JPH0722759U - 自動圧力設定型一斉開放弁 - Google Patents

自動圧力設定型一斉開放弁

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JPH0722759U
JPH0722759U JP5819993U JP5819993U JPH0722759U JP H0722759 U JPH0722759 U JP H0722759U JP 5819993 U JP5819993 U JP 5819993U JP 5819993 U JP5819993 U JP 5819993U JP H0722759 U JPH0722759 U JP H0722759U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 火災発生時における二次側室液圧力を自動的
に減圧させ、泡フォームヘッドの放出圧力を一定にして
消火能力を向上させる自動圧力設定型一斉開放弁を提供
する。 【構成】 二次側室8を減圧させるため、主弁室12と
二次側室8の導通部を開閉する小弁26、制御部34、
ダイヤフラム36、ダイヤフラム室37、スプリング受
け39、コイルスプリング40等を設ける。一次側ピス
トン室46側より感知用スプリンクラヘッドに接続した
感知側ピストン室47側の径が大きく、スプリング受け
39を押圧、解放する感知用ピストン42を設ける。泡
フォームヘッドに接続した二次側室8およびダイヤフラ
ム室37の液圧力が設定圧力以上に上昇した際、制御部
34の作動により小弁26を閉塞側に作動させ、主弁1
0を閉塞側に作動させて二次側室8に対する消火液の流
出量を減少させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、泡消火設備に用いる自動圧力設定型一斉開放弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
泡消火設備に用いる従来の一斉開放弁について図面を参照しながら説明する。 図6は従来の一斉開放弁を泡消火設備に接続した状態を示す説明用概略系統図 、図7は同一一斉開放弁の詳細を示す縦断面図である。
【0003】 図7に示す一斉開放弁101について説明すると、弁箱102の上端面と上端 部内側にカバー103とシリンダ104がOリング105によりシールされた状 態で取り付けられている。弁箱102内には仕切壁106が設けられて外部に開 放された一次側室107と二次側室108とに区画され、仕切壁106に形成さ れた穴に弁座109が取り付けられ、この弁座109を介してシリンダ104側 の一次側室107と二次側室108とが連通されるようになっている。シリンダ 104には主弁110がOリング111によりシールされた状態で摺動可能に支 持され、主弁110の上方に主弁室112が形成され、主弁室112は取出口1 13に連通されている。主弁110とカバー103とにコイルスプリング114 が介在され、コイルスプリング114の弾性により主弁110が弁座109側へ 付勢され、主弁110に取り付けられたゴムから成るシートリング115が弁座 109に接触して閉塞される。主弁110には軸心に直角方向の連通孔116と 軸心方向の連通孔117が互いに連通されて形成され、連通孔116が一次側室 107に連通され、連通孔117が主弁110の上端中央部に形成された凹所1 18に連通されている。
【0004】 凹所118内の底部にはリング状のパッキン119が挿入され、凹所118に 螺入されたパッキン押え120によりパッキン119が押えられている。パッキ ン押え120内にはパッキン119の孔、すなわち、連通孔117を閉塞し得る ボール121が収められ、パッキン押え120には連通孔117と主弁室112 とを連通し得る小径の連通孔122が形成されている。カバー103の中央部に はパッキン押え120に対応して孔123が形成され、孔123にはステム12 4がOリング125によりシールされた状態で軸方向に移動可能に挿通され、ス テム124の上方突出部にナット126が螺着されてステム124が位置調節可 能に固定されている。
【0005】 上記のように構成された一斉開放弁101は、図6に示すように、一次側室1 07が導管aにより自動警報弁Fを介して混合器Eに接続され、取出口113が 導管bにより閉鎖型感知用スプリンクラヘッドHに接続され、二次側室108が 導cにより管泡フォームヘッドGに接続されている。混合器Eは消火薬剤貯蔵容 器Dと圧力水槽CおよびポンプBとに接続され、ポンプBは水源Aの水を汲み上 げることができるようになっている。そして、混合器Eで水と消火薬剤とが混合 されて消火液が得られる。
