JPH07205442A - インクタンク及び該インクタンクが装着される装置 - Google Patents

インクタンク及び該インクタンクが装着される装置

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JPH07205442A
JPH07205442A JP659794A JP659794A JPH07205442A JP H07205442 A JPH07205442 A JP H07205442A JP 659794 A JP659794 A JP 659794A JP 659794 A JP659794 A JP 659794A JP H07205442 A JPH07205442 A JP H07205442A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 記録信号に基づき駆動される記録ヘッドに供
給されるインクを貯留するインクタンクにおいて、前記
インクタンクはインク導出部にフィルターを備えている
とともに、該フィルターと接触して充填される吸収体1
と、該の吸収体1と接触して充填される吸収体2とを備
えており、前記吸収体1と前記第吸収体2のヌレ角
θ1、θ2が cosθ1〉cosθ2 を満足することを特徴とするインクタンクおよびそれを
装着した装置。 【効果】 吸収体内に保持できるインク量の低下を抑
え、なおかつ使い切れるインク量を最大限にし、さらに
吸引回復時の気体の取り込みを防ぐとともに、各色の所
定の吸引量を必要最小限に抑えることができ、ランニン
グコストの低いインクジェット記録ヘッド及び記録装置
を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクタンク及びおよび
それを用いた記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記
録装置は、画像情報に基づいて、紙やプラスチック薄板
等の被記録材上にドットパターンからなる画像を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、記録方
式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマ
ル式、レーザービーム式等に分けることができる。その
うち、インクジェット方式は、記録ヘッドから被記録材
にインクを吐出して記録を行うものであり、高精細な画
像を高速に記録することができ、さらに、ノンインパク
ト方式であるため騒音が少なく、しかも多色のインクを
使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利
点を有している。
【0003】上記のようなインクジェット記録装置で使
用される記録ヘッドは、一般に吐出用ヒータが設けられ
た液路及び液路に連通する共通液室と、共通液室に供給
するためのインクを保持する吸収体を包含したインクタ
ンクと、インクタンクと共通液室とを連結するインク供
給路と、インク中のゴミをトラップするフィルターから
構成される。一般に、表面張力の低いインクは定着が早
く、にじみにくい利点を有しておりインクジェット記録
装置、中でもカラーインクジェット記録装置では有効に
利用することができる。しかし、表面張力の低いインク
は文字品位が低下する傾向があり、特にブラックインク
では表面張力の低いインクを使用することは望ましくな
い。そこで、ブラックインクに表面張力の比較的高いイ
ンクを使用し、他のカラーインクに表面張力の低いイン
クを用いることで黒文字品位の向上とにじみのないカラ
ー画像の両立を図ってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来の方法で
は (1)表面張力の低いインクは泡立ち易く、途切れやす
い性質を持っているため上記インクジェット記録ヘッド
においては、フィルターとインクタンク内の吸収体の圧
