JPH07217642A - 情報処理装置のチルトダンパ機構 - Google Patents

情報処理装置のチルトダンパ機構

Info

Publication number
JPH07217642A
JPH07217642A JP1355494A JP1355494A JPH07217642A JP H07217642 A JPH07217642 A JP H07217642A JP 1355494 A JP1355494 A JP 1355494A JP 1355494 A JP1355494 A JP 1355494A JP H07217642 A JPH07217642 A JP H07217642A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
side angle
friction
plate
main body
display unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1355494A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiko Miyazaki
伸彦 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP1355494A priority Critical patent/JPH07217642A/ja
Publication of JPH07217642A publication Critical patent/JPH07217642A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 表示ユニットを備えた表示部が回動可能に連
結している二つ折り情報処理装置において、表示部を任
意の傾斜角度に保持するチルトダンパ30aは、表示部
側アングル31及び本体部側アングル32の摩擦部31
c,32c、複数の可動摩擦板33,35,37、上記
本体部側アングル32に固定される複数の固定摩擦板3
4,36のそれぞれの摩擦部間に高分子樹脂シートから
なる摺動板40を介在して軸方向に押圧装着してなるも
のである。 【効果】 表示部の回動時に、安定した感触のよい摺動
性を得ることができ、きしみ音等の異音の発生もなく安
定したダンパトルク力を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示ユニットを備えた
表示部が本体部に回動可能に連結されている二つ折り情
報処理装置、即ちノート型コンピュータ装置、ブック型
コンピュータ装置、ラップトップ型コンピュータ装置、
上記3タイプのワードプロセッサ装置、ハンディーター
ミナル装置などや、また上位電子システム手帳型コンピ
ュータ装置、携帯電話機などの二つ折り情報処理装置の
チルトダンパ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆるパーソナルコンピュータ
及びワードプロセッサ等の表示部付きコンピュータ装置
をはじめとする情報処理装置は、入力部としてのキーボ
ードと電源装置、FDD及び回路基板等を備えた本体部
と、表示ユニットを備えた表示部とを有している。この
ような情報処理装置において、小型化された携帯用のも
のは、良好な作業状態を確保するため、表示部が、傾斜
角度を任意に設定し得るように本体部に対して回動可能
となっている。
【0003】上記情報処理装置のチルトダンパ機構とし
て、特開平5ー10323号公報には、シャフト(1)
に、機器本体に装着された本体部側アーム(アングル)
(2)及び表示部側アーム(アングル)(3)を取付
け、回動板(4)〜(8)をそれぞれアーム(2),
(3)に係合し、皿バネ(9)とプッシュナット(1
0)によりアームと回動板とを軸方向に押圧して装着さ
せた構造が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の情
報処理装置の開閉機構の課題と技術的原因として以下に
記述する。 表示部側アングル、本体部側アングル、各可動摩擦
板、各固定摩擦板は、鉄、ステンレス等の金属板で形成
されており、これらは、プレス加工にて加工されてい
る。このプレス加工時に上記金属板にどうしても微細な
バリが発生してしまう。また、このプレス加工工程中、
及びチルトダンパの組立中に金属板に微細な異物,切
粉,バリの残渣等がどうしても付着してしまう。この
時、これらの金属板どうしのこすり合わせによって、摩
擦力を得て、ダンパトルク力を得るものに対して、こす
り合わせ面に上記のような微細なバリ、微細な異物,切
粉,バリの残渣等があれば、経時的にこすり合わせ面に
