JPH07198995A - 光コネクタ装置 - Google Patents

光コネクタ装置

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JPH07198995A
JPH07198995A JP35100993A JP35100993A JPH07198995A JP H07198995 A JPH07198995 A JP H07198995A JP 35100993 A JP35100993 A JP 35100993A JP 35100993 A JP35100993 A JP 35100993A JP H07198995 A JPH07198995 A JP H07198995A
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JP
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rectangular groove
substrate
optical
rectangular
groove
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JP35100993A
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Atsushi Yamada
厚 山田
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 溝基板に形成される断面矩形溝の溝開口幅
が、たとえ、光ファイバの径よりも広過ぎたとしても、
これを位置精度良好に固定保持できると共に、接続に伴
う光損失が少なく、しかも、光軸合わせを容易になし得
るようにする。 【構成】 表面上に直線状をなす1本の矩形溝25,又
は複数本の平行する各矩形溝25を形成した矩形溝基板
10を設けると共に、該矩形溝基板10上には、少なく
とも一部を該板面に装着固定した弾性手段45によって
支持される押止部材40,又は一側部該板面上に装着固
定して他側部を遊動端にした形状記憶性バネ部材を配置
させた状態とし、該押止部材40,又は形状記憶性バネ
部材の形状回復される遊動端部により、矩形溝25内に
挿入される光ファイバを該矩形溝25内の一方の内側面
25a,もしくは内側面上端縁25a’,及び内底面2
5bに片寄せて弾圧的に押止保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光集積回路に形成され
た光導波路の端面に光ファイバの端面を接続させるため
に用いる光コネクタ装置に関し、さらに詳しくは、装置
本体となる矩形溝基板の矩形溝内に光ファイバを装着固
定して構成する光コネクタ装置に係るものである。整理番号=SUP105
(2)
【0002】
【従来の技術】一般に、光集積回路装置においては、集
積化光スイッチ,集積化光カプラ等の光集積回路に形成
された光導波路の終端に対して光ファイバの端面を接続
することが行なわれる。
【0003】従来のこの種の光導波路と光ファイバとの
接続構成は、光導波路を形成した光集積回路基板と光フ
ァイバを固定保持した溝基板との結合構造体(以下、単
に結合構造体と呼ぶ)として知られており、該結合構造
体は、少なくとも1本以上の断面V字状をなす保持溝を
形成してなる溝基板を本体とし、且つ該保持溝内に光フ
ァイバを固定保持させた光コネクタ装置を設け、光集積
回路基板上の光導波路の端面と光コネクタ装置上の光フ
ァイバの端面とを突き合わせ接続させて構成する。
【0004】而して、前記光導波路の端面と溝基板面の
保持溝内に固定保持された光ファイバの端面とを突き合
わせ接続する際には、該接続される両端面相互の光軸が
一致していない場合、必然的に、その接続不良に伴う光
損失が大きくなることから、可及的に精密な光軸合わせ
を行なうことが必要とされる。即ち、該突き合わせ接続
は、光導波路の端面と光ファイバの端面との相互を仮に
突き合わせた状態で、予め、光導波路あるいは光ファイ
バの何れか一方に光を導波しておき、且つ他方を通して
導波される光の強度をモニタしながら、該光導波路ある
いは光ファイバの端面突き合わせ位置を微動させること
で、光強度が最大になる位置を選択的に検出して設定
し、このようにして光軸合わせを行なうのが通常の態様
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の端面突き合わせ接続構成にあっては、通常の場合、
溝基板面に形成される保持溝,つまり、V溝が、シリコ
ン基板の表面をしかるべ整理番号=SUP105
(3) くマスキングした状態で、異方性エッチング処理するこ
とで形成させており、このような形成手段であることか
ら、どうしても該断面V溝形状の寸法精度が劣るのを避
けられない。特に、複数本のV溝を併設して形成する場
合には、これらの各V溝自体の断面形状寸法及び該各V
溝間相互の間隔寸法等を精度よく揃えるのが極めて困難
であるばかりか、各V溝内に保持される夫々の各光ファ
イバの固定位置が必ずしも一定しない等の点で、その光
軸合わせが頗る厄介であり、必要以上に手間のかかるも
のであった。
【0006】一方、前記保持溝を形成する別の手段とし
て、シリコン基板を砥石等で研磨して所望の矩形溝を得
る方法があるが、このようにして形成される矩形溝で
は、例えば、該矩形溝の幅寸法が大き過ぎて光ファイバ
との間に隙間があると、正確な嵌め込み固定ができず、
又、反対に幅寸法が小さ過ぎると、嵌め込み自体が不能
になる。又、このような研磨によって形成される矩形溝
の場合には、通常、その溝形状の寸法精度が必ずしもよ
くなく、不良品が発生し易いばかりか、嵌め込まれる光
ファイバの固定位置精度が不確かであり、その光軸合わ
せが極めて困難であって時間もかかるという不利があ
る。
【0007】そこで、本発明者は、先に、特願平5−2
67311号によって、寸法精度の高い断面矩形状の保
持溝(以下、矩形溝と呼ぶ)を有する矩形溝基板の製造
方法を開示した。この新たに提案した矩形溝基板の製造
方法においては、先ず、シリコン基板上にエッチング停
止層を形成させた後、該エッチング停止層上に板面結晶
方位(110)のシリコン単結晶による被エッチング層
を積層させておき、次いで、フォトリソグラフィー技術
により、長手方向が前記被エッチング層の(111)面
に平行となる保持溝のフォトレジストパターンを形成
し、且つ該レジストパターンをマスクにした異方性エッ