接部分から空気を引き込み、インク供給路、共通液室、
液路内に気泡が溜まり、泡不吐、インク落ち等が発生
し、さらにインクタンク内に充填したインクの使い切れ
る量が少ないといった不具合が生じた。 (2)さらに、複数の表面張力の異なるインクを複数の
ノズルを分割して、記録を行うインクジェット記録ヘッ
ドに於ては、インクを保持するインクタンク内の吸収体
の平均管(孔)径及びインクとのヌレ角が等しければイ
ンク毎に毛管力が異なり、全色一体同時吸引した場合に
毛管力の小さいインクの吸収体とフィルターとの圧接面
から気泡を取り込んでしまうという問題点があり改良が
強く望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明者は鋭意検討を行い本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は (1)記録信号に基づき駆動される記録ヘッドに供給さ
れるインクを貯留するインクタンクにおいて、前記イン
クタンクはインク導出部にフィルターを備えているとと
もに、該フィルターと接触して充填される第1の吸収体
と、該第1の吸収体と接触して充填される第2の吸収体
とを備えており、前記第1の吸収体と前記第2の吸収体
のヌレ角θ1、θ2が cosθ1〉cosθ2 を満足することを特徴とするインクタンク。 (2)記録信号に基づき駆動される複数の記録ヘッドに
それぞれ供給される複数のインクを貯留するインクタン
クにおいて、前記インクタンクのそれぞれはインク導出
部にフィルターを備えているとともに、該フィルターと
接触して充填されるそれぞれのインクの表面張力に応じ
て選択される平均孔径を有する第1の吸収体と、該第1
の吸収体と接触して充填される第1の吸収体の平均孔径
と異なる第2の吸収体とを備えていることを特徴とする
インクタンク。
【0006】また本発明は、前記第1の吸収体が、多孔
質体であることを特徴とするインクタンク、または前記
第1の吸収体が、繊維質体であることを特徴とするイン
クタンクである。また本発明は前記第2の吸収体が、多
孔質体であることを特徴とするインクタンクである。
【0007】また本発明は前記記録ヘッドに対して一体
的に構成されていることを特徴とするインクタンクであ
り、また前記記録ヘッドに対して着脱自在に構成されて
いることを特徴とするインクタンクである。
【0008】さらに本発明は記録信号に基づき駆動され
る記録ヘッドと該記録ヘッドにに供給されるインクを貯
留するインクタンクと、前記記録ヘッドから吐出される
インクが付着して所定の記録がなされる記録媒体を搬送
する手段と、前記記録ヘッドの駆動を制御する制御手段
を備えたインクジェット装置において、前記インクタン
クはインク導出部にフィルターを備えているとともに、
該フィルターと接触して充填される第1の吸収体と、該
第1の吸収体と接触して充填される第2の吸収体とを備
えており、前記第1の吸収体と前記第2の吸収体のヌレ
角θ1、θ2が cosθ1〉cosθ2 を満足することを特徴とするインクジェット装置であ
り、また、記録信号に基づき駆動される記録ヘッドと該
記録ヘッドにに供給されるインクを貯留するインクタン
クと、前記記録ヘッドから吐出されるインクが付着して
所定の記録がなされる記録媒体を搬送する手段と、前記
記録ヘッドの駆動を制御する制御手段を備えたインクジ
ェット装置において、前記インクタンクのそれぞれはイ
ンク導出部にフィルターを備えているとともに、該フィ
ルターと接触して充填されるそれぞれのインクの表面張
力に応じて選択される平均孔径を有する第1の吸収体
と、該第1の吸収体と接触して充填される第1の吸収体
の平均孔径と異なる第2の吸収体とを備えていることを
特徴とするインクジェット装置である。
【0009】
【実施例】
(1)記録装置の説明 図4は、本発明のインクジェット記録装置の一実施例の
構成を示す概略斜視図である。図4に示すように、キャ
リッジ2は駆動モータ11の正逆回転を2つの駆動力伝
