JPH0721955A - イオンビーム装置 - Google Patents
イオンビーム装置Info
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- JPH0721955A JPH0721955A JP5184340A JP18434093A JPH0721955A JP H0721955 A JPH0721955 A JP H0721955A JP 5184340 A JP5184340 A JP 5184340A JP 18434093 A JP18434093 A JP 18434093A JP H0721955 A JPH0721955 A JP H0721955A
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/06—Sources
- H01J2237/08—Ion sources
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- H01J2237/0807—Gas field ion sources [GFIS]
Landscapes
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 イオンビームの角電流密度を高める。
【構成】 絶縁筒7内を、超高真空状態に成る様に排気
し、この状態において加熱電流源18によりエミッタ1
を高温に加熱する。そして、切り換えたビルトアップ用
電圧源19により、前記エミッタ1に対し引出し電極8
に正の高電圧を印加する。鏡筒内に残留している水素ガ
スの働きにより前記エミッタ、即ち、タングステンの単
結晶の軸方位<111>のビルトアップが行われる。液
体ヘリウムの冷却槽4への供給を行う。この状態で、リ
ークバルブ16を開き、ガスボンベ15からイオン化す
べきガスを導入管14を通じて絶縁筒7内に導入する。
そして、切り換えた引出し電圧源20により、前記エミ
ッタ1に対し引出し電極8に負の高電圧を印加する。そ
の結果、該軸方位<111>のみからイオンの放出が行
なわれる。
し、この状態において加熱電流源18によりエミッタ1
を高温に加熱する。そして、切り換えたビルトアップ用
電圧源19により、前記エミッタ1に対し引出し電極8
に正の高電圧を印加する。鏡筒内に残留している水素ガ
スの働きにより前記エミッタ、即ち、タングステンの単
結晶の軸方位<111>のビルトアップが行われる。液
体ヘリウムの冷却槽4への供給を行う。この状態で、リ
ークバルブ16を開き、ガスボンベ15からイオン化す
べきガスを導入管14を通じて絶縁筒7内に導入する。
そして、切り換えた引出し電圧源20により、前記エミ
ッタ1に対し引出し電極8に負の高電圧を印加する。そ
の結果、該軸方位<111>のみからイオンの放出が行
なわれる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、ガスフェーズイオン
源を備えたイオンビーム装置に関する。
源を備えたイオンビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 集束したイオンビームを使用したイオ
ンビーム装置として、イオンビーム加工装置,イオンビ
ーム描画装置,イオンビーム注入装置、イオン顕微鏡等
がある。
ンビーム装置として、イオンビーム加工装置,イオンビ
ーム描画装置,イオンビーム注入装置、イオン顕微鏡等
がある。
【0003】さて、この様なイオンビーム装置のイオン
源には、通常、構造が比較的簡単でメンテナンスが楽で
ある等の理由から液体金属イオン源が備えられている。
この液体金属イオン源は、その放出イオンのエネルギー
幅が20eV程度と可成大きい為に、色収差によるボケ
が生じ、その為に50nmオーダー程度の微小プローブ
しか得る事が出来ない。
源には、通常、構造が比較的簡単でメンテナンスが楽で
ある等の理由から液体金属イオン源が備えられている。
この液体金属イオン源は、その放出イオンのエネルギー
