JPH07212376A - データ伝送方式 - Google Patents

データ伝送方式

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JPH07212376A
JPH07212376A JP6005805A JP580594A JPH07212376A JP H07212376 A JPH07212376 A JP H07212376A JP 6005805 A JP6005805 A JP 6005805A JP 580594 A JP580594 A JP 580594A JP H07212376 A JPH07212376 A JP H07212376A
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JP
Japan
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transmission
transmission device
data frame
data
master
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Application number
JP6005805A
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English (en)
Inventor
Shunji Inada
俊司 稲田
Takushi Hamada
卓志 浜田
Takanori Ookura
敬規 大倉
Hisao Ogawa
尚雄 小川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 後で立ち上がった伝送装置のフレーム伝送
を、それまでのフレーム伝送を中断させずに、直ちに開
始させることが可能なデータ伝送方式を提供する。 【構成】 各伝送装置は、電源投入後の立上げ期間にフ
レーム送信を行わずに受信フレームを監視し、期間内に
フレームを受信しない伝送装置は、期間経過後にマスタ
伝送装置として自己の送信周期に従いフレーム送信を開
始し、期間内にフレームを受信した伝送装置は、全受信
フレームの識別子を比較し、マスタ伝送装置が送信した
識別子と自己の識別子を比較し、新たなマスタ伝送装置
の選択を行う。新たなマスタ伝送装置は、現在のマスタ
伝送装置の送信フレームの受信時から自己の送信遅延時
間の経過後に第1回の基準フレーム送信を行い、第2回
以後の基準フレーム送信は、自己の送信周期に従って行
う。スレーブ伝送装置は、基準フレームの受信時から自
己の送信遅延時間の経過後にそれぞれ行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LAN(ローカル エ
リア ネットワーク)に共通結合された複数の伝送装置
間で相互にデータフレームの送受を行うデータ伝送方式
に係わり、特に、複数の伝送装置の中の少なくとも1つ
の伝送装置の立上げ期間または送信データフレームの消
失時にマスタ伝送装置の選択手段を改良したデータ伝送
方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の伝送装置がLANに共通結
合され、前記複数の伝送装置間で前記LANを通して相
互にデータフレームの送受を行うデータ伝送方式、特
に、前記各伝送装置が共有メモリを有しており、その共
有メモリは伝送装置毎に送信エリアが割り当てられてい
るデータ伝送方式は、既に知られているところである。
【0003】図12は、前記既知のデータ伝送方式の構
成の概要及びそのデータ伝送方式に用いられる共有メモ
リのデータ収納状態を示す構成図である。
【0004】図12において、80はLAN、81Aは
伝送装置A、81Bは伝送装置B、81Cは伝送装置
C、82A乃至82Cは計算機である。
【0005】そして、各伝送装置81A、81B、81
CがLAN80を介して共通結合され、伝送装置81A
は計算機82Aに、伝送装置81Bは計算機82Bに、
伝送装置81Cは計算機82Cにそれぞれ接続されてい
る。各伝送装置81A、81B、81Cは、それぞれ共
有メモリを有しており、これら共有メモリは、それぞれ
の計算機82A、82B、82Cによって書込み可能な
エリアが予め割り当てられている。即ち、図12に図示
されているように、計算機82Aには、2つのエリアA
1、A2が、計算機82Bには、2つのエリアB1、B
2が、計算機82Cには、同じく2つのエリアC1、C
2がそれぞれ割り当てられており、それぞれの計算機8
2A、82B、82Cは、この共有メモリの割り当てら
れたエリアA1、A2乃至C1、C2に対して周期的に
プロセスデータ等(以下、これを単にデータという)の
書込みを行う。また、それぞれの計算機82A、82
B、82Cは、これらエリアA1、A2乃至C1、C2
に書込まれたデータフレームを所定の送信周期でLAN
80上に送信し、LAN80に共通結合されたそれぞれ
の伝送装置81A、81B、81Cのそれぞれの共有メ
モリの内容を一致させるようしている。この場合、この
データフレームの送信周期は、各計算機82A、82
B、82Cがデータを共有メモリに書込む周期と非同期
になっている。例えば、計算機82Aは、共有メモリの
割り当てられたエリアA1、A2にデータの書込みを行
う。伝送装置81Aは、所定の周期で、エリアA1、A
2に書込まれたデータに、その共有メモリのエリアA
1、A2の先頭アドレスを示すメモリアドレスを識別子
として付加した上、フレーム化してLAN80上に同報
(全伝送装置82B、82C宛)送信する。この場合、
データフレームは、例えば、図4に示すようなフォーマ
ットのものであって、各フレームの区切りを示すヘッダ
及びトレイラ、送信すべき伝送装置の宛先アドレスを示
すDA、送信を行った伝送装置の送信元アドレスを示す
SA、各伝送装置毎に固有の値が設定されている識別
子、データ長情報、データ部、フレーム伝送誤り検出用
のFCS部からなっている。また、データ部には、エリ
アA1、A2にそれぞれ書込まれている共有データとそ
の共有データに対応する共有メモリのメモリアドレスa
1(#1)、a2(#2)が含まれる。このデータフレ
ームを受信した他の伝送装置81B、81Cは、データ
フレーム内のメモリアドレスa1、a2を見て、自己の
共有メモリの対応したエリアA1、A2内にそのデータ
の書込みを行う。計算機82B、82Cによってデータ
が書込まれた共有メモリのエリアB1、B2及びエリア
C1、C2においても、それらのエリアB1、B2、C
1、C2のデータがフレーム化されてLAN80に送信
された場合、例えば、エリアB1、B2のデータが送信
された場合は、他の伝送装置81A、81Cの共有メモ
リの対応したエリアに書込まれ、同様に、エリアC1、
C2のデータの送信された場合は、他の伝送装置81
A、81Bの共有メモリの対応したエリアに書込まれる
ものである。
【0006】かかるデータ伝送方式においては、それぞ
れの伝送装置81A、81B、81Cにおけるデータの
送信タイミングが非同期であるため、伝送路アクセス方
式として、CSMA/CD(キャリア検知多重アクセス
/衝突検出、IEEE802委員会標準)方式を用いた
場合は、同時に伝送路をアクセスすることによってデー
タフレーム間で衝突が発生することがある。このCSM
A/CD方式においては、データフレーム間に衝突が発
生すると、データフレームの送信を中断し、規定時間待
った後に再送し、この再送時においてもデータフレーム
の衝突が発生した場合は、同様の再送手順を繰返し実行
し、規定回数以上連続してデータフレームの衝突が発生
した場合は、そのデータフレームを廃棄するようにして
いた。このため、前記CSMA/CD方式は、データフ
レームの送信遅延時間が増大し、送信データフレームの
廃棄が発生するという弊害を有するものである。
【0007】このような弊害を除去するため、最近にな
って、データフレームの衝突の発生を防いだデータ伝送
方式が開発されるようになり、その一例として、特開平
1−152836号に開示の手段がある。
【0008】前記特開平1−152836号に開示の手
段は、複数の伝送装置(ステーション)が1つの伝送路
に共通結合され、1つの伝送装置から送信されるデータ
を残りの伝送装置が受信するように構成された同報通信
伝送を行うデータ伝送方式に係わるものであって、各伝
送装置の中の1つをマスタ伝送装置、他の伝送装置をス
レーブ伝送装置と定め、マスタ伝送装置は、自己を含め
