JPH0721322B2 - ボイラシステムの制御装置 - Google Patents

ボイラシステムの制御装置

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JPH0721322B2
JPH0721322B2 JP4472187A JP4472187A JPH0721322B2 JP H0721322 B2 JPH0721322 B2 JP H0721322B2 JP 4472187 A JP4472187 A JP 4472187A JP 4472187 A JP4472187 A JP 4472187A JP H0721322 B2 JPH0721322 B2 JP H0721322B2
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combustion
boiler
signal
steam pressure
combustion state
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JP4472187A
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忠男 藤田
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Ebara Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は停止状態と作動状態との間で、さらに作動状
態にあっては高燃焼状態と低燃焼状態の間での3段階に
運転状態を移行可能な複数のボイラユニットを有するボ
イラシステムの制御装置に関するものであり、特に、ボ
イラシステムに対する熱負荷がほぼ一定な定常状態にあ
る略平衡時の動作中に、急激に熱負荷が変動して、蒸気
圧力が急激に上昇または低下する場合でも、蒸気圧力信
号Pにより表わされる蒸気圧力の時間変化率ΔP/Δtを
検出し、緊急にボイラユニットの燃焼台数を増減させる
ことで、熱負荷の変動に円滑かつすみやかに追従するよ
うにしたボイラシステムの制御装置の改良に係わるもの
である。
<従来の技術> 比較的容量の小さなボイラを複数台連結してなるボイラ
システムは、単一の大容量ボイラを用いたシステムにく
らべて各種の利点がある。すなわち、大容量ボイラは一
般に最大出力状態で運転されることが殆どなく、従って
その潜在的な蒸発能力が有効に利用されることがきわめ
てまれである。これに反して、小容量ボイラの組合せか
らなるボイラシステムの場合は、個々のボイラがその最
大出力で作動する機会が多く、結果的にその潜在能力が
有効に発揮され、これが上記の利点のうち最たるもので
ある。
ところで、ボイラは一般に、停止状態からの起動には、
その都度、プリパージ(着火を確実にするための換気操
作)等の準備段階や、それに引き続く低出力状態(缶の
急激な膨張を回避するための緩衝燃焼操作)をともなう
ものであり、これが熱負荷の変動に対するボイラシステ
ムの応答性を著しく害う要因となっていた。
これに対して、こうした阻害要因を除去すべく、ボイラ
システムの定常状態においては最小限2台のボイラユニ
ットを調整ユニットとして常時確保して、これら調整ユ
ニットを不断に燃焼状態に保持することにより、該2台
ないしはそれ以上のボイラユニットの各々をボイラシス
テム全体の出力、すなわち出力蒸気圧力の変化に応じて
高出力状態と低出力状態の間、すなわち高燃焼状態と低
燃焼状態の間で適宜移行させるように制御することによ
り、個々のボイラユニットを繰り返し停止、起動させる
頻度を逓減し、もって、円滑にボイラシステム全体の出
力を所望の範囲内に収束させるようにしたボイラシステ
ムの制御装置が提案されている。
以下、上記提案の技術によるボイラシステムの制御装置
を複数台のボイラユニットからなるボイラシステムの出
力制御に用いた例につき、図面を参照して説明する。
な、かかる制御装置の適用可能なボイラシステムは、ど
のような形式の、またどのような台数のボイラユニット
からなるものであってもよいが、以下に記載する例にお
いては、説明の便宜上、当該ボイラシステムは蒸気式ボ
イラを4台連結してなるものとする。
第1図は上記提案の技術に係わる制御装置の適用可能な
ボイラシステム10を概括的に示すものであり、かかるボ
イラシステムの全体的な構成と動作を以下に説明する。
このボイラシステム10は、上記のように4台の蒸気式ボ
イラユニット(以下単にボイラユニットという)からな
っており、これら4台のボイラユニットには、その起動
順序に従ってそれぞれ番号#1、#2、#3、#4が付
してある。これらボイラユニット#1ないし#4の出力
は共通のスチームヘッダ11に接続され、このスチームヘ
ッダ11を介して図外の負荷装置に導かれる。該スチーム
ヘッダ11には、圧力調節器12が設けてあり、この圧力調
節器12よにり、スチームヘッダ内の蒸気圧力をほぼ所定
の値となるように常時調節する。このような機能をもっ
た圧力調節器自体は公知であり、その詳細については説
明を少略する。
提案の技術に係わるボイラユニット制御装置は、上記圧
力調節器12に含まれる可変抵抗器により検出されるスチ
ームヘッダ11内の蒸気圧力にもとづいて、マイクロコン
ピュータ等を用いた制御装置13により、上記ボイラシス
テム10を構成するボイラユニット#1ないし#4を適宜
選択的に制御するようにしたものである。
第4図は、そのような制御装置13の具体的な構成例とし
て、該制御装置のアルゴリズムを実行するためのハード
ウエア構成を概念的に示すものである。図示のハードウ
エア構成においてはまず、前記圧力調節器12に内蔵され
ている可変抵抗器の抵抗値を抵抗−電圧変換回路14によ
り電圧に変換して、該圧力調節器12によって検出された
スチームヘッダ11内の蒸気圧力に比例ないし相応した電
圧を出力する。この抵抗−電圧変換回路14の出力電圧は
複数の比較器、すなわち本例においては4個の比較器15
a、15b、15c、15dからなる電圧比較回路15に入力され
る。これら4個の比較器15a〜15dには、前記圧力調節器
12によって検出されるスチームヘッダ12内の所定の蒸気
圧力の臨界値に対応する基準電圧値が、それぞれ設定さ
れており、各比較器に対する入力電圧がそれぞれの基準
電圧値を越えたときに高レベル又は低レベルに変化する
る出力信号を出力する。本例においては、例えば第1の
比較器15aには、第1の臨界値7.2kg/cm2に対応する基準
電圧値が、第2の比較器15bには第2の臨界値7.4kg/cm2
に対応する基準電圧値が、第3の比較器15cには、第3
の臨界値7.8kg/cm2に対応する基準電圧値が、第4の比
較器15dには、第4の臨界値8.0kg/cm2に対応する基準電
圧値が、それぞれ設定されているものとする。これら比
較器15a,15b,15c,15dからの各出力信号は、例えばバッ
ファ16a,16b,16c,16dを介して、前記マイクロコンピュ
ータのプロセッサ等に入力されて信号処理される。
すなわち、まず前記第1の比較器15aからの出力信号は
燃焼台数増加要求信号Biとして、また前記第4の比較器
15dからの出力は燃焼台数減少要求信号Bdとして、それ
ぞれ前記バッファ16aおよび16dを介して燃焼台数設定部
17に入力される。さらに、前記第2の比較器15bからの
出力信号は、高燃焼状態要求信号Bhとして前記バッファ
16bを介して燃焼状態選択部18に入力され、また前記第
3の比較器15cからの出力信号は、低燃焼状態要求信号B
lとして前記バッファ16cを介してアンドゲート19の一方
の入力信号となる。なお、これらの出力信号Bi、Bd、B
h、Blはいずれもこれをアクチブハイ信号とし、比較器1
5a〜15bに関しては,その入力電圧がそれぞれの基準電
圧以下であるときに、そして,比較器15c〜15dに関して
は,その入力電圧がそれぞれの基準電圧以上であるとき
に,高レベルでアクチブとなるような信号とする。
上記燃焼台数設定部17は起動スイッチ20がオンとなった
