JPH07216484A - 歯科用合金材料及びそのインゴット製造方法 - Google Patents
歯科用合金材料及びそのインゴット製造方法Info
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- JPH07216484A JPH07216484A JP6010201A JP1020194A JPH07216484A JP H07216484 A JPH07216484 A JP H07216484A JP 6010201 A JP6010201 A JP 6010201A JP 1020194 A JP1020194 A JP 1020194A JP H07216484 A JPH07216484 A JP H07216484A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ニッケルを組成に含まず、歯科用セラミック
スの焼付け特性に優れるとともに、歯科用セラミックス
の線熱膨張係数136〜138×10-7/℃と近似する
線熱膨張係数を有する新規な歯科用合金材料を提供し、
並びにこの歯科用合金材料を鋳込んだ後の物性、特に線
熱膨張係数が安定である歯科用合金材料からなるインゴ
ット製造方法を提供する。 【構成】 歯科用セラミックスを焼付け被覆して使用す
る歯科用合金材料であって、Cr:2〜10重量%(但
し、10重量%を除く)、Ti:6〜15重量%、F
e:3〜10重量%、W及び/又はMo:1〜10重量
%、Al:0.05〜0.5重量%、Si:0.05〜
0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純物とを含有
する。
スの焼付け特性に優れるとともに、歯科用セラミックス
の線熱膨張係数136〜138×10-7/℃と近似する
線熱膨張係数を有する新規な歯科用合金材料を提供し、
並びにこの歯科用合金材料を鋳込んだ後の物性、特に線
熱膨張係数が安定である歯科用合金材料からなるインゴ
ット製造方法を提供する。 【構成】 歯科用セラミックスを焼付け被覆して使用す
る歯科用合金材料であって、Cr:2〜10重量%(但
し、10重量%を除く)、Ti:6〜15重量%、F
e:3〜10重量%、W及び/又はMo:1〜10重量
%、Al:0.05〜0.5重量%、Si:0.05〜
0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純物とを含有
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科用合金材料及びそ
のインゴット製造方法に係り、更に詳しくは歯科用セラ
ミックスを焼付け被覆するのに適した歯科用合金材料
と、所望形状に鋳込み形成した後の物性安定性に優れた
歯科用合金材料からなるインゴットの製造方法に関す
る。
のインゴット製造方法に係り、更に詳しくは歯科用セラ
ミックスを焼付け被覆するのに適した歯科用合金材料
と、所望形状に鋳込み形成した後の物性安定性に優れた
歯科用合金材料からなるインゴットの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、歯科用セラミックスは、金やプラ
チナ等の貴金属の線熱膨張係数に合わせて開発され、そ
の線熱膨張係数は136〜138×10-7/℃に調製さ
れており、いわゆるメタルボンドセラミックスとして広
く使用されている。例えば、義歯は、金、プラチナ若し
くはその合金又はニッケル−クロム合金からなる金属床
の表面に、この歯科用セラミックスを焼付けて被覆し、
それを複数回繰り返して多層形成したものである。ここ
で、ニッケル−クロム合金の線熱膨張係数は、約144
×10-7/℃であり、金、プラチナ若しくはその合金よ
りも安価であるため一般的に普及している。
チナ等の貴金属の線熱膨張係数に合わせて開発され、そ
の線熱膨張係数は136〜138×10-7/℃に調製さ
れており、いわゆるメタルボンドセラミックスとして広
く使用されている。例えば、義歯は、金、プラチナ若し
くはその合金又はニッケル−クロム合金からなる金属床
の表面に、この歯科用セラミックスを焼付けて被覆し、
それを複数回繰り返して多層形成したものである。ここ
で、ニッケル−クロム合金の線熱膨張係数は、約144
×10-7/℃であり、金、プラチナ若しくはその合金よ
りも安価であるため一般的に普及している。
【0003】ところで、ニッケル−クロム合金は、安価
である反面、人体組織又は皮膚に非認容性である。ま
た、ニッケルが癌原物質に上げられ、その加工により健
康を損なう恐れがあることが、一部の研究者の間で指摘
されるようになった。そこで、ニッケル−クロム合金に
代わる歯科用合金材料として、特公平3−9741号公
報にて開示される如く、Cr:10〜35重量%、T
i:1〜10重量%、Mo:2〜15重量%、残部Co
及び不可避不純物からなるコバルト−クロム合金、若し
くはCr:10〜35重量%、Ti:1〜10重量%、
Mo:2〜15重量%、残部Co及び不可避不純物並び
にMn:0.1〜3重量%、Fe:0.1〜2重量%、
Al:0.1〜2重量%及び/又はSi:0.1〜1重
