JPH07211168A - Nb3 Al超電導線の製造方法 - Google Patents
Nb3 Al超電導線の製造方法Info
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- JPH07211168A JPH07211168A JP6013988A JP1398894A JPH07211168A JP H07211168 A JPH07211168 A JP H07211168A JP 6013988 A JP6013988 A JP 6013988A JP 1398894 A JP1398894 A JP 1398894A JP H07211168 A JPH07211168 A JP H07211168A
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- copper
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超電導特性に優れたNb3 Al超電導線を廉
価に製造する方法を提供する。 【構成】 Nbシート1とAlシート2を重ね合わせた
複合シート3を、外周にTa製溶接管4を装着した銅芯
5上にスシ巻きにし、このスシ巻体6を内周にTa製溶
接管14を装着した銅管7内に充填して複合ビレットAと
し、これを延伸加工して複合線材aとなし、この複合線
材aの多数本を安定化材となす銅管8内に充填して複合
ビレットBを作製し、これを延伸加工して複合線材bと
なし、この複合線材bに所定の加熱処理を施してNb3
Al超電導線となす。 【効果】 複合ビレットAのAl拡散防止用Ta管4,14
が廉価な溶接管からなり、前記Ta管の占積率を、銅管
側が3〜15%、銅芯側が1〜5%に限定したので、Ta
管4,14が伸線加工中に破断せず且つ超電導体の占積率も
確保され、従って特性に優れたNb3 Al超電導線が低
コストで製造できる。
価に製造する方法を提供する。 【構成】 Nbシート1とAlシート2を重ね合わせた
複合シート3を、外周にTa製溶接管4を装着した銅芯
5上にスシ巻きにし、このスシ巻体6を内周にTa製溶
接管14を装着した銅管7内に充填して複合ビレットAと
し、これを延伸加工して複合線材aとなし、この複合線
材aの多数本を安定化材となす銅管8内に充填して複合
ビレットBを作製し、これを延伸加工して複合線材bと
なし、この複合線材bに所定の加熱処理を施してNb3
Al超電導線となす。 【効果】 複合ビレットAのAl拡散防止用Ta管4,14
が廉価な溶接管からなり、前記Ta管の占積率を、銅管
側が3〜15%、銅芯側が1〜5%に限定したので、Ta
管4,14が伸線加工中に破断せず且つ超電導体の占積率も
確保され、従って特性に優れたNb3 Al超電導線が低
コストで製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導特性に優れたN
b3 Al超電導線を廉価に製造する方法に関する。
b3 Al超電導線を廉価に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Nb3 Al超電導線の製造は、Nb3 A
l超電導体が脆く加工が困難な為、例えば、Nb線を埋
込んだAl線材の多数本をTa条で巻き、これを銅管に
充填して複合ビレットとなし、この複合ビレットを延伸
加工して複合線材となし、この複合線材に所定の加熱処
理を施してNbとAlを反応させてNb3 Al相を生成
させる方法によりなされていた。超電導線を撚線又はコ
イルに巻いて用いるときは、撚線後又はコイルリング後
に加熱処理を施す。そして前記のTa条は、伸線加工途
中の焼鈍時やNb3 Al相を生成させる加熱処理の際
に、安定化材の銅管にAl線材のAlが拡散するのを防
止するバリヤとなるものである。これがないと、Alが
銅管に拡散し消費されて最終工程の加熱処理でのNb3
Al相の生成量が減少して超電導特性が低下する。又安
定化材の銅管がAlと合金化して低温での電気抵抗が増
加して、その安定化作用が阻害される。
