JPH07190985A - タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム - Google Patents

タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム

Info

Publication number
JPH07190985A
JPH07190985A JP6314980A JP31498094A JPH07190985A JP H07190985 A JPH07190985 A JP H07190985A JP 6314980 A JP6314980 A JP 6314980A JP 31498094 A JP31498094 A JP 31498094A JP H07190985 A JPH07190985 A JP H07190985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
polymer film
conductive polymer
adsorbed
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6314980A
Other languages
English (en)
Inventor
Buerunetsuto Buorufugangu
ヴェルネット ヴォルフガング
Fuaruku Kaan Goramu
ファルク カーン ゴラム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON CHIBAGAIGII KK
Ciba Geigy Japan Ltd
Original Assignee
NIPPON CHIBAGAIGII KK
Ciba Geigy Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON CHIBAGAIGII KK, Ciba Geigy Japan Ltd filed Critical NIPPON CHIBAGAIGII KK
Publication of JPH07190985A publication Critical patent/JPH07190985A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B1/00Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
    • H01B1/06Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances
    • H01B1/12Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances organic substances
    • H01B1/124Intrinsically conductive polymers
    • H01B1/127Intrinsically conductive polymers comprising five-membered aromatic rings in the main chain, e.g. polypyrroles, polythiophenes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N11/00Carrier-bound or immobilised enzymes; Carrier-bound or immobilised microbial cells; Preparation thereof
    • C12N11/02Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier
    • C12N11/08Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier the carrier being a synthetic polymer
    • C12N11/082Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier the carrier being a synthetic polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N11/00Carrier-bound or immobilised enzymes; Carrier-bound or immobilised microbial cells; Preparation thereof
    • C12N11/02Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier
    • C12N11/08Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier the carrier being a synthetic polymer
    • C12N11/082Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier the carrier being a synthetic polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C12N11/084Polymers containing vinyl alcohol units
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N11/00Carrier-bound or immobilised enzymes; Carrier-bound or immobilised microbial cells; Preparation thereof
    • C12N11/02Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier
    • C12N11/08Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier the carrier being a synthetic polymer
    • C12N11/089Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier the carrier being a synthetic polymer obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds

Landscapes

  • Zoology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 バイオセンサー及び免疫センサーの検知電
極、バイオリアクターの材料などとして用いられる、新
規な、タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフ
ィルムを得る。 【構成】 タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマ
ーフィルムであって、1)a)酸化されたポリカチオン
形態の、ポリ複素芳香族化合物又はアニリンの少なくと
も一つと、b)その繰り返し構造単位中に、基:A及び
/又は基:B (式中、−(Cn2n)−基は、炭素主鎖に2〜5個の
C−原子を含有する、直鎖又は分岐鎖の、非置換又はC
1 −C4 −アルコキシ置換C2 −C12−アルキレンであ
る)を含有するフィルム−形成性熱可塑性ポリマーのポ
リアニオンの少なくとも一つからなる組成物から製造さ
れるフィルム;及び2)該フィルムの表面に吸着された
タンパク質よりなるフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイオセンサーの検知
電極、免疫センサーの検知電極、バイオリアクターなど
の材料として適切に使用される、新規な、タンパク質を
吸着した可形成性導電性ポリマーフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】導電性
ポリマーの開発以来、特にポリピロールは、例えばグル
コースオキシダーゼなどの目的のタンパク質を、測定さ
れる基質を検出するための要素として組み込んだ、バイ
オセンサーの優れた材料として認識されてきた(例え
ば、L. D.CouvesらのSynthetic Metals, 28(1989)C761-
C768 、W. SchuhmannらのBiosensors & Bioelectronic
s, 6(1991)689-697 、G. ZottiのSynthetic Metals, 51
(1992)373-382 、G. BidanのSensors and Actuator B,
6(1992)45-56 、及びM. Aizawa のAnalytica Chimica
Acta, 250(1991)249-256を参照)。
【0003】ポリピロールのバイオセンサーへの典型的
適用例では、目的のタンパク質(例えばグルコースオキ
シダーゼ又は同様なタンパク質)と、もし必要ならメデ
ィエーター又はプロモーターのような他の成分の存在下
で、ピロールモノマーが、適切な導電性支持体の表面に
電解により重合して、それによって、形成されたポリピ
ロールフィルム中に該タンパク質が(もし添加したな
ら、メディエーター又はプロモーターと一緒に)固定化
されて、そして測定される物質を含有する溶液に浸漬す
ると極めて高い特異性を有するセンサーとして作用する
(例えば、M. Aizawa のAnalytica Chimica Acta, 250
(1991)249-256、G. ZottiのSynthetic Metals, 51(199
2)373-382 、W. SchuhmannらのBiosensors & Bioelectr
onics, 6(1991)689-697 、及びL. D. CouvesらのSynthe
tic Metals, 28(1989)C761-C768 を参照)。
【0004】導電性ポリマーの別の適用例として、例え
ばポリピロールのような導電性ポリマーを、抗原が電気
化学的な共沈殿により固定化された、ポリピロールフィ
ルムの表面電位の変化、この変化は抗原−抗体反応によ
り生じる、を利用する高感度の免疫センサーに適用する
ことが提案されている(例えば、H. Uchida らのSensor
s and Materials, 2, 3(1990)137-146を参照)。
【0005】しかし、上記バイオセンサー、免疫センサ
ー及びバイオリアクター材料は優れた特徴と性能を有す
るが、以下の欠点がある: −目的のタンパク質(及びもし必要ならば、メディエー
ター又はプロモーター)は、ポリピロールの電解による
重合工程で固定化される必要があり、この工程はしばし
ば該タンパク質の変性を引き起こし、目的の性能が得ら
れなくなり、 −組立工程は複雑で費用が高くつき、 −これらは、支持体が存在するために調製後に形成でき
ず、適用の範囲が制限され、 −小さいアニオンでドープした従来のポリピロールをベ
ースとしているので、これらの長期安定性は悪く、そし
て −活性層としての導電性ポリマーフィルムは、しばしば
これら自体剛性で形成できないか又は砕けやすい。
【0006】驚くべきことに、高安定性、高可撓性及び
