対象のLNG気化器1の入側の海水温度を
測定すると共に、気化器のパネル5の下部ヘッダー3付
近の散水温度を左右方向に渡って処理単位u毎に測定し
て、夫々の処理単位毎に入側の海水温度との差温を算出
し、次いで算出した差温と、LNG流量、入側LNG及
び出側ガスのエンタルピー並びに散水の比熱とから現状
の散水量を算出すると共に、LNG流量と海水温度をパ
ラメータとする氷着高さと散水量との対応関係から、現
状の氷着高さを求めたり、または現状の海水温度、散水
量においてLNG流量が増加した場合に予測される氷着
高さを求め、この求めた氷着高さに基づいて監視を行
う。
ランスを、現状において検出すると共に、将来の予測を
行う。 【構成】監視対象のLNG気化器1の入側の海水温度を
測定すると共に、気化器のパネル5の下部ヘッダー3付
近の散水温度を左右方向に渡って処理単位u毎に測定し
て、夫々の処理単位毎に入側の海水温度との差温を算出
し、次いで算出した差温と、LNG流量、入側LNG及
び出側ガスのエンタルピー並びに散水の比熱とから現状
の散水量を算出すると共に、LNG流量と海水温度をパ
ラメータとする氷着高さと散水量との対応関係から、現
状の氷着高さを求めたり、または現状の海水温度、散水
量においてLNG流量が増加した場合に予測される氷着
高さを求め、この求めた氷着高さに基づいて監視を行
う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオープンラック式ベーパ
ライザ等のLNG気化器の監視方法に関するものであ
る。
ライザ等のLNG気化器の監視方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】海水を加熱源とするLNG気化器である
オープンラック式ベーパライザでは、LNGの負荷に対
して海水の散水量が不足すると、気化器のパネルの温度
が次第に下降して氷着が発生し、放置すると下流側の常
温配管へ低温液が流入する危険性がある。また水幕切れ
が発生する等によりパネルへの海水の散水状態が不均一
となると、パネルの温度分布が不均一となって、氷着と
共にパネルの変形の原因となる応力が発生する危険性が
ある。
オープンラック式ベーパライザでは、LNGの負荷に対
して海水の散水量が不足すると、気化器のパネルの温度
が次第に下降して氷着が発生し、放置すると下流側の常
温配管へ低温液が流入する危険性がある。また水幕切れ
が発生する等によりパネルへの海水の散水状態が不均一
となると、パネルの温度分布が不均一となって、氷着と
共にパネルの変形の原因となる応力が発生する危険性が
ある。
【0003】そこで作業員がパトロールして監視した
り、適所に温度センサを設置して監視したり、パネルを
赤外線カメラで撮影して温度画像により監視する方法等
が提案されている。赤外線カメラを利用した監視方法
は、例えば特開平4-77599号公報参照のこと。
り、適所に温度センサを設置して監視したり、パネルを
赤外線カメラで撮影して温度画像により監視する方法等
が提案されている。赤外線カメラを利用した監視方法
は、例えば特開平4-77599号公報参照のこと。
【0004】このような赤外線カメラを利用した従来の
監視方法では、パネルの温度画像のパターンや温度の絶
対値により上述したような異常を検知し、これに基づい
て警報や制御信号を発生させるようにしている。
監視方法では、パネルの温度画像のパターンや温度の絶
対値により上述したような異常を検知し、これに基づい
て警報や制御信号を発生させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように温度画像の
パターンにより異常を検知する方法では、温度異常の大
雑把な検知は可能であるが、氷着の高さを検知すること
は全くできない。従ってこの氷着高さのアンバランスそ
してこれに起因する応力によるパネルの変形の危険性を
検知することは全くできない。
パターンにより異常を検知する方法では、温度異常の大
雑把な検知は可能であるが、氷着の高さを検知すること
は全くできない。従ってこの氷着高さのアンバランスそ
してこれに起因する応力によるパネルの変形の危険性を
検知することは全くできない。
【0006】また温度の絶対値により異常を検知する方
法では、赤外線カメラの温度測定精度に影響されてしま
って、的確な警報や制御を行えない場合もある。