【0006】 以上の構成において、以下、その動作について説明する。 平常時においては、一斉開放弁101の一次側室107と主弁室112が加圧 消火液により満たされるとともに、閉鎖型感知用スプリンクラヘッドHが加圧消 火液により満たされ、一次側室107と主弁室112とが同圧となっている。し たがって、主弁110は圧縮ばね114の弾性と主弁室112の液圧により下方 へ押圧され、シートリング115が弁座109に押し付けられ、弁座109が閉 じた状態に保持されている。
【0007】 今、火災が発生し、感知用スプリンクラヘッドHが開放すると、主弁室112 の消火液は、感知用スプリンクラヘッドHから放出される。これに伴い、一次側 室107から消火液が連通孔116、117、122を経て主弁室112に流入 するが、小径の連通孔122を通過する量よりも感知スプリンクラヘッドHから 放出する消火液の量の方が多いため、主弁室112は減圧する。したがって、一 次側室107の液圧により主弁110に対し、弁座109側に働く下向きの力よ り、主弁室112側に働く上向きの力の方が大きくなり、主弁110は圧縮ばね 114の弾性に抗して上方へ移動し、ステム124に当接した状態で全開となる 。これにより一次側室107の消火液は二次側室108へ流出し、泡フォームヘ ッドGから放出され、消火を行うことができる。
【0008】 泡フォームヘッドGは消火液を一定圧力で放出する必要があるため、泡フォー ムヘッドGの設置数量に応じて一斉開放弁101のナット126を緩め、ステム 124を軸方向に移動させて主弁110との距離を調節した後、ナット126を 締め付ける。このようにして主弁110の弁開リフトLを調節することにより、 二次側室108を減圧させて泡フォームヘッドGの放出圧力を設定していた。
【0009】 また、従来、泡消火設備用以外の用途で二次側室圧力を減圧することができる 減圧弁を内蔵した一斉開放弁も提供されている。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例のうち、前者の構成では、泡フォームヘッドの放出圧力を 一定にするための主弁リフト調節作業を要するため、取付コストが上昇するばか りでなく、各現場における泡フォームヘッドの放出圧力にバラツキが多く、非常 に不均一であるなどの問題があった。
【0011】 一方、後者の構成においても、二次側室圧力を設定する場合、ナットを緩めて 調整ボルトを回転させなければならず、取付コストが上昇するなどの問題があっ た。
【0012】 本考案は、上記のような従来の問題を解決するものであり、主弁リフト調節作 業を要することなく、火災発生時における二次側室液圧力を自動的に減圧させ、 泡フォームヘッドの放出圧力を一定にして、消火能力を向上させることができ、 したがって、取付コストの低下を図ることができるようにした自動圧力設定型一 斉開放弁を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案の技術的手段は、消火液の供給源に接続され た一次側室と消火液を放出する泡フォームヘッドに接続された二次側室とを連通 し得る弁座と、上記一次側室と連通する上記主弁室の縮小、拡大に対応して上記 弁座を開閉する主弁と、この主弁を上記弁座側へ付勢するコイルスプリングと、 上記主弁室と二次側室との導通部を開閉し得る小弁と、この小弁を閉塞方向に付 勢するコイルスプリングと、上記導通部に連通されたダイヤフラム室の縮小、拡 大に対応して上記小弁の開閉を制御する制御部と、この制御部を支持するダイヤ フラムと、上記制御部と対向して移動可能なスプリング受けと、上記制御部とス プリング受けとの間に介在されたコイルスプリングと、上記一次側室に接続され た一次側ピストン室側の径より感知用スプリンクラヘッドに接続された感知側ピ ストン室側の径が大きくなるように形成され、互いに連通された上記両ピストン 室の相対的な拡大、縮小に対応して上記スプリング受けを押圧、解放し得る感知 用ピストンとを備え、上記感知用スプリンクラヘッドが作動した際、上記感知用 ピストンの作動に伴う上記制御部の作動により上記小弁を開放させ、上記二次側 室およびこの二次側室に連通する上記ダイヤフラム室の液圧力が設定圧力以上に 上昇した際、上記制御部の作動により上記小弁を閉塞側に作動させるように構成 されたものである。