高形成性(shapability )を有する特定の重合性アニオ
ンでドープした導電性ポリマーフィルムは、予想外にタ
ンパク質と強力な疎水性相互作用を示し、そして単にフ
ィルムをタンパク質を含有する水溶液に浸漬することに
より電解工程を利用することなく、タンパク質は上記導
電性ポリマーフィルムの表面に固定化され、これにより
バイオセンサー、免疫センサー、バイオリアクター材料
などの製造工程が簡素化され、固定化タンパク質の変性
の危険が回避され、そして高安定性、高可撓性及び高形
成性を有するバイオセンサー、免疫センサー、バイオリ
アクター材料などが生成されることが見い出された。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、タン
パク質を吸着した可形成性(shapable)導電性ポリマーフ
ィルムであって、1)a)酸化されたポリカチオン型
の、ポリ複素芳香族化合物又はアニリンの少なくとも一
つと、b)その繰り返し構造単位中に、硫酸化アルコー
ル基:
【0008】
【化39】
【0009】及び/又はスルホナトアルキル化アルコー
ル基:
【0010】
【化40】
【0011】(式中、−(Cn2n)−基は、炭素主鎖
に2〜5個のC−原子を含有する、直鎖又は分岐鎖C2
−C12−アルキレンであって、このアルキレンは、非置
換又はC1 −C4 −アルコキシで置換されている)を含
有するフィルム−形成性熱可塑性ポリマーのポリアニオ
ンの少なくとも一つからなる組成物から製造されるフィ
ルム;及び2)該フィルムの表面に吸着されたタンパク
質よりなることを特徴とするフィルムに関する。
【0012】本発明の範囲ではポリ複素芳香族化合物
は、繰り返し複素芳香族構造単位を含有するホモポリマ
ー及びコポリマーを意味すると理解される。これらは、
室温で固体でかつフィルムを形成できる限りにおいて、
高分子又はオリゴマーであってよい。好適なポリ複素芳
香族化合物は、−O−、−S−及び−N−よりなる群か
ら選択される1〜3個の複素原子、好適には1個の複素
原子と、非置換又はC1−C18−アルキル、好適にはC1
−C12−アルキルで置換された炭素原子を含有する5
員環の化合物である。好適には、電気化学的重合を実施
できるように、2個の炭素原子は置換されていない。こ
の5員環は、好適にはピロール、チオフェン、フラン、
2,2’−ビピロール、2,2’−ビチオフェン、2,
2’−ビフラン、チアゾール、オキサゾール、チアジア
ゾール及びイミダゾールよりなる群から選択される。
【0013】特に好適なポリ複素芳香族化合物は、式
(I):
【0014】
【化41】
【0015】(式中、R1 及びR2 は、各々他と独立
に、水素又はC1 −C16−アルキルである)のピロール
の化合物である。R1 及びR2 は、例えば、メチル又は
エチルのようなC1 −C12−アルキルであってよく、好
適には水素である。ピロールのNH−基は、C1 −C12
−アルキル、好適にはC1 −C6 −アルキルで置換され
てよい;そして、式(II):
【0016】
【化42】
【0017】(式中、R3 及びR4 は、各々他と独立
に、直鎖又は分岐鎖の、C1 −C18−アルキル又はC2
−C18−アルコキシアルキルであるか;或は、非置換若
しくはC1 −C6 −アルキル、C1 −C6 −アルコキシ
若しくはハロゲン置換の、C3 −C8 −シクロアルキ
ル、フェニル又はベンジルであるか;或は、R3 とR4
は、一緒になって、非置換又はC1 −C6 −アルキル、
1 −C6 −アルコキシ、ハロゲン、C3 −C8 −シク
ロアルキル、フェニル、ベンジル、C1 −C4 −アルキ
ルフェニル、C1 −C4 −アルコキシフェニル、ハロゲ
ンフェニル、C1 −C4 −アルキルベンジル、C1 −C
4 −アルコキシベンジル若しくはハロゲンベンジル置換
の直鎖C1 −C6 −アルキレンを形成する)で示される
チオフェンである。
【0018】アルキルとしてのR3 及びR4 は、好適に
はC1 −C12−アルキル、更に好適にはC1 −C8 −ア
ルキル、特にC1 −C4 −アルキルを表す。このような
アルキルの例は、メチル、エチル、並びに、プロピル、
ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、
ヘキサデシル及びオクタデシルの異性体である。好適な
アルキル残基は、メチル、エチル、n−及びi−プロピ
ル、n−、i−及びt−ブチル、更にn−ペンチル及び
n−ヘキシルである。
【0019】アルコキシアルキルとしてのR3 及びR4
は、C1 −C17−アルコキシメチル又はC1 −C16−ア
ルコキシエチル、好適にはC1 −C12−アルコキシメチ
ル又はC1 −C12−アルコキシエチル、更に好適にはC
1 −C8 −アルコキシメチル又はC1 −C8 −アルコキ
シエチル、そして特にC1 −C4 −アルコキシメチル又
はC1 −C4 −アルコキシエチルである。このようなア
ルコキシアルキルの例は、メトキシメチル、エトキシメ
チル、n−又はi−プロピルオキシメチル、n−、i−
又はt−ブチルオキシメチル、メトキシエチル、エトキ
シエチル、n−又はi−プロピルオキシエチル、n−、
i−及びt−ブチルオキシエチルである。
【0020】もしR3 及びR4 がシクロアルキルを表す
ならば、シクロペンチル及びシクロヘキシルのようなC
5 −又はC6 −シクロアルキルが好適である。
【0021】シクロアルキル、フェニル及びベンジルの
置換基としては、C1 −C4 −アルキル、C1 −C4
アルコキシ、F、Cl及びBrが好適である。このよう
なアルキル及びアルコキシの例は、特にメチル、エチ
ル、メトキシ及びエトキシである。このような置換され
た残基の例は、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘ
キシル、メトキシシクロヘキシル、メチルフェニル、ジ
メチルフェニル、エチルフェニル、メトキシフェニル、
ジメトキシフェニル、クロロフェニル、メチルベンジ
ル、ジメチルベンジル、エチルベンジル、メトキシベン
ジル、ジメトキシベンジル及びクロロベンジルである。
【0022】もしR3 及びR4 が一緒になってアルキレ
ンを表すならば、C1 −C4 −アルキレン、特にC1
又はC2 −アルキレンが好適である。このようなアルキ
レンの例は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、ペンチレン及びヘキシレンである。
【0023】アルキレンとしてのR3 及びR4 の好適な
置換基は、C1 −C6 −アルキル、例えばメチル、エチ
ル、プロピル及びブチル、C1 −C6 −アルコキシ、例
えばメトキシ及びエトキシ、シクロヘキシル、フェニル
及びベンジルである。
【0024】好適なサブグループで、R3 及びR4 は、
直鎖又は分岐鎖C1 −C6 −アルキル、特にC1 −C4
−アルキルを意味するか、或はR3 とR4 は、一緒にな
って、C1 −C4 −アルキレン、特に非置換又は1若し
くは2個のC1 −C6 −アルキル基若しくはC1 −C6
−アルコキシ基置換の、C1 −又はC2 −アルキレンを
意味する。
【0025】好適な実施態様で、R3 及びR4 は、非置
換又はC1 −C6 −アルキル基若しくはC1 −C6 −ア
ルコキシ基置換の、C1 −若しくはC2 −アルキレンで
ある。
【0026】更に好適な実施態様で、R3 及びR4 は、
式−CHRa −CHRb −(式中、Ra 及びRb は、各
々他と独立に、H又はC1 −C6 −アルキル、特にメチ
ル若しくはエチルである)を表す。
【0027】特に好適な実施態様で、式(II)の構造単
位は、式:
【0028】
【化43】
【0029】で示される残基に相当する。
【0030】アニリンは、アニリン自体、又は3−位が
1 −C12−アルキル、好適にはC1 −C6 −アルキル
で置換されたアニリンであってよい。
【0031】本発明の組成物は、ポリ複素芳香族化合物
の各構造単位に、好適には0.1〜0.9、更に好適に
は0.1〜0.6、最も好適には0.15〜0.4の、
硫酸化アルコール基:
【0032】
【化44】
【0033】及び/又はスルホナトアルキル化アルコー
ル基:
【0034】
【化45】
【0035】を含有する構造単位を含有する。
【0036】−(Cn2n)−基は、好適には炭素鎖中
に3〜5個のC−原子を有する直鎖又は分岐鎖C3 −C
8 −アルキレンを表す。特に好適には、直鎖C3 −C8
−アルキレンである。このようなアルキレンの例は、エ
チレン、メチルエチレン、ジメチルエチレン、1,3−
プロピレン、メチル−1,3−プロピレン、ジメチル−
1,3−プロピレン、トリメチル−1,3−プロピレ
ン、1,4−ブチレン、メチル−1,4−ブチレン、ジ
メチル−1,4−ブチレン、トリメチル−1,4−ブチ
レン、テトラメチル−1,4−ブチレン、1,3−又は
1,5−ペンチレン及び1,3−、1,4−、1,5−
又は1,6−ヘキシレンである。特に、トリメチレン及
びテトラメチレンが−(Cn2n)−基として好適であ
る。
【0037】本発明の組成物での使用に適した、硫酸化
アルコール基:
【0038】
【化46】
【0039】及び/又はスルホナトアルキル化アルコー
ル基:
【0040】
【化47】
【0041】を塩の形で含有する熱可塑性ポリマーは、
好適には−100°〜350℃、更に好適には−50°
〜250℃でのDSC法(示差走査熱量測定)により測
定されたガラス転移温度を有する。Mは、アルカリ金属
−又はアンモニウムカチオンを意味し、更に詳細には以
下に記載される。
【0042】これらの熱可塑性ポリマーの引っ張り強度
は、DIN 53 455に従って測定されて、好適には5MPa 以
上、更に好適には10MPa 以上である。ポリマーの性質
に依存して、引っ張り強度は1000MPa 、好適には5
00MPa 、最も好適には300MPa までである。重合度
は、例えば5〜10000、好適には10〜5000、
最も好適には10〜1000であってよい。
【0043】熱可塑性ポリマーのアルコール基は、部分
的に又は完全に硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化
されてよい。熱可塑性ポリマー中での遊離のアルコール
基の、硫酸化アルコール基:
【0044】
【化48】
【0045】及び/又はスルホナトアルキル化アルコー
ル基:
【0046】
【化49】
【0047】に対する比は、例えば50:1〜1:5
0、好適には10:1〜1:10であってよい。
【0048】好適な実施態様で、熱可塑性ポリマーは、
硫酸化アルコール基:
【0049】
【化50】
【0050】及び/又はスルホナトアルキル化アルコー
ル基:
【0051】
【化51】
【0052】を5〜100mol %、好適には10〜10
0mol %、更に好適には20〜100mol %、特に30
〜100mol 、最も好適には30〜90mol %含有し、
残りの構造単位は、対応するヒドロキシ基含有又はヒド
ロキシ基非含有の構造単位である。
【0053】硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化ア
ルコール基は、ポリマー基本骨格中で第2級の基>CH
−O−SO3 -若しくは>CH−O−(Cn2n)−SO
3 -、又は第3級の基:
【0054】
【化52】
【0055】又は基:
【0056】
【化53】
【0057】;或はポリマーの側鎖中で末端位の第1級
の基−CH2 −O−SO3 -若しくは−CH2 −O−(C
