JPH07200078A - 温度制御装置 - Google Patents

温度制御装置

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JPH07200078A
JPH07200078A JP33804793A JP33804793A JPH07200078A JP H07200078 A JPH07200078 A JP H07200078A JP 33804793 A JP33804793 A JP 33804793A JP 33804793 A JP33804793 A JP 33804793A JP H07200078 A JPH07200078 A JP H07200078A
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JP
Japan
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temperature
unit
heating
control
temperature measuring
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Application number
JP33804793A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tanaka
洋志 田中
Kentaro Nakamura
中村  健太郎
Naoto Hisanaga
直人 久永
Tsuyoshi Yamada
強 山田
Shinji Marutani
新治 丸谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Sumco Techxiv Corp
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumco Techxiv Corp, Komatsu Electronic Metals Co Ltd filed Critical Sumco Techxiv Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御過程においても常により均一で、高精度
の温度制御を達成することのできる温度制御装置を提供
する。 【構成】 本発明では、マスターFBにおける測定値P
Vを抑制し、各測定値PVを一致させたまま昇降温させ
るため、各測定値PVの平均値を平均目標値(Ave
SV)とし、マスターFBにおける測定値PVは、Av
e SVに一致するように制御することを考慮し、マス
ターFBにおける測定値PVが目標値PVに到達しよう
とするための制御に対する荷重部における値W1 と、マ
スターFBにおける測定値PVがAve SVに到達し
ようとするための制御に対する荷重部における値W2 と
を設定し、均一温度制御を行うようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度制御装置に係り、
特にその温度制御アルゴリズムに特徴を有する制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ブルドーザなどの車体を塗装する際、塗
装後の乾燥温度が塗装面の状態に大きく影響し、温度勾
配があると、塗装むらを生じることになり、車体表面全
体にわたって均一な温度に制御する必要がある。しかし
ながら、被処理物の形状は複雑であり、また乾燥雰囲気
においては、ガスの流れや、熱の伝導、さらに近くに以
下なる材質の部材が存在するか等によって複雑な干渉系
を形成する。
【0003】そこで、従来、被処理物の温度を均一にす
るために、被処理物の近傍に、複数個の温度測定部を設
置し、これらの温度が等しくなるように制御を行う。こ
の加熱部において、ガスの流れや、熱の伝導、被処理物
の回転等による影響を考慮し、複数の加熱手段を配置し
たものがある。
【0004】ここでは図13および図14に示すよう
に、角柱状の筐体(容器)1とこの筐体1の内部に配設
され車体2を載置する円形のサセプタ3と、このサセプ
タ3を回転するモータ4と、筐体1の外側から加熱する
複数のランプからなる加熱部5と、サセプタ上の複数の
領域に設けられた複数の温度測定手段からなる温度測定
部6とを具備し、制御量演算部10でこの温度測定部6