法では、赤外線カメラの温度測定精度に影響されてしま
って、的確な警報や制御を行えない場合もある。
【0007】また従来の方法は、現状時点での異常を検
知するものであって、条件変更による将来の危険の有無
を予測することはできない。本発明は、このような赤外
線カメラを利用した従来の監視方法の課題を解決するこ
とを目的とするものである。
知するものであって、条件変更による将来の危険の有無
を予測することはできない。本発明は、このような赤外
線カメラを利用した従来の監視方法の課題を解決するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明では、まず、監視対象のLNG気化器の
入側の散水温度を測定すると共に、気化器のパネルの下
部ヘッダー付近の散水温度を左右方向に渡って処理単位
毎に測定して、夫々の処理単位毎に入側の散水温度との
差温を算出し、次いで算出した差温と、LNG流量、入
側LNG及び出側ガスのエンタルピー並びに散水の比熱
とから現状の散水量を算出すると共に、LNG流量と海
水温度をパラメータとする氷着高さと散水量との対応関
係から氷着高さを求め、この求めた氷着高さに基づいて
監視を行うLNG気化器の監視方法を提案する。
ために、本発明では、まず、監視対象のLNG気化器の
入側の散水温度を測定すると共に、気化器のパネルの下
部ヘッダー付近の散水温度を左右方向に渡って処理単位
毎に測定して、夫々の処理単位毎に入側の散水温度との
差温を算出し、次いで算出した差温と、LNG流量、入
側LNG及び出側ガスのエンタルピー並びに散水の比熱
とから現状の散水量を算出すると共に、LNG流量と海
水温度をパラメータとする氷着高さと散水量との対応関
係から氷着高さを求め、この求めた氷着高さに基づいて
監視を行うLNG気化器の監視方法を提案する。
【0009】また本発明では、監視対象のLNG気化器
の入側の散水温度を測定すると共に、気化器のパネルの
下部ヘッダー付近の散水温度を左右方向に渡って処理単
位毎に測定して、夫々の処理単位毎に入側の散水温度と
の差温を算出し、次いで算出した差温と、LNG流量、
入側LNG及び出側ガスのエンタルピー並びに散水の比
熱とから現状の散水量を算出すると共に、LNG流量と
海水温度をパラメータとする氷着高さと散水量との対応
関係から、現状の海水温度、散水量においてLNG流量
が増加した場合に予測される氷着高さを求め、この求め
た氷着高さに基づいて監視を行うLNG気化器の監視方
法を提案する。
の入側の散水温度を測定すると共に、気化器のパネルの
下部ヘッダー付近の散水温度を左右方向に渡って処理単
位毎に測定して、夫々の処理単位毎に入側の散水温度と
の差温を算出し、次いで算出した差温と、LNG流量、
入側LNG及び出側ガスのエンタルピー並びに散水の比
熱とから現状の散水量を算出すると共に、LNG流量と
海水温度をパラメータとする氷着高さと散水量との対応
関係から、現状の海水温度、散水量においてLNG流量
が増加した場合に予測される氷着高さを求め、この求め
た氷着高さに基づいて監視を行うLNG気化器の監視方
法を提案する。
【0010】そして本発明では、上記の監視方法におい
てパネルの下部ヘッダー付近の処理単位毎の散水温度の
測定を、赤外線カメラ、放射温度計、光ファイバ式温度
計等により行うことを提案する。
てパネルの下部ヘッダー付近の処理単位毎の散水温度の
測定を、赤外線カメラ、放射温度計、光ファイバ式温度
計等により行うことを提案する。
【0011】また本発明では、上記の監視方法におい
て、各帯状処理単位毎に求めた氷着高さの最大値をしき
い値と比較して監視を行う監視方法、及び各帯状処理単
位において予測される氷着高さの最大値と最小値の差を
しきい値と比較して監視を行うLNG気化器の監視方法
を提案する。
て、各帯状処理単位毎に求めた氷着高さの最大値をしき
い値と比較して監視を行う監視方法、及び各帯状処理単
位において予測される氷着高さの最大値と最小値の差を
しきい値と比較して監視を行うLNG気化器の監視方法
を提案する。
【0012】そして本発明では、上記の監視方法におい
て、処理単位は、気化器のチューブ毎または複数のチュ
ーブ毎とすることを提案する。
て、処理単位は、気化器のチューブ毎または複数のチュ
ーブ毎とすることを提案する。
【0013】
