JPH07216796A - 無機質主体難燃性壁装用シ−ト - Google Patents

無機質主体難燃性壁装用シ−ト

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JPH07216796A
JPH07216796A JP6026273A JP2627394A JPH07216796A JP H07216796 A JPH07216796 A JP H07216796A JP 6026273 A JP6026273 A JP 6026273A JP 2627394 A JP2627394 A JP 2627394A JP H07216796 A JPH07216796 A JP H07216796A
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inorganic
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retardant
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Kenji Yamao
健次 山雄
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、無機質的な外観・感触や彫の深い
立体凹凸パタ−ンの化粧表面を有し、柔軟性に富み、耐
折曲げ性、耐ひび割れ性を発揮すると共に、防火性能を
向上せしめる無機質主体難燃性壁装用シ−トを提供する
ものである。 【構成】 ハロゲン含有樹脂水性エマルジョン100重
量部に主成分としてホウ酸の金属塩3〜35重量部と金
属水酸化物30〜500重量部を添加せしめてなる無機
質主体塗料を、難燃性もしくは不燃性のシ−ト状基体の
表面上に塗工乾燥複合した構成よりなる。そして、樹脂
水性エマルジョン含有のハロゲンとホウ酸の金属塩との
相乗作用により難燃化せしめると共に、金属水酸化物の
加熱に伴う結晶水の解離放出により難燃化を一層促進せ
しめるもので、用いる樹脂の弾性や耐候性等の物性を失
なうことなく優れた難燃性効果を有効に発揮せしめう
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機質主体難燃性壁装
用シ−トに関する。
【0002】
【従来の技術】防火壁装材料においては、紙壁紙や織物
壁紙にみられるように、防火1級品のような高度な防火
性能を有する壁装材料では壁紙重量(坪量)が500g
/m2以下に規定されている。このように、有機物の紙
や織物を用いると、坪量が増大するほど防火性能を確保
することが非常に困難である。また、壁装用シ−トの主
体であるポリ塩化ビニル壁装用シ−トは、燃焼の際に多
量の黒煙と有毒ガスを発生するため、防火1級のような
高度の防火性能を保持するためには難燃性、もしくは不
燃性シ−トの基体上に塗工する化粧層の有機質量を80
g/m2以下と規定されている(防火壁装材料第000
5号無機質壁紙)。このように、化粧表面の塩化ビニル
の塗工層が極めて薄いため、壁装用シ−トとしては外観
上彫の深い立体凹凸パタ−ンを形成することが出来ず、
施工の際に下地の悪さをカバ−出来ない欠点となってい
る。かかる問題を解決する方法として、塩化ビニルの塗
工層を発泡させてボリウムをつける方法も採用されてい
るが、この場合、塩化ビニルの化粧層の表面強度が弱く
なり、剥がれや傷がつき易く、メンテナンス上非常に問
題が多いものである。
【0003】また、構成上、無機質主体である無機質壁
紙においては、重量制限はないが、結合剤に高分子樹脂
を使用する配合構成の無機質壁紙になると重量が500
g/m2以上、特に、700〜1500g/m2のような
高重量では有機質である結合剤、樹脂量が増大してくる
ために、防火1級のように高い防火性能を実現させるこ
とは非常に困難である。
【0004】一方、樹脂成分量を減らして無機質分(無
機質系充填材)量を増大させると、防火性能は向上する
が、壁紙としてはより硬質化の方向に移行して耐折曲げ
性が低下し、加工時にひび割れ等を発生し易くなると共
に、壁紙の表面層の強度も低下してもろくなるという欠
点が生じるものである。このように、壁紙の耐折曲げ性