量%からなるコバルト−クロム合金が提供されている。
である反面、人体組織又は皮膚に非認容性である。ま
た、ニッケルが癌原物質に上げられ、その加工により健
康を損なう恐れがあることが、一部の研究者の間で指摘
されるようになった。そこで、ニッケル−クロム合金に
代わる歯科用合金材料として、特公平3−9741号公
報にて開示される如く、Cr:10〜35重量%、T
i:1〜10重量%、Mo:2〜15重量%、残部Co
及び不可避不純物からなるコバルト−クロム合金、若し
くはCr:10〜35重量%、Ti:1〜10重量%、
Mo:2〜15重量%、残部Co及び不可避不純物並び
にMn:0.1〜3重量%、Fe:0.1〜2重量%、
Al:0.1〜2重量%及び/又はSi:0.1〜1重
量%からなるコバルト−クロム合金が提供されている。
【0004】しかし、前述の特公平3−9741号の出
願人(クルップ社)が提供している商品名「デンチタ
ン」…(比較例1)と、この公報記載の合金…(比較例
2)を鋳込み形成した試験片の線熱膨張係数を測定した
結果、154〜156×10-7/℃であり、歯科用セラ
ミックスの線熱膨張係数よりも遙に大きかった。実際、
これらの合金で作製した金属床に歯科用セラミックスを
焼付け被覆したところ、セラミックスの一部に亀裂が生
じた。この亀裂は、明らかに歯科用セラミックスと金属
床との線熱膨張係数の相違によって生じたものである。
願人(クルップ社)が提供している商品名「デンチタ
ン」…(比較例1)と、この公報記載の合金…(比較例
2)を鋳込み形成した試験片の線熱膨張係数を測定した
結果、154〜156×10-7/℃であり、歯科用セラ
ミックスの線熱膨張係数よりも遙に大きかった。実際、
これらの合金で作製した金属床に歯科用セラミックスを
焼付け被覆したところ、セラミックスの一部に亀裂が生
じた。この亀裂は、明らかに歯科用セラミックスと金属
床との線熱膨張係数の相違によって生じたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の公報には、コバ
ルト−クロム合金の線熱膨張係数は、歯科用セラミック
スの線膨張係数140×10-7/℃の大きさ程度である
135〜145×10-7/℃であることが記載されてい
るが、実際にはこの値より遙に大きい。この理由は、実
験室レベルでは、各成分の調合に細心の注意を払って均
一混合状態を実現し、それを溶融固化させて合金を製造
しているため、この合金は前述の最適な線熱膨張係数を
有するが、市販品では各成分の均一混合状態が実現でき
ず、部分的に成分の偏りが生ずるためと推測される。
ルト−クロム合金の線熱膨張係数は、歯科用セラミック
スの線膨張係数140×10-7/℃の大きさ程度である
135〜145×10-7/℃であることが記載されてい
るが、実際にはこの値より遙に大きい。この理由は、実
験室レベルでは、各成分の調合に細心の注意を払って均
一混合状態を実現し、それを溶融固化させて合金を製造
しているため、この合金は前述の最適な線熱膨張係数を
有するが、市販品では各成分の均一混合状態が実現でき
ず、部分的に成分の偏りが生ずるためと推測される。
【0006】そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決
しようとするところは、ニッケルを組成に含まず、歯科
用セラミックスの焼付け特性に優れるとともに、歯科用
セラミックスの線熱膨張係数136〜138×10-7/
℃と近似する線熱膨張係数を有する新規な歯科用合金材
料を提供し、並びにこの歯科用合金材料を鋳込んだ後の
物性、特に線熱膨張係数が安定である歯科用合金材料か
らなるインゴット製造方法を提供する点にある。
しようとするところは、ニッケルを組成に含まず、歯科
用セラミックスの焼付け特性に優れるとともに、歯科用
セラミックスの線熱膨張係数136〜138×10-7/
℃と近似する線熱膨張係数を有する新規な歯科用合金材
料を提供し、並びにこの歯科用合金材料を鋳込んだ後の
物性、特に線熱膨張係数が安定である歯科用合金材料か
らなるインゴット製造方法を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、歯科用セラミックスを焼付け被覆して使用
する歯科用合金材料であって、Cr:2〜10重量%
(但し、10重量%を除く)、Ti:6〜15重量%、
Fe:3〜10重量%、W及び/又はMo:1〜10重
量%、Al:0.05〜0.5重量%、Si:0.05
〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純物とを含
有する歯科用合金材料を構成した。
決のために、歯科用セラミックスを焼付け被覆して使用
する歯科用合金材料であって、Cr:2〜10重量%
(但し、10重量%を除く)、Ti:6〜15重量%、
Fe:3〜10重量%、W及び/又はMo:1〜10重
量%、Al:0.05〜0.5重量%、Si:0.05
〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純物とを含
有する歯科用合金材料を構成した。