【作用】LNGパネルの散水量は、下記の基準温度低下
の式に示されるように出側散水温度の差温と反比例関係
にある。 ΔT=(H1−H2)×FLNG /(FSW×CSW) …………(1) (但し、ΔT:入側海水温度Tentと出側散水温度T
exitの差温、H1:出側ガスのエンタルピー、H2:入側
LNGのエンタルピー、FLNG:LNG流量、FSW:散
水量、CSW:海水の比熱)
の式に示されるように出側散水温度の差温と反比例関係
にある。 ΔT=(H1−H2)×FLNG /(FSW×CSW) …………(1) (但し、ΔT:入側海水温度Tentと出側散水温度T
exitの差温、H1:出側ガスのエンタルピー、H2:入側
LNGのエンタルピー、FLNG:LNG流量、FSW:散
水量、CSW:海水の比熱)
【0014】従ってパネルの左右方向の各所の出側散水
温度Texit(i)を処理単位毎に測定すると共に、各所に
共通な上記物理量物理量H1,H2,Tent,FLNG及びC
SWを測定または既知の値として得て上記関係式に代入す
ることにより、処理単位に対応するパネルの各所毎に散
水量FSW(i)を算出することができる。尚、上記T
exit(i)及びFSW(i)のiは各処理単位を示すもので、各
所における出側散水温度Texit(i)は、パネル5の下部
ヘッダー3付近の散水温度として測定することができ
る。
温度Texit(i)を処理単位毎に測定すると共に、各所に
共通な上記物理量物理量H1,H2,Tent,FLNG及びC
SWを測定または既知の値として得て上記関係式に代入す
ることにより、処理単位に対応するパネルの各所毎に散
水量FSW(i)を算出することができる。尚、上記T
exit(i)及びFSW(i)のiは各処理単位を示すもので、各
所における出側散水温度Texit(i)は、パネル5の下部
ヘッダー3付近の散水温度として測定することができ
る。
【0015】一方、LNG気化器のパネルにおいて、L
NG流量、海水温度、散水量及び氷着高さは相互に関連
して対応関係を有しており、例えばLNG流量と海水温
度をパラメータとして図7〜図10に示すような氷着高
さと散水量との対応関係として表される。
NG流量、海水温度、散水量及び氷着高さは相互に関連
して対応関係を有しており、例えばLNG流量と海水温
度をパラメータとして図7〜図10に示すような氷着高
さと散水量との対応関係として表される。
【0016】従って、上述したように算出した各所の散
水量に、この対応関係を適用することにより、氷着高さ
を上記各所毎に求めることができる。また、以上の過程
により、現状の散水状態、即ち、現状の散水量と海水温
度がわかっているので、この現状の散水状態においてL
NG流量を増加させた場合に予測される氷着高さを上記
対応関係により求めることができる。
水量に、この対応関係を適用することにより、氷着高さ
を上記各所毎に求めることができる。また、以上の過程
により、現状の散水状態、即ち、現状の散水量と海水温
度がわかっているので、この現状の散水状態においてL
NG流量を増加させた場合に予測される氷着高さを上記
対応関係により求めることができる。
【0017】LNGパネルにおいて氷着高さが高い場合
には、下流側の常温配管への低温液の流入する危険性が
あり、従って上記処理単位毎に求められた現状の氷着高
さや、運転状態を変更した場合に予測される氷着高さの
最大値に着目して監視することにより、このような危険
性を有する運転状態、またはその状態への移行を防止す
ることができる。
には、下流側の常温配管への低温液の流入する危険性が
あり、従って上記処理単位毎に求められた現状の氷着高
さや、運転状態を変更した場合に予測される氷着高さの
最大値に着目して監視することにより、このような危険
性を有する運転状態、またはその状態への移行を防止す
ることができる。
【0018】氷着高さの最大値が、上記制御条件におい
ては異常の範囲に入らない場合にも、氷着高さが異なっ
た分布をすると、温度分布の不均一によりLNGパネル
の変形の原因となる応力が発生する危険性があり、従っ
て現状、または予測される氷着高さの最大値と最小値の
差に着目して監視することにより、このような危険性を
有する運転状態、またはその状態への移行を防止するこ
とができる。
ては異常の範囲に入らない場合にも、氷着高さが異なっ
た分布をすると、温度分布の不均一によりLNGパネル