の測定値に応じて加熱部5の各ランプをフィードバック
制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では各フィードバック(FB)ループが支配する加熱
部によるサセプタ上の温度測定部に与える熱量は図15
に示すようにクリスプ領域となっており、各領域の間に
不連続面が生じることから被処理物上に急俊な温度勾配
がつきやすく、塗布むらが生じたり、塗布膜の膜質が悪
化するおそれがある。
【0006】また、被処理物の雰囲気においては、ガス
の流れや、熱の伝導、さらにサセプタの回転などによ
り、複雑な干渉系となっていることや、また被処理物の
大きさが可変である場合あるいは、被処理物およびサセ
プタを含む反応室の大きさ、さらに加熱部、温度測定部
の設置位置によって性能が変化するというような問題が
ある。
【0007】そこで本発明の第1では、均一で、高精度
の温度制御を達成することのできる温度制御装置を提供
することを目的とする。
【0008】さらに、複数個の温度測定部(例えばce
nter,right,left,front,rea
r)を設置し、これらの温度が等しくなるように制御す
る制御方式として、マスタースレーブ制御方式がある。
このマスタースレーブ制御は、サセプタ上の任意の1つ
(例えばcenter)の温度測定部を含むフィードバ
ックループ(以下FB)をマスターFBとし、他の温度
測定部(right,left,front,rea
r)を含むフィードバックループに対するFBをスレー
ブFBとして動作せしめる。該マスタースレーブ制御の
ブロック図を図16に示す。図16において目標値(S
V),測定値(PV)とする。各FBは温度測定部10
0と、目標値設定部200と、測定値が目標値設定部2
00で設定された目標値に等しくなるように制御量を演
算する制御量演算部300とを具備し、この制御量にし
たがって加熱部等の制御対象400を制御するように構
成されており、この制御システムに目標値を与えると、
これがマスター(center)FBの目標値SVとな
り制御が開始され、それに伴いマスターFBのPVが他
の4つのスレーブFBの目標値(スレーブSV)とな
り、マスターSVに追従するようにスレーブFBは動作
する。
【0009】しかし、被処理物の設置雰囲気において
は、ガスの流れや、熱の伝導、さらにサセプタの回転等
により、複雑な干渉系となっており、複数のPVを一致
させたまま昇降温および整定させることはかなり困難で
ある。例えば、図13および図14に示された装置にお
いて、被処理基板を上面から加熱した場合、ガスの流れ
の影響でrear>center>frontの順番で
温度が上昇しやすくなっている。そこで、マスターFB
をcenterに設定すると、定常状態から設定温度を
上げた場合、centerの測定値PVの上昇率に対し
て、rearのPVの追従性は過剰になる反面、fro
ntのPVは追従できなくなり、温度勾配が生じてしま
うという問題がある。また定常状態から設定温度を下げ
た場合、centerの測定値PVの下降率に対して、
逆にfrontの測定値PVの追従性は過剰になる反
面、rearの測定値PVは追従できなくなり、やはり
温度勾配が生じてしまうという問題がある。これらはマ
スターFBにおける測定値PVの抑制がとれないためで
あり、そのような状況を緩和するため、従来はP(比例
動作)I(積分動作)D(微分動作)を含んだ制御方式
を用いPID定数の調整により対応してきた。
【0010】しかしながら、各測定値PVの状態とし
て、定常状態、設定温度を上げる場合における過渡状
態、設定温度を下げる場合における過渡状態があるが、
その中のある状態において上記PID定数を調整すると
他の状態では最適な制御を達成することができないとい
う問題があった。
【0011】そこで本発明では、制御過程においても、
常により均一で、高精度の温度制御を達成することので
きる温度制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、容器
と、前記容器内に設置された被処理物を、所望の温度に
加熱冷却する複数の加熱冷却部を備えた加熱冷却手段
と、前記容器内の複数の点における温度を測定する複数
の温度測定部を備えた温度測定手段と、前記温度測定手
段の測定結果をフィードバックし、前記温度測定手段の
