JPH0721972Y2 - フレキシブルブーツ - Google Patents

フレキシブルブーツ

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Publication number
JPH0721972Y2
JPH0721972Y2 JP12462389U JP12462389U JPH0721972Y2 JP H0721972 Y2 JPH0721972 Y2 JP H0721972Y2 JP 12462389 U JP12462389 U JP 12462389U JP 12462389 U JP12462389 U JP 12462389U JP H0721972 Y2 JPH0721972 Y2 JP H0721972Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
bellows
rubber material
deterioration
flexible boot
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP12462389U
Other languages
English (en)
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JPH0367771U (ja
Inventor
栄太郎 高木
信之 伊藤
Original Assignee
キーパー株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by キーパー株式会社 filed Critical キーパー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ゴム材料からなるフレキシブルブーツ、さら
に詳しくは、自動車の等速ジョイント或いはステアリン
グ機構等の機械要素に装着されてその機械要素を覆い、
機械要素を外部の塵埃、水等から保護したり、或いは機
械要素のまわりにある潤滑剤等の外部への漏れを防止す
るために使用するフレキシブルブーツに関するものであ
る。
(従来の技術) 一般に上記フレキシブルブーツは蛇腹部を有していて、
使用時に機械要素の作動に応じて蛇腹部が伸縮、湾曲等
の弾性変形を繰り返すようになっているが、これを大気
に暴された状態で使用している間に大気中の酸素、オゾ
ン等の作用をうけて蛇腹部(特に蛇腹部の谷部)の外表
面に微小なき裂が生じ、これが徐々に成長していって蛇
腹部が破断してしまうことがある。従来このような蛇腹
部のき裂を防止するために、酸素、オゾン等によるゴム
材料の劣化を防止するための劣化防止剤をフレキシブル
ブーツを構成するゴム材料中に含有させる方法が採用さ
れている。
(考案が解決しようとする課題) 上記したようにフレキシブルブーツのゴム材料中に劣化
防止剤を含有させる従来技術には、そのゴム材料がフレ
キシブルブーツの内側空間内に充填されている潤滑剤即
ちグリースに接触することによって劣化防止剤がグリー
ス中に移行していき、ゴム材料中に含まれている劣化防
止剤の量が徐々に減少していって、酸素、オゾン等の酸
化作用によるゴム材料のき裂が徐々に生じ易くなってい
くという問題点がある。
本考案は上記従来技術の問題点を解決するフレキシブル
ブーツを提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記した問題点を解決するために、本考案においては、
中空部に劣化防止剤を包含し該劣化防止剤をリング外面
に出すことのできる中空のリングを蛇腹部の谷部の外周
に嵌装し、リングの外面に出た劣化防止剤を蛇腹部のゴ
ム材料中に徐々に補給していくという構成を採用してい
る。
(作用) 本考案においては、リングの中空部に包含されている劣
化防止剤がリングの外面に出ていって、そのリングと接
触している蛇腹部のゴム材料中に徐々に補給されてい
く。従って、蛇腹部のゴム材料中に含まれている劣化防
止剤が、そのゴム材料とグリースとの接触に起因してグ
リース中に移行していった場合にも、蛇腹部のゴム材料
中に十分な量の劣化防止剤を確保することができる。
(実施例) 添付図面は、本考案実施例のフレキシブルブーツ1を等
速ジョイントに装着した状態を示している。上記等速ジ
ョイントは周知の構成のものであり、第1の軸6の一端
に設けられた内輪10と、第2の軸9の一端に設けられた
外輪5と、内輪10と外輪5との間に設けられた回転伝達
用のボール8とを有するジョイント本体12を備えた構成
のものになっている。
フレキシブルブーツはゴム材料から構成されていて、締
め付け具11aを使用して第1の軸6に嵌着された嵌着部
3と、締め付け具11bを使用して外輪5に嵌着された嵌
着部2と、嵌着部2と3との間にある蛇腹部4とを有し
ている。また、蛇腹部4の内側には、グリースが封入さ
れる内側空間13が形成されている。なお、フレキシブル
ブーツの本体1のゴム材料としては、CR,NBR,EPT等の種
々のゴム材料を使用することができる。
蛇腹部4の、ジョイント本体12に隣接する二つの谷部4a
及び4bには、それぞれリング7a及び7bが、谷部4a及び4b
の外周に密着するように嵌装されている。
これらリング7a及び7bは第2図で示すように、リングの
谷部外周への密着性を良好にするために締代をリングに
与えるコイルスプリング14と、コイルスプリングを覆っ
ている被膜材15とから構成されており、中空部16にはリ
ング外面に十分に出ることができ、蛇腹部4のゴム材料
中に補給していくことができる量の劣化防止剤が充填さ
れている。前記被膜材15の各種のゴム,樹脂等を使用す
ることができるが、劣化防止剤が徐々にリングの外面に
出るものを使用することが望ましい。本実施例では被膜