チング処理によって、側面の結晶方位が(111)面整理番号=SUP105
(4) となる断面矩形状溝を選択的に得るというものである。
【0008】前記矩形溝基板の製造方法によって、寸法
精度の高い矩形溝をエッチング形成するためには、該矩
形溝のエッチングパターンにおける(111)面に平行
な方向からのずれ、及び被エッチング層の板面結晶方位
(110)からのずれとか、フォトリソグラフィーにお
けるフォトレジスト剤の組成,フォトレジスト膜の厚
さ、それに、異方性エッチングのためのエッチング液の
組成,エッチング温度,エッチング時間等の夫々の各エ
ッチング条件等を可及的正確に管理する必要がある。
【0009】即ち、エッチング形成しようとする矩形溝
の深さ方向の寸法精度については、前記エッチング停止
層によって自動的に決定されるために、前記被エッチン
グ層の積層厚さを正確に設定する限り、各エッチング条
件等の変動の影響を受けることが比較的少ないものと云
えるが、一方で、矩形溝の幅方向の寸法精度について
は、該各エッチング条件等の変動の影響をそのままで直
接受けることになって、特に、複数の矩形溝をエッチン
グ形成する場合には、その各溝中心間の寸法こそエッチ
ングパターンと変わりはしないのであるが、処理対象の
各基板毎に、すべての溝幅寸法が一様に広がり過ぎた
り、狭まり過ぎたりする場合が生ずることになる。例え
ば、深さ60μmの矩形溝をエッチング形成する場合、
前記各エッチング条件等を正確に管理しさえすれば、溝
開口幅のエッチングパターンに対する広がりをせいぜい
2μm程度の範囲内に抑え得るのであるが、これが十分
に管理されていないと、該溝開口幅のエッチングパター
ンに対する広がりが10μm程度にまで及ぶことすらあ
る。
【0010】本発明は、このような従来の問題点を解消
するためになされたもので、その目的とするところは、
溝基板に形成される断面矩形溝の溝開口幅が、たとえ、
光ファイバの径よりも広過ぎたとしても、これを位置精
度良好に固定保持できると共整理番号=SUP105
(5) に、接続に伴う光損失が少なく、しかも、光軸合わせを
容易になし得るようにした光コネクタ装置を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る光コネクタ装置は、矩形溝基板面上に
光ファイバを受け入れるのに十分な断面形状の矩形溝を
精度よく形成すると共に、該矩形溝内に挿入される光フ
ァイバを矩形溝内の一方の内側面及び内底面に弾圧的に
片寄せて押止保持させるようにしたものである。
【0012】即ち、本発明の第1の発明は、表面上に直
線状をなす1本の矩形溝,又は複数本の平行する各矩形
溝を形成した矩形溝基板を設けると共に、該矩形溝基板
上には、少なくとも一部を該板面に装着固定した弾性手
段によって支持される押止部材を配置させた状態とし、
該押止部材により、前記矩形溝内に挿入される光ファイ
バを該矩形溝内の一方の内側面,もしくは内側面上端
縁,及び内底面に片寄せて弾圧的に押止保持させたこと
を特徴とする光コネクタ装置であり、又、同光コネクタ
装置において、前記矩形溝基板に板面結晶方位(11
0)のシリコン単結晶基板を用い、前記矩形溝が、前記
シリコン単結晶基板の(111)面に平行して形成され
ることを特徴とするものである。
【0013】本発明の第2の発明は、表面上に直線状を
なす1本の矩形溝,又は複数本の平行する各矩形溝を形
成した矩形溝基板を設けると共に、該矩形溝基板上に
は、少なくとも一側部を該板面上に装着固定して他側部
を遊動端にした形状記憶性バネ部材を配置させ、該バネ
部材の形状回復される遊動端部により、前記矩形溝内に
挿入される光ファイバを該溝の一方の内側面,もしくは
内側面上端縁,及び内底面に片寄せて弾圧的に押止保持
させたことを特徴とする光コネクタ装置であり、又、同
光コネクタ装置において、前記矩形溝基板に板面結晶方
位(110)のシリコン単結晶基板を用い、前記矩形溝
が、前記シリコン単結晶基板の(111)面に平行して
形成されることを特徴とするものである。整理番号=SUP105
(6)
【0014】
【作用】従って、本発明によれば、矩形溝基板上に形成
される矩形溝の開口幅は、たとえ設定幅寸法より大きく
ても、同一基板面での各矩形溝間の間隔が高精度に一定
値を有し、且つ前記矩形溝の溝幅は、たとえ異方性エッ
チング条件が最適でなくても、各矩形溝の中心位置が正
確に保持された相互に同一の溝幅になると共に、各矩形
溝の深さ寸法は高精度に形成されるために、弾性手段で
支持される押止部材,又は形状記憶性バネ部材の何れか
を用いて、光ファイバを該矩形溝内の一方の内側面,も
しくは内側面上端縁,及び内底面に片寄せて弾圧的に押
止保持させることによって、各光ファイバの光軸が、所
定の同一による垂直方向の深さ位置及び水平方向の間隔
位置を保持して固定されるもので、事後に行われる光集
積回路基板の光導波路との接続操作が極めて容易にな
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係る光コネクタ装置の実施例
につき、図1ないし図10を参照して詳細に説明する。
【0016】本説明においては、先ず最初に、図1に示
す第1の発明対応の第1の実施例を適用した矩形溝基板
の製造方法について述べる。
【0017】図1(a) ないし(f) は、本発明の第1の実
施例を適用した矩形溝基板の製造方法,こゝでは、複数
の各矩形溝の形成方法の主要な工程を順次模式的に示す
夫々に断面図である。
【0018】これらの図1に示す実施例各図において、
ベース基板となるシリコン単結晶による支持基板(以
下、単に支持基板と呼ぶ)11は、その板面結晶方位が
(100)面で、表面を鏡面仕上げして準備し、又、処
理対象基板となるシリコン単結晶による種基板(以下、
単に種基板と呼ぶ)12は、その板面結晶方位が(11整理番号=SUP105
(7) 0)面で、同様に、表面を鏡面仕上げして準備する。而
して、前記支持基板11と種基板12とは、先ず、酸素
雰囲気中で夫々の基板面13,14を対向状態に配置さ
せると共に、処理温度1100℃,20分間の熱処理に
より、夫々の表面に厚さ0.26μmの酸化シリコン層
15,16を形成させ(図1(a))、次いで、該酸素雰囲
気,及び温度条件を一定に維持したまま、これらの両者
の鏡面仕上げした各基板面13,14の相互を接触させ
た状態とし、更に、10分間の熱処理により、該基板面
13,14における各酸化シリコン層15,16の相互
が融合して結合され、この場合は、該融合部が厚さ0.
