JPH07195140A - 消失模型鋳造用の塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤 - Google Patents
消失模型鋳造用の塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤Info
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- JPH07195140A JPH07195140A JP5355260A JP35526093A JPH07195140A JP H07195140 A JPH07195140 A JP H07195140A JP 5355260 A JP5355260 A JP 5355260A JP 35526093 A JP35526093 A JP 35526093A JP H07195140 A JPH07195140 A JP H07195140A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本願発明は、消失模型鋳造に用いる塗布剤が塗
られた模型およびその塗布剤に関するものであり、塗布
剤を塗布し乾燥させたとき粒度の小さい骨材を使用して
もガスの通気性に優れた塗布剤が塗られた模型および塗
布剤を得ること。 【構成】「消失模型鋳造用の模型であって、該模型の表
面に塗布する塗布剤を乾燥させたときに、該塗布剤に微
細なクラックが適量発生するようなして該クラック部位
からのガス抜きを実施すると共に小さな粒子のなめらか
な肌による保護で鋳肌面をきめこまかにする構成」にあ
る。
られた模型およびその塗布剤に関するものであり、塗布
剤を塗布し乾燥させたとき粒度の小さい骨材を使用して
もガスの通気性に優れた塗布剤が塗られた模型および塗
布剤を得ること。 【構成】「消失模型鋳造用の模型であって、該模型の表
面に塗布する塗布剤を乾燥させたときに、該塗布剤に微
細なクラックが適量発生するようなして該クラック部位
からのガス抜きを実施すると共に小さな粒子のなめらか
な肌による保護で鋳肌面をきめこまかにする構成」にあ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、消失模型鋳造に用い
る塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤に関するもの
である。
る塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】塗布剤は、消失模型から発生したガスを
排出すると共に鋳肌面の面粗度を向上させるものであ
る。
排出すると共に鋳肌面の面粗度を向上させるものであ
る。
【０００３】従来、発生したガスの通気性をよくしたい
場合は粒度の大きな骨材を使用し、面粗度を重視する場
合には粒度の小さな骨材を使用していた。
場合は粒度の大きな骨材を使用し、面粗度を重視する場
合には粒度の小さな骨材を使用していた。
【０００４】しかし、骨材の粒度を大きくすると鋳肌の
面粗度が悪くなることから、ガスの通気性と面粗度の向
上には相反するものがあった。
面粗度が悪くなることから、ガスの通気性と面粗度の向
上には相反するものがあった。
【０００５】このため、従来の塗布剤は、前述の２つの
機能を折半したものとして各種大きさの骨材をほぼ等量
混合したものが用いられていた。
機能を折半したものとして各種大きさの骨材をほぼ等量
混合したものが用いられていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、粒度の小
さな骨材を使用してもガスの通気性をよくすることがで
きる点に着目したものであって、塗布剤を模型に塗布し
乾燥した後にはクラックが発生しない様努力していた従
来の発想とは全く逆の発想であり、塗布剤を塗布し乾燥
させたとき塗布剤に微細なクラックが適量発生するよう
なした塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤を得るこ
とを目的とするものである。
さな骨材を使用してもガスの通気性をよくすることがで
きる点に着目したものであって、塗布剤を模型に塗布し
乾燥した後にはクラックが発生しない様努力していた従
来の発想とは全く逆の発想であり、塗布剤を塗布し乾燥
させたとき塗布剤に微細なクラックが適量発生するよう
なした塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤を得るこ
とを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本願発明は上記欠点を解
決するものであってその特徴は、消失模型鋳造用の模型
であって、該模型の表面に塗布する塗布剤を乾燥させた
ときに、該塗布剤に微細なクラックが適量発生するよう
なして該クラック部位からのガス抜きを実施すると共に
小さな粒子のなめらかな肌による保護で鋳肌面をきめこ
まかにする構成の消失模型鋳造用の塗布剤が塗られた模