n2n)−SO3 -、又は側鎖の中央位の第2級の基>C
H−O−SO3 -若しくは>CH−O−(Cn2n)−S
3 -、又は第3級の基:
【0058】
【化54】
【0059】又は基:
【0060】
【化55】
【0061】として結合してよい。
【0062】熱可塑性ポリマーは、異なる水酸基を含有
するポリマー又はその混合物、例えば、ヒドロキシル含
有モノマーから得られる、ポリエステル、ポリエステル
アミド、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート
及びポリイミド;ビニルエステル又はエーテルのケン化
されたホモポリマー;ヒドロキシル化された、ポリブタ
ジエン、ポリイソプレン又はクロロプレンのようなヒド
ロキシル化ポリオレフィン並びにそのオレフィンモノマ
ーとのコポリマー;エステル部分にヒドロキシアルキル
基を有するホモポリアクリル酸エステル又はホモポリメ
タクリル酸エステル;ヒドロキシアルキル基を有するポ
リシロキサン;還元されたポリケトン又はそのコポリマ
ー;グリシジル化合物とジオールから得られたポリマ
ー;ポリビニルフェノール又はビニルフェノールとオレ
フィンコモノマーとのコポリマー;並びにヒドロキシア
ルキル−含有の、ビニルアルコール、アクリル酸エステ
ル若しくはメタクリル酸エステル、又はヒドロキシル化
ジオレフィンと、エチレン性不飽和のコモノマー、例え
ばアクリロニトリル、オレフィン、ジオレフィン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリ
デン、スチレン、α−メチルスチレン、無水マレイン
酸、マレイン酸イミド、ビニルエーテル及びビニルエス
テルとのコポリマーから誘導されてよい。
【0063】硫酸化及び/又はスルホナトアルキル熱可
塑性ポリマーは、好適にはジオールと平均して1個より
多いエポキシ基を含有するグリシジル化合物の重合付加
物;ヒドロキシアルキルアクリル酸塩及びメタクリル酸
塩のホモ−及びコポリマー;二重結合が部分的に又は完
全にヒドロキシル化されている、ブタジエン、イソプレ
ン及びクロロプレンのホモ−及びコポリマー;ビニルフ
ェノールのホモ−及びコポリマー;水素化ケトテトラカ
ルボン酸のポリイミド、特にベンゾフェノンテトラカル
ボン酸;ヒドロキシアルキルポリシロキサン;及び、二
重結合がヒドロキシル化されている、C4 −C12−アル
ケニレンジオール又はアルケニレンジアミンのポリエス
テル、ポリアミド、ポリウレタン及びポリイミドよりな
る群から選択されるポリマーから誘導される。
【0064】熱可塑性ポリマーは、好適には硫酸化又は
スルホナトアルキル化水酸基を含有する。
【0065】熱可塑性ポリマーは、例えば、a)平均し
て1個より多いエポキシ基を含有するグリシジル化合物
と、b)ポリマー鎖に、基:
【0066】
【化56】
【0067】及び/又は基:
【0068】
【化57】
【0069】(式中、−(Cn2n)−基は、好適なも
のを含めて前述のとおりの意味を有する)を含有するジ
オールの、少なくとも部分的に硫酸化及び/又はスルホ
ナートアルキル化された重合付加物であってよい。
【0070】重合付加物は、好適には分子中に平均2個
のエポキシ基を含有するグリシジル化合物から誘導され
る。
【0071】特に適切なグリシジル化合物は、複素原子
(例えば、硫黄原子、好適には酸素又は窒素原子)に結
合した、2個のグリシジル、β−メチルグリシジル又は
2,3−エポキシシクロペンチル基を含有するものであ
る。このような化合物は、特に:ビス(2,3−エポキ
シシクロペンチル)エーテル;1,4−ブタンジオール
のような多価の脂肪族アルコール、又はポリプロピレン
グリコールのようなポリアルキレングリコールのジグリ
シジルエーテル;2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロ
ヘキシル)プロパンのような脂環式ポリオールのジグリ
シジルエーテル;レゾルシノール、ビス(ヒドロキシフ
ェニル)メタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(ジオメタン)、2,2−ビス(4’−ヒ
ドロキシ−3,5’−ジブロモフェニル)プロパン、
1,3−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタンのよう
な多価フェノールのジグリシジルエーテル;上述の2価
アルコール又は2価フェノールのビス(β−メチルグリ
シジル)エーテル;フタル酸、テレフタル酸、Δ4 −テ
トラヒドロフタル酸及びヘキサヒドロフタル酸のような
ジカルボン酸のジグリシジルエステル;第1級アミン及
びアミドと、2個の窒素原子を含有する複素環の窒素塩
基とのN,N−ジグリシジル誘導体、及びN,N−ジグ
リシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、
N,N−ジグリシジル−p−アミノフェニルメチルエー
テル、N,N’−ジメチル−N,N’−ジグリシジル−
ビス(p−アミノフェニル)メタンのようなジ−第2級
ジアミド及びジアミンのN,N’−ジグリシジル誘導
体;イソシアン酸N’,N”−ジグリシジル−N−フェ
ニル;N,N’−ジグリシジルエチレン尿素;N,N’
−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、N,
N’−ジグリシジル−5−イソプロピルヒダントイン、
N,N−メチレン−ビス(N’,N−ジグリシジル−
5,5−ジメチルヒダントイン)、1,3−ビス(N−
グリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン)−2−ヒ
ドロキシプロパン;N,N’−ジグリシジル−5,5−
ジメチル−6−イソプロピル−5,6−ジヒドロウラシ
ルである。
【0072】グリシジル化合物は、脂肪族、脂環式又は
芳香族ジオールと反応して、好適な重合付加物を生成す
るが、この反応でグリシジル基に硫酸化又はスルホナト
アルキル化される第2級アルコール基を形成する。
【0073】グリシジル化合物は、また、第1級の脂肪
族、脂環式又は芳香族モノアミン(例えば、アニリン、
トルイジン、C1 −C12−アルキルアミン、C2 −C12
−ヒドロキシアルキルアミン)、脂肪族、脂環式又は芳
香族ジカルボン酸(例えば、マレイン酸、アジピン酸、
テトラメチルアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、
コハク酸、ドデシルコハク酸、フタル酸、テレフタル
酸、Δ4 −テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3,6−エンド
メチレン−Δ4 −テトラヒドロフタル酸、4−メチル−
3,6−エンドメチレン−Δ4 −テトラヒドロフタル
酸)、又は脂肪族、脂環式、複素環式又は芳香族のジ−
第2級アミン若しくはジ−第2級カルボキサミド、例え
ば、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−
ジメチルプロピレン−1,3−ジアミン、N,N’−ジ
メチルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジシクロヘ
キシルヘキサメチレンジアミン、N,N’,N”−トリ
メチルジエチレントリアミン、N,N’−ジエチルプロ
ピレン−1,3−ジアミン、N−メチル−3,5,5−
トリメチル−3−(メチルアミノメチル)シクロヘキシ
ルアミン、N,N’−ジメチル化又はN,N’−ジエチ
ル化芳香族ジアミン、例えば、m−又はp−フェニレン
ジアミン、ビス(4−アミノフェニル)メタン若しくは
−スルホン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロ
パン、N,N−ジメチル−m−キシレンジアミン、並び
にエチレン尿素、5,5−ジメチルヒダントイン、5−
イソプロピルヒダントイン、N,N−メチレンビス−
5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ビス(5,5
−ジメチル)−2−ヒドロキシプロパン、5,5−ジメ
チル−6−イソプロピル−5,6−ジヒドロウラシルと
反応して、重合付加により線状重合付加物を生成する。
【0074】本発明に使用される好適な組成物は、その
中の重合付加物が、重合付加物に基づいて、a)式(II
I )及び/又は(III a):
【0075】
【化58】
【0076】で示される同一又は異なる構造単位の10
0〜5mol %と、b)式(IV):
【0077】
【化59】
【0078】(ここで、式(III )、(III a)及び
(IV)中、R5 及びR6 は、各々他と独立に、脂肪族又
は芳香族ジオール基を有するジオール残基であって、こ
の残基は水酸基が2個少なく;R’は、水素、C1 −C
20−アルキル、C1 −C20−アシル又はC1 −C20−炭
化水素基でN−置換されたアミノカルボニルであり;−
(Cn2n)−基は、好適なものを含めて前述のとおり
の意味を有し;そしてcは、0又は1である)で示され
る同一又は異なる構造単位0〜95mol %を含有するも
のである。
【0079】C1 −C20−アルキルとしてのR’は、直
鎖又は分岐鎖であってよい。アシルとしてのR’は、例
えば、C1 −C20−アルキル−CO−、C5 −C8 −シ
クロアルキル−CO−、C1 −C15−アルキル−C5
8 −シクロアルキル−CO−、C5 −C8 −シクロア
ルキル−CH2 −CO−、C1 −C14−アルキル−C5
−C8 −シクロアルキル−CH2 −CO−、フェニル−
CO−、ベンジル−CO−、C1 −C14−アルキルフェ
ニル−CO−又はベンジル−CO−であってよい。アミ
ノカルボニル中の炭化水素基は、例えば、C1 −C20
アルキル−、C5 −C8 −シクロアルキル、C1 −C15
−アルキル−C5 −C8 −シクロアルキル−、C5 −C
8 −シクロアルキル−CH2 −、C1 −C14−アルキル
−C5 −C8 −シクロアルキル−CH2 −、フェニル
−、ベンジル−、C1 −C15−アルキルフェニル−又は
−ベンジル−であってよい。R’は、好適には水素、C
1 −C6 −アシル又はC1 −C4 −アルキルを表す。
R’は、最も好適には水素である。
【0080】重合付加物は、式(III )及び/又は(II
I a)の構造単位の好適には100〜20mol %、更に
好適には100〜30mol %と、式(IV)の構造単位の
好適には0〜80mol %、更に好適には0〜70mol %
を含有する。最も好適には、この重合付加物は、式(II
I )及び/又は(III a)の構造単位90〜60mol%
と、式(IV)の構造単位0から40mol %を含有する。
【0081】本発明の好適な実施態様で、R5 及びR6
は同一の残基である。脂肪族ジオール基を有する残基と
してのR5 及びR6 は、好適には2〜12個の、最も好
適には2〜8個の炭素原子を含有する。水酸基は、鎖状
又は環状の脂肪族残基に結合してよい。適切な脂肪族残
基は、例えば直鎖又は分岐鎖の、C2 −C12−アルキレ
ン、C3 −C8 −シクロアルキレン、C1 −C4 −アル
キル−C5 −C8 −シクロアルキレン、シクロヘキシル
メチレン又はシクロヘキシルジメチレンである。このよ
うな脂肪族残基の例は、エチレン、1,2−又は1,3
−プロピレン、1,2−、1,3−又は1,4−ブチレ
ン、1,2−、1,3−、1,4−又は1,5−ペンチ