微細な隙間を生じて、ダンパトルク力が弱くなったり、
逆に、経時的に、こすり合わせ面に付着したままこすり
合わされるので、目ずまり等を生じてダンパトルク力が
強くなったり、きしみ音等の異音が発生する問題を招来
する。
【0005】 表示部側アングル、本体部側アング
ル、各可動摩擦板、各固定摩擦板との間のこすり合わせ
面には、摺動性を良くするために、グリスを塗布してい
るが、チルトダンパが回動する時に、各こすり合わせ面
の界面は、摩擦熱により、数十度から数百度まで温度が
上がるので、グリスが蒸発してしまい、経時的には、安
定した感触の良い摺動性が得られなくなり、きしみ音等
の異音発生、安定したダンパトルク力が得られなくなっ
てしまうことを招来する。
【0006】 また、グリスの塗布量は、ディスペン
サー等を用いても、一定量を供給することは難しく、こ
のことにより、グリスの塗布膜厚にばらつきを生じ、個
々のチルトダンパの摺動性にばらつきを生じ、量産の安
定性に欠ける。また、経時的には、安定した感触の良い
摺動性が得られなくなり、きしみ音等の異音発生、安定
したダンパトルクが得られなくなってしまうことを招来
することも考えられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】表示ユニットを備えた表
示部が本体部に回動可能に連結されている二つ折り情報
処理装置において、表示部側に固定される表示部側アン
グル軸方向に切った凹部を有するシャフトを固着し、こ
のシャフトに本体部側に固定された本体側アングルを挿
入し、順次上記シャフトに、凹部に係合する凸部を有す
る複数の可動摩擦板、上記本体部側アングルに固定され
る複数の固定摩擦板を交互に挿入する際、上記表示部側
アングルと本体部側アングルとの摩擦部分、本体部側ア
ングルと可動摩擦板との摩擦部分、及び可動摩擦板と固
定摩擦板との摩擦部分に樹脂シートからなる摺動板を介
在し、プッシュナットで軸方向に押圧装着してなること
を特徴とするものである。
【0008】また、上記摺動板は、超高分子量ポリエチ
レン若しくはポリテトラフルオロエチレン等の樹脂シー
トからなることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】上記のように本装置のチルトダンパ機構は、摩
擦部分に樹脂シートからなる摺動板の介在により、安定
した感触の良い摺動性と共にダンパトルク力を得るもの
である。
【0010】
【実施例】本発明による情報処理装置のチルトダンパ機
構の一実施例を図1乃至図6に基づいて説明する。本実
施例にかかる二つ折り情報処理装置は、図1,図2及び
図3に示すように、携帯用として構成され、本体部1、
表示部2、及び入力部としてのキーボード3を備えてい
る。表示部2は、表示ユニット4が本体部1に対面する
ように設けられ、下部両端付近を中心としてチルトダン
パカバー5a,5b内のチルトダンパ機構30a,30
bを介して回動可能に表示部2と連結されている。
【0011】上記の本体部1の内部には、図示しない電
源装置、FDD及び回路基板等が収容されており、上記
の表示部2には、例えば液晶表示装置からなる表示ユニ
ット4等が収容されている。また、ケーブルカバー6内
には、本体部1の回路基板と表示部2の表示ユニット4
とを接続するケーブル7が収容されている。これら本体
部1及び表示部2は使用時には、図1の状態から図2に
示すように、表示部2は表示ユニット4が見易くなる任
意の傾斜位置に回動される。
【0012】図4に示すように、上記のチルトダンパ機
構30a,30bは、互いの鏡像関係となるような形状
を有している。チルトダンパ機構30a,30bは、表
示部側固定部材としての表示部側アングル31,45
が、ダンパ取付ねじ10,10により、表示部2の後面
キャビネット8のダンパ取付部8a,8bに取り付けら
れることにより、表示部2側に固定されるようになって
いる。後面キャビネット8のダンパ取付部8a,8bに
は、上記のようにチルトダンパ機構30a,30bを取
り付けるためのダンパ取付ねじ孔8c,8cが設けられ
ている。
【0013】また、上記後面キャビネット8には、複数
個のキャビネット組立ねじ12・・・を表示ユニット4
を収容した前面キャビネット9の開口部9a・・・に挿
入した後、後面キャビネット8のキャビネット組立ねじ
孔8d・・・にねじ止めすることにより組み立てられ
る。尚、表示部2の組み立て後、前面キャビネット9の
開口部9a・・・には、キャビネット組立ねじ12・・
・のねじ頭を隠すために、ゴムキャップ13・・・が装
着される。
【0014】上記の表示部2は、図3に示すようにチル
トダンパ機構30a,30bを介して本体部1に連結さ
