JPH0720880B2 - レトロウイルス疾患の予防および治療 - Google Patents

レトロウイルス疾患の予防および治療

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JPH0720880B2
JPH0720880B2 JP63505484A JP50548488A JPH0720880B2 JP H0720880 B2 JPH0720880 B2 JP H0720880B2 JP 63505484 A JP63505484 A JP 63505484A JP 50548488 A JP50548488 A JP 50548488A JP H0720880 B2 JPH0720880 B2 JP H0720880B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、一般的には、レトロウイルス疾患の予防およ
び治療のための薬剤および方法に関し、さらに詳しく
は、ヒト免疫不全症ウイルスに対する予防接種および免
疫治療に使用する外側エンベロープを含まないウイルス
プレパレーシヨンに関する。
後天性免疫不全症候群はエイズ(AIDS)とも呼ばれ、最
近の疫病として報告されている。それがはじめて報告さ
れた1981年から7年間に、約6万人の犠牲者がいるとい
われ、アメリカ合衆国だけでも32,000人を越える死亡が
数えられている。しかしながら、この疾患の真の衝撃は
まだ痛切に感じられるには至つていない。このウイルス
は感染患者内に5年またはそれ以上もの期間潜伏したの
ち、症状を発現する。多くのアメリカ人が知らない間に
感染し、体液が接触すればさらにそれを他人に感染させ
る可能性がある。このまま放置されれば、エイズによる
個人的、社会的、経済的影響は計り知れないものになろ
う。
エイズの原因は、レトロウイルスに属するヒト免疫不全
症ウイルス(HIV)である。レトロウイルスは、ウイル
ス複製情報をコードする遺伝子物質がRNAであることに
よつて識別される、宿主細胞に感染すると、それは、逆
転写酵素と呼ばれる酸素に触媒されるDNAへの転写に際
し、鋳型として作用する。このようにして産生されたDN
Aは細胞核へ侵入し、ここでプロウイルスとして宿主DNA
中に組み込まれる。適当に活性化されると、このレトロ
ウイルス由来DNAは転写され、翻訳されてRNA含有ウイル
ス粒子を生成し、ついで出芽過程によつて細胞から放出
される。
レトロウイルスを含めてある種のウイルスは、活性化さ
れてウイルス粒子を生成するまで、何か月も何年もの
間、潜伏状態に維持されることがある。無症候性であつ
ても、宿主はウイルスをプロウイルス型で含有してい
て、発症および他人への感染の恐れがある。
個体がHIVに感染すると、ウイルスは、CD4と命名された
細胞表面マーカーの存在によつて特徴づけられるT4リン
パ球と呼ばれる特定の種類の細胞に好んで付着し、それ
に侵入する。これらの白血球は、免疫系において総合的
な役割を果たし、体液性および細胞性免疫応答の両者の
重要な成分として機能している。HIVの有害な作用の多
くは、T4リンパ球の機能低下または破壊に帰因するとい
うことができる。
無傷のHIVウイルス粒子はほぼ球形で、直径は約110nmで
ある。このウイルス粒子は、糖タンパク質gp160/120か
らできたノブまたはスパイクで破壊された外膜を有す
る。さらに、gp41と呼ばれるトランスメンブレンタンパ
ク質が存在する。ウイルス粒子の内部には2種の構造タ
ンパク質が存在し、リンタンパク質p17で構成された外
殻とリンタンパク質p24で作られた内該または中心核が
ある。ウイルスRNAは該の内部に、逆転写酵素の2個の
コピー、p66/51とともに存在する。この逆転写酵素は、
RNA鋳型からウイルスDNAを合成するのに必要である。HI
Vの模式的モデルを第1図として示す。
第2図に示すように、HIV RNAゲノムは3種の主構造遺
伝子、gag、polおよびenvをコードし、これらはいずれ
かの端で、長い末端反復(LTR)配列に接している。gag
遺伝子は群特異的な核タンパク質、p55,p39,p24,p17お
よびp15をコードする。pol遺伝子は逆転写酵素p66/p51
およびプロテアーゼp31をコードする。env遺伝子は、、