【0008】ここで、鋳込み後の線熱膨張係数を135
〜145×10-7/℃に調製してなることが好ましく、
特に139〜141×10-7/℃に調製してなることが
最適な実施例である。
〜145×10-7/℃に調製してなることが好ましく、
特に139〜141×10-7/℃に調製してなることが
最適な実施例である。
【0009】また、歯科用セラミックスを焼付け被覆し
て使用する歯科用合金材料であって、Cr:3重量%、
Ti:10重量%、Fe:6重量%、W及び/又はM
o:3重量%を中心値としてそれぞれ±2重量%の範囲
内に調製し、Al:0.05〜0.5重量%、Si:
0.05〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純
物とを含有する歯科用合金材料とした場合、線熱膨張係
数等の物性が最も安定化し、鋳込み後の線熱膨張係数を
139〜141×10-7/℃に調製することが容易にな
る。
て使用する歯科用合金材料であって、Cr:3重量%、
Ti:10重量%、Fe:6重量%、W及び/又はM
o:3重量%を中心値としてそれぞれ±2重量%の範囲
内に調製し、Al:0.05〜0.5重量%、Si:
0.05〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純
物とを含有する歯科用合金材料とした場合、線熱膨張係
数等の物性が最も安定化し、鋳込み後の線熱膨張係数を
139〜141×10-7/℃に調製することが容易にな
る。
【0010】そして、歯科用セラミックスを焼付け被覆
して使用する歯科用合金材料であって、Cr:2〜10
重量%(但し、10重量%を除く)、Ti:6〜15重
量%、Fe:3〜10重量%、W及び/又はMo:1〜
10重量%、Al:0.05〜0.5重量%、Si:
0.05〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純
物とからなり、Coは50〜150メッシュ、他の元素
は200〜350メッシュの粉体を用い、それらを攪拌
混合した後、150〜250気圧の圧力にて固結してな
る歯科用合金材料のインゴット製造方法を提供する。
して使用する歯科用合金材料であって、Cr:2〜10
重量%(但し、10重量%を除く)、Ti:6〜15重
量%、Fe:3〜10重量%、W及び/又はMo:1〜
10重量%、Al:0.05〜0.5重量%、Si:
0.05〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純
物とからなり、Coは50〜150メッシュ、他の元素
は200〜350メッシュの粉体を用い、それらを攪拌
混合した後、150〜250気圧の圧力にて固結してな
る歯科用合金材料のインゴット製造方法を提供する。
【0011】
【作用】以上の如き内容からなる本発明の歯科用合金材
料は、人体組織又は皮膚に非認容性であり、その加工に
より健康を損なう恐れがあるニッケルを含まないので、
前述の問題を排除できるるとともに、人体組織に認容性
であるTiを比較的多く含有しているので、理想的な歯
科用合金材料と言える。従って、Tiは可及的に増加さ
せることが人体組織にとっては好ましいが、多過ぎると
線熱膨張係数が低下し過ぎるのでその上限は15重量%
とし、また下限は前述の理由によって6重量%とした。
ここで、Tiの線熱膨張係数は約90×10-7/℃であ
る。また、Crは増量に伴って硬度が高くなるが、多過
ぎると硬くなり過ぎるとともに、伸びが少なくなり、鋳
造後の仕上げ等の加工性が悪くなるのでその上限は10
重量%(但し、10重量%を除く)とし、また下限は最
小限の硬度を維持するため2重量%とした。次に、Fe
は増量に伴って歯科用セラミックスとの接着性を向上さ
せるが、多過ぎると耐食性が低下するのでその上限は1
0重量%とし、また下限は歯科用セラミックスとの最小
限の接着性を維持するために3重量%とした。そして、
Wは増量に伴って線熱膨張係数は小さくなるが、融点が
上昇し過ぎるのでその上限は10重量%とし、また下限
は硬さを維持するため1重量%とした。ここで、Wの線
熱膨張係数は45×10-7/℃である。尚、硬さはWの
含有率の増減によってあまり変化しない。また、Moは
増量に伴って弾力性が高くなるが、Wと略同じ作用を奏
するので、Wと同じ含有率に設定した。また、WとMo
は、それぞれ単独若しくは両者を併合して用い、それら
の合計含有率を1〜10重量%とした。Alは各種の合
金に微量添加されるが、0.5重量%以上であると歯科
用セラミックスとの接着性が低下するので、0.05〜
0.5重量%とした。最後に、Siは増量に伴って金属
間の結合力が高まるが、多過ぎると脆くなるのでその上
限は0.3重量%とし、また下限はその作用を最小限に
維持するために0.05重量%とした。
料は、人体組織又は皮膚に非認容性であり、その加工に
より健康を損なう恐れがあるニッケルを含まないので、
前述の問題を排除できるるとともに、人体組織に認容性
であるTiを比較的多く含有しているので、理想的な歯
科用合金材料と言える。従って、Tiは可及的に増加さ
せることが人体組織にとっては好ましいが、多過ぎると