レン、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−又は
1,6−ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレ
ン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、1,3−シ
クロペンチレン、1,3−又は1,4−シクロヘキシレ
ン、2−メチル−1,4−シクロヘキシレン及びシクロ
ヘキシル−1,4−ジメチレンである。
【0082】重合付加物に使用されるジオールの芳香族
ジオール基は、好適にはフェノール性の基である。フェ
ノール性の基を有するジオール残基は、好適には6〜3
0個の、最も好適には6〜20個の炭素原子を含有す
る。本発明の好適な実施態様は、R5 及びR6 が、各々
他と独立に、式(V):
【0083】
【化60】
【0084】(式中、Xは、直接結合、C1 −C4 −ア
ルキレン、C2 −C12−アルキリデン、C5 −C8 −シ
クロアルキリデン、−O−、−S−、−SO2 −、−C
O−、−CO2 −、−N(C1 −C4 −アルキル)−又
はSi(CH32 −を意味し;R7 及びR8 は、各々
他と独立に、水素、ハロゲン、C1 −C4 −アルキル又
はC1 −C4 −アルコキシであり;そしてxは、1又は
2であり、yは、0又は1である)で示される残基であ
る組成物に関する。
【0085】Xは、好適には直接結合、メチレン、エチ
レン、C2 −C6 −アルキリデン、シクロヘキシリデン
若しくはシクロペンチリデン、−O−、又は−S−であ
る。R7 及びR8 は、好適には水素であり、そしてy
は、好適には1である。
【0086】R5 及びR6 は、特に式:
【0087】
【化61】
【0088】で示される残基を意味する。
【0089】本発明に使用される別の好適な組成物は、
その中の熱可塑性ポリマーが、少なくとも部分的に硫酸
化及び/又はスルホナトアルキル化されたポリビニルア
ルコール、又は基:
【0090】
【化62】
【0091】及び/又は基:
【0092】
【化63】
【0093】基を有する硫酸化及び/又はスルホナトア
ルキル化されたポリビニルアルコール−コポリマーであ
るものである。
【0094】好適な組成物は、ポリビニルアルコール−
コポリマーを含むものであって、そのコポリマーが、
a)式(VI)及び/又は(VIa):
【0095】
【化64】
【0096】で示される構造単位90〜5mol %と、
b)式(VII ):
【0097】
【化65】
【0098】(式中、R9 は、水素、C1 −C6 −アル
キル、−COOR12又は−COO- を表し;R10は、
H、F、Cl、CN又はC1 −C6 −アルキルを意味
し;そしてR11は、H、OH、R”OH、F、Cl、C
N、R12−O−、C1 −C12−アルキル、−COO-
−COOR12、−OCO−R12、メチルフェニル又はフ
ェニルを表し、ここでR12は、C1 −C18−アルキル、
5 −C7 −シクロアルキル、(C1 −C12−アルキ
ル)−C5 −C7 −シクロアルキル、フェニル、(C1
−C12−アルキル)フェニル、ベンジル又は(C1 −C
12−アルキル)ベンジルを表し、R”は、直鎖若しくは
分岐鎖C2 −C18−アルキレン、2から6個のオキサア
ルキレン単位を有するポリ(C2 −C6 −オキサアルキ
レン)を表し;そして−(Cn2n)−基は、前述のと
おりの意味を有する)で示される同一又は異なる構造単
位10〜95mol %を含有する組成物である。
【0099】好適には、式(VI)及び/又は(VIa)の
構造単位60〜10mol %、特に60〜20mol %と、
式(VII )の構造要素40〜90mol %、特に40〜8
0mol %を含有する。
【0100】アルキレンとしてのR”は、好適には2〜
12個の、更に好適には2〜8個の、そして最も好適に
は2〜6個の炭素原子を含有する。R”の例は、エチレ
ン並びにプロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレ
ン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウ
ンデシレン、ドデシレン、テトラデシレン、ヘキサデシ
レン及びオクタデシレン、並びにその異性体である。好
適な基は、エチレン、1,2−及び1,3−プロピレ
ン、1,2−、1,3−及び1,4−ブチレン、1,2
−、1,3−、1,4−及び1,5−ペンチレン並びに
1,2−、1,3−、1,4−、1,5−及び1,6−
ヘキシレンである。
【0101】ポリ(オキサアルキレン)としてのR”
は、好適には2〜4個のオキサアルキレン単位と、その
アルキレン部分に好適には2〜4個の、最も好適には2
又は3個の炭素原子を含有する。
【0102】R9 は、好適には水素を表す。もしR9
アルキルを意味するならば、メチル又はエチルが好適で
ある。もしR9 が−COOR12を意味するならば、R12
は、好適にはC1 −C12−、最も好適にはC1 −C6
アルキルを表す。
【0103】もしR10がアルキルを意味するならば、C
1 −C4 −アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル及びn−ブチルが好適である。R10は、好適には
H、Cl又はC1 −C4 −アルキルを表す。
【0104】もしR11がR12−O−基を意味するなら
ば、R12は、好適にはC1 −C12−、特にC1 −C6
アルキルを表す。もしR11がアルキルを意味するなら
ば、R11は、好適には1〜6個の、最も好適には1〜4
個の炭素原子を含有する。もしR11が−COOR12基を
意味するならば、R12は、好適にはC1 −C12−、最も
好適にはC1 −C6 −アルキル、シクロアルキル又はシ
クロヘキシルを表す。もしR11が−OCO−R12を意味
するならば、R12は、好適にはC1 −C12−、特にC1
−C6 −アルキル、フェニル又はベンジルを表す。
【0105】本発明の好適な実施態様で、R9 は、Hを
表し、R10は、H、F、Clメチル又はエチルを表し、
そしてR11は、H、OH、F、Cl、CN、C1 −C6
−アルキル、C1 −C6 −アルコキシ、−COO−C1
−C6 −アルキル、−OOC−C1 −C6 −アルキル又
はフェニルを表す。
【0106】特に好適な組成物は、式(VII )で、R9
がHであり、R10がH又はメチルであり、そしてR11
H、OH、CN、メチル、OCH3 又は−COOCH3
であるものである。
【0107】最も好適な組成物は、式VI及び/又はVIa
の構造単位20〜60 mol%、式−CH2 −CH2 −の
構造単位50〜40 mol%及び式−CH2 −CH(O
H)−の構造単位0〜50 mol%を含有し、この mol%
の合計が100パーセントであるものである。
【0108】本発明に使用される更に好適な組成物は、
熱可塑性ポリマーが、部分的にヒドロキシル化されたポ
リブタジエン、クロロプレン又はポリイソプレンの、硫
酸化及び/又はスルホナトアルキル化されたポリマーで
あるものである。
【0109】好適な組成物は、式(VIII)及び/又は
(VIIIa):
【0110】
【化66】
【0111】で示される構造単位5〜100 mol%と、
式(IX)及び/又は(IXa):
【0112】
【化67】
【0113】(式中、R13及びR14は、各々他と独立
に、H、OH又はClであり、そしてR11と−(Cn
2 n)−基は、好適なものを含めて前述のとおりの意味
を有する)で示される構造単位95〜0 mol%を含有す
るものである。
【0114】上記組成物は、好適には式(VIII)及び/
又は(VIIIa)の構造単位10〜100 mol%、特に2
0〜60 mol%と、式(IX)及び/又は(IXa)の構造
単位90〜0 mol%、特に80〜40mol を含有する。
13は、好適にはH又はClを表し、そしてR14は、好
適にはHを表す。
【0115】本発明に使用される更に好適な組成物は、
熱可塑性ポリマーが、式(X):
【0116】
【化68】
【0117】(式中、R15は、非置換又はC1 −C6
アルキル若しくはC1 −C6 −アルコキシ置換の、C6
−C12−アリーレン若しくはC5 −C8 −シクロアルキ
レンであるか、或は式:
【0118】
【化69】
【0119】で示される残基を表し;rは、0又は1を
意味し;そして−(Cn2 n)−基は好適なものを含
めて前述のとおりの意味を有する)で示される構造要素
を有する硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化ポリイ
ミドであるものである。
【0120】本発明に使用される別の好適な組成物は、
熱可塑性ポリマーが、式(XI):
【0121】
【化70】
【0122】(式中、R15は、非置換又はC1 −C6
アルキル若しくはC1 −C6 −アルコキシ置換の、C6
−C12−アリーレン若しくはC5 −C8 −シクロアルキ
レンであるか、或は式:
【0123】
【化71】
【0124】で示される残基を表し;R16は、C1 −C
12−アルキルを意味し;rは0又は1を表し;そして−
(Cn2 n)−基は好適なものを含めて前述のとおり
の意味を有する)で示される構造単位を有する硫酸化及
び/又はスルホナートアルキル化ポリアミドであるもの
である。
【0125】本発明に使用される特に好適な組成物は、
フィルム形成性熱可塑性ポリマーが、重合付加物に基づ
いて、a)式(III )及び/又は(III a):
【0126】
【化72】
【0127】で示される同一又は異なる構造単位100
〜50 mol%と、b)式(IV):
【0128】
【化73】
【0129】(式中、R5 及びR6 は、各々他と独立
に、脂肪族又は芳香族ジオール基を有するジオール残基
であって、この残基は、水酸基が2個少なく;R’は、
H、C1−C20−アルキル、C1 −C20−アシル、又は
1 −C20−炭化水素基でN−置換されたアミノカルボ
ニルであり;−(Cn2n)−基は、好適なものを含め
て前述のとおりの意味を有し;そしてcは、0又は1で
ある)で示される同一又は異なる構造単位0〜50 mol
%を含有するものである。特に、該ポリマーは、式(II
I )及び/又は(III a)の構造単位60〜100 mol
%、更に好適には60〜90 mol%と、式(IV)の構造
単位40〜0 mol%、更に好適には40〜10 mol%を
含有する。R’は、好適には水素である。この組成物
は、最も好適には式(I):
【0130】
【化74】
【0131】(式中、R1 及びR2 は、各々他と独立
に、水素又はC1 −C6 −アルキルであり、好適には水
素である)で示される構造単位を有する酸化されたポリ
カチオン型のポリピロール;又は式(II):
【0132】
【化75】
【0133】(式中、R3 及びR4 は、各々他と独立
に、直鎖若しくは分岐鎖C1 −C6 −アルキルであり、
又はR3 とR4 は、一緒になって、メチレン又は−CH
a −CHRb −基を表し、ここでRa 及びRb は、各
々他と独立に、H、メチル又はエチルであり、好適には
Hである)で示される構造単位を有する酸化されたポリ
カチオン型のポリチオフェンを含有する。
【0134】本発明に使用される好適な組成物は、式
(III )、(III a)及び(IV)で、R5 及びR6 が、
各々他と独立に、式(V):
【0135】
【化76】
【0136】(式中、Xは、直接結合、C1 −C4 −ア
ルキレン、C1 −C12−アルキリデン、C5 −C8 −シ
