JPH0719950Y2 - 動力舵取装置の油圧反力装置 - Google Patents

動力舵取装置の油圧反力装置

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JPH0719950Y2
JPH0719950Y2 JP15019887U JP15019887U JPH0719950Y2 JP H0719950 Y2 JPH0719950 Y2 JP H0719950Y2 JP 15019887 U JP15019887 U JP 15019887U JP 15019887 U JP15019887 U JP 15019887U JP H0719950 Y2 JPH0719950 Y2 JP H0719950Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、動力舵取装置において車輌の走行速度や操舵
角度等といった車輌の各種走行条件に応じた適切な操舵
力を得るための油圧反力装置の改良に関する。
〔従来の技術〕
たとえば自動車のハンドル操作力(操舵力)を軽減する
ための動力舵取装置において、運転者の舵取操作に応じ
た操舵力や操舵角度、さらには車速などを始めとする車
輌の各種走行条件に応じて制御される油圧反力を用いて
舵取ハンドルに適当な剛性(操舵反力)を与えるように
した油圧反力装置が、たとえば特開昭49-102092号公
報、特公昭54-9368号公報、特開昭59-230863号公報等に
よって従来から多数提案されている。この種の油圧反力
装置は、一般に、動力舵取装置における流路切換用の回
転弁を構成する入、出力軸のいずれか一方に反力ピスト
ンやボール等の係合子を設けるとともに、これに対向し
て他方軸側に反力アームやくぼみ等による反力受部を設
け、かつ上述した係合子の外方端側に油圧反力室を形成
してなる構成とされている。そして、上述した油圧反力
室に対し車速や操舵角度等に応じた反力油圧を供給する
ことでその圧力に応じた圧接力をもって前記係合子を反
力受部に対し押付け、入、出力軸間に所要の拘束力を生
じさせることで、適切な操舵反力を得て車輌の走行条件
に適合する操舵操作が可能となるものである。すなわ
ち、車輌停車中の据切り時や低速走行中の操舵時には、
大きな操舵補助力を出力し軽快な舵取操作を可能とし、
一方高速走行中には運転者に不安感を与えない程度の手
応え感のある舵取操作が可能となるように操舵補助力を
小さくして操舵力を増大させ、舵取ハンドルに剛性感を
もたせ、直進時の安定性等を確保することが必要とされ
る。このような制御は操舵角度が大きいときにも同様に
必要である。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、上述した従来装置において、装置全体、特に
径方向での小型化を図るためには、環状を呈する反力ピ
ストンを入、出力軸上で軸線方向に摺動自在に支持させ
ることが望ましい。これは、このような反力ピストンを
用いると、従来一般的な軸外周に突設した反力アームの
回転方向両側に反力ピストンを設けたり、軸外周で求心
方向に移動可能な状態で反力ピストンを設ける構成によ
るものに比べ、径方向の小型化を図れるとともに、反力
ピストンの受圧面積を増大させ反力油圧発生源として相
対的に低圧源を利用し、各部の構成の簡素化が可能とな
る等の理由から容易に理解されよう。
そして、このような軸線方向に摺動動作する反力ピスト
ンを用いて油圧反力を入、出力軸間に与えるためには、
この反力ピストンを支持した一方軸端部に設けたフラン
ジ部にボールを移動可能に保持させ、このボールを軸線
方向に押圧することで他方軸側の反力受部に係合させる
ような構成とすることが考えられているが、この場合に
若干の問題を生じている。すなわち、この種の油圧反力
装置において入、出力軸の径方向での小型化を達成する
には、反力ピストンの外径寸法を小さくするとともにこ
のピストンで押圧されるボールのフランジ部上での保持
位置を軸心寄りにし、このフランジ部の径寸法をも小さ
くすることが必要であるが、このような構成によれば、
フランジ部に穿設されるガイド孔へのボールの出入れが
問題となる。これを詳述すると、この種の油圧反力装置
によれば、前記フランジ部と反力受部とが近接して対向
するように入、出力軸を予め組立てて準備し、かつこの
組立体に対しフランジ部の反力ピストン側からガイド孔
内にボールを出入れし得るような構成としなければなら
ない。そして、このような場合において、上述したよう
な入、出力軸の径方向での小型化を達成するためにフラ
