JPH07227510A - エレクトレットフィルタ - Google Patents
エレクトレットフィルタInfo
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- JPH07227510A JPH07227510A JP6020193A JP2019394A JPH07227510A JP H07227510 A JPH07227510 A JP H07227510A JP 6020193 A JP6020193 A JP 6020193A JP 2019394 A JP2019394 A JP 2019394A JP H07227510 A JPH07227510 A JP H07227510A
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- porous film
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Abstract
優れたエレクトレットフィルタを提供する。 【構成】 エレクトレット化された多孔質フィルムと、
高融点樹脂を芯とし、この芯の周囲を低融点樹脂で鞘状
に被覆した繊維から成る不織布を積層した構造のエレク
トレットフィルタである。
Description
薬品等の製造雰囲気や、精密機器の内部雰囲気を清浄化
するため等に用いるエレクトレットフィルタの改良に関
するものである。
トレット化された多孔質フィルムにポリプロピレンやポ
リエチレンテレフタレート等から成る不織布を熱融着さ
せたものが知られている(特開平4−161208号公
報)。
フィルタは、例えば、(A)エレクトレット化された多
孔質フィルムと不織布を重ね合わせ、加熱(不織布を構
成している樹脂の融点以上で且つ多孔質フィルムの融点
よりも低い温度に加熱)されたエンボスロールを用いて
その不織布を点状に溶融させ(エンボスロールの凸部が
接触した部分が溶融する)、この溶融成分により多孔質
フィルムと不織布を点状に融着する方法、あるいは
(B)多孔質フィルムと不織布を重ね合わせ、これを
(A)法と同様にして点状に融着し、次いで、エレクト
レット化する方法により製造できる。
化された多孔質フィルムの電荷密度は不織布と融着させ
る際の加熱による減少が不可避的であり、加熱温度が高
い程電荷密度の減少度合も大きくなる。この電荷密度の
減少はエレクトレットフィルタにおける塵埃の除去率の
低下を意味する。従って、(A)法の場合には、不織布
として低融点材料から成るものを用いるのが好ましいも
のである。しかしながら、低融点材料から成る不織布は
機械的強度が小さいので、得られるフィルタも必然的に
その機械的強度は小さなものとなってしまう。
ィルムと不織布を融着させた後にエレクトレット化する
ので、(A)法の場合のような電荷密度減少の問題はな
い。しかし、融着時における多孔質フィルムの変質を避
けるためには低融点材料から成る不織布を用いるのが好
ましく、この点に配慮すると得られるフィルタの機械的
強度が(A)法の場合と同様に小さくなってしまう。
層した構造のエレクトレットフィルタにおいては、機械
的強度と塵埃除去率は相反する特性であり、両立させる
のが困難であった。
する上記問題を解決するため、鋭意研究の結果、特定構
造を有する不織布を用いることにより、機械的強度が大
きく、しかも塵埃除去率の優れたフィルタが得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
タはエレクトレット化された多孔質フィルムと、高融点
樹脂を芯とし、この芯の周囲を低融点樹脂で鞘状に被覆
した繊維から成る不織布が積層されていることを特徴と
するものである。
孔質フィルムと不織布の各々1枚以上を積層したもので
あればよく、その具体例としては、多孔質フィルムの片
面に不織布を積層したもの、多孔質フィルムの両面に不
織布を積層したもの、不織布の両面に多孔質フィルムを
積層したもの、多孔質フィルムと不織布を交互に各2枚
以上重ね合わせて積層したもの等を挙げることができ
る。なお、多孔質フィルムと不織布との積層一体化は不
織布を点状、網目状、筋状等に部分的に溶融させ、この
溶融成分によって部分的に熱融着する方法で行うことが
できる。
れた多孔質フィルムとは、多孔質フィルムをエレクトレ
ット化したものである。多孔質フィルムは不織布と積層
する際の加熱に耐えるものであればその材質は特に限定
されない。実際には、ポリテトラフルオロエチレン(以
下、「PTFE」という)、ポリフッ化ビニリデン、ポ
リクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PE
T」という)、ポリブチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート等のエレクトレット化し得る耐熱性樹脂の中か
ら、不織布を構成している繊維の鞘形成材料よりも高融
点のものを適宜選択する。また、この多孔質フィルムの
エレクトレット化の方法も限定されず、コロナ放電法、
多孔質フィルムを加熱し、その両面間に高電圧を印加す
る方法、あるいは電子ビーム照射法等の従来から知られ
ている方法をいずれも採用できる。
織布は、高融点合成樹脂を芯とし、この芯の周囲を低融
点合成樹脂で鞘状に被覆した繊維から成るものである。
なお、本明細書においては、以下この不織布を「芯鞘構
造不織布」ということとする。
るいは鞘を形成する樹脂の具体例としては、PTFE、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロ
トリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリイミド、P
ET、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、
ポリカーボネート、ポリアミド、ポリパラフェニレンサ
ルファイド、、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げ
ることができる。そして、これら樹脂の中から融点の異
なる樹脂を適宜選定し、高融点樹脂を芯形成材料とし、
低融点樹脂を鞘形成材料とする。なお、鞘を形成する樹
脂としてはその融点が約100〜140℃のものが好ま
しく、また、芯を形成する樹脂と鞘を形成する樹脂との
融点差は5℃以上とするのが好ましいことが判明してい
る。
被覆する鞘から成る繊維は、例えば、次の方法により得
ることができる。先ず、同心円状の2室を有する耐熱容
器の外側の室に溶融した低融点樹脂を供給し、内側の室
には溶融した高融点樹脂を供給する。この耐熱容器は下
部にノズルを有しており、このノズルは内室ノズルを外
室ノズルが取り囲む形状とされている。そして、両ノズ
ルから溶融樹脂を同時に押し出すことにより、高融点樹
脂から成る芯の周囲が低融点樹脂により鞘状に被覆され
