JPH07201341A - 固体電解質型燃料電池の単電池製造方法 - Google Patents
固体電解質型燃料電池の単電池製造方法Info
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- JPH07201341A JPH07201341A JP5336788A JP33678893A JPH07201341A JP H07201341 A JPH07201341 A JP H07201341A JP 5336788 A JP5336788 A JP 5336788A JP 33678893 A JP33678893 A JP 33678893A JP H07201341 A JPH07201341 A JP H07201341A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 作成時の歩留まり率が高く、製作コストを低
減できる固体電解質型燃料電池の単電池製造方法を提供
する。 【構成】 固体電解質膜の構成材料スラリ1を多孔化材
に含浸させて集電体骨格グリーン体2とし、その片面
に、上記と同様の固体電解質膜の構成材料スラリ1から
なる薄膜を形成して電解質膜グリーン体3とし、これら
を一体として焼成して固体電解質膜9となる緻密質部5
とこれに積層された多孔質部6とからなる焼成体4と
し、この焼成体4の多孔質部6に電極材料スラリおよび
集電体材料スラリを含浸させ、その後焼成し、固体電解
質膜9上に、集電機能を有する電極膜10を形成し、次
いで固体電解質膜9の他方面に、集電機能を有する電極
膜と対をなす電極膜11を形成する。 【効果】 固体電解質膜と電極の骨格とを同一材料で一
体焼成することにより、両者の収縮過程が同一となるの
で前処理が不要となり、材料の歩留まり率が向上し、製
作コストが低減する。
減できる固体電解質型燃料電池の単電池製造方法を提供
する。 【構成】 固体電解質膜の構成材料スラリ1を多孔化材
に含浸させて集電体骨格グリーン体2とし、その片面
に、上記と同様の固体電解質膜の構成材料スラリ1から
なる薄膜を形成して電解質膜グリーン体3とし、これら
を一体として焼成して固体電解質膜9となる緻密質部5
とこれに積層された多孔質部6とからなる焼成体4と
し、この焼成体4の多孔質部6に電極材料スラリおよび
集電体材料スラリを含浸させ、その後焼成し、固体電解
質膜9上に、集電機能を有する電極膜10を形成し、次
いで固体電解質膜9の他方面に、集電機能を有する電極
膜と対をなす電極膜11を形成する。 【効果】 固体電解質膜と電極の骨格とを同一材料で一
体焼成することにより、両者の収縮過程が同一となるの
で前処理が不要となり、材料の歩留まり率が向上し、製
作コストが低減する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質型燃料電池
の単電池製造方法に係り、特に、製造コストを低減し、
材料の歩留まりを向上させることができる固体電解質型
燃料電池の単電池製造方法に関する。
の単電池製造方法に係り、特に、製造コストを低減し、
材料の歩留まりを向上させることができる固体電解質型
燃料電池の単電池製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】低公害のエネルギー源として注目を集め
ている燃料電池の中でも、特に固体電解質型燃料電池は
電解質の漏洩がなく、反応速度が大きい電池として期待
されている。固体電解質型燃料電池は、電池の最小単位
である単電池(以下、単セルともいう)を多数積層し、
これを電気的に直列または並列に接続したものであり、
前記単セルの両電極面には電池の内部抵抗を低減するた
めに集電体が組込まれている。
ている燃料電池の中でも、特に固体電解質型燃料電池は
電解質の漏洩がなく、反応速度が大きい電池として期待
されている。固体電解質型燃料電池は、電池の最小単位
である単電池(以下、単セルともいう)を多数積層し、
これを電気的に直列または並列に接続したものであり、
前記単セルの両電極面には電池の内部抵抗を低減するた