【0014】
【作用】
上記のように構成された本考案によれば、一次側室に供給された消火液が一次 側ピストン室、感知側ピストン室、感知用スプリンクラヘッドに満たされると、 感知用ピストンが作動してスプリング受けを解放し、コイルスプリングの弾性に より小弁が導通部を閉塞する、これとともに一次側室の消火液が主弁を作動させ て弁座を開放し、二次側室、泡フォームヘッドに満たされ、その後、主弁室に満 たされて主弁が作動して弁座を閉じる。そして、火災が発生し、感知用スプリン クラヘッドから消火液を排出すると、感知用ピストンが作動してスプリング受け を押圧し、コイルスプリングの圧縮による制御部の作動により小弁が導通部を開 放するので、泡フォームヘッドから消火液が放出されることにより主弁室内の消 火液が導通部を通って二次側室へ流出して主弁室が減圧し、一次側室の液圧によ り主弁が作動して弁座を開放し、消火液が一次側室から二次側室へ流入する。こ れに伴い、二次側室の液圧力が上昇すると、消火液が導通部を通ってダイヤフラ ム室に流入し、二次側設定圧力以上に上昇すると、制御部が作動して小弁が導通 部の閉塞側に作動し、主弁室側の蓄圧により主弁を弁座の閉塞側へ作動させ、一 次側室から二次側室へ流入する消火液を減少させることができる。
【0015】
【実施例】
以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説明する。 図1ないし図5は本考案の一実施例における自動圧力設定型一斉開放弁を示す 動作説明用断面図である。
【0016】 図1に示す自動圧力設定型一斉弁1について説明すると、弁箱2の上端面と上 端部内側にカバー3とシリンダ4がOリング5によりシールされた状態で取り付 けられている。弁箱2内には仕切壁6が設けられて外部に開放された一次側室7 と二次側室8とに区画され、仕切壁6に形成された孔に弁座9が取り付けられ、 この弁座9を介してシリンダ4側の一次側室7と二次側室8とが連通されるよう になっている。
【0017】 シリンダ4には主弁10がOリング11によりシールされた状態で軸方向に摺 動可能に支持され、主弁10の上方に主弁室12が形成され、主弁室12の縮小 、拡大に対応して主弁10により弁座が開閉される。主弁10とカバー3とにコ イルスプリング13が介在され、コイルスプリング13の弾性により主弁10が 弁座9側へ付勢され、主弁10に取り付けられたゴムから成るシートリング14 が弁座9に接触して閉塞される。主弁10には軸心に直角方向の連通孔15と軸 心方向の連通孔16が互いに連通されて形成され、連通孔15が一次側室7に連 通され、連通孔16が主弁10の上端中央部に形成された凹所17に連通されて いる。主弁10は主弁室12側の径d2の方がシートリング14の径d1より大 きくなるように設定されている。凹所17内の底部にはリング状のパッキン18 が挿入され、凹所17に螺入されたパッキン押え19によりパッキン18が押え られている。パッキン押え19内にはパッキン18の孔、すなわち、連通孔16 を閉塞し得るボール20が収められ、パッキン押え19には連通孔16と主弁室 12とを連通し得る小径の連通孔21が形成さていれる。
【0018】 カバー3の中央部には主弁室12側から上面側に向かって順次小径となるねじ 孔22と二次側室導入口23とガイド孔24とが形成されている。ねじ孔22に は小弁ガイド25の筒状部が螺着されている。小弁ガイド25の底部中央部に形 成された孔に小弁26の基部の軸部が摺動可能に挿通されるとともに、小弁26 の大径部の先方に設けられたパイロット27が二次側室導入口23と遊合状態で ガイド孔24に摺動可能に挿通されている。小弁ガイド25の底部外周部には小 径の連通孔28が形成されている。二次側室導入口23と二次側室8とはカバー 3と弁箱2に形成された導通孔29と30により連通され、弁箱2とカバー3の 間には導通孔29、30の外周でOリング31が介在されてシールされている。 小弁26の大径部と小弁ガイド25の底部との間にはコイルスプリング32が介 在され、コイルスプリング32の弾性により小弁26およびパイロット27が上 方へ付勢され、小弁26の大径部により二次側室導入口23が閉塞される。そし て、パイロット27および小弁26がコイルスプリング29の弾性に抗して下降 されることにより、二次側室導入口23が開放され、主弁室12が連通孔28、 二次側室導入口23、導通孔29、30を介して二次側室8に連通されるように なっている。