能と表面強度を確保するためには、ある程度の樹脂成分
量を使用する必要があるが、しかし、この場合におい
て、高い防火性能を確保するためには使用樹脂のタイプ
と樹脂量、難燃剤の選択と使用量、防火性充填剤及び助
剤の種類と使用量などの配合上のバランスが最重要なポ
イントとなるものである。
【0005】一方、壁装用商品である壁紙に関しては、
最近になって下記のような市場ニ−ズの問題が要望され
ている。 (1) 無機質的壁紙の要求増大 ビニル樹脂的な外観、感触よりも無機質的な外観、感触
がより好まれてきている。このためには、壁紙表面塗工
には配合上、無機質主体塗料を使用することが必須であ
る。
【0006】(2) 立体凹凸パタ−ン化粧面の要望 外観上、比較的目立つ彫の深い立体凹凸パタ−ンの化粧
表面を具現させる事が要望されてきている。そのために
は、壁紙表面の塗工層にある程度の厚さをもたせること
が必要であり、この結果、壁紙の重量を大きくすること
が必要となる。しかしながら、このような高重量の壁紙
において、高い防火性能〔壁装材料協会により定められ
た防火壁装材料第0005号(無機質壁紙)に規定され
る防火性能・(1級)〕を確保するためには、表面塗工
に使用する無機質主体塗料として防火性能の非常に高い
配合よりなる塗料を使用することが必須である。同時に
また、壁紙重量が大きくなることは壁紙の厚さも大きく
なるものであり、一般に、塗工層の厚さが大きくなるほ
ど耐折曲げ性が低下して強度的により厳しいものとなっ
てくる。したがって、厚地の壁紙に対しては、充分に耐
折曲げ性能の良好なる無機質主体塗料の採用をも併せて
必要かつ、重要な要求点となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの点を考慮し
て、本発明では、下記に示す〜の課題を解決する壁
装用シ−トの提供を目的とするものである。 本格的な防火性能と安全性を有した無機質主体壁装用
シ−トの具現化 好ましくは500〜1500g/m2のような高重量で
あり、高い防火性能、 すなわち壁装材料第0005号
規定の防火性能(1級)を有し、特に発煙性が 低く、
かつ特殊な悪性ガス、例えば塩素ガス、塩酸ガス、青酸
ガス等を発生し ない安全性の高い壁紙の具現化。 彫の深い、表面の凹凸が目立つ立体凹凸パタ−ンの化
粧表面を有する壁紙の具現化 無機質的な外観と感触を有する壁紙の具現化 耐折曲げ性の優れた無機質主体壁装用シ−トの具現化 表面強度の優れた無機質主体壁装用シ−トの具現化 経時変化の極めて小さい無機質主体壁装用シ−トの具
現化 塩化ビニル系樹脂壁紙及び紙壁紙にみられるように、施
工後の紫外線等による色の経時変化、すなわち、黄変や
褪色が殆んどない無機質主体の壁装用シ−トの具現化 無機質主体塗料であるために高い透湿性及び湿度吸着
性を有し、室内湿度の変化に対応し得る湿度呼吸性があ
り、かつ、高坪量であるために湿分ストック量の大きい
壁装用シ−トの具現化、換言すれば、透湿性及び湿度呼
吸性の優れた壁装用シ−トの具現化 無機質主体であるため、廃棄時に塩化ビニル壁紙のよ
うにダイオキシンなどの有害物が発生せず、公害の少な
い無機質主体壁装用シ−トの具現化
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ハロゲ
ン含有樹脂水性エマルジョン100重量部に主成分とし
てホウ酸の金属塩3〜35重量部と金属水酸化物30〜
500重量部を添加せしめてなる無機質主体塗料を、難
燃性もしくは不燃性のシ−ト状基体の表面上に塗工乾燥
複合したシ−ト状成形物からなる無機質主体難燃性壁装
用シ−トである。本発明の難燃性壁装用シ−トは、樹脂
水性エマルジョンに含有せしめたハロゲンとホウ酸の金
属塩との相乗作用により難燃化せしめると共に、金属水
酸化物の加熱に伴う結晶水の解離放出により難燃化を一
層促進せしめるもので、用いる樹脂の弾性や耐候性等の
物性を失なうことなく優れた難燃性効果を有効に発揮せ
しめうる。
【0009】本発明に用いる上記のハロゲン含有樹脂水
性エマルジョンは、総添加物に対して12重量%〜65
重量%、好ましくは15%〜50%であり、65重量%
以上の場合には耐熱性や耐候性に劣り、12重量%以下