幅が20eV程度と可成大きい為に、色収差によるボケ
が生じ、その為に50nmオーダー程度の微小プローブ
しか得る事が出来ない。
【0004】そこで、最近、その放出イオンのエネルギ
ー幅が数eV程度と小さい為に、色収差によるボケが生
ぜず、その為に10nmオーダーの微小プローブを得る
事が出来るガスフェーズイオン源が注目されている。
ー幅が数eV程度と小さい為に、色収差によるボケが生
ぜず、その為に10nmオーダーの微小プローブを得る
事が出来るガスフェーズイオン源が注目されている。
【0005】この様なガスフェーズイオン源では、エミ
ッターとして単結晶金属(通常、仕事関数が小さく安定
している軸方位<111>,<100>,<110>等
としたW(タングステン)単結晶)を極低温(例えば、
液体He温度程度)に冷却し、エミッター近傍を超高真
空(例えば、10-10 Torr程度)に排気した後、こ
こに得たいイオン種のガス(例えば、He,Ar,Kr
等)を導入し、該エミッターに強電界を印加し、該エミ
ッタ近傍でイオン化を行ない、そのイオンを光源として
いる。
ッターとして単結晶金属(通常、仕事関数が小さく安定
している軸方位<111>,<100>,<110>等
としたW(タングステン)単結晶)を極低温(例えば、
液体He温度程度)に冷却し、エミッター近傍を超高真
空(例えば、10-10 Torr程度)に排気した後、こ
こに得たいイオン種のガス(例えば、He,Ar,Kr
等)を導入し、該エミッターに強電界を印加し、該エミ
ッタ近傍でイオン化を行ない、そのイオンを光源として
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この
様なイオン源によるイオンの放出角は、図4のAに示し
た一般的なWの<111>のエミッションパターン、図
4のBに示したその結晶方位図、図4のCに示した角方
位の放出角から、図5に示す様に、±40°程度と幅広
い為、引出し電極Dの穴Hを通過するエミッタEからの
イオンビームの量が制限されてしまい、その結果、少量
のイオンビームしか利用出来ない事になる。
様なイオン源によるイオンの放出角は、図4のAに示し
た一般的なWの<111>のエミッションパターン、図
4のBに示したその結晶方位図、図4のCに示した角方
位の放出角から、図5に示す様に、±40°程度と幅広
い為、引出し電極Dの穴Hを通過するエミッタEからの
イオンビームの量が制限されてしまい、その結果、少量
のイオンビームしか利用出来ない事になる。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、イオンビームの角電流密度を高めた新規なイ
オンビーム装置を提供することを目的とするものであ
る。
たもので、イオンビームの角電流密度を高めた新規なイ
オンビーム装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】 この様な目的を達成す
る為の本発明のイオンビーム装置は、エミッタ、エミッ
タ冷却手段、前記エミッタに対抗して配置される引出し
電極、該エミッタ及びエミッタ周辺にイオン化すべきガ
スを導入するイオン化ガス導入手段、少なくとも前記エ
ミッタ近傍を高真空状態にする排気手段、及び、エミッ
タ加熱手段を備えており、前記エミッタと前記引出し電
極の間に負の高電圧と正の高電圧を切り換えて印加出来
る様に成しており、前記エミッタのビルトアップ時に
は、該エミッタを前記エミッタ加熱手段により加熱し、
該エミッタに対し前記引出し電極に正の高電圧を印加し
てビルトアップ用ガスの作用により該エミッタの特定の
軸方位をビルトアップし、イオンビーム発生時には、前
記エミッタを前記エミッタ冷却手段により冷却し、前記
イオン化ガス導入手段により該エミッタ及びエミッタ周
辺にイオン化すべきガスを導入し、該エミッタに対し前
記引出し電極に負の高電圧を印加して前記ビルトアップ
済みのエミッタからイオンを放出させる様に成した。
る為の本発明のイオンビーム装置は、エミッタ、エミッ