めに集電体が組込まれている。
【0003】ところで、単電池を構成する固体電解質膜
には緻密度が要求される一方、電極膜には多孔質性が要
求される。緻密構造の固体電解質膜上にいかに多孔質構
造の電極膜を積層するかが問題となる。従来は、固体電
解質膜の構成材料からなる固体電解質膜のグリーン体
と、電極材料からなる電極膜グリーン体とを接合し、こ
れを一体として焼成する共焼結法が広く採用されてい
た。
には緻密度が要求される一方、電極膜には多孔質性が要
求される。緻密構造の固体電解質膜上にいかに多孔質構
造の電極膜を積層するかが問題となる。従来は、固体電
解質膜の構成材料からなる固体電解質膜のグリーン体
と、電極材料からなる電極膜グリーン体とを接合し、こ
れを一体として焼成する共焼結法が広く採用されてい
た。
【0004】しかしながら上記従来技術は、集電体(電
極)材料と電解質材料との焼結時の収縮過程が異なるた
めに、共焼成する前にセラミックス原料をあらかじめ仮
焼したり構成材料の粒径を制御するなどして収縮過程を
厳密に制御する必要があった。従って、材料の歩留まり
が低下し、製作コストが高くつくという問題があり、特
に大面積の単セルを製造する場合の材料の歩留まりは極
めて低く、その改善が望まれていた。
極)材料と電解質材料との焼結時の収縮過程が異なるた
めに、共焼成する前にセラミックス原料をあらかじめ仮
焼したり構成材料の粒径を制御するなどして収縮過程を
厳密に制御する必要があった。従って、材料の歩留まり
が低下し、製作コストが高くつくという問題があり、特
に大面積の単セルを製造する場合の材料の歩留まりは極
めて低く、その改善が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決し、特別な前処理が不要で、材
料の歩留まり率が高く、製作コストを低減することがで
きる固体電解質型燃料電池の単電池製造方法を提供する
ことにある。
従来技術の問題点を解決し、特別な前処理が不要で、材
料の歩留まり率が高く、製作コストを低減することがで
きる固体電解質型燃料電池の単電池製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、電解質膜の構成材料だけで、焼成後緻密
質部となる成形体とその片面に積層され、焼成後多孔質
部となる成形体とを形成し、その後、これを一体に焼成
して固体電解質膜である緻密質部と、該緻密質部の片面
に積層された多孔質部からなる焼成体を形成し、該焼成
体の前記多孔質部に電極および集電板としての機能を付
与するものである。
め、本発明は、電解質膜の構成材料だけで、焼成後緻密
質部となる成形体とその片面に積層され、焼成後多孔質
部となる成形体とを形成し、その後、これを一体に焼成
して固体電解質膜である緻密質部と、該緻密質部の片面
に積層された多孔質部からなる焼成体を形成し、該焼成
体の前記多孔質部に電極および集電板としての機能を付
与するものである。
【0007】すなわち、本願で特許請求する発明は以下
のとおりである。 (1)固体電解質膜の構成材料スラリの成形体と電極の
構成材料スラリの成形体とを積層して焼成し、固体電解
質膜の表面に電極膜を形成する固体電解質型燃料電池の
単電池製造方法において、前記固体電解質膜の構成材料
スラリを多孔化材に含浸させ、得られたスラリ含浸体の
片面に前記固体電解質膜の構成材料スラリからなる薄膜
を形成し、その後、焼成して固体電解質膜としての緻密
質部に、該緻密質部と同一材料からなる多孔質部が積層
された焼成体とし、該焼成体の前記多孔質部に電極材料
および集電体材料を含浸させた後、焼成して集電機能を
有する電極膜を形成し、次いで該集電機能を有する電極
膜と対をなす電極膜を前記緻密質部の他方面に形成する
ことを特徴とする固体電解質型燃料電池の単電池製造方
法。
のとおりである。 (1)固体電解質膜の構成材料スラリの成形体と電極の
構成材料スラリの成形体とを積層して焼成し、固体電解
質膜の表面に電極膜を形成する固体電解質型燃料電池の
単電池製造方法において、前記固体電解質膜の構成材料
