JPH07200A - スイートポテトシュガーの製造方法 - Google Patents
スイートポテトシュガーの製造方法Info
- Publication number
- JPH07200A JPH07200A JP28810192A JP28810192A JPH07200A JP H07200 A JPH07200 A JP H07200A JP 28810192 A JP28810192 A JP 28810192A JP 28810192 A JP28810192 A JP 28810192A JP H07200 A JPH07200 A JP H07200A
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- Japan
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- sweet potato
- methanol
- sucrose
- juice
- sugar
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- Pending
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- Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 サツマイモの汁液からショ糖（スイートポテ
トシュガー）を製造する。 【構成】 サツマイモから汁液を搾って濃縮し、メタノ
ールでペクチン質や無機塩類を除去してショ糖を析出さ
せる。
トシュガー）を製造する。 【構成】 サツマイモから汁液を搾って濃縮し、メタノ
ールでペクチン質や無機塩類を除去してショ糖を析出さ
せる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はサツマイモの汁液からシ
ョ糖を製造する方法に関するものである。
ョ糖を製造する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ショ糖（シュクロース）は、工業的には
主としてサトウキビ（ケーン）やサトウダイコン（ビー
ト）の汁液から精製されているほか、小規模にはサトウ
カエデやサトウヤシ、ソルガムなどの汁液を煮詰めて製
造されている。
主としてサトウキビ（ケーン）やサトウダイコン（ビー
ト）の汁液から精製されているほか、小規模にはサトウ
カエデやサトウヤシ、ソルガムなどの汁液を煮詰めて製
造されている。
【０００３】サツマイモの汁液にも４〜５％のショ糖が
含まれているが、これまでサツマイモ汁液の利用が考え
られたことはなく、したがってショ糖製造の試みはな
い。
含まれているが、これまでサツマイモ汁液の利用が考え
られたことはなく、したがってショ糖製造の試みはな
い。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】サツマイモの汁液は、
ショ糖含量に対する蛋白質やペクチン質などのコロイド
性物質、および無機塩類などが多い。これらの存在はシ
ョ糖の結晶化を阻害するので、あらかじめ可及的に除去
しておくことが必要である。
ショ糖含量に対する蛋白質やペクチン質などのコロイド
性物質、および無機塩類などが多い。これらの存在はシ
ョ糖の結晶化を阻害するので、あらかじめ可及的に除去
しておくことが必要である。
【０００５】しかし通常のケーンやビート工業で行われ
ている石灰法や炭酸法をサツマイモ汁液に適用しても、
濃縮液は粘調性の高い飴状になってしまい、ショ糖の結
晶化は起こらない。また黒糖のように固化させることも
できない。
ている石灰法や炭酸法をサツマイモ汁液に適用しても、
濃縮液は粘調性の高い飴状になってしまい、ショ糖の結
晶化は起こらない。また黒糖のように固化させることも
できない。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、まずサツマイ
モに凍結〜解凍〜圧搾の一連の操作を加えることによ
り、コロイド物質などが少なく透明度の高い汁液を得る
ことを出発とする。
モに凍結〜解凍〜圧搾の一連の操作を加えることによ
り、コロイド物質などが少なく透明度の高い汁液を得る
ことを出発とする。
【０００７】この汁液を減圧下に濃縮する。最終水分は
１２％ほどが限界である。
１２％ほどが限界である。
【０００８】つぎに濃縮液に少なくとも５倍量以上のメ
タノールを加えて十分に撹拌し、不溶物を分離する。不
溶物はさらにメタノールを加えて撹拌する操作を繰返す
と、不溶物はさらさらした粉状に残る。
タノールを加えて十分に撹拌し、不溶物を分離する。不
溶物はさらにメタノールを加えて撹拌する操作を繰返す
と、不溶物はさらさらした粉状に残る。
【０００９】メタノール液は合一してメタノールを溜去
し、再びメタノールを加えて撹拌する操作を繰返し、生
ずる沈澱物を除く。
し、再びメタノールを加えて撹拌する操作を繰返し、生
ずる沈澱物を除く。
【００１０】メタノールを溜去した最終濃縮物を低温下
に放置すれば、ショ糖の結晶が析出する。結晶に付着す
る母液の除去にも、少量のメタノールによる洗浄が有効
である。析出したショ糖は、常法により精製すれば純シ
