JPH07218936A - 超短レーザパルスの圧縮および増幅の方法および装置 - Google Patents

超短レーザパルスの圧縮および増幅の方法および装置

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JPH07218936A
JPH07218936A JP26647392A JP26647392A JPH07218936A JP H07218936 A JPH07218936 A JP H07218936A JP 26647392 A JP26647392 A JP 26647392A JP 26647392 A JP26647392 A JP 26647392A JP H07218936 A JPH07218936 A JP H07218936A
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pulses
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light pulse
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Robert R Alfano
アール. アルファノ ロバート
Ping Pei Ho
ホ ピン−ペイ
Wan Kuan-Zen
ワン クアン−ゼン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縮退相互位相変調および縮退4波混合を用い
る光パルスの圧縮および増幅の方法および装置を提供す
る。 【構成】 プローブパルス69と、1対のポンピングパ
ルス93および91とが凝縮された物質101中におい
て協働するように配置され、ポンピングパルス93およ
び91は、プローブパルス69と同じ周波数を有する。
第1ポンピングパルス93はプローブパルス69の前端
部に重なり、第2ポンピングパルス91はプローブパル
ス69の後端部に重なる。プローブパルス69は直線偏
光している。ポンピングパルス93および91は、プロ
ーブパルス69に対して直角に偏光しているので、ポン
ピングパルス93および91は偏光子105を用いてフ
ィルタ除去可能であり、またプローブパルス69よりも
大きい強度を有する。プロープパルス69と、ポンピン
グパルス93および91との間の伝搬定数の不整合は、
ほぼ0に等しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超短レーザパルスの圧
縮および増幅の方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ここで用いられる「超短レーザパルス」
という用語は、レーザから発射されるほぼピコ秒または
フェムト秒の大きさの光パルスの呼称である。
【0003】強い超短レーザパルスが凝縮された物質内
を伝搬する時、それはその物質の原子および分子配置を
一時的にひずませる。物質のこのひずみは、その物質の
屈折率を瞬間的に変化させる。屈折率のこの変化は、伝
搬する強いパルスの強度に正比例する。物質の屈折率の
変化はさらに、伝搬する強い光パルスの位相変化を起こ
す。その位相変化は、パルス包絡線内における周波数掃
引を起こし、その結果通常は、パルスの後端部において
は青方偏移が、パルスの前端部においては赤方偏移が起
こる。通常は、その効果はパルスのスペクトルの拡大と
なり、その結果超連続体が発生する。伝搬する強い光パ
ルスに対するこのスペクトル的効果は、通常自己位相変
調効果と呼ばれる。
【0004】凝縮された物質中を伝搬する強い超短レー
ザパルスは、自己位相変調を受けるほかに、自己集束、
すなわちパルス断面の縮径化、を受ける。自己集束は、
通常は、光パルスの強度がその中心部において最大であ
り、その外縁部において最小であるために起こる。nは
パルス強度に正比例するので、パルスの中心部は、パル
スの外縁部におけるよりも大きい物質屈折率の変化を起
こす。従って、パルスの中心部はその外縁部よりも低速
度で進み、外縁部をしてパルスの中心部に向かって曲が
り込ましめる。この効果がビームを集束させる。
【0005】凝縮された物質内を伝搬する強い超短レー
ザパルスは、自己位相変調および自己集束を受けるほか
に、共に伝搬する弱い光パルスの位相変調および/また
は集束を誘導するためにも用いられうる。これらの現象
は、通常それぞれ相互位相変調および誘導集束と呼ばれ
る。
【0006】相互位相変調は、周波数偏移(すなわち、
青方偏移または赤方偏移)またはスペクトル拡大(すな
わち、超連続体発生)を起こし、その特定効果は、弱い
パルスと強いパルスとが物質中を伝搬する相対時刻に依
存する。例えば、もし強いパルスが弱いパルスよりも大
きい波長を有すれば、強いパルスは、より速く物質中を
進む。従って、強いパルスと弱いパルスとが同時に物質
内へ送られて伝搬すれば、弱いパルスは、強いパルスの
後端部によって起こされる屈折率の変化に強くさらされ
る。(これは通常、後部ウォークオフ(Walk−of
f)と呼ばれる)。後部ウォークオフによって起こるの
は、弱いパルスの青方偏移である。同様にして、もし弱
いパルスが強いパルスより前に物質内へ送られて伝搬す
れば、弱いパルスは、強いパルスの前端部による屈折率
変化の効果を受ける(前部ウォークオフ)。前部ウォー
クオフによって起こるのは、弱いパルスの赤方偏移であ
る。最後に、もし弱いパルスと強いパルスとが物質内へ
送られて、弱いパルスが強いパルスの後端部および前端
部の双方によって起こされる屈折率の変化にさらされる
(すなわち対称的ウォークオフまたは無ウォークオフ)
ように伝搬すれば、弱いパルスはスペクトル的に赤方お
よび青方の双方へ拡大される。
【0007】相互位相変調から起こるスペクトルの変化
は、弱いパルスが分散性媒体(すなわち光ファイバ)ま
たは分散性の光学的成分(すなわちグレーティングまた
はプリズム)内へ伝搬した時に、その弱いパルスの時間
的なプロフィールの変化を生ぜしめる。例えば、もし相
互位相変調の結果、弱いパルスのスペクトルの拡大が起
これば、グレーティング対を通してその弱いパルスがさ
らに伝搬すると、(パルス後部においてXPMによって
発生した)その青方偏移した周波数に対し、(パルス前
部においてXPMによって発生した)その赤方偏移した
周波数が低速化され、従って弱いパルスのパルス持続時
間は短縮される。
【0008】相互位相変調はまた、共に伝搬する弱いパ
ルスの空間的分布を変化させるためにも用いられる。こ
の効果は、強いパルスが空間的に変化する非線形屈折率
を発生する時に起こる。例えば、空間的なガウス分布を
なす強度を有するポンピングパルスは、弱いパルスの伝
搬軸上に高い屈折率を発生せしめる。その結果、その弱
いパルスの外縁部はパルスの中心部に向かって曲がり込
み、その弱いパルスは集束する。
【0009】技術用語としての相互位相変調は、一般に
相互位相変調および誘導集束の双方を呼ぶ用語としてし
ばしば用いられる。
【0010】凝縮された物質は、本技術分野においては
周知である。凝縮された物質の例としては、BK−7ガ
ラス、CdSe、液体Cs、NaCl結晶、ドープさ
れたガラス、半導体バルクおよび量子構造、ガラス内の
微結晶半導体粒子、ポリジアセチレン有機重合体、およ
び光ファイバがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光パ
ルスの圧縮および増幅の方法および装置を提供すること
である。
【0012】本発明のもう1つの目的は、グレーティン
グまたはプリズムを使用しない、光パルスの圧縮および
増幅の方法および装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1光パルスの
圧縮および増幅方法は、1つの偏光モードにより該第1
光パルスを偏光せしめるステップと、それぞれが該第1
光パルスと同じ周波数および該第1光パルスより大きい
強度を有しかつ他の偏光状態に偏光せしめられている第
2および第3の光パルスを発生せしめるステップと、該
第2パルスが前記第1パルスの前端部に重なり、該第3
パルスが該第1パルスの後端部に重なるようにし、該第
1パルスと該第2および第3パルスのそれぞれとの間の
伝搬定数の不整合が約0であるようにして、該第2およ
び第3光パルスを共に凝縮された物質から成る物体中を
伝搬せしめることによって前記第1光パルスが該凝縮さ
れた物質中を通過する時圧縮されかつ増幅されるように
するステップと、を含む。
【0014】本発明の第1光パルスの圧縮および増幅装
置は、該第1光パルスを1つの偏光モードで偏光せしめ
る手段と、それぞれが前記第1光パルスと同じ周波数
と、圧縮されかつ増幅されるべき前記第1光パルスより