タ冷却手段、前記エミッタに対抗して配置される引出し
電極、該エミッタ及びエミッタ周辺にイオン化すべきガ
スを導入するイオン化ガス導入手段、少なくとも前記エ
ミッタ近傍を高真空状態にする排気手段、及び、エミッ
タ加熱手段を備えており、前記エミッタと前記引出し電
極の間に負の高電圧と正の高電圧を切り換えて印加出来
る様に成しており、前記エミッタのビルトアップ時に
は、該エミッタを前記エミッタ加熱手段により加熱し、
該エミッタに対し前記引出し電極に正の高電圧を印加し
てビルトアップ用ガスの作用により該エミッタの特定の
軸方位をビルトアップし、イオンビーム発生時には、前
記エミッタを前記エミッタ冷却手段により冷却し、前記
イオン化ガス導入手段により該エミッタ及びエミッタ周
辺にイオン化すべきガスを導入し、該エミッタに対し前
記引出し電極に負の高電圧を印加して前記ビルトアップ
済みのエミッタからイオンを放出させる様に成した。
【0009】
【作用】 ビルトアップしたエミッタからイオンを放出
させる様にするので、イオンの放出角が従来に比べ著し
く小さい。その為、エミッタから放出されるイオンビー
ムは引出し電極により殆ど制限される事なく該引出し電
極の穴を通過する。その為、該イオンビー該は極めて角
電流密度の高いものとなる。
させる様にするので、イオンの放出角が従来に比べ著し
く小さい。その為、エミッタから放出されるイオンビー
ムは引出し電極により殆ど制限される事なく該引出し電
極の穴を通過する。その為、該イオンビー該は極めて角
電流密度の高いものとなる。
【0010】
【実施例】 図1は本発明の一実施例を示したイオンビ
ーム装置の概略図で、以下、この図に沿って本発明を説
明する。
ーム装置の概略図で、以下、この図に沿って本発明を説
明する。
【0011】図中1は、例えば、タングステンの単結晶
から成るエミッタでフィラメント2の先端に支持されて
いる。該フィラメントは絶縁体3に支持されており、該
絶縁体の上には冷却槽4が載っている。該冷却槽には液
体ヘリウム導入管5と気化ヘリウム排出管6が設けられ
ている。前記エミッタ1の下方には前記絶縁体3に繋が
った絶縁筒7に支持された引出し電極8が設けられてい
る。更にその下方には順に、加速電極9、集束レンズ1
0、X方向偏向器11X、Y方向偏向器11Y、対物レ
ンズ12、ターゲット13が設けられている。前記絶縁
筒7には孔が明けられており、導入管14を通じてガス
ボンベ15からイオン化すべきガスが筒内に導入される
様に成している。尚、16はリークバルブである。前記
フィラメント2の両端子は前記絶縁体3内で加熱電流源
17の出力端子と繋がれている。又、該フィラメントと
アース間には加速電圧源18が接続されており、該フィ
ラメンと引出し電極8の間にはスイツチングによりビル
トアップ用電圧源19か引出し電圧源20の何れかが接
続される様に成されている。尚、a,bは夫々前記ビル
トアップ用電圧源19の一方の端子,引出し電圧源20
の一方の端子、Sは前記引出し電極8に繋がったスイッ
チである。
から成るエミッタでフィラメント2の先端に支持されて
いる。該フィラメントは絶縁体3に支持されており、該
絶縁体の上には冷却槽4が載っている。該冷却槽には液
体ヘリウム導入管5と気化ヘリウム排出管6が設けられ
ている。前記エミッタ1の下方には前記絶縁体3に繋が
った絶縁筒7に支持された引出し電極8が設けられてい
る。更にその下方には順に、加速電極9、集束レンズ1
0、X方向偏向器11X、Y方向偏向器11Y、対物レ
ンズ12、ターゲット13が設けられている。前記絶縁
筒7には孔が明けられており、導入管14を通じてガス
ボンベ15からイオン化すべきガスが筒内に導入される
様に成している。尚、16はリークバルブである。前記
フィラメント2の両端子は前記絶縁体3内で加熱電流源
17の出力端子と繋がれている。又、該フィラメントと
アース間には加速電圧源18が接続されており、該フィ
ラメンと引出し電極8の間にはスイツチングによりビル
トアップ用電圧源19か引出し電圧源20の何れかが接