達ギヤ9、10を介してリードスクリュ5に伝達するこ
とで、キャリッジ2は図示矢印a方向及びb方向に往復
移動される。キャリッジ2は、記録用のインクを収容す
るインクタンク(不図示)と記録紙30に向けてインク
を吐出する吐出部分とが一体になったインクジェットカ
ートリッジ1が搭載されており、インクジェットカート
リッジ1に対向して、記録紙30を搬送するためのプラ
テン4が回転自在に設けられている。プラテン4によっ
て搬送された記録紙30は、インクジェットカートリッ
ジ1と対向する側において紙押さえ板3によりプラテン
4に押圧されて、インクジェットカートリッジ1との間
隔が所定の間隔となるように保持される。そして、駆動
モータ11によりキャリッジ2を移動させつつ、記録ヘ
ッドからインクを吐出する記録動作は、記録制御手段2
2からの制御に基づいて行われ、そのときの記録ドット
数はドットカウント手段25によりカウントされる。ま
た、インクジェットカートリッジ1の記録ヘッドには、
記録ヘッドの温度を測定するために温度センサ21が取
り付けられ、その値に応じた電気量が、吸引動作制御手
段23に出力される。なお、温度センサ21は必ずしも
記録ヘッドに取り付ける必要はなく、記録ヘッドの温度
を予測可能なものであればインクジェット記録装置の任
意の位置に取り付けることができる。キャリッジ2の移
動方向の図示左側には2つのフォトカプラ7、8が設け
られたいる。これら各フォトカプラ7、8は、キャリッ
ジ2の図示左端部に設けられたレバー6のこの域での存
在を確認して、駆動モータ11の回転方向切り換え等を
行うためのホームポジション検知手段である。また、イ
ンクジェットカートリッジ1の記録動作における往復動
作の範囲外で、吸引動作の際にインクジェットカートリ
ッジ1が移動される位置には、キャップ支持部材14に
支持されたキャップ部材13が設けられている。キャッ
プ部材13はインクジェットカートリッジ1の記録ヘッ
ド部分の前面(吐出口面)をキャップするもので、この
状態で吸引手段12によりキャップ部材13内の吸引を
行うことで、記録ヘッド内の増粘インクや気泡を除去す
る等のヘッド回復動作が行われる。キャップ部材13の
側方には、ブレード支持部材16に支持されたクリーニ
ングブレード15が設けられている。クリーニングブレ
ード15はブレード支持部材16に、インクジェットカ
ートリッジ1に向けて突出可能に支持され、記録ヘッド
の前面との当接が可能となっている。これにより、吸引
動作後に、クリーニングブレード15をインクジェット
カートリッジ1の移動経路中に突出させ、インクジェッ
トカートリッジ1の移動に伴って記録ヘッド前面の汚れ
等を拭き取る。クリーニングブレード15はこの形態に
限らず、周知のクリーニングブレードが適用できること
はいうまでもない。
【0010】(2)記録ヘッドの説明 ここで、上述したインクジェット記録ヘッドの記録ヘッ
ドについて図5を参照して説明する。図5は、図4に示
したインクジェットカートリッジの記録ヘッドの要部斜
視図である。記録ヘッドは、図5に示すように記録紙3
0(図4参照)と所定の間隔をおいて対面する吐出口1
aに、所定のピッチで複数の吐出口1bが形成されてお
り、共通液室1cと各吐出口1bとを連結する各液路1
dの壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生する
ための電気熱変換体1eが配設されている。共通液室1
cは、前述したインクジェッカートリッジ1(図4参
照)のインクタンクと連結しており、共通液室1cには
インクタンクからインクが供給される構成となってい
る。インクタンクから共通液室1cに供給されて一時的
に貯えられたインクは、毛管現象により液路1dに侵入
し、吐出口1bでメニスカスを形成して液路1dを満た
した状態を保つ。このとき、電極(不図示)を介して電
気熱変換体1eが通電されて発熱すると、電気熱変換体
1e上のインクが急激に加熱されて液路1d内に気泡が