大きい強度と、を有し、他の偏光モードで偏光せしめら
れている第2および第3の光パルスを発生する手段と、
該3パルスを重なり合う関係をもって共通径路に沿って
進むように組合わせる手段と、該共通径路に沿って配置
された凝縮された物質と、を含み、前記3パルスの間の
伝搬定数の不整合が約0であり、それによって前記凝縮
された物質を通過する時に前記第1光パルスが圧縮さ
れ、かつ増幅されるようになっている。
【0015】さまざまな特徴、目的、および利点は、以
下の説明において明らかにされる。その説明において
は、説明の一部をなす添付図面が参照され、該図面には
本発明の特定の実施例が図示されている。それらの実施
例は、本技術分野に習熟した者が本発明を実施しうるに
十分なように詳述されるが、他の実施例も利用されうる
こと、また本発明の範囲を逸脱することなく、構造上の
変更がなされうること、を理解すべきである。従って、
以下の詳細な説明は、限定的な意味を有するものと解釈
されるべきではなく、本発明の範囲は、特許請求の範囲
により最もよく定められるものである。添付図面におい
て、同じ参照番号は同じ部品を示す。
【0016】
【実施例】本発明は、相互位相変調(XPM)および縮
退4波混合(DFWM)を利用した、光パルスの圧縮お
よび増幅の方法および装置に関する。
【0017】弱い光パルスが強い光パルスと共に媒体内
を伝搬する時には、弱いパルスの位相は、強いパルスに
起因する屈折率の時間的変化により変調されうる。この
プロセスは、相互位相変調(XPM)と呼ばれる。XP
Mは、誘導されたラマン散乱パルスの発生、第2調波発
生パルス、および誘導された4光子混合パルスにとって
固有のものである。XPMは、超短プローブパルスの時
間的、スペクトル的、および空間的性質の制御に用いら
れうる。XPMは、縮退4波混合(DFWM)を伴うこ
とができ、これはプローブパルスの増幅を起こす。
【0018】本発明によれば、周波数は同じであるが、
偏光状態と強度とは異なる2つの光パルスは、凝縮され
た物質中において、弱い方のパルスの圧縮および増幅を
生じるように相互作用する。これは、今後、縮退4波混
合(DFWM)に結合した縮退相互位相変調(DXP
M)と呼ばれる。
【0019】基礎となる理論を以下に述べる。2つのパ
ルスの全電界は次の形に書ける。
【0020】
【数1】
【0021】ゆっくり変化する包絡線近似を用いると、
2つの偏光成分を支配する次の連立非線形波動方程式が
得られる。
【0022】
【数2】
【数3】 ただし、νgxおよびνgyは、それぞれx軸およびy
軸に沿って偏光している光の群速度であり、k(2)
群速度分散であり、n=3X(3)xxx/δnは非
線形屈折率であり、Δk=k−kは2つの直角方向
に偏光している光波の間の伝搬定数不整合である。
【0023】数2または数3における最後の項は、縮退
4波混合(DFWM)であり、これが振幅および位相を
変調する。DXPMプロセスの強度は、ビート長L
2π(k−k)によって表わされることを特徴とす
る、直角方向に偏光しているポンピングパルスとプロー
ブパルスとの間の位相整合の程度に依存する。もし、媒
体の長さL》Lであれば、数2および数3の最後の項
は無視されうる。DXPMの結合項はXPMの結合項よ
り弱い。そのわけは、交差項の係数がXPMの場合は2
であるのに対して、DXPMの場合は2/3であるから
である。異なる周波数の2つの光波間のXPMに対する
全ての解は、因子2を2/3に置換すればこのDXPM
の場合にも成立する。非複屈折性媒体の場合におけるよ
うな、ある場合には、Δkは0と仮定されうる。この条
件(Δk=0)のもとでは、DFWM項A
ら振幅変調および位相変調への寄与を考慮しなくてはな
らない。
【0024】縮退の場合に数1および数2の方程式を解
くのには数値解析が用いられ、その場合には解析を簡単
化するために、弱いプローブパルスのSPMは無視さ
れ、νgx=νgy=νが仮定される。次の無次元の
変数を導入する。
【0025】
【数4】 ただし、
【数5】 は分散長であってパルス持続時間はこの長さ上において
分散効果により約40%増大するのであり、τ=(t−
z/ν)であり、Tはパルス持続時間の1/cであ
り、Aeffは有効断面積であり、Pは入力パルスの
ピーク電力である。
【0026】連立非線形波動方程式である数2および数
3は、次のようになる。
【0027】
【数6】
【数7】 ただし、
【数8】 であり、
【数9】 は非線形長である。
【0028】分散項の符号の選択はk(2)の符号に依
存し、正常GVD(k(2)>0)の場合は+符号とな
り、以上GVD(k(2)<0)の場合は−符号とな
る。例えば、λ<1.33μmがシリカファイバに対す
る正常分散領域である。λ=0.53μmにおいて群速
度分散k(2)は約0.06ps/mとなる。数5か
らT=100fsに対してはL〜0.1mとなる。
単一モードファイバでP〜1000Wの場合は、数9
からLNL=0.1mとなる。これらの値を数8に代入
すると、N〜1であることがわかる。ガラスファイバの
場合は、λ>1.3μmが異常分散領域となる。λ=
1.55μmにおいては、k(2)〜−0.02ps
/mとなる。この場合は、T=100fsに対してはL
〜0.5mとなり、P=1000Wに対してはL
NL〜0.1mとなる。従って、N〜1となる。N=1
は基本ソリトン(soliton)に対応し、N>1は
高次ソリトンに対応する。液体サンプルの場合には、ポ
ンピングパルスのピーク電力は、固体内のそれより著し
く高くなりうる。この場合には、Nは10程度になりう
る。
【0029】超短光パルスが媒体内を伝搬する時は、群
速度分散k(2)と、自己位相変調との結合効果の結果
として、その形状はかなり変化する。ファイバの異常分
散領域においては、パルスは圧縮または分割されうる
が、これは、ある臨界電力レベルにおける高次ソリトン
の特性である。正常分散領域においては、光波破壊とし
て知られる現象の結果として、パルスはスペクトルサイ
ドロープを含む両翼内に高速発振を生じうる。強いポン
ピングパルスと共に伝搬する弱いプローブパルスの1端
縁近くの高速発振は、GVDとXPMとの結合効果から
生じうることが示された。
【0030】異常領域における圧縮効果は、弱いプロー
ブパルスの周波数チャープが強いポンピングパルスによ
って誘導されることを除外すれば、ソリトン効果圧縮と
同じである。プローブパルスが圧縮されるためには、2
つのパルス間の初期遅延が0でなくてはならないことは
明らかである。
【0031】図1は、DFWMを生ぜしめるために、プ
ローブパルスとポンピングパルスとの間の正規化遅延が
=2でありかつΔk=0である場合の、正常分散領
域内にある単一ポンピングパルス(点線の曲線)の下で
のプローブパルス(実線の曲線)に対するDXPM方程
式数6および数7の数値解を示す。最初のパルスの形状
は、ポンピングパルスおよびプローブパルスの双方にお
いてガウス的である。この場合においては、ポンピング
パルスの前端部がプローブパルスの後部に赤方チャープ
を誘導している。赤方チャープした光は速く進むので、
このプロセスは、正常分散領域内でのパルス圧縮を生せ
しめる。プローブパルスは圧縮と共に増幅をも受ける。
しかし、圧縮されたパルスは対称的ではなくなる。
【0032】圧縮されたパルスの品質を改善するために
は、2重ポンピングパルスを使用することができる。図
2は、プローブパルスとポンピングパルスとの間の正規
化された遅延がT=2でありかつΔk=0である場合
の、正常分散領域内にある2重ポンピングパルス(点線
の曲線)の下でのプローブパルス(実線の曲線)に対す
るDXPM方程式数6および数7の数値解を示す。最初
のパルスの形状は、この場合も、ポンピングパルスおよ
びプローブパルスの双方においてガウス的である。この
場合においては、第1ポンピングパルスの後端部がプロ
ーブパルスの前部に青方チャープを誘導し、一方、第2
ポンピングパルスの前端部がプローブパルスの後部に赤
方チャープを誘導する。青色光は赤色光よりも低速度で
進むので、このプロセスは、正常分散領域内での顕著な
パルス圧縮を生ぜしめる。圧縮されたパルスは対称的に
なり、パルス持続時間は1/15に短縮される。弱いプ
ローブパルスはさらに、縮退4波混合の存在により、ポ
ンピングパルスによって増幅される。この増幅は、圧縮
されたパルスの品質をさらに改善する。この増幅は、相
互作用の長さによる。上述の場合においては、プローブ
パルスの0.05における出力エネルギーは、その入力
値の約2.3倍になる。電力利得は約30倍である。
【0033】図3は、図2に示されているパルス配置に
おけるスペクトルの変化を示す。プローブパルスの誘導
チャープは、前部および後部の双方に生じる。パルスの
中央部の周波数は不変のままであり、スペクトル分布の