ときに活性化され、入力信号BiまたはBdに応じて、それ
ぞれ高レベルの燃焼開始信号BIまたは低レベルの燃焼停
止信号BDを前記ボイラユニット#1、#2、#3、#4
に対して選択的に出力する。この燃焼台数設定部17から
の出力信号BIまたはBDは、さらに調整ユニット台数設定
部21にも入力される。該燃焼台数設定部17は、その入力
に上記燃焼台数増加要求信号Biが現われている間は、前
記ボイラユニットに対して前記高レベルの燃焼開始信号
BIを所定の時間間隔をもって、個々のボイラユニットの
起動順序に従って、すなわち#1→#2→#3→#4の
順序で順次出力する。この燃焼開始信号BIを順次各ボイ
ラユニットに供給する時間間隔は、各ボイラユニットが
停止状態から起動されてから高燃焼状態に至るまでの若
干の時間遅れを考慮してこれを10秒程度とするのが一般
的である。また、各ボイラユニットが前記燃焼台数設定
部17からの燃焼開始信号BIにより停止状態から燃焼状態
に移行する場合は、無条件で高燃焼状態となるものとす
るが、ただし該ボイラユニットが停止状態から高燃焼状
態となるのに先立って、若干の時間遅れと、それに引き
続くいくばくかの低燃焼状態時間をともなう。
一方、上記燃焼台数減少要求信号Bdが現われている間
は、前記ボイラユニットに対して前記低レベルの燃焼停
止信号BDを所定の時間間隔、例えば4秒の時間間隔をも
って、該ボイラユニットの起動順序とは逆の順序に従っ
て、すなわち#4→#3→#2→#1の順序で順次出力
する。
さらに、前記調整ユニット台数設定部21は、燃焼状態選
択部18と協働して,調整ユニット台数設定スイッチ22に
より設定された台数のボイラユニットを、燃焼状態にあ
る個々のボイラユニットのうちから選択して調整ユニッ
トとして指定するもので、その出力信号は前記アンドゲ
ート19の他方の入力となる。このアンドゲート19のアン
ド論理出力は前記燃焼状態選択部18に入力され、該燃焼
状態選択部18は当該アンド論理出力および前記第2の比
較器15bからの高燃焼状態要求信号Bhに応じて、それぞ
れ高レベルの高燃焼状態選択信号BHまたは低レベルの低
燃焼状態選択信号BLを、前記ボイラユニット#1、#
2、#3、#4に対して選択的に出力する。この燃焼状
態選択部18からの出力信号BHまたはBLは、さらに前記調
整ユニット台数設定部21にも入力される。
ここで前記調整ユニットについて、それの本制御装置に
おける役割を説明する。本制御装置における調整ユニッ
トとは、熱負荷の変動を吸収すべく、定常状態において
その低燃焼状態と高燃焼状態との間で交互に移行するよ
うに制御されるボイラユニットであり、その台数は調整
ユニット台数設定スイッチ22により、これを任意に、す
なわちプログラマブルに設定することが可能である。本
例においては、この調整ユニット台数設定スイッチ22に
より設定された調整ユニットの台数はこれを仮に2台と
し、燃焼状態にあるボイラユニットのうち、起動順序が
後である2台を調整ユニットとして選択指定するものと
する。かくて、例えば本例におけるボイラシステム10の
全ボイラユニット#1〜#4が燃焼中は、それらボイラ
ユニットのうち起動順序が後である2台のボイラユニッ
ト#4および#3が、またボイラユニット#1〜#3が
燃焼中はそれらボイラユニットのうち起動順序が後であ
る2台のボイラユニット#3および#2が、それぞれ調
整ユニットとして前記調整ユニット台数設定部21によ
り、その都合指定される。このようにして指定された調
整ユニットに対しては、蒸気圧力が上昇中で、上記アン
ドゲート19の出力に高レベルの信号が現われている間
は、所定の時間間隔、例えば3秒間隔をもって前記低レ
ベルの低燃焼状態選択信号BLを、当該時点における調整
ユニットに対してその起動順序とは逆の順序に従って、
すなわち#4→#3、#3→#2または#2→#1の順
序で順次出力する。また蒸気圧力が降下中で、前記高燃
焼状態要求信号Bhが現われている間は、所定の時間間
隔、例えば3秒間隔をもって前記高レベルの高燃焼状態
選択信号BHを、当該時点における調整ユニットに対して
その起動順序に従って、すなわち#1→#2、#2→#
3、または#3→#4の順序で順次出力する。
前記調整ユニット台数設定スイッチ22は、例えばディジ
タルポテンショメータ等により構成されて、調整ユニッ
トの設定台数に比例する電圧信号を出力するようにして
ある。前記調整ユニット台数設定部21は、この調整ユニ
ット台数設定スイッチ22からの設定信号と燃焼台数設定
部17および燃焼状態選択部18からの出力信号とを入力信
号として受けて、燃焼台数設定部17からの入力信号が高
レベルの燃焼開始信号BIで、かつ燃焼状態選択部18から
の入力信号が低レベルの低燃焼状態選択信号BLとなって
いるボイラユニットの台数と、該調整ユニット台数設定
スイッチ22からの出力信号により表わされるボイラユニ
ットの台数とを互いに比較して、後者、すなわちスイッ
チ22により設定された調整ユニットの台数が前者、すな
わち低燃焼状態で動作すべく制御中のボイラユニットの
台数よりも多い場合には、調整ユニットの台数が不足し
ているものと判断して、高レベルの調整ユニット台数増
加信号Bpを前記アンドゲート19の一方の入力端子に供給
するものである。
第5図はこのような調整ユニット台数設定部21の機能を
実現するための具体的なハードウエア構成の一例を示す
ものである。図示のように、前記燃焼台数設定部17から
ボイラユニット#1〜#4に送られる出力信号BIないし
BDは、別途4個のアンドゲート23a,23b,23c,23dのそれ
ぞれの一方の入力端子に印加され、また前記燃焼状態選
択部18から同じくボイラユニット#1〜#4に送られる
出力信号BHないしBLは、それぞれ別途インバータ24a、2
4b、24c、24dを介して上記アンドゲート23a、23b、23
c、23dの他方の入力端子に印加される。これらアンドゲ
ート23a〜23dの各出力端子は、電圧加算回路25を経由し
て比較器26の一方の入力端子に接続され、この比較器26
の他方の入力端子は、前記調整ユニット台数設定スイッ
チ22に接続されている。かくて、前記燃焼台数設定部17
から選択的にボイラユニット#1〜#4に送られる高レ
ベルの出力信号BIは、前記アンドゲート23a、23b、23
c、23dに適宜入力され、また前記燃焼状態選択部18から
ボイラユニット#1〜#4に選択的に送られる低レベル
の出力信号BLはインバータ24a、24b、24c、24dにより反
転されて、高レベルの信号としてアンドゲート23a、23
b、23c、23dに適宜入力される。これらアンドゲート23a
〜23dからの出力信号は前記加算回路25で加算され、従
って該加算回路25には、前述のように燃焼台数設定部17
からの入力信号が高レベルの燃焼開始信号BIで、かつ燃
焼状態選択部18からの入力信号が低レベルの低燃焼状態
選択信号BLとなっているボイラユニットの台数、すなわ
ち低燃焼状態で動作すべく制御中のボイラユニットの台
数を表わす電圧信号が生成される。この電圧加算回路25
からの出力信号が前記比較器26の一方の入力端子に印加
されている、該比較器の他方の入力端子に印加される前
記調整ユニット台数設定スイッチ22からの出力信号と比
較され、調整ユニット台数設定スイッチ22により設定さ
れた調整ユニット台数が低燃焼状態で動作すべく制御中
のボイラユニットの台数よりも多い場合には、該比較器
26から高レベルの出力信号が前記調整ユニット台数増加
信号Bpとして前記アンドゲート19の一方の入力端子に印
加される。
前記燃焼状態選択部18は、該アンドゲート19を介してこ
の調整ユニット台数増加信号Bpを受けて、低燃焼状態選
択信号BLを供給するボイラユニットの台数が、調整ユニ
ット台数設定スイッチ22により設定された調整ユニット
の台数よりも多くならないように制御するものである。
すなわち、いま、ある時点において燃焼中のボイラユニ
ットのうち、起動順序がもっとも後であるボイラユニッ
トが燃焼停止となって過渡的に調整ユニットが1台のみ
となったとする。この場合、蒸気圧力が第3の臨界値7.