線熱膨張係数が低下し過ぎるのでその上限は15重量%
とし、また下限は前述の理由によって6重量%とした。
ここで、Tiの線熱膨張係数は約90×10-7/℃であ
る。また、Crは増量に伴って硬度が高くなるが、多過
ぎると硬くなり過ぎるとともに、伸びが少なくなり、鋳
造後の仕上げ等の加工性が悪くなるのでその上限は10
重量%(但し、10重量%を除く)とし、また下限は最
小限の硬度を維持するため2重量%とした。次に、Fe
は増量に伴って歯科用セラミックスとの接着性を向上さ
せるが、多過ぎると耐食性が低下するのでその上限は1
0重量%とし、また下限は歯科用セラミックスとの最小
限の接着性を維持するために3重量%とした。そして、
Wは増量に伴って線熱膨張係数は小さくなるが、融点が
上昇し過ぎるのでその上限は10重量%とし、また下限
は硬さを維持するため1重量%とした。ここで、Wの線
熱膨張係数は45×10-7/℃である。尚、硬さはWの
含有率の増減によってあまり変化しない。また、Moは
増量に伴って弾力性が高くなるが、Wと略同じ作用を奏
するので、Wと同じ含有率に設定した。また、WとMo
は、それぞれ単独若しくは両者を併合して用い、それら
の合計含有率を1〜10重量%とした。Alは各種の合
金に微量添加されるが、0.5重量%以上であると歯科
用セラミックスとの接着性が低下するので、0.05〜
0.5重量%とした。最後に、Siは増量に伴って金属
間の結合力が高まるが、多過ぎると脆くなるのでその上
限は0.3重量%とし、また下限はその作用を最小限に
維持するために0.05重量%とした。
【0012】そして、上述の範囲内において成分組成を
調製することで、鋳込み後の線熱膨張係数を135〜1
45×10-7/℃にすれば、歯科用セラミックスの線熱
膨張係数に近似し、この合金で作製した金属床の表面に
歯科用セラミックスを良好に焼付け被覆することが可能
となる。尚、金属床の表面には、歯科用セラミックスを
複数層積層するが、その場合下地層は加熱、冷却が繰り
返し行われ、その熱処理を繰り返す毎に僅かではあるが
線熱膨張係数は増加し、約140×10-7/℃まで高ま
る。そこで、金属床の合金の線熱膨張係数を139〜1
41×10-7/℃に設定し、下地層の歯科用セラミック
スに僅かな引張り応力が作用するように設定すれば、金
属床からの剥離と割れを防止できるのである。即ち、金
属床の表面に積層した歯科用セラミックスは引張り応力
に対しては強いが、圧縮応力に対しては弱い性質がある
ため、歯科用セラミックスに引張り応力が作用するよう
に金属床の線熱膨張係数を設定するが、金属床とその表
面に被覆する歯科用セラミックスの下地層との界面にお
ける剪断応力は、焼成温度から冷却するときに最大に発
生するので、歯科用セラミックスに引張り応力が作用す
るようにするには、歯科用セラミックスの収縮率よりも
金属床を形成する合金の収縮率を若干小さくすること、
換言すれば歯科用セラミックスの線熱膨張係数よりも金
属床を形成する合金の線熱膨張係数を若干小さくするこ
とが必要である。
調製することで、鋳込み後の線熱膨張係数を135〜1
45×10-7/℃にすれば、歯科用セラミックスの線熱
膨張係数に近似し、この合金で作製した金属床の表面に
歯科用セラミックスを良好に焼付け被覆することが可能
となる。尚、金属床の表面には、歯科用セラミックスを
複数層積層するが、その場合下地層は加熱、冷却が繰り
返し行われ、その熱処理を繰り返す毎に僅かではあるが
線熱膨張係数は増加し、約140×10-7/℃まで高ま
る。そこで、金属床の合金の線熱膨張係数を139〜1
41×10-7/℃に設定し、下地層の歯科用セラミック
スに僅かな引張り応力が作用するように設定すれば、金
属床からの剥離と割れを防止できるのである。即ち、金
属床の表面に積層した歯科用セラミックスは引張り応力
に対しては強いが、圧縮応力に対しては弱い性質がある
ため、歯科用セラミックスに引張り応力が作用するよう
に金属床の線熱膨張係数を設定するが、金属床とその表
面に被覆する歯科用セラミックスの下地層との界面にお
ける剪断応力は、焼成温度から冷却するときに最大に発
生するので、歯科用セラミックスに引張り応力が作用す
るようにするには、歯科用セラミックスの収縮率よりも
金属床を形成する合金の収縮率を若干小さくすること、
換言すれば歯科用セラミックスの線熱膨張係数よりも金
属床を形成する合金の線熱膨張係数を若干小さくするこ
とが必要である。
【0013】次に、本発明の歯科用合金材料のインゴッ
ト製造方法によれば、主たる成分元素であるCoの粒径
を他の成分元素よりも大きく設定することにより、具体
的にはCoは50〜150メッシュの粉体を用い、他の
元素は200〜350メッシュの粉体を用い、それらを
計量して攪拌混合すると、Co粉間の隙間に他の成分元
素の小粉体が充填され、Co粉の周囲に他の成分元素の
小粉が取り囲んだ均一分散状態となり、その後、その混
合粉体を150〜250気圧の圧力にて固結するのであ
る。ここで強調すべき点は、溶融温度、比重も全く異な
る多種類の元素を単に混合して溶融し、合金化しても一
様な合金は得られない点であり、換言すれば所望の線熱
膨張係数が得られないのである。このように製造した歯
