JPH07195116A - 連続乾式伸線方法及びその装置 - Google Patents

連続乾式伸線方法及びその装置

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JPH07195116A
JPH07195116A JP6222071A JP22207194A JPH07195116A JP H07195116 A JPH07195116 A JP H07195116A JP 6222071 A JP6222071 A JP 6222071A JP 22207194 A JP22207194 A JP 22207194A JP H07195116 A JPH07195116 A JP H07195116A
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好三 勝部
Yasuyuki Kanesada
靖行 兼貞
Koro Takatsuka
公郎 高塚
Katsuyuki Sadakane
克幸 定兼
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    • B21C1/02Drawing metal wire or like flexible metallic material by drawing machines or apparatus in which the drawing action is effected by drums
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続伸線加工途中にも、中間皮膜処理を少な
くとも1回以上施工しようとするものであり、潤滑皮膜
を連続伸線加工途中にも補充し、皮膜切れを防止し、ダ
イス焼き付きを防ぎ、伸線速度を従来より大幅に向上し
得る乾式潤滑法を提供しようとするものである。 【構成】 金属線材6 の表面に乾式潤滑剤を付着させる
乾式潤滑剤付着部7 と、該乾式潤滑剤付着部7 の下流側
に設けられたダイス8 とからなるダイス装置3 を複数個
直列に配置した連続乾式伸線装置により、金属線材6 を
所定の径に伸線する方法において、前記相隣接するダイ
ス装置3,3 間の少なくとも一つの間において、次に続く
ダイス加工のための乾式潤滑剤の付着を良好とする皮膜
を金属線表面に形成させる中間皮膜処理工程を有するこ
とを特徴とする連続乾式伸線方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼線その他の金属線材
の連続乾式伸線方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属線材をダイスを通して所定の線径ま
で細く伸線加工する技術は、大別して、金属石鹸等を主
成分とする粉末状潤滑剤を用いる乾式法と、液状の油や
水溶性の潤滑液を用いる湿式法とに分けられる。前記乾
式伸線においては、伸線速度の向上とダイス寿命の向上
が重要課題であり、この課題を達成するために解決しな
ければならない技術として、線材とダイス間の潤滑技術
と冷却技術とがある。
【0003】前記冷却技術に関しては、例えば、特公昭
51−31034号公報に記載の技術が公知である。こ
の従来の技術は、図11に示すように、金属線材80を複
数のダイス81を通して所定の径に伸線するに際し、まず
酸洗工程で金属線材の表面のスケールを除去した後、燐
酸塩皮膜処理を施した金属線材80を、サプライスタンド
より供給し、その後、各ダイス81の入口側に設けられた
固形金属石鹸等からなる乾式潤滑剤82を金属線材表面に
付着せしめて、各ダイス81を順次通過させるものであ
り、そして、各ダイス81の後面側に冷却装置83を設けて
ダイス81と線材80を同時に冷却し、伸線速度の向上を図
ったものであった。
【0004】また、前記潤滑技術に関しては、例えば、
特公昭45−9054号公報に記載のものが公知であ
り、粉末潤滑剤をローラにより線材表面に圧着し、潤滑
剤の付着を良好にして、潤滑性能を向上させ、ダイス寿
命の向上を図ったものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の冷
却技術と潤滑技術とを用いても、伸線速度の向上及びダ
イス寿命の向上には限界があった。この限界の主な原因
は、潤滑不良にあった。即ち、伸線の進行に伴って、線
材の径が小さくなり、そして、伸線減面率が大きくなる
に従って金属線材の単位重量当たりの表面積が増大す
る。そして、この表面積増大により、最初に伸線前処理
で形成された皮膜はその分だけ薄くなる。この皮膜は、
乾式潤滑剤の付着を良好にするものであるから、この皮
膜が薄くなると、乾式潤滑剤の付着が不十分となり、潤
滑不良が生じる。
【0006】また、伸線前処理により形成された皮膜の
一部は、複数のダイスを通過することによりはぎ取られ
てしまい、そのため乾式潤滑剤の付着が不十分となり、
潤滑不良が生じる。そして、総減面率や伸線速度がある
値を越えると、前記皮膜の欠落が特に顕著になり、伸線
加工ができなくなっていた。
【0007】そこで、本発明は、前記潤滑の欠陥が生じ
ないようにして、伸線速度の向上及びダイス寿命の向上
を図ることができる連続乾式伸線方法及びその装置を提
供することを目的とする。即ち、従来技術では金属線材
を伸線加工しようとするとき、皮膜処理を連続伸線加工
前にのみ施工していた。この1回の前処理で、何枚のダ
イスを通せるかが制限されていた。これに対して、本発
明では、連続伸線加工途中にも、中間皮膜処理を少なく
とも1回以上施工しようとするものであり、潤滑皮膜を
連続伸線加工途中にも補充し、皮膜切れを防止し、ダイ
ス焼き付きを防ぎ、伸線速度を従来より大幅に向上し得
る乾式潤滑法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、次の手段を講じた。即ち、本発明の連続
乾式伸線方法の特徴とするところは、金属線材の表面に
乾式潤滑剤を付着させる乾式潤滑剤付着部と、該乾式潤
滑剤付着部の下流側に設けられたダイスとからなるダイ
ス装置を複数個直列に配置した連続乾式伸線装置によ
り、金属線材を所定の径に伸線する方法において、前記
相隣接するダイス装置間の少なくとも一つの間におい
て、次に続くダイス加工のための乾式潤滑剤の付着を良
好とする皮膜を金属線表面に形成させる中間皮膜処理工
程を有する点にある。
【0009】尚、本発明において、伸線加工される金属
線材は、断面円形のものに限らず、異形線材も含まれ
る。前記中間皮膜処理工程は、金属線材表面に皮膜液を
付着させる付着工程と、該付着した皮膜液を乾燥させる
乾燥工程とからなる。前記付着工程は、金属線材を皮膜
液中に浸漬通過させることにより行うか、または、皮膜
液を金属線材表面に流しかけることにより行うことがで
きる。
【0010】前記乾燥工程は、金属線材自体の持つ加工
熱によって乾燥させるのが好ましい。前記中間皮膜処理
工程は、ダイスを出た直後の金属線材に対して行うこと
ができ、また、ダイスから所定距離だけ離れた下流側に
おいて行うことができる。また、前記中間皮膜処理工程
は、金属線材を冷却した後に行ってもよい。
【0011】前記中間皮膜処理工程において、金属線材
を皮膜液中に浸漬通過させた後、又は、皮膜液を金属線
材表面に流しかけた後、該金属表面に付着した皮膜液が
均一厚みになるようワイピングするのが好ましい。尚、
前記皮膜は、水溶性無機塩を主成分とする水溶液から形
成するのが好ましい。そして、前記水溶液は、循環させ
るのがよい。
【0012】本発明の連続乾式伸線装置の特徴とすると
ころは、金属線材の表面に乾式潤滑剤を付着させる乾式
潤滑剤付着部と、該乾式潤滑剤付着部の下流側に設けら
れたダイスとからなるダイス装置を複数個直列に配置し
た連続乾式伸線装置において、前記相隣接するダイス装
置間の少なくとも一つの間において、次に続くダイス加
工のための乾式潤滑剤の付着を良好とする皮膜を金属線
表面に形成させる中間皮膜処理装置を有する点にある。
【0013】前記中間皮膜処理装置は、金属線材が皮膜
液中を通過するように構成した皮膜液浸漬槽を有するも
のとすることができ、又は、皮膜液を金属線材表面に流
しかける皮膜液流出装置を有するものとすることができ
る。前記皮膜液浸漬槽は、前記ダイスの出口部に直接設
けるか、または、前記ダイスの出口部から所定距離だけ
離れた下流側に設けることができる。また、前記皮膜液
浸漬槽の代わりに、前記皮膜液流出装置を前記ダイスの
出口部から所定距離だけ離れた下流側に設けることがで
きる。
【0014】前記中間皮膜処理装置は、前記皮膜液浸漬
槽又は前記皮膜液流出装置の下流側において、金属線材
表面の皮膜液をワイピングするワイピング装置を有する
ことができる。前記ダイス出口部と前記皮膜液浸漬槽又
は前記皮膜液流出装置との間に、金属線材を冷却する冷
却装置を設けることができる。
【0015】前記皮膜液浸漬槽又は前記皮膜液流出装置
には、皮膜液を循環供給するための皮膜液循環供給装置
が接続されるのが好ましい。
【0016】
【作用】本発明によれば、相隣接するダイス装置間の少
なくとも一つの間に設けられた中間皮膜処理装置におい
て、次に続くダイス加工のための乾式潤滑剤の付着を良
好とする皮膜が金属線材の表面に形成されるので、それ
より下流側においては乾式潤滑剤の付着が良好になり、
該線材がダイスを通過するとき、潤滑切れを生じない。
従って、伸線速度を向上させることができ、また、ダイ
スの寿命が向上する。
【0017】尚、一般に、伸線加工においては、伸線加
工前にまず線材表面のスケールを除去し、この脱スケー
ルの後に続いて、乾式潤滑剤の付着を良好とするための
伸線前処理として皮膜処理が行われる。この伸線前処理
において形成された皮膜は、前述の如く、伸線するに伴
って薄くなり、また、剥離し、その潤滑剤付着機能が低
下する。
【0018】しかし、本発明によれば、中間皮膜処理に
おいて線材表面に次に続くダイス加工のための皮膜を形
成するので、前記伸線前処理において形成された皮膜の
機能低下を補うことになる。前記中間皮膜処理として、
線材を皮膜液中を浸漬通過させるか、または、線材に皮
膜液を流しかけた場合、該線材が皮膜液により冷却され
るので、別途の冷却装置が不要になる。
【0019】また、金属線材に付着された皮膜液は、次
に続くダイス加工のための乾式潤滑剤が付着される前ま
でに、良好な伸線ができる程度にまで乾燥されていなけ
ればならないが、ダイスを出た線材は、加工熱により高
温になっているので、線材に付着した皮膜液は、金属線
材自体の加工熱により乾燥するので、別途の乾燥装置が
不要になる。
【0020】前記中間皮膜処理を、ダイスを出た直後に
行うことにより、又は、ダイスから所定距離だけ離れた
下流側において行うことにより、前記冷却作用及び乾燥
作用がより効果的になる。また、中間皮膜処理を、ダイ
スから所定距離だけ離れた位置で行うことにより、ダイ
スから出る潤滑剤粕(フレーク)が中間皮膜液に混入す
ることが防止される。
【0021】又、皮膜液を循環処理することにより、該
液の温度、濃度を均一に保持するのが容易になり、安定
した皮膜形成が可能になる。さらに、皮膜液中を通過し
た後又は皮膜液を流しかけた後の線材を、ワイピングす
ることにより、皮膜液の付着量を均一にし、皮膜液の付
着厚さを制御できる。もし余分な皮膜液が付着すれば、
ダイス通過において線径の仕上がりを悪くし、線の巻き
取りに支障を来したり、乾燥不十分な状態で次のダイス
に入ると、潤滑効果が阻害されることになるが、ワイピ
ングすることによりこれらの問題が生じない。
【0022】なお、水溶性無機塩を主成分とする皮膜液
により皮膜を成形するようにすれば、燐酸塩皮膜による
ものよりも低コストで行え、また、産業廃棄物のでる酸
洗工程が不要になる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1において、本発明の連続乾式伸線装置は、図示
省略のサプライ装置と、脱スケール装置1 と、伸線前処
理装置2 と、該伸線前処理装置2 の下流側に直列状に配
置された第1〜8のダイス装置3,3,……と、第8ダイス
装置3 の下流側に設けられた巻取装置4 等を有する。そ
して、第5と第6ダイス装置3,3 の間、より具体的に
は、第5ダイス装置3 のすぐ下流側に中間皮膜処理装置
5 が設けられている。
【0024】前記脱スケール装置1 は、金属線材6 の表
面に生成しているスケールを除去するものであり、リバ
ースベンディング式メカニカルデスケーラ装置が例示さ
れているが、これに代えて、ショットブラスト装置等を
用いることができる。前記伸線前処理装置2 は、乾式潤
滑剤の付着を良好とさせるための伸線前処理皮膜を線材
6 の表面に成形させるものである。即ち、この伸線前処
理装置2 は、伸線前処理皮膜液に線材6 を浸漬した後
に、線材表面に付着した皮膜液を乾燥させて、線材表面
に伸線前処理皮膜を形成させる。
【0025】前記伸線前処理皮膜液は、水溶性無機塩を
主成分とするものであり、例えば、硫酸ナトリウム(N
a2SO4 )、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3 )、メタケ
イ酸ナトリウム(Na2Si O3 )、オルトケイ酸ナトリ
ウム(Na2Si O4 )、ボラックス(Na2B4 O7 )等
のナトリウム塩を主成分とする水溶液や、硫酸カリウム
(K2 SO4 )、テトラホウ酸カリウム(K2 B4 O7
)、ペンタホウ酸カリウム(KB5 O8 )、メタホウ
酸カリウム(KB5 O2 )、メタケイ酸カリウム(K2
Si O3 )、テトラケイ酸カリウム(K2 Si4O9 )、
ケイ酸水素カリウム(KHSi2O5 )等のカリウム塩を
主成分とする水溶液、又は、ナトリウム塩とカリウム塩
との混合水溶液、または、石灰液等が好ましい。この皮
膜液は、予め40°〜95°Cに加熱されている。
【0026】また、ステンレス鋼の伸線には、水溶性樹
脂皮膜液を適用する場合もある。その場合の液温は室温
でもよい。図示省略のサプライ装置から供給された金属
線材6 は、脱スケール装置1 を通り、そして、前記伸線
前処理装置2 を通過することにより、その表面に水溶性
無機塩を主成分とする伸線前処理皮膜が成形される。そ
して、伸線前処理皮膜が成形された線材6 は、第1〜第
5ダイス装置3,3,……を通った後、前記中間皮膜処理装
置5 を通り、そして、第6〜第8ダイス装置3,3,3 を通
って所定の径に伸線され、巻取装置4 により巻き取られ
る。
【0027】図2及び図3に、前記第5ダイス装置3 と
その下流側に設けられた中間皮膜処理装置5 の詳細な構
造が示されている。尚、第1〜第8ダイス装置3 は、全
て同じ構造であるが、第5ダイス装置3 は、中間皮膜処
理装置5 が取り付けられている点で相違する。前記ダイ
ス装置3 は、乾式潤滑剤付着部7 と、該付着部7 の下流
側に設けられたダイス8 とからなる。この乾式潤滑剤付
着部7 とダイス8 とは、ダイスホルダ9 内に設けられて
いる。
【0028】前記ダイスホルダ9 は、前後壁10,11 、左
右側壁、及び、底壁12を有する上方開放の箱型に形成さ
れ、その内部は、中間壁13によって前後の部屋に仕切ら
れている。この中間隔壁13の前側(入線側)の部屋が前
記乾式潤滑剤付着部7 とされ、中間隔壁13の後側(出線
側)の部屋がダイス冷却室14とされている。前記前壁1
0、中間隔壁13、及び、後壁11には夫々、入線孔15、取
付孔16、出線孔17が、伸線ラインと同心状に開設されて
いる。前記ダイス冷却室14の側壁の下部に冷却水供給口
18が設けられ、同上部に冷却水排水口19が設けられてい
る。
【0029】前記中間壁13に設けられた取付孔16に、ダ
イス固定外筒20が嵌入固着されている。このダイス固定
外筒20の冷却室側下端部には、ダイス位置決め支持部21
が突設されている。前記ダイス固定外筒20に、ダイス固
定内筒22がネジ部23を介して同心状に螺装されている。
ダイス固定内筒22は、内周にテーパ孔24を同心状に備え
ている。このダイス固定内筒22の乾式潤滑剤付着部側
に、径方向に貫通する回動操作孔25が設けられている。
この操作孔25に工具を挿通してダイス固定内筒22を回動
操作することにより、該ダイス固定内筒22は軸方向に移
動する。
【0030】前記後壁11に設けられた出線孔17に、取付
けリング26が同心状に取り付けられている。該取り付け
リング26にダイス位置決め保持リング27が同心状に取り
付けられている。前記ダイス8 は、前記保持リング27と
ダイス固定内筒22との間に挟持固定されており、また、
前記ダイス位置決め支持部21により支持されている。す
なわち、前記冷却室14内において、ダイス8 が該内筒22
と前記ダイス位置決め保持リング27により、取り替え可
能に位置決め固定されるようになっている。
【0031】なお前記ダイス8 は、ダイス本体28に超硬
製チップ29が焼ばめ固定されて成る。前記ダイスホルダ
9 の乾式潤滑剤付着部7 には、固体状(例えば粉末状)
の乾式潤滑剤(例えばNa系乾式潤滑剤)30が充填され
ており、潤滑剤30中を金属線材6 が通過することによ
り、該線材6 の表面に潤滑剤30が付着するようになって
いる。この乾式潤滑剤30としては、ステアリン酸カルシ
ウム等の金属石鹸、無機質、硫黄、黒鉛、二硫化モリブ
デン等を含有する粉末潤滑剤を用いることができる。
【0032】前記ダイス冷却室14には、冷却水供給口18
から冷却水が供給され、該冷却水はダイス8 の外周面か
ら該ダイス8 を冷却し、排水口19から排出される。尚、
ダイス8 内及び乾式潤滑剤付着部7 内に、冷却室14内の
ダイス冷却水が浸入しないように、ダイス固定内筒22と
外筒20間、ダイス内筒22端面とダイス8 端面間、ダイス
8 端面と保持リング27間、及び、保持リング27と取付け
リング26間に、夫々、シール材31,32,33,34 が介装され
ている。
【0033】前記中間皮膜処理装置5 は、前記ダイホル
ダ9 の後壁11に取り付けられた皮膜液浸漬槽35を有す
る。そして、この皮膜液浸漬槽35が前記ダイス8 の出口
部に直接設けられている。即ち、前記皮膜液浸漬槽35
は、左右側壁と後壁36と底壁37とを備えた前方及び上方
開放の箱型に形成され、その内部に隔壁38を備えてい
る。この隔壁38の上面には、伸線ラインと同心状のU字
形凹部39が形成されている。そして、皮膜液浸漬槽35の
前方開口部と前記ダイホルダ9 の後壁11に設けられた出
線孔17とが連通状に接続され、隔壁38の前方が皮膜液を
貯溜する皮膜液室40とされ、隔壁38の後方がオーバフロ
ー室とされている。皮膜液室40の底壁37に皮膜液供給口
41が設けられ、オーバーフロー室の底壁37に皮膜液排出
口42が設けられている。
【0034】図3に示すように、前記皮膜液浸漬槽35に
は、皮膜液を循環供給するための皮膜液循環供給装置43
が接続されている。この皮膜液循環供給装置43は、前記
皮膜液供給口41に接続された供給管44と、該管44に接続
された循環ポンプ45と、該ポンプ45に接続された皮膜液
タンク46と、前記皮膜液排出口42と前記皮膜液タンク46
とを接続する排出管47とを有する。
【0035】前記皮膜液タンク46内には、上下隔壁48,4
9 が設けられ、また、昇温ヒータ50や攪拌機(図示省
略)を配設してある。なお、タンク46内の皮膜液51の温
度が上昇しすぎて線材の冷却効果が低下する場合のため
に、クーラー(図示省略)も設置してある。前記皮膜液
タンク46内に貯溜された皮膜液51は、循環ポンプ45から
供給管44及び供給口41を介して皮膜液室40に供給され
る。皮膜液室40内の皮膜液51は、隔壁38のU字状凹部39
からオーバーフローして、該オーバーフローした皮膜液
51は前記排出口42から排出管47を経て皮膜液タンク46に
戻るようになっている。
【0036】また、皮膜液タンク46内においては、上下
隔壁48,49 により、戻ってきた液中に含まれている皮膜
液滓の浮上分離と沈殿をさせ、皮膜液51の浄化を図って
いる。前記昇温ヒータ50や攪拌機(図示省略)は、浄化
された皮膜液51が結晶を析出したり、そしてそれが沈殿
しないようにするためのものである。
【0037】前記皮膜液51としては、ボラックス(ホウ
酸ナトリウム)の水溶液又は、石灰液、その他の前記伸
線前処理皮膜液と同様の水溶性無機塩の水溶液が使用さ
れる。尚、皮膜液51として、前記伸線前処理皮膜液と同
じものを用いた場合、該皮膜液51は前記昇温ヒータ50に
より、40°〜95°Cに維持されている。前記浸漬槽
35の後壁36にワイピング装置52が設けられている。即
ち、後壁36に設けられた線材通過孔の両側面に圧縮空気
吹出口53が設けられ、該吹出口53に圧縮空気供給管54が
接続されている。
【0038】前記吹出口53から金属線材6 に対して圧縮
空気を噴出させ、金属線材6 に付着した皮膜液51をワイ
ピングすることにより、金属線材6 に付着した皮膜液51
の厚みを均一にし、余分な皮膜液51の持ち出しを防止す
る。そして、ワイピング後、金属線材自体の持つ加工熱
のみで皮膜液51を乾燥させて、その表面に良好な皮膜を
形成した金属線材6 を次のダイス装置3 に入れることが
できるよう構成されている。
【0039】上記装置を使用し、本発明方法及び従来方
法を次の実験条件のもとに実験した。その結果は表1、
及び、図4に示す通りである。 (実験条件)鋼種:0.82%炭素鋼 線材径:5.5mmφ→仕上線径:2.2mmφ 伸線前処理:メカニカルデスケーリング+ボラックス皮
膜処理 使用潤滑剤:Na系乾式潤滑剤 ダイス枚数:8枚(No.1〜No.8) 伸線速度:350〜425m/min 本発明方法実施(中間皮膜処理装置設置場所):第5ダ
イス装置の出口(線径2.95mmφ) 従来方法:中間皮膜処理なし
【0040】
【表1】
【0041】上記表1中、○印はダイス焼付なし、△印
は軽いダイス荒れ、×印はダイス焼付きを示している。
なお、前記実施例では第5ダイス装置3 の出口におい
て、金属線材6 を皮膜液浸漬槽35の皮膜液51中に浸漬通
過させ、かつワイピング装置52によりエアーワイパーし
ているので、付着した皮膜液51は、線自体の加工熱と、
エアーワイパーにより、急速に乾燥している。
【0042】前記図4は、本発明方法実施例と従来方法
の残留潤滑剤を含む皮膜量比較図であり、図4から明ら
かなように、従来方法では、ダイスNo.5〜No.8
まで残留潤滑剤を含む皮膜量が順次低下し、ダイスN
o.7、8では0.5g/m2以下となっており、ダイ
ス焼付きが生じるが、本発明方法では残留潤滑剤を含む
皮膜量がダイスNo.8まで0.5g/m2 以上でダイ
ス焼付きが生じていない。
【0043】また、表1から明らかなように、伸線速度
も従来方法に比して大幅に増大している。従って、第5
ダイス装置の出側以外の複数個所において、中間皮膜処
理を行えば、20〜30%以上の伸線速度の増大が期待
できる。前記実施例によれば、ボラックス等の溶液を皮
膜液51として使用するので、潤滑剤30が残っている線材
6 の表面に皮膜液51が均一に付着し、また、線材6 に付
着した皮膜液51はダイス加工で発生する線自体の加工熱
のみで十分に乾燥し、次に続くダイス加工のための新た
な前処理皮膜(残留潤滑剤と皮膜剤との複合又は混合皮
膜)を形成する。即ち、この皮膜は、次に続くダイス加
工のための乾式潤滑剤30のキャリヤ(運び役)として機
能する。
【0044】また、浸漬槽35内の皮膜液51の温度が90
℃近くであっても、ダイス8 から出てきた直後の線温度
が局部的には200℃以上あるから、該皮膜液51は冷却
液としても機能する。そして、この冷却効果により、ダ
イス8 と線6 の間の摩擦面の温度も低下し、潤滑効果を
向上させる。即ち、潤滑効果と冷却効果の相乗効果をも
たらし、ダイス焼付限界速度の向上が可能となる。
【0045】次に、第1〜第8ダイス装置3 を有する連
続乾式伸線装置において、第2、第4及び第6ダイス装
置3 の出口側に、前記中間皮膜処理装置5 を設けた他の
実施例について説明する。尚、この実施例に用いられた
装置と、前記図2に示す装置とは、ワイピング装置52が
異なるのみで、その他の構成は同じである。
【0046】即ち、図5に示すように、このワイピング
装置52は、前記皮膜液浸漬槽35の後壁36にワイパーケー
ス55が設けられ、該ケース55に、ワイパーノズル56が螺
装されていて、ワイパーケース55とワイパーノズル56と
の間に圧縮空気が吹き出る円形のスリットが形成されて
いる。そして、ワイパーケース55には圧縮空気供給管57
が接続されており、ワイパーノズル56を回しスリット幅
を調節する事によって吹き出す空気量をコントロール可
能としている。
【0047】上記装置を使用し、本発明及び従来方法を
次の実験条件のもとに実験した結果は、表2、及び、図
6に示す通りである。 (実験条件) 鋼種:0.82C 炭素鋼 線材径:5.5mmφ→仕上げ線径:2.2mmφ 伸線前処理:メカニカルデスケーリング+ボラックス皮
膜処理 使用潤滑剤:Na系乾式潤滑剤 ダイス枚数:8枚(No.1〜No.8) 伸線速度:400〜600m/min 本発明方法実施(中間皮膜処理装置設置場所):第2、
第4、第6ダイス装置の出口 従来方法:中間皮膜処理なし
【0048】
【表2】
【0049】上記表2中、○印はダイス焼き付きなし、
△印は軽いダイス荒れ、×印はダイス焼き付きを示して
いる。図6から明らかな様に、従来方法では、線材6 が
ダイス8 を通過する毎に残留潤滑剤を含む皮膜量が順次
低下し、ダイスNo.7、8では0.5g/m2付近の
値となっており、軽い焼き付きを生じるが、本発明方法
では残留潤滑剤を含む皮膜量が十分に残りダイス焼き付
きを生じる事はない。
【0050】また、表2から明らかなように、伸線速度
も従来方法に比して大幅に増大している。したがって、
本発明方法を全ダイス装置3 の間において採用すること
により、さらに伸線速度の増大を期待することができ
る。図7は、本発明の他の実施例を示し、図2、図3及
び図5に示す装置と異なるところは、ダイス装置3 の出
側に冷却装置58が設けられていることである。そして、
所定のダイス装置3 の冷却装置58の下流側に、中間皮膜
処理装置5 が設けられている。
【0051】即ち、前記ダイスホルダ9 の後壁11の後ろ
側に、冷却室壁59が設けられ、該冷却室壁59と前記後壁
11との間に冷却水室60が形成されることにより、前記冷
却装置58が構成されている。前記冷却水室60の下部に冷
却水入口61が設けられ、同上部に冷却水出口62が設けら
れている。そして前記冷却室壁59には、金属線材通過孔
が形成され、該孔部に冷却水と皮膜液51の混合を避ける
ためのエアシール63が設けられている。
【0052】前記冷却室壁59の後ろ側に、中間皮膜処理
装置5 が設けられている。この中間皮膜処理装置5 は、
皮膜液浸漬槽35を有し、該浸漬槽35は、前後一対の隔壁
38,38 を有し、該隔壁38,38 間に皮膜液51が貯溜されて
いる。その他の中間皮膜処理装置5 の構成は、前記図5
に示すものと同じである。この実施例によれば、金属線
材6 は、ダイス8 により伸線加工された直後、冷却装置
58で直接冷却される。そして、その後、皮膜液51中に浸
漬通過されて、線6 表面に、次の伸線加工のための前処
理皮膜が形成される。
【0053】この実施例によれば、ダイス8 を出た直後
の金属線材6 は、先ず、冷却水中を通過するので、金属
線材6 に付着した潤滑剤カス(フレーク)は冷却水に落
下するので、その下流側に設けられた皮膜液浸漬槽35に
持ち込まれるフレークの量は激減する。従って、この実
施例によれば、皮膜液51の汚れが少なくなるので、皮膜
液51の管理が容易となる。なお冷却水室60に落ちた潤滑
剤カスは、冷却水出口62から排出され、適宜回収除去さ
れる。
【0054】図8は、本発明の他の実施例を示す。この
実施例では、前記図7の場合と同様に、皮膜液浸漬槽35
が前記ダイス8 の出口部から離れた下流側に設けられて
いる。しかし、金属線材6 を冷却する冷却装置58を有し
ない点で、前記図7のものと異なる。この実施例の皮膜
液浸漬槽35は、皮膜液室40を有し、該膜液室40の前壁の
前側にエアシール室64が形成され、後壁の後側にエアー
ワイピング装置52が設けられている。そして、ダイス8
の出口とエアシール室64との間に、潤滑剤カス(フレー
ク)が落下する間隙65が形成されている。
【0055】この実施例によれば、皮膜液室40内に潤滑
剤カスが混入するのを防止でき、皮膜液51の管理が容易
となる。図9は、本発明の他の実施例を示し、皮膜液浸
漬槽35がダイス8 の出口から所定距離だけ離れた下流位
置に設けられており、その他の基本構成は、前記図8の
ものと同じである。
【0056】従って、この実施例によれば、皮膜液室40
内に潤滑剤カスが混入するのを防止でき、皮膜液51の管
理が容易となる。また、前記図8、9に示す実施例の場
合、金属線材6 の冷却効果は図7に示すものに比較して
低いが、その分、線材6 の温度が高いので、線材6 に付
着した皮膜液を乾燥する能力は高く、より厚い皮膜を形
成出来ると言う特徴を持っている。
【0057】図10に示すものは、本発明の他の実施例
であり、中間皮膜処理装置5 として、前記皮膜液浸漬槽
35に代えて、皮膜液を線材に流しかけるようにした皮膜
液流出装置66を備えたものが示されている。前記皮膜液
流出装置66は、ダイスホルダ9 の後壁11に取り付けられ
た箱体67を有し、この箱体67の上部に金属線材6 に中間
皮膜液51を流しかける流出口68が設けられ、該箱体67の
底部に皮膜液排出口69が設けられている。これら流出口
68及び排出口69に、前記皮膜液循環供給装置43が接続さ
れている。また、箱体67の後壁にワイピング装置52が設
けられている。
【0058】尚、前記皮膜液流出口68は、線材6 の上方
に設けられたものに限らず、線材6の左右、または下方
に設けて、線材6 に中間皮膜液を流しかけるようにした
ものであっても良い。本発明は上記各実施例に限定され
るものでない。メカニカルデスケーラ伸線工程でインラ
インで電解酸洗法を設置する必要がある場合において、
本発明法を適用する事によって皮膜を補強し、潤滑剤の
付着を向上させることができるので、同目的のために行
う電解酸洗による梨地処理をしなくても充分所定の伸線
速度が得られるため、この電解酸洗法を省略する事がで
きる。即ち、メカニカルデスケーラ通過後の線材は、表
面が平滑であり、スチールコード用線材のような高炭素
線材の伸線にはダイスへの潤滑剤の導入性を向上するた
めに、電解酸洗処理をして表面を梨地にすることが行わ
れている。この電解酸洗設備はスペースをとり、設備費
も高く、ランニングコストも安価ではない。本発明によ
る皮膜処理が潤滑剤の導入性を十分に向上させるので電
解酸洗法に取って代わる効果をもたらす事が可能になる
のである。
【0059】さらに、燐酸塩皮膜処理工程は潤滑皮膜と
しては、現在市中で得られるものの中で最も性能が良い
が、比較的コストが高いのと、処理時に発生するスラツ
ジを工業廃棄物として廃棄せねばならない。従ってこの
燐酸塩皮膜処理の代わりに本発明の中間皮膜処理を施
し、皮膜を補強し、潤滑剤の付着効果を向上させれば、
従来より以上の結果を得ることが可能であり、また、こ
れを更に進めて産業廃棄物のでる酸洗工程をもやめて、
メカニカルデスケーラ伸線とすることも可能である。
【0060】なお、本発明は、複数のダイスのそれぞ
れ、又は、少なくとも潤滑皮膜が薄くなり、ダイスの焼
き付き発生の恐れがあるダイスの一つ前のダイス出口で
行うのが最も効果的である。また、ワイピング装置とし
ては、エアーを用いたものに限らず、その他の気体、も
しくはフェルトやゴム等の物質でワイピングするもので
あってもよい。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、相隣接するダイス装置
間の少なくとも一つの間において、次に続くダイス加工
のための乾式潤滑剤の付着を良好とする皮膜が金属線材
の表面に形成されるので、それより下流側においては乾
式潤滑剤の付着が良好になり、該線材がダイスを通過す
るとき、潤滑切れを生じない。従って、伸線速度を向上
させることができ、また、ダイスの寿命が向上する。
【0062】伸線前処理として皮膜を形成するものにあ
っては、本発明の中間皮膜処理を行うことにより、伸線
前処理において形成された皮膜の機能低下を補うことに
なり、潤滑性能が向上し、伸線速度とダイス寿命の向上
が図れる。前記中間皮膜処理として、線材を皮膜液中を
浸漬通過させるか、または、線材表面に皮膜液を流しか
けた場合、該線材が皮膜液により冷却されるので、別途
の冷却装置が不要になり、伸線ラインを短くすることが
でき、設備コストの低減が図れる。
【0063】また、金属線材に付着された皮膜液は、次
に続くダイス加工のための乾式潤滑剤が付着される前ま
でに、良好な伸線ができる程度にまで乾燥されていなけ
ればならないが、ダイスを出た線材は、加工熱により高
温になっているので、線材表面に付着した皮膜液は、金
属線材自体の加工熱により乾燥するので、別途の乾燥装
置が不要になり、伸線ラインを短くすることができ、設
備コストの低減が図れる。
【0064】前記中間皮膜処理を、ダイスを出た直後に
行うことにより、前記冷却作用及び乾燥作用がより効果
的になる。また、中間皮膜処理を、ダイスから所定距離
だけ離れた位置で行うことにより、ダイスから出る潤滑
剤粕(フレーク)が中間皮膜液に混入するのが防止され
るので、皮膜液の管理が容易になる。
【0065】又、皮膜液を循環処理することにより、該
液の温度、濃度を均一に保持するのが容易になり、安定
した皮膜形成が可能になる。さらに、皮膜液中を通過し
た後又は皮膜液を流しかけた後の線材を、ワイピングす
ることにより、皮膜液の付着量を均一にし、皮膜液の付
着厚さを制御できる。もし余分な皮膜液が付着すれば、
ダイス通過において線径の仕上がりを悪くし、線の巻き
取りに支障を来したり、乾燥不十分な状態で次のダイス
に入ると、潤滑効果が阻害されることになるが、ワイピ
ングすることによりこれらの問題が生じなくなる。
【0066】なお、水溶性無機塩を主成分とする皮膜液
により皮膜を成形するようにすれば、燐酸塩皮膜による
ものよりも低コストで行え、また、産業廃棄物のでる酸
洗工程が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す連続乾式伸線装置の全体
構成図である。
【図2】本発明の実施例を示すダイス装置と中間皮膜処
理装置の断面図である。
【図3】図2の装置に設けられる皮膜液回収供給装置の
皮膜液循環系統図である。
【図4】本発明方法と従来方法における潤滑剤付着量の
比較図である。
【図5】本発明の他の実施例のダイス装置と中間皮膜処
理装置の概略を示す断面図である。
【図6】本発明方法と従来方法における潤滑剤付着量の
比較図である。
【図7】本発明の他の実施例のダイス装置と中間皮膜処
理装置の概略を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施例のダイス装置と中間皮膜処
理装置の概略を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施例のダイス装置と中間皮膜処
理装置の概略を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施例のダイス装置と中間皮膜
処理装置の概略を示す断面図である。
【図11】従来の連続乾式伸線装置を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
3 ダイス装置 5 中間皮膜処理装置 6 線材 7 乾式潤滑剤付着部 8 ダイス 35 皮膜液浸漬槽 43 皮膜液循環供給装置 52 ワイピング装置 58 冷却装置 66 皮膜液流出装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】前記図4は、本発明方法実施例と従来方法
の残留潤滑剤を含む皮膜量比較図であり、図4から明ら
かなように、従来方法では、ダイスNo.5〜No.8
まで残留潤滑剤を含む皮膜量が順次低下し、ダイスN
o.7、8では0.5g/m2以下となっており、ダイ
ス焼付きが生じが、本発明方法では残留潤滑剤を含む
皮膜量がダイスNo.8まで0.5g/m2 以上でダイ
ス焼付き生じていない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】上記表2中、○印はダイス焼き付きなし、
△印は軽いダイス荒れ、×印はダイス焼き付きを示して
いる。図6から明らかな様に、従来方法では、線材6 が
ダイス8 を通過する毎に残留潤滑剤を含む皮膜量が順次
低下し、ダイスNo.7、8では0.5g/m2 付近の
値となっており、軽い焼き付きを生じが、本発明方法
では残留潤滑剤を含む皮膜量が十分に残りダイス焼き付
きを生じる事はない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高塚 公郎 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 定兼 克幸 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属線材の表面に乾式潤滑剤を付着させ
    る乾式潤滑剤付着部と、該乾式潤滑剤付着部の下流側に
    設けられたダイスとからなるダイス装置を複数個直列に
    配置した連続乾式伸線装置により、金属線材を所定の径
    に伸線する方法において、 前記相隣接するダイス装置間の少なくとも一つの間にお
    いて、次に続くダイス加工のための乾式潤滑剤の付着を
    良好とする皮膜を金属線表面に形成させる中間皮膜処理
    工程を有することを特徴とする連続乾式伸線方法。
  2. 【請求項2】 前記中間皮膜処理工程は、金属線材表面
    に皮膜液を付着させる付着工程と、該付着した皮膜液を
    乾燥させる乾燥工程とからなることを特徴とする請求項
    1記載の連続乾式伸線方法。
  3. 【請求項3】 前記付着工程は、金属線材を皮膜液中に
    浸漬通過させることにより行うことを特徴とする請求項
    2記載の連続乾式伸線方法。
  4. 【請求項4】 前記付着工程は、皮膜液を金属線材表面
    に流しかけることにより行うことを特徴とする請求項2
    記載の連続乾式伸線方法。
  5. 【請求項5】 前記乾燥工程は、金属線材自体の持つ加
    工熱によって乾燥させるものであることを特徴とする請
    求項2記載の連続乾式伸線方法。
  6. 【請求項6】 前記中間皮膜処理工程は、ダイスを出た
    直後の金属線材に対して行われることを特徴とする請求
    項1記載の連続乾式伸線方法。
  7. 【請求項7】 前記中間皮膜処理工程は、ダイスから所
    定距離だけ離れた下流側において行われることを特徴と
    する請求項1記載の連続乾式伸線方法。
  8. 【請求項8】 前記中間皮膜処理工程は、金属線材を冷
    却した後に行われることを特徴とする請求項1記載の連
    続乾式伸線方法。
  9. 【請求項9】 前記中間皮膜処理工程において、金属線
    材を皮膜液中に浸漬通過させた後、又は、皮膜液を金属
    線材表面に流しかけた後、該金属表面に付着した皮膜液
    が均一厚みになるようワイピングすることを特徴とする
    請求項1記載の連続乾式伸線方法。
  10. 【請求項10】 前記皮膜は、水溶性無機塩を主成分と
    する水溶液から形成されることを特徴とする請求項1記
    載の連続乾式伸線方法。
  11. 【請求項11】 前記水溶液は、循環されていることを
    特徴とする請求項10記載の連続乾式伸線方法。
  12. 【請求項12】 金属線材の表面に乾式潤滑剤を付着さ
    せる乾式潤滑剤付着部と、該乾式潤滑剤付着部の下流側
    に設けられたダイスとからなるダイス装置を複数個直列
    に配置した連続乾式伸線装置において、 前記相隣接するダイス装置間の少なくとも一つの間にお
    いて、次に続くダイス加工のための乾式潤滑剤の付着を
    良好とする皮膜を金属線表面に形成させる中間皮膜処理
    装置を有することを特徴とする連続乾式伸線装置。
  13. 【請求項13】 前記中間皮膜処理装置は、金属線材が
    皮膜液中を通過するように構成した皮膜液浸漬槽を有す
    ることを特徴とする請求項12記載の連続乾式伸線装
    置。
  14. 【請求項14】 前記中間皮膜処理装置は、皮膜液を金
    属線材表面に流しかける皮膜液流出装置を有することを
    特徴とする請求項12記載の連続乾式伸線装置。
  15. 【請求項15】 前記皮膜液浸漬槽が、前記ダイスの出
    口部に直接設けられたことを特徴とする請求項13記載
    の連続乾式伸線装置。
  16. 【請求項16】 前記皮膜液浸漬槽又は前記皮膜液流出
    装置が、前記ダイスの出口部から所定距離だけ離れた下
    流側に設けられたことを特徴とする請求項13又は14
    記載の連続乾式伸線装置。
  17. 【請求項17】 前記中間皮膜処理装置は、前記皮膜液
    浸漬槽又は前記皮膜液流出装置の下流側において、金属
    線材表面の皮膜液をワイピングするワイピング装置を有
    することを特徴とする請求項13又は14記載の連続乾
    式伸線装置。
  18. 【請求項18】 前記ダイス出口部と前記皮膜液浸漬槽
    又は前記皮膜液流出装置との間に、金属線材を冷却する
    冷却装置が設けられたことを特徴とする請求項16記載
    の連続乾式伸線装置。
  19. 【請求項19】 前記皮膜液浸漬槽又は前記皮膜液流出
    装置には、皮膜液を循環供給するための皮膜液循環供給
    装置が接続されていることを特徴とする請求項13又は
    14記載の連続乾式伸線装置。
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