【0019】 カバー3上にはダイヤフラムケース33の基部が取り付けられている。ダイヤ フラムケース33の基部内側には制御部34が軸方向に移動可能に支持され、ダ イヤフラムケース33の内側に形成された段部35(図3参照)により上昇限が 規制されている。カバー3とダイヤフラムケース33との間にダイヤフラム36 の外周部が支持され、制御部34にダイヤフラム36の内周部が支持されている 。カバー3とダイヤフラム36および制御部34との間にダイヤフラム室37が 形成され、カバー3に形成された連通孔38を介して連通孔29とダイヤフラム 室37とが連通され、ダイヤフラム室37の縮小、拡大に対応して制御部34に より小弁26の開閉が制御される。ダイヤフラムケース33内にはスプリング受 け39が上下動可能に収められ、制御部34とスプリング受け39との間にコイ ルスプリング40が介在されている。
【0020】 ダイヤフラムケース33の上端部外周にはシリンダキャップ41の基部が螺着 されている。シリンダキャップ41の内部と頂板の孔とダイヤフラムケース33 の頂板の孔には感知用ピストン42の本体と基部側の軸状部と先端側の軸状部と がOリング43と44と45によりシールされた状態で軸方向に摺動可能に支持 され、シリンダキャップ41の頂板側とダイヤフラムケース33の頂板側に一次 側ピストン室46と感知側ピストン室47が形成されている。感知用ピストン4 2は一次側ピストン室46側の径D1(図2参照)より感知側ピストン室47側 の径D2(図2参照)の方が大きくなるように形成され、中間部に環状溝48が 形成され、シリンダキャップ41には環状溝48を外部へ開放する貫通孔49が 形成されている。感知用ピストン42には一次側ピストン室46と感知側ピスト ン室47とを連通するオリフィス50が形成されている。そして、消火液が一次 側ピストン室46からオリフィス50を通って感知側ピストン室47に流入する ことにより、感知用ピストン42が圧力差で上昇され、段部51がシリンダキャ ップ41の内側に形成された段部52に当接されて上昇が規制されるようになっ ている。シリンダキャップ41には感知側ピストン室47に連通する取出口53 が形成され、取出口53から感知側ピストン室47の消火液が排出されることに より、感知用ピストン42が下降し、スプリング受け39をコイルスプリング4 0の弾性に抗して押圧することができ、感知用ピストン42はダイヤフラムケー ス33の頂板に突設された規制部54により下降が規制されるようになっている 。このように両ピストン室46、47の相対的な拡大、縮小に対応して感知用ピ ストン42が移動し、スプリング受け39を押圧、解放することができる。そし て、感知用ピストン42の下降により圧縮されたコイルスプリング40の下向き に働く力は、ダイヤフラム室37内の液圧力が二次側設定液圧力と同圧になった とき、上向きに働く力と釣合うように設定されている。
【0021】 弁箱2には一次側室7に連通する取出口55が形成され、シリンダキャップ4 1の頂板には一次側ピストン室46に連通する流入口56が形成され、取出口5 5と流入口56には導管57の各端部が接続されている。
【0022】 上記のように構成された自動圧力設定型一斉開放弁1は、上記従来例と同様に 、一次側室7が導管aにより自動警報弁Fを介して混合器Eに接続され、取出口 53が導管bにより閉鎖型感知用スプリンクラヘッドHに接続され、二次側室8 が導管cにより泡フォームヘッドGに接続されている。
【0023】 以上の構成において、以下、その動作について説明する。 今、図1に示すように、一次側室7および閉鎖型感知用スプリンクラヘッドI が空の状態であったとする。この状態ではコイルスプリング13の弾性により主 弁10が弁座9側へ付勢され、シートリング14が弁座9に押し付けられ、弁座 9が閉塞されている。ここで、一次側室7が混合器Eから導管aを通って供給さ れた消火液で満たされると、消火液は導管57を通って一次側ピストン室46に 流入し、続いてオリフィス50を通って感知側ピストン室47に流入し、続いて 導管bを通って閉鎖型感知用スプリンクラヘッドHに流入し、これらが消火液に より満たされて同圧となる。これにより上記のように感知用ピストン42は一次 側ピストン室46側の径D1より感知側ピストン室47側の径D2の方が大きく なるように形成されているので、面積差による圧力差により図2に示すように上 昇し、段部51が段部52に当接して上昇が規制され、感知用ピストン42の先 端がスプリング受け39から離隔し、コイルスプリング40は圧縮されていない 無荷重状態になる。