外側エンベプロープ糖タンパク質gp120およびそのプレ
カーサーgp160、ならびにトランスメンブレン糖タンパ
ク質gp41をコードする。一部の遺伝子、とくにenv遺伝
子はきわめて変動しやすい。さらに、他のレトロウイル
スにはない5種の他の遺伝子があり、これらは転写もし
くは翻訳の調節に関与しているかまたは他の構造タンパ
ク質をコードしているかのいずれである。現在ではすべ
てのHIVゲノムの配列が決定されている。Ratnerらによ
りNature313:277,1985に報告されているとおりで、この
文献を参考として本明細書に導入する。
HIVは、エンベロープ糖タンパク質と細胞表面受容体と
の相互作用により宿主細胞に付着する。HIVがT4細胞と
接触した場合には、gp120がCD4受容体と相互作用するよ
うに思われる。ついでウイルスエンベロープが細胞膜と
融合し、ウイルスの内核が感染細胞内に侵入し、ここで
RNAのDNAプロウイルスへの転写が逆転写酵素によつて触
媒される。プロウイルスは、この細胞内に何カ月も何年
も潜伏型で維持され、この間は感染個体は無症候型であ
る。しかしながら、その後にウイルスが活性化される
と、ウイルスの複製と免疫抑制が起こり、癌を含めたエ
イズに伴う日和見感染の危険が生じる。他のヒトレトロ
ウイルスは外側エンベロープタンパク質を有する。
エイズ症候群に対して有効なワクチンも処置もまだ知ら
れていない。ワクチンを開発する試みもまだ成功してい
ない。HIVと反応するああ種の抗体、とくに抗−gp160/1
20およびウイルス中和抗体がHIV感染の無症候期および
症状発症期の両期を通じて高レベルに存在することは、
これらの抗体はむしろ防御的役割を果たしていることを
示唆している。実際、これらの抗体は、ウイルスの宿主
細胞への付着および侵入を促進することがある。
したがつて、レトロウイルス感染症とくにHIVに起因す
る感染症の予防および治療に使用される有効な薬剤の要
求がある。本発明は、これらの要求を満足し、同時にそ
れによる利点を提供するものである。
発明の要約 本発明は、外側エンベロープタンパク質をもたないレト
ロウイルス粒子、またはレトロウイルスから単純される
選ばれた抗原を含有する非感染性免疫源を提供する。こ
の免疫源は、一態様においては、HIVを含めたレトロウ
イルスに感染した個体を免疫感作し、感染の進行に対し
て防御的な免疫防御因子を誘発するのに有用である。他
の態様においては、この免疫源源は、前にHIVに感染し
たことがない個体の、以後の感染を予防するための、免
疫感作に有用である。他の態様としては、ウイルス免疫
源を非感染性にする方法を提供する。この免疫源はま
た、HIVを含めたレトロウイルツ感染個体に受動免疫治
療用の抗体を産生させるために、単独でまたは能動免疫
治療と併用して用いることができる。
図面の簡単な説明 第1図は、各種遺伝子生成物の配置を示すHIVの膜式図
である。
第2図は、HIVの遺伝子およびそれにコードされた遺伝
子生成物の図である。
第3図は、HIV感染症ないしエイズのHIV血清陽性個体に
おいて、無症候状態からARCおよびエイズに至る進行過
程に存在するある種の抗体および抗原のレベルを図式的
に示す。
第4図は、例1のようにして製造した免疫原のウエスタ
ンブロツトであり、外側エンベロープタンパク質に対す
る抗体の高力価を含有する対応および非対応血清でスク
リーニングした場合、外側エンベロープタンパク質を含
まないことを示している。A:非対応チンパンジー血清で
スクリーニングした市販HIVウエスタンブロツトストリ
ツプ、B:非対応チンパンジー血清でスクリーニングした
免疫原のウエスタンブロツトストリツプ、C:対応ヒト血
清でスクリーニングした市販HIVウエスタンブロツトス
トリツプ、D:対応ヒト血清でスクリーニングした免疫原
のウエスタンブロツトストリツプ 発明の詳細な説明 この出願は、1987年6月10日の出願に係るアメリカ合衆
国特許出願第060,280号の一部継続出願であり、上記出
願の全明細書を参考として本明細書に導入する。
本発明は、HIV感染とその後HIVが原因となるエイズ関連
症候群(ARC)およびエイズの予防、ならびにHIVを含む
レトロウイルス感染の進行を停止される感染後処置に有
効な手段を提供するものである。HIVウイルスに曝露さ