8kg/cm2まで上昇して、前記アンドゲート19の一方の入
力端子には、前記低燃焼状態要求信号Blが現われるの
で、前記調整ユニット台数設定部21から該アンドゲート
19の他方の入力端子に印加される調整ユニット台数増加
信号Bpにより、アンドゲート19における論理積条件が成
立して、その高レベルの出力信号により、現時点におけ
る調整ユニットの次の起動順序のボイラユニットが新た
な調整ユニットとして指定され、この新たな調整ユニッ
トが燃焼状態選択択部18から発せられる低燃焼状態選択
信号BLにより、高燃焼状態から低燃焼状態へ移行するこ
ととなる。
かくして燃焼状態選択部18は、該アンドゲート19からの
アンド論理出力が高レベルの場合に、現時点で指定され
ている調整ユニットをその起動順序とは逆の順序に従っ
て、前述のように3秒間隔で高燃焼状態から低燃焼状態
に移行させるのである。ただし、上述のように調整ユニ
ットのうち起動順序が後であるボイラユニットがすでに
高燃焼状態にあるときに、前記調整ユニット台数設定部
21から出力信号が発せられた場合には、2台の調整ユニ
ットのうち、起動順序の先であるボイラユニットが高燃
焼状態から低燃焼状態に移行することとなる。
上述のようなハードウエア構成により、下記のような5
段階の制御領域に係わる制御プロトコルにもとづいて、
前記ボイラシステム10(第1図)に対する制御を行な
う。
制御領域A(運転台数増加モード) 前記スチームヘッダ11(第1図)内の蒸気圧力が前記第
1の臨界値7.2kg/cm2以下の場合はこれ圧力制御領域A
とし、この制御領域Aにおいては、ボイラユニットの燃
焼台数を10秒間隔で1台ずつ高燃焼状態で順次起動させ
る。この場合、停止状態から高燃焼状態に移行するボイ
ラユニットの起動順序は#1→#2→#3→#4の順序
とする。
制御領域B(高燃焼状態移行モード) 蒸気圧力が前記第1の臨界値7.2kg/cm2以上でかつ前記
第2の臨界値7.4kg/cm2以下の場合はこれを圧力制御領
域Bとし、この制御領域Bにおいては、当該時点で指定
されている調整ユニットを3秒間隔で1台ずつ低燃焼状
態から高燃焼状態に移行させる。この場合、2台の調整
ユニットをそれぞれ低燃焼状態から高燃焼状態に移行さ
せる順序は、その起動順序に従い#1→#2、#2→#
3、または#3→#4の順序とする。ただし、蒸気圧力
が上昇中の場合は、調整ユニットはいずれもすでに高燃
焼状態となっているため、このモードが実行されるの
は、蒸気圧力が降下中で調整ユニットがいずれも低燃焼
状態となっている場合のみである。
制御領域C(状態保持モード、すなわち、略平衡モー
ド) 蒸気圧力が前記第2の臨界値7.4kg/cm2以上でかつ前記
段第3の臨界値7.8kg/cm2以下の場合はこれを圧力制御
領域Cとし、この制御領域Cでは蒸気圧力が上昇して第
2の臨界値を越え、あるいは蒸気圧力が降下して第3の
臨界値以下となった時点における状態を全ボイラユニッ
トが保持する。
制御領域D(低燃焼状態移行モード) 蒸気圧力が前記第3の臨界値7.8kg/cm2以上でかつ前記
第4の臨界値8.0kg/cm2以下の場合はこれを圧力制御領
域Dとし、この制御領域Dでは調整ユニットを3秒間隔
で1台ずつ高燃焼状態から低燃焼状態に移行させる。こ
の場合、2台の調整ユニットをそれぞれ高燃焼状態から
低燃焼状態に移行させる順序は、その起動順序とは逆の
順序、すなわち#4→#3、#3→#2、または#2→
#1の順序とする。ただし、蒸気圧力が降下中の場合
は、調整ユニットはいずれもすでに低燃焼状態となって
いるため、このモードが実行されるのは、蒸気圧力が上
昇中で調整ユニットがいずれも高燃焼状態となっている
場合のみである。
制御領域E(燃焼台数減少モード) 蒸気圧力が前記第4の臨界値8.0kg/cm2以上の場合はこ
れを圧力制御領域Eとし、この制御領域Eにおいては、
ボイラユニットの燃焼台数を4秒間隔で1台ずつ減少さ
せると同時に、調整ユニットを1台ずつ高燃焼状態から
低燃焼状態に移行させる。この場合の停止順序も、ボイ
ラユニットの起動順序とは逆の順序、すなわち#4→#
3→#2→#1の順序とし、また調整ユニットを高燃焼
状態から低燃焼状態に移行させる順序も、その起動順序
とは逆の順序、すなわち#4→#3、#3→#2、また
は#2→#1の順序とする。
以下、上記のような制御プロトコルにもとづいて、第1
図の構成のボイラシステムを制御する動作について、第
4図および第6図をも参照して説明する。なお第6図に
おいて、BHおよびBLはそれぞれ第4図の燃焼状態選択部
18からの高燃焼選択信号および低燃焼選択信号をその順
に表し、HおよびLはこれら高燃焼選択信号BHおよび燃
焼選択信号BLが出力されている期間におけるボイラユニ
ットの実際の燃焼状態を示すもので、Hは高燃焼状態
を、Lは低燃焼状態をそれぞれ表わす。従って各ボイラ
ユニットの高燃焼状態Hの立上りに先行する短期間の低
燃焼状態Lは、前記したプリパージに引き続いて不可避
的に経過する低燃焼期間を示すものである。
しかして以下の説明においては、取り敢えず当該ボイラ
システムに対する熱負荷がほぼ一定で、ボイラシステム
が定常状態にあるものとして説明を進め、しかる後、熱
負荷変動時の制御動作について説明することとする。
(1)まず、第6図に示す時間t0で第4図に示す起動ス
イッチ20がオンとなった時点では、蒸気圧力は前記圧力
制御領域Aの範囲内にある。この制御領域Aは前述のよ
うにボイラユニットの燃焼台数を10秒間隔で1台ずつ増
加させる制御領域であり、前記比較器15a,15bからの出
力信号は高レベルに保持されるため、燃焼台数加要求信
号Biおよび高燃焼状態要求信号Bhが出力されおり、従っ
て前記燃焼台数設定部17からは燃焼開始信号BIが、また
前記燃焼状態選択部18からは高燃焼状態選択信号BHが、
ボイラユニット#1に対してそれぞれ出力され、その結
果、該ボイラユニット#1が若干のプリパージとこれに
引き続く低燃焼状態L期間後、高燃焼状態Hで燃焼を開
始し、ボイラシステムのヘッダ11(第1図)内の蒸気圧
力が立ち上る。このボイラユニット#1が燃焼を開始し
てから10秒後の時間t1においてもなお制御領域Aの状態
が持続しているならば、さらにボイラユニット#2に対
して燃焼台数設定部17および燃焼状態選択部18から燃焼
開始信号BIおよび高燃焼状態選択信号BHがそれぞれ出力
され、ボイラユニット#2も上記同様、若干のプリパー
ジとこれに引き続く低燃焼状態L期間後、高燃焼状態H
で燃焼を開始する。その後も制御領域Aの状態が続くか
ぎり、ボイラユニット#3以降の各ボイラユニットもそ
れぞれ10秒間隔をもって、順次その起動順序に従って燃
焼を開始して高燃焼状態Hとなる。かくて複数台のボイ
ラユニットが、高燃焼状態Hで燃焼を開始することとな
る。以下の説明では、仮に時間t2、t3でボイラユニット
#3、#4がそれぞれ起動されて、当該ボイラシステム
中の全ボイラユニット#1〜#4が高燃焼状態となるも
のと想定する。前述のように、これらボイラユニット#