て各伝送装置の送信タイミング時間を決定して各伝送装
置に通知し、マスタ伝送装置は、自己の送信タイミング
時間毎にデータフレームの送信を行い、各スレーブ伝送
装置は、マスタ伝送装置から伝送されて伝送されてきた
データフレームの受信時から自己に設定されている送信
タイミング時間に従ってデータフレームの送信を行うよ
うにしており、それによって、データフレーム間の衝突
や伝送路の負荷の偏り等をなくすようにしたものであ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平1−152
836号に開示の手段は、複数の伝送装置間において、
それぞれマスタ伝送装置及びスレーブ伝送装置が定めら
れた状態にあるとき、各伝送装置から送信されるデータ
フレーム間の衝突をなくすことが可能になる。しかる
に、このようなデータ伝送方式にあっては、複数の伝送
装置の電源投入時の立上げの時期がそれぞれの伝送装置
毎に異なる場合もあり、マスタ伝送装置に定められた伝
送装置が最初のデータフレームの送信を行った時点で、
未だ立上がっていない伝送装置は、マスタ伝送装置の最
初の送信データフレームを受信することができないた
め、以後、データフレームの送信を開始することができ
ないという問題がある。
【0010】また、前記特開平1−152836号に開
示の手段は、マスタ伝送装置に定められた伝送装置が、
何等かの理由により、自己の送信タイミング時間にデー
タフレームの送信を行うことができなかったり、データ
フレームの送信を行ってもそのデータフレームがスレー
ブ伝送装置に届かなかったりすると、各スレーブ伝送装
置は、同じく自己の送信タイミング時間にデータフレー
ムの送信を行うことができないという問題がある。
【0011】本発明は、前記各問題点を除去するもの
で、その第1の目的は、複数の伝送装置間でサイクリッ
クデータフレーム伝送を行なっている際、後で立ち上が
った伝送装置のデータフレームの伝送を、それまでのサ
イクリックデータフレーム伝送を中断させずに、直ちに
開始させることが可能なデータ伝送方式を提供すること
にある。
【0012】また、本発明の第2の目的は、複数の伝送
装置間でサイクリックデータフレーム伝送を行なってい
る際、マスタ伝送装置からの送信データフレームの受信
ができなかったとしても、短時間の間に、それまでのサ
イクリックデータフレーム伝送に代わる別のサイクリッ
クデータフレーム伝送を行うことが可能なデータ伝送方
式を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的の達成の
ために、本発明は、複数の伝送装置がLANに共通結合
され、前記複数の伝送装置間で前記LANを通して相互
にデータフレームの送受を行うデータ伝送方式であっ
て、前記複数の伝送装置の中の1つの伝送装置がマスタ
伝送装置、残りの伝送装置がスレーブ伝送装置に定めら
れ、前記マスタ伝送装置は、自己の送信周期に同期して
データフレームを送信し、前記各スレーブ伝送装置は、
マスタ伝送装置の送信データフレームを受信してから各
スレーブ伝送装置に固有の遅延時間を経た後でデータフ
レームを送信し、かつ、前記各固有の遅延時間は、各デ
ータフレームの送信のタイミングが衝突しないように設
定され、前記各送信データフレームは、各伝送装置に固
有の識別子が付加されているデータ伝送方式において、
各伝送装置に電源投入後の立上げ期間が設定され、各伝
送装置は、この立上げ期間内、データフレームの送信を
行わずに受信データフレームの監視を行い、前記立上げ
期間内にデータフレームを受信しない伝送装置は、前記
立上げ期間の経過後に、マスタ伝送装置となって自己の
送信周期に従ってデータフレームの送信を開始し、ま
た、前記立上げ期間内にデータフレームを受信した伝送
装置は、前記受信した全データフレームの識別子を比較
し、現在のマスタ伝送装置が送信したフレームの選択を
行った後で、この選択したフレームの識別子と自己のフ
レームの識別子とを比較し、その比較の結果、自己の伝
送装置が新たなマスタ伝送装置に選択されたときには、
前記立上げ期間経過後の第1回目のデータフレームの送
信は、前記現在のマスタ伝送装置が送信するデータフレ
ームの受信時から自己の送信遅延時間の経過後に行い、
第2回目以後のデータフレームの送信は、自己の送信周
期に従ってサイクリックにデータフレームの送信を行
い、一方、前記比較の結果、現在のマスタ伝送装置が継
続してマスタ伝送装置に選択されたときには、スレーブ
伝送装置となって前記立上げ期間経過後の第1回目のデ
ータフレームの送信は、前記現在のマスタ伝送装置が送
信するデータフレームの受信時から自己の送信遅延時間
の経過後に行い、以後、前記マスタ伝送装置の選択が変
更されるまで、前記マスタ伝送装置が送信するデータフ
レームの受信時から自己の送信遅延時間の経過後に自己
のデータフレームの送信を行い、また、マスタ伝送装置
は、受信データの識別子と自己の識別子とを常時比較
し、その比較の結果、受信したデータフレームが新たな
マスタ伝送装置の送信したデータフレームであると認識
した場合は、自己の送信周期に従ったデータフレームの
送信を中止し、前記新たなマスタ伝送装置からの送信デ
ータフレームの受信時から自己の送信遅延時間の経過後
に自己のデータフレームの送信を行う第1の手段を備え
る。
【0014】また、前記第2の目的の達成のために、本
発明は、複数の伝送装置がLANに共通結合され、前記
複数の伝送装置間で前記LANを通して相互にデータフ
レームの送受を行うデータ伝送方式であって、前記複数
の伝送装置の中の1つの伝送装置がマスタ伝送装置、残
りの伝送装置がスレーブ伝送装置に定められ、前記マス
タ伝送装置は、自己の送信周期に同期してデータフレー
ムを送信し、前記各スレーブ伝送装置は、マスタ伝送装
置の送信データフレームを受信してから各スレーブ伝送
装置に固有の遅延時間を経た後でデータフレームを送信
し、かつ、前記各固有の遅延時間は、各データフレーム
の送信のタイミングが衝突しないように設定され、前記
各送信データフレームは、各伝送装置に固有の識別子が
付加されてなるデータ伝送方式において、各伝送装置に
は、マスタ伝送装置からの送信データフレームの消失を
検出するマスタ伝送装置監視期間、及び、マスタ伝送装
置からの送信データフレームの消失時にその送信タイミ
ングを凍結するフリーズ期間が設定され、スレーブ伝送
装置は、マスタ伝送装置からの送信データフレームの監
視を行って、前記マスタ伝送装置監視期間を超えても、
マスタ伝送装置からの送信データフレームの検出がない
とき、マスタ伝送装置からの送信データフレームの消失
があることを検出し、この検出が行われた後の前記フリ
ーズ期間内に、自己の送信周期に従ったデータフレーム
の送信を継続するとともに受信した全フレームの識別子
を比較して新たなマスタ伝送装置の選択を行い、前記フ
リーズ期間の経過後に、前記比較の結果、新たなマスタ
伝送装置に選択された伝送装置は、自己の送信周期に従
ってデータフレームの送信を継続し、残りのスレーブ伝
送装置は、新たなマスタ伝送装置からの送信データフレ
ームの受信時から自己の送信遅延時間の経過後に、自己
のデータフレームの送信を行う第2の手段を備える。
【0015】
【作用】前記第1の手段によれば、複数の伝送装置間に
おいて、既にサイクリックなデータフレームの伝送が行
われている際、それらの伝送装置の中に、その後に立ち
上がった別の伝送装置が加わった場合、その別の伝送装
置を含んだ全伝送装置間において、新たなマスタ伝送装
置及びスレーブ伝送装置の選択が直ちに行われるので、
それまでのサイクリックデータフレームの伝送を中断さ
せることなく、新たなサイクリックデータフレーム伝送
にスムーズに移行させることが可能になり、しかも、新
たに加入した伝送装置のデータフレームの伝送が不能に
なるという事態を生じることはない。
【0016】また、前記第2の手段によれば、複数の伝
送装置間において、既にサイクリックデータフレームの
伝送が行われている際、何等かの原因によって、マスタ
伝送装置からの送信データフレームが一定期間を過ぎて
もスレーブ伝送装置で受信できなかった場合、前記マス
タ伝送装置からの送信データフレームを受信できなかっ
た各スレーブ伝送装置間において、新たなマスタ伝送装
置及びスレーブ伝送装置の選択が直ちに行われるので、
それまでのサイクリックなデータフレームの伝送を殆ん
ど中断させることなく、新たなサイクリックデータフレ
