JPH07205489A - 記録方法及びその装置 - Google Patents

記録方法及びその装置

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JPH07205489A
JPH07205489A JP666394A JP666394A JPH07205489A JP H07205489 A JPH07205489 A JP H07205489A JP 666394 A JP666394 A JP 666394A JP 666394 A JP666394 A JP 666394A JP H07205489 A JPH07205489 A JP H07205489A
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Yoshiaki Takayanagi
義章 高柳
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化に適し、且つ記録領域でのつなぎ目が
目立たない、即ち記録された画像の品位を向上できる記
録方法及びその装置を提供することを目的とする。 【構成】 記録ヘッドを主走査して記録媒体に画像を記
録するインクジェット記録装置であって、YMCKの各
色に対応して所定数単位(N1,N2)毎に間隔(L)
を空けて、複数のノズルをほぼ直線状に配列するプリン
トヘッド2を、ノズルの配列方向とほぼ直交する主走査
方向に走査駆動し、その駆動走査に同期して、所定数単
位のノズルにより記録する画像領域の、その主走査方向
にほぼ直交する方向のエッジが、他の所定数単位のノズ
ルにより記録される画像領域のエッジとが重複しないよ
うに、所定数単位のノズルを更に8ビット単位に分割駆
動して記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録方法及びその装置に
関し、特に記録ヘッドを走査して記録媒体に画像を記録
する記録方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C
(シアン)及び黒色のインクを収容したカートリッジ及
び各色に対応した色でプリントを行うプリントヘッドを
備えたインクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、そ
のキャリッジを主走査方向に往復移動させてカラープリ
ントを行うシリアル式のインクジェット・プリンタが知
られている。このようなプリントヘッドでは、図2に示
すように、主走査方向にプリントヘッドが配置され、各
ヘッドのノズル(例えば64ノズル)の配列方向が主走
査方向に対しほぼ垂直になるように配列されている。そ
して、プリント時には、キャリッジの走査に応じて、各
ヘッドの位置関係に基づく時間差を設けて各ヘッドを駆
動することにより、1回の走査で64ノズル(図2の場
合)分の幅のカラー画像をプリントし、その1回の走査
が終了する毎に、その幅に応じた長さだけ記録用紙を副
走査方向に搬送してカラープリントを実行している。こ
のようなプリント処理の模式図を図3に示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなプリンタの
欠点としては、プリントヘッドを並列に並べているため
にプリントヘッド全体の走査方向に対する長さが長くな
り、またそれを収容する装置本体の幅が大きくなってし
まう。このため装置の小型化に適さないといった問題が
ある。また図3に示すように、複数のプリントヘッドが
同じ領域を同時にプリントし、プリントヘッドのノズル
数に相当する長さ分ずつ各走査の終了ごとに記録用紙を
搬送しているため、各走査でプリントされた領域間のつ
なぎ目や筋が目立ちやすくなる(実際には、紙送り量が
大すぎたり少なすぎたりして、つなぎ目が白く抜けた
り、逆に2重にプリントされて濃い筋が発生する)。こ
のため記録用紙の搬送精度として、かなりの高い精度が
要求されることになり、これは製造コスト或いは保守費
用の増大につながるといった問題がある。
【0004】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、小型化に適し、且つ記録領域でのつなぎ目が目立た
ない、即ち記録された画像の品位を向上できる記録方法
とその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は以下の様な構成を備える。即ち、
記録ヘッドを主走査して記録媒体に画像を記録する記録
装置であって、複数の記録要素をほぼ直線状に所定数単
位毎に間隔を空けて配列する記録ヘッドと、前記記録ヘ
ッドを前記記録要素の配列方向とほぼ直交する主走査方
向に走査駆動する駆動手段と、前記駆動手段による駆動
走査に同期して、前記所定数単位の記録要素により記録
する画像領域の前記主走査方向にほぼ直交する方向のエ
ッジが、他の所定数単位の記録要素により記録される画
像領域のエッジとが重複しないように、前記所定数単位
の記録要素を更に分割駆動して記録する記録制御手段
と、を有する。
【0006】また上記目的を達成するために本発明の記
録方法は以下の様な工程を備える。即ち、複数の記録要
素をほぼ直線状に所定数単位毎に間隔を空けて配列する
記録ヘッドを方向に主走査して記録媒体に画像を記録す
る記録方法であって、前記記録ヘッドを前記記録要素の
配列方向とほぼ直交する主走査方向に走査駆動する工程
と、走査駆動に同期して、前記所定数単位のそれぞれの
記録要素を画像データに応じて分割駆動して記録する工
程と、前記走査駆動毎に前記記録媒体を前記所定単位の
記録要素の記録幅に応じた量だけ搬送する工程とを有
し、記録された画像領域の前記主走査方向にほぼ直交す
る方向のエッジが、他の所定数単位の記録要素により記
録される画像領域のエッジとが重複しないように記録す
る。
【0007】
【作用】以上の構成において、複数の記録要素単位の内
のある所定数の記録要素により1回の走査で記録される
