JPH07227336A - ベッドマットレス補強材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １段および２段のコイルばね内装構造体より
成るベッドマットレスに用いてマットレスの倒れ防止と
し、３段のコイルばね内装構造体のマットレスに用いて
マットレスの全体構造を補強する。 【構成】 ビニールチューブで被覆されたばね鋼をＳ字
状あるいはトリプル式に曲げて、１段、２段、あるいは
３段のコイルばね内装構造体より成るベッドマットレス
の側面にとりつけられ、上側と下側のフレームワイヤに
はクリップを用い、中間段の螺旋ばねにはＣリングを用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はベッドマットレス用の鋼製補強材、特に１段ベ
ッドマットレスの側面にとりつけられてベッドの使用時
における身体の水平方向の流れを防止し、あるいは複数
段マットレスの側面にとりつけられてベッドの使用時に
おけるベッド縁部の弱体化を防止するための補強材に関
する。ベッドマットレスは本出願の出願人もすでに出願
しているように、寝具の高級化に伴い複数個重ねて寝心
地を良くし、通風性、除湿性そして衛生度を高める工夫
がなされている。単体のベッドマットレスは、列状に結
合されたコイルばねを収納した内装ばね構造体より作ら
れる。この内装ばね構造体は上側のフレームワイヤと下
側のフレームワイヤとを有しており、両フレームワイヤ
の間は多数のコイルばねによって連結される。１枚ある
いは２枚のベッドマットレスが平らに重ねられてシング
ルあるいはダブルスプリング式のマットレスと、３枚の
ベッドマットレスが平らに重ねられてトリプルスプリン
グ式のマットレスとが製作される。それぞれの場合、中
間のフレームワイヤは通常省略され、その代りにフェル
ト材などが入れられて、ばね鋼同志のこすれによる騒音
が防止される。複数個のマットレスを重ねてベッド製品
を完成させた場合、使用に際して人体による垂直力がベ
ッドに加わるとベッドは一部があるいは全部が下向きに
変形、つまり一部のあるいは全部のコイルばねが下方に
圧縮される。この圧縮に際して、コイルばねはその構造
上の必然としてばねの巻きの方向に倒れる。この結果、
ベッド全体として一定の方向へ上部が平行に流れる。こ
の現象は２段マットレス式のベッドの場合にいちじるし
くなる。また、３段マットレス式ベッドの場合は、全体
構造として柔軟性が増し、その結果ベッドの縁部、つま
り上側フレームワイヤが極端に沈下する恐れがある。本
発明は以上の問題を経済的且つ比較的簡単な方法で解決
したものである。以下において本発明の好適具体例を図
面と関連的に説明して、本発明の構成、目的、効果を明
らかにする。まず図１および図２において、Ｓ字形の補
強材１が示される。図１において補強材１はベッドマッ
トレスの上側フレームワイヤ５と下側フレームワイヤ５
にクリップ３によって固定される。適当な個数のクリッ
プ３を用いて各フレームワイヤ５に補強材の上側平行部
と下側平行部が一体的に締めつけられる。図２はベッド
マットレスを小型化して示しており、Ｓ字形状のダブル
型補強材１がマットレスの両端にとりつけられる様子が
理解できる。この補強材１と２は通常のベッドマットレ
スに対しては直径３．５ミリのバネ鋼によって製作さ
れ、ビニールチューブに通される。ビニールチューブに
よって、補強材１がコイルばね６や螺旋ばね７とこすれ
ても騒音や異音を発することはない。ダブル型補強材１
が採用されて、とりつけられたベッドマットレスを使用
する際の、本発明の作用と効果について説明する。ベッ
ドマットレスの使用に際して、マットレスの上側フレー
ムワイヤ５を経て垂直の下向き力Ａが加わるとする。多
数のコイルばね６によって人間の体重を支えるようにな
されたマットレスは、上側と下側のフレームワイヤ５が
平行移動して両者がずれるという必然的な欠点を有す
る。図１において垂直力Ａが加わると、上側フレームワ
イヤ５は矢印Ｂで示す方向に平行移動する。かくして補
強材１の右側屈曲部が反撥力によってＣ方向に移動し、
次いで下側平行部が同じく反撥力によってＤ方向に移動
しようとする。この結果、力ＢとＤは釣り合い、マット
レスの構造体そのものがＢ方向へ倒れたりすることはな
い。言うまでもなく補強材１はマットレスの大きさに応
じて何個採用してもよい。また、このダブル型補強材１
は２段重ねされたマットレスにも用いることができる。
製品化前のマットレスの厚みは通常８０ミリであるの
で、補強材１のサイズもこれに合わせて決めることがで
きる。２段重ねのマットレスの場合も、垂直力Ａを加え
ると、平行力Ｂが生じるので作用、効果は図示の一段マ
ットレスの場合と同じである。図３に示す３段重ねのベ
ットマットレスの場合を述べる。３段重ねマットレス
は、垂直力Ａによる各段の倒れの力が釣り合うので、結
果としてマットレスは垂直に沈下する。また、トリプル
型の補強材２も、各平行力Ｃが左右方向に作用するので
補強材２としても釣合い垂直方向に圧縮される。かくし
て、トリプル型補強材２にはマットレスの倒れを防止す
る機能は必要なく、マットレスを単体構造とみた場合の
構造的補強材として作用する。２段マットレスも、図３
に示す３段マットレスも、各段の間には騒音防止用のフ
ェルト材が介在されているが、補強材１および２の中間
平行部とフェルト材およびコイルばね６がＣ形クリップ
３によって固着される。言うまでもなく補強材１のとり
つける方向は自由に選択出来る。効果が最も高まる方向
に決められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による１段式の内装ばね構造体に適用さ
れるＳ字形補強材を示す側面図。

【図２】図１のＳ字形補強材の適用方法を示す斜視図。

【図３】本発明による３段重ね式内装ばね構造体に適用
されるトリプル形補強材を示す側面図。

【符号の説明】

１ ダブル型補強材 ２ トリプル型補強材 ３ クリップ ４ Ｃリング ５ フレームワイヤ ６ コイルばね

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベッドマットレスの側面に、側面に対し
   て平行にとりつけられるようになされており、とりつけ
   られた時、横から視てＳ字状あるいはＺ字状になされ、
   このＳ字状の上側平行部と下側平行部は適宜個数のクリ
   ップによってベッドマットレスのフレームワイヤに固着
   され、ベッドマットレスの上面に垂直方向の力が加わる
   ときのマットレスの上側平行部と下側平行部の平行方向
   のずれと反対方向にずれるようにＳ字の向きを決めるよ
   うになされた２段重ね型ベッドマットレス用のバネ鋼製
   補強材。
2. 【請求項２】 重ねられた複数枚のベッドマットレスの
   側面に、側面に対して平行にとりつけられるようになさ
   れており、とりつけられた時、横から視てＳ字あるいは
   Ｚ字の下端平行部をさらに逆方向に延長した変形Ｓ字状
   になされ、上側平行部と下側平行部は適宜個数のクリッ
   プによってベッドマットレスのフレームワイヤに固着さ
   れ、中間の２本の平行部も中段のベッドマットレスのフ
   レームワイヤにＣ型クリップによって固着され、複数枚
   重ねのベッドマットレスの上面に垂直力が加わるとき、
   ベッドマットレスの縁部におけるへたりを防止する複数
   段重ね型ベッドマットレス用のバネ鋼製補強材。