発生し、この気泡の膨張により吐出口1bからインクが
吐出される。
【0011】(3)制御構成の説明 次に、装置構成の各部の記録制御を実行するための制御
構成について、図6に示すブロック図を参照して説明す
る。制御回路を示す同図において、10は記録信号を入
力するインターフェース、11はMPU、12はMPU
11が実行する制御プログラムを格納するプログラムR
OM、13は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給
される記録データ等)を保存しておくダイナミック型の
RAMであり、印字ドット数や、インク記録ヘッドの交
換回数等も記憶できる。14は記録ヘッド部分に対する
記録データの供給制御を行うゲートアレイであり、イン
ターフェース10、MPU11、RAM13間のデータ
の転送制御も行う。20は記録ヘッド1を搬送するため
のキャリアモータ、19は記録用紙搬送のための搬送モ
ータである。15はヘッドを駆動するヘッドドライバ、
16、17は夫々搬送モータ19、キャリアモータ20
を駆動するモータドライバである。
【0012】図7は、図6の各部の詳細を示す回路図で
ある。ゲートアレイ14は、データラッチ141、セグ
メント(SEG)シフトレジスタ142、マルチプレク
サ(MPX)143、コモン(COM)タイミング発生
回路144、デコータ145を有する。記録ヘッド18
は、ダイオードマトリックス構成を取っており、コモン
信号COMとセグメント信号SEGが一致したところの
吐出用ヒータ(H1からH128)に駆動電流が流れ、
これによりインクが加熱され吐出する。
【0013】上記デコーダ145は、上記コモンタイミ
ング発生回路144が発生したタイミングをデコードし
て、コモン信号COM1〜8のいずれか1つを選択す
る。データラッチ141はRAM13から読み出された
記録データを8ビット単位でラッチし、この記録データ
をマルチプレクサ143はセグメントシフトレジスタ1
42に従い、セグメント信号SEG1〜8として出力す
る。マルチプレクサ143からの出力は、1ビット単
位、2ビット単位、または8ビット全てなど、シフトレ
ジスタ142の内容によって種々変更することができ
る。
【0014】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
ーフェース10に記録信号が入るとゲートアレイ14と
MPU11との間で記録信号がプリント用の記録データ
に変換される。そして、モータドライバ16、17が駆
動されるとともに、ヘッドドライバ15に送られた記録
データに従って記録ヘッドが駆動され、印字が行われ
る。
【0015】実施例1 図1に本発明の一実施例を示すインクジェットタンク及
び記録ヘッドの該略図を示す。本実施例では、インクタ
ンク内に多孔質部材からなる2つの吸収体(吸収体1、
吸収体2)を充填し、吸収体1がフィルター面に圧接す
る構成とし、吸引時にフィルターと吸収体1との圧接面
から気体の取り込みを防ぎ、さらにタンク内のインクを
十分に使い切ることを目的としている。表1に吸収体1
及び吸収体2の構成とインクの物性を示す。
【0016】
【表1】 一般に、インクを保持するタンク内吸収体の毛管力は吸
収体とインクとのヌレ角θ或いは吸収体の平均管(孔)
径rにより変化する。毛管力は(1)式によって求めら
れる。 h=2γCOSθ/(rρg) …(1) ここで、hは毛管力(cm)、γはインクの表面張力
(dyn/cm)、θはヌレ角(deg)、rは管半径
(平均孔径)(cm)、ρはインクの密度(g/cm
3 )、gは重力加速度(cm/s2 )である。
【0017】表1に示されるように吸収体1より吸収体
2のインクに対するヌレ角を大きくすることにより吸収
体1の毛管力h1 が吸収体2の毛管力h2 より大きくな
る。 h1 =2×31×cos(5)/(0.016×1.0
5×980)≒3.64(cm) h2 =2×31×cos(40)/(0.016×1.