れた個体では、HIVに特異的なある種の抗体が血清中に
現れる。このような個体をHIVに対して「血清陽性」で
あるといい、一方、そうでない個体を「血清陰性」であ
るという。HIV特異的抗体の存在は市販の検定システム
で測定できる。これらの抗体のレベルは、エイズ症候群
の進行の指標となる。第3図に図式的に示したように、
HIV感染の無症候性相に認められる抗−gp160/120(外側
エンベロープ)抗体の高レベルは、症候性相にも持続す
る。抗−p24抗体のレベルは無症候性相には高いが、症
候性相には低下するようである。同様に、HIV血清陽性
血清は、逆転写酵素の機能を阻害する抗体(抗−RT抗体
またはRTI)を含有する。RTIが高レベルに存在する個体
では、それがない個体に比べて、ウイルス単離を試みる
と陽性を示す頻度が小さい。したがつて、T4細胞のよう
な細胞性および体液性免疫制御因子、ならびに抗−p24
を含めた抗−GAG抗体およびRTIを含めた抗−POL抗体の
低下が、HIV感染からエイズへの進行に伴つて生じるも
のと考えられる。
免疫防御因子の産生は、個体に有効な免疫原を予防接種
することによつて誘発することができる。以前に、ある
種のウイルスタンパク質たとえばエンベロープタンパク
質に基づくワクチンの開発が試みられたことがある。本
発明は、非感染個体における感染の予防と、感染個体に
おけるHIV感染のエイズへの進行の緩除化および予防に
有効な免疫防御因子の産生を刺激するのに有効な、外側
エンベロープタンパク質を除いたHIV遺伝子生成物を含
有する免疫原に関する。この免疫原は、外側エンベロー
プを除去しただけの無傷のウイルス粒子からなるか、ま
たはgp120またはgp160以外の1種もしくは2種以上のHI
V遺伝子生成物からなる。
A.定義 本明細書に用いる「レトロウイルス」の語は、遺伝子物
質としてリボ核酸(RNA)を有し、これがDNAに転写され
て宿主のゲノム中に挿入されるウイルスをいう。レトロ
ウイルスの例には、HTLV−I、HTLV−II STLV−I、な
らびにHIV、ビスナウイルス、ウマ伝染性貧血ウイル
ス、ネコ免疫不全ウイルスおよびウシ免疫不全ウイルス
を含むレンチウイルスがある。これらについてはFauci
によりScience,239:617(1988)に記載されている。こ
の文献およびそれに引用されている参考文献を、参考と
して本明細書に導入する。
本明細書に用いられる「HIV」の語には1型および2型
を包含し、HTLV−IIIならびにLAV−1およびLAV−2と
同義である。HIVはその属のウイルスを指し、すべての
タイプ、サブタイプおよび変異体を包含する。HIVウイ
ルスを永久感染させた様々な細胞系が開発され、ATCCに
寄託されている。たとえば寄託番号CCL214,TIB161、CRL
1552およびCRL8543であり、これらはすべて米国特許第
4,725,669号およびGallo:Scientific American256:46
(1987)に記載されている。この両者を参考として本明
細書に導入する。
本明細書に用いられる「外側エンベロープタンパク質」
の語は、レトロウイルスの膜糖タンパク質の、トランス
メンブレンタンパク質gp41とは逆に、膜の外に突出して
いる部分をいう。外側エンベロープタンパク質は、HIV
の場合、gp120およびその前駆体gp160と同義である。
本明細書に用いられる「外側エンベロープを含まない」
の語は、外側エンベロープタンパク質を除いたレトロウ
イルス粒子プレパレーシヨンまたはレトロウイルス遺伝
子生成物を指す。
本明細書に用いられる「pg120」または「gp160/120」の
語は、外側エンベロープタンパク質の抗原特異性または
生物学的機能を有する糖タンパク質をいう。gp160はgp1
20の前駆体と考えられている。
本明細書に用いられる「エイズ」の語は、Adlerによつ
てBrit.Med.J.294:1145(1987)に記載された後天性免
疫不全症候群をいう。これは腫瘍と一連の日和見感染に
よつて特徴づけられる。「ARC」はエイズ関連症候群(A
IDS−Related Complex)を意味し、上述のAdlerによつ
て記述されている。HIV感染の症候性相は、ARCまたはエ
イズに特徴的な症状の発現を意味する。「エイズ症候