ームの伝送に移行させることが可能になる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0018】図1は、本発明に係わるデータ伝送方式が
適用されるデータ伝送系の概略の構成を示すブロック構
成図である。
【0019】図1において、1は第1の伝送装置、2は
第2の伝送装置、3は第3の伝送装置、4は第4の伝送
装置、5は第1の計算機、6は第2の計算機、7は第3
の計算機、8は第4の計算機、9はLAN(ローカル
エリア ネットワーク)である。ただし、第1の伝送装
置1は、未だに電源が投入されず、立ち上がっていない
伝送装置を示している。
【0020】そして、LAN9は、バス形状もしくはリ
ング形状の共通の伝送路であって、第1の伝送装置1、
第2の伝送装置2、第3の伝送装置3及び第4の伝送装
置4がLAN9に共通結合される。第1の計算機5は第
1の伝送装置1に、第2の計算機6は第2の伝送装置2
に、第3の計算機7は第3の伝送装置3に、第4の計算
機8は第4の伝送装置4にそれぞれ接続される。
【0021】続く、図2は、図1に図示の第1乃至第4
の伝送装置1乃至4の内部構成の概要を示すブロック構
成図である。また、図3は、第1乃至第4の伝送装置1
乃至4に用いられる共有メモリの内部構成を示す概要構
成図であり、図4は、第1乃至第4の伝送装置1乃至4
から送信されるデータフレームのフォーマットの一例を
示す構成図である。この場合、図2乃至図4において
は、第1の伝送装置1は、前述のように、未だ立ち上が
っていないため、説明を簡単にするために、その図示を
省略している。
【0022】図2において、10は伝送制御回路、11
は基準フレーム検出回路、12はタイマ、13は共有メ
モリ、14はデータメモリ、15はプログラムメモリ、
16は中央制御装置(CPU)、17はインターフェイ
ス(I/F)回路、18は内部バスであり、その他、図
1に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付
けている。
【0023】また、図3において、13−1は第1のメ
モリブロック、13−2は第2のメモリブロック、13
−3は第3のメモリブロックであり、その他、図2に示
された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付けてい
る。
【0024】さらに、図4において、19−1はデータ
フレームの始めの区切りを示すヘッダ、19−2は送信
される伝送装置の宛先アドレスを示すDA、19−3は
送信を行った伝送装置の送信元アドレスを示すSA、1
9−4は各伝送装置毎に固有の値を有する識別子、19
−5はデータ長情報、19−6はデータ部、19−7は
伝送誤り検出用のFCS部、19−8はデータフレーム
の終わりの区切りを示すトレイラ、19−9は第1のメ
モリアドレス(#1)、19−10は第1の共有デー
タ、19−11は第2のメモリアドレス(#2)、19
−12は第2の共有データである。
【0025】そして、図2に示すように、各伝送装置1
乃至4、例えば、第2の伝送装置2は、伝送制御回路1
0、基準フレーム検出回路10、タイマ12、共有メモ
リ13、データメモリ14、プログラムメモリ15、中
央制御装置16、インターフェイス回路17、内部バス
18を備えており、伝送制御回路10はLAN9に接続
され、インターフェイス回路17は第2の計算機6に接
続される。伝送制御回路10、基準フレーム検出回路1
1、タイマ12、共有メモリ13、データメモリ14、
プログラムメモリ15、中央制御装置16、インターフ
ェイス回路17は、それぞれ中央制御装置16の制御の
基に内部バス18に結合可能に構成されている。
【0026】この場合、中央制御装置16は、プログラ
ムメモリ15内に格納されているプログラムに従って動
作する。共有メモリ13は、図3に図示のような内部構
成を有し、単位長データ(Nワード)毎にブロック化さ
れている。これらのブロック13−1乃至13−3は、
伝送装置毎に送信エリアの割り付けが行われ、図4に図
示のような送信データフレームの形成時に、共有メモリ
13のメモリアドレス19−9(#1)、19−11
(#2)を付され、ブロック単位(Nワード)で組み込
まれる。共有メモリ13の割り付けを示す情報は、第2
の計算機6または中央制御装置16によってデータメモ
リ14内に設定される。タイマ12は、マスタ伝送装置
監視タイマ回路、送信遅延タイマ回路、送信周期設定タ
イマ回路、立上げ期間設定タイマ回路、フリーズ期間設
定タイマ回路の5つの回路で構成さおり、例えば、立上
げ期間設定タイマ回路とフリーズ期間設定タイマ回路の
ように、同時に動作することがないタイマ回路は、それ
らに共通のタイマ回路を用いることができる。また、各
タイマ回路の設定値は、中央制御装置16または第2の
計算機6によって設定される。
【0027】ここで、前記構成を有する第2の伝送装置
2の動作について説明する。
【0028】第2の伝送装置2に電源が投入され、立上
げが行われると、中央制御装置16は、プログラムメモ
リ15内に収納されている動作プログラムに従って動作
を開始する。始めに、中央制御装置16は、第2の伝送
装置2の立上げ期間設定タイマ回路を起動させ、このタ
イマ回路がタイムアウトするまでの間、データフレーム
を送信することなく、受信データフレームの識別子を監
視する。この期間、中央制御装置16は、受信された全
フレームの識別子を伝送制御回路10から内部バス18
を介して基準フレーム検出回路11に順次転送させる。
次いで、立上げ期間設定タイマ回路がタイムアウトする
と、中央制御装置16の制御により、基準フレーム検出
回路11は、転送されてきた識別子を所定の規則に従っ
て選択し、現在のマスタ伝送装置から送信された基準サ
イクリックデータフレームの識別子が基準フレーム検出
回路11内に設定される。また、立上げ期間設定タイマ
回路がタイムアウトするまでに、第2の伝送装置2がデ
ータフレームを全く受信しなかったときは、第2の伝送
装置2がマスタ伝送装置に選択され、第2の伝送装置2
の識別子が基準フレーム検出回路11内に設定される。
【0029】ここにおいて、第2の伝送装置2がマスタ
伝送装置に選択されたときの動作は、次のとおりであ
る。まず、中央制御装置16は、送信周期設定タイマ回
路を起動させる。そして、このタイマ回路がタイムアウ
トすると、中央制御装置16に対してその旨の通知を行
う。中央制御装置16は、この通知を受けると、送信周
期設定タイマ回路を再起動させ、それと同時に、送信さ
れる共有メモリ13の送信エリアの共有データに従い、
宛先アドレスDA、送信元アドレスSA、識別子、デー
タ長情報及び共有データをデータメモリ14に転送して
そこに一時的に収納させ、伝送制御回路10に送信起動
を指令する。伝送制御回路10は、この指令を受ける
と、データメモリ14に収納されている宛先アドレスD
A、送信元アドレスSA、識別子、データ長情報及び共
有データを読出し、それらにヘッダ、伝送誤り検出用符
号FCS、トレイラを付加してフレーム化し、データフ
レームとしてLAN9に送信する。以後、送信周期設定
タイマ回路がタイムアウトする度毎に、前述の動作が繰
返され、前記タイマ回路の設定時間を周期とする送信周
期をもって、LAN9に基準サイクリックデータフレー
ムが送信される。
【0030】一方、第2の伝送装置2がスレーブ伝送装
置に選択されたときの動作は、次のとおりである。ま
ず、基準フレーム検出回路11は、中央制御装置16の
制御の基に、伝送制御回路10で受信された全データフ
レームの識別子を監視し、その監視中に、基準サイクリ
ックデータフレームの識別子を検出すると、中央制御装
置16にその旨を通知する。中央制御装置16は、この
検出通知を受けると、直ちに送信遅延タイマ回路を起動
させる。そして、このタイマ回路がタイムアウトする
と、中央制御装置16に対してその旨を通知する。さら
に、中央制御装置16は、このタイムアウトの通知を受
けると、送信される共有メモリ11の送信エリアの共有
データに従い、宛先アドレスDA、送信元アドレスS
A、識別子、データ長情報及び共有データをデータメモ
リ14に転送してそこに一時的に収納させ、伝送制御回
路10に送信起動を指令する。伝送制御回路10は、こ
の指令を受けると、データメモリ14に収納されている
宛先アドレスDA、送信元アドレスSA、識別子、デー
タ長情報及び共有データを読出し、それらにヘッダ、伝
送誤り検出用符号FCS、トレイラを付加してフレーム
化し、データフレームとしてLAN9に送信する。以
後、基準フレーム検出回路11が基準サイクリックデー
