JPH07211946A - 酸化物超電導体電流リードの電極構造 - Google Patents
酸化物超電導体電流リードの電極構造Info
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- JPH07211946A JPH07211946A JP6001411A JP141194A JPH07211946A JP H07211946 A JPH07211946 A JP H07211946A JP 6001411 A JP6001411 A JP 6001411A JP 141194 A JP141194 A JP 141194A JP H07211946 A JPH07211946 A JP H07211946A
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N60/00—Superconducting devices
- H10N60/80—Constructional details
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- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、酸化物超電導体中のc軸方向の電
流の流れを抑制して過電流密度になる箇所の発生を防止
し安定して電流を送ることを目的とする。 【構成】 酸化物超電導体1における電流導入部を通電
方向にテーパ状に形成し、その電流導入部に導電性金属
被膜4を形成して電流端子としたことを特徴とする。
流の流れを抑制して過電流密度になる箇所の発生を防止
し安定して電流を送ることを目的とする。 【構成】 酸化物超電導体1における電流導入部を通電
方向にテーパ状に形成し、その電流導入部に導電性金属
被膜4を形成して電流端子としたことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体ヘリウム中で用い
る超電導素子への電流導入リードによる熱侵入を低減す
るための酸化物超電導体電流リードの電極構造に関す
る。
る超電導素子への電流導入リードによる熱侵入を低減す
るための酸化物超電導体電流リードの電極構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の酸化物超電導体電流リードの電極
構造としては、例えば図4に示すようなものが知られて
いる。同図において、11は酸化物超電導体であり、中
空部12により円筒棒状に形成されている。13は銀被
膜等で形成された電極部である。通常酸化物超電導体電
流リードは、酸化物超電導体と銅ケーブルを接続するた
めに、酸化物超電導体の電流導入部に銀を蒸着又は溶射
して銀の導電性金属被膜を形成し、この導電性金属被膜
を主体として構成した電極部を設けている。図5は、図
4の電極部13の拡大図を示している。電極部13は、
銀の導電性金属被膜14上に保護用の金属キャップ16
を導電性接合材15で接合することにより構成されてい
る。ここで、酸化物超電導体11は、結晶粒11aのa
又はb軸の向きが通電方向(図4の長手方向)と揃うよ
うに配向させることにより、臨界電流密度を上げること
ができる。例えばBSCCO系の酸化物超電導体の場
合、結晶粒8は図7に示すように、a,b軸方向8a,
8bに長く、c軸方向8cに短い板状である。例えば丸
棒状の電流リードを作製する場合、丸棒の軸方向とa又
はb軸方向を揃えるので、丸棒の円周上には図7に示す
c面が表面に多く出る。このc面上の電極部分から酸化
物超電導体中に電流が流れると、c軸方向の電流の流れ
無しでは丸棒断面に均等に電流は流れ得ない。一般に知
られているように、c面で構成されている結晶粒界は弱
結合で、c面粒界を流れる電流が支配的である場合同粒
界を基点にクエンチする恐れがある。
構造としては、例えば図4に示すようなものが知られて
いる。同図において、11は酸化物超電導体であり、中
空部12により円筒棒状に形成されている。13は銀被
膜等で形成された電極部である。通常酸化物超電導体電
流リードは、酸化物超電導体と銅ケーブルを接続するた
めに、酸化物超電導体の電流導入部に銀を蒸着又は溶射
して銀の導電性金属被膜を形成し、この導電性金属被膜
を主体として構成した電極部を設けている。図5は、図
4の電極部13の拡大図を示している。電極部13は、
銀の導電性金属被膜14上に保護用の金属キャップ16
を導電性接合材15で接合することにより構成されてい
る。ここで、酸化物超電導体11は、結晶粒11aのa
又はb軸の向きが通電方向(図4の長手方向)と揃うよ
うに配向させることにより、臨界電流密度を上げること
ができる。例えばBSCCO系の酸化物超電導体の場
合、結晶粒8は図7に示すように、a,b軸方向8a,
8bに長く、c軸方向8cに短い板状である。例えば丸
棒状の電流リードを作製する場合、丸棒の軸方向とa又
はb軸方向を揃えるので、丸棒の円周上には図7に示す
c面が表面に多く出る。このc面上の電極部分から酸化