し易さを考慮して、シリコーンゴム製の熱収縮チューブ
を使用した。なお、リングの構成は本実施例に限定され
るものではなく、谷部外周に密着できる柔軟性を備え、
かつ劣化防止剤を徐々にリングの外面に出すことのでき
るものであれば、例えば、中空ゴムリング,サントプレ
ン等の熱可塑性エラストマーからなる中空リング等であ
っても良く、また、上記実施例のコイルスプリングだけ
であっても良い。
図示実施例においては、ジョイント本体12に隣接する二
つの谷部4a及び4b(これら谷部は、蛇腹部4の内で最も
き裂が生じ易い部分である)にリング7a及び7bを嵌装し
ているが、これらの内の一方のみにリングを嵌装する構
成にしたり、これらリング7a及び7bに加えてまたはこれ
に代えて同様のリングを他の谷部に嵌装する構成にした
りすることも可能である。また、リング7a及び7bの断面
形状は必ずしも図示実施例のように円形にする必要はな
く、これを例えば半月形のものにすること等も可能であ
る。
本考案者等は、本考案の効果を確認するための試験を行
った。この試験は、本考案品のサンプルAと、比較品お
よび従来品のサンプルB,Cとを用意して行った。サンプ
ルAは、図示実施例と同様の形状を有するリングを装着
したフレキシブルブーツであり、フレキシブルブーツ1
のゴム材料に劣化防止剤を含有したCRを使用し、リング
7a及び7bに劣化防止剤を充填したものである。ここで使
用した劣化防止剤は、ノクラック630(大内新興化学工
業(株)の登録商標であり、Mixed diaryl -p- phenyle
nediamineからなる)である。またサンプルBは、リン
グに劣化防止剤を充填しない点のみサンプルAと異な
り、サンプルCは、リングを装着していない点のみサン
プルAと異なっている。
上記の試験は、サンプルA,B,Cを、図示されているもの
と同様の等速ジョイントに装着し、これらをオゾン槽内
に収容した状態で等速ジョイントを連続回転させ、サン
プルにき裂、破断が生じるまでの時間を測定することに
よって行った。その試験条件は、オゾン槽内の温度40
℃,オゾン槽内のオゾン濃度50pphm,等速ジョイントの
回転数600rpm,等速ジョイントの作動角(即ち軸6と9
とのなす角度)25度であった。その試験結果は下表に示
す。
上記の試験結果は、劣化防止剤を含まないリングを使用
した比較品のサンプルBが、リングを使用しない従来品
のサンプルCよりもき裂および破断を生じにくいことを
示している。その理由は、蛇腹部の谷部に嵌装されてい
るリングが、その谷部をオゾンから遮断することにある
と考えられる。また、劣化防止剤を含むリングを使用し
た本考案品のサンプルAは、上記サンプルBよりもさら
にき裂および破断を生じにくく、従って本考案はフレキ
シブルブーツの寿命延長のために極めて有効であること
を示している。
(考案の効果) 以上より明らかなように、本考案のフレキシブルブーツ
には、酸素およびオゾン等の酸化作用に起因したき裂、
破断が生じにくく、寿命が長くなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案実施例のフレキシブルブーツを自動車用
の等速ジョイントに装着した状態を示す断面図、第2図
は第1図のリング装着部付近の拡大図である。 1……フレキシブルブーツ、4……蛇腹部、4a,4b……
谷部、7a,7b……リング、14……コイルスプリング、15
……被膜材、16……中空部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空部に劣化防止剤を含有しかつその劣化
    防止剤を外面に出すことのできる中空のリングを蛇腹部
    の谷部の外周に嵌装し、リングの外面に出た劣化防止剤
    を蛇腹部のゴム材料中に徐々に補給していく構成にした
    ことを特徴とするフレキシブルブーツ。
JP12462389U 1989-10-26 1989-10-26 フレキシブルブーツ Expired - Lifetime JPH0721972Y2 (ja)

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JP12462389U JPH0721972Y2 (ja) 1989-10-26 1989-10-26 フレキシブルブーツ

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JP12462389U JPH0721972Y2 (ja) 1989-10-26 1989-10-26 フレキシブルブーツ

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Publication Number Publication Date
JPH0367771U JPH0367771U (ja) 1991-07-02
JPH0721972Y2 true JPH0721972Y2 (ja) 1995-05-17

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ID=31672533

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JP12462389U Expired - Lifetime JPH0721972Y2 (ja) 1989-10-26 1989-10-26 フレキシブルブーツ

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JPH0367771U (ja) 1991-07-02

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