れる。即ち、チルトダンパ機構30a,30bは、本体
部側固定部材としての本体部側アングル32,46が、
各々2本のダンパ取付ねじ11・・・により、本体部1
のダンパ取付部1a,1bに取り付けられることによ
り、本体部1側に固定されるようになっている。本体部
1のダンパ取付部1a,1bには、上記のようにチルト
ダンパ機構30a,30bを取り付けるためのダンパ取
付ねじ孔1c・・・が設けられている。
【0015】また、本体部1には、表示部2のケーブル
7を接続するためのハーネス取付部1dが設けられてお
り、ケーブル7先端のハーネス7aをハーネス取付部1
dに押し込むことにより、本体部1の回路基板と表示部
2の表示ユニット4とが接続される。本体部1と表示部
2との連結後、ダンパ取付部1dには、ケーブルカバー
6が装着される。以上のようにして、表示部2は本体部
1に対して、チルトダンパ機構30a,30bを介して
回動可能に連結される。
【0016】上記のチルトダンパ機構30a,30bの
構成について、チルトダンパ機構30aを例にして、以
下に説明する。チルトダンパ機構30aは、図5及び図
6に示すように、表示部2側に固定する表示部側アング
ル31、本体部1側に固定する本体部側アングル32、
3枚のリング状の可動摩擦板33,35,37、2枚の
固定摩擦板34,36、リング状の6枚の樹脂シートか
らなる摺動板40・・・、2枚の皿バネ38,38およ
びプッシュナット39で構成されている。
【0017】表示部側アングル31には、上記の各部材
を挿入するためのシャフト31a及び摩擦部31cが設
けられており、このシャフト31aには軸方向に切った
凹部31bが形成されている。また、表示部側アングル
31には、ダンパ取付ねじ10及びキャビネット組立ね
じ12を挿入するための取付穴31d,31dが形成さ
れている。
【0018】本体部側アングル32には、表裏に摩擦部
32c,32c及び立設部32a,32aが設けられて
おり、また、ダンパ取付ねじ11,11を挿入するため
の取付穴32b,32bが形成されている。
【0019】可動摩擦板33,35,37には上記シャ
フト31aの凹部32bと係合する凸部33a,35
a,37aが設けられている。固定摩擦板34,36に
は、上記の本体部側アングル32の立設部32a,32
aと係合する切り込み部34a,36aが設けられてい
る。摺動板40・・・は超高分子量ポリエチレン,ポリ
テトラフルオロエチレン等の耐摩耗性、高摺動性、高耐
久性、耐摩擦性に優れた薄く,一定の厚みの樹脂シート
により形成されている。
【0020】チルトダンパ機構30aは、表示部側アン
グル31のシャフト31aに、まず、樹脂シートからな
る摺動板40を表示部側アングル31の摩擦部31cに
接するように挿入し、次に、本体部側アングル32の摩
擦板32cが摺動板40に接するように挿入し、その次
に摺動板40を挿入し、そして可動摩擦板33を、その
凸部33aを上記シャフト31aの凹部31bと係合す
るように挿入し、その次に摺動板40を挿入し、そし
て、固定摩擦板34を本体部側アングル32の立設部3
2a,32aに固定摩擦板34の切り込み部34a,3
4aが係合するように挿入する。
【0021】上記と同様にして、摺動板40を挿入し、
可動摩擦板35を挿入し、摺動板40を挿入し、固定摩
擦板36を挿入し、摺動板40を挿入し、可動摩擦板3
7を挿入し、最後に皿バネ38,38を挿入し、プッシ
ュナット39でこれら各部材が抜け落ちないよう、ま
た、表示部側アングル31を本体部側アングル32に対
して回動させたいときに、各摩擦板間で摩擦抵抗が働
き、チルトダンパの安定した感触の良い摺動性、摩擦力
によってダンパトルク力を得られるよう押圧して密着さ
せて構成される。
【0022】上記の構成では、チルトダンパ機構は、3
枚の可動摩擦板と2枚の固定摩擦板、6枚の摺動板とに
より構成されているが、表示部の重量が重い場合には、
即ち、更に高いダンパトルク力が必要な場合は、これら
の各部材を増やして、例えば、4枚の可動摩擦板、3枚
の固定摩擦板、8枚の摺動板とで構成してもよい。
【0023】上記超高分子量ポリエチレン及びポリテト
ラフルオロエチレンは、次のような特性を有するもので
ある。 1) 超高分子量ポリエチレンとは、英文字で、Ultra
High Molecular WeightPolyethylene(UHMW-PE)と呼ば
れ、平均分子量は100万〜500万と一般の高密度ポ
リエチレン(HDPE)の2万〜20万に比べて極めて大き
く、そのため一般の高密度ポリエチレンや他のエンジニ
アリングプラスチックに比べて特に耐摩耗性、耐衝撃
性、摺動性(自己潤滑性)、及び耐薬品性が優れ広範な
用途を持つ。