クロアルキリデン、−O−、−S−、−SO−、−SO
2 −、−CO−、−CO2 −、−N(C1 −C4 −アル
キル)−又はSi(CH32−を意味し;R7 及びR8
は、各々他と独立に、H、ハロゲン、C1 −C4 −ア
ルキル又はC1 −C4 −アルコキシであり;xは、1又
は2であり、そしてyは、0又は1である)で示される
部分であるものである。
【0137】好適には、Xは、直接結合、メチレン、エ
チレン、C2 −C6 −アルキリデン、シクロヘキシリデ
ン若しくはシクロペンチリデン、−O−又は−S−を表
す。R7 及びR8 は、好適にはH又はメチルを表し、そ
してyは好適には1である。
【0138】R5 及びR6 は、特に式:
【0139】
【化77】
【0140】で示される残基である。
【0141】ポリピロールの構造単位は、最も好適に
は、式(I’):
【0142】
【化78】
【0143】で示される残基に相当し、一方ポリチオフ
ェンでは、最も好適には式:
【0144】
【化79】
【0145】で示される残基に相当する。
【0146】もし組成物が硫酸化及び/又はスルホナト
アルキル化アルコール基を有する熱可塑性ポリマーのポ
リアニオンを1個より多く含有するならば、2成分又は
3成分の混合物が好適である。
【0147】本発明に使用される組成物の成分b)のポ
リアニオンは、公知のポリマー塩から、又は公知の方法
で調製されるポリマー塩から誘導される。このポリアニ
オンは、その繰り返し構造単位中に、硫酸化アルコール
基:
【0148】
【化80】
【0149】及び/又はスルホナトアルキル化アルコー
ル基:
【0150】
【化81】
【0151】(式中、M+ は、アルカリ金属又はアンモ
ニウムカチオンを表す)を含有する熱可塑性ポリマーに
関連している。
【0152】アンモニウムカチオンは、例えば、NH4
+ 、プロトン化した、第1級、第2級若しくは第3級ア
ミン、又は第4級アンモニウム或はピリジニウムイオン
であってよい。第1級アンモニウムイオンは、1〜18
個、好適には1〜12個、そして最も好適には1〜6個
のC−原子を含有してよく、第2級アンモニウムイオン
は、2〜24個、好適には2〜12個、そして最も好適
には2〜8個のC−原子を含有してよく、第3級アンモ
ニウムイオンは、3〜30個、好適には3〜18個、そ
して最も好適には3〜12個のC−原子を含有してよ
く、そして第4級アンモニウムイオンは、4〜36個、
好適には4〜24個、そして最も好適には4〜18個の
C−原子を含有してよい。
【0153】好適なポリマー塩は、M+ が、Li+ 、N
+ 又はK+ 、或はR17181920+ (ここで、R
17、R18、R19及びR20は、各々他と独立に、H、非置
換又はヒドロキシル−置換の、C1 −C18−アルキル、
フェニル、(C1 −C12−アルキル)フェニル、(C1
−C12−アルキル)ベンジル、C5 −C7 −シクロアル
キル、(C1 −C12−アルキル)−C5 −C7 −シクロ
アルキル、或はR17とR18は、一緒になって、テトラメ
チレン、ペンタメチレン又は3−オキサペンチレンであ
る)を表すものである。
【0154】本発明の好適なポリマーは、R17、R18
19及びR20の少なくとも一つが、水素でないものであ
る。特に好適なものは、R17〜R19が、C1 −C6 −ア
ルキルを意味し、そしてR20が、水素であるポリマーで
ある。
【0155】アルキルとしてのR17〜R20は、直鎖又は
分岐鎖で、好適には1〜12個、更に好適には1〜6個
のC−原子を含有してよい。このようなアルキルの例
は、メチル、エチル、n−及びi−プロピル、n−、i
−及びt−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、
ヘキサデシル及びオクタデシルである。
【0156】ヒドロキシアルキルとしてのR17〜R
20は、直鎖又は分岐鎖で、好適には2〜18個、更に好
適には2〜12個、そして最も好適には2〜6個のC−
原子を含有してよい。このようなヒドロキシアルキルの
例は、2−ヒドロキシエタ−1−イル、1−又は2−ヒ
ドロキシプロパ−3−イル、1−ヒドロキシブタ−4−
イル及び1−ヒドロキシヘキサ−6−イルである。
【0157】アルキルフェニル及びアルキルベンジルの
例は、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェ
ニル、n−又はi−プロピルフェニル、n−、i−又は
t−ブチルフェニル、ヘキシルフェニル、オクチルフェ
ニル、デシルフェニル、ドデシルフェニル及び対応する
アルキル化ベンジル残基である。
【0158】シクロアルキルとしてのR17〜R20は、好
適にはシクロペンチル又はシクロヘキシルを表す。
【0159】アルキルシクロアルキルとしてのR17〜R
20は、好適には(C1 −C12−アルキル)シクロペンチ
ル又は−シクロヘキシル、例えば、メチル−若しくはエ
チルシクロペンチル若しくは−シクロヘキシルである。
【0160】特に好適には、R17〜R20は、C1 −C6
−アルキルを表すか、或はR17〜R19は、C1 −C6
アルキルであり、そしてR20は水素である。
【0161】本発明に使用される組成物の調製に使用す
るのに好適なポリマー塩は、公知の物質であるか、又は
一般に公知の方法に従って調製される。ポリマーの種類
及び使用される製造方法の条件に依存して、使用される
モノマーの水酸基を従来の保護基を用いて保護してよ
い。水酸基を含有するポリマーは当該分野で公知である
か、又は公知の方法により得ることができる。
【0162】本発明に使用される組成物の調製に使用す
るのに好適なポリマー塩は、繰り返し構造単位に、アル
コール基
【0163】
【化82】
【0164】を含有する熱可塑性ポリマーを、不活性溶
媒中で、アルカリ金属塩基又はアミンの存在下で、硫酸
化試薬(例えば、ピリジン.SO3 )又は式:
【0165】
【化83】
【0166】で示されるスルトンと反応させて、得られ
たポリマー塩を単離することからなる公知の方法で得ら
れる。この反応は、段階的に実施されてよい;最初に等
モル量より少量の硫酸化試薬又はスルトンと、次にスル
トン又は硫酸化試薬と反応させて硫酸塩基及び/又はス
ルホナトアルキル化基を含有するポリマーを得ることが
できる。
【0167】適切な不活性溶媒は、好適には極性非プロ
トン溶媒であり、溶媒の選択は水酸基含有ポリマーの溶
解性に依存する。溶媒は単独で、又は少なくとも2つの
溶媒の混合物として使用されてよい。適切な溶媒の例
は:ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、メチレングリコール、ジメチルエチレングリコー
ル、ジメチルジエチレングリコール、ジエチルジエチレ
ングリコール、ジメチルトリエチレングリコールなどの
エーテル;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,
2,2−テトラクロロエタンのようなハロゲン化炭化水
素;γ−ブチロラクトン、o−バレロラクトン及びピバ
ロラクトンのようなラクトン;N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−γ−ブチロラクタム、
N−メチル−ε−カプロラクタム、N−メチルピロリド
ン、N−アセチルピロリドン、テトラメチル尿素、ヘキ
サメチルホスホルアミドのようなカルボキサミドとラク
タム;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド;ジ
メチルスルホン、ジエチルスルホン、トリメチレンスル
ホン、テトラメチレンスルホンのようなスルホン;N−
メチルピロリジン;N−メチルピペリジン;N−メチル
モルホリン;ベンゾニトリル、クロロベンゼン、o−ジ
クロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン及び
ニトロベンゼンのような置換ベンゼンである。
【0168】反応温度は、例えば40°〜200℃、好
適には60°〜150℃である。反応終了後、ポリマー
塩を沈殿させ、濾過し非溶媒液体(水が有利である)で
洗浄し、そして乾燥する。
【0169】スルホナトアルキル化フェノキシ樹脂は、
例えばBE-B 847 353 に記載されている。スルホナトア
ルキル化ポリマーは、例えばEP-A-0 566 536 及びFR-B
1 584 814 に記載されている。硫酸化ポリマーは、例
えばUS-A 5 061 401 に記載されている。
【0170】硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化水
酸基を含有する好適なポリマーの塩は、熱可塑性を有す
る。出発ポリマーと比較して、これらのガラス転移温度
は実質的に変化なく、これらは機械的性質、例えば高い
引っ張り及び屈曲強度と高い可撓性により特徴づけられ
る。これらは、本発明のタンパク質を吸着した可形成性
導電性ポリマーフィルムの生産に使用される導電性ポリ
マーフィルムの調製に非常に適したポリアニオンであ
る。
【0171】本発明で使用される組成物は、有機溶液、
水性−有機溶液又は水性溶液中で、繰り返し構造単位中
に硫酸化アルコール基:
【0172】
【化84】
【0173】及び/又はスルホナトアルキル化アルコー
ル基:
【0174】
【化85】
【0175】(式中、−(Cn2 n)−基は直鎖又は
分岐鎖の、炭素鎖に2〜5個のC−原子を有する、C2
−C12−アルキレンを表し、そのアルキレンは非置換又
は置換C1 −C4 −アルコキシである)を有する、少な
くとも一つのフィルム−形成性熱可塑性ポリマーの塩の
存在下で、複素芳香族化合物又はアニリンを電気化学的
に重合し、続いて陽極から組成物を取り出すことによる
それ自体公知の方法で調製される。
【0176】電解は、定電位又は定電流条件下で実施さ
れてよい。陽極の材料として、不活性金属、例えばT
i、Ni、Pt及び鋼、又はITO(酸化インジウムス
ズ)ガラス、或はAlのような不活性でない金属(例え
ば、DE-A 906 563 参照)を使用することができる。電
流密度は、例えば0.005〜50mA/cm2、好適には
0.05〜20mA/cm2、そして最も好適には0.05〜
10mA/cm2であってよい。
【0177】ポリマー塩の濃度は、反応混合物に基づい
て、0.05〜1mol/l 、好適には0.05〜0.5mo
l/l であってよい。ポリ複素芳香族化合物又はアニリン
の濃度は、反応混合物の体積に基づいて、0.02〜1
0体積%、好適には0.1〜5体積%であってよい。
【0178】適切な有機溶媒は、前述のとおりである。
好適な溶媒は、例えば1〜12個の炭素原子を有する、
1 −C4 −アルコキシで置換されていてもよい、アル
カノールなどのアルコールである。このようなアルコー
ルの例は、メタノール、エタノール、n−及びi−プロ
パノール、n−、i−及びt−ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカ
ノール、ドデカノール、メトキシエタノール、エトキシ
エタノール、ジエチレングリコールモノメチル−又は−
モノエチルエーテル、1−メトキシプロパン−2−又は
−3−オールである。他の好適な溶媒は、プロピレンカ
ーボネートなどの炭酸エステルである。
【0179】もし反応物が十分に水溶性であれば、電気
化学的重合は水溶液又は水性−有機性溶液中で実施され
てよい。溶液に緩衝化剤を使用すると有利である。適切
な緩衝化剤は、例えば、アンモニウム基に1〜3個の、