各温度測定部から得られる測定値が目標値となるように
前記各温度測定部に対応する前記各加熱部を制御する制
御手段とを備えた温度制御装置において、温度測定手段
の測定結果から、前記各温度測定部への前記各加熱冷却
部の影響度を計測する影響度計測手段と、前記影響度度
計測手段の出力に応じて荷重を決定し、各加熱冷却部に
ついてこれらの荷重から制御量を算出し、前記温度測定
手段の各温度測定部から得られる測定値が目標値となる
ように、前記各加熱冷却部をフィードバック制御する制
御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】また本発明の第2では、制御手段が、それ
ぞれ1つの前記加熱冷却部および前記温度測定部に対応
した複数のフィードバック(FB)ループを備え、前記
FBループの1つをマスターFBとし他をスレーブFB
とするマスタースレーブ方式の制御を行うものであり、
マスターFBにおける制御が、マスターFBにおける測
定値PVが目標値SVに荷重W1 で到達しようとする第
1の制御部と、各温度測定部の測定値PVの平均値を平
均目標値(Ave SV)とし、この平均目標値に荷重
W2 で到達しようとする第2の制御部とを具備し、これ
らの荷重が調整可能であるとともに、スレーブFBは、
前記マスターFBの測定値PVに追従するように制御さ
れることを特徴とする。
【0014】本発明の第3では制御手段が、それぞれ1
つの前記加熱冷却部および前記温度測定部に対応した複
数のフィードバック(FB)ループを備え、各FBルー
プが同じ目標値SVとなるように、各測定値PVに応じ
て荷重W1 で到達しようとする第1の制御部と、各FB
における測定値PVの平均値に荷重W2 で到達しようと
するための第2の制御部とで構成され、これらの荷重が
調整可能であることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記の第1の構成によれば、被処理物の配置雰
囲気中のガスの流れや熱の伝導、サセプタの回転等によ
る影響により、温度測定手段の測定値PVが隣接加熱部
から受ける影響を考慮し、各加熱冷却部の温度制御を行
うようにしているため、温度勾配が生じるのを防ぐこと
ができ、その温度分布を均一にすることができるため、
被処理物の信頼性を高めることが可能になる。
【0016】また、影響度は雰囲気温度や設定温度によ
っても変化するため、逐次更新していくようにするとさ
らに制御精度が向上する。
【0017】本発明の第2および第3によれば、被処理
物の配置雰囲気中のガスの流れや熱の伝導、サセプタの
回転等による影響により、複数の測定値PVが別々の比
率で昇降温し、温度勾配が生じるのを防ぐことができ、
被処理物の信頼性を高めることが可能になる。
【0018】なおこの装置は、前述した車の塗装装置の
みならず、パン焼き機能付きオーブンの温度制御、冷蔵
庫、冷凍庫、氷温庫の温度制御装置、冷凍食品解凍機能
の温度制御等にも適用可能である。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明実施例の塗装面乾燥装置に
おける制御回路を示す図、図2は各加熱手段の支配率を
示す図である。
【0021】この塗装面乾燥装置は、図14に示すよう
に、角柱状の乾燥室1とこの乾燥室1の内部に配設され
塗装直後の車体2を載置する円形のサセプタ3と、この
サセプタ3を回転すべくモータ4と、反応炉1の外側か
ら加熱する20ブロックの加熱手段5j (j=1 〜20)
(ここでは上下10本づつ計20本のハロゲンランプ)
からなる加熱部5とから構成され、反応炉内にガスを導
入するとともに、サセプタ上の5つの領域に設けられた
5つの温度測定手段からなる温度測定部6を具備し、こ
の温度測定部6の測定値に応じて加熱部5の加熱手段5
j (j=1 〜20)を制御するようにしたもので、この温度
制御過程において隣接ブロックの指令値による影響を考
慮すべく、荷重調節部7で制御された荷重部8の指令に
従って制御量演算部9で制御量を算出するようにし、均
一な温度制御を行うようにしたことを特徴とする。なお
温度測定部100は放射温度計で構成され、サセプタ裏
面から測定している。
【0022】また荷重調節部7は、雰囲気温度調節部7
01と、影響度計測部702と、影響度の計測を指示す
る影響度計測用指令部703と、荷重学習部704とか