52μmの酸化シリコン埋め込み層(ここでは、前記エ
ッチング停止層に該当する)17となるもので、このよ
うにして所要の矩形溝基板一次素材(以下、基板一次素
材と呼ぶ)18を得る(図1(b))。
【0019】その後、ダイアモンド砥石を用いた研磨装
置により、前記基板一次素材18における種基板12の
端部側表面19をシリコン単結晶部分(以下、SOI層
と呼び、ここでは、前記被エッチング層に該当する)2
0の厚さが64μmになるまで研磨除去し、且つ引続
き、コロイダルシリカを研磨材に用いて、該SOI層2
0の厚さが61±1μmになるまで鏡面研磨すると共
に、更に、干渉式膜厚計による膜厚分布の計測のもと
に、該厚さが57.8±0.1μmになるまで局所研磨
処理して、所要の矩形溝基板二次素材(以下、基板二次
素材と呼ぶ)21を得る(図1(c))。なお、この工程で
の局所研磨処理には、特願平5−175997号で開示
した局所研磨装置を用いた。
【0020】次に、前記基板二次素材21におけるSO
I層20の表面を熱酸化処理して厚さ0.5μmの酸化
シリコンマスク層22を形成した上で、フォトリソグラ
フィー技術により、該酸化シリコンマスク層22上にフ
ォトレジストを塗布し、所要マスクを介した露光転写,
及び現像の各処理をなして、所期の各矩形溝,及び第1
の位置合せマークを夫々にエッチング形成するために、
長手方向が前記シリコ整理番号=SUP105
(8) ン単結晶種基板12,ひいてはSOI層20の結晶方位
(111)面に平行な間隔250μmで、幅125μ
m,長さ30mmの矩形溝形成用の窓部24,及び同様
に第1の合わせマーク形成用の窓部(ここでは図示省
略)をパターニング開口させたフォトレジストパターン
23を形成させ(図1(d))、且つ該レジストパターン2
3をエッチングマスクに用いることによって、この場合
は、HF:NH3F:H2O =1:15:5の組成からなる緩衝
弗酸水溶液中で、前記窓部24を通して露出されている
酸化シリコンマスク層22を選択的にエッチング除去す
る(図1(e))。
【0021】更に、今度は、前記レジストパターン2
3,及び前回のエッチング処理によって残された酸化シ
リコンマスク層22をエッチングマスクに用いること
で、この場合は、濃度50重量%のKOH溶液により、
液温60℃で20分間に亘って前記SOI層20を選択
的にエッチング除去し、このようにして目的とするとこ
ろの相互間隔が250μmで、個々の溝深さが後述する
光ファイバの半径に対応して、これよりも小さい57.
8μm,同様に、溝幅が127μmで、所要全長よりも
長い30mmからなる断面が矩形状をした3列の各矩形
溝,ここでは、前記光ファイバを保持するための各矩形
溝25,及び各第1の位置合わせマーク26を形成さ
せ、且つこれを全幅9mm,全長25mmの単体に切断
成形することで所期通りの矩形溝基板10を得ることが
できた(図1(f))。なお、この工程では、前記酸化シリ
コン埋め込み層17がエッチング停止層として、何らの
エッチングもなされずに作用することが確認され、その
深さ方向のバラツキは、±0.04μm程度に抑えられ
た。
【0022】従って、上記の各工程を経て前記矩形溝基
板10の表面上に夫々形成される各矩形溝25,及び各
第1の位置合わせマーク26は、各溝相互間の間隔及び
平行度,並びに個々の各溝の断面形状が、共に極めて高
精度に維持されると共に、これらの各矩形溝25,及び
各第1の位置合わせマーク26に与えられた諸条件の全
ては、後述する光集積回路基板での各光導波路,及び第
2の位置合わせマーク整理番号=SUP105
(9) に対応する。なお、前記各第1の位置合わせマーク26
については、その形状について何らの制限をも受けるも
のではなく、例えば、案内溝のような形状であっても特
に差し支えはない。
【0023】続いて、上記矩形溝基板10に組み合わせ
て用いられるところの,図2に示す固定部材の製造方法
について述べる。
【0024】図2(a) ないし(f) は、本発明の第1の実
施例による前記矩形溝基板10の各矩形溝25に対し
て、個々の各光ファイバを弾圧的に押止保持して固定す
るための固定部材として用いられる押止部材の形成方法
の主要な工程を順次模式的に示す夫々に断面図である。
【0025】これらの図2に示す各図において、シリコ
ン単結晶による型基板(以下、単に型基板と呼ぶ)31
は、板面結晶方位を(100)面にして準備され、先
ず、該型基板31に対しても、上記の場合と同様に、熱
酸化処理によって表面上に厚さ0.5μmの酸化シリコ
ンマスク層32を形成させた上で、フォトリソグラフィ
ー技術により、フォトレジストを塗布し、所要マスクを
介した露光転写,及び現像の各処理をなして、長手方向
が該型基板31の結晶方位(100)面内で(111)
面に平行な間隔250μm,幅125μm,長さ30m
mの窓部34をパターニング開口させてなるフォトレジ
ストパターン33を形成させ(図2(a))、且つ該レジス
トパターン33をエッチングマスクに用い、HF:NH3F:
H2O =1:15:5の組成からなる緩衝弗酸水溶液中
で、前記窓部34を通して露出されている酸化シリコン
マスク層32を選択的にエッチング除去する(図2
(b))。
【0026】次いで、今度は、前記レジストパターン3