領域が、他の所定数単位の記録要素の1回の走査により
重複して記録されないようにする。換言すると、ある所
定単位の記録要素により記録された画像のつなぎ目部分
が、他の所定数単位の記録要素により記録された画像の
つなぎ目部分に一致しない構成とする。例えば、ある所
定数の記録要素で1回の走査により記録された領域は、
他の記録要素の少なくとも2回の走査により記録され
る。
【0008】この構成により、ある所定数の記録要素に
より記録された画像のつなぎ目筋が、他の所定数の記録
要素による記録により目立たなくなる効果があり、つな
ぎ目筋の目立たない良質の画像出力が提供可能となる。
【0009】また本発明の他の構成によれば、所定数の
記録要素の1回の走査により記録される記録領域が、他
の残りの所定数の記録要素の全て或いは一部(実施例で
は2)の1回の走査により完全に重複されないようにす
る。これは前述の発明よりも重複条件を緩和することに
より、記録ヘッドの小型化をより有利にする。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。
【0011】図1は本実施のカラープリンタ装置の要部
外観を示す図、図4はこのカラープリンタ装置の概略構
成を示すブロック図である。このカラープリンタ装置
は、端子13を介してACアダプタ12から供給される
DC電圧或いは内蔵している電池等の電源により駆動さ
れている。このカラープリンタ装置は、カラー・インク
・カートリッジ10及びブラック・インク・カートリッ
ジ11を有し、これらカートリッジ10,11は、キャ
リッジ1に搭載されてガイド軸4及び5に沿って、主走
査方向Cに往復移動される。3はキャリッジ1に搭載さ
れ、カートリッジ10,11を収容可能なカートリッジ
ガイドである。キャリッジ1は、キャリッジ・モータ1
05(以降CRモータと称す)により動力を得る。記録
用紙6は給紙ローラ7の回転により給紙され、紙送りロ
ーラ8の回転により、キャリッジ1の動作に連動して矢
印A方向に給紙され、本体内で旋回されて矢印B方向に
排紙される。記録用紙6は一定距離ずつ断続的に搬送さ
れる。こうした動作はライン・フィード・モータ106
(以降LFモータと称す)の駆動により達成される。プ
リントヘッド2は図5に示すように、1つの直線状にノ
ズルが配列され、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シ
アン(C)用のノズルがそれぞれ32ノズル、ブラック
(K)用のノズルが64ノズルで構成されている。これ
らのノズル・セット(Y,M,C,K)の隣接するセッ
ト同士は、それぞれ8ノズル相当の間隔を空けて配列さ
れている。9は記録用紙6の浮上がりを防止するための
紙押えである。
【0012】本実施例の各色用のノズルのピッチは、4
色共に360dpi(ドット/インチ)である。従っ
て、前述の記録用紙6の搬送は、カラープリントの場合
には32ノズル相当、即ち0.089インチ(2.26
mm)ずつ、またモノクロ・プリントの場合には64ノ
ズル相当、即ち0.178インチ(4.52mm)ずつ
行われる。
【0013】図4は実施例のカラープリンタ装置の概略
構成を示すブロック図である。
【0014】図4において、100は装置全体を制御す
る制御部で、マイクロプロセッサ等のCPU110、C
PU100の制御プログラムや各種データを記憶してい
るプログラムメモリ111、及びCPU100のワーク
として使用され、各種データを一時的に保存するRAM
112を備えている。101はプリントヘッド2に設け
られた温度検知用センサ群で、このセンサ群により検知
された温度情報がプリントヘッドの駆動制御に使用され
る。102はプリントヘッド2を駆動するためのヘッド
ドライバで、このドライバには制御部100のDMAC
(DMAコントローラ)よりDMAでプリントデータ
(描画データ)が転送され、この描画データに従ってヘ
ッド2の各発熱素子が駆動されてプリントが実行され
る。105はキャリッジ1の搬送駆動を行うCRモー
タ、106は記録用紙6の搬送を行うLFモータで、こ
れらモータのそれぞれは、制御部100の指示により対
応するモータドライバ103,104により回転駆動さ
れる。
【0015】図6は、本実施例の図5に示したノズル配
列のプリントヘッド2によるカラー画像のプリント方法
を説明するための模式図である。図中、1パス、2パ
ス、…nパス、(n+1)パス…は、プリントヘッド2
の記録用紙6に対する矢示C(図1)方向の走査(本実
施例ではこれを主走査と称する)回数を番号付けしたも
のであり、各パスごとに記録用紙6は32ノズル相当
分、即ち本実施例では0.089インチずつ搬送され
る。なお、図6で示されるように、本実施例のカラープ
リント時には、黒色用のノズルは最初の32ノズルだけ
を使用し、後半の32ノズルは使用されない。
【0016】一方、図7は、テキスト文書などのよう
に、黒インクのみを使用してプリントする場合を説明す
るための模式図である。この場合はY、M、C色用のノ
ズルは使用されず、黒用のノズルのみを使用する。この
ため、1パス当たり64ノズル幅分ずつプリントが行わ
れ、従って記録用紙6も、プリントヘッド2の1走査毎
に64ノズル分、即ち0.178インチずつ搬送され
る。以上の説明から明らかなように、本実施例ではカラ
ー画像のプリントの場合に比較して、モノクロ・プリン
トの場合のプリント速度は約2倍(64/32)とな
る。
【0017】更に、本実施例では、モノクロ画像或いは
テキストとカラー画像が混在するような場合において、
図8に示すように、次にプリントする64ラスタに対応
して、Y、M、C共にデータが存在しない場合(即ち、
各色に対応するデータが全て“0”の場合)、黒用の6
4本のノズル全てを使用して1主走査分をプリントし、
その後64ノズル分だけ記録用紙6を搬送する。即ち、
モノクロプリントの場合と同じプリント動作となり、カ
ラー及びモノクロ混在画像に対する記録スピードの高速
化を実現できる。