l超電導体が脆く加工が困難な為、例えば、Nb線を埋
込んだAl線材の多数本をTa条で巻き、これを銅管に
充填して複合ビレットとなし、この複合ビレットを延伸
加工して複合線材となし、この複合線材に所定の加熱処
理を施してNbとAlを反応させてNb3 Al相を生成
させる方法によりなされていた。超電導線を撚線又はコ
イルに巻いて用いるときは、撚線後又はコイルリング後
に加熱処理を施す。そして前記のTa条は、伸線加工途
中の焼鈍時やNb3 Al相を生成させる加熱処理の際
に、安定化材の銅管にAl線材のAlが拡散するのを防
止するバリヤとなるものである。これがないと、Alが
銅管に拡散し消費されて最終工程の加熱処理でのNb3
Al相の生成量が減少して超電導特性が低下する。又安
定化材の銅管がAlと合金化して低温での電気抵抗が増
加して、その安定化作用が阻害される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにAl線材
をTa条で巻く方法は、簡便であるが、延伸加工中にT
a条の重ね合わせ部分がスリップして加工材が異常変形
し、後の伸線加工での断線の原因になった。そこで、T
a管を用いる方法が提案されたが、Ta管は、押出法又
はTa棒材を穿孔し肉部をスエージャーで叩いて薄肉化
する方法で製造される為高価であった。又拡散防止にT
a材を用いて製造したNb3 Al超電導線には、超電導
特性がロット間で変動するという問題があった。
をTa条で巻く方法は、簡便であるが、延伸加工中にT
a条の重ね合わせ部分がスリップして加工材が異常変形
し、後の伸線加工での断線の原因になった。そこで、T
a管を用いる方法が提案されたが、Ta管は、押出法又
はTa棒材を穿孔し肉部をスエージャーで叩いて薄肉化
する方法で製造される為高価であった。又拡散防止にT
a材を用いて製造したNb3 Al超電導線には、超電導
特性がロット間で変動するという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような状況
に鑑み、Ta管の製造方法を種々検討し、又得られる超
電導線の特性変動の原因を詳細に調査した。後者の特性
変動については、伸線加工により、Ta層が薄肉化して
破断し、そのAl拡散防止効果が発現しなくなる為であ
ることを突き止め、更に研究を進めて本発明を完成する
に至った。
に鑑み、Ta管の製造方法を種々検討し、又得られる超
電導線の特性変動の原因を詳細に調査した。後者の特性
変動については、伸線加工により、Ta層が薄肉化して
破断し、そのAl拡散防止効果が発現しなくなる為であ
ることを突き止め、更に研究を進めて本発明を完成する
に至った。
【0005】即ち、本発明は、銅管又は内部に銅芯を配
置した銅管内に、Nb3 Al超電導体となし得る素材
を、前記銅管との間、又は前記銅管と前記銅芯との間に
それぞれタンタル材を介在させて充填して複合ビレット
Aを組立て、この複合ビレットAを延伸加工して複合線
材Aを作製し、この複合線材Aの多数本を安定化材とな
す銅管内に充填して複合ビレットBを作製し、この複合
ビレットBを延伸加工して複合線材Bとなし、この複合
線材Bに所定の加熱処理を施してNb3 Al相を生成さ
せるNb3 Al超電導線の製造方法において、前記タン
タル材にタンタル条を筒状に丸め縁端部を溶接した溶接
管を用い、前記銅管側に介在させるタンタル製溶接管の
複合ビレットAに占める断面積比率を3〜15%にし、銅
芯側に介在させるタンタル製溶接管が複合ビレットAに
占める断面積比率を1〜5%にすることを特徴とするも
のである。
置した銅管内に、Nb3 Al超電導体となし得る素材
を、前記銅管との間、又は前記銅管と前記銅芯との間に
それぞれタンタル材を介在させて充填して複合ビレット
Aを組立て、この複合ビレットAを延伸加工して複合線
材Aを作製し、この複合線材Aの多数本を安定化材とな
す銅管内に充填して複合ビレットBを作製し、この複合
ビレットBを延伸加工して複合線材Bとなし、この複合
線材Bに所定の加熱処理を施してNb3 Al相を生成さ
せるNb3 Al超電導線の製造方法において、前記タン