ンジ部でのガイド孔によるボール保持位置を軸心寄りに
するには、このフランジ部に形成されるガイド孔を反力
ピストン側において軸外周部よりも軸心寄りに連通させ
てボールの出入れが行なえるようにする溝部を、反力ピ
ストンを支持する一方軸外周部に前記フランジ部に連続
して形成することが必要とされる。
しかし、このような構成を採用するにあたっては、この
一方軸外周部に沿って軸線方向に摺動動作される環状の
反力ピストンの適切かつ円滑な動きを得るうえで問題を
生じる。
すなわち、上述したようなガイド孔の反力ピストン側に
おいて連通する溝部としては、一方軸外周部周りに環状
に形成することが一般的である。しかしながら、このよ
うな環状溝部を形成すると、反力ピストンを軸外周部に
沿って軸線方向に摺動動作させ、フランジ部に接近、離
間させた場合に、この反力ピストンの内周部での軸線方
向ガイド長さが確保し得なくなる。これは、この反力ピ
ストンは、軸外周部上で軸線方向にガイドされて摺動動
作することから、フランジ部近傍では環状溝部の存在に
よってその軸線方向での長さ分(溝部の幅寸法)だけの
ガイドなしの部分が生じるためである。
そして、このような状況下では、場合によっては、反力
ピストンが傾動したり、前記環状溝部の側縁部分でこじ
りを生じたりし、適切かつ円滑な反力ピストンの動きを
得ることができない等という問題を生じてしまうもの
で、このような問題点を解決し得る対策を講じることが
必要とされている。
さらに、上述したようなボールおよびフランジ部でのガ
イド孔は、その加工時において径寸法がばらつくことを
避けられないという事実もある。そして、このような場
合には、組立時において個々のガイド孔に適合するボー
ルを順次交換しながら選択しなければならないものであ
り、このようなボールの個々のガイド孔からの出入れを
簡単に行なえることも望まれる。
本考案はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
上述したような径寸法のばらついているボールのガイド
孔からの出入れを簡単に行ない、装置の組立性を向上さ
せ得る一方、装置の径方向での小型化を図り、しかも反
力ピストンの安定した軸線方向での動作状態を確保し、
装置性能の安定化等を満足し得る動力舵取装置の油圧反
力装置を得ることを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕 上述した要請に応えるために本考案に係る動力舵取装置
の油圧反力装置は、入、出力軸の一方に設けたフランジ
部に軸線方向に貫通して形成されて他方軸の反力受部に
係合するボールを保持する複数のガイド孔の内方端部分
を、フランジ部上で環状を呈する反力ピストンを軸線方
向に沿って摺動自在に支持する一方軸外周部よりも軸心
寄りに位置するようにずらして形成するとともに、これ
ら各ガイド孔に連通するように反力ピストンを支持する
一方軸外周部のフランジ部他側面側に近接する部分を周
方向において部分的に切欠き形成することにより、それ
ぞれ対応するガイド孔からのボールの出入れ可能とする
複数の逃げ溝を、その溝底部分がガイド孔内方端よりも
一方軸の軸心寄りに位置する形状をもって設けたもので
ある。
〔作用〕
本考案によれば、複数のボールを保持する複数のガイド
孔をフランジ部の軸心寄りにずらして形成し、径方向の
小型化を図るとともに、このガイド孔からのボールの出
入れは一方軸外周部でフランジ部に近接して周方向の各
ガイド孔に対応する部分に部分的に切欠き形成した逃げ
溝からそれぞれ簡単に行なえ、しかも反力ピストンの一
方軸外周部上でのガイド長さは、前記逃げ溝を周方向に
おいて部分的に形成したフランジ部近くの軸外周部分を
も含めて、必要かつ充分に確保し、その安定した摺動動
作を得ることが可能である。
〔実施例〕
以下、本考案を図面に示した実施例を用いて詳細に説明
する。
第1図ないし第5図は本考案に係る動力舵取装置の油圧
反力装置の一実施例を示すものであり、これらの図にお
いて、まず、動力舵取装置におけるパワーステアリング
本体部の概略構成を第4図および第5図等を用いて簡単
に説明すると、符号10は図示しない舵取ハンドル側に連
結される入力軸(スタブシャフト)、11はこの入力軸10
の左端側にトーションバー12を介して連結されるととも
に図示しない舵取リンク機構を構成するラック13と噛合
するピニオン11aを有する出力軸(ピニオン軸)で、こ
れら両軸10,11はその操舵方向に適宜回転操作される。
なお、これら入力軸10、出力軸11間には、周知の通り、
一定角度以上回動されることで当接し両軸10,11を連結