群」は、エイズおよびARCの両者を包含する。
本明細書に用いられる「遺伝子生成物」の語は、遺伝子
によつてコードされているポリペプチドまたはタンパク
質を指す。この語は、タンパク質誘導体、たとえば糖タ
ンパク質を包含するものである。遺伝子生成物のアミノ
酸配列に限られた修飾をを行つても、その遺伝子生成物
の生物学的機能や免疫原性は破壊されないこと、また一
次配列のごく一部のみが免疫原性に必須であることがわ
かつている。
本明細書に用いられるHIV感染者またはHIV非感染者の語
は、それぞれHIVウイルスもしくはプロウイルスが存在
するヒトまたは存在しないヒトを意味する。レトロウイ
ルス感染者またはレトロウイルス非感染者は、それぞれ
レトロウイルスもしくはプロウイルスが存在する個体ま
たは存在しない個体を意味する。現時点では、このウイ
ルスに対する抗体の存在を検出する血清学的試験が、感
染を調べるために最も広く用いられている方法である。
しかしながら、このような方法は、個体がウイルスに羅
患していてもまだ免疫応答が生じていない場合の偽陰
性、また胎児が母体から抗体は取得していてもウイルス
には感染していない場合の偽陽性のようないずれもの誤
つた結果を招くことがある。ウイルスの存在を決定する
他の方法はまだ実用化されていない。血清学的試験で感
染を示す結果が出ても、常に、血清陽性が実際に感染を
示すものかどうか考慮する必要がある。さらに、血清陰
性の個体でも、他の感染を示す微候たとえば既知のキヤ
リアーとの接触等が満足される場合には、実際に感染者
としての処置を要することもある。「血清陽性」および
「血清陰性」の語は、最も簡単にわかる感染の指標とし
て本明細書でも用いられているが、これらの語がそれぞ
れ「感染」または「非感染」と同義に用いられるもので
はない。
HIV特定の遺伝子および遺伝子生成物の同一性は、第1
図に示すHIV1型の用語に基づいている。しかしながら、
HIV1型の特定の遺伝子または遺伝子生成物に対するその
分子量に基づく言及は、相当するHIV2型および、相同性
の遺伝子が存在する場合は他のレトロウイルスの遺伝子
および遺伝子生成物をも包含するものである。たとえ
ば、HIV1型のgp41は2型のgp36と同等であり、また1型
のgp120は2型のgp130に相当する。遺伝子はイタリツク
の小文字の記号でたとえばgagで表示し、相当する遺伝
子生成物は大文字の記号でたとえばGAGのように表す
る。HIVのすべての遺伝子は配列が決定されていて、Rat
nerら:Nature,313:277(1985)に報告されている。この
論文を参考として、本明細書に導入する。
HIVは感染個体の末梢血液サンプルから培養することが
できる。たとえばリンパ球のような末梢血液からの単核
細胞は、ヘパリン加静脈血サンプルをFicoll−Hypaque
密度勾配上に載せて、サンプルを遠心分離することによ
り得られる。ついで単核細胞を集め、たとえばフイトヘ
マグルチニンで2〜3日間活性化し、適当なメジウム好
ましくはインターロイキン2を補給したメジウム中で培
養する。ウイルスは、逆転写酵素の検定、p24について
の抗原補足検定、蛍光抗体法または電子顕微鏡法によ
り、細胞内のウイルス粒子の存在を検出することによつ
て行われる。これらの方法は、本技術分野の熟練者には
すべてよく知られた方法である。いつたん単離したなら
ば、ウイルスは他の細胞に伝達することができる。
宿主に感染を起こすことを避けるために、非感染性ワク
チンを使用することが重要である。病原を非感染性にす
るには、様々な方法がよく知られている(たとえばHans
on:MEDICAL VIROLOGY II,1983,be la Maza&Peterson
編、Elsevier,N.Y.参照)。ウイルスを不活性化しても
よいし、また複製欠損にしてもよい。しかしながら、β
−プロピオラクトンとガンマ照射の組合せで処理するこ
とが好ましい。この場合の使用量については、β−プロ
ピオラクトンがウイルスと少なくとも2.5時間接触しな
ければならない。残つたβ−プロピオラクトンを完全に
除去するためには、β−プロピオラクトンを37℃で少な
くとも5時間、溶液中に維持しなければならない。
単離されたウイルスを、次に、外側エンベロープタンパ
ク質を除去する処理に付す。この除去は、ウイルスの凍