の変形の原因となる応力が発生する危険性があり、従っ
て現状、または予測される氷着高さの最大値と最小値の
差に着目して監視することにより、このような危険性を
有する運転状態、またはその状態への移行を防止するこ
とができる。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例を図について説明する。
図1は本発明の方法を適用する装置の全体構成を示すも
のであり、符号1は気化器、即ちオープンラック式ベー
パライザを示すものであり、このオープンラック式ベー
パライザは周知のように、上部ヘッダー2と下部ヘッダ
ー3間にフィンを備えたチューブ4を連続的に列設して
パネル5を構成し、このパネル5の上部の両側側面に構
成した海水トラフ6から海水を幕状に均一に流下させて
下部ヘッダー3から流入するLNGを気化させる構成で
ある。
図1は本発明の方法を適用する装置の全体構成を示すも
のであり、符号1は気化器、即ちオープンラック式ベー
パライザを示すものであり、このオープンラック式ベー
パライザは周知のように、上部ヘッダー2と下部ヘッダ
ー3間にフィンを備えたチューブ4を連続的に列設して
パネル5を構成し、このパネル5の上部の両側側面に構
成した海水トラフ6から海水を幕状に均一に流下させて
下部ヘッダー3から流入するLNGを気化させる構成で
ある。
【0020】パネル5の下部ヘッダー3付近13の散水
温度を左右方向に渡って処理単位毎に測定する手段の一
つとして、パネル5を視野8内に対応させて撮影可能な
位置に赤外線カメラ7を設置している。図1において
は、赤外線カメラ7はパネル5の正面側から撮影してい
る状態を表しているが、パネル5の設置状態に応じて斜
め方向から撮影したり、また1台のカメラで複数のパネ
ル5を視野8内に対応させて撮影するように構成するこ
とができる。
温度を左右方向に渡って処理単位毎に測定する手段の一
つとして、パネル5を視野8内に対応させて撮影可能な
位置に赤外線カメラ7を設置している。図1において
は、赤外線カメラ7はパネル5の正面側から撮影してい
る状態を表しているが、パネル5の設置状態に応じて斜
め方向から撮影したり、また1台のカメラで複数のパネ
ル5を視野8内に対応させて撮影するように構成するこ
とができる。
【0021】符号9は処理手段であり、この処理手段9
は赤外線カメラ7からのパネル5の温度画像を処理して
下部ヘッダー3付近の散水温度を左右方向に渡って処理
単位u毎に測定し、これに基づいて後述するように処理
して気化器1の監視を行うもので、例えば警報手段10
を動作させたり、下部ヘッダー3へのLNG供給ライン
13に設けた制御弁11を制御手段12を介して制御す
る構成とする。
は赤外線カメラ7からのパネル5の温度画像を処理して
下部ヘッダー3付近の散水温度を左右方向に渡って処理
単位u毎に測定し、これに基づいて後述するように処理
して気化器1の監視を行うもので、例えば警報手段10
を動作させたり、下部ヘッダー3へのLNG供給ライン
13に設けた制御弁11を制御手段12を介して制御す
る構成とする。
【0022】上記処理単位uは、パネル5のチューブ4
毎としたり、複数のチューブ4毎としたり、あるいはパ
ネル5の左右方向の幅を適宜に分割して夫々を処理単位
とすることができる。例えば図2から図4の模式図で
は、8つの処理単位uを二点鎖線で区分して示してい
る。
毎としたり、複数のチューブ4毎としたり、あるいはパ
ネル5の左右方向の幅を適宜に分割して夫々を処理単位
とすることができる。例えば図2から図4の模式図で
は、8つの処理単位uを二点鎖線で区分して示してい
る。
【0023】パネル5の下部ヘッダー3付近の散水温度
を左右方向に渡って処理単位u毎に測定する手段として
は、この他、放射温度計や光ファイバ式温度計、その他
の温度測定手段を適用することができる。
を左右方向に渡って処理単位u毎に測定する手段として
は、この他、放射温度計や光ファイバ式温度計、その他
の温度測定手段を適用することができる。
【0024】以上の構成において赤外線カメラ7等の温
度測定手段によりパネル5の下部ヘッダー3付近の散水
温度Texit(i)(図の実施例においてはi=1〜8)を左
右方向に渡って処理単位u毎に測定する。その結果を図
2に模式的に表している。そして各所における散水温度
