JPH07207232A - 塗膜一時保護粘着フィルムの貼付方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装物表面への塗膜一時保護粘着フィルムの
貼付方法において、保護フィルムを剥がした際に保護部
と非保護部との境界部に汚れ、色を変化、つやの差が付
き、商品価値が低下したり、補修に時間を要するといっ
た欠点のない方法を提供することを目的としている。 【構成】 本発明は、塗装物表面への塗膜一時保護粘着
フィルムの貼付方法において、塗装物表面の一部に塗膜
一時保護粘着フィルム（ａ）（以下粘着フィルム（ａ）
という）を貼付した後、該粘着フィルム（ａ）と塗装物
表面のうち粘着フィルム（ａ）を貼付していない部分と
の境界周辺部に塗膜一時保護粘着フィルム（ｂ）（以下
粘着フィルム（ｂ）という）を貼付することよりなり、
好ましくはさらに該粘着フィルム（ｂ）と塗装物表面の
うち粘着フィルム（ａ）および（ｂ）を貼付していない
部分との境界周辺部に塗膜一時保護粘着フィルム（ｃ）
（以下粘着フィルム（ｃ）という）を貼付することを特
徴とする塗膜一時保護粘着フィルムの貼付方法に関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、塗膜一時保護粘着フィ
ルムの貼付方法に関する。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、自動車などの塗装物
が需要者の手にわたるまで輸送されたり、また屋内もし
くは屋外で一時保管されたりした際に砂塵、鉄粉、雨
（酸性雨）、塩類、太陽光線などの影響によって塗装物
表面にキズ、シミ、変色、汚染などの欠陥を生じるた
め、被塗装物表面に保護粘着フィルムを貼り付けて、該
塗装物表面を一時保護する方法が考えられている。

【０００３】上記保護粘着フィルムは、該フィルムをロ
ーラー或いはスキージなどを用いて自動車外板に均一に
押え付けて施工している。

【０００４】しかしながら、施工して、一定期間の屋外
保管後に保護フィルムを剥がした際に、自動車外板塗膜
に非保護部との境界部に汚れ、色の変化、つやの差が付
き、商品価値が低下したり、また、補修に時間を要する
といった欠点があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記した
問題点を解消するために鋭意研究を重ねた結果、粘着フ
ィルムと塗装物との境界周辺部に粘着フィルムを貼付す
ることにより、上記した欠点を全て解決することを見い
出し、本発明を完成するに至った。

【０００６】即ち、本発明は、塗装物表面への塗膜一時
保護粘着フィルムの貼付方法において、塗装物表面の一
部に塗膜一時保護粘着フィルム（ａ）（以下粘着フィル
ム（ａ）という）を貼付した後、該粘着フィルム（ａ）
と塗装物表面のうち粘着フィルム（ａ）を貼付していな
い部分との境界周辺部に塗膜一時保護粘着フィルム
（ｂ）（以下粘着フィルム（ｂ）という）を貼付するこ
とよりなり、好ましくはさらに該粘着フィルム（ｂ）と
塗装物表面のうち粘着フィルム（ａ）および（ｂ）を貼
付していない部分との境界周辺部に塗膜一時保護粘着フ
ィルム（ｃ）（以下粘着フィルム（ｃ）という）を貼付
することを特徴とする塗膜一時保護粘着フィルムの貼付
方法に関する。

【０００７】本発明方法で用いる塗装物は、特に制限さ
れないが、特に自動車車体のバンパーなどの塗装外板に
適用することが望ましい。

【０００８】本発明方法で用いる粘着フィルム（ａ）、
（ｂ）及び（ｃ）は基材と感圧性粘着剤層とを必須構成
要素とするものである。

【０００９】粘着フィルム（ａ）、（ｂ）及び（ｃ）を
構成する基材としては、特に限定がなく紙、布、不織布
などの繊維類からなるもの；ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステルなどのプラスチッ
ク類からなるもの；アルミニウムなどの金属類からなる
フィルムやシートが挙げられる。また、感圧性粘着剤層
を構成する成分としては特に限定されず、従来から公知
の例えばビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド
系樹脂、シリコーン系樹脂、天然ゴム系樹脂、合成ゴム
系樹脂及びこれらの変性樹脂などが挙げられる。粘着フ
ィルム（ａ）、（ｂ）及び（ｃ）の膜厚は約２０μｍ以
上、好ましくは約３０〜６０μｍの範囲が望ましい。