するフェールセーフ機構が付設されている。
また、パワーステアリング本体部を構成するボディ14,1
5内で上述した両軸10,11には、回転式流路切換弁16を構
成するロータ17およびスリーブ18がそれぞれ一体的に設
けられ、その相対的な回転変位で図示しないオイルポン
プP、オイルタンクTとパワーシリンダの左、右シリン
ダ室(C1,C2)との間の流路切換えを行なうように構成
されている。なお、このような回転式流路切換弁16の構
成および動作等は従来から周知の通りで、その詳細な説
明は省略する。
20は流路切換弁16を構成するロータ17およびスリーブ18
と一体的な入、出力軸10,11間に設けられた本考案に係
る油圧反力装置で、この油圧反力装置20は、第1図およ
び第3図等からも明らかなように、出力軸11に設けられ
たフランジ部21に等配して形成され軸線方向に貫通され
ている複数個(本実施例では三個)のガイド孔22と、こ
れら各ガイド孔22内で軸線方向にのみ摺動自在に保持さ
れた同数のボール23と、これら各ボール23が係合する回
転方向両側が傾斜面24a,24aとされている係合凹部24を
有し入力軸10に前記フランジ部21の一側面と対向して設
けられた反力受部25と、前記フランジ部21の他側面側で
出力軸11の外周部に形成された油圧反力室26と、この油
圧反力室26内に前記入、出力軸10,11と同軸上で摺動自
在に保持され前記各ボール23を反力受部25の係合凹部24
内にそれぞれ押圧し反力油圧に応じた拘束力を入、出力
軸10,11間に作用せしめる環状を呈する一個の反力ピス
トン27とによって構成されている。
なお、図中28は前記油圧反力室26の他端側をシールする
ために出力軸11外周部にわずかな油密クリアランスをも
って嵌装されたシール部材で、その外周部にはボディ14
との間をシールするシールリング28aが設けられてい
る。しかし、このようなシール部材28を省略し、図中29
で示すオイルシールでシールしてもよいことは勿論であ
る。また、図中30は油圧反力室26内に配設され反力ピス
トン27を常時ボール23側に付勢してボール23の無用な移
動を阻止するセットスプリングとしての波状ばねであ
る。
さて、本考案によれば、上述した構成による油圧反力装
置20において、環状を呈する反力ピストン27により入力
軸10側の複数の反力受部25に押圧される複数個のボール
23を保持する各ガイド孔22の内方端部分を、出力軸11側
のフランジ部21上で反力ピストン27を支持する軸11外周
部分よりも軸心寄りに位置するようにずらして形成する
とともに、これら各ガイド孔22に連通するように前記反
力ピストン27を支持する出力軸11外周部上で前記フラン
ジ部21に近接する部分を周方向での等配された位置で部
分的に切欠き形成することにより、それぞれに対応する
ガイド孔22からのボール23の出入れを可能とする逃げ溝
40を、その溝底部分がガイド孔22よりも軸11の軸心寄り
に位置する形状をもって設けたところに特徴を有してい
る。
そして、このような構成によれば、各ボール23を保持す
るガイド孔22をフランジ部21の軸心寄りにずらして形成
しているため、このフランジ部21の外径寸法を小さくし
かつこれに合わせた外径寸法で反力ピストン27を形成
し、入、出力軸10,11上の隣接した位置に付設される回
転式流路切換弁16のスリーブ18外径寸法と略々同一径と
することができ、これにより油圧反力装置20部分での径
方向での小型かつコンパクト化を達成し得るものであ
る。
さらに、本考案によれば、上述したような径方向での小
型化が可能となるとともに、反力ピストン27の軸線方向
でのガイド長さを、前記逃げ溝40を周方向における等配
位置に部分的に形成したフランジ部21近くの軸11の外周
部分をも含めて、適切かつ充分に確保することができ
る。これにより、従来のように反力ピストン27が傾動し
たりその内周部が軸側とこじったりする等の問題は一掃
され、常に適切かつ確実でしかも安定した摺動動作を得
て、反力ピストン27の動作性能を安定化させ得るといっ
た利点もある。
これは、反力ピストン27の軸線方向でのガイド長さを、
フランジ部21近くにおいても軸11外周部の逃げ溝40が設
けられていない部分で確保し得るためで、さらにこの逃
げ溝40の存在により各ガイド孔22からボール23をそれぞ
れ反力ピストン27側で出入れすることが、きわめて簡単
かつ適切に行なえ、これにより径寸法等にばらつきがあ
る各ガイド孔22へのボール23のそれぞれの組込みもきわ
めて簡単に行なえる等の利点もある。
また、上述した本実施例構造によれば、ボディ14内で軸