タフレームの識別子を検出する度毎に、前述の動作が繰
返され、常時、基準サイクリックデータフレームよりも
送信遅延タイマ回路の設定時間だけ遅れて、LAN9に
サイクリックデータフレームが送信される。
【0031】続く、図5は、図1に図示されたデータ伝
送系において通常時のLAN9へのデータフレームの送
信タイミングの一例を示す送信タイミング図である。
【0032】図5において、Fbは第2の伝送装置2が
送信する基準サイクリックデータフレーム、Fcは第3
の伝送装置3が送信するサイクリックデータフレーム、
Fdは第4の伝送装置4が送信するサイクリックデータ
フレーム、Tcは第3の伝送装置3の送信遅延タイマ回
路の設定時間、Tdは第4の伝送装置4の送信遅延タイ
マ回路の設定時間であって、その他、図1に示された構
成要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0033】以下、図5を用いて、図1に図示されたデ
ータ伝送系におけるデータフレームの送信状態について
説明する。ただし、図5の図示の例では、既に所定の手
続を経て、第2の伝送装置2がマスタ伝送装置に選択さ
れ、残りの第3の伝送装置3及び第4の伝送装置4が各
々スレーブ伝送装置に選択されているものとする。
【0034】マスタ伝送装置に選択された第2の伝送装
置2は、送信周期設定タイマ回路の設定時間に従って、
即ち、自己の伝送装置の送信周期に従い、基準サイクリ
ックデータフレームFbをLAN9に送信する。この基
準サイクリックデータフレームFbは、前述のように、
第2の伝送装置2に対して割り当てられている送信エリ
アの共有データ及び第2の伝送装置2に固有の識別子を
含んでいる。一方、スレーブ伝送装置に選択された第3
の伝送装置3は、LAN9を伝送してきた基準サイクリ
ックデータフレームFbを受信すると、中央制御装置1
6の制御に従い、基準サイクリックデータフレームFb
中の共有データを、第3の伝送装置3内の共有メモリ1
3の対応したエリアに書込み、同時に、基準フレーム検
出回路11において、基準サイクリックデータフレーム
Fb中の識別子と既に基準フレーム検出回路11内に設
定されているマスタ伝送装置2の識別子との比較を行
う。この比較の結果、基準サイクリックデータフレーム
Fbがマスタ伝送装置2が送信した基準サイクリックデ
ータフレームFbであることを認識すると、その旨を中
央制御装置16に通知する。中央制御装置16は、この
一致の通知を受けると、送信遅延タイマ回路を起動させ
る。そして、このタイマ回路の設定時間Tcのタイムア
ップが中央制御装置16に通知されると、中央制御装置
16は、前述のように、ヘッダ、宛先アドレスDA、送
信元アドレスSA、識別子、データ長情報、共有デー
タ、伝送誤り検出用符号FCS、トレイラからなるデー
タフレームFcを形成し、このデータフレームFcが伝
送制御回路10からLAN9に送信される。また、スレ
ーブ伝送装置に選択された第4の伝送装置4において
も、第3の伝送装置3における動作と同様の動作が行わ
れ、同じくヘッダ、宛先アドレスDA、送信元アドレス
SA、識別子、データ長情報、共有データ、伝送誤り検
出用符号FCS、トレイラからなるデータフレームFd
が形成され、このデータフレームFcが伝送制御回路1
0からLAN9に送信される。
【0035】この場合、第3の伝送装置3から送信され
るデータフレームFcは、基準サイクリックデータフレ
ームFbが受信されてから時間Tcを経た後であるが、
第4の伝送装置4から送信されるデータフレームFd
は、基準サイクリックデータフレームFbが受信されて
から時間Tdを経た後であって、この時間Tdは、第4
の伝送装置4内の送信遅延タイマ回路の設定時間によっ
て決められる。そして、前記各時間Tc、Tdは、第2
乃至第4の伝送装置2乃至4からそれぞれ送信されるデ
ータフレームFb、Fc、Fdの送信タイミングが互い
に衝突しないように、それぞれ異なるように設定されて
いる。このような設定を行えば、第3及び第4の伝送装
置3、4は、マスタ伝送装置に選択された第2の伝送装
置2が送信する基準サイクリックデータフレームFbに
同期し、かつ、互いに送信タイミングのずれたデータフ
レームFc、Fdを送信させることができ、第2乃至第
4の伝送装置2乃至4が送信するデータフレームFb、
Fc、FdがLAN9上で互いに衝突することがなくな
る。
【0036】前述の例では、マスタ伝送装置の認識をフ
レーム内の識別子で行っているが、マスタ伝送装置の認
識は、識別子により行うものに限られず、識別子以外に
も、送信元アドレスSAや送信フレームに付加されるメ
モリアドレスのように、伝送装置毎に固有値が設定され
ているものであれば、同様にマスタ伝送装置の認識に利
用することができる。ここで、メモリアドレスがマスタ
伝送装置の認識に利用できる理由は、データ伝送系にお
いて、第2乃至第4の伝送装置2乃至4毎に、共有メモ
リ13の送信エリアが重ならないように割り当てれば、
送信データフレームに付加されるメモリアドレスは、第
2乃至第4の伝送装置2乃至4毎に固有の値になるため
である。また、マスタ伝送装置の認識を、メモリアドレ
ス等を用いる他にも、フレーム内にマスタ伝送装置であ
ることを示す情報を付加するようにしてもよい。
【0037】次いで、図5に図示の送信タイミング図に
おいて、第2乃至第4の伝送装置2乃至4における送信
遅延タイマ回路の設定時間の決定の仕方について説明す
る。
【0038】この場合、第2乃至第4の伝送装置2乃至
4において、送信遅延タイマ回路の設定時間を決定する
際に考慮しなければならない事項は、各伝送装置2乃至
4が送信するフレーム長と送信タイミングの変動であ
る。
【0039】図6は、送信遅延タイマ回路の設定時間と
データフレームのフレーム長との関係を示す説明図であ
る。
【0040】図6において、図5に図示された形成要素
と同じ形成要素については同じ符号を付けている。
【0041】図6に図示のフレーム長については、例え
ば、第3の伝送装置3における送信遅延タイマ回路の設
定時間Tcと第4の伝送装置4における送信遅延タイマ
回路の設定時間Tdとの差(Td−Tc)が、第3の伝
送装置3が送信するデータフレームFcのフレーム長よ
りも小さいと、データフレームFcの伝送中に第4の伝
送装置4が送信するデータフレームFdの送信タイミン
グが到来する。伝送路アクセス方式がCSMA/CD方
式の場合には、キャリア検知機能が付加されているの
で、データフレームFdの送信の開始を、データフレー
ムFcの伝送終了後にずらしているため、データフレー
ムFc、Fd間で衝突は発生しないが、第3の伝送装置
3と第4の伝送装置4の送信タイミングが同時に到来す
ると、データフレームFc、Fd間で衝突が発生するよ
うになる。また、前記キャリア検知機能によって、デー
タフレームFdが後にずらされると、次に第2の伝送装
置2が送信するデータフレームFbも同様に後にずらさ
れるというように、次々に各データフレームFb、F
c、Fdが後にずらされて行く。このように、それぞれ
のサイクリックデータフレームFb、Fc、Fdの送信
周期は、いずれも所定値を維持されなくなるので、各伝
送装置2乃至4の送信遅延タイマ回路の設定時間を調整
し、それらの設定時間の差(Tc−Tb)、(Td−T
c)、(Tb−Td)のそれぞれを各データフレームF
b、Fc、Fdのフレーム長より大きくする必要があ
る。なお、各伝送装置2乃至4が送信するデータフレー
ムFb、Fc、Fdのフレーム長は、各伝送装置2乃至
4に対する送信エリアの割り当て及びその送信周期とか
ら容易に算出することができる。
【0042】また、図7は、送信遅延タイマ回路の設定
時間と送信タイミングのずれとの関係を示す説明図であ
る。
【0043】図7においても、図5に図示された形成要
素と同じ形成要素については同じ符号を付けている。
【0044】ここで、送信タイミングのずれとは、基準
サイクリックデータフレームFbが送信されてから、第
3及び第4の伝送装置3、4の送信タイミングに達する
までの時間のずれΔTc、ΔTdのことであって、この
時間のずれΔTc、ΔTdは、以下の原因に基づいて発
生する。即ち、その第1は、LAN9に対する各伝送装
置2乃至4の結合位置に基づいたLAN9における各デ
ータフレームの伝送遅延であって、マスタ伝送装置とな
る第2の伝送装置2から送信される基準サイクリックフ
レームFbが到着する時間が変動することによって生じ
るものである。その第2は、それぞれの送信遅延タイマ
回路における設定時間の誤差に基づくものである。その