【００１０】粘着フィルム（ａ）の大きさおよび貼付方
法は、従来の塗膜一時保護粘着フィルムの場合と同様で
ある。粘着フィルム（ｂ）および（ｃ）の貼付方法も従
来の塗膜一時保護粘着フィルムの場合と同様である。粘
着フィルム（ｂ）の大きさは、粘着フィルム（ｂ）の貼
付により粘着フィルム（ａ）と塗装物表面のうち粘着フ
ィルム（ａ）を貼付していない部分との境界部が密封さ
れ外気に対して保護される限り特に制限はないが、上記
境界部を中心として幅が５〜１００ｍｍ、好ましくは１
０〜３０ｍｍのものが好適である。粘着フィルム（ｃ）
の大きさは、粘着フィルム（ｂ）と同様である。

【００１１】本発明方法によって貼付された塗膜一時保
護粘着フィルムは図１及び２に示す如き構成を有するも
のである。図１及び２は塗装物表面に貼付された粘着フ
ィルムの概略断面図を示す。図１及び２において、１は
塗装物の塗膜断面、２は粘着フィルム（ａ）の断面、３
は粘着フィルム（ｂ）の断面及び４は粘着フィルム
（ｃ）の断面を示す。

【００１２】また、本発明方法によって貼付された塗膜
一時保護粘着フィルム（ａ）および（ｂ）あるいは
（ａ）、（ｂ）および（ｃ）は、粘着フィルム（ｂ）を
剥離したのち、あるいは粘着フィルム（ｃ）次いで粘着
フィルム（ｂ）を剥離したのち粘着フィルム（ａ）を剥
離する。具体的には、例えば自動車車体のバンパーの塗
装外板に貼付された本発明の塗膜一時保護粘着フィルム
（ａ）および（ｂ）あるいは（ａ）、（ｂ）および
（ｃ）は一定期間経過後例えば約１〜６ヶ月後、粘着フ
ィルム（ｂ）を剥離したのち、あるいは一定期間経過後
例えば約１〜６ヶ月後粘着フィルム（ｃ）を剥離し続い
て一定期間経過後例えば約１〜６ヶ月後粘着フィルム
（ｂ）を剥離したのち、一定期間経過後、例えば約１〜
６ヶ月後自動車が需要者の手に渡る前に粘着フィルム
（ａ）を剥離することにより実施できる。

【００１３】

【発明の効果】本発明塗膜一時保護粘着フィルムの貼付
方法は、従来の方法と比べて粘着フィルムを剥離した際
に塗装物表面に保護部と非保護部との境界部に汚れ、色
の変化、ツヤの差を生じないので一定期間経過後も商品
価値が低下することなくしかも補修をする必要が全くな
いといった優れた効果をもつものである。粘着フィルム
（ｃ）を貼付することにより、上記効果がさらに高めら
れると共により長期の保護が可能となる利点が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明方法において、塗装物表面に貼付された
粘着フィルムの１つの態様の概略断面図である。

【図２】本発明方法において、塗装物表面に貼付された
粘着フィルムのもう一つの態様の概略断面図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 塗装物表面への塗膜一時保護粘着フィル
   ムの貼付方法において、塗装物表面の一部に塗膜一時保
   護粘着フィルム（ａ）を貼付した後、該粘着フィルム
   （ａ）と塗装物表面のうち粘着フィルム（ａ）を貼付し
   ていない部分との境界周辺部に塗膜一時保護粘着フィル
   ム（ｂ）を貼付することを特徴とする塗膜一時保護粘着
   フィルムの貼付方法。
2. 【請求項２】 請求項１記載の塗膜一時保護粘着フィル
   ム（ｂ）と塗装物表面のうち粘着フィルム（ａ）および
   （ｂ）を貼付していない部分との境界周辺部に塗膜一時
   保護粘着フィルム（ｃ）をさらに貼付することを特徴と
   する塗膜一時保護粘着フィルムの貼付方法。