タル材にタンタル条を筒状に丸め縁端部を溶接した溶接
管を用い、前記銅管側に介在させるタンタル製溶接管の
複合ビレットAに占める断面積比率を3〜15%にし、銅
芯側に介在させるタンタル製溶接管が複合ビレットAに
占める断面積比率を1〜5%にすることを特徴とするも
のである。
【0006】以下に本発明を図を参照して具体的に説明
する。図1イ〜ハ及び図2イ〜ハは本発明方法の実施例
を示す工程説明図である。Nbシート1とAlシート2
を重ね合わせた複合シート3(図1イ)を、外周にタン
タル(以下Taと記載する)製溶接管4を装着した銅芯
5上にスシ巻きにし(図1ロ)、このスシ巻体6を、内
周にTa製溶接管14を装着した銅管7内に充填して複合
ビレットAとする(図1ハ)。次にこの複合ビレットA
を延伸加工して断面六角の複合線材aとなし(図2
イ)、この複合線材aの多数本を安定化材となす銅管8
内に充填して複合ビレットBを作製する(図2ロ)。こ
の複合ビレットBを延伸加工して所定形状の複合線材b
となし(図2ハ)、この複合線材bに所定の加熱処理を
施してNb3 Al相を生成させNb3 Al超電導線を製
造する。尚、複合ビレットAを所定形状の複合線材とな
し、この複合線材に所定の加熱処理を施し、これをNb
3 Al超電導線として使用することもできる。
する。図1イ〜ハ及び図2イ〜ハは本発明方法の実施例
を示す工程説明図である。Nbシート1とAlシート2
を重ね合わせた複合シート3(図1イ)を、外周にタン
タル(以下Taと記載する)製溶接管4を装着した銅芯
5上にスシ巻きにし(図1ロ)、このスシ巻体6を、内
周にTa製溶接管14を装着した銅管7内に充填して複合
ビレットAとする(図1ハ)。次にこの複合ビレットA
を延伸加工して断面六角の複合線材aとなし(図2
イ)、この複合線材aの多数本を安定化材となす銅管8
内に充填して複合ビレットBを作製する(図2ロ)。こ
の複合ビレットBを延伸加工して所定形状の複合線材b
となし(図2ハ)、この複合線材bに所定の加熱処理を
施してNb3 Al相を生成させNb3 Al超電導線を製
造する。尚、複合ビレットAを所定形状の複合線材とな
し、この複合線材に所定の加熱処理を施し、これをNb
3 Al超電導線として使用することもできる。
【0007】本発明において、複合ビレットの延伸加工
には、熱間押出と室温での縮径加工を順次施す方法や、
熱間押出加工を省略して直ちに室温で縮径加工する方法
等任意の方法が適用される。前記の室温での縮径加工に
は、スエージャー加工、引抜加工、伸線加工等の通常の
加工方法が適用される。この他、室温又は温間での静水
圧押出し等が適用される。
には、熱間押出と室温での縮径加工を順次施す方法や、
熱間押出加工を省略して直ちに室温で縮径加工する方法
等任意の方法が適用される。前記の室温での縮径加工に
は、スエージャー加工、引抜加工、伸線加工等の通常の
加工方法が適用される。この他、室温又は温間での静水
圧押出し等が適用される。
【0008】本発明にて用いるTa管は、Ta条を成形
ロールにて筒状に丸め、縁端部を突き合わせ、この突き
合わせ部分を溶接して製造される。この製造方法は、生
産性に優れ且つ加工設備も廉価である。又銅管側に介在
させるTa製溶接管4及び銅芯側に介在させるTa溶接
管14の複合ビレットAに占める断面積比率をそれぞれ3
〜15%及び1〜5%に限定した理由は、前記Ta管の複
合ビレットAに占める断面積比率が下限未満では、いず
れも伸線加工中にTa層が破断するようになり、又前記
断面積比率が上限を超すと、超電導体の占積率が相対的
に減少してJc等の超電導特性が低下する為である。
ロールにて筒状に丸め、縁端部を突き合わせ、この突き
合わせ部分を溶接して製造される。この製造方法は、生
産性に優れ且つ加工設備も廉価である。又銅管側に介在
させるTa製溶接管4及び銅芯側に介在させるTa溶接
管14の複合ビレットAに占める断面積比率をそれぞれ3
〜15%及び1〜5%に限定した理由は、前記Ta管の複
合ビレットAに占める断面積比率が下限未満では、いず
れも伸線加工中にTa層が破断するようになり、又前記