物超電導体中に電流が流れると、c軸方向の電流の流れ
無しでは丸棒断面に均等に電流は流れ得ない。一般に知
られているように、c面で構成されている結晶粒界は弱
結合で、c面粒界を流れる電流が支配的である場合同粒
界を基点にクエンチする恐れがある。
【0003】図5に示すような電極部構造の場合、導電
性金属被膜14と酸化物超電導体11との接合面は、結
晶粒11aのa又はb面とc面とに形成される2種類の
接合面が存在する。a又はb面との接合面だけから酸化
物超電導体11中に電流が入る場合、電流がc面粒界を
流れなくても酸化物超電導体11断面を均等に電流が流
れるので、前述のようなc面粒界の弱結合によるクエン
チは起こり得ない。しかしa又はb面との接触面積が小
さく、c面上の接合面から酸化物超電導体11中に電流
が入る場合、電流がc面粒界を流れなくては酸化物超電
導体11の断面を均等に電流が流れない。従って、c面
粒界からクエンチに達する可能性が出てくる。c面から
入る電流がa又はb面から入る電流よりも多くなるほ
ど、c面粒界でクエンチする可能性が増す。棒状の酸化
物超電導体の場合、棒の軸方向とa又はb軸方向を揃え
るので表面にでるa又はb面は棒の端部に限られる。従
って、図5のように電極部13を形成した場合、a又は
b面よりもc面に形成された接合面が広く、c面から入
る電流がかなり多くなることが予想される。
性金属被膜14と酸化物超電導体11との接合面は、結
晶粒11aのa又はb面とc面とに形成される2種類の
接合面が存在する。a又はb面との接合面だけから酸化
物超電導体11中に電流が入る場合、電流がc面粒界を
流れなくても酸化物超電導体11断面を均等に電流が流
れるので、前述のようなc面粒界の弱結合によるクエン
チは起こり得ない。しかしa又はb面との接触面積が小
さく、c面上の接合面から酸化物超電導体11中に電流
が入る場合、電流がc面粒界を流れなくては酸化物超電
導体11の断面を均等に電流が流れない。従って、c面
粒界からクエンチに達する可能性が出てくる。c面から
入る電流がa又はb面から入る電流よりも多くなるほ
ど、c面粒界でクエンチする可能性が増す。棒状の酸化
物超電導体の場合、棒の軸方向とa又はb軸方向を揃え
るので表面にでるa又はb面は棒の端部に限られる。従
って、図5のように電極部13を形成した場合、a又は
b面よりもc面に形成された接合面が広く、c面から入
る電流がかなり多くなることが予想される。
【0004】例えば、図5において寸法が酸化物超電導
体11の外径20mmφ、内径18mmφ、電極部13の厚
さが5mm、長さは20mmであるとする。電極部13が全
て銀であるとすると、77Kでの電極部13の抵抗値は
μΩオーダーである。酸化物超電導体と銀電極の接触抵
抗値は1×10-7Ω・cm2 程度であるから、図5の形状
では接触抵抗は67μΩとなる。図5においてa又はb
面と銀だけの接触抵抗は430μΩであるから電流がc
面に形成された接合面から主に流れることが分る。
体11の外径20mmφ、内径18mmφ、電極部13の厚
さが5mm、長さは20mmであるとする。電極部13が全
て銀であるとすると、77Kでの電極部13の抵抗値は
μΩオーダーである。酸化物超電導体と銀電極の接触抵
抗値は1×10-7Ω・cm2 程度であるから、図5の形状
では接触抵抗は67μΩとなる。図5においてa又はb
面と銀だけの接触抵抗は430μΩであるから電流がc
面に形成された接合面から主に流れることが分る。
【0005】これに対し、図6に示すようにa又はb面
から電極部17をとることで、c面から酸化物超電導体
11内部への電流の流入を抑制することができる。しか
し、この構造では接触面積が小さくなるので接触抵抗が
430μΩと大きくなることと、接合部の機械的強度が
得られないので問題である。
から電極部17をとることで、c面から酸化物超電導体
11内部への電流の流入を抑制することができる。しか
し、この構造では接触面積が小さくなるので接触抵抗が
430μΩと大きくなることと、接合部の機械的強度が
得られないので問題である。
【0006】図8に臨界電流密度(Jc)が結晶粒界の
結合状態に依存する実験結果を示す。傾角が大きくなる
ほど弱結合に近い状態になり、Jcも一桁以上下がって
いる。図5に示したような電極部の構成では、a又はb
面で構成される粒界11dを流れる電流と、c面粒界1
1eを流れる電流が存在するため、臨界電流密度がa又
はb軸方向11cに比べて小さいc軸方向11bの電流
の流れによりクエンチが起きてへき開による破壊が起り
易い。
結合状態に依存する実験結果を示す。傾角が大きくなる
ほど弱結合に近い状態になり、Jcも一桁以上下がって
いる。図5に示したような電極部の構成では、a又はb
面で構成される粒界11dを流れる電流と、c面粒界1
1eを流れる電流が存在するため、臨界電流密度がa又
はb軸方向11cに比べて小さいc軸方向11bの電流
の流れによりクエンチが起きてへき開による破壊が起り
易い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のような電極構造