た形態となり、これを冷却すれば繊維が得られるのであ
る。なお、この繊維の外径は、通常、約0.5〜50μ
mであり、芯の直径は、通常、約0.2〜20μmであ
る。
メルトブロー法、ニードルパンチ法、ヒートエンボス法
等の従来から知られている不織布製造法を適用すること
により得ることができる。また、かような芯鞘構造不織
布は例えば、ハニーファイバー社製、商品名122不織
布等として市販されているので、これを入手して用いる
こともできる。
レクトレット化された多孔質フィルムと芯鞘構造不織布
を重ね合わせ、該不織布の鞘形成材料である樹脂の融点
以上で且つ芯形成材料である樹脂の融点よりも低い温度
に部分的に加熱して不織布を部分的に溶融させ、この溶
融成分により多孔質フィルムと不織布を部分的に熱融着
する方法、あるいは多孔質フィルムと芯鞘構造不織布を
重ね合わせて部分的に熱融着させ、次いで、多孔質フィ
ルムをエレクトレット化する方法等により得ることがで
きる。後者の方法による場合は多孔質フィルムのみなら
ず不織布もエレクトレット化されることもあるが、何ら
不都合はない。なお、不織布の部分的加熱は、例えば、
加熱されたエンボスロールで加熱する方法(不織布にお
けるロールの凸部接触部が溶融する)を採用でき、この
方法によれば、多孔質フィルムと不織布を点状に熱融着
できる。また、熱融着の形態は網目状、筋状等としても
よい。
する。
質フィルムを10kVの電源を用い、電極間距離2cm
で10秒間コロナ放電処理してエレクトレット化する。
フィルムの片面に、PET製の芯(直径10μm)の周
囲をPEで鞘状に被覆した繊維(直径20μm)から成
る不織布を重ね合わせ、不織布側を温度130℃に加熱
されたエンボスロールに接触させて不織布を点状に溶融
させ、この溶融成分により不織布と多孔質フィルムを点
状に熱融着させることによりエレクトレッフィルタを得
た。
引張試験機(東洋ボールドウィン社製、テンシロンST
M−50BP)を用い、JIS K−6887−197
7に規定される方法により測定したところ、2.9kg
/cmであった。
Aqであった。そして、その面積を110cm2 に設定
し、粒径0.12μmの粉粒体を約60億個/m3 の割
合で含む風(温度25℃)を5.3m/秒で送風したと
きの除去率は99.940%であった。
れも実施例1で用いたのと同じものを用いた)を重ね合
わせ実施例1と同様にして点状に熱融着し、次いで、実
施例1と同条件で多孔質フィルムをエレクトレッ化して
フィルタを得た。このエレクトレット化フィルタの引張
強度は2.9kg/cm、圧力損失は30mmAq、除
去率は99.945%であった。
る不織布を用いること以外は実施例と同様に作業してエ
レクトレットフィルタを得た。このフィルタは引張強度
が1.5kg/cmと小さなものであった。
成る不織布を用いること、およびエンボスロールの温度
を260℃に設定すること以外は実施例と同様に作業し
てエレクトレットフィルタを得た。
m、除去率は99.797%で、いずれも本発明品より
も劣っていた。
トレット化された多孔質フィルムと芯鞘構造不織布を積
層したので、機械的強度が大きく、しかも塵埃除去率が
優れている利点がある。
Claims (1)
- 【請求項1】 エレクトレット化された多孔質フィルム
と、高融点樹脂を芯とし、この芯の周囲を低融点樹脂で
鞘状に被覆した繊維から成る不織布が積層されているこ
とを特徴とするエレクトレットフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6020193A JPH07227510A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | エレクトレットフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6020193A JPH07227510A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | エレクトレットフィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07227510A true JPH07227510A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12020348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6020193A Pending JPH07227510A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | エレクトレットフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07227510A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002076576A3 (en) * | 2001-03-21 | 2003-08-28 | Hollingsworth & Vose Co | Vapor deposition treated electret filter media |
US7063733B2 (en) | 2001-06-22 | 2006-06-20 | Bridgestone Corporation | Filter member |
JP2018103108A (ja) * | 2016-12-27 | 2018-07-05 | 東洋紡株式会社 | エレクトレットフィルター |
-
1994
- 1994-02-17 JP JP6020193A patent/JPH07227510A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002076576A3 (en) * | 2001-03-21 | 2003-08-28 | Hollingsworth & Vose Co | Vapor deposition treated electret filter media |
US6802315B2 (en) | 2001-03-21 | 2004-10-12 | Hollingsorth & Vose Company | Vapor deposition treated electret filter media |
US7063733B2 (en) | 2001-06-22 | 2006-06-20 | Bridgestone Corporation | Filter member |
JP2018103108A (ja) * | 2016-12-27 | 2018-07-05 | 東洋紡株式会社 | エレクトレットフィルター |
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