スラリを多孔化材に含浸させ、得られたスラリ含浸体の
片面に前記固体電解質膜の構成材料スラリからなる薄膜
を形成し、その後、焼成して固体電解質膜としての緻密
質部に、該緻密質部と同一材料からなる多孔質部が積層
された焼成体とし、該焼成体の前記多孔質部に電極材料
および集電体材料を含浸させた後、焼成して集電機能を
有する電極膜を形成し、次いで該集電機能を有する電極
膜と対をなす電極膜を前記緻密質部の他方面に形成する
ことを特徴とする固体電解質型燃料電池の単電池製造方
法。
【0008】
【作用】固体電解質膜の構成材料スラリを多孔化材に含
浸したスラリ含浸体の片面に前記固体電解質膜の構成材
料と同一材料スラリからなる薄膜を形成し、これを一体
に焼成することにより、前記多孔化材が消失した多孔質
部と、該多孔質部に積層された緻密質部とからなる焼成
体となる。焼成体の緻密質部と多孔質部は同一材料で構
成されるので、焼成時の収縮過程が同一となり、従来必
要であった仮焼、粒径制御等の前処理が不要となり、何
ら前処理しなくても歪み等のない強固な焼結体が得ら
れ、材料の歩留まり率が向上する。この焼成体の緻密質
部は固体電解質膜となり、該固体電解質膜と一体に形成
された多孔質部に電極材料および集電体材料を含浸させ
た後、第2回目の焼成を行うことにより、前記多孔質部
に電極材料および集電体材料の層が形成され、集電体機
能を併せもつ電極膜が前記固体電解質膜上に形成され
る。このようにして形成された前記固体電解質膜と、集
電体機能を併せもつ電極膜との積層体の前記固体電解質
膜の他方面に前記集電体機能を併せもつ電極膜と対をな
す電極膜が形成されて単電池となる。
浸したスラリ含浸体の片面に前記固体電解質膜の構成材
料と同一材料スラリからなる薄膜を形成し、これを一体
に焼成することにより、前記多孔化材が消失した多孔質
部と、該多孔質部に積層された緻密質部とからなる焼成
体となる。焼成体の緻密質部と多孔質部は同一材料で構
成されるので、焼成時の収縮過程が同一となり、従来必
要であった仮焼、粒径制御等の前処理が不要となり、何
ら前処理しなくても歪み等のない強固な焼結体が得ら
れ、材料の歩留まり率が向上する。この焼成体の緻密質
部は固体電解質膜となり、該固体電解質膜と一体に形成
された多孔質部に電極材料および集電体材料を含浸させ
た後、第2回目の焼成を行うことにより、前記多孔質部
に電極材料および集電体材料の層が形成され、集電体機
能を併せもつ電極膜が前記固体電解質膜上に形成され
る。このようにして形成された前記固体電解質膜と、集
電体機能を併せもつ電極膜との積層体の前記固体電解質
膜の他方面に前記集電体機能を併せもつ電極膜と対をな
す電極膜が形成されて単電池となる。
【0009】本発明において、固体電解質膜の構成材料
としては、例えばZrO2 −Y2 O 3 (YSZ)、Zr
O2 −CaO、CeO2 −CaO、CeO2 −Y2 O3
系のものが使用される。また、空気側電極の構成材料と
しては、例えばランタン系のLaCoO3 、La(S
r)MnO3 、La(Ca)MnO3 等が、燃料側電極
の構成材料としては、例えばニッケル系のNiO−Zr
O2 −Y2 O3 等が、さらに集電体の構成材料として
は、例えばLa(Sr)MnO3 、Ni−YSZ等が使
用される。これらの構成材料は、例えば0.1〜10μ
mに粉砕し、スラリとして使用される。スラリ調製時の
溶媒としては、例えばエタノール、エタノールとトルエ
ンとの混合液等が使用される。固体電解質膜の構成材料
スラリには成形性を確保するために、例えばポリビニル
ブチラール(PVB)、ジブチルフタレート(DBP)
等を添加することが好ましい。
としては、例えばZrO2 −Y2 O 3 (YSZ)、Zr
O2 −CaO、CeO2 −CaO、CeO2 −Y2 O3
系のものが使用される。また、空気側電極の構成材料と
しては、例えばランタン系のLaCoO3 、La(S
r)MnO3 、La(Ca)MnO3 等が、燃料側電極
の構成材料としては、例えばニッケル系のNiO−Zr
O2 −Y2 O3 等が、さらに集電体の構成材料として