ら構成されている。
【0023】なお荷重部8への指令値は次式で与えられ
る。
【0024】 ここでMV´は加熱部への指令値、MVは制御量演算部
および荷重学習部により求められる制御量、Wは各加熱
部の支配率、jは加熱部の番号である。またgは被処理
物に与える熱量を連続面にするために設置された微小な
値であり、これにより加熱部における指令値が両隣の加
熱部における指令値の影響を受けることになる。また、
関数fはxj を0〜1に変換するものであり、区分線形
関数、ロジスティック関数などがあるが、ここでは、ロ
ジスティック関数を用いるものとする。
【0025】 さらに、各加熱部の各温度測定部に対する影響度をef
fectjkとし、各温度測定部における値をPVk とす
ると となる。ここでkは温度測定部の番号である。
【0026】次にこの装置の動作について説明する。
【0027】図3に全体をフローチャートで示すよう
に、雰囲気温度調節部701で雰囲気温度の調節を行
う。最初に雰囲気温度を例えば200±10℃に設定す
る(ステップ101)。この後影響度の計測を行い(ス
テップ102)、荷重を調節し(ステップ103)、制
御が完了する(ステップ104)。
【0028】まず、雰囲気温度の調節について説明す
る。このステップは温度制御を行う範囲に応じて影響度
が異なるために行うものである。まず、図4にフローチ
ャートを示すように、雰囲気温度調節部701で雰囲気
温度の調節を行う。(ステップ201)。
【0029】すると第1のスイッチAが下側に動作する
とともに第2のスイッチBが上側に動作し、制御量演算
部9および荷重部8からの入力が遮断される(ステップ
202)。
【0030】そして第4のスイッチDが上側に動作し、
影響度計測指令部703からの入力が遮断される(ステ
ップ203)。
【0031】そして設定された温度付近に温度測定部に
よる測定値が到達しているか否かの判断を行い(ステッ
プ204)、到達していると判断された場合は調節を終
了し、到達していないと判断された場合は各加熱部への
指令値が変更され、到達するまで調節が続行される。な
おここで各加熱部への指令値は同等の値とする。
【0032】このようにして雰囲気温度の調節が完了す
ると、影響度の計測を行う。
【0033】まず図5に示すように影響度計測用指令部
703に、影響度計測用指令値を設定する(ステップ3
01)。
【0034】第3のスイッチCが最も左よりの位置に移
動する(ステップ302)。
【0035】そして第4のスイッチDが下側に動作し
(ステップ303)、影響度計測用指令部から一番目の
加熱部に影響度計測用指令値が入力される。
【0036】この状態で各温度測定部における測定値の
変化量を影響度計測部に記憶せしめる(ステップ30
4)。この記憶動作が終了すると第3のスイッチCが右
に1つシフトし加熱部の番号が更新される(ステップ3
05)。このようにして順次各加熱部の各温度測定部へ
の影響度を計測する。そして加熱部番号が20になった
か否かを判断し(ステップ306)、20に到達してい
ないとステップ305に戻る。このようにして計測が終
了すると、計測された変化量を0〜1に規格化し、これ
らを影響度として記憶する(ステップ307)。この変
化量は、各加熱部の温度変化が各温度測定部に与える影
響に起因するものである。
【0037】次に、荷重Wの調節について図6を参照し
つつ説明する。
【0038】まず第1のスイッチAが下側に動作すると
(ステップ401)、荷重学習部704からの入力が荷
重部8に与えられる。そして第2のスイッチBが下側に
動作し(ステップ402)、各加熱部における荷重部か
らの指令値が制御量演算部9に入力される。
【0039】そしてnを0に設定し(ステップ40
3)、測定値PVに対する望ましい値をPVとし、M
Vj(0),PVk (0) として(ステップ404)以下に
示すような最急降下法による繰り返し学習を行う(ステ
ップ405)。
【0040】 ここでεはWを更新するための定数であり、十分に小さ
な正の数であるとする。 十分にEが小さくなったら
(ステップ406)nをインクリメントして(ステップ
407)学習を行う。
【0041】そしてnが5よりも大きいか否かの判断を
行い(ステップ408)、5を越えると第1のスイッチ
Aが上側に動作し(ステップ409)、通常の温度制御
が開始される。