科用合金材料のインゴットを用いて、公知の遠心鋳造若
しくは加圧鋳造にて所望形状の金属床を形成すると、そ
れによって形成した合金の成分組成も至るところ均一と
なって所定の物性、特に線熱膨張係数が安定に得られる
のである。
ト製造方法によれば、主たる成分元素であるCoの粒径
を他の成分元素よりも大きく設定することにより、具体
的にはCoは50〜150メッシュの粉体を用い、他の
元素は200〜350メッシュの粉体を用い、それらを
計量して攪拌混合すると、Co粉間の隙間に他の成分元
素の小粉体が充填され、Co粉の周囲に他の成分元素の
小粉が取り囲んだ均一分散状態となり、その後、その混
合粉体を150〜250気圧の圧力にて固結するのであ
る。ここで強調すべき点は、溶融温度、比重も全く異な
る多種類の元素を単に混合して溶融し、合金化しても一
様な合金は得られない点であり、換言すれば所望の線熱
膨張係数が得られないのである。このように製造した歯
科用合金材料のインゴットを用いて、公知の遠心鋳造若
しくは加圧鋳造にて所望形状の金属床を形成すると、そ
れによって形成した合金の成分組成も至るところ均一と
なって所定の物性、特に線熱膨張係数が安定に得られる
のである。
【0014】
【実施例】次に本発明の詳細を実施例に基づき更に説明
する。本実施例で用いた各元素の粉体の粒度を以下に示
す。尚、Xメッシュの粉体とは、タイラー標準フルイ
(米国、Tyler Co. 製)を規定するXメッシュを通過し
た粉体のことである。
する。本実施例で用いた各元素の粉体の粒度を以下に示
す。尚、Xメッシュの粉体とは、タイラー標準フルイ
(米国、Tyler Co. 製)を規定するXメッシュを通過し
た粉体のことである。
【0015】Co…………100メッシュ Cr…………200メッシュ Ti…………350又は200メッシュ Fe…………350メッシュ W及びMo…270メッシュ Al…………250メッシュ Si…………250メッシュ
【0016】(実施例1)Co:77.7重量%、C
r:3重量%、Ti:10重量%、Fe:6重量%、
W:3重量%、Al:0.2重量%、Si:0.1重量
%並びに微量の不可避不純物とを含有する歯科用合金材
料を調製し、それを攪拌混合した後、200気圧の圧力
で固結して棒状のインゴットを製造した。このインゴッ
トは異なる4日の間に4ロットを作製し、それぞれをロ
ット1〜4と称する。ロット1は500g、ロット2〜
4はそれぞれ1kgであり、各ロットの各部分から無作
為にそれぞれ3個のサンプルを切断して作製した。こう
して作製したインゴットのサンプルを公知の遠心鋳造若
しくは加圧鋳造にて所望形状の合金を鋳込み形成した。
表1に各ロットから製造した合金の物性を試験した結果
を示す。以下の実施例及び比較例において物性試験に供
する合金も同様に作製した。
r:3重量%、Ti:10重量%、Fe:6重量%、
W:3重量%、Al:0.2重量%、Si:0.1重量
%並びに微量の不可避不純物とを含有する歯科用合金材
料を調製し、それを攪拌混合した後、200気圧の圧力
で固結して棒状のインゴットを製造した。このインゴッ
トは異なる4日の間に4ロットを作製し、それぞれをロ
ット1〜4と称する。ロット1は500g、ロット2〜
4はそれぞれ1kgであり、各ロットの各部分から無作
為にそれぞれ3個のサンプルを切断して作製した。こう
して作製したインゴットのサンプルを公知の遠心鋳造若
しくは加圧鋳造にて所望形状の合金を鋳込み形成した。
表1に各ロットから製造した合金の物性を試験した結果
を示す。以下の実施例及び比較例において物性試験に供
する合金も同様に作製した。
【0017】
【表1】
【0018】表1から判ることは、各ロットから作製し
た合金の物性、特に線熱膨張係数のバラツキは12個の
サンプルにわたって非常に少ないことであり、これは本
発明のインゴット製造方法によって達成されたのであ
る。また、各元素の粒度は、前述の粒度に限定されず、
主たる成分元素であるCoの粒径を他の成分元素よりも
大きく設定すれば良く、具体的にはCoは50〜150
メッシュの粉体を用い、他の元素は200〜350メッ
シュの粉体を用いることが可能である。そして、各成分
元素の粉体を攪拌混合した後、固結するために必要な圧
力は、150〜250気圧の範囲内で適宜設定可能であ
る。
た合金の物性、特に線熱膨張係数のバラツキは12個の
サンプルにわたって非常に少ないことであり、これは本
発明のインゴット製造方法によって達成されたのであ
る。また、各元素の粒度は、前述の粒度に限定されず、
主たる成分元素であるCoの粒径を他の成分元素よりも
大きく設定すれば良く、具体的にはCoは50〜150
メッシュの粉体を用い、他の元素は200〜350メッ
シュの粉体を用いることが可能である。そして、各成分
元素の粉体を攪拌混合した後、固結するために必要な圧
力は、150〜250気圧の範囲内で適宜設定可能であ
る。
【0019】各成分元素の粉体を計量して攪拌混合した
状態を図1に図式的に示している。つまり、各成分元素
を攪拌混合した場合には、Co粉1,…間の隙間に他の
成分元素の小粉体が充填され、Co粉1の周囲に他の成