の場合には難燃効果が低下しやすい。また、塗布膜の弾
性付与の目的から、エマルジョン樹脂のガラス転移点は
5℃以下に選定するのが好ましく、5℃を超えると塗布
膜の弾性を損いやすい。本発明に用いられるハロゲン含
有樹脂水性エマルジョンは、塩素や臭素などのハロゲン
原子を含有する重合性不飽和単量体を水性媒体中で乳化
重合、又は他の重合性不飽和単量体と乳化重合させる方
法によって一般的に製造されるが、必要に応じてハロゲ
ン原子を含有する難燃剤を樹脂水性エマルジョンに含有
せしめることにより製造することが出来る。
【0010】かかるハロゲンを含有する重合性不飽和単
量体としては、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、モ
ノ−若しくはジ−クロロスチレン、ブロモスチレン、ク
ロロプレン及びこれら任意の混合物等が挙げられるが、
共重合性等を考慮する場合には塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、及びクロルスチレンが好ましい。また、樹脂水性
エマルジョン組成物の使用目的を考慮すると、ハロゲン
原子含有不飽和単量体と他の重合性不飽和単量体とを共
重合させるのが望ましく、その場合に用いる他の不飽和
単量体としては、例えば、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、酢酸ビニル、エチレン、スチレン等を
挙げることが出来る。また、官能性単量体として、不飽
和カルボン酸、ヒドロキシル基含有単量体、あるいはア
ミド基含有単量体などを併用するとよい。
【0011】さらに、ハロゲン原子を含有する難燃剤と
しては、例えば、塩化リン酸エステル、塩素化パラフィ
ン、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモジフェニ
ルオキサイド、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロモエ
タン、ペンタジブロモジフェニルエ−テル、ジブロモエ
チルベンゼン、テトラブロモビスフェノ−ルA、トリプ
ロモフェニルアリルエ−テル、臭素化ポリスチレン、及
びこれらの任意の混合物等が挙げられる。
【0012】また、ハロゲン原子を含有する難燃剤を含
有せしめた樹脂水性エマルジョンを製造するには、通
常、これらの難燃剤を樹脂エマルジョンに添加する方法
が用いられる(特開平2−265973号公報、特開平
4−13746号公報、及び特開平4−36359号公
報など参照)。なお、かかるハロゲン原子を含有する難
燃剤を含有せしめた樹脂水性エマルジョンとして、三菱
油化バ−ディッシェ株式会社製の「アクロナ−ル(登録
商標)」「ディオファン(登録商標)」、或いは住友化
学工業株式会社製の「スミカフレックス(登録商標)」
「スミエ−ス(登録商標)」等の市販品を使用すること
が出来る。かかるハロゲン含有樹脂水性エマルジョン
は、水分が蒸発する段階で粒子間結合が進行し、弾性に
富む強靱な塗布皮膜を形成しうる。
【0013】上記樹脂水性エマルジョン中のハロゲンと
相乗作用を発揮せしめるホウ酸の金属塩としては、ホウ
酸亜鉛、ホウ化アルミニウム、ホウ化鉄、ホウ酸ナトリ
ウム、メタホウ酸バリウム等を挙げることが出来る。
【0014】また、難燃助剤としての金属水酸化物は、
1モル当たり結合水量が20%以上で、分解温度が10
0℃〜500℃、好ましくは120℃〜450℃であ
り、分解温度が100℃以下のものは加熱に伴う結晶水
の解離放出が早すぎ、また、500℃以上の場合には結
晶水の解離放出が遅すぎて共に難燃助剤として不適であ
る。好適な金属水酸化物としては、例えば、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、2
水和石膏、ド−ソナイト、アルミン酸カルシウム等を挙
げることが出来る。
【0015】なお、本発明の難燃性壁装用シ−トには、
必要に応じて着色材、石膏、セメント、タルク、クレ
−、炭酸カルシウム、セリサイト、及び硅砂などの無機
物、その他、非ハロゲン系の樹脂水性エマルジョン、発
泡剤、造膜助剤、可塑剤、消泡剤、分散剤、湿潤剤、増
粘剤、乳化剤、隠蔽性付与剤としての酸化チタン粉末な