Texit(i)の測定と共に、パネル5に共通な物理量、即
ち、出側ガスのエンタルピーH1、入側LNGのエンタ
ルピーH2、LNG流量FLNG、海水温度Tent、海水の
比熱CSWを、測定または既知の値として得て上記(1)
式に代入することにより散水量FSW(i)を算出する。そ
の結果を図3に模式的に表している。
度測定手段によりパネル5の下部ヘッダー3付近の散水
温度Texit(i)(図の実施例においてはi=1〜8)を左
右方向に渡って処理単位u毎に測定する。その結果を図
2に模式的に表している。そして各所における散水温度
Texit(i)の測定と共に、パネル5に共通な物理量、即
ち、出側ガスのエンタルピーH1、入側LNGのエンタ
ルピーH2、LNG流量FLNG、海水温度Tent、海水の
比熱CSWを、測定または既知の値として得て上記(1)
式に代入することにより散水量FSW(i)を算出する。そ
の結果を図3に模式的に表している。
【0025】図5〜図8はLNG流量、海水温度、散水
量及び氷着高さの関係を実験的に求めたもので、これら
の図はLNG流量と海水温度をパラメータとする氷着高
さと散水量との対応関係として表している。従ってこれ
らの対応関係を適用することにより、測定又は算出され
ているLNG流量FLNG、海水温度Tent、散水量F
SW(i)から現状の氷着高さh(h1,h2,h3…)を求める
ことができる。この結果は図4に模式的に示している。
量及び氷着高さの関係を実験的に求めたもので、これら
の図はLNG流量と海水温度をパラメータとする氷着高
さと散水量との対応関係として表している。従ってこれ
らの対応関係を適用することにより、測定又は算出され
ているLNG流量FLNG、海水温度Tent、散水量F
SW(i)から現状の氷着高さh(h1,h2,h3…)を求める
ことができる。この結果は図4に模式的に示している。
【0026】このようにして求めた氷着高さhのうちの
最も高い位置hmaxが設定値hs、例えば全高4mのパネ
ル5においてhs=2mを越えた場合には、制御手段9は
下流側の常温配管にLNGが流入する危険性があるとし
て制御出力を発生し、警報手段10により警報を発する
共に制御手段12を動作させて制御弁11を閉とした
り、開度を小さくしてLNGの流量を小さくする制御を
行う。
最も高い位置hmaxが設定値hs、例えば全高4mのパネ
ル5においてhs=2mを越えた場合には、制御手段9は
下流側の常温配管にLNGが流入する危険性があるとし
て制御出力を発生し、警報手段10により警報を発する
共に制御手段12を動作させて制御弁11を閉とした
り、開度を小さくしてLNGの流量を小さくする制御を
行う。
【0027】一方、上述した処理の結果、求めた高さの
差Δhが設定値Δhs、例えば上述したパネル5におい
てΔhs=1mを越えた場合には、パネル5の温度分布の
不均一により変形の原因となる応力が発生している危険
性があるとして、上述と同様な制御出力を発する。尚、
この差Δhsは全ての求めた高さh間で求めずに、上記
最も高い位置hmaxと最も低い位置hminとの差のみの演
算により求めることができる。
差Δhが設定値Δhs、例えば上述したパネル5におい
てΔhs=1mを越えた場合には、パネル5の温度分布の
不均一により変形の原因となる応力が発生している危険
性があるとして、上述と同様な制御出力を発する。尚、
この差Δhsは全ての求めた高さh間で求めずに、上記
最も高い位置hmaxと最も低い位置hminとの差のみの演
算により求めることができる。
【0028】以上のような制御により、パネル5におい
て現状の氷着高さが高い場合における危険性、即ち下流
側の常温配管への低温液の流入する危険性や、氷着高さ
が、上記制御条件における異常の範囲に入らない場合に
も、氷着高さのアンバランスによる危険性、即ち温度分
布の不均一によりパネル5の変形の原因となる応力が発
生している危険性のいずれをも監視して、所定の処置を
行うことができる。
て現状の氷着高さが高い場合における危険性、即ち下流
側の常温配管への低温液の流入する危険性や、氷着高さ
が、上記制御条件における異常の範囲に入らない場合に
も、氷着高さのアンバランスによる危険性、即ち温度分
布の不均一によりパネル5の変形の原因となる応力が発
生している危険性のいずれをも監視して、所定の処置を
行うことができる。
【0029】以上の如く求めた現状の氷着高さh及びΔ