ョ糖を得ることができる。
に放置すれば、ショ糖の結晶が析出する。結晶に付着す
る母液の除去にも、少量のメタノールによる洗浄が有効
である。析出したショ糖は、常法により精製すれば純シ
ョ糖を得ることができる。
【００１１】
【発明の作用】サツマイモは凍結することにより、生ず
る氷の結晶で細胞壁が傷つけられ細かい穴があく。した
がって解凍後に圧搾すれば、透明な汁液が容易に得られ
る。
る氷の結晶で細胞壁が傷つけられ細かい穴があく。した
がって解凍後に圧搾すれば、透明な汁液が容易に得られ
る。
【００１２】通常の磨砕により細胞壁を破壊して得られ
る汁液は、ペクチン質などのコロイド物質を多く含むた
め混濁しており、濾過の操作や糖成分の析出などが困難
である。しかし本方法による汁液は透明で、以後の処理
が容易に行なえる。
る汁液は、ペクチン質などのコロイド物質を多く含むた
め混濁しており、濾過の操作や糖成分の析出などが困難
である。しかし本方法による汁液は透明で、以後の処理
が容易に行なえる。
【００１３】濃縮汁液にメタノールを加えると、全体は
少量の水を含むメタノール溶液になる。このわずかに水
を含むメタノールには、ショ糖や脂質などの成分はよく
溶けるが、蛋白質やペクチン質および無機塩類はほとん
ど溶けない。
少量の水を含むメタノール溶液になる。このわずかに水
を含むメタノールには、ショ糖や脂質などの成分はよく
溶けるが、蛋白質やペクチン質および無機塩類はほとん
ど溶けない。
【００１４】したがってこれを繰返すことにより、ショ
糖の結晶化を妨げる物質がほとんど完全に除かれること
になる。最初のメタノール液の水含量は２．５％以下で
あることが望ましい。
糖の結晶化を妨げる物質がほとんど完全に除かれること
になる。最初のメタノール液の水含量は２．５％以下で
あることが望ましい。
【００１５】
【実施例１】冷凍庫（−２５℃）に一夜入れて凍結させ
たサツマイモ（コガネセンガン）を０．５％の亜硫酸水
素ナトリウム水溶液中で解凍したのち、油圧式圧搾機
（理研：Ｐ−１Ｂ）を用いてゆっくり圧搾した。
たサツマイモ（コガネセンガン）を０．５％の亜硫酸水
素ナトリウム水溶液中で解凍したのち、油圧式圧搾機
（理研：Ｐ−１Ｂ）を用いてゆっくり圧搾した。
【００１６】４０％量得られた汁液をコンパクトフィル
ター（内外醸機：６−１６）で濾過し、ロータリーエバ
ポレーター（ヤマト：ＲＥ−７５）により、４５℃で減
圧下に約１２倍に濃縮した。
ター（内外醸機：６−１６）で濾過し、ロータリーエバ
ポレーター（ヤマト：ＲＥ−７５）により、４５℃で減
圧下に約１２倍に濃縮した。
【００１７】この濃縮液２００ｃｃに対し、１ｌのメタ
ノールを加えてよく撹拌し、放置後に傾瀉してメタノー
ル層をとった。
ノールを加えてよく撹拌し、放置後に傾瀉してメタノー
ル層をとった。
【００１８】固形部にはさらに５００ｃｃのメタノール
を加えて同様に処理した。
を加えて同様に処理した。
【００１９】メタノール液は合一して減圧下にメタノー
ルを溜去し、再びメタノール１ｌを加えて生じた沈澱を
除いた。
ルを溜去し、再びメタノール１ｌを加えて生じた沈澱を
除いた。
【００２０】メタノールを溜去すると約１５０ｃｃの粘
性の低い濃縮液が得られた。この液部は冷蔵庫中に置く
と、一夜で全体のほぼ７割が固体状に凝固した。
性の低い濃縮液が得られた。この液部は冷蔵庫中に置く
と、一夜で全体のほぼ７割が固体状に凝固した。
【００２１】傾瀉して母液を除き、細かいショ糖の結晶
約７０ｇを得た。回収率は約５割である。淡い黄褐色で
サツマイモの香りも残っている。
約７０ｇを得た。回収率は約５割である。淡い黄褐色で
サツマイモの香りも残っている。
【００２２】
【発明の効果】ケーンやビートなどからショ糖を結晶さ
せ、純化する方法は工業的に確立されている。しかしそ
れらは一般に大規模な装置や複雑な工程を要し、新たな
素材であるサツマイモ汁液などへの適用はむずかしい。
せ、純化する方法は工業的に確立されている。しかしそ
れらは一般に大規模な装置や複雑な工程を要し、新たな
素材であるサツマイモ汁液などへの適用はむずかしい。
【００２３】またケーンの黒糖やカエデ糖、ヤシ糖など
の製造方法も、サツマイモ汁液の場合はうまく行かな
い。
の製造方法も、サツマイモ汁液の場合はうまく行かな
い。
【００２４】しかし本発明方法は、溶媒としてメタノー
ルだけを使用し、操作も簡単である。またビーカーなど
による実験室的規模からそのまま大きくスケールアップ
もできる。メタノールは繰返し使えるのできわめて経済
的である。
ルだけを使用し、操作も簡単である。またビーカーなど
による実験室的規模からそのまま大きくスケールアップ
もできる。メタノールは繰返し使えるのできわめて経済
的である。
【００２５】サツマイモはとくに南九州で多く栽培され
ている。筆頭の鹿児島県ではその７割が澱粉製造に向け
られているが、現在の澱粉の製造方法では、サツマイモ
の汁液はすべて廃水として捨てている。ショ糖の潜在総
量は７千ｔにも達する。
ている。筆頭の鹿児島県ではその７割が澱粉製造に向け
られているが、現在の澱粉の製造方法では、サツマイモ
の汁液はすべて廃水として捨てている。ショ糖の潜在総
量は７千ｔにも達する。
【００２６】しかし本発明者らの提案している完全利用
方式（特願平３−８５４４３）によれば、サツマイモの
汁液もすべて利用できることになる。したがって汁液か
らのショ糖の精製は、産業的にもきわめて意義が大き
い。
方式（特願平３−８５４４３）によれば、サツマイモの
汁液もすべて利用できることになる。したがって汁液か
らのショ糖の精製は、産業的にもきわめて意義が大き
い。
【００２７】サツマイモの香りをもつスイートポテトシ
ュガーは、甘味料として広く好まれるものと思われる。
ュガーは、甘味料として広く好まれるものと思われる。
Claims (1)
- 【請求項１】 サツマイモに凍結〜解凍〜圧搾の処理を
加えて得た汁液を、水分１５％以下に濃縮し、その５倍
量以上のメタノールを加えて撹拌して生ずる不溶物を除
いたのち、メタノールを溜去してショ糖を析出させる、
スイートポテトシュガーの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28810192A JPH07200A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | スイートポテトシュガーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28810192A JPH07200A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | スイートポテトシュガーの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07200A true JPH07200A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=17725811
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28810192A Pending JPH07200A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | スイートポテトシュガーの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07200A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013094132A (ja) * | 2011-11-02 | 2013-05-20 | Kiyoshi Matsuda | ヤシ花糖菓子及びその製造方法 |
| US8878004B2 (en) | 2002-01-08 | 2014-11-04 | Agrivida, Inc. | Transgenic plants expressing CIVPS or intein modified proteins and related method |
| US9249474B2 (en) | 2009-11-06 | 2016-02-02 | Agrivida, Inc. | Consolidated pretreatment and hydrolysis of plant biomass expressing cell wall degrading enzymes |
-
1992
- 1992-09-14 JP JP28810192A patent/JPH07200A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8878004B2 (en) | 2002-01-08 | 2014-11-04 | Agrivida, Inc. | Transgenic plants expressing CIVPS or intein modified proteins and related method |
| US9474293B2 (en) | 2002-01-08 | 2016-10-25 | Agrivida, Inc. | Transgenic plants expressing CIVPS or intein modified proteins and related method |
| US9888707B2 (en) | 2002-01-08 | 2018-02-13 | Agrivida, Inc. | Transgenic plants expressing CIVPS or intein modified proteins and related method |
| US9249474B2 (en) | 2009-11-06 | 2016-02-02 | Agrivida, Inc. | Consolidated pretreatment and hydrolysis of plant biomass expressing cell wall degrading enzymes |
| JP2013094132A (ja) * | 2011-11-02 | 2013-05-20 | Kiyoshi Matsuda | ヤシ花糖菓子及びその製造方法 |
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