プロフィールは対称的になって、パルス強度の大部分は
入力周波数付近にある。
【0034】図4には、DFWMを伴うDXPMを用い
る超短レーザパルスの圧縮および増幅と、パルスの測定
とのための、典型的な実験設備が示されている。
【0035】図4には、DFWMを伴うDXPMを用い
て光パルスの圧縮および増幅を生ぜしめ、またそのよう
にして圧縮および増幅されたパルスを測定するための実
験装置が概略的に示されており、この装置は、本発明の
教示するところに従って構成され、また全体的に参照番
号11によって示されている。
【0036】装置11は、超短(すなわち、ピコ秒また
はフェムト秒)光パルスを発するレーザ13を含む。レ
ーザ13は、例えば、モードロックNd:YAGレーザ
またはGaAs:Si共振トンネルダイオード半導体レ
ーザであればよい。偏光子15は、レーザ13からの光
パルスを直線偏光させるために、パルスの径路に沿って
配置されている。ビームスプリッタ17は、偏光パルス
の径路に沿って配置され、該パルスを径路19および2
1に沿ってそれぞれ進む1対のパルス18−1および1
8−2に分割する。径路19に沿って進むパルスは、ミ
ラー23によって偏向せしめられ、相互相関器25内へ
供給される。
【0037】ローテータ27は径路21に沿って配置さ
れ、この径路を進むパルスの偏光状態をある度数回転さ
せる。好ましくは、ローテータ27は、パルスの偏光状
態を約10°だけ変化させる。
【0038】偏光ビームスプリッタ29は、ローテータ
27の後の径路21に沿って配置され、回転されたパル
スを1対のパルスに分割し、その一方は径路31に沿っ
て進み、他方は径路33に沿って進む。ローテータ27
は、径路31に沿って進むパルスがプローブパルスを構
成し、他の径路に沿って進むパルスよりも強度が弱いよ
うに構成される。これら2つのパルスの相対強度は、ロ
ーテータ27によって与えられる回転角の大きさの関数
である。プローブパルスの、他方のパルスに対する強度
は、ローテータ27の回転角を増加させることによって
増大せしめられる。
【0039】1/4波長板35およびミラー37は、径
路31に沿って配置される。ミラー37は、矢印Aによ
って示されている方向に可動であるので、それからビー
ムスプリッタ29に至る径路長は、所望のように変化
(すなわち、増加または減少)せしめられうる。1/4
波長板35は、径路31に沿って進むビームの偏光状態
を90°変化させる(すなわち、ビームがそれを通過す
る毎に45°変化させる)ので、パルスはミラー37か
ら帰って来た時、ビームスプリッタ29により偏向され
ずに、ビームスプリッタ29を通過する。
【0040】1/4波長板39およびビームスプリッタ
41は、径路33に沿って進むパルスのその径路に沿っ
て配置される。1/4波長板39は、偏光状態を45°
回転させる。ビームスプリッタ41はパルスを、ポンピ
ングパルスとして作用する1対のパルスに分割し、その
一方は径路43に沿って進み、他方は径路45に沿って
進む。好ましくは、これら2つのポンピングパルスの形
状およひ強度は同一ならしめる。ミラー47および49
はそれぞれ、径路43および45のそれぞれに沿って配
置される。これらのミラーは、それぞれ矢印BおよびC
によって示される方向に可動であるので、それらのそれ
ぞれのパルスの径路長は調節されうる。これらの径路長
は、好ましくは、それらが偏光性ビームスプリッタ29
において再結合される時、一方のポンピングパルスがプ
ローブパルスの前端部に重なり、他方のポンピングパル
スがプローブパルスの後端部に重なるように選択され
る。
【0041】2つのポンピングパルス50−1および5
0−2と、プローブパルス50−3とは、径路51に沿
って共に伝搬する。
【0042】径路51に沿って配置された第1レンズ5
3は、それらの3パルスを凝縮された物質55から成る
物体内に集束させる。第2レンズ57は、凝縮された物
質55から成るその物体の他方の側に配置され、それら
のパルスを再コリメートする。プローブパルス50−3
の偏光状態を有する光を選択する偏光子59は、レンズ
57の後の諸パルスの径路に沿って配置される。パルス
50−1および50−2は、パルス50−3とは異なる
偏光状態を有するので、偏光子59は、ポンピングパル
ス50−1および50−2をフィルタ除去する。パルス
50−3は、次に相互相関器25内へ送り込まれ、そこ
でパルス18−1と比較される。
【0043】相互相関器25の構成および動作は、A.
Kalpaxis外により、Rev.Sci.Inst
rum,Vol.53,No.7,pp.960−96
2,July 1992に詳述されている。相互相関器
25は、パルス18−1および50−3の持続時間を比
較する。もしパルス50−3が圧縮されていれば、パル
ス18−1および50−3は部分的に重なり、小さい第
2調波の発生が起こる。これとは対照的に、もしパルス
50−3が圧縮されていなければ、パルス18−1およ
び50−3は完全に重なり、比較的大きい第2調波が発
生する。
【0044】次に、図5には、光パルスの圧縮および増
幅装置の1実施例が概略的に示されており、この装置
は、本発明の教示する所に従って構成され、全体的に参
照番号61により示されている。
【0045】パルスレーザ65からの光パルス63はビ
ームスプリッタ67に入射し、そこで透過パルス69と
反射パルス71とに分割される。ビームスプリッタ67
は、好ましくは、パルス69の強度がパルス71の強度
よりも著しく大であるように構成される。透過パルス6
9は偏光子73によって偏光せしめられ、光遅延装置7
5により遅延せしめられた後に、ビームスプリッタ77
に入射する。
【0046】パルス71の径路に沿って配置された光検
出器79は、パルス71を、半導体パルスレーザ81を
トリガするのに用いられる電気信号に変換する。検出器
79は、例えば光電子増倍管であればよい。例えば衝突
パルスモードロックレーザであるレーザ81は、強い光
パルス83を発射する。パルス83は、パルス63と同
じ周波数を有する。パルス63とパルス83とは共に単
色性のものとするが、これは必要条件ではない。本明細
書および特許請求の範囲において用いられる「単色性」
とは、光パルスが実質的に1つの周波数(または周波数
帯)を有することを意味する。
【0047】パルス83は、偏光子85により、パルス
69と同様に偏光せしめられた後、ビームスプリッタ7
7に入射する。1/4波長板87は、ビームスプリッタ
77を通過するパルス83の一部を構成するパルス88
を45°だけ回転させる。ビームスプリッタ89は、パ
ルス88が1/4波長板87を通過した後に、そのパル
ス88を同一強度の2つのパルス91および93に分割
し、パルス91は透過パルスであり、パルス93は反射
パルスである。1対のミラー95および97はパルス9
1および93のそれぞれの径路に沿って配置される。ミ
ラー95および97は、それぞれ矢印CおよびDによっ
て示される方向に可動であり、それによって後述の理由
のため、パルス91および93の相対径路長を所望のよ
うに変化せしめうる。パルス91および93は、それぞ
れのミラーによって反射された後に、ビームスプリッタ
89によって再結合され、1/4波長板87を通して送
り返され、該1/4波長板において偏光状態をもう一度
45°回転された後、ビームスプリッタ77により、径
路78に沿って反射される。明らかに、パルス91およ
び93はパルス69に対して直角に偏光している。
【0048】径路78に沿って配置されたレンズ99
は、パルス69、91、および93を、凝縮された物質
101から成る物体内へ集束せしめる。凝縮された物質
101は、パルス69と、パルス91および93との間
の伝搬定数の不整合を0とする任意の種類の固体または
液体(例えば非複屈折性材料)であればよい。凝縮され
た物質101の他端部に配置されたレンズ103は、そ
こから出る光パルスを再コリメートする。最後に、パル
ス69の極性を有する光を選択し、パルス91および9
3の極性を有する光は選択しない偏光子105は、レン
ズ103の後に配置されて、、パルス91および93を
フィルタ除去する。
【0049】使用に際しては、パルス63は光遅延装置
75によって遅延せしめられ、パルス69がビームスプ
リッタ77に、パルス83とほぼ同時に到着するように
される。また、パルス91が進む径路長は、パルス93
が進む径路長より十分に長いので、これらがビームスプ
リッタ77において再結合される時は、パルス91はパ
ルス93に対して時間的に遅延せしめられているので、
パルス91はパルス69の後端部に重なり、パルス93
はパルス69の前端部に重なる。本実施例におけるよう
に、ポンピングパルスの形状および振幅が同一である場
合は、弱いパルスと2つのポンピングパルスとの間の重