【0024】 一方、一次側室7の消火液は、上記のように主弁10の主弁室12側径d2の 方がシートリング14の径d1より大きくなるように形成しているので、この面 積差による圧力差により主弁10をコイルスプリング13の弾性に抗して上昇さ せ、弁座9を開放して二次側室8に流入する。これとともに、一次側側室7の消 火液は連通孔15、16、21を通って主弁室12に流入する。 上記のようにコイルスプリング40が無荷重状態であるので、小弁26はコイ ルスプリング32の弾性によりパイロット部27、制御部34、ダイヤフラム3 6を押し上げ、大径部が二次側室導入口23の外周部に圧接してこの二次側室導 入口23を閉じている。したがって、消火液は主弁室12に満たされ、蓄圧する 。主弁室12が蓄圧されると、主弁10を押し上げる力と押し下げる力とが平衡 し、主弁10はコイルスプリング13の弾性と自重により下降し、シートリング 14が弁座9に当接し、弁座9を完全に閉塞し、平常時においてはこの状態に保 持される。
【0025】 火災が発生し、閉鎖型感知用スプリンクラヘッドHが開放すると、感知側ピス トン室47内の消火液は感知用スプリンクラヘッドHから排出され、感知側ピス トン室47は減圧する。一方、一次側ピストン室46には上記のように一次側室 7から加圧消火液が流入して来るので、蓄圧して感知用ピストン42に対する下 向きの力が大きくなる。これに伴い、感知用ピストン42は図3に示すように、 規制部54に当接するまで下降し、先端部でスプリング受け39を押圧し、コイ ルスプリング40を圧縮させて制御部34、ダイヤフラム36、パイロット27 、小弁26を下降させ、二次側室導入口23を開放する。
【0025】 二次側室導入口23が開放されると、泡フォームヘッドG(図6参照)から消 火液が放出されているので、主弁室12内の消火液は連通孔28、二次側室導入 口23、導通孔29、30を通って二次側室8に流出し、主弁室12は減圧して いく。これに伴い、一次側室7の液圧により主弁10に対し、弁座9側に働く力 より主弁室12側に働く力が大きくなり、主弁10は図4に示すように弁座9か ら離脱して弁座9を開放するので、一次側室7の消火液は二次側室8に流入する 。
【0026】 ここで、二次側室8の液圧が上昇すると、消火液は導通孔30、29、連通孔 38を通ってダイヤフラム室37へ流入して蓄圧され、ダイヤフラム室37の液 圧力は二次側室8の液圧力と同圧となる。上記のようにスプリング40の下向き に働く力は、感知用ピストン42により圧縮された状態でダイヤフラム室37内 の液圧力が二次側設定液圧力と同圧になったときに上向きに働く力と釣合うよう に設定されているので、二次側室8の液圧力が二次側設定液圧力以上に上昇する と、ダイヤフラム36、制御部34に働く上向きの力がコイルスプリング40の 下向きに働く力より大きくなるので、図5に示すように、ダイヤフラム36、制 御部34は上昇する。これに伴い、パイロット27および小弁26もコイルスプ リング32の反撥力により上昇し、二次側室導入口23の開口面積は減少する。 主弁室12には一次側室7から連通孔15、16、21を通って消火液が供給さ れているので、二次側室導入口23の開口面積の減少により主弁室12の液圧力 は再び蓄圧される。これにより主弁10はコイルスプリング13の反撥力と自重 により下降していき、一次側室7から二次側室8へ流入する消火液は減少し、一 次側室7の液圧力も下降していく。このような動作が連続されて二次側室8の液 圧力が設定圧力となり、一次側側室7に消火液が供給されなくなることにより、 その液圧力が二次側設定圧力より下降するまで保持され、図1の状態に復帰する 。
【0027】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、一次側室に供給された消火液が一次側ピ ストン室、感知側ピストン室、感知用スプリンクラヘッドに満たされると、感知 用ピストンが作動してスプリング受けを解放し、コイルスプリングの弾性により 小弁が導通部を閉塞する。これとともに一次側室の消火液が主弁を作動させて弁 座を開放し、二次側室、泡フォームヘッドに満たされ、その後、主弁室に満たさ れて主弁が作動して弁座を閉じる。