では、酸化物超電導体におけるc面と導電性金属被膜と
の接触面積が、a又はb面より広くなるので電極部から
酸化物超電導体への電流の流れは、a又はb面に形成さ
れた接合面よりもc面に形成された接合面からの流れが
支配的になる。従って酸化物超電導体リードの断面に均
等な電流を流すためには酸化物超電導体中で電流がc面
粒界を通過することが必要になり、弱結合であるc面粒
界を電流が通過することによりクエンチが起きてへき開
による破壊が起り易いという問題があった。
では、酸化物超電導体におけるc面と導電性金属被膜と
の接触面積が、a又はb面より広くなるので電極部から
酸化物超電導体への電流の流れは、a又はb面に形成さ
れた接合面よりもc面に形成された接合面からの流れが
支配的になる。従って酸化物超電導体リードの断面に均
等な電流を流すためには酸化物超電導体中で電流がc面
粒界を通過することが必要になり、弱結合であるc面粒
界を電流が通過することによりクエンチが起きてへき開
による破壊が起り易いという問題があった。
【0008】そこで、本発明は、酸化物超電導体中のc
軸方向の電流の流れを抑制して過電流密度になる箇所の
発生を防止し、安定して電流を送ることができる酸化物
超電導体リードの電極構造を提供することを目的とす
る。
軸方向の電流の流れを抑制して過電流密度になる箇所の
発生を防止し、安定して電流を送ることができる酸化物
超電導体リードの電極構造を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、第1に、円筒棒状の酸化物超電導体にお
ける電流導入部を通電方向にテーパ状に形成し、該電流
導入部に導電性金属被膜を形成して電流端子としてなる
ことを要旨とする。
に、本発明は、第1に、円筒棒状の酸化物超電導体にお
ける電流導入部を通電方向にテーパ状に形成し、該電流
導入部に導電性金属被膜を形成して電流端子としてなる
ことを要旨とする。
【0010】第2に、丸棒状の酸化物超電導体における
電流導入部を通電方向にテーパ状に形成し、該電流導入
部に導電性金属被膜を形成して電流端子としてなること
を要旨とする。第3に、上記第1又は第2の構成におい
て、前記導電性金属被膜上に保護用の金属製キャップを
導電性接合材により接合してなることを要旨とする。
電流導入部を通電方向にテーパ状に形成し、該電流導入
部に導電性金属被膜を形成して電流端子としてなること
を要旨とする。第3に、上記第1又は第2の構成におい
て、前記導電性金属被膜上に保護用の金属製キャップを
導電性接合材により接合してなることを要旨とする。
【0011】
【作用】上記構成において、第1に、円筒棒状の酸化物
超電導体は、臨界電流値の大きいa又はb軸方向がその
円筒棒状の軸方向に揃うように形成される。このような
酸化物超電導体における電流導入部が通電方向にテーパ
状に形成されることにより、a又はb面と導電性金属被
膜との接合面積が増え、臨界電流値の小さいc軸方向へ
の電流の流れが抑制される。この結果、過電流密度にな
る箇所の発生が防止され、安定して電流を送ることが可
能となる。
超電導体は、臨界電流値の大きいa又はb軸方向がその
円筒棒状の軸方向に揃うように形成される。このような
酸化物超電導体における電流導入部が通電方向にテーパ
状に形成されることにより、a又はb面と導電性金属被
膜との接合面積が増え、臨界電流値の小さいc軸方向へ
の電流の流れが抑制される。この結果、過電流密度にな
る箇所の発生が防止され、安定して電流を送ることが可
能となる。
【0012】第2に、丸棒状の酸化物超電導体を用いた
酸化物超電導体電流リードにおいても、その酸化物超電
導体における電流導入部をテーパ状に形成することによ
り、上記と同様の作用が得られる。
酸化物超電導体電流リードにおいても、その酸化物超電
導体における電流導入部をテーパ状に形成することによ
り、上記と同様の作用が得られる。
【0013】第3に、導電性金属被膜上には保護用の金
属製キャップを導電性接合材で接合することにより、導
電性金属被膜の実用上の機械的強度が保証され、常に安
定して電流を送ることが可能となる。
属製キャップを導電性接合材で接合することにより、導
電性金属被膜の実用上の機械的強度が保証され、常に安
定して電流を送ることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1及び図2は、本発明の第1実施例を示す図で
ある。図1において、中空部2を持つ円筒棒状の酸化物
超電導体1における両端の電流導入部が軸方向(通電方
向)にテーパ状に形成され、この電流導入部に導電性金
属被膜を主体として構成した電極部3が設けられてい
る。図2は酸化物超電導体電流導入部の拡大図である。
酸化物超電導体1の軸方向にテーパ状に加工された面
に、銀の溶射により導電性金属被膜4が形成され、この
導電性金属被膜4上に導電性ロウ材からなる導電性接合
材5で保護用の金属製キャップ6が接合されて電極部3
が構成されている。1bは、酸化物超電導体1の結晶粒
1aにおけるc軸方向、1cはa又はb軸方向をそれぞ