なりは、弱いパルスが対称的に圧縮されるように、好ま
しくは対称的であるべきである。弱いパルスの圧縮を最
大化する重なりの量は、凝縮された物質の長さおよび凝
縮された物質の1次係数を含む、さまざまな因子に依存
する。
【0050】次に、図6には、光パルスの圧縮および増
幅装置のもう1つの実施例が概略的に示されており、こ
の装置は、本発明の教示する所に従って構成され、全体
的に参照番号131により示されている。
【0051】装置131は、レーザ134からの光パル
スP′を、1対のパルス135および137に分割する
ビームスプリッタ133を含む。ビームスプリッタ13
3は、ビームスプリッタ67と同様の、4%ビームスプ
リッタである。パルス135は偏光子139により偏光
せしめられ、光遅延装置141により遅延せしめられた
後、ビームスプリッタ143に入射し、そこで、該パル
スは径路145に沿って進む透過パルス144と、径路
147に沿って進む反射パルス149とに分割される。
【0052】パルス137の径路に沿って配置された検
出器146は、パルス137を、レーザ148のトリガ
に用いられる電気信号に変換する。検出器146は、例
えば光電子増倍管であればよい。好ましくは衝突パルス
モードロックレーザであるレーザ148は、強い光パル
ス149を発射する。光パルス149は偏光子151に
よって偏光せしめられた後、ビームスプリッタ143を
通過する。それから出たパルスは、1/4波長板153
を通過してミラー155に入射する。ミラー155によ
り反射されたパルスは、次にビームスプリッタ143に
よって反射され、その反射されたビームは、パルス14
4と共に径路145に沿って進む。径路145に沿って
配置されたレンズ157は、パルス144および149
を凝縮された物質159から成る物体内へ集束せしめ
る。凝縮された物質159は、好ましくは非複屈折性材
料であり、特に、非複屈折性光ファイバまたは結晶、ま
たは等方性液体または他の材料で、パルス144および
149の間の伝搬定数の不整合を0ならしめるものであ
る。もし凝縮された物質159が複屈折性材料である場
合には、それら2パルス間の伝搬定数の不整合が確実に
0に等しくなるように、装置の他のパラメータが調節さ
れる。レンズ161は、凝縮された物質159の反対側
端部に配置され、それらのパルスを再コリメートする。
パルス144の偏光状態を有する光を選択する偏光子1
63は、それらのパルスの径路に沿って、レンズ161
の後に配置される。パルス149は、パルス144とは
異なる偏光状態を有するので、パルス149は偏光子1
63によりフィルタ除去される。
【0053】使用に際しては、パルス135は光遅延装
置143によって遅延せしめられ、パルス135がパル
ス149とほぼ同時にビームスプリッタ143に到着す
るようにされる。
【0054】ビームスプリッタ143においては、図示
されているように、パルス149がパルス144の前端
部に重なるように、パルス144はパルス149に結合
せしめられる。
【0055】次に、図7には、本発明の教示する所に従
って構成された光通信装置が全体的に参照番号171に
よって示されて、図示されている。
【0056】装置171は、信号光パルス174を発生
するパルスレーザなどの信号源173を含む。装置17
1はまた、信号源173からのパルス174を遠方の場
所へ伝送する、複数のある長さの長距離光ファイバ17
5と、パルスが信号源173から該長距離光ファイバを
経て伝送される途中で起こるパルスの振幅の損失および
広がりを補償するための、複数のパルス圧縮および増幅
ユニット177と、をも含む。ユニット177の構成
は、ユニット61と同一である。図からわかるように、
ファイバ175は直列に配置され、それぞれのファイバ
対は、パルス圧縮および増幅ユニット177によって分
離されている。このようにして、パルスがファイバを通
過する時、振幅を損失し、また広がる毎に、該パルスは
次の圧縮および増幅ユニット177により増幅されかつ
圧縮される。
【0057】以上においては、本発明を実施例に関連し
て説明したが、本技術分野に習熟した者ならば、本発明
の範囲または精神を逸脱することなく、改変および変形
を施しうることを理解すべきである。従って、実施例に
関する以上の説明は、限定的な意味に解釈されるべきで
はなく、本発明は特許請求の範囲およひそれと同等のも
のにより最もよく定められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】N=30かつT=2の場合の、伝搬長に沿っ
ての正常分散領域における単一ポンピングパルスによる
縮退相互位相変調(DXPM)の下での、単一プローブ
パルスの包絡線形状の変化を示す図である。実線は、1
0倍に拡大されたプローブパルスの形状の進展を示す。
点線は、ポンピングパルスの形状の進展を示す。
【図2】N=30かつT=2の場合の、伝搬長に沿っ
ての正常分散領域における2重ポンピングパルスによる
DXPMの下での、単一プローブパルスの包絡線形状の
変化を示す図である。実線は、10倍に拡大されたプロ
ーブパルスの形状の進展を示す。点線は、ポンピングパ
ルスの形状の進展を示す。
【図3】2重DXPMにおけるスペクトル分布を示す。
実線は、10倍に拡大されたプローブパルスのプロフィ
ールである。点線は、ポンピングパルスのスペクトルの
プロフィールであり、これはN=30かつT=2の場
合のものである。
【図4】本発明の原理を確認するのに用いられる実験装
置の概略図である。
【図5】本発明の教示する所に従って構成された、光パ
ルスの圧縮および増幅ユニットの1実施例を示す概略図
である。
【図6】図5に示されている光パルスの圧縮および増幅
ユニットの改変されたものの概略図である。
【図7】図5に示されている光パルスの圧縮および増幅
ユニットを用いて、本発明の教示により構成された光通
信装置の1実施例の概略図である。
【符号の説明】
61 光パルスの圧縮および増幅装置 69 光パルス 73 偏光子 77 ビームスプリッタ 78 径路 81 レーザ 85 偏光子 87 1/4波長板 89 ビームスプリッタ 91 光パルス 93 光パルス 95 ミラー 97 ミラー 101 凝縮された物質 105 偏光子 171 光通信装置 173 信号源 174 信号光パルス 175 長距離光ファイバ 177 パルス圧縮および増幅ユニット
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月20日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 超短レーザパルスの圧縮および増幅の
方法および装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超短レーザパルスの圧
縮および増幅の方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ここで用いられる「超短レーザパルス」
という用語は、レーザから発射されるほぼピコ秒または
フェムト秒の大きさの光パルスの呼称である。
【0003】強い超短レーザパルスが凝縮された物質内
を伝搬する時、それはその物質の原子および分子配置を
一時的にひずませる。物質のこのひずみは、その物質の
屈折率を瞬間的に変化させる。屈折率のこの変化は、伝
搬する強いパルスの強度に正比例する。物質の屈折率の
変化はさらに、伝搬する強い光パルスの位相変化を起こ
す。その位相変化は、パルス包絡線内における周波数掃
引を起こし、その結果通常は、パルスの後端部において
は青方偏移が、パルスの前端部においては赤方偏移が起
こる。通常は、その効果はパルスのスペクトルの拡大と
なり、その結果超連続体が発生する。伝搬する強い光パ
ルスに対するこのスペクトル的効果は、通常自己位相変
調効果と呼はれる。
【0004】凝縮された物質中を伝搬する強い超短レー
ザパルスは、自己位相変調を受けるほかに、自己集束、
すなわちパルス断面の縮径化、を受ける。自己集束は、
通常は、光パルスの強度がその中心部において最大であ
り、その外縁部において最小であるために起こる。nは
パルス強度に正比例するので、パルスの中心部は、パル
スの外縁部におけるよりも大きい物質屈折率の変化を起
こす。従って、パルスの中心部はその外縁部よりも低速
度で進み、外縁部をしてパルスの中心部に向かって曲が
り込ましめる。この効果がビームを集束させる。
【0005】凝縮された物質内を伝搬する強い超短レー
ザパルスは、自己位相変調および自己集束を受けるほか
に、共に伝搬する弱い光パルスの位相変調および/また
は集束を誘導するためにも用いられうる。これらの現象
は、通常それぞれ相互位相変調および誘導集束と呼ばれ
る。
【0006】相互位相変調は、周波数偏移(すなわち、
青方偏移または赤方偏移)またはスペクトル拡大(すな
わち、超連続体発生)を起こし、その特定効果は、弱い
パルスと強いパルスとが物質中を伝搬する相対時刻に依
存する。例えば、もし強いパルスが弱いパルスよりも大
きい波長を有すれば、強いパルスは、より速く物質中を
進む。従って、強いパルスと弱いパルスとが同時に物質
内へ送られて伝搬すれば、弱いパルスは、強いパルスの
後端部によって起こされる屈折率の変化に強くさらされ
る。(これは通常、後部ウォークオフ(Walk−of
f)と呼ばれる)。後部ウォークオフによって起こるの
は、弱いパルスの青方偏移である。同様にして、もし弱
いパルスが強いパルスより前に物質内へ送られて伝搬す
れば、弱いパルスは、強いパルスの前端部による屈折率
変化の効果を受ける(前部ウォークオフ)。前部ウォー
クオフによって起こるのは、弱いパルスの赤方偏移であ
る。最後に、もし弱いパルスと強いパルスとが物質内へ
送られて、弱いパルスが強いパルスの後端部および前端
部の双方によって起こされる屈折率の変化にさらされる
(すなわち対称的ウォークオフまたは無ウォークオフ)
ように伝搬すれば、弱いパルスはスペクトル的に赤方お
よび青方の双方へ拡大される。
【0007】相互位相変調から起こるスペクトルの変化
は、弱いパルスが分散性媒体(すなわち光ファイバ)ま
たは分散性の光学的成分(すなわちグレーティングまた
はプリズム)内へ伝搬した時に、その弱いパルスの時間
的なプロフィールの変化を生ぜしめる。例えば、もし相
互位相変調の結果、弱いパルスのスペクトルの拡大が起
これば、グレーティング対を通してその弱いパルスがさ
らに伝搬すると、(パルス後部においてXPMによって
発生した)その青方偏移した周波数に対し、(パルス前
部においてXPMによって発生した)その赤方偏移した
周波数が低速化され、従って弱いパルスのパルス持続時
間は短縮される。
【0008】相互位相変調はまた、共に伝搬する弱いパ
ルスの空間的分布を変化させるためにも用いられる。こ
の効果は、強いパルスが空間的に変化する非線形屈折率
を発生する時に起こる。例えば、空間的なガウス分布を
なす強度を有するポンピングパルスは、弱いパルスの伝
搬軸上に高い屈折率を発生せしめる。その結果、その弱
いパルスの外縁部はパルスの中心部に向かって曲がり込
み、その弱いパルスは集束する。
【0009】技術用語としての相互位相変調は、一般に
相互位相変調および誘導集束の双方を呼ぶ用語としてし
ばしば用いられる。
【0010】凝縮された物質は、本技術分野においては
周知である。凝縮された物質の例としては、BK−7ガ
ラス、CdSe、液体Cs、NaCl結晶、ドープさ
れたガラス、半導体バルクおよび量子構造、ガラス内の
微結晶半導体粒子、ポリジアセチレン有機重合体、およ
び光ファイバがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光パ
ルスの圧縮および増幅の方法および装置を提供すること
である。
【0012】本発明のもう1つの目的は、グレーティン
グまたはプリズムを使用しない、光パルスの圧縮および
増幅の方法および装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1光パルスの
圧縮および増幅方法は、1つの偏光モードにより該第1
光パルスを偏光せしめるステップと、それぞれが該第1
光パルスと同じ周波数および該第1光パルスより大きい
強度を有しかつ他の偏光状態に偏光せしめられている第
2および第3の光パルスを発生せしめるステップと、該
第2パルスが前記第1パルスの前端部に重なり、該第3
パルスが該第1パルスの後端部に重なるようにし、該第
1パルスと該第2および第3パルスのそれぞれとの間の
伝搬定数の不整合が約0であるようにして、該第2およ
び第3光パルスを共に凝縮された物質から成る物体中を
伝搬せしめることによって前記第1光パルスが該凝縮さ
れた物質中を通過する時圧縮されかつ増幅されるように
するステップと、を含む。
【0014】本発明の第1光パルスの圧縮および増幅装
置は、該第1光パルスを1つの偏光モードで偏光せしめ
る手段と、それぞれが前記第1光パルスと同じ周波数
と、圧縮されかつ増幅されるべき前記第1光パルスより
大きい強度と、を有し、他の偏光モードで偏光せしめら
れている第2および第3の光パルスを発生する手段と、
該3パルスを重なり合う関係をもって共通径路に沿って
進むように組合わせる手段と、該共通径路に沿って配置
された凝縮された物質と、を含み、前記3パルスの間の
伝搬定数の不整合が約0であり、それによって前記凝縮
された物質を通過する時に前記第1光パルスが圧縮さ
れ、かつ増幅されるようになっている。
【0015】さまざまな特徴、目的、および利点は、以
下の説明において明らかにされる。その説明において
は、説明の一部をなす添付図面が参照され、該図面には
本発明の特定の実施例が図示されている。それらの実施
例は、本技術分野に習熟した者が本発明を実施しうるに
十分なように詳述されるが、他の実施例も利用されうる
こと、また本発明の範囲を逸脱することなく、構造上の
変更がなされうること、を理解すべきである。従って、
以下の詳細な説明は、限定的な意味を有するものと解釈
されるべきではなく、本発明の範囲は、特許請求の範囲
により最もよく定められるものである。添付図面におい
て、同じ参照番号は同じ部品を示す。
【0016】
【実施例】本発明は、相互位相変調(XPM)および縮
退4波混合(DFWM)を利用した、光パルスの圧縮お
よび増幅の方法および装置に関する。
【0017】弱い光パルスが強い光パルスと共に媒体内
を伝搬する時には、弱いパルスの位相は、強いパルスに
起因する屈折率の時間的変化により変調されうる。この
プロセスは、相互位相変調(XPM)と呼ばれる。XP
Mは、誘導されたラマン散乱パルスの発生、第2調波発
生パルス、および誘導された4光子混合パルスにとって
固有のものである。XPMは、超短プローブパルスの時
間的、スペクトル的、および空間的性質の制御に用いら
れうる。XPMは、縮退4波混合(DFWM)を伴うこ
とができ、これははブローブパルスの増幅を起こす。
【0018】本発明によれば、周波数は同じであるが、
偏光状態と強度とは異なる2つの光パルスは、凝縮され
た物質中において、弱い方のパルスの圧縮および増幅を
生じるように相互作用する。これは、今後、縮退4波混
合(DFWM)に結合した縮退相互位相変調(DXP
M)と呼ばれる。
【0019】基礎となる理論を以下に述べる。2つのパ
ルスの全電界は次の形に書ける。
【0020】
【数1】
【0021】ゆっくり変化する包絡線近似を用いると、
2つの偏光成分を支配する次の連立非線形波動方程式が
得られる。
【0022】
【数2】
【数3】 ただし、νgxおよびνgyは、それぞれx軸およびy
軸に沿って偏光している光の群速度であり、k(2)
群速度分散であり、n=3X(3)xxxx/δnは
非線形屈折率であり、Δk=k−kは2つの直角方
向に偏光している光波の間の伝搬定数不整合である。
【0023】数2または数3における最後の項は、縮退
4波混合(DFWM)であり、これが振幅および位相を
変調する。DXPMプロセスの強度は、ビート長L
2π(k−k)によって表わされることを特徴とす
る、直角方向に偏光しているポンピングパルスとプロー
ブパルスとの間の位相整合の程度に依存する。もし、媒
体の長さL≫Lであれば、数2および数3の最後の項
は無視されうる。DXPMの結合項はXPMの結合項よ
り弱い。そのわけは、交差項の係数がXPMの場合は2
であるのに対して、DXPMの場合は2/3であるから
である。異なる周波数の2つの光波間のXPMに対する
全ての解は、因子2を2/3に置換すればこのDXPM
の場合にも成立する。非複屈折性媒体の場合におけるよ
うな、ある場合には、Δkは0と仮定されうる。この条
件(Δk=0)のもとでは、DFWM項A
ら振幅変調および位相変調への寄与を考慮しなくてはな
らない。
【0024】縮退の場合に数1および数2の方程式を解
くのには数値解析が用いられ、その場合には解析を簡単
化するために、弱いプローブパルスのSPMは無視さ
れ、νgx=νgy=νが仮定される。次の無次元の
変数を導入する。
【0025】
【数4】 ただし、
【数5】 は分散長であってパルス持続時間はこの長さ上において
分散効果により約40%増大するのであり、τ=(t−
z/ν)であり、Tはパルス持続時間の1/cであ
り、Acffは有効断面積であり、Pは入力パルスの
ピーク電力である。
【0026】連立非線形波動方程式である数2および数
3は、次のようになる。
【0027】
【数6】
【数7】 ただし、
【数8】 であり、
【数9】 は非線形長である。
【0028】分散項の符号の選択はk(2)の符号に依
存し、正常GVD(k(2)>0)の場合は+符号とな
り、以上GVD(k(2)<0)の場合は−符号とな
る。例えば、λ<1.33μmがシリカファイバに対す
る正常分散領域である。λ=0.53μmにおいて群速
度分散k(2)は約0.06ps/mとなる。数5か
らT=100fsに対してはL〜0.1mとなる。
単一モードファイバでP〜1000Wの場合は、数9
からLNL=0.1mとなる。これらの値を数8に代入
すると、N〜1であることがわかる。ガラスファイバの
場合は、λ>1.3μmが異常分散領域となる。λ=
1.55μmにおいては、k(2)〜−0.02ps
/mとなる。この場含は、T=100fsに対してはL
〜0.5mとなり、P=1000Wに対してはL
NL〜0.1mとなる。従って、N〜1となる。N=1
は基本ソリトン(Soliton)に対応し、N>1は
高次ソリトンに対応する。液体サンプルの場合には、ポ
ンピングパルスのピーク電力は、固体内のそれより著し
く高くなりうる。この場合には、Nは10程度になりう
る。
【0029】超短光パルスが媒体内を伝搬する時は、群
速度分散k(2)と、自己位相変調との結合効果の結果
として、その形状はかなり変化する。ファイバの異常分
散領域においては、パルスは圧縮または分割されうる
が、これは、ある臨界電力レベルにおける高次ソリトン
の特性である。正常分散領域においては、光波破壊とし
て知られる現象の結果として、パルスはスペクトルサイ
ドローブを含む両翼内に高速発振を生じうる。強いポン
ピングパルスと共に伝搬する弱いプローブパルスの1端
縁近くの高速発振は、GVDとXPMとの結合効果から
生じうることが示された。
【0030】異常領域における圧縮効果は、弱いプロー
ブパルスの周波数チャープが強いポンピングパルスによ
って誘導されることを除外すれば、ソリトン効果圧縮と
同じである。プローブパルスが圧縮されるためには、2
つのパルス間の初期遅延が0でなくてはならないことは
明らかである。
【0031】図1は、DFWMを生ぜしめるために、プ
ローブパルスとポンピングパルスとの間の正規化遅延が
=2でありかつΔk=0である場合の、正常分散領
域内にある単一ポンピングパルス(点線の曲線)の下で
のプローブパルス(実線の曲線)に対するDXPM方程
式数6および数7の数値解を示す。最初のパルスの形状
は、ポンピングパルスおよびプローブパルスの双方にお
いてガウス的である。この場合においては、ポンピング
パルスの前端部がプローブパルスの後部に赤方チャープ
を誘導している。赤方チャープした光は速く進むので、
このプロセスは、正常分散領域内でのパルス圧縮を生ぜ
しめる。プローブパルスは圧縮と共に増幅をも受ける。
しかし、圧縮されたパルスは対称的ではなくなる。
【0032】圧縮されたパルスの品質を改善するために
は、2重ポンピングパルスを使用することができる。図
2は、プローブパルスとポンピングパルスとの間の正規
化された遅延がT=2でありかつΔk=0である場合
の、正常分散領域内にある2重ポンピングパルス(点線
の曲線)の下でのプローブパルス(実線の曲線)に対す
るDXPM方程式数6および数7の数値解を示す。最初
のパルスの形状は、この場合も、ポンピングパルスおよ
びプローブパルスの双方においてガウス的である。この
場合においては、第1ポンピングパルスの後端部がプロ
ーブパルスの前部に青方チャープを誘導し、一方、第2
ポンピングパルスの前端部がプローブパルスの後部に赤
方チャープを誘導する。青色光は赤色光よりも低速度で
進むので、このプロセスは、正常分散領域内での顕著な
パルス圧縮を生ぜしめる。圧縮されたパルスは対称的に
なり、パルス持続時間は1/15に短縮される。弱いプ
ローブパルスはさらに、縮退4波混合の存在により、ポ
ンピングパルスによって増幅される。この増幅は、圧縮
されたパルスの品質をさらに改善する。この増幅は、相
互作用の長さによる。上述の場合においては、プローブ
パルスの0.05における出力エネルギーは、その入力
値の約2.3倍になる。電力利得は約30倍である。
【0033】図3は、図2に示されているパルス配置に
おけるスペクトルの変化を示す。プローブパルスの誘導
チャープは、前部および後部の双方に生じる。パルスの
中央部の周波数は不変のままであり、スペクトル分布の
プロフィールは対称的になって、パルス強度の大部分は
入力周波数付近にある。
【0034】図4には、DFWMを伴うDXPMを用い
る超短レーザパルスの圧縮および増幅と、パルスの測定
とのための、典型的な実験設備が示されている。
【0035】図4には、DFWMを伴うDXPMを用い
て光パルスの圧縮および増幅を生ぜしめ、またそのよう
にして圧縮および増幅されたパルスを測定するための実
験装置が概略的に示されており、この装置は、本発明の
教示するところに従って構成され、また全体的に参照番
号11によって示されている。
【0036】装置11は、超短(すなわち、ピコ秒また
はフェムト秒)光パルスを発するレーザ13を含む。レ
ーザ13は、例えば、モードロックNd:YAGレーザ
またはGaAs:Si共振トンネルダイオード半導体レ
ーザであればよい。偏光子15は、レーザ13からの光
パルスを直線偏光させるために、パルスの径路に沿って
配置されている。ビームスプリッタ17は、偏光パルス
の径路に沿って配置され、該パルスを径路19および2
1に沿ってそれぞれ進む1対のパルス18−1および1
8−2に分割する。径路19に沿って進むパルスは、ミ
ラー23によって偏向せしめられ、相互相関器25内へ
供給される。
【0037】ローテータ27は径路21に沿って配置さ
れ、この径路を進むパルスの偏光状態をある度数回転さ
せる。好ましくは、ローテータ27は、パルスの偏光状
態を約10°だけ変化させる。
【0038】偏光ビームスプリッタ29は、ローテータ
27の後の径路21に沿って配置され、回転されたパル
スを1対のパルスに分割し、その一方は径路31に沿っ
て進み、他方は径路33に沿って進む。ローテータ27
は、径路31に沿って進むパルスがプローブパルスを構
成し、他の径路に沿って進むパルスよりも強度が弱いよ
うに構成される。これら2つのパルスの相対強度は、ロ
ーテータ27によって与えられる回転角の大きさの関数
である。プローブパルスの、他方のパルスに対する強度
は、ローテータ27の回転角を増加させることによって
増大せしめられる。
【0039】1/4波長板35およびミラー37は、径
路31に沿って配置される。ミラー37は、矢印Aによ
って示されている方向に可動であるので、それからビー
ムスプリッタ29に至る径路長は、所望のように変化
(すなわち、増加または減少)せしめられうる。1/4
波長板35は、径路31に沿って進むビームの偏光状態
を90°変化させる(すなわち、ビームがそれを通過す
る毎に45°変化させる)ので、パルスはミラー37か
ら帰って来た時、ビームスプリッタ29により偏向され
ずに、ビームスプリッタ29を通過する。
【0040】1/4波長板39およびビームスプリッタ
41は、径路33に沿って進むパルスのその径路に沿っ
て配置される。1/4波長板39は、偏光状態を45°
回転させる。ビームスプリッタ41はパルスを、ポンピ
ングパルスとして作用する1対のパルスに分割し、その
一方は径路43に沿って進み、他方は径路45に沿って
進む。好ましくは、これら2つのポンピングパルスの形
状および強度は同一ならしめる。ミラー47および49
はそれぞれ、径路43および45のそれぞれに沿って配
置される。これらのミラーは、それぞれ矢印BおよびC
によって示される方向に可動であるので、それらのそれ
ぞれのパルスの径路長は調節されうる。これらの径路長
は、好ましくは、それらが偏光性ビームスプリッタ29
において再結合される時、一方のポンピングパルスがプ
ローブパルスの前端部に重なり、他方のポンピングパル
スがプローブパルスの後端部に重なるように選択され
る。
【0041】2つのポンピングパルス50−1および5
0−2と、プローブパルス50−3とは、径路51に沿
って共に伝搬する。
【0042】径路51に沿って配置された第1レンズ5
3は、それらの3パルスを凝縮された物質55から成る
物体内に集束させる。第2レンズ57は、凝縮された物
質55から成るその物体の他方の側に配置され、それら
のパルスを再コリメートする。プローブパルス50−3
の偏光状態を有する光を選択する偏光子59は、レンズ
57の後の諸パルスの径路に沿って配置される。パルス
50−1および50−2は、パルス50−3とは異なる
偏光状態を有するので、偏光子59は、ポンピングパル
ス50−1および50−2をフィルタ除去する。パルス
50−3は、次に相互相関器25内へ送り込まれ、そこ
でパルス18−1と比較される。
【0043】相互相関器25の構成および動作は、A.