分元素の小粉2,…が取り囲んだ均一分散状態となる。
状態を図1に図式的に示している。つまり、各成分元素
を攪拌混合した場合には、Co粉1,…間の隙間に他の
成分元素の小粉体が充填され、Co粉1の周囲に他の成
分元素の小粉2,…が取り囲んだ均一分散状態となる。
【0020】(実施例2〜12及び比較例1〜4)表2
に実施例2〜12及び比較例1〜4の成分組成を、実施
例1の成分組成と合わせて示している。表2の成分組成
からなる各実施例2〜12及び比較例1〜4の物性(ビ
ッカース硬度、引張強度、伸び、焼付特性及び線熱膨張
係数)を試験した結果を表3に示している。
に実施例2〜12及び比較例1〜4の成分組成を、実施
例1の成分組成と合わせて示している。表2の成分組成
からなる各実施例2〜12及び比較例1〜4の物性(ビ
ッカース硬度、引張強度、伸び、焼付特性及び線熱膨張
係数)を試験した結果を表3に示している。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】実施例2〜4は、基本的には実施例1の基
準成分組成に対してCrとCoを置換して、相互の比率
を変化させたものであり、それに伴って他の成分も若干
変化させたものである。実施例5,6は、実施例1の基
準成分組成に対してTiとCoを置換して、相互の比率
を変化させたものである。実施例7,8は、実施例1の
基準成分組成に対してFeとCoを置換して、相互の比
率を変化させたものである。実施例9〜11は、実施例
1の基準成分組成に対してWとCoを置換して、相互の
比率を変化させたものである。実施例12は、実施例1
の基準成分組成に対してWをMoに置換したものであ
る。
準成分組成に対してCrとCoを置換して、相互の比率
を変化させたものであり、それに伴って他の成分も若干
変化させたものである。実施例5,6は、実施例1の基
準成分組成に対してTiとCoを置換して、相互の比率
を変化させたものである。実施例7,8は、実施例1の
基準成分組成に対してFeとCoを置換して、相互の比
率を変化させたものである。実施例9〜11は、実施例
1の基準成分組成に対してWとCoを置換して、相互の
比率を変化させたものである。実施例12は、実施例1
の基準成分組成に対してWをMoに置換したものであ
る。
【0024】また、比較例1は、前述の特公平3−97
41号の出願人であるクルップ社が提供している商品名
「デンチタン」の合金であり、正確な成分組成は公表し
ていないが、日本新金属株式会社分析センターに依頼し
て分析した結果を示している。比較例2は、同じくクル
ップ社の特公平3−9741号公報に記載されている成
分組成の合金の一例である。比較例3は、比較例2に対
してMoをWに置換したものである。また、比較例4
は、Crを10重量%、Tiを10重量%、Feを7重
量%、Wを3重量%とし、残部をCoとした発明外の合
金である。そして、比較例2〜4の合金は、本発明のイ
ンゴット製造方法に準じて作製したものである。
41号の出願人であるクルップ社が提供している商品名
「デンチタン」の合金であり、正確な成分組成は公表し
ていないが、日本新金属株式会社分析センターに依頼し
て分析した結果を示している。比較例2は、同じくクル
ップ社の特公平3−9741号公報に記載されている成
分組成の合金の一例である。比較例3は、比較例2に対
してMoをWに置換したものである。また、比較例4
は、Crを10重量%、Tiを10重量%、Feを7重
量%、Wを3重量%とし、残部をCoとした発明外の合
金である。そして、比較例2〜4の合金は、本発明のイ
ンゴット製造方法に準じて作製したものである。
【0025】これらの試験結果から判るように、比較例
1〜4の合金の線熱膨張係数が、何れも154〜156
×10-7/℃の範囲であるのに対し、本発明に係る実施
例1〜12の合金の線熱膨張係数は、おおよそ135〜
145×10-7/℃の範囲内になり、歯科用セラミック
スの線熱膨張係数136〜138×10-7/℃と近似す
る。ここで、本発明においてCrの上限を10重量%
(但し、10重量%を除く)とした理由は、比較例4の
結果が悪いことから明らかである。更に、実施例1に示
したCr、Ti、Fe、Wの基準成分組成を中心値とし
てそれぞれ±2重量%の範囲内で調製し、Alを0.0
5〜0.5重量%、Siを0.05〜0.3重量%の範
囲内で調製するとともに、残部をCoと微量の不可避不
純物とした実施例3,4,9及び10の合金の線熱膨張
係数は、139〜141×10-7/℃となり、最も好ま
しい。尚、実施例2及び12の合金も同様な成分組成範
囲であるが、線熱膨張係数の値がやや最適な範囲から外
れている。これは、物性の測定誤差やサンプル数が少な
いためであると推測される。
1〜4の合金の線熱膨張係数が、何れも154〜156
×10-7/℃の範囲であるのに対し、本発明に係る実施
例1〜12の合金の線熱膨張係数は、おおよそ135〜
145×10-7/℃の範囲内になり、歯科用セラミック
スの線熱膨張係数136〜138×10-7/℃と近似す
る。ここで、本発明においてCrの上限を10重量%
(但し、10重量%を除く)とした理由は、比較例4の
結果が悪いことから明らかである。更に、実施例1に示