3,及び前回のエッチング処理によって残された酸化シ
リコンマスク層32をエッチングマスクに用いること
で、濃度50重量%のKOH溶液により、液温60℃で
20分間に亘って前記型基板3整理番号=SUP105
(10) 1を選択的にエッチング除去し、このようにして先に述
べた矩形溝基板10における夫々の各矩形溝25に対応
されるところの,相互間隔が250μmで、深さが92
μm,開口幅が125μm,長さが30mmの断面がV
字状をなす3列の各V溝35を選択的に形成させ(図2
(c))、更に、これを濃度15重量%の弗酸水溶液中でエ
ッチング処理して前記酸化シリコンマスク層32を全面
除去し、これによって所期通りのV溝型基板30を得る
(図2(d))。なお、この工程で形成される前記V溝35
の深さのバラツキは、±0.5μmであった。
【0027】引続き、前記V溝型基板30を成形型に用
い、透明エポキシ樹脂を流し込むと共に、これを温度8
0℃,6時間の熱処理によって硬化させることで、所期
の透明エポキシ樹脂層41を形成させ(図2(e))、更
に、これを光ファイバの部分的弾圧押止に必要とされる
大きさ寸法,この場合は、幅5mm,長さ2mmに切断
成形した後、濃度50重量%のKOH溶液を用い、液温
60℃で、これをエッチング処理することにより、該V
溝型基板30の全体が溶解除去される。この結果、残さ
れた透明エポキシ樹脂層41にあっては、前記V溝型基
板30での各V溝35の型形状,寸法がそのままで転写
された3列の各V形突条,ここでは、次に述べる各光フ
ァイバを前記矩形溝25内で部分的に弾圧押止させて固
定保持するための,夫々に斜面部42a及び先端部42
bを有する各V形突条42と、これらの各V形突条42
間にあって、相互間隔が250μmで、深さが92μ
m,開口幅が250μmの各台形溝,つまり同様に、前
記各光ファイバの部分的固定に際して、該各光ファイバ
を部分的に受け入れることになる各台形溝43とが夫々
に形成され、このようにして所期通りの押止部材40を
得るのである(図2(f))。
【0028】従って、上記の各工程を経て形成される固
定部材としての押止部材40は、各V形突条42及び各
台形溝43の相互間隔及び平行度,並びに個々の各部分
の断面形状が、前記矩形溝基板10における各矩形溝2
5の断面形状に対応して、共整理番号=SUP105
(11) に極めて高精度に維持されることになる。
【0029】次に、前記矩形溝基板10への固定部材と
しての押止部材40による各光ファイバの弾圧押止のた
めの組み上げ手順について述べる。
【0030】図3(a),(b),(c) は、前記矩形溝基板10
の各矩形溝25内に夫々の各光ファイバを挿入させた上
で、押止部材40によって弾圧押止させた状態の概要構
成を示す夫々に平面図,側面図,A−A線部の断面図で
あり、図4(a),(b),(c) は、前記矩形溝基板10の各矩
形溝25内への押止部材40による夫々の各光ファイバ
の弾圧押止の各過程を順次模式的に示す夫々に断面説明
図である。
【0031】ここで、前記矩形溝基板10の各矩形溝2
5内への押止部材40を用いた夫々の各光ファイバの弾
圧押止のための組み上げには、該各光ファイバに対する
押止位置に対して押止部材40を安定的に支持するため
の,平面コ字状をなして透明エポキシ樹脂からなり、且
つ該支持を弾性的になし得るようにした弾性保持部材
(この場合は、弾性手段に該当する)45を用いる。
【0032】即ち、該弾性保持部材45は、図3(a),
(b),(c) によって明らかなように、前記矩形溝基板10
の両側表面部に所要位置を占めて適宜接着剤で接着固定
される1対の各固定脚部46,46と、該矩形溝基板1
0と前記押止板部材40との高低差に対応して斜め上方
に延び、且つ所要程度の弾力性を備える各弾性連接部4
7,47と、該各弾性連接部47,47間を連結して設
けられる押止支持部,ここでは、前記押止部材40を押
止位置に弾圧的に担持する押止支持部48とからなって
いる。従って、このように矩形溝基板10上に各固定脚
部46,46を接着固定させた弾性保持部材45では、
その押止支持部48が各弾性連接部47,47に与えら
れる幾許かの弾性の影響を受けることになる。
【0033】整理番号=SUP105
(12) 而して、ここでの組み上げは、先ず、前記矩形溝基板1
0での各矩形溝25の両側表面部における所要位置に対
し、弾性保持部材45の各固定脚部46,46を適宜接
着剤により接着固定させると共に、その押止支持部48
の下面と前記矩形溝基板10の表面との間に、前記各矩
形溝25と各台形溝43,ひいては、各V形突条42と
が相互にほぼ平行される状態で、前記押止部材40を幾
分かの弾圧力の影響下で介在させるが、このままの状態
において、該押止部材40は、各矩形溝25の溝方向に
直交する方向へ、その弾圧力に抗することで移動可能で
ある。つまり、このような前記押止部材40の介在で、
この状態を適宜,顕微鏡(図示せず)によって観察しな
がら、該押止部材40の各台形溝43が前記各矩形溝2
5の中央位置に対応され、且つ各V形突条42の先端部
42bが各矩形溝25間の酸化シリコンマスク層22面
に当接されるように位置移動調節して仮装着させる(図
4(a))。