断面積比率が上限を超すと、超電導体の占積率が相対的
に減少してJc等の超電導特性が低下する為である。
【0009】本発明において、Nb3 Al超電導体とな
し得る素材には、任意の材料が用いられるが、特にNb
シートとAlシートを重ね合わせてスシ巻きにした複合
シートが複合ビレットAの製造が簡便になされ好まし
い。前記素材を銅管に充填するのは複合ビレットAの加
工性を高める為である。前記複合線材aは加工性に優
れ、通常、途中に焼鈍を入れずに加工できる。Nbに網
状(メッシュ状)のものを用いるとNb3 Alがフィラ
メント状に生成して超電導特性が向上する。
し得る素材には、任意の材料が用いられるが、特にNb
シートとAlシートを重ね合わせてスシ巻きにした複合
シートが複合ビレットAの製造が簡便になされ好まし
い。前記素材を銅管に充填するのは複合ビレットAの加
工性を高める為である。前記複合線材aは加工性に優
れ、通常、途中に焼鈍を入れずに加工できる。Nbに網
状(メッシュ状)のものを用いるとNb3 Alがフィラ
メント状に生成して超電導特性が向上する。
【0010】
【作用】本発明では、複合ビレットAの拡散防止用Ta
管に、廉価な溶接法によるTa管を用い、且つ前記Ta
管の複合ビレットに占める断面積比率を、銅管側のもの
を3〜15%、銅芯側のものを1〜5%の範囲にそれぞれ
限定したので、複合線材の伸線加工中のTa層の破断が
阻止され、又超電導体の占積率が高度に維持され、Jc
等の超電導特性に優れたNb3 Al超電導線を低コスト
で製造できる。
管に、廉価な溶接法によるTa管を用い、且つ前記Ta
管の複合ビレットに占める断面積比率を、銅管側のもの
を3〜15%、銅芯側のものを1〜5%の範囲にそれぞれ
限定したので、複合線材の伸線加工中のTa層の破断が
阻止され、又超電導体の占積率が高度に維持され、Jc
等の超電導特性に優れたNb3 Al超電導線を低コスト
で製造できる。
【0011】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 実施例1 図1イ〜ハ及び図2イ〜ハに示した工程に従ってNb3
Al超電導線を製造した。厚さ 1.2mmのNbシートと厚
さ 0.3mmのAlシートを重ね合わせて複合シートとな
し、これを外周にTa製溶接管を装着した50mmφの銅芯
上に32層にスシ巻きにし、このスシ巻体を、内周にTa
製溶接管を装着した銅管(内径 180mmφ、外形 200mm
φ)内に充填して複合ビレットAとなした。Ta管4の
複合ビレットAに占める断面積比率は、銅管側で3〜15
%、銅芯側で1〜5%の範囲内に入るように種々に変化
させた。次にこの複合ビレットAを延伸加工して断面六
角、対辺長さ12.5mmの複合線材aとなし、この複合線材
aの55本を安定化材となす内径 125mmφの無酸素銅管内
に充填し、この無酸素銅管8の両端に内面にTa条を被
覆した無酸素銅製の蓋を、真空容器内にて電子ビーム溶
接し、次いでこれを静水圧による圧縮加工後所定寸法に
外削して複合ビレットBとなした。無酸素銅管8の外径
は安定化銅比が1.5 になるように変えた。この複合ビレ
ットBを熱間押出後、伸線加工して 0.8mmφの複合線材
bとなした。この複合線材bを 650℃×150時間加熱処
理してNbとAlを反応させてNb3 Al相を生成させ
てNb3 Al超電導線を製造した。
る。 実施例1 図1イ〜ハ及び図2イ〜ハに示した工程に従ってNb3
Al超電導線を製造した。厚さ 1.2mmのNbシートと厚
さ 0.3mmのAlシートを重ね合わせて複合シートとな
し、これを外周にTa製溶接管を装着した50mmφの銅芯
上に32層にスシ巻きにし、このスシ巻体を、内周にTa
製溶接管を装着した銅管(内径 180mmφ、外形 200mm
φ)内に充填して複合ビレットAとなした。Ta管4の
複合ビレットAに占める断面積比率は、銅管側で3〜15
%、銅芯側で1〜5%の範囲内に入るように種々に変化
させた。次にこの複合ビレットAを延伸加工して断面六
角、対辺長さ12.5mmの複合線材aとなし、この複合線材