1〜#4がすべて燃焼状態にある場合は、起動順序が後
である2台のボイラユニット#3および#4が調整ユニ
ットとして指定される。
(2)上述のようにして全ボイラユニット#1〜#4が
高燃焼状態Hで燃焼を開始することにより、ヘッダ内の
蒸気圧力はすみやかに上昇して、例えば図示の時間t4で
前記第1の臨界値7.2kg/cm2に達し、圧力制御領域は領
域Aから領域B、すなわち高燃焼状態移行モードに移行
する。この制御領域Bは、調整ユニットを63秒間隔で1
台ずつ低燃焼状態から高燃焼状態に移行させるモードで
あり、本例の場合は、前記調整ユニット#3および#4
のうち起動順序で後である方のボイラユニット#4が低
燃焼状態Lから高燃焼状態Hに移行されるべき制御領域
であり、前記比較器15bからの出力信号は高レベルとな
っているため、高燃焼状態要求信号Bhが発せられている
が、このボイラユニット#3はすでに高燃焼状態Hにあ
り、しかも蒸気圧力が上昇中であるため、各ボイラユニ
ット#1〜#4はいずれもそのままの状態、すなわち高
燃焼状態Hに保持される。
(3)蒸気圧力がさらに上昇して、例えば時間t5で前記
第2の臨界値7.4kg/cm2に達すると、圧力制御領域は領
域Bからさらに領域C、すなわち状態保持モードに移行
する。この略平衡時の制御領域Cでは、前記比較器15a
ないし15dからの出力信号がすべて低レベルであり、従
って蒸気圧力が前記第2の臨界値7.4kg/cm2と第3の臨
界値7.8kg/cm2の間の範囲内にあるかぎり、全ボイラユ
ニットがその状態、すなわち高燃焼状態Hを保持する。
(4)ついで、例えば図示の時間t6で蒸気圧力が前記第
3の臨界値7.8kg/cm2に達すると、圧力制御領域は領域
Cからさらに領域D、すなわち低燃焼状態移行モードに
移行する。この制御領域Dは調整ユニットを3秒間隔で
1台ずつ高燃焼状態から低燃焼状態に移行させる領域で
あり、本例の場合は、まず前記比較器15cからの出力信
号が高レベルとなって、低燃焼状態要求信号Blが発せら
れるため,前記調整ユニット#3および#4のうち、起
動順序が後のボイラユニット#4に対して燃焼状態選択
部18から低燃焼状態選択信号BLが出力されて、このボイ
ラユニット#4が高燃焼状態Hから低燃焼状態Lに移行
し、その後3秒間の遅れをもって、時間t7で次の順位の
調整ユニット#3が、同じく燃焼状態選択部18からの低
燃焼状態選択信号BLにより、高燃焼状態Hから低燃焼状
態Lに移行する。しかしてその後も蒸気圧力が上昇を続
け、3秒後の時間t8においてもなお上記第3の臨界値7.
8kg/cm2以上であるならば、この時点における調整ユニ
ット#4および#3がいずれもすでに低燃焼状態Lにあ
るため、各ボイラユニット#1〜#4は現状を維持す
る。
(5)しかる後、蒸気圧力がさらに上昇して、例えばの
図示の時間t9において前記第4の臨界値8.0kg/cm2に達
すると、圧力制御領域は領域Dから領域Eに移行する。
この制御領域Eは燃焼台数を4秒間隔で1台ずつ減少さ
せると同時に、調整ユニットを1台ずつ高燃焼状態から
低燃焼状態に移行させる制御領域であり、本例の場合、
ボイラユニット#4に対して燃焼台数設定部17から燃焼
停止信号BDが出力されるとともに、前記比較器15d,15c
からの出力信号が高レベルとなって前記低燃焼状態要求
信号Bdと低燃焼状態要求信号Blとが発せられ,この低燃
焼状態要求信号Blと前記調整ユニット台数設定部22から
の調整ユニット台数増加要求信号Bpとが、前記アンドゲ
ート19に同時供給されて燃焼状態選択部18から低燃焼状
態選択信号BLが出力される。かくて低燃焼状態Lで燃焼
中のボイラユニット#4が燃焼を停止し、これとともに
調整ユニットがこれまでのボイラユニット#4、#3か
らボイラユニット#3、#2に移される。これら調整ユ
ニット#3、#2のうち起動順序で後であるボイラユニ
ット#3はすでに時間t7で低燃焼状態Lとなっているた
め、現時点t9ではボイラユニット#2に対して燃焼状態
選択部18からの低燃焼状態選択信号BLが出力されて、こ
のボイラユニット#2が新たに低燃焼状態Lとなる。な
お、このボイラユニット#4に対する燃焼停止信号BDと
ボイラユニット#2に対する低燃焼状態選択信号BLとは
同時的に発せられる。上記時間t9から4秒後の時間t10
においても依然として蒸気圧力が前記第4の臨界値8.0k
g/cm2以上であるならば、この時点t10でボイラユニット
#3に対して燃焼台数設定部17から燃焼停止信号BDが出
力されて、該ボイラユニット#3が燃焼を停止する。こ
のとき、前記比較器15cからの出力信号が高レベルとな
って前記低燃焼状態要求信号Blが発せられているため、
これと前記調整ユニット台数設定部22からの調整ユニッ
ト台数増加要求信号Bpとがアンドゲート19に対して同時
入力されることによって、ボイラユニット#1が新たに
調整ユニットとして指定され、システム内の調整ユニッ
トはこれまでのボイラユニット#3、#2から、さらに
ボイラユニット#2、#1に移行する。かくて、ボイラ
ユニット#1に対して燃焼状態選択部18から低燃焼状態
選択信号BLが出力されて、このボイラユニット#1が高
燃焼状態Hから低燃焼状態Lへと移行する。なお、この
場合のボイラユニット#3に対する燃焼停止信号BDとボ
イラユニット#1に対する低燃焼状態選択信号BLも、互
いに同時的に発せられる。
(6)上述のようにしてボイラユニット#4および#3
が停止し、かつ調整ユニット#3、#2がいずれも低燃
焼状態Lとなることにより、蒸気圧力はすみやかに低下
することとなる。かくて蒸気圧力が例えば図示の時間t1
1で前記第4の臨界値8.0kg/cm2以下となって、圧力制御
領域が領域Eから領域Dに移行するが、現時点では,調
整ユニットがすでに低燃焼状態Lであるため、低燃焼状
態Lにあるボイラユニット#2および#1はいずれも現
状を維持する。
(7)蒸気圧力がさらに低下して、例えば図示の時間t1
2で前記第2の臨界値7.4kg/cm2に達すると、圧力制御領
は領域Cから領域Bに移行し、この場合 蒸気圧力が減
少中であるため、現時点における調整ユニット#2、#
1のうち順位が先であるボイラユニット#1が低燃焼状
態Lから高燃焼状態Hに移行する。これにより該ボイラ
ユニット#1の蒸発能力が増大するため、蒸気圧力はほ
ぼ時間t12で再び上昇傾向に転ずることとなる。かく
て、例えば図示の時間t13で蒸気圧力が再び前記第3の
臨界値7.8kg/cm2に達すると、圧力制御領域は領域Cか
ら領域Dに移行し、調整ユニット#2、#1のうちボイ
ラユニット#2は上記のようにすでに低燃焼状態Lにあ
るため、高燃焼状態Hにあるボイラユニット#1が低燃
焼状態Lに移行する。これにより該ボイラユニット#1
の蒸発能力は減少して、蒸気圧力ははほぼ時間t13で再
び低下傾向に転ずることとなる。以上のようにして、熱
負荷がほぼ一定であるかぎり、燃焼中のボイラユニット
#1および#2のうち、一方の調整ユニット#2は低燃