結と解凍の反復と、ウイルス粒子の膨潤と収縮を生じる
ような物理的方法とを組合せることによつて行うのが好
ましいが、他の物理的または非物理的方法たとえば超音
波処理を単独でまたは組合せて使用することもできる。
別法として、レトロウイルスたとえばHIVの、外側エン
ベロープタンパク質以外の精製遺伝子生成物を、免疫源
として使用することもできる。このような遺伝子生成物
には、gag遺伝子(p55,p39,p24,p17およびp15)、pol遺
伝子(p66/p51およびp31−34)によつてコードされる生
成物、ならびにトランスメンブレン糖タンパク質gp41が
包含される。これらの遺伝子生成物は単独でも組合せて
も使用できる。また、HIVゲノムの残りの5種の遺伝子
の遺伝子生物を使用してもよい。遺伝子生成物はウイル
スから単離して精製してもよいし、また細菌、菌または
哺乳動物細胞のような宿主生物体中に本技術分野におい
てよく知られた方法により、クローニングし、発現させ
ることによつても製造できる。また、抗原は、本技術分
野でよく知られた方法たとえば自動ペプチド合成法を用
いて、合成することもできる。遺伝子生成物のアミノ酸
配列はヌクレオチド配列から推定することができる。
レトロウイルスたとえばHIVによる感染症と決定された
患者群は、レトロウイルスから製造した非感染性免疫原
を用いる能動免疫療法によつて効果的に治療することが
できる。レトロウイルス感染を有することがわかつてい
る動物も、このような方法で治療できる。HIVの場合、
血清陽性個体を、外側エンベロープを含まない免疫原
で、好ましくはアジユバント中にとり、免疫感作する。
別法として、免疫原を、アジユバントを含まない水性剤
型として投与することもできる。用量は免疫学的に有効
な用量を選択する。一般にはタンパク質として約1〜10
0μg、好ましくはタンパク質約30μgである。
能動免疫感作は、計画に従つて実行し、少なくとも1回
少なくとも90日の間隔を置いて反復することが好まし
い。しかしながら、たとえば外側エンベロープタンパク
質以外のHIV遺伝子生成物に対する抗体の低下を基準と
した免疫担当細胞レベルの変化に応じて付加的ブースタ
ーは適宜変化してもよい。このような免疫感作は、最初
筋肉内、以後は皮内注射を行うのが好ましいが、筋肉内
および皮内注射の任意の組合せを使用することができ
る。
血清陽性個体の免疫応答性または免疫担当機能は、免疫
感作に先立つて、適当な治療経過を決定するために測定
しておくことが好ましい。この測定方法としては、個体
の血清についてのp24に対する抗体の存在(ELISAによ
る)や、RTI抗体および/またはT4細胞レベルの本技術
分野においてよく知られた方法によるスクリーニングが
ある。免疫相当機能の指標が低い患者、たとえばp24も
しくはRTI抗体力価が低いまたはT4細胞数が低い患者
は、受動免疫治療法を好ましくは能動免疫療法に先行し
てまたは同時に併用して行うのに適当な候補者である。
血清陰性個体には感染を予防する免疫防御因子を誘発す
るために、予防接種を行うことができる。ワクチンは、
最初筋肉内注射でついで筋肉内もしくは皮内のいずれか
へのブースター注射により投与される。生理学的に有効
な用量、好ましくは1〜100μgの範囲、さらに好まし
くは約30μgの免疫原が1回あたり投与される。ワクチ
ンはアジユバント、好ましくは水中油型アジユバントと
組合せて投与するのが好ましい。適当な様々のアジユバ
ントが本技術分野においてよく知られていて、たとえば
Warren&Chedid:CRC Critical Reviews in Immunology,
8:83(1988)にまとめられている。この論文は参考とし
て本明細書に導入する。
さらに、gp160/120に対する抗体は細胞へのウイルスの
吸収を促進する可能性があるので、これらの特異的抗体
は、免疫療法に先立つてHIV感染者から除去することが
できる。中空のセルロース繊維からなる免疫吸着カラム
に、抗−gp160/120抗体と反応性のリガンドを共通結合
させて改変する。このようなリガンドとしては、新たに
収穫したウイルス粒子またはHIV産生T4リンパ球の培養
上澄液から得られる精製糖タンパク質より調製されるgp
160/120抗原がある。また、このようなリガンドは、ト