型。
決するものであってその特徴は、消失模型鋳造用の模型
であって、該模型の表面に塗布する塗布剤を乾燥させた
ときに、該塗布剤に微細なクラックが適量発生するよう
なして該クラック部位からのガス抜きを実施すると共に
小さな粒子のなめらかな肌による保護で鋳肌面をきめこ
まかにする構成の消失模型鋳造用の塗布剤が塗られた模
型。
【０００８】
【作用】本願発明は、塗布剤を構成する骨材の粒度に差
を設け、塗布剤における水分の分布を変えることにより
微細なクラックを発生させるものである。すなわち、先
に乾燥する粒度の大きな骨材の近傍は塗布剤の乾燥時に
おいて、水分量の多い粒度の小さな骨材の近傍から必要
量の水分が浸透して、シワ・クラックが生じることなく
乾燥する。
を設け、塗布剤における水分の分布を変えることにより
微細なクラックを発生させるものである。すなわち、先
に乾燥する粒度の大きな骨材の近傍は塗布剤の乾燥時に
おいて、水分量の多い粒度の小さな骨材の近傍から必要
量の水分が浸透して、シワ・クラックが生じることなく
乾燥する。
【０００９】これに対し、後に乾燥する粒度の小さな骨
材の近傍は、蒸発する水に対し適量の水補給がなされず
一気に収縮することから、クラックが発生する。このク
ラックは、粒度の小さな骨材の近傍であるが為に微細な
クラックとなって生じるのである。
材の近傍は、蒸発する水に対し適量の水補給がなされず
一気に収縮することから、クラックが発生する。このク
ラックは、粒度の小さな骨材の近傍であるが為に微細な
クラックとなって生じるのである。
【００１０】このクラックが注湯時ガスの通路としての
役目を果たすのでありガスの通気度は大幅に向上する。
また、小さな粒子のなめらかな肌による保護により鋳肌
面の面粗度も飛躍的に向上するのである。
役目を果たすのでありガスの通気度は大幅に向上する。
また、小さな粒子のなめらかな肌による保護により鋳肌
面の面粗度も飛躍的に向上するのである。
【００１１】
【実施例】図１乃至図４を用いて実施例の説明をする。
図１は、本願発明の塗布剤３が塗られた模型１を用い溶
湯２を注湯している使用状態を示す部分断面図である。
図１において、塗布剤３は発泡製の模型４の表面に塗布
した後乾燥したものであり、溶湯２が図示しない湯口か
ら注湯され模型４をガス化させながら進行し、発生した
ガス５は塗布剤３に生じた微細なクラック６を通して排
出される。
図１は、本願発明の塗布剤３が塗られた模型１を用い溶
湯２を注湯している使用状態を示す部分断面図である。
図１において、塗布剤３は発泡製の模型４の表面に塗布
した後乾燥したものであり、溶湯２が図示しない湯口か
ら注湯され模型４をガス化させながら進行し、発生した
ガス５は塗布剤３に生じた微細なクラック６を通して排
出される。
【００１２】図２は、図１に示すＡ部を模式的に示す部
分拡大図である。塗布剤３は、骨材の他に粘土などの粘
結剤に添加剤、溶剤を加えて混練したものであり、乾燥
した表面には図２の如く多数のクラックが点在している
ことが解る。塗布剤の乾燥時には粒度の差により、各骨
材の表面に付着する水量は異なっていることから、塗布
剤３の表面積に占める水分分布は一様でなく、粒度の大
きな骨材８の近傍は水分量が少ない状態が生じる。この
為、乾燥時間に差が生じて、後から乾燥する水量の多い
粒度の小さな骨材７の近傍は、微細なクラック６が多数
発生している。クラックの長さは最大５００μ程度であ
った。
分拡大図である。塗布剤３は、骨材の他に粘土などの粘
結剤に添加剤、溶剤を加えて混練したものであり、乾燥
した表面には図２の如く多数のクラックが点在している
ことが解る。塗布剤の乾燥時には粒度の差により、各骨
材の表面に付着する水量は異なっていることから、塗布
剤３の表面積に占める水分分布は一様でなく、粒度の大
きな骨材８の近傍は水分量が少ない状態が生じる。この
為、乾燥時間に差が生じて、後から乾燥する水量の多い
粒度の小さな骨材７の近傍は、微細なクラック６が多数
発生している。クラックの長さは最大５００μ程度であ
った。
【００１３】図３は、本願発明による塗布剤３と従来品
との骨材の粒度分布を比較した表であり、最も粒度の小
さい２８０メッシュ以下の骨材が６９．５％（重量パー
セント）を占めていることが解る。
との骨材の粒度分布を比較した表であり、最も粒度の小
さい２８０メッシュ以下の骨材が６９．５％（重量パー
セント）を占めていることが解る。
【００１４】図４は、前述した２種類の塗布剤を使用し
た場合の通気性を比較したグラフである。通気度は、従
来品の場合塗布剤の膜厚に反比例するが、本願発明によ
る塗布剤３は１００前後であり最も利用頻度の多い０．
２〜０．５ｍｍの膜厚になされた場合、従来品に比べ約
２倍の通気度が得られた。
た場合の通気性を比較したグラフである。通気度は、従
来品の場合塗布剤の膜厚に反比例するが、本願発明によ
る塗布剤３は１００前後であり最も利用頻度の多い０．
２〜０．５ｍｍの膜厚になされた場合、従来品に比べ約
２倍の通気度が得られた。
【００１５】また、塗布剤の強度が要求される場合塗布