好適には2又は3個のアルキル残基(1〜6個の、好適
には1〜4個の炭素原子を含有してよい)を含有するリ
ン酸アルキルアンモニウムである。このようなリン酸ア
ルキルアンモニウムの例は、リン酸トリメチル−、リン
酸トリエチル−、リン酸トリ−n−プロピル−及びリン
酸トリ−n−ブチルアンモニウムである。プロトン型陽
イオン交換剤も適切な緩衝化剤である。
【0180】電解の終了後、本発明で使用されるフィル
ム型の組成物を陽極から取り出し、溶媒で洗浄する。こ
のフィルムの厚さは、0.1μm 〜0.3cm、好適には
0.5μm 〜0.1cm、更に好適には0.5μm 〜50
0μm 、そして最も好適には1μm 〜200μm であ
る。この厚さは実質的に電解の時間に依存する。
【0181】本発明で使用される組成物は、低いガラス
転移温度を有するので、ポリアニオン濃度が低い場合で
さえ、熱可塑性成形による方法又は熱可塑性ポリマーに
ついての他の方法が導電性の損失なしに実施可能であ
る。従って、本発明に使用されるフィルムは可形成性で
ある。
【0182】必要により、上記フィルムの導電性は、融
点又は分解温度より低温で、好適にはガラス転移温度の
範囲、特にガラス転移温度の下又は上の20℃の範囲の
温度で、延伸することにより上昇させることができる。
【0183】上記フィルムの最大サイズは、フィルムの
電解重合に使用する電極のサイズを適当に選択すること
により制御できる。ここで、一定の幅で任意の長さのフ
ィルムは、回転ドラム型の電極を使用することにより調
製することができる。
【0184】本発明に使用されるタンパク質は、分子識
別能力を有してよい。ここで、識別される分子は、モノ
−又はジサッカライドのような低分子、並びに重合性化
合物のような高分子、又は抗原のような微生物及び抗体
であってもよい。本発明に使用されるタンパク質の典型
的な例は、バイオセンサー適用のためのタンパク質、バ
イオリアクター適用のためのタンパク質、及び免疫セン
サー適用のためのタンパク質である。
【0185】バイオセンサー適用のための適切なタンパ
ク質は、例えば、黄色酵素、例えばグルコースオキシダ
ーゼ、D−アミノ酸オキシダーゼ、L−アミノ酸オキシ
ダーゼ、コリンオキシダーゼ、キサンチンオキシダー
ゼ、サルコシンオキシダーゼ、L−乳酸オキシダーゼ、
ピルビン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダー
ゼ、コレステロールオキシダーゼなど、キノタンパク
質、例えばフラクトースデヒドロゲナーゼ、ソルビトー
ルデヒドロゲナーゼなど、及びNAD酵素、例えばアル
コールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、マル
トースデヒドロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナー
ゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、11Bヒドロキシ
ステロイドデヒドロゲナーゼ、硝酸還元酵素、エストラ
ジオール17Bデヒドロゲナーゼ、アミノ酸デヒドロゲ
ナーゼなどである。バイオセンサーに使用されるどのよ
うなタンパク質も、本発明のタンパク質を吸着した可形
成性導電性ポリマーフィルムに使用しうる。
【0186】バイオリアクター適用のための適切なタン
パク質は、例えば、ペプチド合成の酵素、例えばα−キ
モトリプシン、トリプシン、パパイン、ペプシン、サブ
チリシン、サーモアーゼ(thermoase )、サーモリシン
(thermolysin)など、グリセリド合成のためのリパーゼ
などである。バイオリアクターに使用されるどのような
タンパク質も、本発明のタンパク質を吸着した可形成性
導電性ポリマーフィルムに使用しうる。
【0187】免疫センサー適用のための適切なタンパク
質は、抗原と抗体であり、これらは例えば、ヒト血清ア
ルブミン(HSA)、免疫グロブリンG(IgG)、I
gA、IgM、IgD、IgE、プロテインA、テオフ
ィリン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、癌抗原
α−フェトプロテイン、カルジオリピンなどである。体
内のどのような外来タンパク質も免疫測定法により測定
できるので、免疫センサー適用に使用されるタンパク質
に制限はない。
【0188】本発明の別の目的は、タンパク質を吸着し
た可形成性導電性ポリマーフィルムを調製する方法であ
って、上述の可形成性導電性ポリマーフィルムをタンパ
ク質水溶液に接触させるものである。
【0189】本発明のタンパク質を吸着した可形成性導
電性ポリマーフィルムは、下記の方法で組み立てること
ができる。
【0190】最初に、上述の可形成性導電性ポリマーフ
ィルムを必要なサイズに切り、好適には続いて、タンパ
ク質の吸着部位を塞ぐかもしれない有機物汚染を取り除
くために、溶媒を用いて洗浄する。洗浄は、1〜100
時間、好適には3〜24時間、室温で継続して撹拌する
条件下で、導電性フィルムを溶媒中に浸漬しておくこと
により実施される。そのための溶媒として、前述したも
のを含む有機溶媒が好適である。特に好適なものは、ケ
トン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノンなど、ベンゼン及
びその誘導体、例えばハロゲン化ベンゼン、例えばフル
オロ−及びクロロベンゼン、ニトロベンゼン、アルキル
化ベンゼン類、例えばトルエン、キシレン、エチルベン
ゼンなど、アルコール類、例えばメタノール、エタノー
ル、n−及びi−プロパノール、n−、i−及びt−ブ
タノール、ベンジルアルコールなど、及びニトリル類、
例えばアセトニトリル、プロピオンニトリル、ベンゾニ
トリルなどである。溶媒は単独で又は混合物として使用
してよい。洗浄後、導電性ポリマーフィルムを新しい溶
媒、この溶媒は上記有機溶媒の一つ又は混合物である、
で完全に洗浄し、次に更にアルコールと脱イオン水で洗
浄する。その後、フィルムを真空下で1〜10時間、好
適には2〜3時間乾燥する。このように洗浄した導電性
ポリマーフィルムを、汚染を避けるために室温で密閉容
器中に保存するのが好ましい。
【0191】可形成性導電性ポリマーフィルム上に吸着
するタンパク質量を増加させるために、プラズマエッチ
ング技術により処理することは有効である。そのための
装置としては、プラズマエッチングを可能にするものな
ら制限はない。従来プラズマエッチングに使用されるど
のようなガス、例えばN2 ガス、空気、O2 ガスなど
も、この目的に使用しうる。プラズマエッチングの時間
は必要により選択されてよい。これは例えば、1分〜1
0時間又はそれより長くてもよい。
【0192】そして、上記の調製し、洗浄した、又は洗
浄し、かつプラズマエッチングした可形成性導電性ポリ
マーフィルムは、タンパク質の吸着に供される。該フィ
ルムは、目的のタンパク質を含有するリン酸緩衝液中
で、1〜10時間、好適には3〜24時間、室温でイン
キュベートされる。上記緩衝液のpHはそのタンパク質
が安定であるよう選択される。例えば、グルコースオキ
シダーゼにはpH7.0が好適であり、一方フルクトー
スデヒドロゲナーゼにはpH6.0が好適である。タン
パク質の濃度は、好適には0.01〜100mg/ml 、更
に好適には0.1〜50mg/ml 、そして最も好適には1
〜10mg/ml である。インキュベーションの終了後、好
適には、緩く結合したタンパク質を脱着するために、タ
ンパク質を吸着した導電性ポリマーフィルムを、更に2
〜3時間、安定なpH、例えば、グルコースオキシダー
ゼには6.0、フルクトースデヒドロゲナーゼには4.
5の別の緩衝液中でインキュベートして、このようにし
て本発明のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマ
ーフィルムを組み立てる。
【0193】吸着するタンパク質の量を増加させてかつ
吸着の速度を加速するために、上記タンパク質吸着の
間、導電性ポリマーフィルムに電位差をかけることは有
効である。この技術を用いて吸着反応を終了するために
要する時間を、例えば数分というような短時間に短縮で
きる。この電位−促進吸着は以下のとおり達成される:
上記の調製し、洗浄するか、又は洗浄し、かつプラズマ
エッチングした導電性ポリマーフィルムを、カーボン糊
料(carbon paste)などを用いて、金属片、例えばアル
ミニウム箔などに付着させることにより電極とする。P
t線対電極、Ag/AgCl参照電極及び上記で調製し
た導電性ポリマーフィルム作動電極からなる従来からの
三電極系を、タンパク質を含有するリン酸緩衝液に置
く。pH及びタンパク質濃度は上述と同一の方法で選択
される。そして電位は作動電極と参照電極の間に1〜3
0分間、好適には5〜10分間かけられる。この電位
は、Ag/AgCl参照電極に対して測定されて、好適
には−1〜+1V、更に好適には−0.8〜+0.8V
である。最適電位は、タンパク質に依存するので、吸着
の速度と吸着されたタンパク質の活性を観察することに
より実験的に決定される。上記の電位−促進吸着の終了
後、タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィ
ルムを、水と同じpHの緩衝液で完全に洗浄する。続い
て、上記フィルムのタンパク質を吸着した部分を切り、
好適には、緩く結合したタンパク質を脱着するために、
これを更に2〜3時間、安定なpHの別の緩衝液中でイ
ンキュベートして、このようにして本発明のタンパク質
を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルムを生成させ
る。例えば0.1〜50μg 、更に好適には0.2〜1
0μgタンパク質を吸着されうる。
【0194】上述のように、本発明は、そこに吸着され
るタンパク質を含有する水溶液中で、単に導電性ポリマ
ーフィルムをインキュベートする工程を要する製造方法
が、タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィ
ルムを与える。タンパク質の固定化に電解は必要ないの
で、製造方法が簡略化でき、そのため製造コストを大幅
に削減でき、タンパク質の変性のような電解により生じ
る望ましくない効果を回避できる。更に、必要なら、溶
液中に対電極を設置して、可形成性導電性ポリマーフィ
ルムと対電極の間に電位をかけることにより、タンパク
質吸着の量と速度を劇的に増加させることができ、該電
位はタンパク質の変性又は副反応を起こすレベルよりは
るかに小さい。更に、本発明のタンパク質を吸着した可
形成性導電性フィルムは、可撓性かつ可形成性であるの
で、例えばバイオセンサー、バイオリアクター、免疫セ
ンサーなどの種々の分野に容易に適用できる。
【0195】従って、本発明のタンパク質を吸着した可
形成性導電性ポリマーフィルムは、先行技術のバイオセ
ンサー材料、バイオリアクター材料、免疫センサー材料
などよりも、はるかに有利である。
【0196】以下の実施例は、発明の範囲を制限するこ
となく、本発明をより詳細に説明するものである。
【0197】
【実施例】
実施例1 (1)可形成性導電性ポリマーフィルムの調製:平均分
子量約13000(重合度約50)の、ビスフェノール
AジグリシジルエーテルとビスフェノールAの重合付加
物28.4gを、50℃で100mlのジメチルホルムア
ミド(DMF)に溶解した。この溶液に20mlのDMF
中の5.3gの三酸化イオウ/ピリジン複合体を添加し
た。5時間後、反応混合物を5℃に冷却し、(n−C4