hのいずれもが異常の範囲外の場合には、次に、運転条
件を変更した場合の予測を行う。
hのいずれもが異常の範囲外の場合には、次に、運転条
件を変更した場合の予測を行う。
【0030】即ち、今度は、上述した現状の散水状態に
おいてLNG流量を増加させた場合に予測される氷着高
さを、上記対応関係により求める。例えば、現状の運転
状態において、海水温度が8℃、LNG流量が40%、散
水量が60%で、氷着高さ0.57mで運転されている場合、
LNG流量を100%に増加した場合には、図5から氷着
高さは2.8mとなることが予測される。このようにして各
処理単位u毎に求めた予測される氷着高さの分布は、図
4中に破線で模式的に示している。
おいてLNG流量を増加させた場合に予測される氷着高
さを、上記対応関係により求める。例えば、現状の運転
状態において、海水温度が8℃、LNG流量が40%、散
水量が60%で、氷着高さ0.57mで運転されている場合、
LNG流量を100%に増加した場合には、図5から氷着
高さは2.8mとなることが予測される。このようにして各
処理単位u毎に求めた予測される氷着高さの分布は、図
4中に破線で模式的に示している。
【0031】しかして処理手段9は、LNG流量を増加
した場合において各処理単位uに対応する各所毎に予測
される氷着高さhfに基づき、 夫々の高さhfを設定
値hs(例えば2m)と比較して、それ以上、即ちhf max
≧hsの場合、又は夫々の高さhfの差Δhfを求め、
この差Δhfを設定値Δhs(例えば1m)と比較して、そ
れ以上、即ち、Δhf≧Δhsの場合には、危険性を有す
る運転への移行を予測して、所定の処理を行う。氷着高
さの差Δhは現状の氷着高さの場合と同様に、全ての氷
着高さhf間で演算を行わずに、最も高い位置hf maxと
最も低い位置hf minとの差のみの演算により求めるこ
ともできる。また予測される氷着高さ対する監視におけ
る高さ及び差の設定値は、上述したように現状の氷着高
さに対する値と同一としても良いが、適宜変えることも
できる。
した場合において各処理単位uに対応する各所毎に予測
される氷着高さhfに基づき、 夫々の高さhfを設定
値hs(例えば2m)と比較して、それ以上、即ちhf max
≧hsの場合、又は夫々の高さhfの差Δhfを求め、
この差Δhfを設定値Δhs(例えば1m)と比較して、そ
れ以上、即ち、Δhf≧Δhsの場合には、危険性を有す
る運転への移行を予測して、所定の処理を行う。氷着高
さの差Δhは現状の氷着高さの場合と同様に、全ての氷
着高さhf間で演算を行わずに、最も高い位置hf maxと
最も低い位置hf minとの差のみの演算により求めるこ
ともできる。また予測される氷着高さ対する監視におけ
る高さ及び差の設定値は、上述したように現状の氷着高
さに対する値と同一としても良いが、適宜変えることも
できる。
【0032】以上の予測において、危険性を有する運転
への移行を予測した場合の処理は、例えば、 危険性
を有する運転への移行を予測する警報を発生する、予
測される氷着高さhf及び差Δhfが上記設定値を越えな
いようにするLNG流量の最大値を導出して、これをオ
ペレータに通知する、 により導出したLNG流量
となるように制御手段12により制御弁11を制御する
等の各種処理を含む。尚、に関し、上述した具体例に
おいては、Δhf<Δhsの場合には、LNG流量を90%
まで増加させ得ることが上記対応関係から求めることが
できる。
への移行を予測した場合の処理は、例えば、 危険性
を有する運転への移行を予測する警報を発生する、予
測される氷着高さhf及び差Δhfが上記設定値を越えな
いようにするLNG流量の最大値を導出して、これをオ
ペレータに通知する、 により導出したLNG流量
となるように制御手段12により制御弁11を制御する
等の各種処理を含む。尚、に関し、上述した具体例に
おいては、Δhf<Δhsの場合には、LNG流量を90%
まで増加させ得ることが上記対応関係から求めることが
できる。
【0033】尚、以上の説明では、LNG流量を増加さ
せる場合につき、将来の運転状態の予測を行っている
が、その他、例えば散水量が異なった場合の運転状態の
予測も行うようにすることもできることは云うまでもな
い。
せる場合につき、将来の運転状態の予測を行っている