【0018】さて、再び図6に戻り、本発明の第1実施
例によるカラープリントの場合について説明する。この
図6は、プリントヘッド2と記録用紙6との相対位置関
係を示している。即ち同図では、説明の便宜上、記録用
紙6を固定し、プリントヘッド2を記録用紙6に対して
移動させるように表現している。ここで領域A,B,C
及びDと記された領域を横断してながめると、その領域
にかかる他のノズル・セットの様子から、それぞれのノ
ズル・セットによりプリントされる画像のつなぎ目の位
置が確認できる。もし、対象領域内に自身以外のノズル
・セットで前後のプリント走査によるプリント範囲区分
が完全に一致するノズル・セットが存在する場合には、
プリント領域のつなぎ目を共通にするノズル・セットが
複数存在することになり、各走査でプリントされた画像
のつなぎ筋が目立つ出力画像になりがちである。
【0019】これに対し本実施例の図6では、例えば、
領域Aについてみると、Yノズル・セットが1走査でこ
の領域全体をカバーしており、その他のノズル・セット
に関してはそれぞれ2回の走査で、この領域Aをカバー
していることが理解される。B領域に関しても同様に、
Mノズル・セットが1回の走査で領域Bをカバーしてお
り、同様にして、領域Cについては、Cノズル・セット
が、領域DについてはKノズル・セットが1回の走査で
当該領域をカバーしている。
【0020】以上より、図5のノズル構成によれば、各
色に対応するノズル・セットによりプリントされた画像
の各走査毎のつなぎ目位置は全て共通しないことが分か
る。これにより、複数色のノズル・セットによりプリン
トされた画像のつなぎ目位置が共通となっている従来の
ヘッド構成の場合に比較して、つなぎ目筋の目立たない
画像を提供することが可能となる。
【0021】次に図6の例で示したように、このプリン
トヘッド2の各ノズル・セットにより、各走査でプリン
トした画像のつなぎ目が重ならないようにしてプリント
するための条件を求めることにする。
【0022】図9は、パス番号とそれに対応するノズル
のオフセット位置の関係を表す図である。
【0023】図9には、パス番号0及びパス番号nに対
応する各ノズル・セットの記録用紙6に対する相対位置
が示されている。ここで、Y,M,Cの各ノズル・セッ
トに含まれるノズル数をN1 、各ノズル・セット間の間
隔をLとする。また、Kノズル・セットに含まれるノズ
ル数はN2 (N1 <N2 )とするが、実際にプリントに
使用されるノズルは、その内の最初のN1 個である。こ
こで次の条件を仮定する。
【0024】
【数1】N1 > L (式1) 最初にYノズルセットについて考察すると、mパス目の
Yノズル・セットの先頭位置が、nパス目のMノズル・
セットの先頭位置と一致するためには、図5及び図9よ
り、
【0025】
【数2】 m×N1 = (n+1)N1 +L (式2) ここでm>nを仮定条件とすると、式2より次式が得ら
れる。
【0026】
【数3】(m−n−1)N1 = L (式3) ここで式1及びm>n(m−n>0すなわちm−n≧
1)より、式3の成立する条件は、m−n=2の時に限
り、次式が条件として成立する。
【0027】
【数4】N1 = L (式4) 次に、mパス目のYノズル・セットの先頭位置が、nパ
ス目のCノズル・セットの先頭位置と一致するために
は、同様に、図5及び図9より、
【0028】
【数5】 m×N1 = (n+2)N1 +2L (式5) ここでm>nを仮定条件とする。式5より次式が得られ
る。
【0029】
【数6】 (m−n−2)N1 = 2L (式6) ここで式1及びm>n(m−n>0すなわちm−n≧
1)より、式6の成立する条件は、m−n=3,4の時
に限り、次式が条件として成立する。
【0030】
【数7】 N1 = 2L (m−n=3の時)及び (式7) N1 = L (m−n=4の時) (式8) 次に、mパス目のYノズル・セットの先頭位置が、nパ
ス目のKノズル・セットの先頭位置と一致するために
は、同様に、図5及び図9より、
【0031】
【数8】 m×N1 = (n+3)N1 +3L (式9) ここでm>nを仮定条件とする。式9より次式が得られ
る。
【0032】
【数9】 (m−n−3)N1 = 3L (式10) ここで式1及びm>n(m−n>0すなわちm−n≧
1)より、式10の成立する条件は、m−n=4,5,
6の時に限り、次式が条件として成立する。
【0033】
【数10】 N1 = 3L (m−n=4の時) (式11) N1 = 3/2 xL (m−n=5の時) (式12) N1 = L (m−n=6の時) (式13) 以上より、Yノズル・セットが他のノズル・セットとそ
のつなぎ目を共通としないためには、式4、式7〜8、
及び式11〜13の全てを満足しないことが必要であ
る。実際には式4、式8及び式13は同じなので、満足
してはならない条件は式4、式7、式11及び式12と
なる。即ち、Yノズル・セットによるプリントのつなぎ
目が、他のノズルセットによるつなぎ目位置と異ならし
める条件は、以下のようになる。
【0034】
【数11】 N1 ≠n×L (n=1,3/2,2,3) (式14) 次に、Mノズル・セットが他のノズル・セットとそのつ
なぎ目を共通にしない条件を求める。これについてはM
(ノズル・セット)とY(ノズル・セット)との関係に
ついてはすでにYのところで考察済みであるので、Mと
C、及びMとKの関係について考察すれば足りる。しか
しながら、相対的にMとCの関係はYとMの関係に等し
く、従って、これより得られる条件は、式4に等しく、
またMとKの関係についても同様にYとCの関係に等し
いため、これから得られる条件は式7及び式8と同一と
なる。こうして結果的に、Mノズル・セットに関して他
のノズル・セットとつなぎ目を異にするための条件は、
式14に包含される。
【0035】同様にして、ノズルセットC及びKについ
ても式14を満足すれば、他のノズル・セットとそのつ
なぎ目を一致することはない。
【0036】ここで、値N1 及び値Lが8の倍数である