は、例えばLa(Sr)MnO3 、Ni−YSZ等が使
用される。これらの構成材料は、例えば0.1〜10μ
mに粉砕し、スラリとして使用される。スラリ調製時の
溶媒としては、例えばエタノール、エタノールとトルエ
ンとの混合液等が使用される。固体電解質膜の構成材料
スラリには成形性を確保するために、例えばポリビニル
ブチラール(PVB)、ジブチルフタレート(DBP)
等を添加することが好ましい。
【0010】本発明において、多孔化材としては、例え
ばカーボンフェルト等が用いられ、該多孔化材への固体
電解質膜構成材料スラリの含浸は室温、真空中で行われ
る。また、スラリ含有多孔化材の表面にスラリ薄膜を形
成する方法としては、例えば高速回転板を使用するスピ
ンコート法があげられるが、これに限定されるものでは
なく他の方法であってもよい。スラリ含有多孔化材とス
ラリ薄膜との積層体は、例えば大気中1000〜150
0℃で1〜10時間焼成される。
ばカーボンフェルト等が用いられ、該多孔化材への固体
電解質膜構成材料スラリの含浸は室温、真空中で行われ
る。また、スラリ含有多孔化材の表面にスラリ薄膜を形
成する方法としては、例えば高速回転板を使用するスピ
ンコート法があげられるが、これに限定されるものでは
なく他の方法であってもよい。スラリ含有多孔化材とス
ラリ薄膜との積層体は、例えば大気中1000〜150
0℃で1〜10時間焼成される。
【0011】本発明において、焼成体の多孔質部に電極
材料および集電体材料を含浸させる方法は前記多孔化材
に行ったものと同じものがあげられる。多孔質部に電極
材料および集電体材料が含浸された焼成体は、例えば大
気中1000〜1500℃で1〜10時間、再焼成され
る。本発明において、集電体機能を有する電極膜が形成
された前記固体電解質膜の他方面への前記電極膜と対を
なす電極膜の形成は、公知の方法で行われる。
材料および集電体材料を含浸させる方法は前記多孔化材
に行ったものと同じものがあげられる。多孔質部に電極
材料および集電体材料が含浸された焼成体は、例えば大
気中1000〜1500℃で1〜10時間、再焼成され
る。本発明において、集電体機能を有する電極膜が形成
された前記固体電解質膜の他方面への前記電極膜と対を
なす電極膜の形成は、公知の方法で行われる。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例によってさらに詳細に説
明する。図1は、本発明の一実施例である固体電解質型
燃料電池の単電池製造方法の製作フローを示す説明図で
あり、製作工程における単セルの模式図を併記したもの
である。
明する。図1は、本発明の一実施例である固体電解質型
燃料電池の単電池製造方法の製作フローを示す説明図で
あり、製作工程における単セルの模式図を併記したもの
である。
【0013】図において、まず(1)固体電解質膜の構
成材料である、例えば8mol%のイットリア安定化ジ
ルコニア(以下、YSZという)の0.1〜10μmの
粉末100gに、有機バインダーとして、例えばポリビ
ニルブチラール(PVB)を15g、可塑剤としてジブ
チルフタレート(DBP)を13g、溶媒として、例え
ばトルエンとエタノールの1対1混合液100ccをそ
れぞれ加えて混練してYSZスラリ1を調製する。
(2)次いでポットミル混練して前記調製したYSZス
ラリの粘度を調節した後、該YSZスラリを、縦50m
m、横50mm、厚さ2mmのカーボンフェルトからな
る多孔化材に含浸させ、(3)その後、乾燥して集電体
骨格グリーン体2とした。(4)その後、乾燥した集電
体骨格グリーン体2をスピンコート法によって、すなわ
ち高速回転板に固定し、60rpmの条件で回転させ、
まず前記YSZスラリを調製した際の溶媒のみを滴下し
て集電体骨格グリーン体2を湿潤状態とし、次いで再度
粘度調整した前記YSZスラリ1を滴下して集電体骨格
グリーン体2の片面に電解質膜グリーン体3を形成し
た。次いで、この集電体骨格グリーン体2と電解質膜グ
リーン体3との積層体を乾燥した後、(5)大気中14
50℃で5時間焼成し、多孔化材が消失した多孔質部6