線方向に移動される一個の環状を呈する反力ピストン27
の右端部が油圧反力室26内に臨み油圧反力を受ける受圧
面とされているため、径方向において必要最小限のスペ
ース内で受圧面積を従来に比べて増大させることがで
き、これによりこの装置20付設部分での小型かつコンパ
クト化を達成し得るとともに、相対的に所要の油圧反力
を得るための油圧発生源を小さくし得る等の利点があ
る。
さらに、本実施例では、反力ピストン27による軸線方向
での推力を入力軸11側の反力受部25に伝達するために、
三個のボール23を、出力軸12側のフランジ部21に対し12
0°毎に等配して保持させ、反力ピストン27に対する接
触点が常に同一平面上に位置する三点接触状態としてお
り、これにより三個のボール23に対し反力ピストン27端
部を均等に面接触させ、これら全てのボール23を介して
油圧反力を反力受部25側に作用させ得るものである。特
に、ボール23やこれを保持するガイド孔22、さらにはそ
の係合凹部24等が、加工精度等の理由から、わずかでは
あるがその径寸法が異なっているため、ピストン27の各
ボール23に対する当り位置が軸線方向においてずれ易い
が、本実施例では、三個のボール23を介しての三点接触
であるため、このような位置ずれを吸収し反力ピストン
27を追随させて動作させ得るもので、ピストン27からの
推力をボール23を介して反力受部25に対し周方向で均等
な力として作用させ、入、出力軸に対し無用な曲げ力等
が作用したりする等の問題はなくなり、装置性能面で優
れている。
また、本実施例によれば、車速等といった車輌の各種走
行条件に応じて適宜供給される反力油圧により軸線方向
右側に移動されるピストン27左端部で出力軸11側のガイ
ド孔22内のボール23を入力軸10側の反力受部25の係合凹
部24内に係入するように軸線方向に押圧し得るものであ
り、これにより油圧反力による所要の拘束力が得られ、
入、出力軸10,11間での相対的な回転状態を適宜拘束
し、必要とされる操舵反力を得て適切な操舵力制御を行
なうことが可能となるもので、容易に理解されよう。そ
して、この場合において、ボール23は、ガイド孔22や係
合凹部24の傾斜面24a、さらにはピストン27端面にころ
がり接触で接触することから、摺動抵抗等が小さく摩擦
力の発生が少なく、これによりシールリングを付設する
ことで問題とされる回転方向での摺動抵抗の増加等を相
殺し、流路切換弁16や舵取ハンドルの円滑かつ適切な回
転動作を得ることができる。
また、本実施例によれば、反力ピストン27を、出力軸11
外周部およびボディ14内周部に対しそれぞれ所要のクリ
アランスをもって対向させるとともに、その内、外周部
に一対をなすシールリング27a,27bを設けることで、油
圧反力室26左端側でのシール性を確保した状態で、出力
軸11上を軸線方向に摺動自在に支持するように構成して
いる。このような構成とすると、反力受部25の係合凹部
24に係合するボール23に対し、反力ピストン27がその軸
線方向への位置ずれを吸収して平面接触するような傾斜
動作(フローティング)状態を許容できる。すなわち、
反力ピストン27は、上述したクリアランス分だけ出力軸
11上で傾斜可能に支持されるもので、ボール23の径寸法
や係合凹部24の加工精度等によってボール23との当り面
が軸線と直交する面よりも傾斜したとしても、これに追
随して変位し、反力ピストン27の各ボール23への均等な
接触状態を常に確保し、その結果反力ピストン27の作動
状態を安定化させ得る等の利点がある。ここで、上述し
た反力ピストン27としては、その内周部でのクラアリン
スが外周部よりも小さくなるようにし、出力軸11上での
摺動動作を確保しつつ若干の傾斜が可能で、しかも外周
部側では傾斜時においてボディ14側に干渉しないように
するとよい。また、この反力ピストン27の内、外周部に
設けられるシールリング27a,27bとしては、所要のしめ
代を有し、傾斜時のシール性を確保するとともに、内側
のシールリング27aでは出力軸11上での調心機能をもつ
ようにするとよい。
なお、本考案は上述した実施例構造に限定されず、装置
各部の形状、構造等を、適宜変形、変更することは自由
である。たとえば上述した実施例では、ボール23を出力
軸11側に、係合凹部24を有する反力受部25を入力軸10側
に設けた場合を説明したが、本考案はこれに限定され
ず、入、出力軸10,11を逆に構成してもよく、さらに係
合子としてのボール23等の数も三個に限定されないこと
は容易に理解されよう。
また、上述した実施例では、本考案を特徴づけるボール