焼状態Lに継続的に保持されるとともに、他方の調整ユ
ニット#1が低燃焼状態Lと高燃焼状態Hの間を交互に
繰り返し、従って蒸気圧力は前記第2の臨界値7.4lkg/c
m2と前記第3の臨界値7.8kg/cm2との間を図示(t11−t1
2−t13−t14−t15)のように上下して、蒸気圧力は前記
状態保持領域C内に収束することとなる。
なお、上述のように制御領域Dから制御領域E、すなわ
ち前記低燃焼状態移行モードから前記燃焼台数減少モー
ドへ移行した後にも、前記時間t10におけるように蒸気
圧力が上昇傾向から低下傾向に反転せず、なおも上昇も
続けるような場合には、蒸気圧力が所定の最大臨界値、
例えば8.5kg/cm2に達した時点で、燃焼中のボイラユニ
ット#1および#2に対して燃焼台数設定部17から燃焼
停止信号BDを出力して、これらボイラユニットがいずれ
も燃焼を停止するようにすることができる。このような
機能は、第4図の構成を若干手直しするのみで容易に実
現することが可能である。
上述の制御動作は、当該ボイラシステムに対する熱負荷
がほぼ一定で、ボイラシステムが定常状態にあると想定
した場合のものであるが、次に熱負荷が急激に変動した
場合の制御動作について、引き続き第4図および第6図
を参照して説明する。
ボイラシステムに加えられる熱負荷に急激な変動が生じ
た場合、蒸気圧力は急激に上昇するか、あるいは急激に
降下することとなる。いま、例えば前記時間T15でボイ
ラユニット#1が高燃焼状態Hから低燃焼状態Lに移行
して蒸気圧力が降下中に、ボイラシステムに対する熱負
荷が急激に増大して、スチームヘッダ11(第1図)内の
蒸気圧力が急激に降下したとする。
(8)そこで、蒸気圧力が例えば時間t16で前記第2の
臨界値7.4kg/cm2に達すると、圧力制御領域は制御領域
Cから制御領域Bに移行し、蒸気圧力が減少中であるた
め、現時点における調整ユニット#2、#1のうち、ま
ず起動順序が先であるボイラユニット#1が低燃焼状態
Lから高燃焼状態Hに移行する。これにより該ボイラユ
ニット#1の蒸発能力は増大するが、蒸気圧力は依然と
して降下を続けているため、上記時間t16から3秒後の
時間t17で、現時点におけるもう1台の調整ユニットで
あるボイラユニット#2に対しても前記燃焼状態選択部
18から高燃焼状態選択信号BHが出力されて、該ボイラユ
ニット#2も低燃焼状態Lから高燃焼状態Hに移行する
こととなる。かくて、ボイラユニット#1および#2が
いずれも高燃焼状態Hとなったにも拘らずなおも蒸気圧
力の低下が続いて、例えば図示の時間t18で前記第1の
臨界値7.2kg/cm2に達したとする。この場合、圧力制御
領域は制御領域Bから制御領域Aに移行し、現時点にお
いて非作動状態にあるボイラユニット#3および#4の
うち、起動順序が先であるボイラユニット#3に対して
前記燃焼台数設定部17から燃焼開始信号BIが出力され
て、該ボイラユニット#3が若干の時間遅れの後、高燃
焼状態Hで起動されることとなる。しかして、上記時間
t18から10秒後の時間t19においても依然として蒸気圧力
が前記第1の臨界値7.4kg/cm2以下のレベルにとどまっ
ている場合にも、最後のボイラユニット#4に対しても
上記時間t19で燃焼台数設定部17から燃焼開始信号BIが
出力されて、該ボイラユニット#4が同じく高燃焼状態
Hで起動される。その結果、蒸気圧力は上昇傾向に転じ
て、制御領域Aの領域から制御領域Bの領域へ(時間t2
0)、制御領域Bの領域から制御領域Cの領域へ(時間t
21)、さらに制御領域Dの領域へ(時間t22)と上昇を
続け、前述の場合(時間t10−t15)とほぼ同様の経過を
たどって、制御領域Cの領域内に収束することとなる。
(9)つぎに、熱負荷の減少により蒸気圧力が急激に上
昇した場合について言及する。いま、例えば前記時間t1
4でボイラユニット#1が低燃焼状態Lから高燃焼状態
Hに移行して蒸気圧力が上昇中であるときに、第6図の
蒸気圧力曲線上の破線部分で示すように蒸気圧力が急激
に上昇して、例えば図示の時間t24で前記第3の臨界値
7.8kg/cm2に達したとする。このとき、圧力制御領域は
制御領域Cから制御領域Dへ、すなわち低燃焼状態移行
モードに転ずるが、この場合の低燃焼状態移行モードで
は、時間t6−t12についてさきに(4)ないし(7)で
述べた場合と異なって、ボイラユニット#3および#4
はいずれも非作動状態にあり、またボイラユニット#1
は高燃焼状態H、ボイラユニット#2は低燃焼状態Lに
ある。従って時間t24ではボイラユニット#1が高燃焼
状態Hから低燃焼状態Lに移行し、その後も蒸気圧力が
上昇を続けて、例えば図示の時間t25で制御領域E領域
に入った場合には、燃焼台数設定部17からの燃焼停止信
号BDにより低燃焼状態のボイラユニット#2がまず燃焼
を停止する。このボイラユニット#2が燃焼を停止する
ことにより、前記調整ユニット台数設定スイッチ22によ
り設定された台数と現に作動中のユニット数との間に差
が生ずるため、前記調整ユニット台数設定部21から前記
アンドゲーテ19に調整ユニット台数増加要求信号Bpが供
給される。このとき蒸気圧力は上昇中であり、従って低
燃焼状態要求信号Blもアンドゲート29に入力中であるた
め、このアンドゲート19が高レベルの出力信号を出力す
る。しかしながら、現時点では高燃焼状態で作動中のボ
イラユニットがないので、このアンドゲート19からの出
力信号は無視される結果となる。
しかして、前記時間t25から3秒後の時間t26においても
制御領領域Eを脱脱出できない場合には、同じく燃焼台
数設定部17からの信号BDにより低燃焼状態のボイラユニ
ット#1が燃焼を停止して、ボイラシステム全体が停止
状態となって、負荷の異常な低下に対処する。また、前
記時間t25後の制御領域Eで蒸気圧力が反転して低下し
た場合には、このとき作動状態にある唯一のボイラユニ
ットであるボイラユニット#1がすでに低燃焼状態Lに
あるため、該ボイラユニットはその状態を持続し、さら
に制御領域Cの領域に入ってもその状態を保持し続け、
その後は例えば時間t11−t14についてさきに(6)、
(7)で述べたような経過をたどって、制御領域Cの領
域内に収束することとなる。
以上述べたように、蒸気圧力に急激な変動があった場合
には、調整ユニットがそれぞれ3秒間間隔で順次低燃焼
状態から高燃焼状態、あるいは高燃焼状態から低燃焼状
態に移行しながら、システム内の圧力低下ないし上昇を
抑え、それでもなおかつ圧力が下または上昇して制御領
域AまたはE内に入った場合には、燃焼台数を順次増加
させ、あるいは減少させせてゆく。従って調整ユニット
の設定台数を大きくとることにより、3秒遅れで低燃焼
状態から高燃焼、あるいは高燃焼状態から低燃焼状態に
移行するボイラユニットの台数がそれだけ多くなるた
め、例えば高熱負荷への移行時に燃焼台数を増大させる
ことなく、負荷の変動に対処することが可能となるもの
であった。
<発明が解決しようとする問題点> 故に、上記提案の技術によれば、ボイラシステムの定常