と該多孔質部に積層され、固体電解質膜として機能する
緻密質部5とからなる焼成体4を得た。(6)得られた
焼成体4の前記多孔質部6に、粉体換算で50mg/c
m2 となる量の、電極活性が大きいLa0.7 Sr0.3 M
nO3 をポットミル混練して調製した電極材スラリを含
浸させ、次いで、粉体換算で400mg/cm2 となる
量の、高電気伝導性のLa0.7 Sr0.3 MnO3 をポッ
トミル混練して調製した集電体スラリ(LSMスラリ)
7をそれぞれ含浸させた。その後、(7)これを大気中
1200℃で5時間焼成して固体電解質膜9と、集電体
機能を併せもつ空気側電極10との一体成形体を得た。
(8)次いでこの一体成形体の前記空気側電極10が設
けられていない固体電解質膜9の他方面に、公知の方法
で40vol%のNi−YSZ(ニッケルサーメット)
をポットミル混練して調製した燃料側電極の構成材料ス
ラリを厚さ0.2mmに塗布し、その後、(9)大気中
1200℃で5時間焼成して(10)燃料側電極を形成
して単セルとした。このようにして得られた単セルを多
数積層して燃料電池スタックとし、該燃料電池スタック
を所定の箱体に収納して固体電解質型燃料電池を構成し
た。
成材料である、例えば8mol%のイットリア安定化ジ
ルコニア(以下、YSZという)の0.1〜10μmの
粉末100gに、有機バインダーとして、例えばポリビ
ニルブチラール(PVB)を15g、可塑剤としてジブ
チルフタレート(DBP)を13g、溶媒として、例え
ばトルエンとエタノールの1対1混合液100ccをそ
れぞれ加えて混練してYSZスラリ1を調製する。
(2)次いでポットミル混練して前記調製したYSZス
ラリの粘度を調節した後、該YSZスラリを、縦50m
m、横50mm、厚さ2mmのカーボンフェルトからな
る多孔化材に含浸させ、(3)その後、乾燥して集電体
骨格グリーン体2とした。(4)その後、乾燥した集電
体骨格グリーン体2をスピンコート法によって、すなわ
ち高速回転板に固定し、60rpmの条件で回転させ、
まず前記YSZスラリを調製した際の溶媒のみを滴下し
て集電体骨格グリーン体2を湿潤状態とし、次いで再度
粘度調整した前記YSZスラリ1を滴下して集電体骨格
グリーン体2の片面に電解質膜グリーン体3を形成し
た。次いで、この集電体骨格グリーン体2と電解質膜グ
リーン体3との積層体を乾燥した後、(5)大気中14
50℃で5時間焼成し、多孔化材が消失した多孔質部6
と該多孔質部に積層され、固体電解質膜として機能する
緻密質部5とからなる焼成体4を得た。(6)得られた
焼成体4の前記多孔質部6に、粉体換算で50mg/c
m2 となる量の、電極活性が大きいLa0.7 Sr0.3 M
nO3 をポットミル混練して調製した電極材スラリを含
浸させ、次いで、粉体換算で400mg/cm2 となる
量の、高電気伝導性のLa0.7 Sr0.3 MnO3 をポッ
トミル混練して調製した集電体スラリ(LSMスラリ)
7をそれぞれ含浸させた。その後、(7)これを大気中
1200℃で5時間焼成して固体電解質膜9と、集電体
機能を併せもつ空気側電極10との一体成形体を得た。
(8)次いでこの一体成形体の前記空気側電極10が設
けられていない固体電解質膜9の他方面に、公知の方法
で40vol%のNi−YSZ(ニッケルサーメット)
をポットミル混練して調製した燃料側電極の構成材料ス
ラリを厚さ0.2mmに塗布し、その後、(9)大気中
1200℃で5時間焼成して(10)燃料側電極を形成
して単セルとした。このようにして得られた単セルを多
数積層して燃料電池スタックとし、該燃料電池スタック
を所定の箱体に収納して固体電解質型燃料電池を構成し
た。
【0014】得られた固体電解質型燃料電池を用いて、
1000℃において、酸化剤として空気、燃料として室
温加温の水素を用いて発電テストを行った。結果を図2
に示す。図2から、本実施例によって得られた単電池を
用いて構成した固体電解質型燃料電池は、高性能である
ことが分かる。
1000℃において、酸化剤として空気、燃料として室
温加温の水素を用いて発電テストを行った。結果を図2