ことが都合がよい。次にこれについて説明する。
【0037】本発明の第1実施例では、プリントデータ
は図10に示すように、図4の描画バッファ114に記
憶されている。即ちY,M及びCの各ノズル・セットは
32ノズルを有するために、これらを8ノズルごとに論
理的にブロック分割し、各ブロックに対応して、別々の
描画メモリ150Y−1〜−4,150M−1〜−4,
150C−1〜−4,150K−1〜−8を用意する。
プリントの時には、これら描画メモリから読み出しタイ
ミングに同期して、描画データがDMA(ダイレクト・
メモリ・アクセス)方式で読み出され、それぞれ対応す
るヘッドドライバに送られる。また、ブラックデータに
関しては、カラープリントの場合には最初の4ブロック
(32ノズル分)のみに有効な描画データが転送され、
それ以外のブロックには“0”のデータが送られる。
【0038】図11は、図10に示す1つの描画メモリ
の構成を示す図である。これによれば、8本のノズルの
各々に対し、メモリの1バイトの中の1ビットが1対1
で対応し、これがA4サイズの記録紙の有効プリント幅
(約203mm)に相当するドット数分、即ち360d
piの場合には、2880ドット列分の連続するメモリ
領域から構成される。尚、描画メモリから記録ヘッドへ
の描画データの読出しの具体的タイミング制御に関して
は、本発明の主旨とは直接関係がないため、本明細書で
は省略する。
【0039】図10及び図11から明らかなように、本
実施例ではノズル・セットが8本のノズル単位で論理的
にブロック化され、これに対応して描画メモリの1バイ
トが割り当てられるため、各色に対応するノズル・セッ
トに含まれるノズル数は8の倍数であることが都合がよ
い。なぜなら、もしこれが8の倍数でない場合、図6に
おいて理解されるように、任意の色に関するパスの前後
において、前のパスにおける最後のブロックと後のパス
の最初のブロックとにブロック・データが跨がる結果と
なり、ハードウェア及びソフトウェアの両方の面におい
て制御が複雑となる。
【0040】更に、第1実施例によれば、前述のノズル
・セットに含まれるノズル数に関する制限に加え、各ノ
ズル・セット間の間隔に関しても、8の倍数であること
が望ましい。これについても図6を参考に説明すると、
第1実施例では、記録用紙6に最初にプリントされる色
はブラックであり、その後、記録用紙6が1走査プリン
トされるごとに32ノズル相当分ずつ搬送されて、順
次、C→M→Yの順にプリントされる。即ち、任意の領
域、例えば図6のA領域について考えてみると、図の
(n+3)パス目のプリントでは、領域AはYがプリン
トされ、このときには既に他のM,C及びKについては
プリント済みである。例えば、図6より、Mについて
は、パス(n+1)及びパス(n+2)においてこの領
域Aをプリントする。このように、ノズル・セットに含
まれるノズル数ずつ、即ち8の倍数ずつ記録用紙6が搬
送されるために、任意のノズル・セットと他のノズル・
セットとの相対位置関係を8ノズルを基本に構成するこ
とにより、描画バッファ114の制御等が容易となる。
換言すれば、図6において、例えばYノズルのプリント
開始位置に対し、他のノズルによるプリント開始位置の
オフセット量を8の倍数にしておくと都合がよい。これ
は、即ち、前述の説明からノズル・セットに含まれるノ
ズル数が8の倍数である以上、隣接ノズル・セット間の
間隔に関しても8の倍数とすることに他ならない。
【0041】以上述べた条件を考慮して、本発明の第1
実施例を満足する組合せの一例を求めると、N1 =3
2,L=8が該当する。
【0042】図12は本発明の第1実施例のカラープリ
ンタにおけるプリント処理を示すフローチャートで、こ
の処理を実行する制御プログラムはプログラムメモリ1
11に記憶されている。
【0043】まずステップS1で、ホストコンピュータ
等の外部機器よりプリントデータを入力し、ステップS
2で所定量のデータ(例えば1ページ或いはヘッド2の
構成に応じたプリントが開始できる走査分のデータのい
ずれかであるが、ここでは1ページ分のデータとする)
を受信したかどうかをみる。所定量のデータを受信する
とステップS2からステップS3に進み、プリントデー
タがカラーデータか、モノクロ(白黒)データかを判断
する。白黒データの時はステップS4に進み、黒色用の
ヘッドセットの全ノズルN2 (この実施例では64本)
を使用するように黒用の描画メモリ150K−1〜−8
にプリントデータを展開し、ヘッドドライバ102にD
MA転送して1走査分プリントする。そしてステップS
5に進み、64(N2)ノズルによる記録幅(64ノズル分
相当)分だけ記録用紙6を搬送してキャリッジリターン
した後、ステップS10に進む。
【0044】一方、ステップS3でカラーデータの場合
はステップS6に進み、黒用のノズルセットの上半分
(N1 )のみを使用するように、プリント領域に対応す
る黒データがあればそれを描画メモリ150K−1〜−
4に格納して、それをヘッドドライバ102にDMA転
送し、ステップS7ではプリント領域に対応するC,
M,Yノズルに対応するデータをそれぞれ描画メモリに
作成して、そのデータをDMA転送する。そしてステッ
プS8に進み、キャリッジ1の走査を開始して1走査分
をプリントし、次にステップS9に進み、32(N1 )
ノズル幅分だけ記録用紙6を搬送してキャリッジリター
ンした後、ステップS10に進む。ステップS10で
は、1ページのプリント処理が終了したかどうかを調
べ、終了していない時はステップS3に戻るが、1ペー
ジのプリントが終了するとステップS11に進み、記録
用紙6を排出して処理を終了する。
【0045】このように第1実施例によれば、各色用の
ノズルセットを直線状に配置し、各ノズルセットの間隔
を描画メモリのデータ幅に、各ノズルセットのノズル数
を描画メモリの整数倍とし、カラー画像の場合は色用の
ノズルセット幅毎、白黒画像の時は黒用のノズルセット
の幅毎に記録用紙を搬送することにより、プリントされ