続される様に成されている。尚、a,bは夫々前記ビル
トアップ用電圧源19の一方の端子,引出し電圧源20
の一方の端子、Sは前記引出し電極8に繋がったスイッ
チである。
【0012】この様な装置において、先ず、液体ヘリウ
ムの冷却槽4への供給を止め(装置の使用開始時であれ
ば、液体ヘリウムを冷却槽4へ供給しないで)、排気装
置(図示せず)で前記絶縁筒7内が、例えば、10-10
Torr程度に排気し、この状態において加熱電流源1
8をオンし、フィラメント2を通じて前記エミッタ1を
1600°K〜1800°K程度に加熱する。そして、
スイッチSを端子a側に繋ぎ、ビルトアップ用電圧源1
9をオンし、前記エミッタ1に対し引出し電極8に数K
V程度の正電圧を印加する。この様に、超高真空中にお
いて、該エミッタ1を高温に加熱し、該エミッタと引出
し電極間に強電界を印加する事により熱電界フィールド
エミッション(TFEG)が実施され、鏡筒内に残留し
ている水素ガスの働きにより前記エミッタ、即ち、タン
グステンの単結晶の軸方位<111>のビルトアップが
行われる。図2のAはこの様なビルトアップ前のWの<
111>のエミッションパターン、図2のBはこの様な
ビルトアップ後のWの<111>のエミッションパター
ンを示すものである。尚、一般に、超高真空の鏡筒はス
テンレスで作製され、該作製過程において水素焼鈍が行
われる為、この様に製作された超高真空鏡筒内には水素
が残留する。
ムの冷却槽4への供給を止め(装置の使用開始時であれ
ば、液体ヘリウムを冷却槽4へ供給しないで)、排気装
置(図示せず)で前記絶縁筒7内が、例えば、10-10
Torr程度に排気し、この状態において加熱電流源1
8をオンし、フィラメント2を通じて前記エミッタ1を
1600°K〜1800°K程度に加熱する。そして、
スイッチSを端子a側に繋ぎ、ビルトアップ用電圧源1
9をオンし、前記エミッタ1に対し引出し電極8に数K
V程度の正電圧を印加する。この様に、超高真空中にお
いて、該エミッタ1を高温に加熱し、該エミッタと引出
し電極間に強電界を印加する事により熱電界フィールド
エミッション(TFEG)が実施され、鏡筒内に残留し
ている水素ガスの働きにより前記エミッタ、即ち、タン
グステンの単結晶の軸方位<111>のビルトアップが
行われる。図2のAはこの様なビルトアップ前のWの<
111>のエミッションパターン、図2のBはこの様な
ビルトアップ後のWの<111>のエミッションパター
ンを示すものである。尚、一般に、超高真空の鏡筒はス
テンレスで作製され、該作製過程において水素焼鈍が行
われる為、この様に製作された超高真空鏡筒内には水素
が残留する。
【0013】次に、前記加熱電流源17をオフし、前記
スイッチSを端子b側に繋ぐ。そして、液体ヘリウムの
冷却槽4への供給を行う。この状態で、リークバルブ1
6を開き、ガスボンベ15からイオン化すべきガス、例
えば、Heガスを導入管14を通じて絶縁筒7内に導入
する。そして、前記引出し電圧源20をオンし、前記エ
ミッタ1に対し引出し電極8に数10KV程度の負電圧
を印加する。その結果、該軸方位<111>のみからイ
オンの放出が行なわれ、該放出角が図3に示す様に±1
0°程度と従来のイオン源の放出角に比べ著しく小さ
い。その為、前記エミッタ1から放出されるイオンビー
ムは引出し電極8により殆ど制限される事なく該引出し
電極の穴Hを通過する。その為、該イオンビー該は極め
て角電流密度の高いものとなる。この引出し電極の穴H
を通過したイオンビームは加速電極9によりターゲット
13方向に加速され、集束レンズ10及び対物レンズ1
2により該ターゲット上に集束される。該集束イオンビ
ームは、X,Y位置信号に基づいて動作するX方向偏向
器11X、Y方向偏向器11Yにより、該ターゲット上
の所定の位置にショットされる。
スイッチSを端子b側に繋ぐ。そして、液体ヘリウムの
冷却槽4への供給を行う。この状態で、リークバルブ1
6を開き、ガスボンベ15からイオン化すべきガス、例
えば、Heガスを導入管14を通じて絶縁筒7内に導入
