JPH0721599Y2 - 安全繊維ロープ - Google Patents

安全繊維ロープ

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JPH0721599Y2
JPH0721599Y2 JP1991025280U JP2528091U JPH0721599Y2 JP H0721599 Y2 JPH0721599 Y2 JP H0721599Y2 JP 1991025280 U JP1991025280 U JP 1991025280U JP 2528091 U JP2528091 U JP 2528091U JP H0721599 Y2 JPH0721599 Y2 JP H0721599Y2
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JP
Japan
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fiber rope
rope
safety
layer fiber
elongation
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JP1991025280U
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JPH04114593U (ja
Inventor
村 俊 明 木
本 好 憲 松
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東京製綱繊維ロープ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は切断時における安全性の
高い繊維ロープに関する。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】船舶の係留索、地引
網のロープ、綱引き用ロープなど人手による作業を行う
ための繊維ロープとして合成繊維ロープが汎用されてい
るが、最近特に高い安全性が要求される傾向にある。前
記用途の合成繊維ロープとしては、ナイロン、ポリエス
テル、ポリピロピレン、ポリエチレン、ビニロンなどを
単一の素材とした8つ打ちロープ、二重組紐が一般に使
用されている。しかし、かかる繊維ロープは、一般に破
断荷重が高いと同時に、張力が負荷された場合の伸びが
大きく、したがって切断に至るときの伸び(破断時伸び)
も大きい。これはロープの構造と材質によって異なる
が、たとえば、ナイロン3つ打ちロープの場合では約5
0%、また、ナイロンの二重組み打ち索(ダブルブレー
ドロープ)の場合で約30%もの破断時伸びを有してい
るのである。
【0003】上記繊維ロープは、ロープが切断するまで
に膨大な引張りエネルギーを吸収する能力を有してお
り、このため、ロープが切断されると、これらの吸収蓄
積されたエネルギーが一瞬のうちに放出され、これがロ
ープの反跳(跳ね返り)運動に変わり、その運動速度が非
常に早いため、周囲の物体や人身を損傷させるなど極め
て危険な環境を生じさせる。このため、たとえば綱引き
用のロープなどでは、仮りに競技中にロープが切れても
危害ができるだけ少なくて済むように、合成繊維ロープ
の使用を避けて、破断時伸びが格段に小さい麻どの天然
繊維ロープが使用されているのが実情である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は前記のような問
題点を解消するために創案されたもので、その目的とす
るところは、簡易な構造でロープ切断時に反跳がほとん
ど生じない安全性の高い合成繊維ロープを提供すること
にある。上記目的を達成するため本考案は、中心に安全
母体として破断時伸びが大きく弾性係数の小さい内層繊
維ロープを配し、該安全母体としての内層繊維ロープの
外周に、引張り荷重を負荷する強力母体として該内層繊
維ロープよりも破断時伸びが小さい組紐構造からなる外
層繊維ロープを、摩擦係数の小さい材料からなる層間摩
擦軽減層を介して設けた構成としている。
【0005】
【作用】本考案の合成繊維ロープは、ロープ中心に安全
母体として破断時伸びが大きく弾性係数の小さい内層繊
維ロープ1を配し、これに低摩擦係数の層間摩擦軽減層
3を介して破断時伸びが内層繊維ロープ1よりも相対的
に小さい組紐構造の外層繊維ロープ2を有しているた
め、層間摩擦軽減層3により安全母体の繊維が擦れや摩
耗による外傷を直接受けることが防止され、また、安全
母体の太陽光線特に紫外線による劣化が皆無となり、使
用中に強度低下をきたすことがないため、非常時に10
0%その性能を発揮させることができる。さらに、強力
母体としての外層繊維ロープ2が組紐構造であるため、
安全母体が外周から均等な圧迫を受けながらも周囲の外
層繊維ロープ2とは独立し、ロープの軸方向の動きに対
して自由度が与えられ、しかも、中心の内層繊維ロープ
1とその外周の外層繊維ロープ2との境界に低摩擦係数
の層間摩擦軽減層3があるため、強力母体としての外層
繊維ロープ2が切断されるとき、これと隣接している内
層ロープ1は接触面での摩擦が低減され、したがって、
強力母体の破断時に内層ロープ1への摩擦力の伝達が抑
制され、局部伸長を確実に防止される。したがって、過
張力によって強力母体が切れても、安全母体だけは残
り、これによって一時的に荷重を支えることができるた
め、危険な反跳を抑制することができる。
【0006】
【実施例】以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1と図2は本考案による安全繊維ロープの一実
施例を示しており、安全母体としての内層繊維ロープ1
と、強力母体としての外層繊維ロープ2と、内層繊維ロ
ープ1と外層繊維ロープ2間の層間摩擦低減層3からな
っている。
【0007】内層繊維ロープ1は、前記外層繊維ロープ
2よりも大きい破断時伸びを有すると共に、外層繊維ロ
ープ2よりも小さい弾性係数を有したロープである。具