05×980)≒2.88(cm) すなわち、図1に示した記録ヘッドにおいてインクタン
ク内のインクが吸収体2に比べ吸収体1に存在し易くな
る。
【0018】「吸引時」吸引回復動作は、瞬間的に大き
な圧力(負圧)を発生させて液路、共通液室、供給路の
壁面に付着している気泡を壁面から剥し、一定量の気体
とインクを吸引する。図1に示した記録ヘッドにおいて
吸引回復を行うと、フィルターと圧接された吸収体1内
のインクが供給路、共通液室、液路に満たされる。この
時、吸収体1内には十分にインクが満たされており、瞬
間的に大きな負圧が発生してもフィルターとの圧接面か
ら空気を取り込むことはない。吸収体1と吸収体2の接
面近傍は急激なインクの流れについてこれないため吸収
体1の毛管力で徐々に吸収体2のインクが流れ込み、約
1分程度たってから元の状態に戻る。さらに、吸収体2
のフィルター面から離れた領域ではさらに遅延時間が必
要となり、約10分程度でインクタンク内のインクは平
衡状態に達する。
【0019】「記録時」液路からインクが吐出されると
吸収体1のフィルター面近傍のインクから吸収体2との
接面近傍及び吸収体2内のインクの順に徐々に消費され
ていくが、吸収体1内のインクが消費されていく速さと
吸収体2から吸収体1に流れていくインクの速さの差は
インクの単位時間当たりの吐出量に比例する。すなわ
ち、インクの単位時間当たりの消費量が大きくなると吸
収体2から吸収体1にインクが十分に流れなくなり、イ
ンク切れを起こす。本発明を128ノズルの記録ヘッド
を用いて、1ノズル当り80(ng)の吐出量で吐出さ
せたところ 1.024(g)/(sec) までインクの途切れがなく、通常の記録が行うことがで
きた。これは、実機のインクジェット記録装置において
はなんら問題なく使用できる範囲である。すなわち、本
発明を実施することにより回復吸引時及び記録時にフィ
ルターと圧接する吸収体との圧接面から気体を取り込む
ことがなく、さらに吸収体1と吸収体2の平均孔径を等
しくすることでタンク内に保持できるインク量は吸収体
1の平均孔径を小さくする必要がないため低下しない。
【0020】実施例2 図2に本発明を説明する記録ヘッドの概略図を示す。本
実施例では、4色(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラ
ック)記録可能な4色一体型カラーヘッドに各色2種類
の吸収体(吸収体1、吸収体2)をインクタンクに充填
した構成とし、各色インクの表面張力及びヌレ角に応じ
て吸収体1の平均孔径を最適化する。本実施例では吸収
体として多孔質部材を用いる。本実施例を説明する各色
インクの表面張力、インク密度、吸収体に対するヌレ角
を表2に示す。
【0021】
【表2】 各色のインクのインク供給路の構成は4色同様に以下の
構成とする。 4色の全ての吸収体1の孔数及び平均孔径を40コ/イ
ンチ、0.016(mm)、吸収体2の孔数及び平均孔
径を40コ/インチ、0.021(mm)とすると各色
の吸収体1及び吸収体2の毛管力h1(Y)、h1
(M)、h1(C)、h1(Bk)、h2(Y)、h2
(M)、h2(C)、h2(Bk)は、 h1(Y)=2×32×cos(5)/(0.016×
1.05×980)≒3.87(cm) h1(M)=2×35×cos(5)/(0.016×
1.05×980)≒4.23(cm) h1(C)=2×41×cos(10)/(0.016
×1.05×980)≒4.90(cm) h1(Bk)=2×60×cos(30)/(0.01
6×1.10×980)≒6.03(cm) h2(Y)=2×32×cos(5)/(0.021×
1.05×980)≒3.10(cm) h2(M)=2×35×cos(5)/(0.021×
1.05×980)≒3.39(cm) h2(C)=2×41×cos(10)/(0.021
×1.05×980)≒3.92(cm) h2(Bk)=2×60×cos(30)/(0.02
1×1.10×980)≒4.59(cm) となる。
【0022】上記構成の記録ヘッドにおいて、吐出口よ
り4色一体吸引を行った場合の各色のフィルターと吸収
体1との圧接面からの気泡の取り込み易さは吸収体1の
毛管力によって決まる。すなわち、吸収体1の毛管力が
最も大きいブラックインクの吸収体1とフィルターとの
圧接面から気泡を取り込み難くなる。これは吸収体1内
に密な状態でインクを保持できるほど吸収体1内の空気
の通り道が少なくなるためである。さらに、各色のタン
クが保持できるインク量(インクグロス)は、吸収体1