aの55本を安定化材となす内径 125mmφの無酸素銅管内
に充填し、この無酸素銅管8の両端に内面にTa条を被
覆した無酸素銅製の蓋を、真空容器内にて電子ビーム溶
接し、次いでこれを静水圧による圧縮加工後所定寸法に
外削して複合ビレットBとなした。無酸素銅管8の外径
は安定化銅比が1.5 になるように変えた。この複合ビレ
ットBを熱間押出後、伸線加工して 0.8mmφの複合線材
bとなした。この複合線材bを 650℃×150時間加熱処
理してNbとAlを反応させてNb3 Al相を生成させ
てNb3 Al超電導線を製造した。
【0012】実施例2 Nbシートに代えて、厚さ 1.5mmのNb製網(メッシ
ュ)を用いた他は、実施例1と同じ方法によりNb3 A
l超電導線を製造した。
ュ)を用いた他は、実施例1と同じ方法によりNb3 A
l超電導線を製造した。
【0013】比較例1 実施例1において、複合ビレットに占めるTa管の断面
積比率を、本発明限定値未満で種々変化させた他は、実
施例1と同じ条件にてNb3 Al超電導線を製造した。
積比率を、本発明限定値未満で種々変化させた他は、実
施例1と同じ条件にてNb3 Al超電導線を製造した。
【0014】得られた各々のNb3 Al超電導線からサ
ンプルを2500mおきに1本づつ合計10本採取し、磁場強
度12T,4.2 Kの条件下でJcを測定した。又ゼロT
(テスラ)の条件下で安定化銅の残留抵抗比(RRR) を測
定した。結果を表1に示した。
ンプルを2500mおきに1本づつ合計10本採取し、磁場強
度12T,4.2 Kの条件下でJcを測定した。又ゼロT
(テスラ)の条件下で安定化銅の残留抵抗比(RRR) を測
定した。結果を表1に示した。
【0015】
【表1】 ♯複合ビレットに占めるTa管の断面積比率、*超電導
線全断面積当たり。
線全断面積当たり。
【0016】表1より明らかなように、本発明例品(N
o.1〜7)はいずれもJc及びRRR が高い値を示した。特
にNo.7はNbシートが網(メッシュ)状でNb3 Alが
フィラメント状に生成した為Jcが向上した。これに対
し比較例品(No.8 〜9)はいずれもJc及びRRR が低下し
た。Jcが低下した理由は、Ta管の占積率が低い為、
伸線加工中にTa管が局部的に破断し、伸線加工途中の
焼鈍時や最終のNb3 Al相を生成させる加熱処理の際
に、前記破断個所から、Alが外周の無酸素銅管に拡散
して消失し、その結果加熱処理工程でのNb3 Al相の
生成量が減少した為である。又安定化銅のRRR が低下し
た理由は、安定化銅にAlが拡散した為である。
o.1〜7)はいずれもJc及びRRR が高い値を示した。特
にNo.7はNbシートが網(メッシュ)状でNb3 Alが
フィラメント状に生成した為Jcが向上した。これに対
し比較例品(No.8 〜9)はいずれもJc及びRRR が低下し
た。Jcが低下した理由は、Ta管の占積率が低い為、
伸線加工中にTa管が局部的に破断し、伸線加工途中の
焼鈍時や最終のNb3 Al相を生成させる加熱処理の際
に、前記破断個所から、Alが外周の無酸素銅管に拡散
して消失し、その結果加熱処理工程でのNb3 Al相の
生成量が減少した為である。又安定化銅のRRR が低下し
た理由は、安定化銅にAlが拡散した為である。
【0017】以上、Nb3 Al超電導体となし得る素材
に、NbシートとAlシートの複合シートをスシ巻きに
したものを用い、複合ビレットの延伸加工を冷間で行う
場合について説明したが、本発明によれば、前記素材に
Nb線を埋込んだAl線、Al線を埋込んだNb線、N
b線とAl線の混合体等を用いても、又延伸加工に熱間
押出等を含めても、同様の効果が得られる。
に、NbシートとAlシートの複合シートをスシ巻きに
したものを用い、複合ビレットの延伸加工を冷間で行う
場合について説明したが、本発明によれば、前記素材に
Nb線を埋込んだAl線、Al線を埋込んだNb線、N
b線とAl線の混合体等を用いても、又延伸加工に熱間
押出等を含めても、同様の効果が得られる。
【0018】
【効果】以上述べたように、本発明では、複合ビレット