する。そして、前記引出し電圧源20をオンし、前記エ
ミッタ1に対し引出し電極8に数10KV程度の負電圧
を印加する。その結果、該軸方位<111>のみからイ
オンの放出が行なわれ、該放出角が図3に示す様に±1
0°程度と従来のイオン源の放出角に比べ著しく小さ
い。その為、前記エミッタ1から放出されるイオンビー
ムは引出し電極8により殆ど制限される事なく該引出し
電極の穴Hを通過する。その為、該イオンビー該は極め
て角電流密度の高いものとなる。この引出し電極の穴H
を通過したイオンビームは加速電極9によりターゲット
13方向に加速され、集束レンズ10及び対物レンズ1
2により該ターゲット上に集束される。該集束イオンビ
ームは、X,Y位置信号に基づいて動作するX方向偏向
器11X、Y方向偏向器11Yにより、該ターゲット上
の所定の位置にショットされる。
【0014】尚、本発明では、ビルトアップしたエミッ
タからイオンを発生させる様に成しているが、エミッタ
のビルトアップを最初に一度行ったら、暫く行う必要は
なく、イオンの放出角が目安より広がって来たら、再度
行えば良い。
タからイオンを発生させる様に成しているが、エミッタ
のビルトアップを最初に一度行ったら、暫く行う必要は
なく、イオンの放出角が目安より広がって来たら、再度
行えば良い。
【0015】又、前記実施例では、タングステンの単結
晶の軸方位<111>のビルトアップ用ガスとして残留
水素を利用したが、水素ガスボンベを鏡筒外に設け、水
素ガス導入管を鏡筒を介して前記絶縁筒7に取り付け、
ビルトアップ時にこの水素ガス導入管を通じて該絶縁筒
内に水素を導入する様に成しても良い。
晶の軸方位<111>のビルトアップ用ガスとして残留
水素を利用したが、水素ガスボンベを鏡筒外に設け、水
素ガス導入管を鏡筒を介して前記絶縁筒7に取り付け、
ビルトアップ時にこの水素ガス導入管を通じて該絶縁筒
内に水素を導入する様に成しても良い。
【0016】又、前記実施例では仕事関数が小さく安定
している軸方位<111>をビルトアップする様にした
が、該軸方位<111>に限定されなくとも良く、例え
ば、<100>でも良い。但し、該軸方位<100>を
ビルトアップする場合には酸素ガスや窒素ガスをビルト
アップ用のガスとする。
している軸方位<111>をビルトアップする様にした
が、該軸方位<111>に限定されなくとも良く、例え
ば、<100>でも良い。但し、該軸方位<100>を
ビルトアップする場合には酸素ガスや窒素ガスをビルト
アップ用のガスとする。
【0017】
【発明の効果】 本発明は、エミッタのビルトアップ時
には、エミッタをエミッタ加熱手段により加熱し、該エ
ミッタに対し引出し電極に正の高電圧を印加してビルト
アップ用ガスの作用により該エミッタの特定の軸方位を
ビルトアップし、イオンビーム発生時には、前記エミッ
タをエミッタ冷却手段により冷却し、イオン化ガス導入
手段により該エミッタ及びエミッタ周辺にイオン化すべ
きガスを導入し、該エミッタに対し引出し電極に負の高
電圧を印加してビルトアップ済みのエミッタからイオン
を放出させる様に成したので、ビルトアップしたエミッ
タからイオンを放出させる事が出来る。その為、イオン
の放出角が従来に比べ著しく小さくなり、エミッタから
放出されるイオンビームは引出し電極により殆ど制限さ
れる事なく該引出し電極の穴を通過し、極めて角電流密
度の高いイオンビームが得られる。
には、エミッタをエミッタ加熱手段により加熱し、該エ
ミッタに対し引出し電極に正の高電圧を印加してビルト
アップ用ガスの作用により該エミッタの特定の軸方位を
ビルトアップし、イオンビーム発生時には、前記エミッ
タをエミッタ冷却手段により冷却し、イオン化ガス導入
手段により該エミッタ及びエミッタ周辺にイオン化すべ
きガスを導入し、該エミッタに対し引出し電極に負の高
電圧を印加してビルトアップ済みのエミッタからイオン
を放出させる様に成したので、ビルトアップしたエミッ
タからイオンを放出させる事が出来る。その為、イオン
の放出角が従来に比べ著しく小さくなり、エミッタから