が吸収体2の容積に比べ十分に小さい場合には吸収体2
の平均孔径に依存する。すなわち、吸収体2の平均孔径
が大きいほどインクを多く保持できる。吸収体1の毛管
力が吸収体2の毛管力より大きければタンク内のインク
は吸収体1に保持されようとするためインクの使い切れ
る量(インクネット)は吸収体1の毛管力に依存する。
【0023】そこで、本実施例では吸収体1の毛管力を
インクの物性によらず一定とするために吸収体1の平均
孔径rを色毎に異なる構成とする。各色の吸収体1の毛
管力をブラックの吸収体1の毛管力h1(Bk)6.0
3(cm)とした場合の各色の吸収体1の平均孔径を表
3に示す。
【0024】
【表3】 上記構成の記録ヘッドにおいて4色同時吸引時を行った
結果、4色全てのインクにおいてフィルターと吸収体1
との圧接面からの気泡の取り込みはなかった。
【0025】以上、説明したように4色のインクタンク
内にそれぞれ2つの吸収体(吸収体1、吸収体2)を充
填し、フィルターと圧接する吸収体1の平均孔径を色毎
に異ならせることにより、表面張力及びヌレ角の異なる
インクを用いるインクジェット記録ヘッドにおいても、
4色一体同時吸引時に気泡を取り込まず安定して記録が
可能で、なおかつインクグロス及びインクネットを最大
限にでき、ランニングコストを低くすることが可能とな
る。
【0026】実施例3 図3に本実施例を説明するインクジェット記録ヘッドの
該略図を示す。
【0027】本実施例では、交換可能なインクタンクで
構成したインクジェット記録ヘッドに本発明を適応した
場合について説明する。交換タンク内は、吸収体1と吸
収体2を充填した構成とし、吸収体1の構成は実施例1
と同様に吸収体2の毛管力より大きい構成とし、記録ヘ
ッドは実施例2と同様に色毎に吸収体1の平均孔径が異
なる構成としている。本実施例に於ては交換タンクが着
荷されていないときには供給路先端はフィルター面がむ
き出しの状態となっている。
【0028】通常、インクタンクを使い切り、使い切っ
たタンクを満タンのインクタンクと差し替えた場合、供
給路、液室内、液路内には気泡が存在する。これを吸引
回復動作で吸引を行うとフィルターと吸収体との圧接面
から気体を引き込みやすい。
【0029】本発明を交換タンク形式のインクジェット
記録装置に適応することにより、気泡の取り込みを抑
え、さらに、交換タンク内のインク保持量は吸収体1の
容積を必要最小限に抑えることによって増加し、タンク
内のインクを十分に使い切ることが可能となる。すなわ
ち、本発明を交換タンク形式のインクジェット記録ヘッ
ドに実施することによりランニングコストをさらに低く
できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば吸
収体内に保持できるインク量の低下を抑え、なおかつ使
い切れるインク記録信号に基づき駆動される記録ヘッド
に供給されるインクを貯留するインクタンクにおいて、
前記インクタンクはインク導出部にフィルターを備えて
いるとともに、該フィルターと接触して充填される第1
の吸収体と、該第1の吸収体と接触して充填される第2
の吸収体とを備えており、前記第1の吸収体と前記第2
の吸収体のヌレ角θ1、θ2が cosθ1〉cosθ2 を満足することを特徴とするインクタンク。および記録
信号に基づき駆動される複数の記録ヘッドにそれぞれ供
給される複数のインクを貯留するインクタンクにおい
て、前記インクタンクのそれぞれはインク導出部にフィ
ルターを備えているとともに、該フィルターと接触して
充填されるそれぞれのインクの表面張力に応じて選択さ
れる平均孔径を有する第1の吸収体と、該第1の吸収体
と接触して充填される第1の吸収体の平均孔径と異なる
第2の吸収体とを備えていることを特徴とするインクタ
ンクおよびこれらのインクタンクが装着された装置であ
り、吸収体に保持できるインク量の低下を抑え、なおか
つ使いきるインクの量を最大限にし、さらに吸引回復時
の気体の取り込みを防ぐとともに、各色の所定の吸引量
を必要最小限に抑えることができ、ランニングコストの
低いインクジェット記録ヘッド及び記録装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を説明するインクタンクおよ
び記録ヘッドの概略図である。
【図2】本発明の実施例2を説明するインクタンクの概
略図である。
【図3】本発明の実施例3を説明するインクタンクの概
略図である。
【図4】本発明のインクジェットカートリッジの記録装
置の一実施例の構成を示す概略斜視図である。
【図5】図4に示したインクジェットカートリッジの記