状態では、蒸気圧力が第2の臨界値以上で、かつ第3の
臨界値以下の略平衡時の制御領域Cにおいて、調整ユニ
ットを蒸気圧力の緩やかな上昇や低下に応じて高燃焼状
態と低燃焼状態との間で移行させ、これにより、円滑に
熱負荷の変動に追随させることができるものの、この略
平衡時の制御領域Cにおいて蒸気圧力が急激に上昇ある
いは低下をした場合には、蒸気圧力が制御領域C内にあ
る限り、調整ユニットを高低の燃焼状態の間で移行させ
ることによりボイラシステムの制御を行うしかないもの
であった。すなわち、蒸気圧力がが低下して、第1の臨
界値以下の制御領域A内に至るのを待って、あるいは、
蒸気圧力が上昇して、第4の臨界値以上の制御領域Eに
至るのを待って、はじめてボイラユニットの燃焼台数を
所定の時間経過ごとに順次増加、あるいは順次減少さ
せ、これにより、熱負荷の変動に対してシステムを追従
させようとするものであるから、ボイラシステムが定常
状態にある略平衡時の制御領域Cで作動する限りにおい
ては、ボイラシステムの熱負荷の急激な変動に起因する
ところの、スチームヘッダ内の蒸気圧力の急激な変動に
対しては、結果的にシステムが十分に追随することがで
きず、蒸気圧力を迅速に所定の範囲内に回復させること
ができないという問題点があった。
<問題点を解決するための手段> この発明は、上記提案の技術に基づくボイラシステムの
制御装置における略平衡時の制御領域での急激な熱負荷
の変動に対する追随性に劣悪さという問題点に鑑み、蒸
気圧力信号Pに応じて燃焼台数増加要求信号Biを出力す
る燃焼台数増加要求信号生成手段15aと、蒸気圧力信号
Pに応じて燃焼台数減少要求信号Bdを出力する燃焼台数
減少要求信号生成手段15dとに並列に燃焼台数緊急増減
要求信号生成手段30を付設し、制御装置が略平衡時の制
御領域Cでの動作中であっても蒸気圧力信号Pに基づい
て、燃焼台数緊急増減要求信号生成手段30が蒸気圧力の
時間変化率ΔP/Δtを検出し、所定値以上の時間変化率
ΔP/Δtに応じて燃焼台数を緊急に増減させるための緊
急増減要求信号Si,Sdを燃焼台数増加要求信号Bi、ある
いは燃焼台数減少信号Bdとして燃焼台数設定手段17に供
給することにより、前記問題点を解決せんとするもので
ある。
<作用> この発明の構成は、複数のボイラユニットを供通接続す
るスチームヘッダ11に設けられた圧力調節器12が出力す
る蒸気圧力信号Pに基づいて、燃焼台数緊急増減要求信
号生成手段30は、蒸気圧力信号Pにより表わされる蒸気
圧力の時間変化率ΔP/Δtを検出し、その検出値に基づ
いて該時間変化率ΔP/Δtに対応するボイラユニット10
の全体での蓄熱又は自己蒸発による発生熱量の総量と、
ボイラユニット1台当りの受熱量とを参照して該蓄熱又
は自己蒸発による発生熱量の総量を該受熱量で補償する
のに必要な換算ボイラ台数を算出し、その換算ボイラ台
数が所定値以上の場合には、蒸気圧力が第2の臨界値以
上で、かつ第3の臨界値以下の略平衡時の制御領域C内
にあるときでも、第1の臨界値以下の制御領域A、ある
いは第4の臨界値以上の制御領域Eにあるものとみなし
て、燃焼台数を緊急に増減させ、これにより、制御装置
が略平衡時の制御領域C内で作動中であってもボイラユ
ニット10の燃焼台数の増減を伴って、蒸気圧力の急激な
変動を抑制する。
<実施例> この発明の一実施例を、提案の技術に係わる図面と共用
する第1図、及び第2図、第3図に基づいて説明すれば
以下の通りである。
第1図において、制御装置13には、燃焼台数緊急増減要
求信号生成手段30が含まれており、それ以外の構成要素
に関しては、前述の提案の技術に係わるものと同一であ
る。
第2図は、この発明の一実施例の具体的な構成を示すブ
ロック図であり、第4図に示された提案の技術に係わる
構成との相違は以下の通りである。圧力調節器12に後続
する抵抗−電圧変換回路14の出力電圧が入力する4個の
比較器15a、15b、15c、15dとそのバッファ16a、16b、16
c、16dに対して並列に、燃焼台数緊急増減要求信号生成
手段30が接続されている。
燃焼台数緊急増減要求信号生成手段30は、燃焼台数緊急
増加要求信号生成手段30aと、燃焼台数緊急減少要求信
号生成手段30bと、制御領域判定手段31とを含み、制御
領域判定手段31は、インバータ31a、31bと、それの2つ
の入力端子がそれぞれ該インバータ31a、31bの各出力端
子に接続されたアンドゲート31cとを含んでいる。燃焼
台数緊急増加要求信号生成手段30aと燃焼台数緊急減少
要求信号生成手段30bの各一方の入力端子は抵抗−電圧
変換回路14の出力端子に共通接続され、各他方の入力端
子は制御領域判定手段31のアンドゲート31cの出力端子
に共通接続されている。アンドゲート31cの一方の入力
端子はインバータ31aを介して、第2の比較器15bに後続
するインバータ16bの出力端子に接続され、該ゲート31c
の他方の入力端子はインバータ31bを介して、第3の比
較器15cに後続するインバータ16cの出力端子に接続され
ている。さらに、燃焼台数緊急増加要求信号生成手段30
aの出力端子は第1の比較器15aに後続するインバータ16
aの出力端子に接続され、燃焼台数緊急減少要求信号生
成手段30bの出力端子は第4の比較器15dのインバータ16
dの出力端子に接続され、これらのインバータ16a、16d
の出力端子経由で燃焼台数緊急増減要求信号生成手段30
からの各出力信号が燃焼台数設定部17に供給可能に構成
されている。
なお、上記実施例においては、第4図に示される提案の
技術における調整ユニット台数設定部21及びそれに関連
するアンドゲート19は設けられておらず、第3の比較器
15cに後続するインバータ16cの出力端子は直接的に燃焼
状態選択部18の入力端子に接続されている。しかして、
この場合、調整ユニットの台数は常に1台のみとなる。
続いて、上記一実施例の動作を、第2図及び第3図に示
されるタイムチャートに基づいて説明すれば以下の通り
である。
なお、以下の説明においては、当該ボイラシステムに対
する熱負荷がほぼ一定であってボイラシステムが定常状
態にある場合の動作に関しては、提案の技術と同じであ
るので、これに言及することなく、蒸気圧力が第2の臨
界値以上で、かつ、第3の臨界値以下の略平衡時の制御
領域C内にあるときに、熱負荷、ひいては、蒸気圧力に
急激な変動があった場合の動作を主として説明する。
(1)まず、第3図中の時間t0で、第2図に示された起
動スイッチ20がオンとなった時点では、蒸気圧力は制御
領域A内にあるので、各ボイラユニット10はその起動順
序に従って10秒間隔で順次、低燃焼状態L経由で高燃焼
状態Hに移行してボイラユニットの燃焼台数が増加し、
やがて、全ボイラユニット#1〜#4が高燃焼状態Hと
なる。このとき、起動順序が最も後である1台のボイラ
ユニット#4が調整ユニットとして指定される。
(2)全ボイラユニット#1〜#4が高燃焼状態Hで燃
焼を開始することにより、スチームヘッダ11内の蒸気圧