第3は、第3及び第4の伝送装置3、4における送受信
処理の遅延に基づくものである。この場合、スレーブ伝
送装置である第3及び第4の伝送装置3、4内のサイク
リックフレームの送受信処理においては、基準サイクリ
ックデータフレームFbの受信が検出されると、送信遅
延タイマ回路が起動され、この送信遅延タイマ回路のタ
イムアップの検出により、サイクリックデータフレーム
Fc、Fdが送信されるが、これらの処理と並行して、
受信データフレームの処理や送信データフレームの準備
等の処理も行なわれており、これらの処理の状況によ
り、基準サイクリックデータフレームFbを受信してか
ら送信遅延タイマ回路を起動するまでの時間や、送信遅
延タイマ回路が設定時間に達してからサイクリックデー
タフレームFc、Fdが送信されるまでの処理時間が変
動することによって生じるものである。
【0045】ところで、前記時間のずれΔTc、ΔTd
の発生によって送信タイミングが変動したとき、各伝送
装置3、4の送信タイミングが一致しないようにするた
めには、第3の伝送装置3の送信遅延タイマ回路の時間
設定値をTc、送信タイミングのずれ時間をΔTc、第
4の伝送装置4の送信遅延タイマ回路の設定時間値をT
d、送信タイミングのずれ時間をΔTdとしたとき、次
の条件が満たされる必要がある。
【0046】 (Td−Tc)>1/2(ΔTc+ΔTd) ここで、各伝送装置3、4における送信タイミングのず
れ時間ΔTc、ΔTdは、LAN9におけるフレーム伝
送距離、送信遅延タイマ回路の精度、送受信処理手順に
基づいて予め算出することができる。
【0047】次に、複数の伝送装置間においてサイクリ
ックなデータフレームの送信が行われている際、他の伝
送装置が新たに立ち上がった場合の本発明による処理手
順について説明する。
【0048】図8は、伝送装置が新たに立ち上がった場
合における処理手順を示す動作遷移の概要説明図であ
る。
【0049】始めに、複数の伝送装置間において、マス
タ伝送装置が選択される場合の選択の一例について述べ
る。
【0050】いま、データ伝送系において、LANに複
数の伝送装置が結合されている場合には、前述のよう
に、それら伝送装置に個別に設定されているサイクリッ
クフレームの送信周期、具体的には、送信遅延タイマ回
路の設定時間はそれぞれ異なっている。このように、複
数の伝送装置では、サイクリックデータフレームの送信
周期が異なっていることから、最初に立ち上がった伝送
装置がマスタ伝送装置に選択された状態のまま、後から
立ち上がった伝送装置がスレーブ伝送装置に選択される
ような場合を想定したときには、マスタ伝送装置に選択
された伝送装置のサイクリックデータフレームの送信周
期が、スレーブ伝送装置に選択された伝送装置のサイク
リックデータフレームの送信周期よりも長いと、スレー
ブ伝送装置に選択された伝送装置は、自己の伝送装置に
設定された送信周期でサイクリックデータフレームを送
信できないことになる。
【0051】そこで、複数の伝送装置間においては、自
己の伝送装置にそれぞれ設定される識別子の大きさの順
番が、自己の伝送装置のサイクリックフレームの送信周
期の長さの順番に一致するようにしており、マスタ伝送
装置の選択は、サイクリックデータフレームの伝送を行
っている幾つかの伝送装置の中の最も小さな識別子を持
った伝送装置、具体的には、サイクリックデータフレー
ムの送信周期の最も短い伝送装置がマスタ伝送装置に選
択されるようにしている。
【0052】これを図5に図示された第2乃至第4の伝
送装置2乃至4を例に挙げて説明すると、最初に立ち上
がる伝送装置が、例えば、第3の伝送装置3であったと
すれば、第3の伝送装置3は、その立ち上げが行われた
後に立ち上げ期間を遷移し、前記立ち上げ期間、データ
フレームFcの送信を行うことなしに、受信データフレ
ームの監視を行なう。この期間、第2及び第4の伝送装
置2、4は未だ立ち上がっていないので、受信データフ
レームは存在しない。このため、第3の伝送装置3は、
前記立ち上げ期間が経過すると、第1番目に立ち上がっ
た伝送装置としてマスタ伝送装置に選択され、自己のデ
ータフレームの送信周期に一致したタイミングで基準デ
ータフレームFcの送信を開始し、以後、周期的に基準
サイクリックデータフレームFcの送信を行う。
【0053】次に、第2番目に立ち上がる伝送装置が、
例えば、第4の伝送装置4であったとすれば、第4の伝
送装置4は、前述の場合と同様に、その立ち上げが行わ
れた後に立ち上げ期間を遷移し、前記立ち上げ期間に、
データフレームFdの送信を行うことなしに、受信デー
タフレームの監視を行なう。前記立上げ期間に、第4の
伝送装置4は、現在のマスタ伝送装置である第3の伝送
装置3からのサイクリックデータフレームFcを受信す
ると、その受信フレームFc中の識別子が現在のマスタ
伝送装置の送信した基準サイクリックデータフレームF
cのものであるかを調べるが、前記識別子は、マスタ伝
送装置の送信した識別子であるので、その識別子の選択
を行う。続いて、第4の伝送装置4は、この選択した識
別子と自己の識別子の大きさを比較し、その比較の結
果、自己の識別子の方が大きいので、スレーブ伝送装置
に選択されるとの判定を行う。そして、第4の伝送装置
4は、その立上げ期間の経過後にスレーブ伝送装置の動
作状態に遷移するもので、現在のマスタ伝送装置である
第3の伝送装置3の送信した基準サイクリックデータフ
レームFcを検出してから送信遅延タイマ回路の設定時
間Tdが経過した直後に、それぞれサイクリックデータ
フレームFdを送信する。
【0054】次いで、第3番目に第2の伝送装置2が立
ち上がったとすれば、第2の伝送装置2は、前述の場合
と同様に、その立ち上げが行われた後に立ち上げ期間を
遷移し、前記立ち上げ期間に、データフレームFbの送
信を行うことなしに、受信データフレームの監視を行な
う。前記立上げ期間に、第2の伝送装置2は、現在のマ
スタ伝送装置である第3の伝送装置3からのサイクリッ
クデータフレームFc及びスレーブ伝送装置である第4
の伝送装置4からのサイクリックデータフレームFdを
受信すると、それらサイクリックデータフレームFc、
Fd中の識別子が現在のマスタ伝送装置が送信したフレ
ームFcの識別子であるかを調べ、その中からマスタ伝
送装置が送信した識別子を選択する。このとき、第2の
伝送装置2は、この選択した識別子と自己の識別子の大
きさを比較し、その比較の結果、自己の識別子の方が小
さいので、新たなマスタ伝送装置に選択されるとの判定
を行う。そして、第2の伝送装置2は、その立上げ期間
の経過後にマスタ伝送装置の動作状態に遷移するもの
で、自己の送信周期に一致したタイミングで新たな基準
サイクリックデータフレームFbの送信を開始する。こ
のとき、最初の基準サイクリックデータフレームFbの
送信は、第3の伝送装置3及び第4の伝送装置4が送信
するサイクリックデータフレームFc、Fdと送信タイ
ミングが重ならないように、それまでのマスタ伝送装置
であった第3の伝送装置3の送信した基準サイクリック
データフレームFcを受信してから自己の送信遅延タイ
マ回路の設定時間Tbを経過した後に送信するようにし
ており、第2回目以降の基準サイクリックデータフレー
ムFbの送信は、第2の伝送装置2に固有の送信周期に
一致したタイミングで行うようにしている。
【0055】マスタ伝送装置が第3の伝送装置3から第
2の伝送装置2に変更された際に、受信される全てのサ
イクリックデータフレームの識別子を監視している第3
の伝送装置3及び第4の伝送装置4は、新たな基準サイ
クリックデータフレームFbを受信すると、それぞれ自
己の送信遅延タイマ回路を再起動させ、そのタイマ回路
の設定時間Tc、Tdを経過した後にそれぞれサイクリ
ックデータフレームFc、Fdを送信するようにしてい
る。
【0056】続いて、前述のように、第2乃至第4の伝
送装置2乃至4間でサイクリックにデータフレームF
b、Fc、Fdの送信が行われている際、図1に図示さ
れているような第1の伝送装置1(サイクリックデータ
フレームFa、送信遅延タイマ回路の設定時間Ta)が
新たに立ち上がった場合に、本発明が行う処理手順につ
いて説明する。
【0057】第1の伝送装置1が立ち上がった場合にお
いても、前述の処理と殆んど同じ処理が行われるもの
で、第1の伝送装置1は、その立ち上げが行われた後に
立ち上げ期間を遷移し、前記立ち上げ期間に、データフ
レームFaの送信を行うことなしに受信データフレーム
を監視する。この立上げ期間に、第1の伝送装置1は、