【0042】図2はこの学習による各FBにおける加熱
部5の支配率を示す。このようにして各FBが支配する
加熱部によるサセプタ上の温度測定部6に与える熱量は
連続的な領域をなすことになる。
【0043】このようにして連続的でかつ均一な温度制
御を行うことが可能となる。
【0044】この装置を用いて、車体2をサセプタ3に
載置し、放射温度計でサセプタ裏面の温度を測定すると
ともに、この測定値にもとづいて、加熱手段(上下10
本づつ計20本の赤外線ランプ)の光量を制御し車体温
度を高精度に調整するようになっている。
【0045】ここで車体温度は200〜300℃に設定
される。
【0046】なお、前記実施例では乾燥装置について説
明したが、オーブンのパン焼き機能における温度制御、
冷凍食品解凍機能における温度制御、冷蔵庫、冷凍庫、
氷温庫における温度制御など、種々の温度制御装置に適
用可能である。
【0047】また前記実施例では赤外線ランプを用いた
加熱について説明したが、これに限定されることなく、
抵抗加熱、高周波加熱などにも適用可能である。
【0048】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。
【0049】図7は、本発明実施例のオーブンのスポン
ジケーキ調理機能における制御回路を示す図である。
【0050】この装置は、図8に示すように、容器11
とこの容器11の内部に配設され被調理物であるスポン
ジケーキ種の充填された焼き型12を載置する円形の天
板13と、この天板13を回転するモータ14と、被調
理物を加熱する5つのヒータ15center,15rear,1
front ,15right ,15leftからなる加熱部15と
から構成され、天板13上の5つの領域に設けられた5
つの温度測定手段からなる温度測定部16を具備し、こ
の温度測定部16の測定値に応じて加熱部15のヒータ
15center,15rear,15front ,15right ,15
leftの制御するようにしたもので、この温度制御過程に
おいて中央の温度測定部16centerをマスターFBと
し、他をスレーブFBとして、マスターFBにおける測
定値PVが独走するのを抑制し、各測定値PVを一致さ
せた状態で昇降温させ、各測定値PVの平均値を平均目
標値(Ave SV)とし、マスターFBにおける測定
値PVは、Ave SVに一致するように制御すること
を考慮し、マスターFBにおける測定値PVがSVに到
達するように制御する荷重W1 と、マスターFBにおけ
る測定値PVがAve SVに到達するように制御する
荷重W2 とを調整し、均一な温度制御を行うようにした
ことを特徴とする。なお温度測定部100は放射温度計
で構成され、天板裏面から測定している。
【0051】この制御回路では、従来例の制御回路に加
え、マスターFBに、各測定値の平均値を算出する平均
値演算部500と、目標値に一致するように制御する制
御率を設定する第1の荷重部600と、各測定値の平均
値に一致するように制御する制御率を設定する第2の荷
重部700とを配設し、マスターFBは温度測定部10
0m と、目標値設定部200で設定された目標値SVに
一致するように第1の荷重部600で設定された荷重W
1 と、平均値演算部の出力である各測定値の平均値に一
致するように第2の荷重部700で設定された荷重W2
とによって、制御量演算部300m で加熱手段5center
などの制御対象400m の制御量を演算し、この制御量
に従って加熱手段5centerを制御するように構成されて
いる。
【0052】一方各スレーブFBは、各測定部100
rear,100front ,100right ,100leftの出力
に応じて、目標値に一致するように制御量演算部300
でそれぞれ演算された制御量に従って各加熱手段
rear,5front ,5right ,5leftなどの制御対象4
00を制御するようになっている。
【0053】この制御システムに目標値を与えると、こ
れがマスター(center)FBの目標値SVとなり
制御が開始され、それに伴いマスターFBのPVが他の
4つのスレーブFBの目標値(マスターSV)となり、
マスターSVに追従するようにスレーブFBは動作す
る。
【0054】ここで各FBにおける制御量演算部300
に入力される信号をEとすると、 Ecenter=W1 (SV−PVcenter)+W2 (Ave.