そして、火災が発生し、感知用スプリンクラ ヘッドから消火液を排出すると、感知用ピストンが作動してスプリング受けを押 圧し、コイルスプリングの圧縮による制御部の作動により小弁が導通部を開放す るので、泡フォームヘッドから消火液が放出されることにより主弁室内の消火液 が導通部を通って二次側室へ流出して主弁室が減圧し、一次側室の液圧により主 弁が作動して弁座を開放し、消火液が一次側室から二次側室へ流入する。これに 伴い、二次側室の液圧力が上昇すると、消火液が導通部を通ってダイヤフラム室 に流入し、二次側室設定圧力以上に上昇すると、制御部が作動して小弁が導通部 の閉塞側に作動し、主弁室側の蓄圧により主弁を弁座の閉塞側へ作動させ、一次 側室から二次側室へ流入する消火液を減少させることができる。このように主弁 リフト調節作業を要することなく、火災発生時における二次側室液圧力を自動的 に減圧させて泡フォームヘッドの放出圧力を一定にして消火能力を向上させるこ とができ、したがって、取付コストの低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例における自動圧力設定型一斉
開放弁を示し、一次側室に消火液が供給源から供給され
ている状態の縦断面図である。
【図2】同一斉開放弁を示し、平常時の状態の縦断面図
である。
【図3】同一斉開放弁を示し、火災発生時に感知用スプ
リンクラヘッドから消火液が排出されている状態の縦断
面図である。
【図4】同一斉開放弁を示し、泡フォームヘッドから消
火液が放出されるとともに、主弁室が二次側室に連通し
た状態の縦断面図である。
【図5】同一斉開放弁を示し、二次側室が減圧され始め
る状態の縦断面図である。
【図6】従来の一斉開放弁を泡消火設備に接続した状態
を示す説明用概略系統図である。
【図7】同一斉開放弁の詳細を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 自動圧力設定型一斉開放弁 7 一次側室 8 二次側室 9 弁座 10 主弁 12 主弁室 13 コイルスプリング 23 二次側室導入口 26 小弁 32 コイルスプリング 34 制御部 36 ダイヤフラム 37 ダイヤフラム室 39 スプリング受け 40 コイルスプリング 42 感知用ピストン 46 一次側ピストン室 47 感知側ピストン室 50 オリフィス H 感知用スプリンクラヘッド G 泡フォームヘッド

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消火液の供給源に接続された一次側室と
    消火液を放出する泡フォームヘッドに接続された二次側
    室とを連通し得る弁座と、上記一次側室と連通する主弁
    室の縮小、拡大に対応して上記弁座を開閉する主弁と、
    この主弁を上記弁座側へ付勢するコイルスプリングと、
    上記主弁室と二次側室との導通部を開閉し得る小弁と、
    この小弁を閉塞方向に付勢するコイルスプリングと、上
    記導通部に連通されたダイヤフラム室の縮小、拡大に対
    応して上記小弁の開閉を制御する制御部と、この制御部
    を支持するダイヤフラムと、上記制御部と対向して移動
    可能なスプリング受けと、上記制御部とスプリング受け
    との間に介在されたコイルスプリングと、上記一次側室
    に接続された一次側ピストン室側の径より感知用スプリ
    ンクラヘッドに接続された感知側ピストン室側の径が大
    きくなるように形成され、互いに連通された上記両ピス
    トン室の相対的な拡大、縮小に対応して上記スプリング
    受けを押圧、解放し得る感知用ピストンとを備え、上記
    感知用スプリンクラヘッドが作動した際、上記感知用ピ
    ストンの作動に伴う上記制御部の作動により上記小弁を
    開放させ、上記二次側室およびこの二次側室に連通する
    上記ダイヤフラム室の液圧力が設定圧力以上に上昇した
    際、上記制御部の作動により上記小弁を閉塞側に作動さ
    せるように構成された自動圧力設定型一斉開放弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001340485A (ja) * 2000-05-31 2001-12-11 Yamato Protec Co 差圧式開放弁および開放式スプリンクラー設備
EP3929477A4 (en) * 2019-02-19 2022-11-23 Time Engineering Co., Ltd. FLOW CONTROL VALVE

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