【0024】即ち、 ・耐摩耗性は、プラスチック材料中で最高に優れ、フッ
素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン),ポリアセター
ル,ナイロン等より数段優れている。また、耐摩耗寿命
が数倍長く、相手材の摩耗も防止できる。 ・摺動性(滑り特性)は、自己潤滑と低い摩擦係数を有
し、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)に次ぎ
滑り特性が優れている。 ・耐久性(耐衝撃性)は、プラスチック材料中で最も強
く、極低温域でもこの特性は維持され、特に繰り返し衝
撃に優れている。 ・耐水性は、プラスチックの中でも、耐水性が非常に優
れ、吸水によるトラブルが殆どない。 ・加工性は、比重が0.94〜1.0と軽いので、取り
扱いが簡単で、裁断,打ち抜き加工,スリット加工,切
削が容易で、加工面のめくれやバリの発生も殆どない。
【0025】2) ポリテトラフルオロエチレンとは、
英文字で、Polytetrafluoroethylene(PTFE)と呼ば
れ、「テフロン」はデュポン社の登録商標である。分子
量としては100万〜1000万で、非常に分子鎖の長
い高分子であり、炭素とフッ素の2原子から成ってお
り、C−F結合は有機結合の中で最も強い結合である。
特に、固体中最低の摩擦係数を持つて摺動性(自己潤滑
性)に優れ、また、耐摩耗性,耐熱性及び耐薬品性,耐
水性にも優れている。
【0026】即ち、 ・摺動性(滑り特性)は、樹脂の中で最小の摩擦係数を
有し、最も優れた滑り特性を有する。 ・耐摩耗性は、超高分子量ポリエチレンに次ぐ耐摩耗性
を有している。 ・耐熱性は、連続的にはー55℃〜200℃の温度範囲
で使用可能であり、断続的には26℃以上でも問題がな
い。 ・耐水性は、プラスチックの中でも非常に優れ、吸水に
よるトラブルが殆どない。 ・加工性は、打ち抜き加工,スリット加工,切削が容易
である。
【0027】3) 上記のような特性の摺動板40と各
種材料との特性データを比較(各社の技術データをまと
めた結果)すると次の通りである。 i.耐摩耗特性(砂摩耗損量)〔これは、水:砂を1:
1として衣類乾燥機のようなクローズした機械内で回転
させて、どの程度削れたかを試験して、指数として表現
したもの〕 ・超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)を 1
とすると、 ・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE) 5〜 7 ・ナイロン66 5 ・ポリアセタール(POM) 6〜13 ・炭素鋼 7 ・ステンレス(SUS) 8 ・ポリプロピレン(PP) 9〜11 ・ポリカーボネート(PC) 10 ・高密度ポリエチレン(HDPE) 10〜13 ・硬質塩化ビニル 10 ・フェノール積層板 18〜57 ・リン青銅 19 ・黄銅 27〜41 ・楓材 45
となる。
【0028】この場合、耐摩耗特性については、超高分
子量ポリエチレンとポリテトラフルオロエチレンは、他
の材料に比べ、数段に優れた効果ある性質を有している
ことが判る。尚、ナイロン66とポリテトラフルオロエ
チレンとは、同じレベルにあるが、ナイロン66は、吸
水率が2.6%と高く、寸法安定性に欠けるので不適で
あり、半面、ポリテトラフルオロエチレン,超高分子量
ポリエチレン共に吸水率は殆ど0%であるので問題な
い。
【0029】ii.滑り特性(摺動性または自己潤滑性)
〔自己潤滑する材料の中で各材料の動摩擦係数を比較し
たもの〕 ・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE) 0.04〜
0.25 ・超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE) 0.10〜
0.22 ・ポリアセタール(POM) 0.15〜
0.35 ・ナイロン66 0.15〜
0.40 ・ナイロン6 0.15〜
0.40 となる。
【0030】この場合、滑り特性については、自己潤滑
する材料(潤滑材を与えなくても摩擦抵抗の少ない材
料)の中でもポリテトラフルオロエチレン,超高分子量
ポリエチレンは、低摩擦係数を有し、摺動性に優れた効
果を有していることが判る。
【0031】iii.耐衝撃特性(アイゾット衝撃強度)
[トンカチ状のおもりを試料にぶつけて、どの程度破壊