SV−PVcenter) Eright =マスターSV−PVrightleft =マスターSV−PVleftfront =マスターSV−PVfrontrear =マスターSV−PVrear マスターSV=PVcenter ただし、Ave.SVは各測定値PVの平均値であり、
相加平均値,相乗平均値,調和平均値等をとることがで
きるが、ここでは相加平均値をとるものとし、 Ave.SV=1/5(PVcenter+PVright +PV
left+PVfront +PVrearである。 また、図7の平
均値演算部におけるnは5とする。このようにして制御
量の演算がなされ、各加熱部に対して制御量が算出され
る。
【0055】ここで制御量演算部はPID制御方式によ
り演算を行っている。すなわち制御対象の制御量を目標
値にするための制御を行う場合に、PID制御方式が広
く用いられている。これは比例動作、積分動作、微分動
作を含んだ制御方式であり、制御定数としてP定数、I
定数、D定数が使用される。
【0056】比例動作は制御入力(操作量)uが制御偏
差に比例する制御動作であり u=Ke……(1) と現される。ここでKを比例感度(比例ゲイン)とい
い、実際の場合には制御定数Pとして1/Kに相当する
比例体が用いられる。
【0057】また積分動作は制御入力uが制御偏差eの
積分値に比例する制御動作であり、 u=K∫edt…(2) と表される。すなわち制御偏差eに比例した速度で訂正
動作が行われ偏差が残れば必ず積分されるので、残留偏
差sを少なくすることができるという制御特性を有して
いる。
【0058】また、積分動作は制御入力が制御偏差の微
分値に比例する動作であり、 u=Kde/dt…(3) と表される。すなわち、制御偏差速度deに比例した訂
正動作が行われ、偏差の変動を減衰させる作用をなし、
安定化が迅速に行われるという制御特性を有する。
【0059】これらの3つの動作を組み合わせたのがP
ID動作であり、 u=K(e+(1/Ti )∫edt+Td de/dt)……(4) K=1/P:比例感度 Ti =I:積分時間 Td =D:微分時間 と表される。すなわち、制御定数P,I,Dに応じた比
例、積分、微分動作を行うものである。
【0060】以下にこの演算式を示す。
【0061】 このようにしてマスターFBは荷重W1 ,W2 の値を調
節することによりマスターFBにおける測定値PVを目
標値SVに到達させるための制御と、マスターFBにお
ける測定値PVをAve.SVに一致させるような制御
とを良好に行うことが可能になる。
【0062】すなわち、各FBにおける測定値PVを均
一な状態で昇降させることが可能となる。
【0063】この装置を用いて、種の充填された焼き型
12を天板13に載置し、放射温度計で天板裏面の温度
を測定するとともに、この測定値にもとづいて、ヒータ
の発熱量を制御し焼き型内の種の温度を高精度に調整す
るようになっている。
【0064】ここで温度は180〜200℃に設定され
る。パイやシュークリームの焼き上げの場合、加熱途中
で加熱温度を変化するのが望ましい場合があるが、この
ような場合にもかかる制御方式によれば極めて追従性よ
く変化させることができる。また、前記実施例では温度
測定部は天板裏面に設けられた放射温度計で構成した
が、必ずしも焼き型内部温度と等しいわけではなく、実
際のケーキ種との温度差が生じてしまうことがある。そ
こであらかじめ焼き上げに先立ち熱電対付き焼き型をあ
らかじめ設置し、この熱電対の検出値と、放射温度計に
より測定した天板の温度すなわち温度測定部の値とを比
較することにより温度差補正値を求め、実際の工程では
この補正値を用いて補正を行うようにしてもよい。
【0065】この場合の補正工程を含む制御回路を図9
に示す。
【0066】この回路では、図7に示した前記実施例2
の回路の各FBに温度差補正部800を付加したことを
特徴とするもので、他の部分については実施例1の回路
とまったく同様である。この温度差補正部800ではモ
ニタ用の焼き型を用いて、焼き型温度と天板裏面の温度
を測定する放射温度計の測定値との差をあらかじめ求め
ておき、この差を補正する。この温度差補正部800は
測定値の出力と目標値との両方に設置されて、補正を行
う。
【0067】図10は、本発明の第3の実施例の冷蔵庫
の解凍機能における制御回路を示す図である。この装置
は、図11に示すように、解凍室21の外側から加熱す
る5ブロックの加熱手段25center(A),25