ランスフエクシヨンした細胞を用いた組換えDNA法によ
つて製造することもできる。またさらに、抗−gp160/12
0抗体と反応性の抗イデイオタイプを使用することもで
きる。この抗イデイオタイプ抗体は、たとえばRiottら:
Lancet,1981年5月9日、1041頁以下に記載されている
本技術分野でよく知られた方法によつて製造できる。こ
の論文は参考として本明細書に導入する。誘発抗体の対
外除去のためのこの種のカラムの使用法は、Larueら:Sy
mp.on Plasma Exchange in Nephrology;Int'l.J.of Ar
t.Organs,8:23(1984)に記載されている。この論文は
参考として本明細書に導入する。
B.例 以下の例は、本発明を例示するものであり、本発明を限
定するものではない。これらは使用可能なものの代表で
あるが、本技術分野の熟練者によく知られた別の操作を
別法として使用することも可能である。
例I 外側エンベロープを含まないウイルス粒子の製造 HIVを感染させた細胞を、10%ウシ胎仔血清(FBS)、25
mM HEPS、50μg/mlゲンタマイシンおよび100μg/mlスト
レプトマイシンを含有するRPMI1640からなるメジウムA
中で生育させた。回転フラスコに保存細胞を加えて培養
液を増量し、予め加温したメジウムAで容量を約8に
した。分裂比は約1:5であつた。2回目の分裂も前回と
同様に実施し、分裂比は1:3とした。
HIV感染細胞の5〜7日間懸濁液の上澄を0.45ミクロン
フイルター(Prostack;Millipore Corporation,Bedfor
d,MA)で濾過した。β−プロピオラクトン(Sigma Chem
ical Corporation,St,Louis,MO)の1:40保存溶液を使用
前に新たに調製し、上澄液に最終濃度1:4000になるよう
に添加した。この溶液を37℃で5時間インキユベーシヨ
ンし、pHを7.2〜7.4に維持した。
5時間後に、上澄液20mlを取り、感染レベルと残つたβ
−プロピオラクトンの量を確認した。ついで上澄液を−
70℃に凍結した。次に凍結した上澄液に4.5mR60コバル
トガンマ線(Radiation Sterilizers Inc.,Tustin,CA)
を照射した。
上澄液をついで解凍し、100,000MWカツトオツフポリス
ルホンフイルターつきMillipore Pellicon Systemを用
い、製造業者の指示に従つて40倍に濃縮した。濃縮液を
予め70%イソプロピルアルコール(IPA)で処理したT
−21回転ボトル(Beckman Instruments,Brea,CA)中28,
000rpmで1時間遠心分離した。チユーブから上澄液を除
去し、ペレツトをナトリウム・トリスEDTA(NTE)に、
最終容量が約24ml NTEになるように再懸濁した。この懸
濁液4mlを、予め70%IPAで処理したポリアロマーチユー
ブ中30%庶糖8ml上に置き、28,000rpmで1時間遠心分離
した。上澄液を30%庶糖から排水し、ペレツトをNTE中
に完全に再懸濁した。
70%IPAで予め処理した無菌遠心チユーブに45%庶糖3ml
を加え、30%庶糖6mlを重ねて、勾配を確立した。上記
懸濁液3mlをその上に置いた。このチユーブを28,000rpm
で60分間遠心分離した。
35%の界面における上記溶液のバンドをピペツトで取つ
て捨てた。全チユーブからのバンドをひとつのコニカル
チユーブに合し、リン酸緩衝食塩溶液(PBS)で1:10に
希釈した。この溶液を、70%IPAで前処置したポリアロ
マーチユーブ中、28,000rpmで1時間遠心分離した。上
澄液を除去し、ペレツトを、出発原料10あたり1mlの
濃度でPBS中に再懸濁した。
また、とくに免疫原を大量に製造する場合には、照射工
程はバンドを合したのちに実施することができる。つい
でウイルスを15〜50%庶糖勾配上に集める。ウイルスの
バンドを合し、PBSに再懸濁した。ウイルスを28,000rpm
で1時間ペレツト化し、最終濃度が1.0mg/mlになるよう
にPBS中に再懸濁した。
存在するタンパク質の量は、Bradfordの方法(Anal.Bio
chem.72:248,1976)に従つて定量した。この文献は参考
として本明細書に導入する。タンパク質はPBS中、最終