体的には、内層繊維ロープ1は外層繊維ロープ2よりも
相対的に150〜600%高い破断時伸び、また、外層
繊維ロープ2に対し相対的に1/2〜1/16程度低い
弾性係数をそれぞれ有することが望ましい。これは、内
層繊維ロープ1の持つ引張り荷重を、外層繊維ロープ2
を含めたロープ全体に常時作用する設計荷重の値よりも
若干大きいものとするためである。すなわち、仮りに強
力母体としての外層繊維ロープ2が切断した後でも、一
時的に内層繊維ロープ1のみで荷重を支えることができ
る条件を満たすことが必要である。内層繊維ロープ1の
材質ないし素材としては、破断時の伸び率30〜35%
を有する高伸度ナイロン原糸または高伸度ポリエステル
原糸、若しくは捲縮加工を施したナイロン、ポリエステ
ル、ポリプロピレンあるいはポリエチレンの各原糸のい
ずれかが適当である。また、内層繊維ロープ1の構造と
しては、3打、4打、5打、6打、7打、8打などの撚
り構造が適しており、特に図1で示すような3本のスト
ランド1a,1b,1cを撚りあわせた3打は大きな伸
びが得られるため、推奨される。
【0008】次に外層繊維ロープ2は、主に引張り荷重
を負荷するとともに、ロープ外表面の擦れや摩耗などの
外傷を防ぐ保護部材であり、材質ないし素材として高強
力ナイロン原糸、高強力ポリエステル原糸、アラミド原
糸、超高分子量ポリエチレン原糸、あるいは芳香族ポリ
エステル原糸など前記内層ロープ素材よりもはるかに破
断時伸びの小さい原糸によって構成される。外層繊維ロ
ープ2の構造としては、編組構造、たとえば6×8、2
×12、2×16、2×24、2×32などが挙げられ
る。たとえば、素材として高強力ポリエステル繊維を使
用し、構造として6×8を取ったときの外層繊維ロープ
2の破断時伸びは約15〜25%である。
【0009】以上に加え、本考案は、前記内層繊維ロー
プ1と外層繊維ロープ2の間に層間摩擦軽減層3を設け
るもので、安全ロープとしての性能向上と信頼性の面か
ら好適である。図3はその例を示している。図3(a)
(b)は、内層繊維ロープ1の外周に摩擦係数の小さい
材料からなる膜3aを被覆したもので、摩擦係数の小さ
い材料としては、たとえば、ポリエチレン樹脂や弗素樹
脂が用いられる。図3(a)は前記樹脂を溶融し押出し
成形して内層繊維ロープ1の外周を覆ったものである。
図3(b)は前記樹脂のフイルムテープ3bを内層繊維
ロープ1の外周にらせん状に巻回したもので、好ましく
はフイルムテープ4bは内層繊維ロープ1に接する側に
接着剤層が設けられているものを使用する。図3(c)
は摩擦係数の小さい材料、たとえば四弗化エチレンなど
で代表される弗素系樹脂を内層繊維ロープ1の表面に含
浸させたもので、3cは含浸樹脂を示している。
【0010】
【考案の効果】本考案は上記のように、安全母体として
破断時伸びが大きく弾性係数の小さい内層繊維ロープ1
をロープ中心に配し、該内層繊維ロープ1の外側に、内
層繊維ロープ1よりはるかに破断時伸びが小さく、引張
り荷重を負荷する強力母体としての組紐構造からなる外
層繊維ロープ2を設けたため、過張力によって強力母体
としての外層繊維ロープ2が切れても、安全母体として
の内層繊維ロープ1だけは残り、これによって一時的に
ではあるが荷重を支えることができるため、吸収蓄積さ
れた引張りエネルギーの瞬間的な放出による反跳を抑制
することができる。 しかも、安全母体としての破断時
伸びが大きく弾性係数の小さい内層繊維ロープ1と強力
母体としての組紐構造の外層繊維ロープ2との間に低摩
擦係数の層間摩擦軽減層3を有しているため、安全母体
の繊維が擦れや摩耗によよって外傷を直接受けることが
なく、また、安全母体の太陽光線特に紫外線による劣化
が皆無となり、使用中に強度低下をきたすことがないた
め、非常時に100%その性能を発揮させることができ
る。さらに、ロープを構成する各層が同心円上に並ぶ二
層構造であり、組紐構造の外層繊維ロープ2で安全母体
としての外層繊維ロープ2が外周から均等な圧迫を受け
ながらも外層繊維ロープ2とは独立し、ロープの軸方向
の動きに対して自由度が与えられ、しかも、それら内層
繊維ロープ1と外層繊維ロープ2との境界に低摩擦係数
の層間摩擦軽減層3があるため、強力母体としての外層
繊維ロープ2が切断されるとき、これと隣接している内
層繊維ロープ1は接触面での摩擦が低減され、したがっ
て、強力母体の破断時に内層ロープ1への摩擦力の伝達
が抑制され、局部伸長が確実に防止され安全母体の性能
を十分に発揮させることができる。これらにより危険な
反跳を的確に抑制することができるというすぐれた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による安全繊維ロープの一実施例を示す
部分的側面図である。
【図2】図1のX−X線に沿う断面図である。
【図3】本考案における層間摩擦軽減層の実施例を示す
部分的断面図である。
【符号の説明】
1 内層繊維ロープ 2 外層繊維ロープ 3 層間摩擦軽減層

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心に安全母体として破断時伸びが大きく
    弾性係数の小さい内層繊維ロープ1を配し、該安全母体
    としての内層繊維ロープ1の外周に、引張り荷重を負荷
    する強力母体として該内層繊維ロープ1よりも破断時伸
    びが小さい組紐構造からなる外層繊維ロープ2を、摩擦
    係数の小さい材料からなる層間摩擦軽減層3を介して設
    けたことを特徴とする安全繊維ロープ。
JP1991025280U 1991-03-22 1991-03-22 安全繊維ロープ Expired - Lifetime JPH0721599Y2 (ja)

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JPH04114593U JPH04114593U (ja) 1992-10-08
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