どを配合することが出来る。そして、本発明の難燃性壁
装用シ−トの配合は、好適にはハロゲン含有樹脂水性エ
マルジョンが固形分で100重量部(但し、無機充填剤
や着色剤に対しては12重量%以上であること)、ホウ
酸の金属塩が3〜35重量部、金属水酸化物が30〜5
00重量部、無機充填剤や着色剤が0〜300重量部、
その他の非ハロゲン系樹脂水性エマルジョンが0〜15
0重量部である。
【0016】また、難燃性もしくは不燃性のシ−ト状基
体としては、 難燃紙:70〜130g/m2位の坪量を有する難燃
剤添加処理を施した一般に難燃紙と称されているパルプ
紙系の原紙 不燃紙:防火性充填剤である水酸化アルミニウム粉末
をパルプに適量添加して抄造したもの、一般に水酸化ア
ルミ紙(不燃紙)と称されているパルプ紙系の原紙 ガラス繊維系原紙:不燃繊維であるガラス繊維主体よ
りなるガラス繊維ペ−パ−、もしくはガラス繊維を少な
くとも20%以上含有し、その他にパルプや合性繊維パ
ルプより構成されるガラス繊維含有系のペ−パ−状、も
しくは不織布状の原紙 等を用いる。上記の3タイプの仕様のシ−ト状のものを
基体とし、要求される難燃、不燃性能に応じて選択使用
することを基本とするものである。
【0017】壁装材料第0005号規定の防火性能と
は、建設省(壁装材料協会)が認定している防火壁装材
料規定において、壁装材料第0005号(無機質壁紙)
にて規定された防火壁装材料としての防火性能、すなわ
ち、1級の防火性能を有していることをいう。上記防火
性能をより具体的に説明すると、本発明にかかわる無機
質壁装用シ−トは、 10ミリ厚さのパ−ライト板のように、法定不燃材料
を駆体下地として壁装用シ−トを直張りした場合におい
ては、建設省告示第1828号(不燃材料を指定する
件)にて規定される燃焼試験(表面試験)において不燃
材料としての規定に合格する性能を有している壁装用シ
−トであること 9ミリ厚さの「石こうボ−ド」のように法定準不燃材
料を駆体下地として壁装用シ−トを直張りした場合にお
いては、建設省告示第1372号(準不燃材料及び難燃
材料を指定する等の件)に規定される燃焼試験(表面試
験)において準不燃材料としての規定に合格する性能を
有している壁装用シ−トであること 上記の防火性能を有しているものをいう。
【0018】立体化粧表面とは、比較的彫の深い立体凹
凸模様をシ−ト表面に形成せしめた無機質主体壁装用シ
−トに仕上げたものである。この立体化粧表面の形成付
与は、図1に示すように、無機質主体塗料1を難燃性も
しくは不燃性のシ−ト状基体2の表面上にロ−ルコ−タ
3などによって比較的厚目の高坪量になるように、か
つ、表面がフラットとなるように塗工してフラット塗工
シ−ト状物4とし、無機質主体塗料1が未だウエットの
状態のとき、これの表面を凹凸模様付けロ−ル(特殊表
面を有するロ−ル)5と接触させ、ロ−ル表面より離脱
する際にウエット状塗料塗工面の表面に特殊な表面凹凸
模様を発現させた後、乾燥工程に送り、乾燥固定するこ
とによって製造する。この際、ウエット状で凹凸模様が
発現しやすいように、塗料の粘性特性を適当に調整する
とよい。なお、表面凹凸模様のパタ−ンは、特殊表面ロ
−ルの表面組織構造を種々変化させることにより多様な
パタ−ンを生起させることができ、ロ−タリ−スクリ−
ン印刷やグラビア印刷によっても立体凹凸模様を表面に
形成せしめることが出来る。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0020】実施例1 フラット表面の無機質主体壁装用シ−トの作成 以下に示す配合例1の無機質主体塗料を調整し、ロ−ル
コ−タ設備により本塗料を用いて、80g/m2坪料の
難燃紙−基体の表面上に厚目になるように、かつ表面が
平滑になるように塗工した後、熱風乾燥設備で連続的に
乾燥させて表面フラット状の壁装用シ−トを得た。得ら
れたシ−トは、無機質的な外観を有した白色シ−トで、
坪量約600g/m2、シ−トの厚さ0.5〜0.6m
mのシ−トで比較的柔軟なシ−トであり、耐折曲げ性
能、シ−ト表面強度ともに良好なシ−トであった。