た画像における縞の発生を無くすことができる。また黒
用のノズルセットのノズル数をカラー用のノズルセット
のノズル数の整数倍とすることにより、白黒画像を高速
にプリントできる。 [第2実施例]図13は本発明の第2実施例のプリント
ヘッド2のノズルの配列を示す図である。尚、以下の実
施例のハードウェア構成は前述の第1実施例の装置構成
と同様であるのでその説明を省略する。この例では、
Y,M及びC用のノズルセットのそれぞれは同一のノズ
ル数N1 (例えば40)を有し、K用のノズルセット
は、N2 (例えば64)個(N2 >N1 )のノズルを有
している。また、Y−M間、及びM−C間の間隔はL1
(例えば8)であり、C−K間の間隔はL2 (例えば1
6)(L1 <L2 )である。こうしたノズル配置の有用
性について簡単に説明すると、プリントヘッド2の発熱
素子(図示せず)周辺の温度は、連続プリントによる時
間の経過と共に上昇し、この温度の上昇に従ってノズル
から突出されるインクの吐出量が増大する。このインク
の吐出量の増大に伴い、プリントされる画像の濃度は濃
くなり、その結果、連続プリントの経過と共に画像濃度
が変化することになる。
【0046】この第2実施例では、こうした濃度変化を
防止するために、C−K間にアルミニウムの蛇行パター
ンを利用した温度検知センサ132(図14)を設け、
アルミの両端間の抵抗変化を検出することにより、プリ
ントヘッドの温度を検出し、その検出温度に応答して、
プリントヘッドを駆動するための投入エネルギを変化さ
せている。具体的には、プリントヘッドを駆動する駆動
信号のパルス幅を制御することによりこれを達成する。
【0047】図14は、図13に示されたプリントヘッ
ド2を構成するヒータ・ボードの外観図を示す。図中、
131で示される素子が各ノズルに1対1で対応する発
熱素子であり、中央部に位置する素子が前述の温度検知
センサ132である。図14では、ヒータ・ボードの両
端(図の最上部と最下部)にも温度検知センサ133及
び134が配置される。この配置上、温度検知センサ1
33は黒色のプリント状況を最もよく反映し、温度検知
センサ134は、Yのプリント状況を最も反映する。更
に、中央部の温度検知センサ132は、KとCのノズル
セットの間に挟まれてはいるが、ヒータ・ボード全体の
温度分布のほぼ平均を示している。このように、ヒータ
・ボード全体の平均温度を示すセンサを配置するため
に、第2の実施例ではK−C間に広い間隔を設けてい
る。尚、それぞれのセンサの出力値は、用途に応じて3
つの出力値の平均を求めても良いし、それぞれのセンサ
の出力値に重みづけを施して、各色毎の駆動パルス幅を
制御しても良い。尚、これら温度検知センサ132〜1
34は図4のセンサ群101に対応している。
【0048】さて、図13に示すノズル構成のプリント
ヘッドに関し、本実施例の主旨である各色のノズル・セ
ットによるプリント領域が完全にオーバーラップする場
合について説明する。ここでも前回と同様に、次の条件
を仮定する。
【0049】
【数12】 N1 > L1 , N1 ≧ L2 (式15) L2 > L1 (式16) 図9と図15とを比較すると明らかなように、YとM、
YとC、及びMとCのノズルセットの位置関係について
は、前述の第1実施例の場合と全く同様である。従っ
て、これより得られる条件は下式となる。
【0050】
【数13】 N1 = n×L1 (n=1、2) (式17) 次にYとKのノズルセットの位置関係について説明する
と、nパス目のYノズル・セットの先頭位置が、mパス
目のKノズル・セットの先頭位置と一致するためには
(n>m)、図15より、
【0051】
【数14】 n×N1 = (m+3)N1 +2L1 +L2 (式18) この式18より次式が得られる。
【0052】
【数15】 (n−m−3)N1 = 2L1 +L2 (式19) ここで式15より、
【0053】
【数16】 式18の右辺 < 3N1 (式20) よって、式19及び式20より、(n−m−3)は1及
び2を取ることが可能となり、結局、式19は以下のよ
うになる。
【0054】
【数17】 N1 = 2L1 +L2 (式21) N1 = L1 +(1/2)×L2 (式22) 次に、MとKのノズルセットの関係について考察する
と、nパス目のMノズル・セットの先頭位置が、mパス
目のKノズル・セットの先頭位置と一致するためには
(n>m)、図15より、
【0055】
【数18】 (n+1)N1 +L1 = (m+3)N1 +2L1 +L2 (式23) この式23より次式が得られる。
【0056】
【数19】 (n−m−2)N1 = L1 +L2 (式24) ここで式15より、
【0057】
【数20】 式24の右辺 < 2N1 (式25) よって、式24及び式25より、(n−m−2)は
“1”のみを取ることが可能となり、結局、式24は以
下のようになる。
【0058】
【数21】 N1 = L1 +L2 (式26) 次に、CとKのノズルセットの関係について考察する
と、nパス目のCノズル・セットの先頭位置が、mパス
目のKノズル・セットの先頭位置と一致するためには
(n>m)、図15より、
【0059】
【数22】 (n+2)N1 +2L1 =(m+3)N1 +2L1 +L2 (式27) この式27より次式が得られる。
【0060】
【数23】 (n−m−1)N1 = L2 (式28) ここで式15より、
【0061】
【数24】 式28の右辺 ≦ N1 (式29) よって、式28及び式29より、(n−m−1)は1の
みを取ることが可能となり、結局、式28は以下のよう
になる。
【0062】
【数25】N1 = L2 (式30) 以上より、図13のプリントヘッド2の各ノズル・セッ
トのつなぎ目のどれか2つが重なるための条件は、式2
1、22、26および30のどれかが満足されることが
必要となる。換言すれば、これらのつなぎ目が一致しな
いためには、下記条件を満たすことが必要となる。
【0063】