録装置の要部斜視図である。
【図6】本発明のインクジェットカートリッジの記録装
置の一実施例の装置構成の各部の制御構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】図6の各部の詳細を示す回路図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 督 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録信号に基づき駆動される記録ヘッド
    に供給されるインクを貯留するインクタンクにおいて、
    前記インクタンクはインク導出部にフィルターを備えて
    いるとともに、該フィルターと接触して充填される第1
    の吸収体と、該第1の吸収体と接触して充填される第2
    の吸収体とを備えており、前記第1の吸収体と前記第2
    の吸収体のヌレ角θ1、θ2が cosθ1〉cosθ2 を満足することを特徴とするインクタンク。
  2. 【請求項2】 記録信号に基づき駆動される複数の記録
    ヘッドにそれぞれ供給される複数のインクを貯留するイ
    ンクタンクにおいて、前記インクタンクのそれぞれはイ
    ンク導出部にフィルターを備えているとともに、該フィ
    ルターと接触して充填されるそれぞれのインクの表面張
    力に応じて選択される平均孔径を有する第1の吸収体
    と、該第1の吸収体と接触して充填される第1の吸収体
    の平均孔径と異なる第2の吸収体とを備えていることを
    特徴とするインクタンク。
  3. 【請求項3】 前記第1の吸収体が、多孔質体であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記
    載のインクタンク。
  4. 【請求項4】 前記第1の吸収体が、繊維質体であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記
    載のインクタンク。
  5. 【請求項5】 前記第2の吸収体が、多孔質体であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記
    載のインクタンク。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドに対して一体的に構成さ
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2のい
    ずれかに記載のインクタンク。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドに対して着脱自在に構成
    されていることを特徴とする請求項1または請求項2の
    いずれかに記載のインクタンク。
  8. 【請求項8】 記録信号に基づき駆動される記録ヘッド
    と該記録ヘッドに供給されるインクを貯留するインクタ
    ンクと、前記記録ヘッドから吐出されるインクが付着し
    て所定の記録がなされる記録媒体を搬送する手段と、前
    記記録ヘッドの駆動を制御する制御手段を備えたインク
    ジェット装置において、前記インクタンクはインク導出
    部にフィルターを備えているとともに、該フィルターと
    接触して充填される第1の吸収体と、該第1の吸収体と
    接触して充填される第2の吸収体とを備えており、前記
    第1の吸収体と前記第2の吸収体のヌレ角θ1、θ2が cosθ1〉cosθ2 を満足することを特徴とするインクジェット装置。
  9. 【請求項9】 記録信号に基づき駆動される記録ヘッド
    と該記録ヘッドにに供給されるインクを貯留するインク
    タンクと、前記記録ヘッドから吐出されるインクが付着
    して所定の記録がなされる記録媒体を搬送する手段と、
    前記記録ヘッドの駆動を制御する制御手段を備えたイン
    クジェット装置において、前記インクタンクのそれぞれ
    はインク導出部にフィルターを備えているとともに、該
    フィルターと接触して充填されるそれぞれのインクの表
    面張力に応じて選択される平均孔径を有する第1の吸収
    体と、該第1の吸収体と接触して充填される第1の吸収
    体の平均孔径と異なる第2の吸収体とを備えていること
    を特徴とするインクジェット装置。
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