現在のマスタ伝送装置である第2の伝送装置2からの基
準サイクリックデータフレームFb及びスレーブ伝送装
置である第3及び第4の伝送装置3、4からのサイクリ
ックデータフレームFc、Fdをそれぞれ受信すると、
それらサイクリックデータフレームFb乃至Fdの中の
識別子が現在のマスタ伝送装置の送信した基準サイクリ
ックデータフレームFbの識別子であるかを調べ、その
中からマスタ伝送装置が送信した識別子を選択する。こ
のとき、第1の伝送装置1は、この選択した識別子と自
己の識別子の大きさを比較し、その比較の結果、自己の
識別子の方が大きいときには、スレーブ伝送装置に選択
されるとの判定を行い、一方、自己の識別子の方が小さ
いときには、新たなマスタ伝送装置に選択されるとの判
定を行う。
【0058】そして、新たなマスタ伝送装置に選択され
たときに、第1の伝送装置1は、その立上げ期間の経過
後にマスタ伝送装置の動作状態に遷移し、自己の送信周
期に一致したタイミングで、新たな基準サイクリックデ
ータフレームFaの送信を開始する。このときにおいて
も、最初の基準サイクリックデータフレームFaの送信
は、第2乃至第4の伝送装置2乃至4が送信するサイク
リックデータフレームFb乃至Fdと送信タイミングが
重ならないように、それまでマスタ伝送装置であった第
2の伝送装置2が送信した基準サイクリックデータフレ
ームFbを受信してから送信遅延タイマ回路の設定時間
Taを経過した後に送信するようにしており、第2回目
以降の基準サイクリックデータフレームFaの送信は、
自己の送信周期に一致したタイミングで行うものであ
る。
【0059】一方、スレーブ伝送装置に選択されたとき
に、第1の伝送装置1は、その立上げ期間の経過後にス
レーブ伝送装置の動作状態に遷移し、現在のマスタ伝送
装置である第2の伝送装置2が送信した基準サイクリッ
クデータフレームFbを検出してから自己の送信遅延タ
イマ回路の設定時間Taが経過した直後に、それぞれサ
イクリックデータフレームFaを送信するものである。
【0060】このように、後から立ち上がった第1の伝
送装置1は、それまで第2乃至第4の伝送装置2乃至4
間で行われていたサイクリックなデータフレームFb、
Fc、Fdの伝送の中に新たに加入することができ、そ
れによって新たに第1乃至第4の4つの伝送装置1乃至
4間でサイクリックなデータフレームFa、Fb、F
c、Fdの伝送を行うことができるものである。
【0061】続く、図9は、第2乃至第4の伝送装置2
乃至4間でサイクリックなデータフレームFb乃至Fd
の送信を行なっている際、第1の伝送装置1が新たに立
ち上がり、第1の伝送装置1が新たにマスタ伝送装置に
選択される場合における各データフレームFa乃至Fd
の送信タイミングを示す説明図である。
【0062】図9において、Faは新たに立ち上がった
第1の伝送装置1が送信するサイクリックデータフレー
ム、Taは第1の伝送装置1の送信遅延タイマ回路の設
定時間であり、その他、図1及び図5に図示された構成
要素(形成要素)と同じ構成要素(形成要素)には同じ
符号を付けている。
【0063】ここにおいて、図9を用いて、新たに立ち
上がった第1の伝送装置1がサイクリックなデータフレ
ームFa乃至Fdの送信に加わる場合について説明す
る。
【0064】始めに、時間t0 において、第1の伝送装
置1が新たに立ち上がり、立ち上げ期間に入るが、この
時点に、第2乃至第4の伝送装置2乃至4間において
は、依然としてそれまでのサイクリックなデータフレー
ムFb乃至Fdの送信が行われており、この状態は、時
間t0 から時間t1 を経て時間t2 に達するまで継続さ
れる。即ち、この期間、第2乃至第4の伝送装置2乃至
4間では、第2の伝送装置2をマスタ伝送装置としたサ
イクリックなデータフレームFb乃至Fdの送信が行な
われており、第2の伝送装置2が基準サイクリックデー
タフレームFbを送信した後、第3及び第4の伝送装置
3、4は、それぞれ自己の送信遅延タイマ回路の設定時
間Tc、Tdの経過直後の、第3及び第4の伝送装置
3、4の送信周期に一致したタイミングでそれぞれサイ
クリックデータフレームFc、Fdの送信が行われる。
一方、第1の伝送装置1は、この立ち上げ期間内に、受
信したサイクリックデータフレームFb乃至Fdの識別
子を監視し、現在のマスタ伝送装置である第2の伝送装
置2が送信する基準サイクリックデータフレームFbの
識別子の選択を行い、この選択した識別子と自己の識別
子とを比較する。第1の伝送装置1は、この比較の結
果、自己の識別子の方が小さいので、新たなマスタ伝送
装置に選択されるとの判定を行う。
【0065】時間t2 に続く時間t3 において、第1の
伝送装置1は、基準サイクリックデータフレームFbの
受信の終了を検知すると、自己の送信遅延タイマ回路を
起動させる。そして、この送信遅延タイマ回路の設定時
間Taを経過した直後の時間t4 において、第1の伝送
装置1は、第1回目の新たな基準サイクリックデータフ
レームFaを送信し、送信周期設定タイマ回路を起動さ
せる。その後、送信周期設定タイマ回路の設定時間を経
過した直後の時間t5 において、第1の伝送装置1は、
第2回目の新たな基準サイクリックフレームFaを送信
し、送信周期設定タイマ回路を起動させる。以後、送信
周期設定タイマ回路の設定時間を経過した直後の時間、
即ち、第1の伝送装置1の固有の送信周期に一致したタ
イミングで、第1の伝送装置1は、第3回目及びそれ以
降の新たな基準サイクリックフレームFaを送信するよ
うになる。
【0066】この間、第2乃至第4の伝送装置2乃至4
は、常時、受信データフレームの識別子と現在の基準サ
イクリックデータフレームFaの識別子とを比較してお
り、時間t4 において、サイクリックデータフレームF
aが受信され、そのフレームFa内の識別子によって、
それが新たな基準サイクリックデータフレームFaであ
ることが検出されると、それ以後のサイクリックデータ
フレームFb乃至Fdの送信は、新たな基準サイクリッ
クデータフレームFaの受信を基準にして行なわれるよ
うになる。即ち、第2乃至第4の伝送装置2乃至4は、
新たな基準サイクリックデータフレームFaを受信する
度毎に、基準サイクリックデータフレームFaの受信か
らそれぞれの送信遅延タイマ回路の設定時間Tb乃至T
dを経過した直後に、それぞれサイクリックデータフレ
ームFb乃至Fdの送信を行うものである。
【0067】前記動作において、第1の伝送装置1の立
ち上げ期間の長さは、第2乃至第4の伝送装置2乃至4
間で行われているサイクリックなデータフレームFb乃
至Fdの送信の続行を阻害しないで、現在のマスタ伝送
装置を検出するとともに、その識別子を比較し、どちら
がマスタ伝送装置になるかを選択するために、第2乃至
第4の伝送装置2乃至4が少なくとも1回程度のサイク
リックデータフレームFb乃至Fdを送信できる程度に
選ばれる。
【0068】このような手順による立ち上げ処理を行え
ば、既に第2乃至第4の伝送装置2乃至4間でサイクリ
ックなデータフレームFb乃至Fdの送信が行われてい
る場合に、新たに第1の伝送装置1が立ち上がったり、
その立ち上がりによってマスタ伝送装置の交替があった
りしても、サイクリックデータフレームFb乃至Fdの
送信が中断したり、新たなデータフレームFaの送信が
不能になるという事態の発生を防ぐことができ、それま
でのサイクリックデータフレームFb乃至Fdの送信か
ら新たなサイクリックデータフレームFa乃至Fdの送
信にスムーズに移行させることができる。
【0069】なお、前述の例では、基準サイクリックデ
ータフレームを選択する場合に、フレーム内の識別子の
最小値によって決めるようにしているが、各伝送装置1
乃至4におけるサイクリックデータフレームFa乃至F
dにおける最も短い固有の送信周期をもった伝送装置が
選べることができれば、最小値の識別子の代わりに最大
値の識別子によって決めるようにしてもよい。
【0070】これまでの説明は、新たに立ち上がった伝
送装置がサイクリックデータフレームの送信に加わる場
合であったが、本発明は、そのような伝送装置の新加入
の場合だけでなく、複数の伝送装置間においてサイクリ
ックデータフレームの送信を行なっている際、何等かの
原因によって、マスタ伝送装置の動作が中断した場合に
おいても、以下に述べるように、それまでのサイクリッ
クデータフレームの送信を中断させることなく、新たな
サイクリックデータフレームの送信を行うことができる
ものである。
【0071】図10は、第1乃至第4の伝送装置2乃至