濃度1.0mg/mlに希釈した。
例Iの方法によつて製造した免疫原中の残留β−プロピ
オラクトンのレベルは、毛細管気液クロマトグラフイー
(Carlo ERBA Series4100)を用い、製造業者の指示に
従つて定量した。濃度1ppm〜500ppmのβ−プロピオラク
トンおよび酪酸の標準溶液を調製にした。2μのサン
プルを毛細管クロマトグラフに、製造業者の指示に従つ
て導入した。検出限界は0.1ppmと測定された。免疫原の
β−プロピオラクトン含量は0.05ppm未満と測定され
た。
上述のプロトコールに従つて製造した免疫原の8種のサ
ンプルについて、β−プロピオラクトン含量を、毛細管
気液クロマトグラフイーにより内部標準として酪酸を用
いて分析した。クロマトグラフイー条件は次のとおりと
した。カラム:30m×0.25mm熔融シリカのオープン細管
型;固定相:100%シアノプロピルシリコン;,インジエク
ター温度:140℃;温度プログラム;70℃/1分、20℃/分
〜130℃;インジエクシヨン方法:スプリツトなし。上
記条件下におけるβ−プロピオラクトンおよび酪酸の保
持時間はそれぞれ7.52分および6.70分であつた。β−プ
ロピオラクトンの1ppm溶液2μのインジエクシヨンで
は定量可能なピークを生じた。1ppm溶液を、減圧下40℃
で溶媒蒸発により、その容量を1/10に濃縮しても、β−
プロピオラクトンの有意な喪失は生じなかつた。濃縮後
の検出限界は0.1ppm(0.1μg/ml)であつた。
免疫原が外側エンベロープタンパク質を含まないことを
確認するために、免疫原を最初、11.0%SDS−PAGEゲル
上でLaemmli,U.K.の方法(Nature,227:680,1970)に従
つて分離した。この文献は参考として本明細書に導入す
る。分離された物質を次に、Towbinらの方法(Proc.Nat
lAcad.Sci.76:4350,1979)に従つてニトロセルロース瀘
紙に移した。この文献は参考として本明細書に導入す
る。第4図から明らかなように、抗−gp160/120の高力
価を含有する血清と反応させた場合の対照に認められる
gp120/160に相当するバンドは、上述のようにして得ら
れた免疫原のウエスタンブロツトにはみられなかつた。
第4図に示すように、HIVタンパク質を有する市販ウエ
スタンブロツトストリップ(Bio−Rad,Richmond,CA)
(市販ウエスタンブロツトストリツプ)の、外側エンベ
ロープタンパク質、gp160/120に対する高力価抗体含有
非対応血清(チンパンジーA86−CおよびA−3)によ
るスクリーニングでは、例Iの方法による外側エンベロ
ープを含まない免疫原で製造したウエスタンブロツトス
トリツプは陰性(非反応性)であつた。外側エンベロー
プタンパク質gp160/120に対する抗体の高力価を含有す
る対応ヒト血清(003および010)は市販ウエスタンブロ
ツトストリツプと反応したが、外側エンベロープを含ま
ない免疫原から調製したウエスタンブロツトストリツプ
とは反応しなかつた。対応および非対応血清はいずれ
も、他のHIV遺伝子生成物とは反応した。
免疫原粒子上における外側エンベロープタンパク質の欠
如は電子顕微鏡によつて確認された。免疫原プレパレー
シヨンは2.5%グルタルアルデヒドで固定し、OsO4で固
定を完了し、一連の勾配のエタノール溶液によつて脱水
し、EPON−812中に包埋した。
LKBミクロトーム(LKB,Uppsala,Sweden)よりダイアモ
ンドナイフを用いて薄い切片を調製した。切片の厚さは
60nmであつた。切片を酢酸ウラニルおよびクエン酸鉛で
染色し、観察し、Zeiss109電子顕微鏡で撮影した。同じ
操作によつてHIV感染細胞を対照として調製した。ウイ
ルス表面上のgp160/120を反映する、対照にみられる暗
色に染色された外側被覆は、免疫原には欠くことが観察
された。
例II 血清陽性患者の免疫療法 HIVに対して血清陽性を示す9例の患者を免疫療法で治
療した。外側エンベロープタンパク質を欠く非感染性HI
V粒子からなる免疫原を例Iの方法に従つて製造した。
免疫原は、乳化器(Spex8000Mixer Mill;Spex Industri
es Inc.,Edison,N.J.)を用い、フロインドの不完全ア