れ示している。
する。図1及び図2は、本発明の第1実施例を示す図で
ある。図1において、中空部2を持つ円筒棒状の酸化物
超電導体1における両端の電流導入部が軸方向(通電方
向)にテーパ状に形成され、この電流導入部に導電性金
属被膜を主体として構成した電極部3が設けられてい
る。図2は酸化物超電導体電流導入部の拡大図である。
酸化物超電導体1の軸方向にテーパ状に加工された面
に、銀の溶射により導電性金属被膜4が形成され、この
導電性金属被膜4上に導電性ロウ材からなる導電性接合
材5で保護用の金属製キャップ6が接合されて電極部3
が構成されている。1bは、酸化物超電導体1の結晶粒
1aにおけるc軸方向、1cはa又はb軸方向をそれぞ
れ示している。
【0015】次に、上述のように構成された本実施例の
作用を説明する。酸化物超電導体1における電流導入部
を軸方向にテーパ状に加工し、その加工面に電流端子と
なる導電性金属被膜4を形成することによって、酸化物
超電導体1中の結晶粒1aのa又はb面と導電性金属被
膜4との接合面積を広くとることが可能となる。例え
ば、図2の酸化物超電導体1の内径、外径の寸法を前記
図6のものと同様とし、テーパ部分の加工を端部から2
0mmまで行うと、酸化物超電導体1と導電性金属被膜4
との接合面積は、図6の場合と比較して20倍になる。
電極部3を、このように形成することにより、酸化物超
電導体電流リードの断面に対し均等に電流を送ることが
でき、結晶粒1aに対するc軸方向の電流の流れを極力
抑えることが可能となる。c面粒界を通る電流の流れを
避けても、酸化物超電導体電流リードの断面に均等な電
流分布を作ることができるので、c面粒界での発熱によ
るクエンチを防止することができ、安定して電流を送る
ことができる。
作用を説明する。酸化物超電導体1における電流導入部
を軸方向にテーパ状に加工し、その加工面に電流端子と
なる導電性金属被膜4を形成することによって、酸化物
超電導体1中の結晶粒1aのa又はb面と導電性金属被
膜4との接合面積を広くとることが可能となる。例え
ば、図2の酸化物超電導体1の内径、外径の寸法を前記
図6のものと同様とし、テーパ部分の加工を端部から2
0mmまで行うと、酸化物超電導体1と導電性金属被膜4
との接合面積は、図6の場合と比較して20倍になる。
電極部3を、このように形成することにより、酸化物超
電導体電流リードの断面に対し均等に電流を送ることが
でき、結晶粒1aに対するc軸方向の電流の流れを極力
抑えることが可能となる。c面粒界を通る電流の流れを
避けても、酸化物超電導体電流リードの断面に均等な電
流分布を作ることができるので、c面粒界での発熱によ
るクエンチを防止することができ、安定して電流を送る
ことができる。
【0016】図3には、本発明の第2実施例を示す。本
実施例は、丸棒状の酸化物超電導体7における電流導入
部が軸方向にテーパ状に形成され、この電流導入部に上
記第1実施例と同様の電極部3が設けられている。7b
は酸化物超電導体7の結晶粒7aにおけるc軸方向、7
cはa又はb軸方向である。この第2実施例においても
酸化物超電導体電流リードの断面に対し均等に電流を送
ることができ、上記第1実施例と同様の効果が得られ
る。
実施例は、丸棒状の酸化物超電導体7における電流導入
部が軸方向にテーパ状に形成され、この電流導入部に上
記第1実施例と同様の電極部3が設けられている。7b
は酸化物超電導体7の結晶粒7aにおけるc軸方向、7
cはa又はb軸方向である。この第2実施例においても
酸化物超電導体電流リードの断面に対し均等に電流を送
ることができ、上記第1実施例と同様の効果が得られ
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1に、円筒棒状の酸化物超電導体における電流導入部
を通電方向にテーパ状に形成し、その電流導入部に導電
性金属被膜を形成して電流端子としたため、円筒棒状の
酸化物超電導体は臨界電流値の大きいa又はb軸方向が
その軸方向に揃うように形成されることから、酸化物超
電導体のa又はb面と導電性金属被膜との接合面積が増
え、臨界電流値の小さいc軸方向の電流の流れが抑制さ
れて急激な電流の変化に対しても、過電流密度になる箇
所が発生せず、安定して電流を送ることができる。
第1に、円筒棒状の酸化物超電導体における電流導入部
を通電方向にテーパ状に形成し、その電流導入部に導電
性金属被膜を形成して電流端子としたため、円筒棒状の
酸化物超電導体は臨界電流値の大きいa又はb軸方向が
その軸方向に揃うように形成されることから、酸化物超
電導体のa又はb面と導電性金属被膜との接合面積が増
え、臨界電流値の小さいc軸方向の電流の流れが抑制さ
れて急激な電流の変化に対しても、過電流密度になる箇
所が発生せず、安定して電流を送ることができる。
【0018】第2に、丸棒状の酸化物超電導体における
電流導入部を通電方向にテーパ状に形成し、その電流導
入部に導電性金属被膜を形成して電流端子としたため、
上記とほぼ同様の効果が得られる。
電流導入部を通電方向にテーパ状に形成し、その電流導
