JPH0722104Y2 - システムキッチン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案はダイニングに配置される収納庫に流し台を組
込むようにしたものである。

［従来の技術］及び［考案が解決しようとする課題］ 従来キッチンとダイニングは近接していることからキッ
チンに配置された一の流し台をもって足りるとしてダイ
ニングに流し台を配置することはなかった。

しかし、最近の高級なシステムキッチンでは全体として
多くの収納庫と、機器群からなるものでダイニングテー
ブル、ハッチ、食器棚なども含むものが配置されること
になり広いスペースを占めることになっていた。また、
ダイニングのスペースがリビングと一体となった。リビ
ングアンドダイニング（LD）やこれにキッチンも加えた
LDKがマンションなどで主流になっていることから、こ
こで宴会やパーティが行なわれることが多くなってき
た。

この場合にダイニングに近接して簡易な流しがあれば、
水割りのための水を汲む場合やフキンの濯ぎなどに好適
であり、用済みの食器、鍋、フライパンなどが散乱しが
ちなキッチンの流し台に行く必要がなく便利なものとな
る。

しかし、簡易な流しをむき出しにすると通常用いること
が少ないので邪魔になるばかりか、システムキッチン全
体としてのデザイン性を損なうことになっていた。

［課題を解決するための手段］ そこで、この考案では必要に応じて引き出すことができ
る流し台をダイニング側に設けるようにしたもので、そ
の要旨とするのは、キッチンとダイニングを区画するシ
ステムキッチンにおいて、システムキッチンの収納庫の
一部に、キッチン側とは別の流し台をダイニング側に引
き出し可能にしたことを特徴とするものである。

［実施例］ 以下、図面に示す実施例に即してこの考案の内容を説明
する。

第１図はこの考案に係る流し台１で、この流し台は壁面
に配置される収納庫２の端部の下方に引き出し式に収納
されるものである。

換言すれば、スライドキャビネット内に流しの機能を備
えたものといえる。

図示の例では、壁に沿って配置される大型収納庫Ａの構
成の一としての端部の下段の収納庫２に適宜下方側面に
スライドレール11を設けると共に、必要に応じて底板に
脚車を取り付けるようにする。

この流し台１のテーブルトップ12の下方には、ワインラ
ック13や前面を開放させた収納スペース14を設けるよう
にし、水槽15の下方は扉付きの収納スペースとしてあ
る。また前面扉16には適宜把手17を設けて引き出し易く
してあり、またテーブルトップ12を低く形成し三方を水
跳ね防止用のガード18となるようにしてある。

詳細な図示は省略するが、流し台１への湯水の配管と流
し台からの排水管は伸縮自在な蛇腹管や可撓性を備えた
もので構成して移動させても支障がないようにする。

この流し台１を組込んだ収納庫２の上段の収納庫Ｓには
冷蔵庫Ｒを組み込むように構成してある。そこで、大型
収納庫Ａの端の冷蔵庫Ｒ内にはビールや冷酒などを収納
しておき、パーティなどの場合にキッチンまで足を運ぶ
ことなく即座に提供できることになる。

第２図はこの考案に係る収納庫２を配置したシステムキ
ッチン全体を示すものであり、一方の壁面に沿って加熱
調理機器や食器収納棚、冷蔵庫、冷凍庫、食器乾燥機、
食器洗い機、全自動洗濯機、スライドワゴンなどが適宜
配置されているベースキャビネット、トールキャビネッ
ト、ウォールキャビネットを複数組み合わせてなるキャ
ビネット類Ｂを配置し、このキャビネット類Ｂに向って
大型流し台Ｃを配置し、この大型流し台Ｃの後に三角状
のカウンターＤを配置してなる。これら大型流し台Ｃ及
びカウンターＤの上部には三角辺をなす吊戸棚Ｅを配置
するようにしてある。大型の収納庫ＡはカウンターＤの
側部で壁面に向って配置され、吊戸棚Ｅの一辺と一体に
構成されるものである。

さらに第３図は、キッチンとダイニングの間に配置され
る大型流し台Ｃ、カウンターＤ、吊戸棚Ｅ、大型収納庫
Ａの分解斜視図である。大型流し台Ｃは二槽式の水槽を
取り付けた天板３とシンクキャビネット４からなるもの
であるが、壁面側は大型収納庫Ａのキッチン側のキャビ
ネットに載置するように構成してある。５は床面から天
板３上までの高さを備えた大型バックガードである。

カウンターＤは二つに分割され奥には三角柱状をなし図
示しない昇降機によりテレビ、オーディオ機器が昇降す
るボックス６を設けてなるようにしてあり、前面には複
数に分割されたカウンターベースキャビネット７を備え
るようにしてある。このカウンターベースキャビネット
７の一はテーブルの回転軸を内装する回転軸内装キャビ
ネット71としてある。テーブル８は回転自在に構成され
ると共に、カウンターベースキャビネット７により軸支
され大半が内装可能となっている。

吊戸棚Ｅは天井に固定して吊り下げられることを前提と
するもので、壁面側は大型収納庫Ａの最上段ともなるも
のであり、大型流し台Ｃの上方に設置されるものには電
動ロールカーテン、昇降可能なブラインドなどからなる
昇降間仕切り９を設けるようにしてキッチン内をダイニ
ングやリビングから隠すことができるようにしておく。

大型収納庫Ａは全体として複数に分割された収納箱を主
としてなるもので、大型流し台Ｃのベースキャビネット
の一部ともなり、また吊戸棚Ｅと一体に構成される。

この考案に係る簡易な流し台１はダイニングに引き出さ
れて必要に応じて用いられることになる。図示の実施例
のように収納庫２の上段に小型の冷蔵庫Ｒを組み込むよ
うにして、ビールやワインを冷やしておくとパーティや
宴会の場合に便利なものとなるばかりかテーブルで用
い、冷蔵庫に収納しておく必要のあるマーガリン、バタ
ー、牛乳、マヨネーズなどを入れておけば、食卓テーブ
ルに出し易くしまい易いということにもなる。

［考案の効果］ この考案は以上のような構成からなり、キッチンとダイ
ニングを区画するシステムキッチンにおいて、ダイニン
グ側の収納庫に引き出し式の流し台を設けるようにした
のでシステムキッチン全体としての構成、体裁を損なう
ことなく簡易流し台を組み込むことができるのである。

また、ダイニング、リビングでパーティなどを行なうと
きに必要に応じて引き出し用いることにより乱雑になり
がちなキッチンに行ったりする必要がなくなり、便利な
ものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る収納庫の斜視図、第２図はこ
の考案に係る収納庫を含むシステムキッチンの斜視図、
第３図は分解斜視図を示すものである。 １…流し台、２…収納庫 11…スライドレール、12……テーブルトップ 13…ワインラック、14…収納スペース 15…水槽、16…前面扉 17…把手、18…ガード

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】キッチンとダイニングを区画するシステム
   キッチンにおいて、システムキッチンの収納庫の一部
   に、キッチン側とは別の流し台をダイニング側に引き出
   し可能にしたことを特徴とするシステムキッチン。