【0021】 〔配合例1〕 原材料名 使用量kg 配合比% 炭酸カルシウム粉末 36.00 10.00 水酸化アルミニウム粉末 54.00 15.00 ホウ酸亜鉛粉末 18.00 5.00 酸化チタン粉末 36.00 10.00 ハロゲン含有樹脂水性エマルジョン 72.00 20.00 (固形分濃度約50%) 非ハロゲン系樹脂水性エマルジョン 72.00 20.00 (固形分濃度約50%) 増粘剤 36.00 10.00 発泡剤 16.92 4.70 分散剤 1.08 0.30 水 18.00 5.00 配合総量 360.00 100.00
【0022】得られたシ−トを厚さ10mmのパ−ライ
トボ−ド(法定不燃材料)上に、でん粉/エチレン酢酸
ビニルエマルジョン樹脂混合系の接着剤を用いて貼合し
た複合パネルの壁装用シ−ト貼着表面側について、建設
省告示第1828号による燃焼試験(表面試験・壁装用
シ−ト貼着面を表面とする)を実施した結果、不燃複合
パネルとしての規定に合格するものであることが確認さ
れた。
【0023】実施例2 立体凹凸模様表面の無機質主体壁装用シ−トの作成 以下に示す配合例2の無機質主体塗料を調整し、図1に
示すように、ロ−ルコ−タ設備3により本塗料を用いて
110g/m2坪量の水酸化アルミ紙(不燃紙)基体2
の表面上に厚目になるように、かつ、表面が平滑になる
ように塗料を塗工した。次いで、前記したように特殊表
面ロ−ル(凹凸模様付けロ−ル)5の表面に、上記フラ
ット状塗工面を接触させた後離脱することにより、塗工
塗料層表面に図2および図3に示すごとく比較的大きな
タテ−ストライプ状の立体凹凸模様を発現させ、そのま
ま熱風乾燥設備で連続的に乾燥固定させて壁装用シ−ト
6を製造した。
【0024】得られた無機質主体壁装用シ−ト6は坪量
が900g/m2で、シ−ト厚さは凹部が約0.6〜
0.7mm、凸部が約0.9〜1、1mmの比較的柔軟
な無機質的外観を有した白色シ−トで、シ−ト表面強度
及び耐折曲げ性能ともに良好であった。
【0025】この壁装用シ−トを厚さ10mmのパ−ラ
イトボ−ド上に、エチレン酢酸ビニル系エマルジョン樹
脂系接着剤により貼合複合したパネルについて、同様に
建設省告示第1828号による燃焼試験(表面試験)を
実施した結果、不燃複合パネルとしての規定に合格する
ものであることが証明された。
【0026】なお別途に、ガラス繊維30%と、その他
にパルプ及びポリエステル合成繊維(短繊維)の3者混
合抄紙よりなるペ−パ−状の不織布であるガラス繊維含
有系のシ−ト状基体(坪量:70g/m2)に対して上
記無機質主体塗料を塗工し、上記本実施例記載とほぼ同
様の壁装用シ−トが得られた。同様に、表面燃焼試験を
実施したが、このような複合パネルとしても不燃材料と
しての規定に合格する結果を得た。
【0027】 〔配合例2〕 原材料名 使用量kg 配合比% 無水石膏粉末 50.40 14.00 水酸化アルミニウム粉末 72.00 20.00 ホウ酸亜鉛粉末 18.00 5.00 酸化チタン粉末 18.00 5.00 ハロゲン含有樹脂水性エマルジョン 72.00 20.00 (固形分濃度約50%) 非ハロゲン系樹脂水性エマルジョン 72.00 20.00 (固形分濃度約50%) 増粘剤 36.00 10.00 消泡剤 1.80 0.50 分散剤 1.80 0.50 水 18.00 5.00 配合総量 360.00 100.00
【0028】実施例3 立体凹凸模様表面の無機質主体壁装用シ−トの作成 以下に示す配合例3の無機質主体塗料を調整し、グラビ
ア印刷手段、すなわち、模様付けロ−ルの凹部に塗料を
塗工し、このロ−ルを100g/m2坪量の難燃紙の表
面に接触させたのち離脱することにより難燃紙の表面に
立体凹凸模様を発現させ、のち、熱風乾燥設備で連続的
に乾燥固定させて壁装用シ−トを製造した。
【0029】 〔配合例3〕 原材料名 使用量kg 配合比% 水酸化アルミニウム粉末 48.00 30.00 ホウ酸亜鉛粉末 8.00 5.00 ハロゲン含有樹脂水性エマルジョン 64.00 40.00 (固形分濃度約50%) 発泡剤 24.00 15.00 増粘剤 8.00 5.00 水 8.00 5.00 配合総量 160.00 100.00
【0030】得られたシ−ト7は、坪量が約260g/
2で厚さ凹部が約0.2mm、凸部が約0.6〜0.
