JPH0719453A - コークス炉でのガスカロリー一定燃焼制御方法 - Google Patents
コークス炉でのガスカロリー一定燃焼制御方法Info
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- JPH0719453A JPH0719453A JP15971693A JP15971693A JPH0719453A JP H0719453 A JPH0719453 A JP H0719453A JP 15971693 A JP15971693 A JP 15971693A JP 15971693 A JP15971693 A JP 15971693A JP H0719453 A JPH0719453 A JP H0719453A
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- Japan
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- gas
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- calorie
- constant
- control
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Abstract
(57)【要約】
【目的】コークス炉燃焼室でいわゆる混合ガス(Bガス
とCガスの)を燃焼させるに際にし、精度よくガスカロ
リーを一定に制御する技術の提供を目的とする。 【構成】公知の混合ガスの流量一定制御系と、ガスカロ
リー一定制御系を併合して用い、ガス流量一定制御系で
変動後に安定する高炉ガス流量を所定の関係式で予測
し、その予測値からガスカロリー一定制御系に使用する
目標Cガス量を求め、運用する。
とCガスの)を燃焼させるに際にし、精度よくガスカロ
リーを一定に制御する技術の提供を目的とする。 【構成】公知の混合ガスの流量一定制御系と、ガスカロ
リー一定制御系を併合して用い、ガス流量一定制御系で
変動後に安定する高炉ガス流量を所定の関係式で予測
し、その予測値からガスカロリー一定制御系に使用する
目標Cガス量を求め、運用する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コークス炉燃焼室にお
ける高炉ガス(以下、Bガスという)とコークス炉ガス
(以下、Cガスという)を用いての燃焼制御に関し、特
に両者の混合ガスの流量及カロリーの両方を一定にする
燃焼制御方法に関する。
ける高炉ガス(以下、Bガスという)とコークス炉ガス
(以下、Cガスという)を用いての燃焼制御に関し、特
に両者の混合ガスの流量及カロリーの両方を一定にする
燃焼制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コークス炉は炭化室、燃焼室及び蓄熱室
により構成されており、BガスとCガスの混合ガス、い
わゆるミックスガス(以下Mガス)を蓄熱室で予熱した
後に、燃焼室で燃焼することにより炭化室の石炭を乾留
してコークスにする仕組となっている。従来の一般的な
ガス制御フローを図2に示すが、それは、基本となるB
ガス流量を制御する系と、付加増熱するためのCガス流
量を制御する2つの系で構成されている。両制御系の目
標値には、Bガス系に目標Bガス流量が、Cガス系にC
ガス流量/Bガス流量比(以下、C/B比という)が与
えられている。
により構成されており、BガスとCガスの混合ガス、い
わゆるミックスガス(以下Mガス)を蓄熱室で予熱した
後に、燃焼室で燃焼することにより炭化室の石炭を乾留
してコークスにする仕組となっている。従来の一般的な
ガス制御フローを図2に示すが、それは、基本となるB
ガス流量を制御する系と、付加増熱するためのCガス流
量を制御する2つの系で構成されている。両制御系の目
標値には、Bガス系に目標Bガス流量が、Cガス系にC
ガス流量/Bガス流量比(以下、C/B比という)が与
えられている。
【0003】Cガス系は、実際のBガス流量の計測値に
先述のC/B比を掛け合せて、この演算結果をSV値と
して、またCガス流量の計測値をPV値としてフィード
バックし、調節弁開度をMV値で調整してCガス流量一
定の制御を実行する。一方、Mガス系は、先述の目標B
ガス流量をSV値とし、Bガス流量の計測値をPVとし
て、BガスとCガスとが合流した後、配管部に設けられ
た調節弁にMV値を与えて、その開度を調整して、Bガ
ス流量一定の制御を実行する。しかしながら、この制御
系ではCガス、Bガスの流量が一定すなわち、Mガスの
流量は一定であるが、Cガス、Bガスの各ガスカロリー
量は一定でない。つまり、Mガスの投入熱量が一定でな
いので、炭化室温度が変動し、石炭の乾留反応が不安定
となり、かつ乾留時間も不安定となる問題が指摘される
ようになった。
先述のC/B比を掛け合せて、この演算結果をSV値と
して、またCガス流量の計測値をPV値としてフィード
バックし、調節弁開度をMV値で調整してCガス流量一
定の制御を実行する。一方、Mガス系は、先述の目標B
ガス流量をSV値とし、Bガス流量の計測値をPVとし
て、BガスとCガスとが合流した後、配管部に設けられ
た調節弁にMV値を与えて、その開度を調整して、Bガ
ス流量一定の制御を実行する。しかしながら、この制御
系ではCガス、Bガスの流量が一定すなわち、Mガスの
流量は一定であるが、Cガス、Bガスの各ガスカロリー
量は一定でない。つまり、Mガスの投入熱量が一定でな
いので、炭化室温度が変動し、石炭の乾留反応が不安定
となり、かつ乾留時間も不安定となる問題が指摘される
ようになった。
【0004】そこで、特開昭60−71685号公報に
開示されているように、近年はコークス炉内のガス燃焼
にカロリー一定制御を付加するようになったが、その制
御フローの1例を図3を用いて説明する。まず、Mガス
流量を一定に制御することに関しては、目標Mガス流量
をSV値とし、Bガス、Cガスの各々の計測値の合成値
をPV値として調節計(FIC/MXG)にて演算し、
演算結果(MV値)によりMガス流量の調節弁開度を調
整することにより行なわれる。一方、Mガスカロリーを
一定に制御することに関しては、従来Mガスカロリーは
Bガス及びCガスカロリーが一定であるという条件のも
とにC/B比に固定値を与えていたのを改め、それぞれ
の単味ガスカロリーが変動し、それに伴うMガスカロリ
ーの変動を抑えるようにする。つまり、単味ガスカロリ
ーの変動に対応して、C/B比をダイナミックに変える
ようになった。この制御で用いるC/B比の演算式は、
次の通りである。
開示されているように、近年はコークス炉内のガス燃焼
にカロリー一定制御を付加するようになったが、その制
御フローの1例を図3を用いて説明する。まず、Mガス
流量を一定に制御することに関しては、目標Mガス流量
をSV値とし、Bガス、Cガスの各々の計測値の合成値
をPV値として調節計(FIC/MXG)にて演算し、
演算結果(MV値)によりMガス流量の調節弁開度を調
整することにより行なわれる。一方、Mガスカロリーを
一定に制御することに関しては、従来Mガスカロリーは
Bガス及びCガスカロリーが一定であるという条件のも
とにC/B比に固定値を与えていたのを改め、それぞれ
の単味ガスカロリーが変動し、それに伴うMガスカロリ
ーの変動を抑えるようにする。つまり、単味ガスカロリ
ーの変動に対応して、C/B比をダイナミックに変える
ようになった。この制御で用いるC/B比の演算式は、
次の通りである。
【0005】 Mc =(Bf ・Bc +Cf ・Cc )/(Bf +Cf ) …(1) Mc :目標Mガスカロリー(kcal/Nm3 ) Bf :Bガス流量(Nm3 /h) Bc :Bガスカロリー(kcal/Nm3 ) Cf :Cガス流量(Nm3 /h) Cc :Cガスカロリー(kcal/Nm3 ) C/B比=Cf /Bf とすると(1)式は
【0006】
【数1】
【0007】(2)式より
【0008】
【数2】
【0009】となる。ここで,Bc 、Cc は各B、Cガ
スの配管に設けたカロリー計の計測値による。さらに、
Mガスカロリー一定制御(図3)について補足すると、
以前の制御方法(図2)と違う点はC/B比を固定運用
でなく、実際の各ガスのカロリー計測値に基づいて
(3)式の演算を行い、C/B比を求め、Bガス流量に
対するCガス流量を制御している点のみであり、制御構
成そのものは、図2と同じである。この制御方法は、高
カロリーのCガス流量を制御することにより、Mガスカ
ロリー一定を達成するようにしたものである。
スの配管に設けたカロリー計の計測値による。さらに、
Mガスカロリー一定制御(図3)について補足すると、
以前の制御方法(図2)と違う点はC/B比を固定運用
でなく、実際の各ガスのカロリー計測値に基づいて
(3)式の演算を行い、C/B比を求め、Bガス流量に
対するCガス流量を制御している点のみであり、制御構
成そのものは、図2と同じである。この制御方法は、高
カロリーのCガス流量を制御することにより、Mガスカ
ロリー一定を達成するようにしたものである。
【0010】しかしながら、以上に述べたMガスカロリ
ー制御方法も、Mガス流量一定制御系とCガス流量をコ
ントロールしてのMガスカロリー一定制御系が互いに干
渉し合い、制御が不安定となる問題が指摘されていた。
例えばCガスカロリーが低下すると(3)式によりC/
B比は大きくなり、Mガスカロリー一定制御系は、現在
のBガス流量に対してC/B比演算を行い、Cガス流量
を増量するように働く。これを図4のCガス、Bガス、
Mガスの各流量チャートで示せば(m)の部分に該当す
る(以下図4と関連づけて番号で対応する)。しかし、
Cガス流量は増加したが、Mガス流量及びカロリー量も
増加して(n)のようになる。そこで、次にMガス流量
一定制御系が働き、Bガス流量が低下する((o)で示
す)。この動作によりMガス流量は一定となるが
((p)で示す)、Mガスカロリーは目標値とはならな
い。次にBガス流量が低下したことによりC/B比演算
結果は小さくなり、Cガス流量に小さくなる((q)に
示す)。以下、これを繰り返して、Cガス流量とBガス
流量は互いに干渉しながら収束していくことになる。
ー制御方法も、Mガス流量一定制御系とCガス流量をコ
ントロールしてのMガスカロリー一定制御系が互いに干
渉し合い、制御が不安定となる問題が指摘されていた。
例えばCガスカロリーが低下すると(3)式によりC/
B比は大きくなり、Mガスカロリー一定制御系は、現在
のBガス流量に対してC/B比演算を行い、Cガス流量
を増量するように働く。これを図4のCガス、Bガス、
Mガスの各流量チャートで示せば(m)の部分に該当す
る(以下図4と関連づけて番号で対応する)。しかし、
Cガス流量は増加したが、Mガス流量及びカロリー量も
増加して(n)のようになる。そこで、次にMガス流量
一定制御系が働き、Bガス流量が低下する((o)で示
す)。この動作によりMガス流量は一定となるが
((p)で示す)、Mガスカロリーは目標値とはならな
い。次にBガス流量が低下したことによりC/B比演算
結果は小さくなり、Cガス流量に小さくなる((q)に
示す)。以下、これを繰り返して、Cガス流量とBガス
流量は互いに干渉しながら収束していくことになる。
【0011】つまり、このガスカロリー一定制御方法
は、整理すると以下のような問題がある。 (1)制御を実行する上での計測値(Bガスカロリー、
Cガスカロリー)が変動したとき、2つの制御が互いに
干渉し合い、安定するまでに多くの時間を費やす。 (2)制御の目標値である目標Mガスカロリーを変更し
た時も同様の現象となる。 (3)制御の最終目標であるMガス流量とMガスカロリ
ーについても図4に示すように安定するまで大きくハン
チングし、また調節計(FIC/MXG)の調整しだい
によっては、発散してしまう危険性もある。
は、整理すると以下のような問題がある。 (1)制御を実行する上での計測値(Bガスカロリー、
Cガスカロリー)が変動したとき、2つの制御が互いに
干渉し合い、安定するまでに多くの時間を費やす。 (2)制御の目標値である目標Mガスカロリーを変更し
た時も同様の現象となる。 (3)制御の最終目標であるMガス流量とMガスカロリ
ーについても図4に示すように安定するまで大きくハン
チングし、また調節計(FIC/MXG)の調整しだい
によっては、発散してしまう危険性もある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、従来のガスカロリー一定制御方法よりも、応答性
が優れ、Mガス流量一定制御系及びカロリー一定制御系
が互いに干渉し合わないコークス炉燃焼室でのガスカロ
リー一定燃焼制御方法の提供を目的とする。
鑑み、従来のガスカロリー一定制御方法よりも、応答性
が優れ、Mガス流量一定制御系及びカロリー一定制御系
が互いに干渉し合わないコークス炉燃焼室でのガスカロ
リー一定燃焼制御方法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】発明者は上記目的を達成
するため、種々の検討を行った結果、従来の制御フロー
に新しい制御機能を付加することを思いついた。すなわ
ち、本発明は、コークス炉燃焼室で、BガスとCガスか
らなるMガスの燃焼を、該Mガスの流量一定とカロリー
一定の2つの制御系を併合して行なうに際し、上記Mガ
ス流量一定制御系で変動後に安定するBガス流量
(B’)を演算、予測し、その予測値(B’)に変動後
のCガス/Bガス比(a’)を乗じ,その値を目標Cガ
ス量(C’又はSV値)として上記Mガスカロリー一定
制御系に使用することを特徴とするコークス炉でのガス
カロリー一定燃焼制御方法である。
するため、種々の検討を行った結果、従来の制御フロー
に新しい制御機能を付加することを思いついた。すなわ
ち、本発明は、コークス炉燃焼室で、BガスとCガスか
らなるMガスの燃焼を、該Mガスの流量一定とカロリー
一定の2つの制御系を併合して行なうに際し、上記Mガ
ス流量一定制御系で変動後に安定するBガス流量
(B’)を演算、予測し、その予測値(B’)に変動後
のCガス/Bガス比(a’)を乗じ,その値を目標Cガ
ス量(C’又はSV値)として上記Mガスカロリー一定
制御系に使用することを特徴とするコークス炉でのガス
カロリー一定燃焼制御方法である。
【0014】
【作用】本発明では、Mガス流量一定制御系で、アクシ
ョンを取った後に将来到達するであろうBガス流量を予
測演算し、その予測値にC/B比を乗じてSV値として
Mガスカロリー一定制御系を作動するようにしたので、
新しいアクション後の安定性がよくなり、2つの制御系
を互いに干渉させずに円滑制御が可能になる。
ョンを取った後に将来到達するであろうBガス流量を予
測演算し、その予測値にC/B比を乗じてSV値として
Mガスカロリー一定制御系を作動するようにしたので、
新しいアクション後の安定性がよくなり、2つの制御系
を互いに干渉させずに円滑制御が可能になる。
【0015】以下、本発明のポイントであるBガス流量
の予測、演算を説明する。従来のカロリー制御の構成上
の欠点は、Cガス流量に、現在のBガス流量に変化した
新しいC/B比を乗じることにある。これを図4にて説
明すると、現在のBガス流量に変化する前のC/B比を
a、Bガス流量をB、Cガス流量をCとすると次の関係
式となる。
の予測、演算を説明する。従来のカロリー制御の構成上
の欠点は、Cガス流量に、現在のBガス流量に変化した
新しいC/B比を乗じることにある。これを図4にて説
明すると、現在のBガス流量に変化する前のC/B比を
a、Bガス流量をB、Cガス流量をCとすると次の関係
式となる。
【0016】C=B・a …(4) 次に、変化した新しいC/B比をa’として制御が安定
した状態でのBガス流量をB’、Cガス流量をC’とす
ると次の関係式となる。 C’(又はSV)=B’・a’ …(5) ところが、従来のカロリー制御においては、新しいCガ
ス流量の制御目標値(C’)を最初はB・a’にて求
め、Bガス流量(B)が順次変化して新しくB’とな
り、(5)式の計算となるまで、不安定状態が継続する
ことになる。これが制御不安定の原因である。本発明の
手法は制御安定後の最終的Bガス流量(B’)を最初か
ら予想して(5)式の演算をして、適正なCガス流量
(C’)を求めて制御しようとするものである。
した状態でのBガス流量をB’、Cガス流量をC’とす
ると次の関係式となる。 C’(又はSV)=B’・a’ …(5) ところが、従来のカロリー制御においては、新しいCガ
ス流量の制御目標値(C’)を最初はB・a’にて求
め、Bガス流量(B)が順次変化して新しくB’とな
り、(5)式の計算となるまで、不安定状態が継続する
ことになる。これが制御不安定の原因である。本発明の
手法は制御安定後の最終的Bガス流量(B’)を最初か
ら予想して(5)式の演算をして、適正なCガス流量
(C’)を求めて制御しようとするものである。
【0017】B’の値は、Mガス流量は一定であるか
ら、以下のようにして求まる。 B+B・a=B’+B’・a’ …(6) (6)式より B’=B(1+a)/(1+a’) …(7) 本発明では、C/B比が変化した場合、変化前のC/B
比であるaと、Bガス流量B及び変化後のC/B比
(a’)の3つの値を用いて(7)式により最終的なB
ガス流量(B’)を求めて、これによりある一定時間、
制御することを特徴とする。
ら、以下のようにして求まる。 B+B・a=B’+B’・a’ …(6) (6)式より B’=B(1+a)/(1+a’) …(7) 本発明では、C/B比が変化した場合、変化前のC/B
比であるaと、Bガス流量B及び変化後のC/B比
(a’)の3つの値を用いて(7)式により最終的なB
ガス流量(B’)を求めて、これによりある一定時間、
制御することを特徴とする。
【0018】
【実施例】図1は、本発明を実際にコークス工場に適用
した制御フローの1例である。コークス炉の操業中、目
標Mガスカロリー値とBガスカロリー計測値とCガスカ
ロリー計測値に基づいて、(3)式の演算によりC/B
比(a)を求める。ここでC/B比(a)に変化がない
時はスイッチ(SW)は(イ)側になっており、従来と
まったく同一の制御を実行する。
した制御フローの1例である。コークス炉の操業中、目
標Mガスカロリー値とBガスカロリー計測値とCガスカ
ロリー計測値に基づいて、(3)式の演算によりC/B
比(a)を求める。ここでC/B比(a)に変化がない
時はスイッチ(SW)は(イ)側になっており、従来と
まったく同一の制御を実行する。
【0019】ところが、C/B比(a)が予め定めた設
定値以上に変化した場合はこれをC/B比変化検知によ
り検知し、スイッチ(SW)を(ロ)側に倒す処置が行
われ、以下(ロ)側が作動する。C/B演算器1の出力
は、既に前進のa’となっているが1次遅れ演算器3を
通すことにより、しばらくは変化前のC/B比(a)を
得ることができ、これと、1次遅れ演算器3を通さない
a’と合わせて次段のBガス予想流量演算器5に入力す
る。一方、1次遅れ演算器4では、スイッチ(SW)の
(イ)側の情報が入力されていて、この値は、Mガス流
量一定制御の進行に従って前述のBからB’に変化する
が、1次遅れ演算器4を通すことにより、しばらくは変
化前のBガス流量(B)を得ることができる。Bガス予
想流量演算器5では、以上の3つの入力であるa、
a’、Bを取り込んで(7)式の演算を行い最終的なB
ガス流量(B’)を求めるスイッチ(SW)で(ロ)を
経由して従来と同様のMガスカロリー一定制御を実行す
ることになる。
定値以上に変化した場合はこれをC/B比変化検知によ
り検知し、スイッチ(SW)を(ロ)側に倒す処置が行
われ、以下(ロ)側が作動する。C/B演算器1の出力
は、既に前進のa’となっているが1次遅れ演算器3を
通すことにより、しばらくは変化前のC/B比(a)を
得ることができ、これと、1次遅れ演算器3を通さない
a’と合わせて次段のBガス予想流量演算器5に入力す
る。一方、1次遅れ演算器4では、スイッチ(SW)の
(イ)側の情報が入力されていて、この値は、Mガス流
量一定制御の進行に従って前述のBからB’に変化する
が、1次遅れ演算器4を通すことにより、しばらくは変
化前のBガス流量(B)を得ることができる。Bガス予
想流量演算器5では、以上の3つの入力であるa、
a’、Bを取り込んで(7)式の演算を行い最終的なB
ガス流量(B’)を求めるスイッチ(SW)で(ロ)を
経由して従来と同様のMガスカロリー一定制御を実行す
ることになる。
【0020】ただし、従来と異なる点は、現在のBガス
流量(B)とC/B比(a’)の演算を行うのでなく、
制御安定後の最終的Bガス流量(B’)とC/B比
(a’)の乗算によりCガス流量の目標値(SV)を求
める点である。従って、Mガス流量一定制御の進行によ
るBガス流量のBからB’への変化によるCガス流量の
目標値(SV)の変動は生じない。
流量(B)とC/B比(a’)の演算を行うのでなく、
制御安定後の最終的Bガス流量(B’)とC/B比
(a’)の乗算によりCガス流量の目標値(SV)を求
める点である。従って、Mガス流量一定制御の進行によ
るBガス流量のBからB’への変化によるCガス流量の
目標値(SV)の変動は生じない。
【0021】また、Mガス流量一定制御の実行によりB
ガス流量がB’になったことを見計らって、C/B比変
化検知器2はタイマーによりスイッチ(SW)を(イ)
に戻す操作を行い、通常の制御動作になるようにしてい
る。主制御によりC/B比(a)が変化してもMガス流
量一定制御系とMガスカロリー一定制御系とが互いに干
渉せずにスムーズに制御推移することができる。
ガス流量がB’になったことを見計らって、C/B比変
化検知器2はタイマーによりスイッチ(SW)を(イ)
に戻す操作を行い、通常の制御動作になるようにしてい
る。主制御によりC/B比(a)が変化してもMガス流
量一定制御系とMガスカロリー一定制御系とが互いに干
渉せずにスムーズに制御推移することができる。
【0022】制御精度について述べると、従来法による
通常操業では、定常的に約5分の間に約3%のMガス流
量ひいてはカロリーの変動を示していたが、本発明で
は、変動ピッチが約2分間でMガス流量ひいてはカロリ
ーの変動を最大でも1.5%に収束できた。なお、本発
明では変化前のC/B比(a)と変化前のBガス流量
(B)を簡易的に1次遅れ演算を利用して行ったが、記
憶回路を利用するなど、さまざまな手法によっても得ら
れることは自明である。
通常操業では、定常的に約5分の間に約3%のMガス流
量ひいてはカロリーの変動を示していたが、本発明で
は、変動ピッチが約2分間でMガス流量ひいてはカロリ
ーの変動を最大でも1.5%に収束できた。なお、本発
明では変化前のC/B比(a)と変化前のBガス流量
(B)を簡易的に1次遅れ演算を利用して行ったが、記
憶回路を利用するなど、さまざまな手法によっても得ら
れることは自明である。
【0023】
【発明の効果】本発明によりMガス流量一定制御系とM
ガスカロリー一定制御系とが互いに干渉せずスムーズに
制御推移することができ、 (1)コークス炉におけるカロリー一定の燃焼制御にお
いて、制御を実行する上での計測値(Bガスカロリー、
Cガスカロリー)が変動してC/B比(a)が変化した
場合においても、2つの制御が互いに干渉し合うことな
く、短時間にて目標値のカロリーに収束させることがで
きる。 (2)制御の目標値である、目標Mガスカロリーを変更
した時も同様の安定収束現象を示す。 (3)制御の最終目標であるMガス流量とMガスカロリ
ーについても極めてスムーズな収束を示し、発散するよ
うな危険性はない。
ガスカロリー一定制御系とが互いに干渉せずスムーズに
制御推移することができ、 (1)コークス炉におけるカロリー一定の燃焼制御にお
いて、制御を実行する上での計測値(Bガスカロリー、
Cガスカロリー)が変動してC/B比(a)が変化した
場合においても、2つの制御が互いに干渉し合うことな
く、短時間にて目標値のカロリーに収束させることがで
きる。 (2)制御の目標値である、目標Mガスカロリーを変更
した時も同様の安定収束現象を示す。 (3)制御の最終目標であるMガス流量とMガスカロリ
ーについても極めてスムーズな収束を示し、発散するよ
うな危険性はない。
【図1】本発明の制御構成を示す制御フロー図である。
【図2】従来の制御構成を示す制御フロー図である。
【図3】カロリー制御を付加した従来の制御構成を示す
制御フロー図である。
制御フロー図である。
【図4】従来のカロリー制御の場合のCガス、Bガス、
Mガスの各流量変化図である。
Mガスの各流量変化図である。
1 C/B演算器 2 C/B変化検知器 3 1次遅れ演算器 4 1次遅れ演算器 5 Bガス流量の予測演算器
Claims (1)
- 【請求項1】 コークス炉燃焼室で、高炉ガスとコーク
ス炉ガスからなる混合ガスの燃焼を、該混合ガスの流量
一定とカロリー一定の2つの制御系を併合して行なうに
際し、上記混合ガス流量一定制御系で変動後に安定する
高炉ガス流量(B’)を演算、予測し、その予測値
(B’)に変動後のコークス炉ガス/高炉ガス比
(a’)を乗じ,その値を目標コークス炉ガス量(C’
又はSV値)として上記混合ガスカロリー一定制御系に
使用することを特徴とするコークス炉でのガスカロリー
一定燃焼制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15971693A JPH0719453A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | コークス炉でのガスカロリー一定燃焼制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15971693A JPH0719453A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | コークス炉でのガスカロリー一定燃焼制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0719453A true JPH0719453A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15699727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15971693A Withdrawn JPH0719453A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | コークス炉でのガスカロリー一定燃焼制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0719453A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006233920A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 燃料ガスカロリー制御装置及びガスタービンシステム |
JP2006299869A (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 燃料ガスカロリ制御方法及び装置 |
JP2007315705A (ja) * | 2006-05-26 | 2007-12-06 | Tokyo Electric Power Co Inc:The | 発電プラントの燃料制御装置 |
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1993
- 1993-06-29 JP JP15971693A patent/JPH0719453A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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