入部に導電性金属被膜を形成して電流端子としたため、
上記とほぼ同様の効果が得られる。
【0019】第3に、導電性金属被膜上に保護用の金属
製キャップを導電性接合材により接合したため、導電性
金属被膜の実用上の機械的強度が保証されて常に安定し
て電流を送ることができる。
製キャップを導電性接合材により接合したため、導電性
金属被膜の実用上の機械的強度が保証されて常に安定し
て電流を送ることができる。
【図1】本発明に係る酸化物超電導体電流リードの電極
構造の第1実施例を示す断面図である。
構造の第1実施例を示す断面図である。
【図2】図1における電極部の拡大断面図である。
【図3】本発明の第2実施例における電極部の断面図で
ある。
ある。
【図4】従来の酸化物超電導体電流リードの電極構造を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図5】図4における電極部の拡大断面図である。
【図6】他の従来例における電極部の断面図である。
【図7】BSCCO系超電導体の結晶粒における軸方向
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図8】臨界電流密度の結晶粒界依存性を示す図であ
る。
る。
1 円筒棒状の酸化物超電導体 3 電極部 4 導電性金属被膜 5 導電性接合材 6 金属製キャップ 7 丸棒状の酸化物超電導体
Claims (3)
- 【請求項1】 円筒棒状の酸化物超電導体における電流
導入部を通電方向にテーパ状に形成し、該電流導入部に
導電性金属被膜を形成して電流端子としてなることを特
徴とする酸化物超電導体電流リードの電極構造。 - 【請求項2】 丸棒状の酸化物超電導体における電流導
入部を通電方向にテーパ状に形成し、該電流導入部に導
電性金属被膜を形成して電流端子としてなることを特徴
とする酸化物超電導体電流リードの電極構造。 - 【請求項3】 前記導電性金属被膜上に保護用の金属製
キャップを導電性接合材により接合してなることを特徴
とする請求項1又は2記載の酸化物超電導体電流リード
の電極構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6001411A JPH07211946A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 酸化物超電導体電流リードの電極構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6001411A JPH07211946A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 酸化物超電導体電流リードの電極構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07211946A true JPH07211946A (ja) | 1995-08-11 |
Family
ID=11500750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6001411A Pending JPH07211946A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 酸化物超電導体電流リードの電極構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07211946A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005183941A (ja) * | 2003-11-28 | 2005-07-07 | Dowa Mining Co Ltd | 複合導体、超電導機器システム、および複合導体の製造方法 |
KR20160046611A (ko) * | 2014-10-21 | 2016-04-29 | 창원대학교 산학협력단 | 고온 초전도 전류리드 구조 |
-
1994
- 1994-01-12 JP JP6001411A patent/JPH07211946A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005183941A (ja) * | 2003-11-28 | 2005-07-07 | Dowa Mining Co Ltd | 複合導体、超電導機器システム、および複合導体の製造方法 |
JP4568894B2 (ja) * | 2003-11-28 | 2010-10-27 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 複合導体および超電導機器システム |
KR20160046611A (ko) * | 2014-10-21 | 2016-04-29 | 창원대학교 산학협력단 | 고온 초전도 전류리드 구조 |
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