剤の厚さを増す為に２度塗りを行うが、従来品に比べて
通気度の低下割合が極めて小さい。
剤の厚さを増す為に２度塗りを行うが、従来品に比べて
通気度の低下割合が極めて小さい。
【００１６】骨材の材質としては、通常ＳｉＯ２が多く
使用されるが鋳肌の面粗度をさらに向上させるために、
耐焼付性の高いＺｒサンド又はＡｌ２Ｏ３を混合して使
用することが望ましい。
使用されるが鋳肌の面粗度をさらに向上させるために、
耐焼付性の高いＺｒサンド又はＡｌ２Ｏ３を混合して使
用することが望ましい。
【００１７】
【発明の効果】叙上の構成により、鋳肌の面粗度を向上
させると共にガスの通気性を向上させた塗布剤が塗られ
た模型が得られるのであって、特に、ガスが抜け切らず
製品の中に入り込むガス欠陥をも解消できるものであ
る。
させると共にガスの通気性を向上させた塗布剤が塗られ
た模型が得られるのであって、特に、ガスが抜け切らず
製品の中に入り込むガス欠陥をも解消できるものであ
る。
【００１８】また、粒度が小さな骨材の割り合いが多い
ことから模型に塗布する作業性が向上するものである。
ことから模型に塗布する作業性が向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本願発明における塗布剤が塗られた模型の使用
状態を示す部分断面図。
状態を示す部分断面図。
【図２】図１のＡ部を模式的に示す部分拡大図。
【図３】本願発明による塗布剤と従来品との骨材の粒度
分布を比較した表。
分布を比較した表。
【図４】本願発明による塗布剤を従来品との通気性を比
較したグラフ。
較したグラフ。
１・・・・・・・・・塗布剤が塗られた模型 ３・・・・・・・・・塗布剤 ４・・・・・・・・・模型 ６・・・・・・・・・クラック
Claims (2)
- 【請求項１】 消失模型鋳造用の模型であって、該模型
の表面に塗布する塗布剤を乾燥させたときに、該塗布剤
に微細なクラックが適量発生するようなして該クラック
部位からのガス抜きを実施すると共に小さな粒子のなめ
らかな肌による保護で鋳肌面をきめこまかにする構成の
消失模型鋳造用の塗布剤が塗られた模型。 - 【請求項２】 前記塗布剤の粒度が、全体を１００重量
パーセントとしたとき、１００メッシュ以上のものが３
乃至８重量％、１００乃至２８０メッシュのものが１２
乃至３７重量％、２８０メッシュ以下のものが６０乃至
８０重量％の割合に構成されている消失模型鋳造用模型
の塗布剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35526093A JP3349237B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 消失模型鋳造用の塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35526093A JP3349237B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 消失模型鋳造用の塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07195140A true JPH07195140A (ja) | 1995-08-01 |
| JP3349237B2 JP3349237B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=18442905
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35526093A Expired - Fee Related JP3349237B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 消失模型鋳造用の塗布剤が塗られた模型およびその塗布剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3349237B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103071761A (zh) * | 2013-01-29 | 2013-05-01 | 杨玉光 | 一种降低消失模铸钢件增碳的涂料 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP35526093A patent/JP3349237B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103071761A (zh) * | 2013-01-29 | 2013-05-01 | 杨玉光 | 一种降低消失模铸钢件增碳的涂料 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3349237B2 (ja) | 2002-11-20 |
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