ジユバント(IFA)中に1:1の割合で乳化した。100μg
のタンパク質を含む溶液1.0mlを筋肉内に投与した。90
日後に、アジユバントを加えないでタンパク質100μg
を皮内注射によつてブースター投与した。
患者の末梢血リンパ球中のHIVウイルスの存在は、免疫
感作の前後に、新たに供給された、PHAおよびインター
ロイキン−2(IL−2)刺激末梢血リンパ球と共培養し
てGalloらの方法(J.Clin.Microb.25:1291,1987)によ
り測定した。この文献は参考として本明細書に導入す
る。HIV抗原たとえばp24の存在を検出するキツトは市販
されている(たとえば、HIV p24アツセイ;E.I.Du Pont
&De Nemours Co.,Inc.,Wilmington,DE)。各患者につ
いて、免疫感作前に3回、免疫感作後2,4,6,8,12および
14週に試験を実施した。
第I表には、患者からのウイルス単離の結果を示す。免
疫感作前にはいずれもHIVが単離された患者010および00
3は、免疫感作後は12週を通じてウイルスは単離されな
かつた。患者008および009は、免疫感作後8週まで培養
によりウイルスは認められなかつた。これらの4例の患
者はすべて、免疫感作前に抗−p24(>1:5000)およびR
TI(>1:1000)の高力価を示していた。残りの5例の患
者は、免疫感作前の抗−p24およびRTI力価をもつと低か
つたが、免疫感作後も単離可能なウイルスの検出が続い
た。
以上の本発明を、現時点で好ましい態様を参照しながら
説明したが、本発明の精神から逸脱することなく様々な
修飾が可能なことを理解すべきである。したがつて、本
発明は以下の請求の範囲のみによつて限定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 7/00 9281−4B

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外側エンベロープタンパク質を欠く非感染
    性レトロウイルス粒子からなる免疫原。
  2. 【請求項2】レトロウイルス粒子がHIV粒子である、請
    求項1に記載の免疫原。
  3. 【請求項3】外側エンベロープタンパク質をgp160およ
    びgp120である、請求項2に記載の免疫原。
  4. 【請求項4】レトロウイルスの非感染性プレパレーショ
    ンを含有する、レトロウイルス疾患の予防および処置の
    ための薬剤組成物。
  5. 【請求項5】前記レトロウイルスがHIVである、請求項
    4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】免疫原が、前記レトロウイルスの外側エン
    ベロープを含まないプレパレーションである、請求項5
    に記載の組成物。
  7. 【請求項7】1種または2種以上のレトロウイルスタン
    パク質と反応するが、そのレトロウイルスの外側エンベ
    ロープタンパク質とは反応しない抗体。
  8. 【請求項8】前記レトロウイルスがHIVである、請求項
    7に記載の抗体。
  9. 【請求項9】前記抗体がモノクローナルまたはポリクロ
    ーナル抗体である、請求項8に記載の抗体。
  10. 【請求項10】(a)レトロウイルスに感染し、高い免
    疫担当機能を示す個体を選択する工程、および(b)そ
    の個体によって産生された免疫グロブリンを回収する工
    程からなるレトロウイルス感染症の処置に有用な免疫グ
    ロブリンの取得方法。
  11. 【請求項11】前記レトロウイルスがHIVである、請求
    項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】請求項10の方法で産生された免疫グロブ
    リン。
  13. 【請求項13】請求項7に記載の抗体を含有する、レト
    ロウイルス疾患の予防および処置のための薬剤組成物。
  14. 【請求項14】請求項12に記載の免疫グロブリンを含有
    する、レトロウイルス疾患の予防および処置のための薬
    剤組成物。
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