放出されるイオンビームは引出し電極により殆ど制限さ
れる事なく該引出し電極の穴を通過し、極めて角電流密
度の高いイオンビームが得られる。
【図1】 本発明の一実施例を示したイオンビーム装置
の概略図である。
の概略図である。
【図2】 本発明の装置によるビルトアップ前と後のW
の<111>のエミッションパターンを示すものであ
る。
の<111>のエミッションパターンを示すものであ
る。
【図3】 本発明の装置によるイオンビーム放射状態を
示すものである。
示すものである。
【図4】 一般的なWの<111>のエミッションパタ
ーンとその結晶方位と各方位の放出角を示したものであ
る。
ーンとその結晶方位と各方位の放出角を示したものであ
る。
【図5】 従来の装置によるイオンビーム放射状態を示
すものである。
すものである。
1 エミッタ 2 フィラメント 3 絶縁体 4 冷却槽 5 液体ヘリウム導入管 6 気化ヘリウム排出管 7 絶縁筒 8 引出し電極 9 加速電極 10 集束レンズ 11X,11Y X方向偏向器、Y方向偏向器 12 対物レンズ 13 ターゲット 14 導入管 15 ガスボンベ 16 リークバルブ 17 加熱電流源 18 加速電圧源 19 ビルトアップ用電圧源 20 引出し電圧源 a,b 端子 S スイッチ H 孔
Claims (1)
- 【請求項1】 エミッタ、エミッタ冷却手段、前記エミ
ッタに対抗して配置される引出し電極、前記エミッタ及
びエミッタ周辺にイオン化すべきガスを導入するイオン
化ガス導入手段、少なくとも前記エミッタ近傍を高真空
状態にする排気手段、及び、エミッタ加熱手段を備えて
おり、前記エミッタと前記引出し電極の間に負の高電圧
と正の高電圧を切り換えて印加出来る様に成しており、
前記エミッタのビルトアップ時には、該エミッタを前記
エミッタ加熱手段により加熱し、該エミッタに対し前記
引出し電極に正の高電圧を印加してビルトアップ用ガス
の作用により該エミッタの特定の軸方位をビルトアップ
し、イオンビーム発生時には、前記エミッタを前記エミ
ッタ冷却手段により冷却し、前記イオン化ガス導入手段
により該エミッタ及びエミッタ周辺にイオン化すべきガ
スを導入し、該エミッタに対し前記引出し電極に負の高
電圧を印加して前記ビルトアップ済みのエミッタからイ
オンを放出させる様に成したイオンビーム装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5184340A JPH0721955A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | イオンビーム装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5184340A JPH0721955A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | イオンビーム装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0721955A true JPH0721955A (ja) | 1995-01-24 |
Family
ID=16151589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5184340A Withdrawn JPH0721955A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | イオンビーム装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0721955A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-06-29 JP JP5184340A patent/JPH0721955A/ja not_active Withdrawn
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