rear(B),25front (C),25right (D),2
left(E)からなる加熱部25とから構成され、サセ
プタ上の5つの領域に設けられた5つの温度測定手段か
らなる温度測定部26を具備し、この温度測定部26の
測定値に応じて加熱部25の加熱手段25center,25
rear,25front ,25right ,25leftの5つを制御
するようにしたもので、この温度制御過程において、こ
こでは特にマスターFBを設けることなく、複数のFB
のそれぞれに同じSVを与え、各PVがSVに到達する
ように制御するとともに、各FBの測定値PVを一致さ
せた状態で昇降温させるべく、各測定値PVの平均値を
マスターSVとし、各PVがSVに到達するように制御
する荷重W1 と、各測定値PVがマスターSVに到達す
るように制御する荷重W2 とを調整し、均一な温度制御
を行うようにしたことを特徴とする。
【0068】この制御回路では、従来例の制御回路に加
え、各測定値の平均値を算出する平均値演算部500
と、目標値に一致するように制御する制御率を設定する
第1の荷重部600と、各測定値の平均値に一致するよ
うに制御する制御率を設定する第2の荷重部700とを
配設し、各FBは温度測定部100と、目標値設定部2
00で設定された目標値SVに一致するように第1の荷
重部600で設定された荷重W1 と、平均値演算部の出
力である各測定値の平均値に一致するように第2の荷重
部700で設定された荷重W2 とによって、制御量演算
部300で加熱手段25centerなどの制御対象400の
制御量を演算し、この制御量に従って各加熱手段25を
制御するように構成されている。
【0069】この制御システムに目標値SVを与える
と、これが各FBの目標値SVとなり制御が開始され、
各FBがSVに一致するように荷重W1 で制御されると
共に、各FBの測定値PVの平均値をマスターSVと
し、このマスターSVに一致するように荷重W2 で制御
され、各FBは動作する。
【0070】ここで各FBにおける制御量演算部300
に入力される信号をEとすると、 Ecenter=W11(SV−PVcenter)+W21(マスター
SV−PVcenter) Eright =W12(SV−PVright )+W22(マスター
SV−PVright ) Eleft =W13(SV−PVleft )+W23(マスター
SV−PVleft) Efront =W14(SV−PVfront )+W24(マスター
SV−PVfront ) Erear =W15(SV−PVrear )+W25(マスター
SV−PVrear) ただし、マスターSVとしては各測定値PVの平均値で
あり、相加平均値,相乗平均値,調和平均値等をとるこ
とができるが、ここでは相加平均値をとるものとし、 マスターSV=1/5(PVcenter+PVright PV
left+PVfront +PVrearである。
【0071】また、図10の平均値演算部におけるnは
5とする。このようにして制御量の演算がなされ、各加
熱部に対して制御量が算出される。
【0072】次に、実施例3の変形例として、実施例3
において補正工程を含む制御回路を図12に示す。
【0073】この回路では、図10に示した前記実施例
3の回路の各FBに温度差補正部800を付加したこと
を特徴とするもので、他の部分については実施例2の回
路とまったく同様である。この温度差補正部800で
は、被調理物の温度と放射温度計の測定値との差をあら
かじめ求めておき、この差を補正する。この温度差補正
部800は測定値の出力と目標値との両方に設置され
て、補正を行う。
【0074】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、高精度でかつ均一な温度制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の制御回路を示す図
【図2】各FBにおける各加熱部の支配率を示す図
【図3】同実施例の制御回路の全体動作の概要を示すフ
ローチャート図
【図4】雰囲気温度調節工程を示すフローチャート図
【図5】影響度計測工程を示すフローチャート図
【図6】荷重調節工程を示すフローチャート図
【図7】本発明の第2の実施例の制御回路を示す図
【図8】同実施例のオーブンを示す図
【図9】同装置の制御回路の変形例を示す図
【図10】本発明の第3の実施例の制御回路を示す図
【図11】同実施例の解凍装置を示す図
【図12】本発明の第3の実施例の制御回路の変形例を