を構成するAl拡散防止用Ta管が廉価な溶接管からな
り、又Ta管の占積率が、銅管側が3〜15%、銅芯側が
1〜5%に限定したので、Ta管が伸線加工中に破断し
たりせず且つ超電導体の占積率も確保され、従って特性
に優れたNb3 Al超電導線が低コストで製造され、工
業上顕著な効果を奏する。
を構成するAl拡散防止用Ta管が廉価な溶接管からな
り、又Ta管の占積率が、銅管側が3〜15%、銅芯側が
1〜5%に限定したので、Ta管が伸線加工中に破断し
たりせず且つ超電導体の占積率も確保され、従って特性
に優れたNb3 Al超電導線が低コストで製造され、工
業上顕著な効果を奏する。
【図1】本発明のNb3 Al超電導線を製造する実施例
を示す工程説明図である。
を示す工程説明図である。
【図2】本発明のNb3 Al超電導線を製造する実施例
を示す工程説明図である。
を示す工程説明図である。
1 Nbシート 2 Alシート 3 複合シート 4,14 Ta製溶接管 5 銅芯 6 スシ巻体 7 銅管 8 安定化材となす銅管 A,B 複合ビレット a,b 複合線材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 悦藏 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 銅管又は内部に銅芯を配置した銅管内
に、Nb3 Al超電導体となし得る素材を、前記銅管と
の間、又は前記銅管と前記銅芯との間にそれぞれタンタ
ル材を介在させて充填して複合ビレットAを組立て、こ
の複合ビレットAを延伸加工して複合線材Aを作製し、
この複合線材Aの多数本を安定化材となす銅管内に充填
して複合ビレットBを作製し、この複合ビレットBを延
伸加工して複合線材Bとなし、この複合線材Bに所定の
加熱処理を施してNb3 Al相を生成させるNb3 Al
超電導線の製造方法において、前記タンタル材にタンタ
ル条を筒状に丸め縁端部を溶接した溶接管を用い、前記
銅管側に介在させるタンタル製溶接管の複合ビレットA
に占める断面積比率を3〜15%にし、銅芯側に介在させ
るタンタル製溶接管が複合ビレットAに占める断面積比
率を1〜5%にすることを特徴とするNb3 Al超電導
線の製造方法。 - 【請求項2】 複合ビレットAが、内周にタンタル製溶
接管を装着した銅管内に、NbシートとAlシートを重
ね合わせた複合シートを、外周にタンタル製溶接管を装
着した銅芯上にスシ巻きにして充填した複合ビレットで
あることを特徴とする請求項1記載のNb3 Al超電導
線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6013988A JPH07211168A (ja) | 1994-01-11 | 1994-01-11 | Nb3 Al超電導線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6013988A JPH07211168A (ja) | 1994-01-11 | 1994-01-11 | Nb3 Al超電導線の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07211168A true JPH07211168A (ja) | 1995-08-11 |
Family
ID=11848618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6013988A Pending JPH07211168A (ja) | 1994-01-11 | 1994-01-11 | Nb3 Al超電導線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07211168A (ja) |
-
1994
- 1994-01-11 JP JP6013988A patent/JPH07211168A/ja active Pending
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