したCr、Ti、Fe、Wの基準成分組成を中心値とし
てそれぞれ±2重量%の範囲内で調製し、Alを0.0
5〜0.5重量%、Siを0.05〜0.3重量%の範
囲内で調製するとともに、残部をCoと微量の不可避不
純物とした実施例3,4,9及び10の合金の線熱膨張
係数は、139〜141×10-7/℃となり、最も好ま
しい。尚、実施例2及び12の合金も同様な成分組成範
囲であるが、線熱膨張係数の値がやや最適な範囲から外
れている。これは、物性の測定誤差やサンプル数が少な
いためであると推測される。
【0026】何れにしても、本発明の歯科用合金材料か
ら作製した合金の物性は、適度な硬度と伸び並びに充分
な引張強度を有し、特に線熱膨張係数においては従来か
ら提供されている歯科用合金とは比較にならない優れた
値を有するとともに、その物性安定性においても優れて
いる。特に、実施例1の合金では、ビッカース硬度が4
00前後と適度な硬さを有し、仕上げ加工等の加工性に
優れ、しかも引張強度も76kg/mm2 と比較的強靱
であり、歯科用合金としては理想的である。
ら作製した合金の物性は、適度な硬度と伸び並びに充分
な引張強度を有し、特に線熱膨張係数においては従来か
ら提供されている歯科用合金とは比較にならない優れた
値を有するとともに、その物性安定性においても優れて
いる。特に、実施例1の合金では、ビッカース硬度が4
00前後と適度な硬さを有し、仕上げ加工等の加工性に
優れ、しかも引張強度も76kg/mm2 と比較的強靱
であり、歯科用合金としては理想的である。
【0027】
【発明の効果】以上にしてなる本発明の歯科用合金材料
によれば、人体組織又は皮膚に非認容性であり、その加
工により健康を損なう恐れがあるニッケルを含まないの
で、ニッケル−クロム合金を使用する際の問題を排除で
きるるとともに、人体組織に認容性であるTiを比較的
多く含有し、しかも成分組成の調製によって歯科用セラ
ミックスの線熱膨張係数に近似する線熱膨張係数の合金
とすることができるとともに、歯科用セラミックスとの
接着性にも優れているので、歯科用合金としては理想的
である。
によれば、人体組織又は皮膚に非認容性であり、その加
工により健康を損なう恐れがあるニッケルを含まないの
で、ニッケル−クロム合金を使用する際の問題を排除で
きるるとともに、人体組織に認容性であるTiを比較的
多く含有し、しかも成分組成の調製によって歯科用セラ
ミックスの線熱膨張係数に近似する線熱膨張係数の合金
とすることができるとともに、歯科用セラミックスとの
接着性にも優れているので、歯科用合金としては理想的
である。
【0028】また、本発明の歯科用合金材料のインゴッ
ト製造方法によれば、主な成分元素のCo粉の粒度を、
他の成分元素の粒度よりも大きく設定し、即ちCoは5
0〜150メッシュ、他の元素は200〜350メッシ
ュの粉体を用いたので、それらを攪拌混合した場合、均
一な分散混合状態が得られ、それを150〜250気圧
の圧力にて固結するので、均一分散状態を維持したイン
ゴットを製造できるのである。そして、このインゴット
を公知の遠心鋳造若しくは加圧鋳造によって所望形状に
形成した合金は、溶融温度や比重が全く異なる多種類の
成分元素を用いているにも係わらず、至るところ一様な
物性が得られ、特に線熱膨張係数の安定性に優れ、品質
が極めて安定である。
ト製造方法によれば、主な成分元素のCo粉の粒度を、
他の成分元素の粒度よりも大きく設定し、即ちCoは5
0〜150メッシュ、他の元素は200〜350メッシ
ュの粉体を用いたので、それらを攪拌混合した場合、均
一な分散混合状態が得られ、それを150〜250気圧
の圧力にて固結するので、均一分散状態を維持したイン
ゴットを製造できるのである。そして、このインゴット
を公知の遠心鋳造若しくは加圧鋳造によって所望形状に
形成した合金は、溶融温度や比重が全く異なる多種類の
成分元素を用いているにも係わらず、至るところ一様な
物性が得られ、特に線熱膨張係数の安定性に優れ、品質
が極めて安定である。
【図1】各成分元素の粉体を攪拌混合した状態を図式的
に示した説明図である。
に示した説明図である。
1 Co粉 2 他の成分元素の小粉
Claims (6)
- 【請求項1】 歯科用セラミックスを焼付け被覆して使
用する歯科用合金材料であって、Cr:2〜10重量%
(但し、10重量%を除く)、Ti:6〜15重量%、
Fe:3〜10重量%、W及び/又はMo:1〜10重
量%、Al:0.05〜0.5重量%、Si:0.05
〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純物とを含
有することを特徴とする歯科用合金材料。 - 【請求項2】 鋳込み後の線熱膨張係数を135〜14
5×10-7/℃に調製してなる請求項1記載の歯科用合
金材料。 - 【請求項3】 鋳込み後の線熱膨張係数を139〜14
1×10-7/℃に調製してなる請求項1記載の歯科用合
金材料。 - 【請求項4】 歯科用セラミックスを焼付け被覆して使
用する歯科用合金材料であって、Cr:3重量%、T
i:10重量%、Fe:6重量%、W及び/又はMo:
3重量%を中心値としてそれぞれ±2重量%の範囲内に
調製し、Al:0.05〜0.5重量%、Si:0.0
5〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純物とを
含有することを特徴とする歯科用合金材料。 - 【請求項5】 鋳込み後の線熱膨張係数を139〜14
1×10-7/℃に調製してなる請求項4記載の歯科用合
金材料。 - 【請求項6】 歯科用セラミックスを焼付け被覆して使
用する歯科用合金材料であって、Cr:2〜10重量%
(但し、10重量%を除く)、Ti:6〜15重量%、
Fe:3〜10重量%、W及び/又はMo:1〜10重
量%、Al:0.05〜0.5重量%、Si:0.05
〜0.3重量%、残部Coと微量の不可避不純物とから
なり、Coは50〜150メッシュ、他の元素は200
〜350メッシュの粉体を用い、それらを攪拌混合した
後、150〜250気圧の圧力にて固結してなる歯科用
合金材料のインゴット製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6010201A JPH07216484A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 歯科用合金材料及びそのインゴット製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6010201A JPH07216484A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 歯科用合金材料及びそのインゴット製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07216484A true JPH07216484A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=11743665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6010201A Pending JPH07216484A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 歯科用合金材料及びそのインゴット製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07216484A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998035067A1 (de) * | 1997-02-06 | 1998-08-13 | Vacuumschmelze Gmbh | Nickelfreie, austenitische kobaltbasislegierung |
JP2016079413A (ja) * | 2014-10-09 | 2016-05-16 | セイコーエプソン株式会社 | 歯科用の鋳造用ビレット材、粉末冶金用金属粉末、歯科用金属部品および歯科用補綴物 |
US20210395864A1 (en) * | 2020-06-22 | 2021-12-23 | Seoul National University R&Db Foundation | Self-healing cobalt based alloys and manufacturing method for the same |
-
1994
- 1994-02-01 JP JP6010201A patent/JPH07216484A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998035067A1 (de) * | 1997-02-06 | 1998-08-13 | Vacuumschmelze Gmbh | Nickelfreie, austenitische kobaltbasislegierung |
JP2016079413A (ja) * | 2014-10-09 | 2016-05-16 | セイコーエプソン株式会社 | 歯科用の鋳造用ビレット材、粉末冶金用金属粉末、歯科用金属部品および歯科用補綴物 |
US10130449B2 (en) | 2014-10-09 | 2018-11-20 | Seiko Epson Corporation | Dental casting billet material, metal powder for powder metallurgy, dental metal component, and dental prosthesis |
US20210395864A1 (en) * | 2020-06-22 | 2021-12-23 | Seoul National University R&Db Foundation | Self-healing cobalt based alloys and manufacturing method for the same |
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