に示す。図2から、本実施例によって得られた単電池を
用いて構成した固体電解質型燃料電池は、高性能である
ことが分かる。
【0015】本実施例によれば、固体電解質膜と該固体
電解質膜に積層される空気側電極の骨格とを同一材料で
構成して一体焼成したことにより、両者の収縮過程に差
異が生じないので、仮焼または構成材料の粒度調整等の
前処理を行うことなく、歪み等の発生しない強固な単電
池が得られ、また作成時の歩留まり率も大幅に向上す
る。
電解質膜に積層される空気側電極の骨格とを同一材料で
構成して一体焼成したことにより、両者の収縮過程に差
異が生じないので、仮焼または構成材料の粒度調整等の
前処理を行うことなく、歪み等の発生しない強固な単電
池が得られ、また作成時の歩留まり率も大幅に向上す
る。
【0016】本実施例において、グリーン体とは、電池
の構成材料を成形した、焼成前のものをいい、例えば電
解質膜グリーン体とは固体電解質膜の構成材料であるセ
ラミックスのスラリを所定の方法によって薄膜状に成形
した焼成前のものをいう。スピンコート法における高速
回転板の回転速度およびYSZスラリの粘度を調整する
ことにより、集電体骨格グリーン体表面に形成される電
解質膜グリーン体の厚さを調節することができ、本実施
例ではその厚さを、例えば200μmとした。
の構成材料を成形した、焼成前のものをいい、例えば電
解質膜グリーン体とは固体電解質膜の構成材料であるセ
ラミックスのスラリを所定の方法によって薄膜状に成形
した焼成前のものをいう。スピンコート法における高速
回転板の回転速度およびYSZスラリの粘度を調整する
ことにより、集電体骨格グリーン体表面に形成される電
解質膜グリーン体の厚さを調節することができ、本実施
例ではその厚さを、例えば200μmとした。
【0017】本実施例において、第1回目の焼成で得ら
れた焼成体の多孔質部に電極材料および集電体材料を含
浸させた後の第2回目の焼成は、構成材料の変形を防止
するために、荷重を掛けながら行うことが好ましい。電
極材料と集電体材料の組成は、前者がより電極活性であ
り、後者は高電気伝導性の組成である。本実施例におい
て、空気側電極の骨格を固体電解質膜の構成材料と同一
の材料で形成することが好ましい。一般に空気側電極材
料の線膨張係数はYSZのそれに比べて大きく、電極材
単独でYSZに焼付けることは困難だからである。燃料
側電極膜の骨格を固体電解質膜の構成材料と同一の材料
で一体に形成することは容易であるが、対極の問題が残
ることになる。
れた焼成体の多孔質部に電極材料および集電体材料を含
浸させた後の第2回目の焼成は、構成材料の変形を防止
するために、荷重を掛けながら行うことが好ましい。電
極材料と集電体材料の組成は、前者がより電極活性であ
り、後者は高電気伝導性の組成である。本実施例におい
て、空気側電極の骨格を固体電解質膜の構成材料と同一
の材料で形成することが好ましい。一般に空気側電極材
料の線膨張係数はYSZのそれに比べて大きく、電極材
単独でYSZに焼付けることは困難だからである。燃料
側電極膜の骨格を固体電解質膜の構成材料と同一の材料
で一体に形成することは容易であるが、対極の問題が残
ることになる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、固体電解質膜と該固体
電解質膜に積層される電極および集電体の骨格とを同一
材料で構成し、一体として焼成することにより両者の収
縮工程を制御する必要がなくなり、強固な焼結体が得ら
れ、しかも製作時の歩留まり率が向上するので、製作コ
ストを大幅に低減することができる。また電極材料およ
び集電体材料を含浸させた後、第2回目の焼成を行うよ
うにしたことにより、一体焼成体の強度を損なうことな
く集電体としての機能を有する電極膜を形成することが
できる。
電解質膜に積層される電極および集電体の骨格とを同一
材料で構成し、一体として焼成することにより両者の収
縮工程を制御する必要がなくなり、強固な焼結体が得ら
れ、しかも製作時の歩留まり率が向上するので、製作コ