するかの試験で、単位はKJ/m2で表される] ・超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE) 破壊せず ・ポリカーボネート(PC) 78 ・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE) 16 ・高密度ポリエチレン(HDPE) 2〜49 ・ポリアセタール(POM) 13 ・ナイロン66 5〜13 ・硬質塩化ビニル 5〜 8 ・ポリプロピレン(PP) 4 この場合、耐衝撃特性については、超高分子量ポリエチ
レンが群を抜いて機械的強度が強い。尚、ポリカーボネ
ート,高密度ポリエチレンは、耐摩耗特性が劣るので不
適である。
【0032】iv.耐水性(吸水率)[単位は%で表され
る] ・超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE) <0.01 ・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE) <0.01 ・高密度ポリエチレン(HDPE) <0.01 ・ポリプロピレン(PP) <0.01 ・硬質塩化ビニル 0.02 ・ポリカーボネート 0.23
〜0.26 ・ポリアセタール(POM) 0.25 ・ナイロオン66 1.1
〜2.6 この場合、耐水性については、超高分子量ポリエチレ
ン,ポリテトラフルオロエチレンは吸水率が0%%に近
く、吸水によるふくれや寸法変化が全くないことが判
る。
【0033】v.耐熱性(熱変形温度)[単位は℃で表
される] ・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE) 125〜26
0 ・超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE) 90〜10
0 ・ポリプロピレン(PP) 125 ・硬質塩化ビニル 76 ・高密度ポリエチレン(HDPE) 60〜 8
8 この場合、耐熱性については、ポリテトラフルオロエチ
レンが最も優れており、超高分子量ポリエチレンも本発
明の回動部材としては低速であるため、充分対応でき
る。
【0034】vi.騒音防止性(音響抵抗)[空気を1と
した時の比率で表し、数値が高いほど騒音防止効果が悪
い] ・スチール 2100 ・鉛 740 ・アルミニウム 700 ・アクリル 105 ・超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE) 100 ・セルロースアセテート 91 ・コルク 65 ・硬質ゴム 3 ・空気 1 この場合、摺動板に超高分子量ポリエチレンを使用すれ
ば、騒音や音の伝達も少なく、消音効果も発揮できる。
【0035】
【発明の効果】本発明による情報処理装置のチルトダン
パ機構は、叙上のような構成であるから、上記従来の開
閉機構の課題の改善として、各摩擦板間(表示部側ア
ングルと本体部アングルとの間、複数個の各可動摩擦板
と固定摩擦板との間)に、樹脂シートからなる摺動板を
介在させているので、金属板のこすり合わせ面に発生す
る微細なバリ,微細な異物,切粉,バリの残渣等は、金
属板と比べ、比較的に柔らかい樹脂シートからなる摺動
板により吸収されるので、目ずまり等もなく、経時的に
も、安定したダンバトルク力を得ることができ、しか
も、摺動板は、超高分子量ポリエチレン,ポリテトラフ
ルオロエチレン等の高摺動性、耐摩擦性、耐摩耗性、高
耐久性、回動時の感触性に優れた樹脂シートからなるの
で、経時的にも、きしみ音等の異音なく、スムーズに回
動することが可能となる。
【0036】また、上記課題,の改善として、グリ
スの塗布膜厚は、およそ数ミクロン〜数十ミクロンオー
ダーであるので、摩擦熱によりグリスが蒸発してしま
い、経時的な、摺動性や異音の問題を生じるが、摺動板
は、グリスに比べると比較的厚く、数百ミクロン〜数ミ
リオーダーであり、しかも、高耐久性、耐摩擦性、耐摩
耗性に優れた樹脂シートからなるので、蒸発したりする
ことはなく、また、板厚も安定しており、へたり等もな
く、経時的にも、安定した感触の良い摺動性を得ること
ができ、きしみ音等の異音の発生もなく、安定したダン
パトルク力を得ることが可能となる。
【0037】また、上記課題の改善として、グリスで
は、塗布のばらつきを生じ、個々のチルトダンパの摺動
性にばらつきが発生して、量産の安定性に欠けるという
問題を生じるが、摺動板は、常に一定の厚さ、例えば、
0.12〜0.27mmの薄肉シートで形成されており、
しかも、裏面に粘着材が塗布されているものであり、各
摩擦板に貼付けて使用できる形態で供給することができ
るので、個々のチルトダンパの摺動性にばらつきはなく
なり、量産性に富み、量産の歩留り向上による安定した
供給体制を得ることが可能となる。
【0038】更にまた、摺動板は比較的、厚さの薄いシ
ートで形成が可能であり、チルトダンパ機構の大型化や
情報処理装置の大型化を招来することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における二つ折り情報処理装
置を示す斜視図である。
【図2】上記情報処理装置の表示部を本体部に対して開
成した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明による情報処理装置の本体部へのチルト
ダンパ機構の取付け状態を示す分解斜視図である。
【図4】上記情報処理装置の表示部へのチルトダンパ機
構の取付け状態を示す分解斜視図である。
【図5】上記情報処理装置のチルトダンパ機構を示す分
解斜視図である。
【図6】上記情報処理装置のチルトダンパ機構を示す側
面図である。
【符号の説明】
1 本体部 2 表示部 4 表示ユニット 30a チルトダンパ機構 31 表示部側アングル 31a シャフト 31c 表示部側アングルの摩擦部 32 本体部側アングル 32a 本体部側アングルの立設部 32c 本体部側アングルの摩擦部 33,35,37 可動摩擦板 33a,35a,37a 可動摩擦板の凸部 34,36 固定摩擦板 34a,36a 固定摩擦部の切込み部 38 皿バネ 39 プッシュナット 40 樹脂シャフトからなる摺動板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示ユニットを備えた表示部が本体部に
    回動可能に連結されている二つ折り情報処理装置におい
    て、表示部側に固定された表示部側アングルに軸方向に
    切った凹部を有するシャフトを固着し、このシャフトに
    本体部側に固定された本体部側アングルを挿入し、順次
    上記シャフトに、凹部に係合する凸部を有する複数の可
    動摩擦板、上記本体部側アングルに固定される複数の固
    定摩擦板を交互に挿入する際、上記表示部側アングルと
    本体部側アングルとの摩擦部分、本体部側アングルと可
    動摩擦板との摩擦部分、及び可動摩擦板と固定摩擦板と
    の摩擦部分に樹脂シートからなる摺動板を介在し、プッ
    シュナットで軸方向に押圧装着してなることを特徴とす
    るチルトダンパ機構。
  2. 【請求項2】 上記摺動板は、超高分子量ポリエチレン
    若しくはポリテトラフルオロエチレン等の樹脂シートか
    らなることを特徴とする、請求項1に記載のチルトダン
    パ機構。
JP1355494A 1994-02-07 1994-02-07 情報処理装置のチルトダンパ機構 Pending JPH07217642A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1355494A JPH07217642A (ja) 1994-02-07 1994-02-07 情報処理装置のチルトダンパ機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1355494A JPH07217642A (ja) 1994-02-07 1994-02-07 情報処理装置のチルトダンパ機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07217642A true JPH07217642A (ja) 1995-08-15

Family

ID=11836395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1355494A Pending JPH07217642A (ja) 1994-02-07 1994-02-07 情報処理装置のチルトダンパ機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07217642A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002337590A (ja) * 2001-05-22 2002-11-27 Togo Seisakusho Corp 回転式アシストグリップ
KR100611074B1 (ko) * 2003-09-29 2006-08-10 가토오덴키가부시키가이샤 틸트힌지
US7352568B2 (en) 2005-09-26 2008-04-01 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Electronic apparatus and image forming apparatus comprising such electronic apparatus