示す図
【図13】従来例の制御回路を示す図
【図14】本発明の第1の実施例の温度測定部を示す図
【図15】従来例の各FBにおける各加熱部の支配率を
示す図
【図16】従来例の制御回路を示す図
【符号の説明】
1 反応炉 2 ウェハ 3 サセプタ 4 モータ 5 加熱手段 6 温度測定部 7 荷重調節部 8 荷重部 9 制御量演算部 11 容器 12 被調理物 13 天板 14 モータ 15 加熱手段 16 温度測定部 21 容器 22 被調理物 23 サセプタ 24 モータ 25 加熱手段 26 温度測定部 100 温度測定手段 200 目標値設定部 300 制御量演算部 400 制御対象 500 平均値演算部 600 第1の制御部 700 第2の制御部 800 温度差補正部 701 雰囲気温度調節部 702 影響度計測部 703 影響度計測用指令部 704 荷重学習部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 強 神奈川県平塚市南豊田197−17−105 (72)発明者 丸谷 新治 神奈川県平塚市山下726−5−401

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器と、 前記容器内に設置された被処理物を、所望の温度に加熱
    冷却する複数の加熱冷却部を備えた加熱冷却手段と、 前記容器内の複数の点における温度を測定する複数の温
    度測定部を備えた温度測定手段と、 前記温度測定手段の測定結果をフィードバックし、前記
    温度測定手段の各温度測定部から得られる測定値が目標
    値となるように前記各温度測定部に対応する前記各加熱
    部を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段が、それぞれ1つの前記加熱冷却部および
    前記温度測定部に対応した複数のフィードバック(F
    B)ループを備え、前記FBループの1つをマスターF
    Bとし他をスレーブFBとするマスタースレーブ方式の
    制御手段であり、 マスターFBにおける制御が、マスターFBにおける測
    定値PVが目標値SVに荷重W1 で到達しようとする第
    1の制御部と、 各温度測定部の測定値PVの平均値を平均目標値(Av
    e SV)とし、この平均目標値に荷重W2 で到達しよ
    うとする第2の制御部とを具備し、これらの荷重が調整
    可能であるとともに、 スレーブFBは、前記マスターFBの測定値PVに追従
    するように制御されることを特徴とする温度制御装置。
  2. 【請求項2】 容器と、 前記容器内に設置された被処理物を、所望の温度に加熱
    冷却する複数の加熱冷却部を備えた加熱冷却手段と、 前記容器内の複数の点における温度を測定する複数の温
    度測定部を備えた温度測定手段と、 前記温度測定手段の測定結果をフィードバックし、前記
    温度測定手段の各温度測定部から得られる測定値が目標
    値となるように各前記加熱冷却部を制御する制御手段と
    を備え、 前記制御手段が、それぞれ1つの前記加熱冷却部および
    前記温度測定部に対応した複数のフィードバック(F
    B)ループを備え、 各FBループが同じ目標値SVとなるように、各測定値
    PVに応じて荷重W1 で到達しようとする第1の制御部
    と、 各FBにおける測定値PVの平均値に荷重W2 で到達し
    ようとするための第2の制御部とを具備し、これらの荷
    重が調整可能であることを特徴とする温度制御装置。
  3. 【請求項3】 容器と、 前記容器内に設置された被処理物を、所望の温度に加熱
    冷却する複数の加熱冷却部を備えた加熱冷却手段と、 前記容器内の複数の点における温度を測定する複数の温
    度測定部を備えた温度測定手段と、 前記温度測定手段の測定結果から、前記各温度測定部へ
    の前記各加熱冷却部の影響度を計測する影響度計測手段
    と、 前記影響度度計測手段の出力に応じて荷重を決定し、各
    加熱冷却部についてこれらの荷重から制御量を算出し、
    前記温度測定手段の各温度測定部から得られる測定値が
    目標値となるように、前記各加熱冷却部をフィードバッ
    ク制御する制御手段とを備えたことを特徴とする温度制
    御装置。
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