力はすみやかに上昇して、例えば、図示の時間t4で前記
第1の臨界値7.2Kg/cm2に達して、制御領域Bに至る。
更に、図示の時間t5では、第2の臨界値74Kg/cm2に達し
て、制御領域Cに至る。蒸気圧力が第2の臨界値以上
で、かつ、第3の臨界値以下の略平衡時の制御領域C内
にある限り、全ボイラユニット10が従前の高燃焼状態H
に留まる。
(3)このように、蒸気圧力が略平衡時の制御領域C内
にあるとき、例えば、図示の時間t6の熱負荷に急激な変
動が生じ、蒸気圧力が急増すると、その蒸気圧力を表わ
す蒸気圧力信号Pが圧力調節器12から出力され、抵抗−
電圧変換回路14を介して燃焼台数緊急増減要求信号生成
手段30に供給される。このとき、制御領域判定手段31の
インバータ31a、31bには、第2の比較器15bからの低レ
ベルの出力信号と、第3の比較器15cからの低レベルの
出力信号とが、それぞれのバッファ16b、16c経由で供給
され、インバータ31a、31bは、これらの信号を各別に反
転して高レベルの出力信号をアンドゲート31cの二つの
入力端子に同時に供給する。すると、アンドゲート31c
は両入力端子に高レベルの入力信号を受けて、高レベル
の出力信号を出力する。この出力信号をイネイブル信号
として受けて燃焼台数緊急減少要求信号生成手段30b
は、作動状態となり、蒸気圧力信号Pに応答して、例え
ば、1秒間隔で蒸気圧力の正の時間変化率ΔP/Δtを検
出する。
ここで、燃焼台数緊急減少要求信号生成手段30bの動作
をより詳細に説明しておく。
一般に、ボイラユニットが熱負荷に供給する熱量QLは、
燃焼状態のボイラユニットが受ける受熱量QCと、ボイラ
ユニット全体の缶水が飽和水となることによる蓄熱総量
QSとの均衡関係(QC=QL+QS)で表わされ、蒸気圧
力が上昇すると飽和温度が上昇し、ボイラユニットの受
熱量QCの一部分は蓄熱総量QSとして飽和水に蓄えられ
る。
そして、このときの蓄熱総量QSは、蒸気圧力の時間変
化率ΔP/Δtと比例関係にあり、(1)式で表わされ
る。
ここで、Kは係数、Nはボイラユニットの燃焼台数、W
はボイラユニット1台当りの保有水量である。
したがって、蓄熱総量QSがボイラユニット何台分(換
算ボイラ台数)の受熱量Qcに相当するかを(2)式に基
づいて算出することができる。
但し、Qbはボイラー1台当りの発生熱量である。
(2)式によれば、蒸気圧力の時間変化率ΔP/Δtに対
応するボイラユニット10全体での蓄熱総量QSを、ボイ
ラユニット10の受熱量QCにより補償するために必要と
される換算ボイラ台数nとして算出することができる。
即ち、この換算ボイラ台数nが蒸気圧力の急激な上昇を
抑えるべく、ボイラユニットの燃焼台数を減少させ、も
って余分な熱量の供給を停止させるのに必要な台数とな
る。
そこで、燃焼台数緊急減少要求信号生成手段30hに、上
記(1)式及び(2)式の演算を実行させるとともに、
蒸気圧力の時間変化率ΔP/Δtの大小比較を行うための
基準台数mを設定し、換算ボイラ台数nと基準台数mと
の比較を行わせる。換算ボイラ台数nが基準台数mより
大なるときは、このことから、ボイラ受熱量過多である
と判定し、蒸気圧力が制御領域Eにあるとみなして、所
定の台数のボイラユニットを停止させるように、燃焼台
数緊急減少要求信号生成手段30bから緊急減少要求信号S
dを燃焼台数減少要求信号Bdとして、燃焼台数設定手段1
7に供給する。
(4)例えば、図示の時間t7で、燃焼台数緊急減少信号
生成手段30bは、燃焼台数減少要求信号Bdを燃焼台数設
定手段17に供給し、燃焼台数設定手段17はボイラユニッ
ト#4に対して燃焼停止信号BDを出力する。
これにより、ボイラユニット#4は燃焼を停止し、ボイ
ラユニット#1〜#3は現状態を維持する。その結果、
蒸気圧力の急激な上昇はすみやかに抑制されることにな
る。
(5)しかる後、蒸気圧力がさらに上昇して、例えば、
図示の時間t8において、第3の臨界値7.8Kg/cm2に達す
ると、蒸気圧力は制御領域Cから制御御領域Dに移行
し、調整ユニットを所定の時間間隔で高燃焼状態Hから
低低燃焼状態Lに移行させ、図示の例では、ボイラユニ
ット#3が低燃焼状態Lに移行する。
(6)蒸気圧力が、なおも上昇し、例えば、図示の時間
t9において第4の臨界値8.0Kg/cm2に達すると、この制
御領域Eでは、燃焼台数を所定の時間の経過ごとに減少
させるると同時に、調整ユニットを高燃焼状態Hから低
燃焼状態Lに移行させる。
(7)その後、前述の提案の技術に係わる動作例と同様
に、図示の時間t10、t11では、制御領域Cにおける調整
ユニットの高燃焼状態Hと低燃焼状態Lの間での移行に
よる制御が行われる。
(8)蒸気圧力が略平衡時の制御領域Cにおいて急激に
低下すると、例えば、図示の時間t12で蒸気圧力信号P
が抵抗−電圧変換回路14を介して燃焼台数緊急増減要求
信号生成手段30に供給される。このとき、制御領域判定
手段31のアンドゲート31cは、図示の時間t6における動
作と同様に、制御領域が領域Cにあるので高レベルの出
力信号を出力する。その結果、燃焼台数緊急増加要求信
号生成手段30aは、作動状態となり、蒸気圧力信号Pに
応答して、例えば、1秒間隔で蒸気圧力の負の時間変化
率−ΔP/Δtを検出する。
前述のように、ボイラユニットが熱負荷に供給する熱量
QLは、ボイラユニットの受熱量Qcと、ボイラユニット
全体の蓄熱総量Qs(この場合、圧力降下の状態であっ
て、 であるので、実際には放熱となる。)との均衡関係で表
わされ、蒸気圧力が減少すると飽和温度が低下し、ボイ
ラユニットの受熱量Qcの不足は自己蒸発による発生熱量
の総量Qsにより補われて負荷に供給される。前記(1)
式、(2)式の関係に従って、この場合には、蒸気圧力
の時間変化−ΔP/Δtに対応するボイラユニット全体で
の自己蒸発による発生熱量の総量Qsを補填するために必
要な正の換算ボイラ台数nが算出される(この場合、 故負の値となる)。この換算ボイラ台数nは蒸気圧力の
急激な降下を抑えるべく、ボイラユニットの燃焼台数を
増加させ、もって、不足とされる熱量をボイラの自己蒸
発による発生熱量の総量Qsに補填させるのに必要なボイ
ラ台数である。
そこで、燃焼台数緊急増加要求信号生成手段30aに、前
記(1)式及び(2)式の演算を実行させるとともに、
蒸気圧力の時間変化率−ΔP/Δtと予め設定された負の
基準台数−mとの大小関係の比較を行わせる。換算ボイ
ラ台数−nが基準台数−mよりも負方向に大なるとき
は、このことからボイラ受熱量不足であると判定し、蒸
気圧力が制御領域Aにあるとみなして、所定の台数のボ
イラユニットを起動させるように、燃焼台数緊急増加要
求信号生成手段30aから、緊急増加要求信号Siを燃焼台
数増加要求信号Biとして、燃焼台数設定手段17に供給す
る。
(9)例えば、図示の時間t13で、燃焼台数緊急増加要
求信号生成手段30aは、燃焼台数増加要求信号Biを燃焼
台数設定手段17に供給し、燃焼台数設定手段17は、ボイ