【0034】次いで、前記矩形溝基板10の各矩形溝2
5内に対しては、所要の各光ファイバ110を夫々に挿
入した上で、該各光ファイバ110の各端部を所定位置
で同一線上に揃えるが、この状態においては、各矩形溝
25の深さ,及び開口幅と各光ファイバ110の直径と
の相対的な関係で、これらの各光ファイバ110の半径
を越える上部側対応の外周相当部が、各矩形溝25の表
面外部に突出されることになる(図4(b))。
【0035】引続き、図中に白抜き矢印で示されている
ように、前記押止部材40を各矩形溝25内に挿入され
ている夫々の光ファイバ110側方向に移動させること
により、各V形突条42の片側斜面部42aが該各光フ
ァイバ110の突出している該当側面に当接され、これ
を該各矩形溝25内の対応する一方の溝内側面25a
側,ここでは、特に内側面上端縁25a’,及び溝内底
面25bに対して、前記弾性保持部材45での各弾性連
接部47,47による弾圧力のもとに押し付けることで
弾圧押止させ(図4(c))、更に、その後、該弾性保持部
材45の押止支持整理番号=SUP105
(13) 部48と押止部材40の該当表面との接触部に、紫外線
硬化性樹脂49を含浸させ、且つ該押止部材40の透明
性をも利用することで、これに紫外線を照射して該部を
固化接着させ、このようにして弾性力を保持したままで
押止部材40を効果的にしかも極めて容易に固定し得る
のである(図3(b),(c))。なお、前記弾性保持部材45
の押止支持部48と押止部材40との接着には、前記紫
外線照射による紫外線硬化性樹脂49のほかにも、例え
ば、熱処理による熱硬化性樹脂等の使用が可能である。
【0036】従って、前記矩形溝基板10の各矩形溝2
5に夫々挿入されている各光ファイバ110に対し、前
記弾性保持部材45によって弾性的に固定保持された固
定部材としての押止部材40を用いる弾圧押止では、夫
々の各端部が一連的に揃えられた各光ファイバ110を
確実且つ効果的に弾圧した状態で固定保持できると共
に、これらの各光ファイバ110は、夫々の各矩形溝2
5内において、対応する一方の溝内側面上端縁25
a’,及び溝内底面25bに押し付けられた状態で弾圧
的に保持されることになる。このために各矩形溝25の
それ自体が高精度に形成されていることとも相俟って、
その固定保持態様を極めて良好且つ高精度で実現し得る
のであり、このようにして目的とする光コネクタ装置1
00を構成することができた。
【0037】次に、前記構成による第1の実施例の光コ
ネクタ装置100と光集積回路基板との接合手順につい
て述べる。
【0038】図5(a),(b) は、本第1の実施例による光
コネクタ装置と光集積回路基板との接合手順を説明する
ための模式的に示す分解斜視図,及び同接合状態を模式
的に示す斜視図であり、又、図6(a),(b) 及び図7(a),
(b) は、同光コネクタ装置と光集積回路基板との位置合
せの態様を模式的に示す夫々に平面説明図及び端面模式
図である。
【0039】整理番号=SUP105
(14) これらの図5ないし図7に示す各図において、光集積回
路基板50には、この場合、3列の各光導波路51が、
一方の表面側から、深さ2.5μm,間隔250μmで
配置されている。ここで、光集積回路基板50として
は、LN(ニオブ酸リチウム;LiNbO3)基板上に各光導
波路51を形成させ、且つ該各光導波路51上に酸化シ
リコン絶縁層,酸化シリコン保護膜(共に図示せず)を
順次に施したものである。又、該光集積回路基板50に
対する第2の位置合せマーク52については、例えば、
長辺長さ50μm,短辺長さ25μmの長方形に形成さ
れていてよく、該長辺は、中心部導波路の中心位置から
正確に1200μmの位置に配置させてあり、該第2の
位置合せマーク52は、例えば、クロム蒸着膜をリフト
オフ法でパターニングして形成した。即ち、先ず、LN
基板表面にフォトレジスト剤を塗布し、且つガラスマス
ク上に描画済みの第2の位置合せマークのエッチングパ
ターンを露光転写,且つ現像することで、フォトレジス
ト層に第2の位置合せマーク対応形状の開口部を形成さ
せ、ついで、該パターンをマスクにして金属クロム膜を
厚さ0.2μm程度真空蒸着させ、その後、フォトレジ
スト剥離剤で下地のレジスト層を除去すればよく、これ
によって開口部対応に第2の位置合せマーク52を高精
度に形成し得るのである。なお、前記光集積回路基板5
0における一方の表面側からの各光導波路51までの深
さは、その製造条件を管理することで、一定値のものが
製造される。
【0040】而して、ここでの組み上げは、先ず、前記
矩形溝基板10の各矩形溝25内に各光ファイバ110
を弾圧押止させた本実施例による光コネクタ装置100
を顕微鏡の移動ステージ(共に図示せず)上に固定する
と共に、その各光ファイバ110の端面(この場合、後
に光出力端となる),より詳しくは、端面中心部のコア
に対して、各光導波路51の端面(同様に、後に光入力
端となる)を突き合わせ得るように仮に重ね合わせた状
態で、光集積回路基板50を適当な固定台(図示せず)
上にワックス等によって固定させ、且つこれらの重ね合
わされた両者間整理番号=SUP105
(15) に、先に述べたのと同様に、後に該両者を接着固定する