4間でサイクリックなデータフレームFa乃至Fdの送
信を行なっている際、何等かの原因により、例えば、電
源断や障害の発生等により、マスタ伝送装置の動作が中
断した場合における状態遷移を示す概略説明図である。
【0072】ここにおいて、各スレーブ伝送装置は、基
準サイクリックデータフレームの受信周期を常時監視し
ており、マスタ伝送装置の送信する基準サイクリックデ
ータフレームの受信周期を経過しても未だ基準サイクリ
ックデータフレームの受信ができないときには、基準サ
イクリックデータフレームの消失を検出し、フリーズ状
態へ遷移する。このフリーズ状態に遷移した各スレーブ
伝送装置は、自己の送信周期に一致したデータフレーム
の送信を継続するとともに、フリーズ遷移期間中に受信
した全データフレームの識別子を比較し、その比較の結
果、新たなマスタ伝送装置の選択及び新たな基準サイク
リックデータフレームの選択を行う。
【0073】このような選択を行った結果、新たにマス
タ伝送装置であると認識した伝送装置は、フリーズ遷移
期間の終了後にマスタ伝送装置状態に遷移し、いままで
のマスタ伝送装置が送信していた基準サイクリックデー
タフレームの送信タイミングで新たな基準サイクリック
データフレームの送信を開始し、以後、この新たなマス
タ伝送装置の送信周期設定タイマ回路の設定時間の経過
に一致したタイミングで基準サイクリックデータフレー
ムの送信を行う。
【0074】一方、前記選択を行った結果、スレーブ伝
送装置のままであると認識した各伝送装置は、フリーズ
遷移期間の終了後にスレーブ伝送装置状態に遷移し、新
たな基準サイクリックデータフレームを受信してから送
信遅延タイマ回路の設定時間を経過した直後にそれぞれ
サイクリックデータフレームを送信する。
【0075】図11は、第1乃至第4の伝送装置2乃至
4間でサイクリックデータフレームFa乃至Fdの送信
を行なっている際、何等かの原因、例えば、電源断や障
害の発生等により、マスタ伝送装置である第1の伝送装
置1の動作が中断した場合における各データフレームF
b乃至Fdの送信タイミングを示す説明図である。
【0076】図11において、図9に図示された形成要
素と同じ形成要素には同じ符号を付けている。
【0077】以下、図11を用いて、マスタ伝送装置の
動作が中断した後、新たなマスタ伝送装置が選択され、
サイクリックデータフレームFb乃至Fdの送信が続行
される場合について説明する。
【0078】始めに、時間t0 及びそれに続く時間t1
においては、第1乃至第4の伝送装置2乃至4間で、第
1の伝送装置1をマスタ伝送装置としたサイクリックデ
ータフレームFa乃至Fdの送信が行なわれており、第
1の伝送装置1が基準サイクリックデータフレームFa
を送信した後、第2乃至第4の伝送装置2乃至4は、そ
れぞれ自己の送信遅延タイマ回路の設定時間Tb、T
c、Tdを経過した直後の時間、即ち、第2乃至第4の
伝送装置2乃至4の固有の送信周期に一致したタイミン
グをもって、それぞれサイクリックデータフレームF
b、Fc、Fdの送信を行っている。
【0079】次いで、前記時間t1 以降に、マスタ伝送
装置である第1の伝送装置1の動作が中断し、第1の伝
送装置1の送信周期に当たる時間t2 になっても、スレ
ーブ伝送装置である第2乃至第4の伝送装置2乃至4が
基準サイクリックデータフレームFaを受信できなかっ
たすれば、前記時間t2 から少し経た後の時間t3 にお
いて、第2乃至第4の伝送装置2乃至4は、基準サイク
リックデータフレームFaの消失を検出し、それぞれフ
リーズ状態へ遷移する。フリーズ状態に遷移した第2乃
至第4の伝送装置2乃至4は、自己の固有の送信周期に
一致したタイミングで、それぞれサイクリックデータフ
レームFb、Fc、Fdの送信を継続し、それぞれ2回
程度、サイクリックデータフレームFb、Fc、Fdの
送信を行う。このサイクリックデータフレームFb、F
c、Fdの送信の間に、第2乃至第4の伝送装置2乃至
4は、それぞれ前述のように、マスタ伝送装置とスレー
ブ伝送装置の選択を行い、その選択の結果、第2の伝送
装置2が新たなマスタ伝送装置に選択され、第3及び第
4の伝送装置3、4がスレーブ伝送装置に選択される。
【0080】続いて、第4の伝送装置4が2回目のサイ
クリックデータフレームFdの送信を行った直後、即
ち、フリーズ遷移期間の終了直後の時間t4 において、
新たにマスタ伝送装置に選択された第2の伝送装置2
は、第1回目の基準サイクリックデータフレームFbの
送信を開始し、その後、自己の送信周期設定タイマ回路
の設定時間の経過に一致したタイミングで第2回目以降
の基準サイクリックデータフレームFbの送信を行う。
一方、スレーブ伝送装置に選択された第3及び第4の伝
送装置3、4は、同じくフリーズ遷移期間の終了直後の
時間t4 に、新たな基準サイクリックデータフレームF
bを受信すると、それぞれ自己の送信遅延タイマ回路の
設定時間Tc、Tdを経過した直後に、それぞれサイク
リックデータフレームFc、Fdの送信を行い、以後、
新たな基準サイクリックデータフレームFbを受信する
度毎に、同様の経過によりそれぞれサイクリックデータ
フレームFc、Fdの送信を行うものである。
【0081】このような手順を経ることにより、マスタ
伝送装置1の動作が中断した場合においても、残りのス
レーブ伝送装置2乃至4間において、新たなマスタ伝送
装置の選択が行われ、その選択の結果、それまでのサイ
クリックデータフレームFa乃至Fdの送信から新たな
サイクリックデータフレームFb乃至Fdの送信にスム
ーズに移行させることができる。そして、新たなマスタ
伝送装置2が基準サイクリックデータフレームFbを送
信するタイミングは、それまでの基準サイクリックデー
タフレームFaの送信タイミングと一致しているので、
新たなサイクリックデータフレームFb乃至Fd間にお
いて衝突が発生することがない。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、複
数の伝送装置2乃至4間において、既にサイクリックデ
ータフレームFb乃至Fdの伝送が行われている際、そ
れらの伝送装置2乃至4の中に、その後に立ち上がった
別の伝送装置1が加わった場合に、その別の伝送装置1
を含んだ全伝送装置1乃至4間において新たなマスタ伝
送装置及びスレーブ伝送装置の選択が直ちに行われるの
で、それまでのサイクリックデータフレームFb乃至F
dの伝送を中断させることなく、新たなサイクリックデ
ータフレームFa乃至Fdの伝送にスムーズに移行させ
ることが可能になり、しかも、新たに加入した伝送装置
1のサイクリックデータフレームFaの伝送が不能にな
るという事態を招くことがないという効果がある。
【0083】また、本発明によれば、複数の伝送装置1
乃至4間において、既にサイクリックなデータフレーム
Fa乃至Fdの伝送が行われている際、何等かの原因に
よって、マスタ伝送装置1の送信する基準サイクリック
データフレームFaが一定期間を過ぎてもスレーブ伝送
装置2乃至4で受信できなかった場合に、その基準サイ
クリックデータフレームFaを受信できなかった各スレ
ーブ伝送装置2乃至4間において新たなマスタ伝送装置
及びスレーブ伝送装置の選択が直ちに行われるので、そ
れまでのサイクリックデータフレームFa乃至Fdの伝
送を殆んど中断させることなく、新たなサイクリックデ
ータフレームFb乃至Fdの伝送に移行させることがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるデータ伝送方式が適用されるデ
ータ伝送系の概略の構成を示すブロック構成図である。
【図2】図1に図示の第1乃至第4の伝送装置1乃至4
の内部構成の概要を示すブロック構成図である。
【図3】第1乃至第4の伝送装置1乃至4に用いられる
共有メモリの内部構成を示す概要構成図である。
【図4】第1乃至第4の伝送装置1乃至4から送信され
るデータフレームのフォーマットの一例を示す構成図で
ある。
【図5】図1に図示されたデータ伝送系において通常時
のLAN9へのデータフレームの送信タイミングの一例
を示す送信タイミング図である。
【図6】送信遅延タイマ回路の設定時間とデータフレー
ムのフレーム長との関係を示す説明図である。
【図7】送信遅延タイマ回路の設定時間と送信タイミン
グのずれとの関係を示す説明図である。
【図8】伝送装置が新たに立ち上がった場合の処理手順
を示す動作遷移の概略説明図である。
【図9】第1の伝送装置1が新たに立ち上がり、それが
新たなマスタ伝送装置に選択される場合のデータフレー