KR101034951B1 (ko) * 2006-05-31 2011-05-17 파나소닉 주식회사 댐퍼 장치
CN102072246A (zh) * 2009-11-20 2011-05-25 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 铰链结构及采用该铰链结构的电子装置
JP2013064460A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Seiko Epson Corp トルクヒンジ
JP2014529263A (ja) * 2011-09-23 2014-10-30 ノル・インコーポレイテッド 支持装置の摩擦調節機構

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002337590A (ja) * 2001-05-22 2002-11-27 Togo Seisakusho Corp 回転式アシストグリップ
KR100611074B1 (ko) * 2003-09-29 2006-08-10 가토오덴키가부시키가이샤 틸트힌지
US7352568B2 (en) 2005-09-26 2008-04-01 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Electronic apparatus and image forming apparatus comprising such electronic apparatus
KR101034951B1 (ko) * 2006-05-31 2011-05-17 파나소닉 주식회사 댐퍼 장치
CN102072246A (zh) * 2009-11-20 2011-05-25 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 铰链结构及采用该铰链结构的电子装置
JP2013064460A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Seiko Epson Corp トルクヒンジ
JP2014529263A (ja) * 2011-09-23 2014-10-30 ノル・インコーポレイテッド 支持装置の摩擦調節機構

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6249426B1 (en) Portable computer having a sealed hinge clutch
US6154925A (en) Tilting hinge
US20090320243A1 (en) Hinge assembly
US7621021B2 (en) Transversely movable hinge
KR0142325B1 (ko) 디스플레이 장치의 지지기구
US6988294B2 (en) Tilt hinge
US7984533B2 (en) Dual-axis hinge mechanism
JPH1026128A (ja) チルトヒンジ
US7823255B2 (en) Hinge assembly for electronic device
US20060109250A1 (en) Non-binding sliding display for a handheld electronic device
US6694569B2 (en) Hinge device
JPH07217642A (ja) 情報処理装置のチルトダンパ機構
US20050066475A1 (en) Tilt hinge
US20060236504A1 (en) Hinge
JP3792786B2 (ja) 軸ロック装置
US7988379B2 (en) Joint mechanism
JP4591397B2 (ja) ヒンジ装置及びヒンジ装置を備える機器
US6381809B2 (en) Frictional hinge device and a portable business machine into which the frictional hinge device is incorporated
US20110102982A1 (en) Electronic apparatus
CN101223371A (zh) 具有法兰型盘簧的铰接装置
JP2004251439A (ja) ヒンジ装置
KR900015133A (ko) 디스크 카트리지
JP2001074028A (ja) ヒンジ機構およびその使用方法
JP2016151355A (ja) チルトヒンジ及び電子機器
JPH1026127A (ja) チルトヒンジ