23の逃げ溝40として、出力軸11としての円筒体の一部外
周を周方向において部分的に平面状に切欠き形成したも
のを示したが、これに限定されず、たとえば第6図に示
すように、溝底部分が円弧面となるように切欠き形成し
てもよいことは勿論である。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案に係る動力舵取装置の油圧反
力装置によれば、入、出力軸の一方軸に設けたフランジ
部に軸線方向に貫通して形成されてボールをそれぞれ保
持する複数のガイド孔の内方端部分を、フランジ部上で
環状を呈する反力ピストンを支持する一方軸外周部より
も軸心寄りに位置するようにずらして形成するととも
に、これら各ガイド孔に連通するように環状の反力ピス
トンを支持する一方軸外周部のフランジ部他側面側に近
接する部分を周方向において部分的に切欠き形成するこ
とにより、それぞれ対応するガイド孔からのボールの出
入れ可能とする複数の逃げ溝を、その溝底部分がガイド
孔内方端よりも一方軸の軸心寄りに位置する形状をもっ
て設けるようにしたので、簡単かつ安価な構成にもかか
らわず、以下に述べる種々優れた効果を奏する。
すなわち、本考案によれば、複数個のボールを保持する
各ガイド孔をフランジ部の軸心寄りにずらして形成する
ことで、このフランジ径や反力ピストン径等を、回転式
流路切換弁のスリーブ径と略々同等にし、特に径方向で
の小型化を図ることができる。
また、本考案によれば、各ガイド孔からのボールの出入
れは、一方軸外周でフランジ部に近接して周方向の一部
に部分的に切欠き形成されたそれぞれの逃げ溝から簡単
かつ確実に行なえ、ガイド孔やボールの径寸法等にばら
つきがあっても、組立性の面で優れており、しかも反力
ピストンの一方軸外周部上でのガイド長さは、前記逃げ
溝が周方向において部分的に形成されているフランジ部
近くの軸外周部分をも含めて、必要かつ充分に確保し、
その安定した摺動動作を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る動力舵取装置の油圧反力装置の一
実施例を示す要部拡大断面図、第2図(a),(b)は
本考案を特徴づけるボール出入れ用の逃げ溝を説明する
ための出力軸の要部断面図およびそのII-II線断面図、
第3図は入、出力軸による組立状態を説明するための要
部分解斜視図、第4図は動力舵取装置全体の概略断面
図、第5図はそのV−V線断面図、第6図は本考案の変
形例を示す要部断面図である。 10……入力軸、11……出力軸、12……トーションバー、
16……回転式流路切換弁、20……油圧反力装置、21……
フランジ部、22……ガイド孔、23……ボール、24……係
合凹部、24a……傾斜面、25……反力受部、26……油圧
反力室、27……反力ピストン、40……逃げ溝。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】入、出力軸の一方に設けたフランジ部に軸
    線方向に貫通して形成された複数のガイド孔と、 これら各ガイド孔内で軸線方向にのみ摺動自在に保持さ
    れかつ他方軸側に前記フランジ部の一側面にそれぞれ対
    向して設けた複数の反力受部に係合する複数のボール
    と、 これらのボールを前記フランジ部の他側面側から前記反
    力受部に対しての係合方向に押圧することにより反力油
    圧に応じた拘束力を入、出力軸間に作用せしめるように
    前記一方軸外周部上に軸線方向に沿って摺動自在に支持
    された環状を呈する反力ピストンを備えており、 前記各ガイド孔の内方端部分を、フランジ部上で前記反
    力ピストンを支持する一方軸外周部よりも軸心寄りに位
    置するようにずらして形成するとともに、 これら各ガイド孔に連通するように前記反力ピストンを
    支持する一方軸外周部の前記フランジ部他側面側に近接
    する部分を、周方向において部分的に切欠き形成するこ
    とにより、それぞれ対応するガイド孔からのボールの出
    入れ可能とする複数の逃げ溝を、その溝底部分がガイド
    孔内方端よりも一方軸の軸心寄りに位置する形状をもっ
    て設けた ことを特徴とする動力舵取装置の油圧反力装置。
JP15019887U 1987-09-16 1987-09-30 動力舵取装置の油圧反力装置 Expired - Lifetime JPH0719950Y2 (ja)

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