が、その他、例えば散水量が異なった場合の運転状態の
予測も行うようにすることもできることは云うまでもな
い。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上の通りであるので、温度パ
ターンや温度の絶対値により異常を検知する従来の赤外
線カメラを利用したパネルの監視方法と比較して以下の
ような効果がある。 LNG気化器のパネルにおける氷着の高さとそのア
ンバランスを自動的に判定することができ、従ってこれ
らを早期に検知することにより、これらに起因するパネ
ルの変形等を防ぐことができる。 のように、現状における異常だけでなく、運転条
件の変更に伴う将来の運転状態を予測することができ、
パネルにおける氷着の高さとそのアンバランスに関する
異常発生の危険性を有する運転状態への移行を予防、保
全することができる。 安全性を損なわない範囲における運転条件を求める
ことにより、LNG流量に対して安全な範囲で散水量を
制御することができ、省エネルギーの経済的運転を行う
ことができる。
ターンや温度の絶対値により異常を検知する従来の赤外
線カメラを利用したパネルの監視方法と比較して以下の
ような効果がある。 LNG気化器のパネルにおける氷着の高さとそのア
ンバランスを自動的に判定することができ、従ってこれ
らを早期に検知することにより、これらに起因するパネ
ルの変形等を防ぐことができる。 のように、現状における異常だけでなく、運転条
件の変更に伴う将来の運転状態を予測することができ、
パネルにおける氷着の高さとそのアンバランスに関する
異常発生の危険性を有する運転状態への移行を予防、保
全することができる。 安全性を損なわない範囲における運転条件を求める
ことにより、LNG流量に対して安全な範囲で散水量を
制御することができ、省エネルギーの経済的運転を行う
ことができる。
【図1】本発明を適用する装置の全体構成を示す系統図
である。
である。
【図2】処理単位毎に測定したパネルの下部ヘッダー近
傍の散水温度の分布を示す説明図である。
傍の散水温度の分布を示す説明図である。
【図3】図2のデータに基づいて算出したパネル各所の
散水量の分布を示す説明図である。
散水量の分布を示す説明図である。
【図4】図3のデータに基づいて算出したパネル各所の
氷着高さの分布を示す説明図である。
氷着高さの分布を示す説明図である。
【図5】LNG流量100%における氷着高さと散水量と
の対応関係を示す説明図である。
の対応関係を示す説明図である。
【図6】LNG流量80%における氷着高さと散水量との
対応関係を示す説明図である。
対応関係を示す説明図である。
【図7】LNG流量60%における氷着高さと散水量との
対応関係を示す説明図である。
対応関係を示す説明図である。
【図8】LNG流量40%における氷着高さと散水量との
対応関係を示す説明図である。
対応関係を示す説明図である。
1 LNG気化器(オープンラ
ック式ベーパライザ) 2 上部ヘッダー 3 下部ヘッダー 4 チューブ 5 パネル 6 海水トラフ 7 赤外線カメラ 8 視野 9 処理手段 10 警報手段 11 制御弁 12 制御手段 13 下部ヘッダー3付近 14 LNG供給ライン u(u1,u2,u3,…) 測定処理単位 h(h1,h2,h3,…) 氷着個所の上縁の高さ Δh 高さの差
ック式ベーパライザ) 2 上部ヘッダー 3 下部ヘッダー 4 チューブ 5 パネル 6 海水トラフ 7 赤外線カメラ 8 視野 9 処理手段 10 警報手段 11 制御弁 12 制御手段 13 下部ヘッダー3付近 14 LNG供給ライン u(u1,u2,u3,…) 測定処理単位 h(h1,h2,h3,…) 氷着個所の上縁の高さ Δh 高さの差
Claims (9)
- 【請求項1】 監視対象のLNG気化器の入側の海水温
度を測定すると共に、気化器のパネルの下部ヘッダー付
近の散水温度を左右方向に渡って処理単位毎に測定し
て、夫々の処理単位毎に入側の海水温度との差温を算出
し、次いで算出した差温と、LNG流量、入側LNG及
び出側ガスのエンタルピー並びに散水の比熱とから現状
の散水量を算出すると共に、LNG流量と海水温度をパ
ラメータとする氷着高さと散水量との対応関係から氷着
高さを求め、この求めた氷着高さに基づいて監視を行う
ことを特徴とするLNG気化器の監視方法 - 【請求項2】 監視対象のLNG気化器の入側の海水温