【数26】 N1 ≠ n・L1 (n=1、2) かつ (式31) N1 ≠ L2 かつ (式32) N1 ≠ L1 +L2 かつ (式33) N1 ≠ L1 +(1/2)×L2 かつ (式34) N1 ≠ 2L1 +L2 (式35) この第2実施例、即ち、式31〜35を満足する一例と
して、N1 =40,L1 =8,L2 =16の場合が挙げ
られる。
【0064】この時のプリント処理は、図12のフロー
チャートと同様に実現できる。即ち、図12のフローチ
ャートにおける“32”をN1 (=40)に、“64”
をN2 (=64)にすることで実現できる。この場合も
第1実施例と同様の効果が得られる。
【0065】[第3実施例]図16に本発明の第3実施
例に使用するプリントヘッド2の構成を示す。また図1
7に図16に示す構成のヘッド2を使用してプリントし
た場合の、各パスにおける記録用紙とヘッドとの相対位
置関係を示す。この第3実施例では、Y、M及びCの各
ノズル・セットはそれぞれ24(N1 )ノズルを有し、
Kノズルセットについては64(N2 )個のノズルを有
する。また、各ノズル・セット間の間隔(L)は8ノズ
ル相当である。このプリントヘッドを使用してカラー画
像をプリントする場合、図17に表すように、各ノズル
・セットとも24個のノズルを使用してプリントする。
また、テキスト文書などのようにブラックのみ(モノク
ロ)でプリントする場合は、前述の第1実施例の場合と
同様に、ブラック・ノズルの64個全てを使用してプリ
ントする。これは図12のフローチャートで、32ノズ
ルを24(N1 )と変更することにより実現できる。
【0066】本発明の第3実施例に使用するヘッド2
は、前述の第1実施例で説明したプリントヘッド(図5
参照)の変形であり、各ノズル・セット間の間隔は全て
同じであるが、第1実施例で求めた条件式、即ち式14
を完全に満たしてはいない。なぜなら、図16のヘッド
はL=8,N1 =24であり、式14のn=3の場合を
満足しない。その結果、このプリントヘッド2によるプ
リントでは、図17の領域Aに示すように、Yノズル・
セットの1走査によるプリント領域と、Kノズル・セッ
トによるプリント領域とが完全に一致して両者のつなぎ
目が一致する。しかしながら、これ以外の組合せでつな
ぎ目が一致するものは見当たらない。
【0067】ここで図17の領域Aに注目すると、Yと
Kのノズルセットに関しては、この領域を1回の走査で
カバーしていることが分かる。換言すると、図16の記
録ヘッドを使用してプリントを行う場合、YとKのノズ
ルセットによりプリントした領域のつなぎ目が完全に一
致する結果となる。しかしながら、これ以外につなぎ目
が一致する組合せは見当たらない。
【0068】本実施例は、直線状に配列される各々が独
自の色に対応する複数のノズル・セットを含むプリント
ヘッドにおいて、それらの記録用紙上における記録用紙
上のつなぎ目が一致する場合は最大2色までに限定する
ことも含む。その一例が図16に示すプリントヘッドの
場合に相当している。こうした限定は、最近のダウン・
サイジングの傾向による装置の全体的寸法制限からくる
プリントヘッドに対する小型化要求を満足するために、
本発明の第1実施例の場合の制約条件を緩和したことに
他ならない。即ち、第1実施例のヘッドに比べて、縦方
向の長さを約24ノズル分(約1.7mm)短くでき、
これによる装置の小型化、及び図14に示したヒータボ
ードの低コスト化に大きく寄与する。
【0069】上述のようなつなぎ目の一致を最大2色ま
でに限定する条件は、図17の例のように各ノズル・セ
ット間の間隔が全て同じ場合は、第1実施例で求めた条
件、即ち、式14のn=1,2/3,2,3の一部の条
件を満足しないように設定する。
【0070】[第4実施例]また、図13の例のよう
に、Y−M間、M−C間の間隔L1 と、C−K間の間隔
L2 が異なる場合は、式31〜35で示される条件の一
部を満たさないようにすれば良い。例えば、これに対応
する第4実施例として、図18に示すN1 =24,L1
=8,L2 =16,N2 =64の場合が挙げられる。こ
のケースでは前述の式33を満足していないため、図1
9の領域Aで示すように、MとKのノズルセットによる
プリント画像のつなぎ目が一致する結果となる。この場
合も、図12のフローチャートで、“32”を“24”
に変更することで実現できる。
【0071】以上説明したように本実施例によれば、カ
ラーに対応するノズル・セットが直線状に配列されて構
成される記録ヘッドを使用するインクジェット・プリン
タ装置において、プリント走査による各色のプリントの
つなぎ目が一致しないように構成でき、つなぎ目の目立
たない高品位な画像を出力できる。
【0072】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネル
ギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱
変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーにより
インクの状態変化を生起させる方式のプリント装置につ
いて説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、
高精細化が達成できる。
【0073】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0074】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0075】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0076】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0077】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0078】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にでき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるい
はこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モ
ードを行うことも安定した記録を行うために有効であ
る。
【0079】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0080】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化する
ものを用いても良く、あるいはインクジェット方式では
インク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0081】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0082】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0083】また本実施例では、カラーインクジェット
プリンタの場合で説明したが本発明はこれに限定される
ものでなく、例えばYMCK等の熱転写インクリボン或
いはシートを使用してシリアルで記録を行うシリアル型
のサーマルプリンタや、ワイヤドット型のシリアルプリ
ンタ等にも適用できる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録装置全体のサイズを小型にできる効果がある。
【0085】また複数の記録要素により記録される画像
のつなぎ目を目立たなくして、高品位の画像を記録でき
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のカラープリンタの主要部の外観図で
ある。
【図2】従来のインクジェットプリンタで使用されるプ
リントヘッドのノズル配列を示す図である。
【図3】従来のインクジェットプリンタにおける、記録
用紙とプリント走査に応じたプリント画像の位置関係を
示す図である。
【図4】本実施例のカラープリンタの概略構成を示すブ
ロック図である。
【図5】本発明の第1実施例のプリントヘッドのノズル
配列を示す図である。
【図6】第1実施例のプリントヘッドによるカラー画像
のプリント方法を説明する図である。
【図7】第1実施例のプリントヘッドによるモノクロ画
像のプリント方法を説明する図である。
【図8】第1実施例のプリントヘッドによるカラー画像
とモノクロ画像の混合画像をプリントする方法を説明す
る図である。
【図9】本発明の第1実施例の成立条件を導出する説明
のための図である。
【図10】本実施例で使用される描画メモリの構成を示
す図である。
【図11】本実施例の描画メモリとプリントヘッドのノ
ズルとの対応関係を説明するための図である。
【図12】本実施例のカラープリンタの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図13】本発明の第2実施例のプリントヘッドの構成
を示す図である。
【図14】図13のプリントヘッドで使用されるヒータ
ボードを示す図である。
【図15】第2実施例の成立条件を導出するための説明
図である。
【図16】本発明の第3実施例のプリントヘッドの構成
を示す図である。
【図17】第3実施例のカラー画像のプリント方法を説
明するための図である。
【図18】本発明の第4の実施例のプリントヘッドの構
成を示す図である。
【図19】第4実施例のカラー画像のプリント方法を説
明する図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 プリントヘッド 100 制御部 101 センサ群 110 CPU 111 プログラムメモリ 112 RAM 114 描画バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/05 2/13 B41J 3/04 101 A 103 B 104 D

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドを主走査して記録媒体に画像
    を記録する記録装置であって、 複数の記録要素をほぼ直線状に所定数単位毎に間隔を空
    けて配列する記録ヘッドと、 前記記録ヘッドを前記記録要素の配列方向とほぼ直交す
    る主走査方向に走査駆動する駆動手段と、 前記駆動手段による駆動走査に同期して、前記所定数単
    位の記録要素により記録する画像領域の前記主走査方向
    にほぼ直交する方向のエッジが、他の所定数単位の記録
    要素により記録される画像領域のエッジとが重複しない
    ように、前記所定数単位の記録要素を更に分割駆動して
    記録する記録制御手段と、を有することを特徴とする記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドの記録要素はそれぞれイ
    エロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラ
    ック(B)に対応して所定数に分けられ、Y、M及びC
    に対応する記録要素の数をN1 、Kに対応する記録要素
    数をN2 (N1 ≦N2 )とし、隣接する前記所定数の記
    録要素の間隔をLとする時、N1 、N2 及びLがそれぞ
    れ8の倍数であり、且つ N1 ≠ n・L (n=1,3/2,2,3) の関係を保つことを特徴とする請求項1記載の記録装
    置。
  3. 【請求項3】 L=8,N1 =32であることを特徴と
    する請求項2記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドの1走査毎にN1 個の記
    録要素による記録幅分、前記主走査方向にほぼ直交する
    方向に前記記録媒体を搬送する搬送手段を更に有するこ