93 Nを添加した(このアミンのモル数は上記の三
酸化イオウ/ピリジン複合体と同一にする)。この反応
混合物を水中に注ぎ入れ、沈殿するポリマー塩を濾過に
より単離し、水で洗浄しそして乾燥して、3番目のOH
基毎に硫酸化が起きている、Tgが81℃の28.6g
(収率73%)のポリマー塩を得た。次に、このように
調製した部分的に硫酸化されたポリマー12g、10ml
のピロール及び2mlの水を200mlのプロピレンカーボ
ネートに溶解した。この溶液を、回転ステンレス鋼の陽
極とステンレス鋼の陰極を取付けた電解槽に移した。5
0分後、電流密度2mA/cm2で厚さ100μm のフィルム
が沈殿した。プロピレンカーボネートとエタノールで抽
出し、真空での乾燥後、収量は282mgであった。導電
度は、20.0S/cmであった。ガラス転移温度は、63
℃であった。上記で調製した導電性ポリマーフィルムを
SECフィルム(Shapable ElectroConductive film
可形成性導電性フィルム)と呼ぶ。
【0198】(2)SECフィルムの洗浄 上記で調製したSECフィルムを最初にエタノールで2
時間、次にアセトニトリルで1時間、継続して撹拌する
条件下で洗浄した。新しい溶媒(エタノールとアセトニ
トリル)と脱イオン水で完全に洗浄した後、SECフィ
ルムを3時間真空乾燥して、密閉ビンに入れて室温で保
存した。
【0199】(3)酵素の物理吸着 上記で洗浄したSECフィルムを1cm×0.5cmの小片
に切り、その小片それぞれを、Aspergillus niger (II
I 型)からの5mg/ml のグルコースオキシダーゼ(GO
D、168U/mg、80%タンパク質、Sigma の市販品)
を含有するpH7.0のリン酸緩衝液中で0.01〜7
0時間インキュベートした。水と、同じpHの緩衝液で
完全に洗浄した後、緩く結合した酵素を脱着するため
に、酵素吸着フィルムをpH6.0の緩衝液中で、それ
ぞれ更に2〜3時間インキュベートした。
【0200】(4)吸着した酵素の活性測定 上記のSECフィルム小片に吸着したGODの活性を東
洋紡・酵素マニュアル(Toyobo Enzymes Manual )(東
洋紡(大阪)により1991刊行)に記載されている方法に
より測定した。
【0201】(5)SECフィルム上に吸着した酵素の
測定 フィルム上に吸着したタンパク質の量を測定するため
に、o−フタルジアルデヒドを使用した高感度タンパク
質検定法を利用した。全ての検体とブランク(SECフ
ィルム小片のみ)を、少なくとも3回測定した。高度に
逸脱した(平均値から25%より大きい)データは計算
に含めず、これらの場合は全体の実験を繰り返した。全
データは、3〜5検体の平均である。
【0202】(6)吸着した酵素のQCM(Quartz Cry
stal Microgravimetry:水晶結晶微量重量測定法)によ
る測定 厚いSECフィルムと同一条件下で、ポリピロールの非
常に薄い(1から2μm )フィルムを水晶結晶のPt表
面上に調製して、厚いSECフィルムと同一の方法で処
理した。ポリピロール/結晶上の特別に作ったセルの中
に、3mlのpH7.0のリン酸緩衝液を入れて、周波数
が安定化するまで数分間待った。次に、周波数の安定性
をチェックするために、1mlの同一緩衝液を上記セル中
に更に添加した。続いて、1mlのGOD溶液を、最終濃
度5mg/ml になるようにセル中に添加して、時間と共に
低下する周波数を記録した。必要な時間の後、ポリピロ
ール/結晶板を、上記緩衝液で、そのGOD含有緩衝液
を徐々に新しいものに置き換えながら、慎重に洗浄し
た。4〜5分以内にその周波数は、緩く結合した吸着タ
ンパク質の脱着による、わずかに上昇した周波数(20
〜40%の吸着したタンパク質に等しい)で安定になっ
た。吸着したタンパク質の量を初期値から最終値までの
周波数の変化より計算した。
【0203】(7)結果 第1表にタンパク質吸着の時間依存性を示した。3時間
以内に全吸着量の70%以上が終了していた。QCM試
験により、タンパク質吸着のほぼ50%が3〜4分以内
に終了したことが観察された(第4表)。
【0204】
【表1】
【0205】実施例2 (1)及び(2):SECフィルムの調製と洗浄は、実
施例1(1)及び(2)と同様に実施した。
【0206】(3)酵素の物理吸着 洗浄したSECフィルムを1cm×0.5cmの小片に切
り、その小片それぞれを、Gluconbacter sp.からのフル
クトースデヒドロゲナーゼ(FDH、23U/mg、70%
タンパク質、東洋紡の市販品)を含有するpH6.0の
リン酸緩衝液中で22時間インキュベートした。水と、
同じpHの緩衝液で完全に洗浄した後、緩く結合した酵
素を脱着するために、酵素吸着SECフィルム小片をp
H4.5の緩衝液中で、それぞれ更に2〜3時間インキ
ュベートした。
【0207】(4)吸着した酵素の活性測定 吸着したFDHの活性を東洋紡・酵素マニュアル(Toyo
bo Enzymes Manual )(東洋紡(大阪)により1991刊
行)に規定されている方法により測定した。
【0208】(5)SECフィルム上に吸着した酵素の
測定 フィルム上に吸着したFDHの量は、FDH測定をBS
Aとの比較により実施した他は、実施例1(5)と同一
方法で測定した。
【0209】(6)SECフィルム表面上の酵素の安定
性 SECフィルム表面に吸着したFDHの安定性を、乾燥
形態と水溶液中で、同一条件下の遊離のFDHと比較す
ることにより試験した。
【0210】(7)結果 (i)吸着した酵素の量と活性:(3)で記載した上記
物理吸着において、FDHは、4.8μg/cm2 の量及び
130mU/cm 2 の活性で、SECフィルム上に吸着して
いた。 (ii)吸着した酵素の安定性:SECフィルム上に吸着
したFDHの時間安定性を第2表に示した。比較のた
め、遊離の酵素の安定性も示した。結果は、吸着したF
DHは遊離のFDHよりも安定であり、活性の損失は主
に水溶液中での酵素の失活によることを示している。吸
着したFDHは、水溶液中で20日経過後でさえ、初期
活性の80%以上を維持して安定であった。吸着したF
DHは、乾燥状態で冷凍庫に保存すれば、完全に安定で
あった。従って、酵素はSECフィルム上に強く吸着さ
れており、水溶液中で長時間のインキュベーションの後
であっても脱着しなかった。
【0211】
【表2】
【0212】実施例3 (1)、(2):SECフィルムの調製と洗浄は、実施
例1(1)及び(2)と同様に実施した。
【0213】(3)酵素の電位促進吸着 Pt線対電極、Ag/AgCl参照電極及びSECフィ
ルム作動電極からなる従来からの三電極系を、5mg/ml
のGODを含有するpH7.0のリン酸緩衝液中に置い
た。作動電極と参照電極の間に5〜10分間電位をかけ
ることにより、SECフィルム小片への電位促進吸着を
実施した。水と緩衝液で完全に洗浄した後、電極の酵素
吸着部分を切り、緩く結合した酵素を脱着するために、
更に2〜3時間pH6.0の緩衝液中でインキュベート
した。
【0214】(4)吸着した酵素の活性測定 SECフィルム小片上に吸着したGODの活性を実施例
1(4)と同様に測定した。しかし、電位−促進吸着に
より調製した検体では、測定溶液中の酵素の脱着のため
に、時間と共に吸光度が継続して上昇することを時々見
い出したため、溶液中での遊離の酵素活性を時間対吸光
度の傾きから計算して、初期活性から導き出した。この
ように、吸着した酵素活性のみを測定した。
【0215】(5)SECフィルム上に吸着した酵素の
測定 SECフィルム小片上に吸着したGODの検定は、BC
* (ビシンコニン酸)タンパク質法を利用して実施し
た。酵素を吸着したSECフィルムの各々の小片をCH
APS(スルホン酸3−((3−コラミドプロピル)−
ジメチルアンモニオ)−1−プロパン、同仁化学社よ
り)溶液(0.25%〜1%)中で一晩インキュベート
して、続いて2分間超音波処理した。タンパク質を完全
に脱着するために、時により、タンパク質が吸着したフ
ィルム小片を、47.5%エタノール溶液中でインキュ
ベートした。次に、脱着されたタンパク質をBCA*
薬(PIERCEの市販品)でPIERCEにより規定されている方
法に従って測定した。吸着したGODの測定のために、
市販のGOD(80%タンパク質とみなす)を較正のた
めに使用した。全ての検体とブランク(SECフィルム
小片のみ)を、少なくとも3回測定した。全データは、
3〜5検体の平均である。
【0216】(6)吸着した酵素のQCM測定 三電極系を結晶の上(そのポリピロールで被覆した結晶
が作動電極として働く)に置き、次いで電位をかける他
は、実施例1(6)と同様に、QCM測定を実施した。
【0217】(7)結果 (i)吸着した酵素の量と活性 GODの電位依存性吸着を第3表に示した。吸着したG
ODとその活性は、両者とも高度に電位依存性であっ
た。pH7.0の溶液中で、GODは陰性に荷電するた
め、陽性の電位の適用が非常に速いタンパク質吸着を促
した。−0.2〜0.2Vの低電位範囲では、タンパク
質吸着が最も低かった。陽性の方向に電位を上昇させる
ことにより、タンパク質吸着は鋭く上昇し、0.8V以
上でさえ上昇し続けた。活性曲線は、主に内部酵素層の
不活化により、0.6V以降平坦化した。しかし、陰性
の方向では、吸着したタンパク質の活性だけでなくタン
パク質吸着も、−0.4Vから上昇した。タンパク質吸
着には0.4V〜0.6Vの電位をかけることが好適で
あった。 (ii)吸着した酵素のQCM測定 第4表には、結晶上に調製した非常に薄い(1μm )ポ
リピロールフィルム上へのGODの時間依存性吸着を示
した。吸着量は周波数の低下から計算した。電位−促進
吸着の場合には、ほぼ80%の吸着が2分以内に完了
し、5分以内にはほぼ飽和したが、一方物理吸着の場合
には、3〜4分以内にほぼ50%の吸着が完了した。
0.4VでのGODの吸着は、約3.4μg/cm2 であっ
た。
【0218】
【表3】
【0219】
【表4】
【0220】実施例4 (1)、(2):SECフィルムの調製と洗浄は、実施
例1(1)及び(2)と同様に実施した。
【0221】(2’)SECフィルムのプラズマエッチ
ング 上記で調製したSECフィルムを8個の小片に切った。
その中の2つを対照として使用して、他を各々N2 プラ
ズマ(2小片)、空気プラズマ(2小片)及びO2 プラ
ズマ(2小片)で30分間処理した。
【0222】(3)GOD又はFDHの物理吸着 上記で調製したプラズマエッチングしたSECフィルム
小片を、実施例1(3)又は実施例2(3)で記載した
方法によるGOD又はFDHの吸着に供した。
【0223】(4)吸着したGOD又はFDHの活性測
定は、実施例1(4)又は実施例2(4)と同様に実施
した。
【0224】(5)結果 第5表にプラズマエッチングしたSECフィルム上への
酵素吸着を示した。空気プラズマ(30分間)の場合に
は、吸着したGODの活性は約1.6倍に上昇したが、
一方吸着したFDHについては約4.3倍に上昇した。
一方N2 プラズマについては、GODとFDHの活性は
いずれも約2倍に上昇した。酸素プラズマでも、この表
に示したとおり、吸着したGODとFDHの活性が上昇
した。
【0225】
【表5】
【0226】実施例5 (1)SECフィルムの調製 2g(3.6mmol)のポリ(β−ヒドロキシエーテル)
(30mol %が部分的に硫酸化されており、分子量28
000を有し、ビスフェノール−A−ジグリシジルエー
テルとビスフェノール−Aの重合付加により調製した)
のトリ−n−ブチルアンモニウム塩と、0.2ml(0.