度を測定すると共に、気化器のパネルの下部ヘッダー付
近の散水温度を左右方向に渡って処理単位毎に測定し
て、夫々の処理単位毎に入側の海水温度との差温を算出
し、次いで算出した差温と、LNG流量、入側LNG及
び出側ガスのエンタルピー並びに散水の比熱とから現状
の散水量を算出すると共に、LNG流量と海水温度をパ
ラメータとする氷着高さと散水量との対応関係から、現
状の海水温度、散水量においてLNG流量が増加した場
合に予測される氷着高さを求め、この求めた氷着高さに
基づいて監視を行うことを特徴とするLNG気化器の監
視方法 - 【請求項3】 パネルの下部ヘッダー付近の処理単位毎
の散水温度を、赤外線カメラにより測定することを特徴
とする請求項1または2記載のLNG気化器の監視方法 - 【請求項4】 パネルの下部ヘッダー付近の処理単位毎
の散水温度を、放射温度計により測定することを特徴と
する請求項1または2記載のLNG気化器の監視方法 - 【請求項5】 パネルの下部ヘッダー付近の処理単位毎
の散水温度を、光ファイバ式温度計により測定すること
を特徴とする請求項1または2記載のLNG気化器の監
視方法 - 【請求項6】 各処理単位毎に求めた氷着高さの最大値
をしきい値と比較して監視を行うことを特徴とする請求
項1または2記載のLNG気化器の監視方法 - 【請求項7】 各処理単位毎に求めた氷着高さの最大値
と最小値の差をしきい値と比較して監視を行うことを特
徴とする請求項1または2記載のLNG気化器の監視方
法 - 【請求項8】 処理単位はパネルのチューブ毎としたこ
とを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7
記載のLNG気化器の監視方法 - 【請求項9】 処理単位はパネルの複数のチューブ毎と
したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6ま
たは7記載のLNG気化器の監視方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2282394A JPH07228879A (ja) | 1994-02-21 | 1994-02-21 | Lng気化器の監視方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2282394A JPH07228879A (ja) | 1994-02-21 | 1994-02-21 | Lng気化器の監視方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07228879A true JPH07228879A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12093419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2282394A Pending JPH07228879A (ja) | 1994-02-21 | 1994-02-21 | Lng気化器の監視方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07228879A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013067725A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Sumitomo Precision Prod Co Ltd | 低温液化ガス気化用伝熱管の氷着状態確認装置及び氷着状態確認方法 |
-
1994
- 1994-02-21 JP JP2282394A patent/JPH07228879A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013067725A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Sumitomo Precision Prod Co Ltd | 低温液化ガス気化用伝熱管の氷着状態確認装置及び氷着状態確認方法 |
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