ための紫外線硬化性樹脂(図示せず)を含浸させる。な
お、この場合、矩形溝基板10と光集積回路基板50と
の各重ね合わせ面に形成される第1,第2の各位置合わ
せマーク26,52を目安に用いるのが、仮に重ね合わ
せた状態とするのに有利であり、且つ後述するように、
これらの各位置合わせマーク26,52の相互のみの位
置合せもまた可能である。
【0041】次いで、前記各光ファイバ110の内、両
外側の各光ファイバ110a,110bと、前記各光導
波路51の内、両外側の各光導波路51a,51bとの
光軸合わせを下記の手順で行なう。即ち、先ず最初に、
前記第1,第2の各位置合わせマーク26,52を基準
にした目視によって、前記両者の端面相互の突き合わせ
位置を確認操作した後に、引続き、顕微鏡で観察しなが
ら、これらの両者の相対位置を移動ステージの微動調整
によって概ね一直線上に配置させるようにし、且つ前者
の各光ファイバ110a,110bの他方の端面(光入
力端に該当)側に光源を接続して光を導入する。しか
し、この段階では、両者の光軸が未だ完全には一致され
ていないために、該各光ファイバ110a,110bの
突き合わせ端面(光出力端に該当)から放出される光
が、後者の各光導波路51a,51bの突き合わせ端面
(光入力端に該当)には導入されず、従って、その他方
の端面(光出力端に該当)での光点も当然,出現しなか
った。
【0042】続いて、別の顕微鏡(図示せず)を用意し
た上で、前記各光導波路51a,51bの他方の端面
(光出力端)での光点の観察が可能なように、その対物
レンズを配置させると共に、焦点を調節しておき、又、
前記両者の突き合わせ端面を相対的に微動調整させるこ
とによって、前記各光ファイバ110a,110bの突
き合わせ端面(光出力端)から放出される光が、後者の
各光導波路51a,51bの突き合わせ端面(光入力
端)に導入される配置,つまり、両者の光軸が少な整理番号=SUP105
(16) くとも一部で一致する配置を見つける。更に、該顕微鏡
の接眼レンズ位置に対して、光強度検出センサ(図示せ
ず)を配置させることにより、各光導波路51a,51
bの他方の端面(光出力端)から放出される光強度を測
定できるようにした上で、前記位置合せ操作を続け、該
光強度センサによる計測値が最大になる配置,つまりこ
こでは、目的とする両者の光軸が完全に一致した配置を
見出し、その後、該両者の突き合せ位置対応の各部に紫
外線を照射して、前記含浸させた紫外線硬化性樹脂を硬
化させることにより、これらの光コネクタ装置100と
光集積回路基板50,ひいては、各光ファイバ110
a,110bと各光導波路51a,51bとの夫々の各
突き合わせ端面相互を所期通りに接続固定させるもの
で、この光軸合わせの結果、残されている中間部の光フ
ァイバ110cと光導波路51cもまた、同時に正確に
接続されて、目的とする所期通りの光集積回路基板と矩
形溝基板との結合構造体を得ることができた。因に、こ
のようにして接続したときの夫々の光接合損失は、全て
0.5dB以下であった。なお、前記接続固定のために
硬化された紫外線硬化性樹脂の層厚は、おおよそ0.2
μmであった。
【0043】引続き、第1,第2の各位置合わせマーク
26,52のみによる位置合わせについて述べる。ここ
で、前記矩形溝基板10における各矩形溝25及び第1
の位置合わせマーク26のエッチングパターン形成時に
あっては、該矩形溝25の側壁面と第1の位置合わせマ
ーク26の側壁面とが、共に基板の(111)結晶面で
あることから、その異方性エッチング時に略同一量によ
るエッチングを受けて、これらの両者の幅方向の広が
り,つまり、いわゆるオフセット量もまた同一量にな
る。
【0044】従って、前記第1の位置合わせマーク26
については、前記矩形溝25に平行で且つ該矩形溝25
内の光ファイバ110が押圧固定される一方の側壁面2
5a整理番号=SUP105
(17) と、該一方の側壁面25aに対応した側面該当の基準辺
26a位置との相対的位置関係が、常にエッチングパタ
ーンに一致されることになり、該第1の位置合わせマー
ク26の基準辺26aは、該矩形溝25内に押圧固定さ
れる光ファイバ100の光軸位置から正確に一定のオフ
セット量で寸法L(図6(a) 参照)を維持するもので、
この結果、前記光集積回路基板50上の各光導波路51
の光軸との間に同一のオフセット量を保持する同様な第
2の位置合わせマーク52を形成しておき、これらの各
位置合わせマーク26,52の基準辺26a,52aの
相互を位置合わせすることで、各光軸(図7(a),(b) に
黒点で表示)相互を容易に合致させ得るのである。
【0045】即ち、これを換言すると、前記矩形溝基板
10上での第1の位置合わせマーク26の基準辺26a
と、前記光集積回路基板50上での第2の位置合わせマ
ーク52の基準辺52aとを位置合せするのみで、前記
したように光ファイバ100(ないしは光導波路51)
に導波光を導光して光軸合わせを行わなくても、光ファ
イバ100の光軸と光導波路51の光軸とを正確に一致
させることができるという利点がある。なお、前記矩形
溝基板10上での第1の位置合わせマーク26と、前記
光集積回路基板50上での第2の位置合わせマーク52
とは、少なくとも1組あればよいものとも言い得るので