Kalpaxis外により、Rev.Sci.Inst
rum,Vol.53,No.7,pp.960−96
2,July 1992に詳述されている。相互相関器
25は、パルス18−1および50−3の持続時間を比
較する。もしパルス50−3が圧縮されていれば、パル
ス18−1および50−3は部分的に重なり、小さい第
2調波の発生が起こる。これとは対照的に、もしパルス
50−3が圧縮されていなければ、パルス18−1およ
び50−3は完全に重なり、比較的大きい第2調波が発
生する。
【0044】次に、図5には、光パルスの圧縮および増
幅装置の1実施例が概略的に示されており、この装置
は、本発明の教示する所に従って構成され、全体的に参
照番号61により示されている。
【0045】パルスレーザ65からの光パルス63はビ
ームスプリッタ67に入射し、そこで透過パルス69と
反射パルス71とに分割される。ビームスプリッタ67
は、好ましくは、パルス69の強度がパルス71の強度
よりも著しく大であるように構成される。透過パルス6
9は偏光子73によって偏光せしめられ、光遅延装置7
5により遅延せしめられた後に、ビームスプリッタ77
に入射する。
【0046】パルス71の径路に沿って配置された光検
出器79は、パルス71を、半導体パルスレーザ81を
トリガするのに用いられる電気信号に変換する。検出器
79は、例えば光電子増倍管であればよい。例えば衝突
パルスモードロックレーザであるレーザ81は、強い光
パルス83を発射する。パルス83は、パルス63と同
じ周波数を有する。パルス63とパルス83とは共に単
色性のものとするが、これは必要条件ではない。本明細
書および特許請求の範囲において用いられる「単色性」
とは、光パルスが実質的に1つの周波数(または周波数
帯)を有することを意味する。
【0047】パルス83は、偏光子85により、パルス
69と同様に偏光せしめられた後、ビームスプリッタ7
7に入射する。1/4波長板87は、ビームスプリッタ
77を通過するパルス83の一部を構成するパルス88
を45°だけ回転させる。ビームスプリッタ89は、パ
ルス88が1/4波長板87を通過した後に、そのパル
ス88を同一強度の2つのパルス91および93に分割
し、パルス91は透過パルスであり、パルス93は反射
パルスである。1対のミラー95および97はパルス9
1および93のそれぞれの径路に沿って配置される。ミ
ラー95および97は、それぞれ矢印CおよびDによっ
て示される方向に可動であり、それによって後述の理由
のため、パルス91および93の相対径路長を所望のよ
うに変化せしめうる。パルス91および93は、それぞ
れのミラーによって反射された後に、ビームスプリッタ
89によって再結合され、1/4波長板87を通して送
り返され、該1/4波長板において偏光状態をもう一度
45°回転された後、ビームスプリッタ77により、径
路78に沿って反射される。明らかに、パルス91およ
び93はパルス69に対して直角に偏光している。
【0048】径路78に沿って配置されたレンズ99
は、パルス69、91、および93を、凝縮された物質
101から成る物体内へ集束せしめる。凝縮された物質
101は、パルス69と、パルス91および93との間
の伝搬定数の不整合を0とする任意の種類の固体または
液体(例えば非複屈折性材料)であればよい。凝縮され
た物質101の他端部に配置されたレンズ103は、そ
こから出る光パルスを再コリメートする。最後に、パル
ス69の極性を有する光を選択し、パルス91および9
3の極性を有する光は選択しない偏光子105は、レン
ズ103の後に配置されて、、パルス91および93を
フィルタ除去する。
【0049】使用に際しては、パルス63は光遅延装置
75によって遅延せしめられ、パルス69がビームスプ
リッタ77に、パルス83とほぼ同時に到着するように
される。また、パルス91が進む径路長は、パルス93
が進む径路長より十分に長いので、これらがビームスプ
リッタ77において再結合される時は、パルス91はパ
ルス93に対して時間的に遅延せしめられているので、
パルス91はパルス69の後端部に重なり、パルス93
はパルス69の前端部に重なる。本実施例におけるよう
に、ポンピングパルスの形状および振幅が同一である場
合は、弱いパルスと2つのポンピングパルスとの間の重
なりは、弱いパルスが対称的に圧縮されるように、好ま
しくは対称的であるべきである。弱いパルスの圧縮を最
大化する重なりの量は、凝縮された物質の長さおよび凝
縮された物質の1次係数を含む、さまざまな因子に依存
する。
【0050】次に、図6には、光パルスの圧縮および増
幅装置のもう1つの実施例が概略的に示されており、こ
の装置は、本発明の教示する所に従って構成され、全体
的に参照番号131により示されている。
【0051】装置131は、レーザ134からの光パル
スP′を、1対のパルス135および137に分割する
ビームスプリッタ133を含む。ビームスプリッタ13
3は、ビームスプリッタ67と同様の、4%ビームスプ
リッタである。パルス135は偏光子139により偏光
せしめられ、光遅延装置141により遅延せしめられた
後、ビームスプリッタ143に入射し、そこで、該パル
スは径路145に沿って進む透過パルス144と、径路
147に沿って進む反射パルス149とに分割される。
【0052】パルス137の径路に沿って配置された検
出器146は、パルス137を、レーザ148のトリガ
に用いられる電気信号に変換する。検出器146は、例
えば光電子増倍管であれはよい。好ましくは衝突パルス
モードロックレーザであるレーザ148は、強い光パル
ス149を発射する。光パルス149は偏光子151に
よって偏光せしめられた後、ビームスプリッタ143を
通過する。それから出たパルスは、1/4波長板153
を通過してミラー155に入射する。ミラー155によ
り反射されたパルスは、次にビームスプリッタ143に
よって反射され、その反射されたビームは、パルス14
4と共に径路145に沿って進む。径路145に沿って
配置されたレンズ157は、パルス144および149
を凝縮された物質159から成る物体内へ集束せしめ
る。凝縮された物質159は、好ましくは非複屈折性材
料であり、特に、非複屈折性光ファイバまたは結晶、ま
たは等方性液体または他の材料で、パルス144および
149の間の伝搬定数の不整合を0ならしめるものであ
る。もし凝縮された物質159が複屈折性材料である場
合には、それら2パルス間の伝搬定数の不整合が確実に
0に等しくなるように、装置の他のパラメータが調節さ
れる。レンズ161は、凝縮された物質159の反対側
端部に配置され、それらのパルスを再コリメートする。
パルス144の偏光状態を有する光を選択する偏光子1
63は、それらのパルスの径路に沿って、レンズ161
の後に配置される。パルス149は、パルス144とは
異なる偏光状態を有するので、パルス149は偏光子1
63によりフィルタ除去される。
【0053】使用に際しては、パルス135は光遅延装
置143によって遅延せしめられ、パルス135がパル
ス149とほぼ同時にビームスプリッタ143に到着す
るようにされる。
【0054】ビームスプリッタ143においては、図示
されているように、パルス149がパルス144の前端
部に重なるように、パルス144はパルス149に結合
せしめられる。
【0055】次に、図7には、本発明の教示する所に従
って構成された光通信装置が全体的に参照番号171に
よって示されて、図示されている。
【0056】装置171は、信号光パルス174を発生
するパルスレーザなどの信号源173を含む。装置17
1はまた、信号源173からのパルス174を遠方の場
所へ伝送する、複数のある長さの長距離光ファイバ17
5と、パルスが信号源173から該長距離光ファイバを
経て伝送される途中で起こるパルスの振幅の損失および
広がりを補償するための、複数のパルス圧縮および増幅
ユニット177と、をも含む。ユニット177の構成
は、ユニット61と同一である。図からわかるように、
ファイバ175は直列に配置され、それぞれのファイバ
対は、パルス圧縮および増幅ユニット177によって分
離されている。このようにして、パルスがファイバを通
過する時、振幅を損失し、また広がる毎に、該パルスは
次の圧縮および増幅ユニット177により増幅されかつ
圧縮される。
【0057】以上においては、本発明を実施例に関連し
て説明したが、本技術分野に習熟した者ならば、本発明
の範囲または精神を逸脱することなく、改変および変形
を施しうることを理解すべきである。従って、実施例に
関する以上の説明は、限定的な意味に解釈されるべきで
はなく、本発明は特許請求の範囲およびそれと同等のも
のにより最もよく定められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】N=30かつT=2の場合の、伝搬長に沿っ
ての正常分散領域における単一ポンピングパルスによる
縮退相互位相変調(DXPM)の下での、単一プローブ
パルスの包絡線形状の変化を示す図である。実線は、1
0倍に拡大されたプローブパルスの形状の進展を示す。
点線は、ポンピングパルスの形状の進展を示す。
【図2】N=30かつT=2の場合の、伝搬長に沿っ
ての正常分散領域における2重ポンピングパルスによる
DXPMの下での、単一プローブパルスの包絡線形状の
変化を示す図である。実線は、10倍に拡大されたプロ
ーブパルスの形状の進展を示す。点線は、ポンピングパ
ルスの形状の進展を示す。
【図3】2重DXPMにおけるスペクトル分布を示す。
実線は、10倍に拡大されたプローブパルスのプロフィ
ールである。点線は、ポンピングパルスのスペクトルの
プロフィールであり、これはN=30かつT=2の場
合のものである。
【図4】本発明の原理を確認するのに用いられる実験装
置の概略図である。
【図5】本発明の教示する所に従って構成された、光パ
ルスの圧縮および増幅ユニットの1実施例を示す概略図
である。
【図6】図5に示されている光パルスの圧縮および増幅
ユニットの改変されたものの概略図である。
【図7】図5に示されている光パルスの圧縮および増幅
ユニットを用いて、本発明の教示により構成された光通
信装置の1実施例の概略図である。