ムFa乃至Fdの送信タイミングを示す説明図である。
【図10】マスタ伝送装置の動作が中断した場合の処理
手順を示す状態遷移の概略説明図である。
【図11】マスタ伝送装置1の動作が中断した場合にお
ける各データフレームFb乃至Fdの送信タイミングを
示す説明図である。
【図12】既知のデータ伝送方式の構成の概要及びその
データ伝送方式に用いられる共有メモリのデータ収納状
態を示す構成図である。
【符号の説明】
1 第1の伝送装置 2 第2の伝送装置 3 第3の伝送装置 4 第4の伝送装置 5 第1の計算機 6 第2の計算機 7 第3の計算機 8 第4の計算機 9 LAN(ローカル エリア ネットワーク) 10 伝送制御回路 11 基準フレーム検出回路 12 タイマ 13 共有メモリ 13−1乃至13−3 データブロック 14 データメモリ 15 プログラムメモリ 16 中央処理装置(CPU) 17 インタフェース回路(I/F回路) 18 内部バス 19−1 ヘッダ 19−2 宛先アドレス(DA) 19−3 送信元アドレス(SA) 19−4 識別子 19−5 データ長 19−6 データ 19−7 誤差検出用符号(FCS) 19−8 トレイラ 19−9、19−11 メモリアドレス 19−10、19−12 共有データ
フロントページの続き (72)発明者 小川 尚雄 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の伝送装置がLANに共通結合さ
    れ、前記複数の伝送装置間で前記LANを通して相互に
    データフレームの送受を行うデータ伝送方式であって、
    前記複数の伝送装置の中の1つの伝送装置がマスタ伝送
    装置、残りの伝送装置がスレーブ伝送装置に選択され、
    前記マスタ伝送装置は、自己の送信周期に同期してデー
    タフレームを送信し、前記各スレーブ伝送装置は、マス
    タ伝送装置の送信データフレームを受信してから各スレ
    ーブ伝送装置に固有の遅延時間を経た後でデータフレー
    ムを送信し、かつ、前記各固有の遅延時間は、各データ
    フレームの送信のタイミングが衝突しないように設定さ
    れ、前記各送信データフレームは、各伝送装置に固有の
    識別子が付加されているデータ伝送方式において、 各伝送装置に電源投入後の立上げ期間が設定され、各伝
    送装置は、この立上げ期間内、データフレームの送信を
    行わずに受信データフレームを監視し、前記立上げ期間
    内にデータフレームを受信しない伝送装置は、前記立上
    げ期間の経過後にマスタ伝送装置となって自己の送信周
    期に従いデータフレーム送信を開始し、また、前記立上
    げ期間内にデータフレームを受信した伝送装置は、前記
    受信した全データフレームの識別子を比較し、現在のマ
    スタ伝送装置が送信したフレームの選択を行った後で、
    この選択したフレームの識別子と自己のフレームの識別
    子とを比較し、その比較の結果、自己の伝送装置が新た
    なマスタ伝送装置に選択されたときには、前記立上げ期
    間経過後の第1回目のデータフレームの送信は、前記現
    在のマスタ伝送装置が送信するデータフレームの受信時
    から自己の送信遅延時間の経過後に行い、第2回目以後
    のデータフレームの送信は、自己の送信周期に従ってサ
    イクリックにデータフレームの送信を行い、一方、前記
    比較の結果、現在のマスタ伝送装置が継続してマスタ伝
    送装置に選択されたときには、スレーブ伝送装置となっ
    て前記立上げ期間経過後の第1回目のデータフレームの
    送信は、前記現在のマスタ伝送装置が送信するデータフ
    レームの受信時から自己の送信遅延時間の経過後に行
    い、以後、前記マスタ伝送装置の選択が変更されるま
    で、前記マスタ伝送装置が送信するデータフレームの受
    信時から自己の送信遅延時間の経過後に自己のデータフ
    レームの送信を行い、また、マスタ伝送装置は、受信デ
    ータの識別子と自己の識別子とを常時比較し、その比較
    の結果、受信したデータフレームが新たなマスタ伝送装
    置の送信したデータフレームであると認識した場合は、
    自己の送信周期に従ったデータフレームの送信を中止
    し、前記新たなマスタ伝送装置からの送信データフレー
    ムの受信時から自己の送信遅延時間の経過後に自己のデ
    ータフレームの送信を行うことを特徴とするデータ伝送
    方式。
  2. 【請求項2】 複数の伝送装置がLANに共通結合さ
    れ、前記複数の伝送装置間で前記LANを通して相互に
    データフレームの送受を行うデータ伝送方式であって、
    前記複数の伝送装置の中の1つの伝送装置がマスタ伝送
    装置、残りの伝送装置がスレーブ伝送装置に定められ、
    前記マスタ伝送装置は、自己の送信周期に同期してデー
    タフレームを送信し、前記各スレーブ伝送装置は、マス
    タ伝送装置の送信データフレームを受信してから各スレ
    ーブ伝送装置に固有の遅延時間を経た後でデータフレー
    ムを送信し、かつ、前記各固有の遅延時間は、各データ
    フレームの送信のタイミングが衝突しないように設定さ
    れ、前記各送信データフレームは、各伝送装置に固有の
    識別子が付加されてなるデータ伝送方式において、 各伝送装置には、マスタ伝送装置からの送信データフレ
    ームの消失を検出するマスタ伝送装置監視期間、及び、
    マスタ伝送装置からの送信データフレームの消失時にそ
    の送信タイミングを凍結するフリーズ期間が設定され、
    スレーブ伝送装置は、マスタ伝送装置からの送信データ
    フレームの監視を行って、前記マスタ伝送装置監視期間
    を超えても、マスタ伝送装置からの送信データフレーム
    の検出がないとき、マスタ伝送装置からの送信データフ
    レームの消失があることを検出し、この検出が行われた
    後の前記フリーズ期間内に、自己の送信周期に従ったデ
    ータフレームの送信を継続するとともに受信した全フレ
    ームの識別子を比較して新たなマスタ伝送装置の選択を
    行い、前記フリーズ期間の経過後に、前記比較の結果、
    新たなマスタ伝送装置に選択された伝送装置は、自己の
    送信周期に従ってデータフレームの送信を継続し、残り
    のスレーブ伝送装置は、新たなマスタ伝送装置からの送
    信データフレームの受信時から自己の送信遅延時間の経
    過後に、自己のデータフレームの送信を行うことを特徴
    とするデータ伝送方式。
  3. 【請求項3】 前記各伝送装置は、伝送装置毎に送信エ
    リアが割り当てられている共有メモリを有していること
    を特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のデータ
    伝送方式。
  4. 【請求項4】 前記識別子は、前記共有メモリの送信エ
    リアに対応したメモリアドレスであることを特徴とする
    請求項3に記載のデータ伝送方式。
JP6005805A 1994-01-24 1994-01-24 データ伝送方式 Pending JPH07212376A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009105626A (ja) * 2007-10-23 2009-05-14 Meidensha Corp 端末装置の同期送信方法
JP2014057254A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Panasonic Corp 通信システムおよび伝送ユニット
JP2020099052A (ja) * 2018-12-18 2020-06-25 シモンズ・プレシジョン・プロダクツ・インコーポレイテッド スレーブノード、スレーブノードとマスターノードとの間の通信を同期する方法、およびスレーブノードの制御構成要素
JP2020108144A (ja) * 2018-12-18 2020-07-09 シモンズ・プレシジョン・プロダクツ・インコーポレイテッド 分散された取得システムのマスターノード、マスターノードと1つ以上のスレーブノードとの間の通信を同期させる方法、および制御コンポーネント

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