あるが、このように、単に1組のみでは、該第1,第2
の各位置合わせマーク26,52の基準辺26a,52
aの相互を同一直線上に合わせる必要があって、これが
正確に位置合せされていないと、両基板10,50の相
互の重ね合わせ面方向の回転位置ずれを生ずる惧れがあ
るために、その複数組を設けるのがより好ましい。
【0046】次に、図8(a),(b) は、本発明の第2の発
明に対応する第2の実施例を適用した矩形溝基板の各矩
形溝内に光ファイバを挿入させた上で、該各光ファイバ
を固定部材としての形状記憶性バネ部材によって弾圧押
止させた状態の概要構成を示す夫々に平面図,B−B線
部の断面図である。整理番号=SUP105
(18) 又、図9(a),(b),(c) は、同矩形溝基板の各矩形溝内へ
の形状記憶性バネ部材による各光ファイバの弾圧押止の
一例による各過程を順次模式的に示す夫々に断面説明図
であり、図10(a),(b),(c) は、同矩形溝基板の各矩形
溝内への形状記憶性バネ部材による各光ファイバの弾圧
押止の他の例による各過程を順次模式的に示す夫々に断
面説明図である。
【0047】図8(a),(b) において、形状記憶性バネ部
材60としては、この場合、形状回復温度25℃のNi
−Ti系形状記憶合金(いわゆる,ニチノール)製平板
を材料とし、該平板に対して、前記各矩形溝25に対応
した同数の切れ目60aを入れることで、一側部側が一
連に連接され、且つ他側部側が個々に分離して遊動端6
1aにされた各押止バネ部61を形成させたものであ
り、これらの各押止バネ部61に対しては、前記矩形溝
基板10の各矩形溝25(但し、本第2の実施例の場合
は、図9に示す如く、光ファイバ110の外径よりも深
くされた矩形溝であるものとするか、或は図10に示す
如く、矩形溝25間の基板面上にあって、例えば、透明
エポキシ樹脂製のスペーサ27を介在することで同等の
深さにされた矩形溝であるものとする)内に挿入される
各光ファイバ110を、ここでは、各矩形溝25内の対
応する一方の内側面25a,及び内底面25bに対して
弾圧的に押し付け得るように形状記憶させておく。な
お、この場合、形状記憶合金としては、前記Ni−Ti
系の他にもCu系のものを用いることも可能である。
【0048】而して、本第2の実施例においては、先
ず、前記形状記憶性バネ部材60を前記矩形溝基板10
の板面所要位置に接着等の手段で固定して用い(図9
(a),図10(a))ると共に、前記各押止バネ部61を常温
でいくらか逆反りさせて各矩形溝25内を十分に空けた
状態にした上で、顕微鏡による観察の下に、前例の場合
と同様に、これらの各矩形溝25内に夫々の光ファイバ
110を挿入して各端部位置を合わせておき(図9(b),
図10(b))、引続き、該バネ部材60に通電加熱して記
憶形状を回復させることで、この場合は、前記各押止バ
ネ部61の遊動端6整理番号=SUP105
(19) 1aが、前記各矩形溝25内の各光ファイバ110を、
ここでは、該各矩形溝25内の対応する一方の内側面2
5a,及び内底面25bに対して弾圧的に片寄らせた状
態に押し付けて固定させ、このようにして所期通りの光
コネクタ装置100を得た(図9(c),図10(c))。その
後、前例の場合と全く同様にして、該光コネクタ装置1
00に対して光集積回路基板50を位置合せ結合するの
である。
【0049】なお、上記各実施例の説明においては、平
行な複数本,これらの場合は、3本の各光ファイバ10
0を対応される各矩形溝25内に弾圧押止するための光
コネクタ装置について述べたが、該光ファイバが1本,
もしくは2本,ならびに3本以上の場合にも同様に適用
し得るのは勿論である。
【0050】
【発明の効果】以上、各実施例によって詳述したよう
に、本発明によれば、表面上に直線状をなす1本の矩形
溝,又は複数本の平行する各矩形溝を形成した矩形溝基
板を設けて、矩形溝基板上に、少なくとも一部を板面に
装着固定した弾性手段によって支持される押止部材を配
置させ、押止部材により、矩形溝内に挿入される光ファ
イバを溝内の一方の内側面,もしくは内側面上端縁,及
び内底面に片寄せて弾圧的に押止保持させるようにする
か、又は矩形溝基板上に、少なくとも一側部を板面に装
着固定して他側部を遊動端にした形状記憶性バネ部材を
配置させ、バネ部材の形状回復される遊動端により、同
様に、矩形溝内に挿入される光ファイバを溝内の一方の
内側面,もしくは必要に応じて内側面上端縁,及び内底
面に片寄せて弾圧的に押止保持させるようにしたから、
矩形溝基板上に形成される矩形溝の開口幅が設定幅寸法
より大きくても、同一基板面での各矩形溝間の間隔が高
精度に一定値を有すると共に、各矩形溝の中心位置が正
確に保持された相互に同一の溝幅になり、且つ各矩形溝
の深さ寸法も高精度に維持され、結果的に、各光ファイ
バを所定の同一による垂直方向の深さ位置及び水平方向
の間隔位置を高精度に保持して固定することができるの
である。整理番号=SUP105
(20)
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) ないし(f) は、本発明の第1の実施例を適
用した矩形溝基板での各矩形溝の形成方法の主要な工程
を順次模式的に示す夫々に断面図である。