ストを大幅に低減することができる。また電極材料およ
び集電体材料を含浸させた後、第2回目の焼成を行うよ
うにしたことにより、一体焼成体の強度を損なうことな
く集電体としての機能を有する電極膜を形成することが
できる。
【図1】本発明の一実施例を示す製作フロー図。
【図2】本発明の一実施例における燃料電池の発電結果
を示す図。
を示す図。
1…YSZスラリ、2…集電体骨格グリーン体、3…電
解質膜グリーン体、4…焼成体、5…緻密質部、6…多
孔質部、7…LSM(集電体)スラリ、8…単セル、9
…固体電解質膜、10…空気側電極(集電体)、11…
燃料側電極。
解質膜グリーン体、4…焼成体、5…緻密質部、6…多
孔質部、7…LSM(集電体)スラリ、8…単セル、9
…固体電解質膜、10…空気側電極(集電体)、11…
燃料側電極。
Claims (1)
- 【請求項1】 固体電解質膜の構成材料スラリの成形体
と電極の構成材料スラリの成形体とを積層して焼成し、
固体電解質膜の表面に電極膜を形成する固体電解質型燃
料電池の単電池製造方法において、前記固体電解質膜の
構成材料スラリを多孔化材に含浸させ、得られたスラリ
含浸体の片面に前記固体電解質膜の構成材料スラリから
なる薄膜を形成し、その後、焼成して固体電解質膜とし
ての緻密質部に、該緻密質部と同一材料からなる多孔質
部が積層された焼成体とし、該焼成体の前記多孔質部に
電極材料および集電体材料を含浸させた後、焼成して集
電機能を有する電極膜を形成し、次いで該集電機能を有
する電極膜と対をなす電極膜を前記緻密質部の他方面に
形成することを特徴とする固体電解質型燃料電池の単電
池製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5336788A JPH07201341A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 固体電解質型燃料電池の単電池製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5336788A JPH07201341A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 固体電解質型燃料電池の単電池製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07201341A true JPH07201341A (ja) | 1995-08-04 |
Family
ID=18302698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5336788A Withdrawn JPH07201341A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 固体電解質型燃料電池の単電池製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07201341A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005228740A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-08-25 | Mitsubishi Materials Corp | 固体酸化物形燃料電池の製造方法 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5336788A patent/JPH07201341A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005228740A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-08-25 | Mitsubishi Materials Corp | 固体酸化物形燃料電池の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |