JPH07220886A - 点灯性のよい放電灯点灯装置 - Google Patents

点灯性のよい放電灯点灯装置

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JPH07220886A
JPH07220886A JP986694A JP986694A JPH07220886A JP H07220886 A JPH07220886 A JP H07220886A JP 986694 A JP986694 A JP 986694A JP 986694 A JP986694 A JP 986694A JP H07220886 A JPH07220886 A JP H07220886A
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Koji Iwasaki
耕治 岩崎
Takashi Shibuichi
隆 四分一
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R D S KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電灯点灯装置において、起動点灯特性を良
くするため従来必要としたパワーの大きいイグナイタを
使用せず消費電力を低減しても、確実に点灯し得るよう
にすること。バッテリ電源使用の移動照明分野における
ワンショット撮影等の断続的照明を行うのに特に適した
小型軽量性、高信頼性を与えること。 【構成】 起動点灯時における電源用DC−DCコンバ
ータの出力電圧が、放電灯の点灯が安定する放電灯端子
電圧に達する迄、該DC−DCコンバータの出力を所定
の定電流にする補正手段を、該DC−DCコンバータの
出力側及び入力側の間に帰還接続し、強制的に定電流で
点灯させる。該補正手段は、DC−DCコンバータの出
力端子間に接続される入力端子と、DC−DCコンバー
タの出力電圧検出用の抵抗直列接続体の中間接続点に接
続される出力端子と、を備えた判別制御回路で構成し、
DC−DCコンバータの出力電圧が所定の電圧以下であ
るか否かにより、起動点灯の放電不安定領域か否かを判
別し、不安定領域を超えるまで放電灯に一定電流を流す
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電灯点灯装置に関
し、更に詳しくは、放電灯の起動点灯時における、放電
灯の不安定な起動点灯特性を改善して、確実に起動点灯
しうる点灯装置に関する。その一例を挙げると、フィル
ム、テレビカメラ等を使用する、テレビ、映画照明分野
等において、例えばワンショット撮影の場合のような、
断続的照明を行う時に、特に適した小型軽量で良好な照
明効果が得られる高信頼性の放電灯点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】テレビ、映画照明分野等
における放電灯の点灯装置は、一般に商用交流を入力源
とし、その装置回路中に、放電灯の点灯に必要な限流特
性を有するDC−DCコンバータと、その出力を矩形波
交流、又は高周波交流に変換するインバータと、放電灯
を起動点灯する為の高圧パルス重畳回路とから構成さ
れ、安定な点灯を行なうものが多い。又、放電灯及び該
点灯装置は瞬時再点灯型のものである。テレビ、映画照
明分野等で使用される放電灯としては、一般に、演色性
がよく、発光効率が高く、更に色温度がデーライトに近
いもの、例えば、水銀ランプの一種であって、光色及び
効率などを改善するために水銀と共に金属のハロゲン化
物を封入してなる、一般名称「メタルハライドランプ」
が使用されている。一般に、メタルハライドランプの発
光管内にはアルゴンなどの希ガス、水銀とともに、ラン
プの性能に合せた金属ハロゲン化物が封入されている。
【0003】希ガスはランプの始動用として働き、水銀
はランプの電気特性とアーク放電による発光管の最適温
度特性を維持する緩衝ガスとしての働きをする。金属ハ
ロゲン化物の一部または全部がランプ点灯中蒸発して、
高温高圧の水銀アーク中で金属原子とハロゲン原子に分
解し、金属原子が励起されて発光する。発光管の管壁付
近では温度が低いため、金属原子とハロゲン原子は再び
結合して元の金属ハロゲン化物に戻る。このサイクル現
象(ハロゲンサイクルという)を繰り返して、ランプの
安定な点灯が維持される。
【0004】水銀と比較して金属ハロゲン化物は、その
蒸気圧が低いので、アーク中心部でも、水銀の原子密度
より発光金属の原子密度が小さい。しかし、発光金属と
しては、水銀より低い励起準位をもつものが選択されて
いるので、添加金属のスペクトルが支配的になるという
のが、メタルハライドランプの発光原理である。ところ
で、従来の点灯装置では、点灯性を高めるために、高圧
パルス重畳回路に高圧パルスエネルギーの大きいものが
使われ、コンパクト性に欠けていたり、又小型軽量化を
はかった高圧パルス重畳回路を用いたものは、点灯性が
十分満足のいくものでなかった。
【0005】従来の放電灯の起動点灯では、高圧パルス
重畳回路の開発に重点がおかれ、放電灯の起動点灯ウォ
ームアップ時の放電アーク形成初期の不安定領域では、
連続アーク放電に移行する迄高圧パルスを多数回印加し
ょうとするものであった。しかし厳密に言えば、放電灯
固有の点灯メカニズムの特性に起因して、放電灯に高圧
パルスを多数回印加しただけでは、初期点灯の点灯性は
ある程度迄しか向上しないと言う難点があった。それで
も、これらの従来技術による放電灯点灯装置は、一般的
なテレビ、映画撮影に限れば十分使用できるものの、特
に小型軽量の放電灯では、点灯性の信頼性が低く問題視
されていた。又、一般的なテレビ、映画撮影の分野で
も、装置の更なる小型軽量、高信頼性が求められている
のも事実である。そこで、放電灯点灯装置の小型軽量化
を図るためには、第一に、高圧パルス重畳回路の小型軽
量化を図った時の放電灯の点灯性が重要問題点となる。
【0006】矩形波交流による放電灯点灯装置の例とし
て、本願出願人の先願発明、特願昭59−104663
号明細書に準拠して試作した回路を図3として提示し、
以下これに基づいて、この種の放電灯点灯装置の問題点
を指摘、検討する。
【0007】図3において、1は商用交流を入力源とす
る直流電源回路、2は装置全体の制御系を動作させるた
めの補助電源回路、3は直流電源回路1で得られた直流
を入力として所定の限流特性を備えたDC−DCコンバ
ータでパワートランジスタTR、高周波電圧器T、ダイ
オードD1 、D2 、高周波チョークCH、コンデンサC
0 から構成されている。
【0008】4はこのDC−DCコンバータ3を制御す
る制御回路、5はDC−DCコンバータ3からの出力を
矩形波に変換する為の矩形波インバータで、パワートラ
ンジスタQ1 、Q2 、Q3 、Q4 で構成されている。6
は矩形波インバータ5を駆動・制御する為のインバータ
制御回路である。DC−DCコンバータ3と矩形波イン
バータ5の間にはDC−DCコンバータ出力電流検出シ
ャント抵抗SHが介挿される。7は起動時に放電灯8に
高圧パルスを印加し始動点灯させる高圧パルス重畳回で
ある。放電灯8としてはメタルハライドランプを使用す
る。
【0009】制御回路4は、補助電源2により、定電圧
電源RG1 を介して駆動され、パワートランジスタTR
をオン−オフする駆動回路11、駆動回路11に駆動信
号を発生する帰還制御回路12、並びに放電灯端子電圧
に比例する電圧に基づいて函数電圧を演算発生する演算
増幅器OP1 、OP2 、OP3 、OP4 を内蔵して成
り、DC−DCコンバータ3の限流特性を制御するため
のDC−DCコンバータ制御回路である。
【0010】図3の装置において、DC−DCコンバー
タ3は、パワートランジスタTRの一定周期(例えば、
20μ秒)中、適宜な時間に亘りオン状態となり、その
オン−オフのデューティにより出力電圧が変化する。す
なわち、オン状態が短くなるとその出力電圧は低くな
る。DC−DCコンバータ3の出力は、矩形波インバー
タ5によって、例えば、一例として示す、80Hzの矩形
波に変換されて放電灯8に供給される。
【0011】この装置の場合、放電灯8に流れるランプ
電流を矩形波に近似させないと、光出力変動が大きくな
る。近似させるためには、矩形波インバータ5の出力側
から放電灯8に至るまでの回路のインピーダンスが、低
くなければならない。その狙いで、安定点灯に必要な限
流特性をDC−DCコンバータ3に付与している。即
ち、このDC−DCコンバータは、出力電圧の上昇に伴
って出力電流が低下するという限流特性を備えたもので
あった。
【0012】図3に示す装置の動作について説明する。
この装置で放電灯8を点灯すると、始めのうちは放電灯
に無負荷電圧約250Vが印加されている。高圧パルス
重畳回路7の動作により約数十KVの高圧パルスが印加さ
れると放電灯が始動し、放電灯8の端子電圧は急速に降
下し15〜30Vとなり装置の限流特性に基づく必要電
流が流れる。初期点灯ウォームアップ時は放電が不安定
な為、立消えを起し易く、立ち消えすると、放電灯は無
負荷となり、再び高圧パルスの印加により始動すること
を何度も繰り返して連続放電となる。放電が継続するに
つれて、放電灯8の温度上昇が進み、それに伴って放電
灯端子電圧も高くなってその定常値と達する。この定常
放電端子電圧は管電圧と呼ばれ、メタルハライドランプ
の場合、通常70〜110Vである。
【0013】DC−DCコンバータ3には、次のように
制御されて所定の限流特性が付与されている。まず、制
御回路4の駆動回路11でDC−DCコンバータ3のパ
ワートランジスタTRが駆動して、オン−オフ操作に入
る。パワートランジスタは後続の帰還制御回路12内に
含まれている演算増幅器13の出力が高くなるとオン時
間は短かくなるように動作する。
【0014】帰還制御回路12において、演算増幅器1
3の入力側+端子は補助電源2の接地側(負極)に接続
され、−端子は、電流検出シャント抵抗SHに接続する
抵抗R1 と演算増幅器OP4 に接続する抵抗R2 との接
続点に接続される。従って、演算増幅器13の−端子
は、演算増幅器OP4 の出力函数電圧;es(+側)と
DC−DCコンバータ出力電流検出抵抗SHによる電圧
降下(−側)との和、つまり、実質的に両者の差が、抵
抗R1 及びR2 で分圧された電位になっている。
【0015】このため、例えばes が一定の場合には、
DC−DCコンバータ3は検出シャント抵抗SHの電圧
降下が一定となるように負帰還され、定電流電源として
機能する。そしてその出力電流はes によって規定され
s が高ければ電流も大きくなり、またes が一定なら
ば一定値を示す。
【0016】一方、OP1 、OP2 、OP3 、OP4
いずれも演算増幅器であり、OP1は反転増幅器であ
り、OP2 、OP3 、OP4 はボルテージフォロアとし
て動作する。演算増幅器OP1 の入力側+端子は抵抗R
6 を介して一定電位に保たれ、入力側−端子には、DC
−DCコンバータ3の出力電位を抵抗R7 及びR8 で分
圧した電位が抵抗R5 を通じて印加され、かつ、出力よ
り抵抗R4 を通じて負帰還されている。従って、演算増
幅器OP1 の出力は管電圧の上昇に伴って直線的に降下
する。このOP1 の出力は抵抗R3 を介して演算増幅器
OP4 に入力される。
【0017】演算増幅器OP4 の出力es は管電圧の変
化に伴って直線的に変化するので、ランプ定格管電圧に
おいて、出力電力一定の双曲線に対して、接線となるよ
うにOP1 の帰還抵抗R4 を設定すれば、放電灯の実用
管電圧の範囲で、その間電圧が変化しても出力電力の変
化は非常に小さい。
【0018】又、演算増幅器OP2 の入力側+端子に
は、抵抗R9 及びR10で分圧された一定電位υA が入力
する。従って、その出力は、入力した電位と等しい。そ
れ故、OP1 の出力が低下して、υA より低くなると、
演算増幅器OP4 への入力は演算増幅器OP2 の出力に
等しくクランプされ、一定電位υA になる。同様に、演
算増幅器OP3 の出力は、抵抗R11及びR12で分圧され
た一定電位υB に等しいので、演算増幅器OP1 の出力
がυB より高くなると、演算増幅器OP4 への入力は演
算増幅器OP3 の出力にクランプされて、一定電位υB
になる(υA <υB )。
【0019】そして、演算増幅器OP4 はボルテージフ
ォロアなので、その出力es は折線状の電位と同じ出力
を示す。このように、演算増幅器OP4 の出力es が、
管電圧の変化に伴って折線状の電位形態を取るようにす
れば、DC−DCコンバータ3の限流特性は、自ら、図
4に示したようになる。従って、放電灯の点灯を安定に
行なうことができる筈である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来構
成のように、DC−DCコンバータの出力電圧、及び出
力電流を検出して、放電灯の点灯に必要な限流特性が得
られるように帰還制御を行ない、矩形波インバータを介
して放電灯に矩形波交流を加え、更に、高圧パルス重畳
回路の高圧パルスによって起動点灯しようとしても、十
分満足のいく点灯性が得られない場合がある。
【0021】メタルハライドランプにおける起動時の点
灯性は、放電灯の容量が小さい程低い傾向が見られ、又
同一ランプであっても、消灯後のランプの冷却状態によ
り、再点灯時の点灯性に大きなバラツキを生じ、希望す
る任意の時間に起動点灯できないことも起きる。
【0022】又、小型軽量の高圧パルス重畳回路を使用
した場合、高圧パルスのパワーが小さいために、起動点
灯に長時間を要したり、点灯性が十分でない場合が多
い。例えば125Wメタルハライドランプを、例えば8
0Hz矩形波交流で起動点灯した時のランプ電圧、電流の
波形を図5に示す。図5の起動点灯時のランプ電圧電流
波形と点灯時の放電の状態から、次のことがわかる。
【0023】放電灯には、先ず、無負荷電圧約250V
が印加され、その後の高圧パルスの印加により発光管内
の金属が電離して、グロー放電が起こり、その後の電極
の温度上昇に伴ってアーク放電に移行すると、放電灯の
端子電圧は急速に降下して15〜20Vのウォームアッ
プ電圧に達する。しかし、初期のアーク放電は電極の温
度が低いため、不安定で端子電圧が上昇し易く、一旦上
昇しだすと、急速に無負荷電圧迄上昇し、立消えとな
る。立消えすると、高圧パルスにより再びグロー放電か
らアーク放電へのサイクルを何度も繰り返して、アーク
放電が継続するようになる。放電が継続するにつれて、
放電灯の温度上昇も進み、ハロゲンサイクルも起こるよ
うになり、放電灯の端子電圧も高くなって、その定常値
に達し、安定な点灯が継続される。
【0024】放電灯がスムーズに点灯しない場合、特
に、放電灯が冷えているときの起動点灯、即ち、初期の
冷機点灯時、又は消灯後の冷機点灯に近い状態での再点
灯時、のウォームアップ中に立消えが起きた場合、高圧
パルスの印加によるグロー放電時に、電極の先端より蒸
発したタングステン及びその後アーク放電により蒸発し
た水銀と金属ハロゲン化物とが、発光管の管壁に付着す
る。初期の点灯では発光管の管壁の温度が低いため、管
壁に付着した金属は蒸発しにくく、次の起動点灯時のハ
ロゲンサイクルを害して、点灯性が急速に低下し、場合
によって起動点灯できなくなることもある。
【0025】前述のような状態になった放電灯でも一度
安定点灯に達すれば、管壁に付着した金属も徐々に蒸発
してハロゲンサイクルの中に入り、管壁はクリーニング
される。その後の消灯で、蒸発していた金属が徐々に電
極に戻り、放電灯の点灯性も初期状態に戻る。
【0026】又、起動点灯後、放電灯が安定領域に達す
る前に、消灯するような操作があると、前述と同じよう
に蒸発した金属が管壁に付着し、次回の起動点灯を害し
て、点灯性が極端に低下する。場合によっては点灯不能
となることがある。点灯装置が使用されるテレビ、映画
の照明分野の実際の現場では往々にして、「撮影現場に
出かける前に点灯確認をする」という目的で、試し点灯
が行われることが多い。そして、「点灯した」というこ
とで安心し、放電灯が安定する前に消灯されてしまう場
合があり、現場でのいざ本番という時に点灯できず、撮
影不能となって大きな問題を生じることが屡々ある。従
って、確実な点灯性の確保が重要課題となるのである。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題の解
決を目的とするものであって、放電灯の電圧波形である
ところの、DC−DCコンバータ3の出力電圧の瞬時値
を検出し、その検出電圧を判別制御回路を介して、放電
灯の起動点灯ウォームアップ時の放電の不安定領域を超
える迄の間、放電灯に必要一定電流を流し、放電の安定
領域では、通常の限流特性による電流を流すように帰還
制御するようにした。これにより、放電灯の起動点灯ウ
ォームアップ時の放電不安定領域での立消えが大巾に改
善され、確実な起動点灯を容易に得ることができるよう
になると共に、信頼性も向上した。このような着想に基
づく点灯装置は、今まで提案されていない。
【0028】本発明の放電灯点灯装置は、直流電源1
と、該直流電源に接続され、帰還制御による限流特性を
有するDC−DCコンバータ3と、該DC−DCコンバ
ータの出力を矩形波に変換する矩形波インバータ5と、
該矩形波インバータに接続する高圧パルス重畳回路7
と、該高圧パルス重畳回路に放電灯を接続するための部
材と、から成る放電灯点灯装置において、放電灯の起動
点灯時における、該DC−DCコンバータ3の出力電圧
を検出して、該出力電圧が、放電灯の点灯が安定する放
電灯端子電圧に達する迄の間、該DC−DCコンバータ
3の出力を、所定の一定電流とするための補正手段を、
該DC−DCコンバータ3の出力側と、該DC−DCコ
ンバータ3の入力側との間に帰還接続した。
【0029】該放電灯の端子電圧となる該DC−DCコ
ンバータ3の出力電圧の、瞬時値を検出し、該検出電圧
を判別制御回路を介して判別制御し、放電灯の起動点灯
ウォームアップ時の放電の不安定領域を超える迄の間
は、放電灯に必要一定電流を流すように帰還制御する。
これにより、失敗のない確実な起動点灯ができる。従
来、改善できなかった小型軽量の高圧パルス重畳回路で
の点灯性も大巾に改善され、小型軽量で点灯失敗のない
信頼性の高い装置を容易に提供できる。
【0030】
【実施例】メタルハライドランプ125W用の放電灯点
灯装置を、図1に示すように試作した。基本的な構成
は、図3に示した構成において、制御回路4の一部に特
別な工夫が盛り込まれるので、これらの点に重点をおい
て説明する。図1に示すように、制御回路4において、
DC−DCコンバータ3の出力電圧を検出し、放電灯の
起動点灯ウォームアップ時の放電の不安定領域を超える
迄の間は、放電灯に必要一定電流を流すように帰還制御
するための補正手段として、判別制御回路14を、新た
に付加する。その入力端子は、DC−DCコンバータ3
の出力端子間に接続し、更に、その出力端子は、DC−
DCコンバータ3の出力電圧検出抵抗R7 及びR8 間の
中間接続点に接続する。
【0031】判別制御回路14は、図2に示す制御回路
4中において、切替手段、例えば1ケの常開(N/O) スイ
ッチS1 と、その制御回路、すなわち、放電灯の起動点
灯ウォームアップ時の放電が不安定領域を超えたかどう
かを判別するための判別回路15と、より構成される。
判別回路15は、DC−DCコンバータの出力電圧を検
出して、放電灯起動点灯時の無負荷電圧(約250V)
が印加された後に、出力電圧が所定の電圧υ01(例えば
30V)以下であれば、起動点灯の放電の不安定領域と
判別し、その後所定の期間t1 (例えば0.5秒間)、
スイッチs1 を閉じる様に動作する。所定の期間t1
に、DC−DCコンバータの出力電圧が、所定の電圧υ
01を超えていれば、放電灯は放電が不安定領域を脱した
と判別し、スイッチs1 を元の常開の状態に戻す。しか
し、出力電圧が所定の電圧υ01を下まわっていれば、放
電灯は放電が不安定領域にあると判別し、更に所定の時
間t1 、スイッチs1 を継続して閉じている。出力電圧
が、所定の電圧υ01を超える迄、この動作を繰り返す。
【0032】このように構成すれば、放電灯の放電の不
安定領域では、スイッチs1 の閉路により、DC−DC
コンバータ3の出力電圧の検出抵抗R8 は短絡される。
短絡されている期間は、出力電位の変動とは無関係に、
出力電圧がおおむね0Vに補正される。その検出補正電
圧(〜0V)に基づいた関数電圧が演算増幅器OP1
り出力される。演算増幅器OP3 のクランプ回路によ
り、演算増幅器OP4 の入力は、抵抗R11とR12で分圧
された電位υA に等しくクランプされ、演算増幅器OP
4のボルテージフォロアにより電流増幅され、その電圧
に従った出力電流が流れるように演算増幅器13を介し
てパワートランジスタTRが制御され、検出補正電圧
(〜0V)に対応した一定の出力電流が流れる。
【0033】その結果、放電灯の起動点灯ウォームアッ
プ時の放電の不安定領域での、放電灯の端子電圧は、判
別制御回路14がない図5(a)の場合と比較すると図
6(a)に示すように改善され、ウォームアップ中に立
消えは発生せず、スムーズな起動点灯ができるようにな
った。
【0034】前記の回路構成に至るまでの実験で下記の
ことが明らかとなった。起動点灯時より所定の期間t1
(例えば0.5秒)だけ、一定電流を流すように制御し
た場合には、次のような不具合が発生する。 起動点灯時より所定の期間t1 経過後、すなわち、一
定電流回路解除後のウォームアップ時に立消えが発生す
る場合があり、改善が不十分であった。 又、起動点灯時より所定の期間t1 だけ一定電流で制
御すると、暖機再点灯時にランプ電圧が定格域に短時間
で達するため、過大電力(ランプ電力=ランプ電圧×ラ
ンプ電流)がランプに入り、定格電力をオーバーしてラ
ンプに悪影響を与える。 冷機起動点灯の場合、起動点灯時よりの所定期間t1
を十分長く、即ち、ウォームアップ時の放電が不安定領
域を脱する迄の期間中、一定電流で制御した場合には、
で発生した立消えも発生しなくなり、スムーズな点灯
ができるよう改善されたが、の暖機再点灯時の過大電
力の問題が残ってしまった。
【0035】以上の実験結果をもとにして、起動点灯時
より、DC−DCコンバータの出力電圧を検出して、一
旦、出力電圧が上昇して無負荷電圧に達した後に、出力
電力が所定のウォームアップ電圧υ01以下になったので
あれば、冷機の起動点灯と判別して、その後の所定の期
間t1 の間、一定電流が流れるように帰還制御し、又、
所定の期間t1 後の出力電圧を検出して、所定の電圧υ
01以下であれば、連続して更に所定の期間t1 の間、所
定の電圧υ01を超える迄くり返し、一定電流が流れるよ
うに帰還制御し、所定の電圧υ01を超えたならば、本来
の限流特性に移行して放電灯に電力を供給するように構
成した。
【0036】所定の出力電圧υ01は所定の一定電流が流
れても、ランプに入る電力がランプ許容電力以内であっ
て、起動点灯時の放電の不安定領域を超えた電圧に選定
している。起動点灯ウォームアップ時の放電の不安定領
域では図7に示すように、出力電圧0V付近から無負荷
電圧領域迄、所定の一定電流を流すように制御してい
る。
【0037】起動点灯時、グロー放電からアーク放電に
移行するのは瞬時であるため、点灯装置及びランプに入
る電力が過大になることはなく、起動点灯ウォームアッ
プ時に発光管内の添加金属ハロゲン化物の蒸発によっ
て、放電灯の端子電圧が上昇しようとしても、その端子
電圧の上昇は低くおさえられるため、点灯装置の電力は
定格電力を超えることはない。
【0038】又、暖機再点灯の場合には、放電灯の端子
電圧は、冷機起動ウォームアップ時の所定の端子電圧υ
01より十分に高いので、判別制御回路14のスイッチS
1 は常開のままであり、本来の限流特性に従った出力電
流をランプに供給するように動作するため、過大電力が
ランプに入ることはない。
【0039】点灯性の改善効果を確認するために、次の
ような実験を行ない、表1の結果を得た。メタルハライ
ドランプ125Wについて、従来の回路の場合、従
来の回路でインバーター周期を下げた場合、従来の回
路に本発明の判別制御回路を付加した場合の3条件の下
で、意図的にランプの点灯性を悪くして、サンプルラン
プ5本について点灯性の比較テストを3回行ない、再現
性のある結果を得た。
【0040】又、ランプの状態によるバラツキをなくす
ため、A)10分間点灯し、その後、ファンによる強制
空冷を10分間行ない、その後、2〜3秒間点灯した後
消灯して更に10分間強制空冷した後のランプ(まだ黒
化していない)の点灯性と、B)点灯初期2〜3秒での
不点灯を何度も故意にくり返し、完全に黒化したランプ
の点灯性と、について比較した。
【0041】インバータの周波数を20Hz以下に下げる
と、極性反転時の立消えが改善されて、点灯性が向上す
ると言われているため20Hzでの点灯性のテストも同時
に行なった。テスト結果は表1に示すように多少の改善
は見られるものの不十分であった。
【0042】
【表1】
【0043】以上の結果から、本発明に係る判別制御回
路を付加することにより点灯性が極めて向上し、従来点
灯できない状態のランプでさえ、スムーズな点灯が可能
となり、この発明の効果は大であることが判明した。
【0044】点灯性が向上する理由としては、以下の事
が考えられる。即ち、起動点灯時に、先ず放電灯には無
負荷電圧約250Vが印加され、更に高圧パルスが印加
されたことにより、発光管内で電離が起こりグロー放電
が始まる。グロー放電が始まると電流が流れ出すが、従
来に比べて大きな所定の電流が流れる事ができるため、
発光管内にエネルギーが十分供給されて(電力=グロー
放電電圧×電流×時間)、瞬時にグロー放電からアーク
放電に移行する。その後のウォームアップ時に、種々の
金属ハロゲン化物の蒸発によって、放電アークが不安定
になって電圧が上昇しようとしても、所定の一定電流が
高い電圧まで供給可能なため、金属が蒸発するに十分な
エネルギーが供給されて、電圧の上昇が押えられ、立消
えを起さないで連続放電が継続されるものと、本発明者
は考察している。
【0045】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
効果は下記の通りである。 1)点灯性の著しく低下したランプでも、確実な起動点
灯ができる。 2)小型軽量の高圧パルス重畳回路でもパルスエネルギ
ーを増さずに、確実な点灯ができ、装置の小型軽量化が
可能となる。 3)点灯装置の容量を増やすことなく、点灯性の改善が
はかられる。 4)追加を必要とする判別制御回路は、1ケの例えば、
スイッチs1 と出力電圧の判別回路15であり、簡単に
構成できる。スイッチs1 は半導体スイッチに置き換え
ることができる。 5)ランプの種類が異なると、その特性差によりウォー
ムアップ後の判定電圧を設定する必要があるが、その設
定は容易であり、起動点灯時の出力電圧の立ち上げによ
り決定できる。
【0046】6)本発明の判別制御回路は、他のスイッ
チングレギュレータ方式(例えば、チョッパー方式、フ
ライバック方式など)のDC−DCコンバータによる放
電灯点灯装置に用いても、容易に点灯性を改善できる。 7)本発明の判別制御回路を他のスイッチングレギュレ
ータ方式を利用した放電灯点灯装置(例えば、直流放電
灯点灯装置、高周波放電灯点灯装置、高周波インバータ
回路を応用した放電灯点灯装置など)に用いても、容易
に点灯性を改善できる。 8)点灯性に対する信頼性が大巾に向上する。 9)点灯操作ミスによる点灯性低下がないので素人でも
十分使用できる。 10)点灯性の向上により高圧パルス重畳回路の動作時間
が短いため、点弧用スパークギップの寿命で決まる高圧
パルス重畳回路の長寿命が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】判別制御回路を付加した本発明の放電灯点灯装
置を示す全体回路図。
【図2】本発明の主要部をなす判別制御回路の実施例
図。
【図3】従来技術による放電灯点灯装置の全体回路図。
【図4】従来技術による放電灯点灯装置の出力電圧電流
の限流特性を示す図。
【図5】従来技術の放電灯点灯装置による起動点灯時の
ランプ電圧電流の立ち上り波形図であって、(a)は電
圧波形、(b)は電流波形を示す。
【図6】本発明の判別制御回路を付加した放電灯点灯装
置による、起動点灯時のランプ電圧電流の立ち上り波形
図であって、(a)は電圧波形、(b)は電流波形を示
す。
【図7】本発明による放電灯点灯装置の起動点灯時の出
力電圧電流の限流特性を示す図であって、実線部が判別
制御回路による限流特性を示し、破線部が本来の限流特
性を示す。
【符号の説明】
1 直流電源回路 2 補助電源回路 3 DC−DCコンバータ 4 DC−DCコンバータを制御する制御回路 5 矩形波インバータ 6 インバータ制御回路 7 高圧パルス重畳回路 8 放電灯 14 判別制御回路 15 判別回路 S1 常開(N/O)切替手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と、該直流電源に接続され帰還
    制御による限流特性を有するDC−DCコンバータと、
    該DC−DCコンバータの出力を矩形波に変換する矩形
    波インバータと、該矩形波インバータに接続する高圧パ
    ルス重畳回路と、該高圧パルス重畳回路に放電灯を接続
    するための部材から成る放電灯点灯装置において、 放電灯の起動点灯時における、該DC−DCコンバータ
    の出力電圧を検出し、該出力電圧が、放電灯の点灯が安
    定する放電灯端子電圧に達する迄の間、該DC−DCコ
    ンバータの出力を所定の定電流とするようにする補正手
    段を、該DC−DCコンバータの出力側と該DC−DC
    コンバータの入力側との間に帰還接続したことを特徴と
    する放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 該補正手段が、DC−DCコンバータの
    出力端子間に接続される入力端子と、DC−DCコンバ
    ータの出力電圧検出用の第 1の抵抗及び第2の抵抗間の
    直列接続体の中間接続点に接続される出力端子と、を有
    する判別制御回路を含むことを特徴とする請求項1記載
    の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 該判別制御回路が、常開(N/O) 切替手段
    と、該DC−DCコンバータの出力電圧を検出し、放電
    灯起動点灯時の無負荷電圧が印加された後の出力電圧が
    所定の電圧υ01以下であれば、起動点灯の放電の不安定
    領域と判別し、その後所定の期間の間、該常開切替手段
    を閉に切替え、その後、該DC−DCコンバータの出力
    電圧が、所定の電圧υ01を超えていれば、放電灯は放電
    が不安定領域を脱したと判別して、該常開切替手段を元
    の常開の状態に戻すように働く判別回路と、を含むこと
    を特徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001230089A (ja) * 2000-02-15 2001-08-24 Matsushita Electric Works Ltd 光源点灯装置
KR100468166B1 (ko) * 2002-08-07 2005-01-26 삼성전자주식회사 Dc/dc 컨버터가 적용된 전원 안정화장치
WO2013042171A1 (ja) * 2011-09-22 2013-03-28 三菱電機株式会社 放電灯点灯装置

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Effective date: 20040309

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