【符号の説明】 61 光パルスの圧縮および増幅装置 69 光パルス 73 偏光子 77 ビームスプリッタ 78 径路 81 レーザ 85 偏光子 87 1/4波長板 89 ビームスプリッタ 91 光パルス 93 光パルス 95 ミラー 97 ミラー 101 凝縮された物質 105 偏光子 171 光通信装置 173 信号源 174 信号光パルス 175 長距離光ファイバ 177 パルス圧縮および増幅ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/10 Z 3/17 (71)出願人 592209593 クアン−ゼン ワン アメリカ合衆国ニューヨーク州,ニューヨ ーク,アパートメント 4−イー ,ダブ リュ.ワンハンドレッドアンドトゥェンテ ィセカンド ストリート 500 (72)発明者 ロバート アール. アルファノ アメリカ合衆国ニューヨーク州,ブロンク ス,インデベンデンス アベニュー 3777 (72)発明者 ピン−ペイ ホ アメリカ合衆国ニューヨーク州,ダグラス トン,シックスティナインス アベニュー 240−42 (72)発明者 クアン−ゼン ワン アメリカ合衆国ニューヨーク州,ニューヨ ーク,アパートメント 4−イー ,ダブ リュ.ワンハンドレッドアンドトゥェンテ ィセカンド ストリート 500

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1光パルスの圧縮および増幅方法であ
    って、 a.該第1光パルスを偏光せしめるステップと、 b.それぞれが前記第1パルスと同じ周波数と、該第1
    パルスより大きい強度と、を有し、該第1パルスとは異
    なる偏光モードで偏光せしめられている第2およひ第3
    の光パルスを発生するステップと、 c.前記第2パルスが前記第1パルスの前端部に重な
    り、前記第3パルスが前記第1パルスの後端部に重なる
    ようにし、該第1パルスと該第2および第3パルスのそ
    れぞれとの間の伝搬定数の不整合が約0であるようにし
    て、該第1光パルスを該第2および第3光パルスと共に
    凝縮された物質中を伝搬せしめるステップと、を含む、
    第1光パルスの圧縮および増幅方法。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2、および第3パルスが超
    短パルスである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記凝縮された物質を通過した後に、前
    記第1パルスを前記第2パルスおよび前記第3パルスか
    ら分離するステップをさらに含む、請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1、第2、および第3パルスがレ
    ーザパルスである、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記第2光パルスの極性と、前記第3光
    パルスの極性とが同じである、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記第2光パルスおよび前記第3光パル
    スが、前記第1光パルスを対称的に圧縮し、かつ増幅す
    る、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記第2光パルスおよび前記第3光パル
    スの形状および振幅が同一である、請求項6記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記第1光パルスが直線偏光しており、
    前記第2光パルスおよび前記第3光パルスが直線偏光
    し、かつ該第1光パルスに対して直交している、請求項
    7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記凝縮された物質が非複屈折性媒体で
    ある、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記凝縮された物質が非複屈折性光フ
    ァイバである、請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記凝縮された物質が非複屈折性結晶
    である、請求項8記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記凝縮された物質が等方性液体であ
    る、請求項8記載の方法。
  13. 【請求項13】 本発明による第1光パルスの圧縮およ
    び増幅装置であって、 a.該第1光パルスを1つの偏光モードで偏光せしめる
    手段と、 b.それぞれが前記第1光パルスと同じ周波数と、該第
    1光パルスより大きい強度と、を有し、他の偏光モード
    で偏光せしめられている第2および第3の光パルスを発
    生する手段と、 c.前記3パルスを重なり合う関係をもって共通径路に
    沿って進むように組合わせる手段と、 d.該共通径路に沿って配置された凝縮された物質と、
    を含み、 e.前記第1パルスと前記第2および第3パルスのそれ
    ぞれとの間の伝搬定数の不整合が約0であり、 f.それによって、前記凝縮された物質を通過する時に
    前記第1光パルスが圧縮され、かつ増幅されるようにな
    っている、第1光パルスの圧縮および増幅装置。
  14. 【請求項14】 前記第2パルスが前記第1パルスの前
    端部に重なり、前記第3パルスが前記第1パルスの後端
    部に重なり、それによって該第2パルスが該第1パルス
    の該前端部を圧縮しかつ増幅し、該第3パルスが該第1
    パルスの該後端部を圧縮しかつ増幅する、請求項13記
    載の装置。
  15. 【請求項15】 前記圧縮されかつ増幅された第1パル
    スを、前記第2パルスおよび前記第3パルスから分離す
    る手段をさらに含む、請求項14記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記第2光パルスの極性と、前記第3
    光パルスの極性とが同じである、請求項15記載の装
    置。
  17. 【請求項17】 前記第2光パルスおよび前記第3光パ
    ルスが、前記第1光パルスを対称的に圧縮し、かつ増幅
    する、請求項16記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記第2光パルスおよび前記第3光パ
    ルスの形状および振幅が同一である、請求項17記載の
    装置。
  19. 【請求項19】 前記第1光パルスと、前記第2光パル
    スと、前記第3光パルスとが、レーザパルスである、請
    求項18記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記凝縮された物質が非複屈折性媒体
    である、請求項19記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記凝縮された物質が非複屈折性光フ
    ァイバである、請求項19記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記凝縮された物質が非複屈折性結晶
    である、請求項19記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記凝縮された物質が等方性液体であ
    る、請求項19記載の装置。
  24. 【請求項24】 a.第1光パルスを発生する手段と、 b.該第1光パルスを1つの位置から他の位置へ伝送す
    るための、該第1光パルスの径路に沿って配置された長
    距離光ファイバであって、該長距離光ファイバを通過す
    る時に該第1光パルスが次第に圧縮解除されかつ増幅損
    失を生じる該長距離光ファイバと、 c.該光ファイバの出口に配置され、前記パルスを増幅
    し、かつ圧縮するパルス圧縮および増幅ユニットと、を
    含む、光通信装置。
  25. 【請求項25】 前記パルス圧縮および増幅ユニット
    が、 a.前記第1光パルスを偏光せしめる手段と、 b.該第1光パルスと同じ周波数を有するが、それとは
    異なる偏光状態を有し、またそれより大きい強度を有す
    る第2光パルスを発生する手段と、 c.前記第1光パルスと同じ周波数を有するが、それと
    は異なる偏光状態を有し、またそれより大きい強度を有
    する第3光パルスを発生する手段と、 d.前記第2パルスが前記第1パルスの前端部に重な
    り、前記第3パルスが前記第1パルスの後端部に重なる
    ように、該第1パルスと、該第2パルスと、該第3パル
    スと、を単一径路に沿って組合わせる手段と、 e.該単一径路に沿って配置された凝縮された物質と、
    を含み、 f.前記第1パルスと、前記第2および第3パルスのそ
    れぞれとの間の伝搬定数の不整合が約0であり、 g.それによって、前記凝縮された物質内を共に伝搬す
    る時に、前記第2パルスが前記第1パルスの前記前端部
    を圧縮しかつ増幅し、前記第3パルスが前記第1パルス
    の前記後端部を圧縮しかつ増幅するようになっており、
    さらに、 h.該圧縮されかつ増幅された第1パルスを、前記第2
    パルスおよび前記第3パルスから分離する偏光手段 を含む、請求項24記載の光通信装置。
  26. 【請求項26】 前記凝縮された物質が非複屈折性光フ
    ァイバである、請求項25記載の光通信装置。
  27. 【請求項27】 前記パルス圧縮および増幅ユニットの
    出力に光学的に結合せしめられた第2長距離光ファイバ
    と、該第2長距離光ファイバの出力に結合せしめられた
    第2パルス圧縮および増幅ユニットと、をさらに含む、
    請求項26記載の光通信装置。
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