7mmの比較的柔軟な無機質的外観を有した発泡白色シ
−トで、シ−ト表面強度及び耐折曲げ性能ともに良好な
シ−トであった。
【0031】この無機質主体壁装用シ−ト7を厚さ10
mmのパ−ライトボ−ド(法定不燃材料)上に、エチレ
ン酢酸ビニル系エマルジョン樹脂系接着剤により貼合複
合したパネルについて、同様に建設省告示第1828号
規定による燃焼試験(表面試験)を実施した結果、複合
パネルとして不燃材料の規定に合格する結果が得られ
た。
【0032】
【発明の効果】本発明の壁装用シ−ト6・7は、以上の
ようにビニル樹脂的な外観、感触ではなく、ユ−ザ−ニ
−ズに適合する無機質的な外観、感触を有するもので、
外観上、比較的目立つ彫の深い立体凹凸パタ−ンの化粧
表面を備えた特徴によって製品価値の極めて高いもので
あるのみならず、柔軟性に富み、耐折曲げ性、耐ひび割
れ(クラック)性を発揮すると共に、防火性能を向上さ
せ、防火安全性を向上せしめることが出来る。更に、長
期の使用にも黄変や褪色のない製品の提供が可能であ
り、しかも、無機質主体塗料であるために高い透湿性及
び湿度吸着性を有し、室内湿度の変化に対応し得る湿度
呼吸性があり、かつ、高坪量であるために湿分ストック
量の大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】無機質主体壁装用シ−ト6・7の製造装置を示
す概略図である。
【図2】本発明の立体化粧表面を有した無機質主体壁装
用シ−ト6を示す平面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】本発明の主体化粧表面を有した無機質主体壁装
用シ−ト7を示す平面図である。
【図5】同側面図である。
【符号の説明】
1 無機質主体塗料 2 シ−ト状基体 3 ロ−ルコ−タ 4 フラット塗工シ−ト状物 5 凹凸模様付けロ−ル 6 無機質主体壁装用シ−ト 7 無機質主体壁装用シ−ト
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/02 PPU 5/18 PQR PQS D21H 19/20 9127−2E E04F 13/08 A D21H 1/34 G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン含有樹脂水性エマルジョン100
    重量部に主成分としてホウ酸の金属塩3〜35重量部と
    金属水酸化物30〜500重量部を添加せしめてなる無
    機質主体塗料を、難燃性もしくは不燃性のシ−ト状基体
    の表面上に塗工乾燥複合したシ−ト状成形物からなる無
    機質主体難燃性壁装用シ−ト。
JP6026273A 1994-01-28 1994-01-28 無機質主体難燃性壁装用シ−ト Pending JPH07216796A (ja)

Priority Applications (1)

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JP6026273A JPH07216796A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 無機質主体難燃性壁装用シ−ト

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JP6026273A JPH07216796A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 無機質主体難燃性壁装用シ−ト

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JP6026273A Pending JPH07216796A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 無機質主体難燃性壁装用シ−ト

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JP (1) JPH07216796A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021021056A (ja) * 2019-07-30 2021-02-18 スモリホールディングス株式会社 難燃剤組成物および難燃性材料

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