    とを特徴とする請求項2または3に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドの記録要素はそれぞれイ
    エロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラ
    ック(B)に対応して所定数に分けられ、Y、M及びC
    に対応する記録要素の数をN1 、Kに対応する記録要素
    数をN2 (N1 ≦N2 )とし、隣接する前記所定数の記
    録要素の間隔をY−M間及びM−C間でL1 、C−B間
    でL2 とする時(L1 <L2 )、N1 ,N2 ,L1 及び
    L2がそれぞれ8の倍数であり、 N1 ≠ n・L1 (n=1、2)かつ N1 ≠ L2 かつ N1 ≠ L1 +L2 かつ N1 ≠ 2L1 +L2 かつ N1 ≠ L1 +(1/2)×L2 の関係にあることを特徴とする請求項1記載の記録装
    置。
  6. 【請求項6】 N1 =40,L1 =8及びL2 =16で
    あることを特徴とする請求項5記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドの1走査毎にN1 個の記
    録要素による記録幅分、前記主走査方向にほぼ直交する
    方向に前記記録媒体を搬送する搬送手段を更に有するこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 記録データが黒画像かカラー画像かを判
    別する判別手段と、前記判別手段により黒画像と判別さ
    れると、各走査毎に前記Kに対応する記録要素を全てを
    画像データに応じて同時に使用して記録を行い、各記録
    走査毎に前記記録媒体をN2 に相当する記録幅ずつ搬送
    する制御手段を更に有することを特徴とする請求項2、
    3、5、6のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 記録ヘッドを主走査して記録媒体に画像
    を記録する記録装置であって、 複数の記録要素をほぼ直線状に所定数単位毎に間隔を空
    けて配列する記録ヘッドと、 前記記録ヘッドを前記記録要素の配列方向とほぼ直交す
    る主走査方向に走査駆動する駆動手段と、 前記駆動手段による駆動走査に同期して、前記所定数単
    位の記録要素により記録する画像領域の前記主走査方向
    にほぼ直交する方向のエッジと、他の所定数単位の記録
    要素により記録される画像領域のエッジとの重複を許可
    して、前記所定数単位の記録要素を更に分割駆動して記
    録する記録制御手段と、を有することを特徴とする記録
    装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の記録要素の所定数単位はそ
    れぞれイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、
    及びブラック(B)に対応し、その内Y、M及びCに対
    応する記録要素数をN1 、Kに対応する記録要素数をN
    2 (N1 ≦N2 )、隣接する各色に対応する所定記録要
    素間の間隔をL記録要素相当とする時、L=8,N1 =
    24であることを特徴とする請求項9記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 隣接する各前記所定数の記録要素間の
    間隔をY−M間及びM−C間をL1 記録要素相当、C−
    B間をL2 記録要素相当とする時、N1 =24、L1 =
    8及び L2 =16であることを特徴とする請求項9記
    載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して
    記録を行うインクジェット記録ヘッドで、前記記録要素
    はインク吐出用ノズルに対応することを特徴とする請求
    項1乃至11のいずれか1項に記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに
    与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換
    体を備えていることを特徴とする請求項12に記載の記
    録装置。
  14. 【請求項14】 複数の記録要素をほぼ直線状に所定数
    単位毎に間隔を空けて配列する記録ヘッドを方向に主走
    査して記録媒体に画像を記録する記録方法であって、 前記記録ヘッドを前記記録要素の配列方向とほぼ直交す
    る主走査方向に走査駆動する工程と、 走査駆動に同期して、前記所定数単位のそれぞれの記録
    要素を画像データに応じて分割駆動して記録する工程
    と、 前記走査駆動毎に前記記録媒体を前記所定単位の記録要
    素の記録幅に応じた量だけ搬送する工程とを有し、 記録された画像領域の前記主走査方向にほぼ直交する方
    向のエッジが、他の所定数単位の記録要素により記録さ
    れる画像領域のエッジとが重複しないように記録するこ
    とを特徴とする記録方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6688725B2 (en) 2001-02-23 2004-02-10 Nichiha Corporation Building board printing apparatus

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US6688725B2 (en) 2001-02-23 2004-02-10 Nichiha Corporation Building board printing apparatus

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