【図2】(a) ないし(f) は、同第1の実施例による矩形
溝基板での各矩形溝に対する光ファイバの弾圧押止のた
めの押止部材の形成方法の主要な工程を順次模式的に示
す夫々に断面図である。
【図3】(a),(b),(c) は、同第1の実施例による矩形溝
基板の各矩形溝内に光ファイバを挿入させた上で、該各
光ファイバを固定部材としての押止部材によって弾圧押
止させた状態の概要構成を模式的に示す夫々に平面図,
側面図,A−A線部の断面図である。
【図4】(a),(b),(c) は、同第1の実施例による矩形溝
基板の各矩形溝内への押止部材を用いた各光ファイバの
弾圧押止過程を順次模式的に示す夫々に断面説明図であ
る。
【図5】(a),(b) は、同第1の実施例による光コネクタ
装置への光集積回路の接合態様を説明するための模式的
に示す分解斜視図,及び同接合状態を模式的に示す斜視
図である。
【図6】(a),(b) は、同第1の実施例による光コネクタ
装置と光集積回路との位置合わせの態様を模式的に示す
夫々に平面説明図である。
【図7】(a),(b) は、同第1の実施例による光コネクタ
装置への光集積回路の接合手段を説明する端面模式図,
及び接合状態の端面模式図である。
【図8】整理番号=SUP105
(21) (a),(b) は、本発明の第2の実施例による矩形溝基板の
各矩形溝内に光ファイバを挿入させた上で、該各光ファ
イバを固定部材としての形状記憶性バネ部材によって弾
圧押止させた状態の概要構成を示す夫々に平面図,B−
B線部の断面図である。
【図9】(a),(b),(c) は、同第2の実施例による矩形溝
基板の各矩形溝内への形状記憶性バネ部材の一例を用い
た各光ファイバの弾圧押止の各過程を順次模式的に示す
夫々に断面説明図である。
【図10】(a),(b),(c) は、同第2の実施例による矩形
溝基板の各矩形溝内への形状記憶性バネ部材の他の例を
用いた各光ファイバの弾圧押止の各過程を順次模式的に
示す夫々に断面説明図である。
【符号の説明】
10 矩形溝基板 11 シリコン単結晶支持基板 12 シリコン単結晶種基板 13,14 基板面 15,16 酸化シリコン層 17 酸化シリコン埋め込み層 18 矩形溝基板一次素材 19 端部側表面 20 SOI層 21 矩形溝基板二次素材 22 酸化シリコンマスク層 23 レジストパターン 24 窓部 25 矩形溝 25a 矩形溝の内側面整理番号=SUP105
(22) 25a’ 矩形溝の内側面上端縁 25b 矩形溝の内底面 26 第1の位置合せマーク 26a 基準辺 27 スペーサ 30 V溝型基板 31 シリコン単結晶型基板 32 酸化シリコンマスク層 33 レジストパターン 34 窓部 35 V溝 40 押止部材 41 透明エポキシ樹脂層 42 V形突条 43 台形溝 45 弾性保持部材 46 取付け脚部 47 弾性連接部 48 押止支持部 49 紫外線硬化性樹脂 50 光集積回路基板 51 光導波路 51a,51b 両外側部の各光導波路 51c 中間部の光導波路 52 第2の位置合せマーク 52a 基準辺 60 形状記憶性バネ部材 60a 切れ目整理番号=SUP105
(23) 61 押止バネ部 61a 遊動端 100 光コネクタ装置 110 光ファイバ 110a,110b 両外側部の各光ファイバ 110c 中間部の光ファイバ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面上に直線状をなす1本の矩形溝,又
    は複数本の平行する各矩形溝を形成した矩形溝基板を設
    けると共に、該矩形溝基板上には、少なくとも一部を該
    板面上に装着固定した弾性手段によって支持される押止
    部材を配置させ、該押止部材により、前記矩形溝内に挿
    入される光ファイバを該溝の一方の内側面,もしくは内
    側面上端縁,及び内底面に片寄せて弾圧的に押止保持さ
    せたことを特徴とする光コネクタ装置。
  2. 【請求項2】 前記矩形溝基板として、板面結晶方位
    (110)のシリコン単結晶基板を用い、前記矩形溝
    が、前記シリコン単結晶基板の(111)面に平行して
    形成されることを特徴とする請求項1に記載の光コネク
    タ装置。
  3. 【請求項3】 表面上に直線状をなす1本の矩形溝,又
    は複数本の平行する各矩形溝を形成した矩形溝基板を設
    けると共に、該矩形溝基板上には、少なくとも一側部を
    該板面上に装着固定して他側部を遊動端にした形状記憶
    性バネ部材を配置させ、該バネ部材の形状回復される遊
    動端部により、前記矩形溝内に挿入される光ファイバを
    該溝の一方の内側面,もしくは内側面上端縁,及び内底
    面に片寄せて弾圧的に押止保持させたことを特徴とする
    光コネクタ装置。
  4. 【請求項4】 前記矩形溝基板として、板面結晶方位
    (110)のシリコン単結晶基板を用い、前記矩形溝
    が、前記シリコン単結晶基板の(111)面に平行して
    形成されることを特徴とする請求項3に記載の光コネク
    タ装置。
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