ラユニット#3に対して燃焼開始信号BIを出力する。
これにより、ボイラユニット#3は起動して低燃焼状態
Lに移行し同時にボイラユニット#2は低燃焼状態Lか
ら高燃焼状態Hに移行する。
その結果、蒸気圧力の急激な低下はすみやかに抑制され
ることになる。
(10)しかる後に、蒸気圧力がさらに低下して、例え
ば、図示の時間t14において、第2の臨界値7.4Kg/cm2
達すると、蒸気圧力は制御領域Cから制御領域Bに移行
し、調整ユニットであるボイラユニット#3は低燃焼状
態Lから高燃焼状態Hに移行する。
これにより、蒸気圧力は再び上昇に転じ、かくて、以
降、制御領域Cにおける調整ユニットの低燃焼状態Lと
高燃焼状態Hの間での移行制御が行われて、蒸気圧力は
状態保持領域C内に収束することとなる。
なお、以上の動作例では、複数のボイラユニットの各々
を起動順序に従って所定の時間の経過ごとに順次に起動
し、あるいは、各々のボイラユニットを起動順序とは逆
の順序に従って所定の時間の経過ごとに順次に停止とす
るものとして説明したが、各ボイラの起動・停止の順序
や各ボイラの起動・停止ごとの時間経過は実施例のもの
に限られることなく、異るシーケンスに従って各々のボ
イラユニットを起動、あるいは停止することも可能であ
る。
<効果> 以上のように、この発明によれば、蒸気圧力信号Pによ
り表わされる蒸気圧力の時間変化率ΔP/Δtをボイラシ
ステムの定常状態において燃焼台数緊急増減要求信号生
成手段にて検出して、ボイラユニット全体の蓄熱又は自
己蒸発による発生熱量の総量を補償する受熱量に相当す
る換算ボイラ台数を算出し、その換算ボイラ台数が所定
の負の値を負方向に越える場合には、ボイラ受熱量不足
であると判定し、定常状態にあって、蒸気圧力が略平衡
時の制御領域C内にあっても、蒸気圧力が第1の臨界値
以下にあるとみなして緊急にボイラユニットの燃焼台数
を増加させ、一方、前記換算ボイラ台数が所定の正の値
を越える場合には、同様に蒸気圧力が制御領域C内にあ
っても、ボイラ受熱量過多であると判定し、蒸気圧力が
第4の臨界値以上にあるとみなして緊急にボイラユニッ
トに燃焼台数を減少させるように構成したことにより、
スチームヘッダ内の蒸気圧力が急激に上昇、低下するよ
うな熱負荷の変動が、定常状態において発生しても、シ
ステムが迅速にその変動に追随できるので、すみやかに
蒸気圧力を所定の範囲内に回復させることができるとい
う優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図は提案の技術又は本発明によるボイラシステムの
制御装置の適用可能なボイラシステムを概括的に示す概
略図、、第2図、第3図はこの発明の一実施例に関する
ものであり、第2図はその構成を示すブロック図、第3
図はその動作を説明するタイムチャートである。第4図
〜第6図は提案の技術に関するものであり、第4図はそ
の構成を示すブロック図、第5図は一部の構成を示す回
路図、第6図はその動作を説明するタイムチャートであ
る。 10……ボイラユニット、11……スチームヘダ 12……圧力調節器、13……制御装置 14……抵抗−電圧変換回路 15a、15b、15c、15d……比較器 16a、16b、16c、16d……バッファ 17……燃焼台数設定部、18……燃焼状態選択部 30……燃焼台数緊急増減要求信号生成手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチームヘッダ11に共通接続され、各別
    に、燃焼開始信号BIと燃焼停止信号BDとの各々に応答
    して停止状態と作動状態との間で、さらに該作動状態に
    あっては高燃焼状態選択信号BHと低燃焼状態選択信号
    BLとの各々に応答して高燃焼状態と低燃焼状態との間
    で、3段階の運転状態に移行可能な複数のボイラユニッ
    ト10と、 スチームヘッダ11に接続され、該ヘッダ内の蒸気圧を表
    わす蒸気圧力信号Pを出力する圧力調節器12と、 該圧力調節器12からの上記圧力信号Pに応答して複数の
    ボイラユニット10を、各別に、前記3段階の運転状態に
    制御する制御装置13とから成り、 上記制御装置13は、 蒸気圧力信号Pにより表わされる蒸気圧力が第1の臨界
    値以下であることを検出して燃焼台数増加要求信号Biを
    出力する燃焼台数増加要求信号生成手段15aと、 蒸気圧力信号Pにより表わされる蒸気圧力が第1の臨界
    値より大なる第2の臨界値以下であることを検出して高
    燃焼状態要求信号Bhを出力する高燃焼状態要求信号生成
    手段15bと、 蒸気圧力信号Pにより表わされる蒸気圧力が第2の臨界
    値より大なる第3の臨界値以上であることを検出して低
    燃焼状態要求信号Blを出力する低燃焼状態要求信号生成
    手段15cと、 蒸気圧力信号Pにより表わされる蒸気圧力が第3の臨界
    値より大なる第4の臨界値以上であることを検出して燃
    焼台数減少要求信号Bdを出力する燃焼台数減少信号生成
    手段15dと、 燃焼台数増加要求信号Biに応答して燃焼開始信号BI
    を、複数のボイラユニット10の各々に対して供給し、燃
    焼台数減少要求信号Bdに応答して燃焼停止信号のBD
    を、複数のボイラユニット10の各々に対して供給する燃
    焼台数設定手段17と、 高燃焼状態要求信号Bhに応答して高燃焼状態選択信号B
    Hを、複数のボイラユニット10の各々に対して供給し、
    低燃焼状態要求信号Blに応答して低燃焼状態選択信号B
    Lを、複数のボイラユニット10の各々に対して供給する
    燃焼状態選択手段18と、 蒸気圧力信号Pにより表わされる蒸気圧力が第2の臨界
    値以上で、かつ、第3の臨界値以下の領域内にあるとき
    に、該蒸気圧力の時間変化率ΔP/Δtを検出して、該時
    間変化率ΔP/Δtに基づいて、ボイラユニット10の全体
    での蓄熱又は自己蒸発による発生熱の総量を、ボイラユ
    ニット10の受熱量により補償するのに必要な換算ボイラ
    台数を算出し、該換算ボイラ台数が所定の負の値を越え
    る場合には、燃焼台数を緊急に増加させる緊急増加要求
    信号Siを燃焼台数増加要求信号Biとして出力し、前記換
    算ボイラ台数が所定の正の値を越える場合には、燃焼台
    数を緊急に減少させる緊急減少要求信号Sdを燃焼台数減
    少要求信号Bdとして出力する燃焼台数緊急増減要求信号
    生成手段30とを含むことを特徴とするボイラシステムの
    制御装置。
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JP6119253B2 (ja) * 2013-01-10 2017-04-26 三浦工業株式会社 ボイラシステム
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