75体積%)の3,4−エチレンジオキシ−チオフェン
(EDT)を室温で30mlのプロピレンカーボネートに
溶解して、不活性ガスを満たした電解槽に導入した。こ
の槽にはステンレス鋼で作られた電極が設置されてい
る。電解質溶液の均一な混合を確実にするために、回転
陽極を使用した。陰極は気体の副生成物の出口を与える
ように網型に作られている。電解重合の酸化電位を制御
するために、Ag/AgCl参照電極を陽極に連結し
た。電流密度0.1mA/cm 2 で、参照電極に対する電位
差1.5〜1.6Vで、2.6時間電解を行った。沈殿
したフィルムを機械的に陽極から取り出し、還流条件下
で1時間アセトニトリル中で抽出し、高真空下で50℃
で乾燥した。このように得たフィルムは、70S/cmの導
電度を有していた。
【0227】(2)SECフィルムの洗浄 上記のSECフィルムを実施例1(2)と同様に洗浄し
た。
【0228】(3)酵素の物理吸着 実施例1(3)及び実施例2(3)と同様にSECフィ
ルム小片上にGOD及びFDHを吸着させた。
【0229】(4)吸着した酵素の活性測定 吸着したGOD及びFDHの活性を実施例1(4)及び
実施例2(4)と同様に測定した。
【0230】(5)結果 第6表に、3,4−エチレンジオキシ−チオフェンをベ
ースにしたSECフィルム(PEDT)上への酵素吸着
の結果を示した。比較のため、ポリピロールをベースに
したSECフィルム(PPy)から得た結果も示した。
PEDTフィルム上へのGODの吸着は、PPyをベー
スにしたフィルムよりも2.5倍高かったが、一方、P
EDTをベースにしたフィルム上へのFDHの吸着はP
Pyをベースにしたフィルムよりも低かった。
【0231】
【表6】

Claims (79)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンパク質を吸着した可形成性導電性ポ
    リマーフィルムであって、1)a)酸化されたポリカチ
    オン形態の、ポリ複素芳香族化合物又はアニリンの少な
    くとも一つと、b)その繰り返し構造単位中に、硫酸化
    アルコール基: 【化1】 及び/又はスルホナトアルキル化アルコール基: 【化2】 (式中、−(Cn2n)−基は、炭素主鎖に2〜5個の
    C−原子を含有する、直鎖又は分岐鎖C2 −C12−アル
    キレンであって、このアルキレンは、非置換又はC1
    4 −アルコキシで置換されている)を含有するフィル
    ム−形成性熱可塑性ポリマーのポリアニオンの少なくと
    も一つからなる組成物から製造されるフィルム;及び
    2)該フィルムの表面に吸着されたタンパク質よりなる
    ことを特徴とするフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリ複素芳香族化合物が、O、S及びN
    よりなる群から選択される複素原子1〜3個を含有し、
    その炭素原子が非置換又はC1 −C18−アルキル置換の
    5員環から形成される、請求項1記載のタンパク質を吸
    着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  3. 【請求項3】 5員環が、ピロール、チオフェン、フラ
    ン、2,2’−ビピロール、2,2’−ビチオフェン、
    2,2’−ビフラン、チアゾール、オキサゾール、チア
    ジアゾール及びイミダゾールよりなる群から選択され
    る、請求項2記載のタンパク質を吸着した可形成性導電
    性ポリマーフィルム。
  4. 【請求項4】 ポリ複素芳香族化合物が、式(I): 【化3】 (式中、R1 及びR2 は、各々他と独立に、水素又はC
    1 −C16−アルキルである)で示される繰り返し構造単
    位を有する、請求項2記載のタンパク質を吸着した可形
    成性導電性ポリマーフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリ複素芳香族化合物が、式(II): 【化4】 (式中、R3 及びR4 は、各々他と独立に、直鎖若しく
    は分岐鎖の、C1 −C18−アルキル又はC2 −C18−ア
    ルコキシアルキルであるか;又は、非置換又はC1 −C
    6 −アルキル、C1 −C6 −アルコキシ若しくはハロゲ
    ン置換の、C3 −C8 −シクロアルキル、フェニル又は
    ベンジルであるか;或は、R3 とR4 は、一緒になっ
    て、非置換又はC1 −C6 −アルキル、C1 −C6 −ア
    ルコキシ、ハロゲン、C3 −C8 −シクロアルキル、フ
    ェニル、ベンジル、C1 −C4 −アルキルフェニル、C
    1 −C4 −アルコキシフェニル、ハロゲンフェニル、C
    1 −C4 −アルキルベンジル、C1 −C4 −アルコキシ
    ベンジル若しくはハロゲンベンジル置換の直鎖C1 −C
    6 −アルキレンを形成する)で示される繰り返し構造単
    位を有する、請求項2記載のタンパク質を吸着した可形
    成性導電性ポリマーフィルム。
  6. 【請求項6】 アルキルとしてのR3 及びR4 が、C1
    −C12−アルキルである、請求項5記載のタンパク質を
    吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  7. 【請求項7】 R3 及びR4 が、C1 −C8 −アルキル
    である、請求項6記載のタンパク質を吸着した可形成性
    導電性ポリマーフィルム。
  8. 【請求項8】 R3 及びR4 が、C1 −C4 −アルキル
    である、請求項6記載のタンパク質を吸着した可形成性
    導電性ポリマーフィルム。
  9. 【請求項9】 アルコキシアルキルとしてのR3 及びR
    4 が、C1 −C17−アルコキシメチル又はC1 −C16
    アルコキシエチルである、請求項5記載のタンパク質を
    吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  10. 【請求項10】 R3 及びR4 が、C1 −C12−アルコ
    キシメチル又はC1−C12−アルコキシエチルである、
    請求項9記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポ
    リマーフィルム。
  11. 【請求項11】 R3 及びR4 が、C1 −C8 −アルコ
    キシメチル又はC1−C7 −アルコキシエチルである、
    請求項9記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポ
    リマーフィルム。
  12. 【請求項12】 R3 及びR4 が、C1 −C4 −アルコ
    キシメチル又はC1−C4 −アルコキシエチルである、
    請求項9記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポ
    リマーフィルム。
  13. 【請求項13】 シクロアルキルとしてのR3 及びR4
    が、C5 −又はC6−シクロアルキルである、請求項5
    記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフ
    ィルム。
  14. 【請求項14】 シクロアルキル、フェニル及びベンジ
    ルの置換基が、C1−C4 −アルキル、C1 −C4 −ア
    ルコキシ、F、Cl及びBrよりなる群から選択される
    ものである、請求項5記載のタンパク質を吸着した可形
    成性導電性ポリマーフィルム。
  15. 【請求項15】 一緒になってのアルキレンとしてのR
    3 及びR4 が、C1−C4 −アルキレンを意味する、請
    求項5記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリ
    マーフィルム。
  16. 【請求項16】 R3 及びR4 が、C1 −又はC2 −ア
    ルキレンである、請求項15記載のタンパク質を吸着し
    た可形成性導電性ポリマーフィルム。
  17. 【請求項17】 アルキレンとしてのR3 及びR4 が、
    メチレン、エチレン、プロピレン又はブチレンである、
    請求項15記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性
    ポリマーフィルム。
  18. 【請求項18】 アルキレンとしてのR3 及びR4 の置
    換基が、C1 −C6−アルキル、C1 −C6 −アルコキ
    シ、シクロヘキシル、フェニル及びベンジルよりなる群
    から選択されるものである、請求項5記載のタンパク質
    を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  19. 【請求項19】 R3 及びR4 が、直鎖若しくは分岐鎖
    1 −C6 −アルキルであるか、又はR3 及びR4 が、
    一緒になって、非置換又は1若しくは2個のC1 −C6
    −アルキル基若しくはC1 −C6 −アルコキシ基置換の
    1 −C4 −アルキレンである、請求項5記載のタンパ
    ク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  20. 【請求項20】 R3 及びR4 が、直鎖若しくは分岐鎖
    1 −C4 −アルキルであるか、或はR3 及びR4 が、
    一緒になって、C1 −若しくはC2 −アルキレンであ
    る、請求項19記載のタンパク質を吸着した可形成性導
    電性ポリマーフィルム。
  21. 【請求項21】 R3 及びR4 が、非置換又はC1 −C
    6 −アルキル基若しくはC1 −C6 −アルコキシ基置換
    の、C1 −若しくはC2 −アルキレンである、請求項2
    0記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマー
    フィルム。
  22. 【請求項22】 R3 及びR4 が、式−CHRa −CH
    b (式中、Ra 及びRb は、各々他と独立に、H又は
    1 −C6 −アルキルである)を表す、請求項21記載
    のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィル
    ム。
  23. 【請求項23】 Ra 及びRb が、H、メチル又はエチ
    ルである、請求項22記載のタンパク質を吸着した可形
    成性導電性ポリマーフィルム。
  24. 【請求項24】 式(II)の構造単位が、下記式: 【化5】 に相当する、請求項5記載のタンパク質を吸着した可形
    成性導電性ポリマーフィルム。
  25. 【請求項25】 ポリ複素芳香族化合物の構造単位当
    り、硫酸化アルコール基: 【化6】 及び/又はスルホナトアルキル化アルコール基: 【化7】 を有する0.1〜0.9構造単位を含有する、請求項1
    記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフ
    ィルム。
  26. 【請求項26】 ポリ複素芳香族化合物の構造単位当
    り、硫酸化アルコール基: 【化8】 及び/又はスルホナトアルキル化アルコール基: 【化9】 を有する0.1〜0.6構造単位を含有する、請求項2
    5記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマー
    フィルム。
  27. 【請求項27】 −(Cn2n)−基が、炭素鎖に3〜
    5個のC−原子を有する直鎖又は分岐鎖C3 −C8 −ア
    ルキレンである、請求項1記載のタンパク質を吸着した
    可形成性導電性ポリマーフィルム。
  28. 【請求項28】 −(Cn2n)−基が、直鎖C3 −C
    5 −アルキレンである、請求項27記載のタンパク質を
    吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  29. 【請求項29】 −(Cn2n)−基が、トリメチレン
    又はテトラメチレンである、請求項28記載のタンパク
    質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  30. 【請求項30】 塩の形態の硫酸化アルコール基: 【化10】 及び/又は塩の形態のスルホナトアルキル化アルコール
    基: 【化11】 (上記式中、M+ は、アルカリ金属又はアンモニウムカ
    チオンである)を有する熱可塑性ポリマーが、DSC−
    法で測定されるガラス転移温度−100〜350℃を有
    する、請求項1記載のタンパク質を吸着した可形成性導
    電性ポリマーフィルム。
  31. 【請求項31】 熱可塑性ポリマーの重合度が、5〜1
    0000である、請求項1記載のタンパク質を吸着した
    可形成性導電性ポリマーフィルム。
  32. 【請求項32】 熱可塑性ポリマー中のアルコール基
    が、完全に硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化され
    た、請求項1記載のタンパク質を吸着した可形成性導電
    性ポリマーフィルム。
  33. 【請求項33】 熱可塑性ポリマー中の、硫酸化アルコ
    ール基: 【化12】 及び/又はスルホナトアルキル化アルコール基: 【化13】 に対する遊離アルコール基の比が、50:1〜1:50
    の範囲内である、請求項1記載のタンパク質を吸着した
    可形成性導電性ポリマーフィルム。
  34. 【請求項34】 熱可塑性ポリマーが、硫酸化アルコー
    ル基: 【化14】 及び/又はスルホナトアルキル化アルコール基: 【化15】 の5〜100mol %を含有し、残りの構造単位が、対応
    する水酸基含有又は水酸基非含有構造単位である、請求
    項1記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマ
    ーフィルム。
  35. 【請求項35】 硫酸化及び/又はスルホナトアルキル
    化アルコール基が、ポリマー基本骨格中で、第2級の基
    >CH−O−SO3 -若しくは>CH−O−(Cn
    2n)−SO3 -、又は第3級の基: 【化16】 若しくは 【化17】 であるか;或はポリマーの側鎖中で末端位の第1級の基
    −CH2 −O−SO3 -若しくは−CH2 −O−(Cn
    2n)−SO3 -、又は側鎖の中央位の第2級の基>CH−
    O−SO3 -若しくは>CH−O−(Cn2n)−S
    3 -、又は第3級の基: 【化18】 又は 【化19】 として結合する、請求項1記載のタンパク質を吸着した
    可形成性導電性ポリマーフィルム。
  36. 【請求項36】 熱可塑性ポリマーが、ヒドロキシル基
    含有モノマーからの、ポリエステル、ポリエステルアミ
    ド、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、及
    びポリイミド;ビニルエステル又は−エーテルからのケ
    ン化されたホモポリマー;ヒドロキシル化ポリオレフィ
    ン及びそのオレフィンモノマーとのコポリマー;エステ
    ル基にヒドロキシ残基を有するホモポリアクリル酸エス
    テル又はホモポリメタクリル酸エステル;ヒドロキシア
    ルキル基を有するポリシロキサン;還元されたポリケト
    ン又はそのコモノマー;グリシジル化合物とジオールか
    ら得られるポリエステル;ポリビニルフェノール、又は
    ビニルフェノールとオレフィンコモノマーとのコポリマ
    ー;並びにビニルアルコール、又はヒドロキシアルキル
    含有アクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステ
    ル、又はヒドロキシル化ジオレフィンと、エチレン性不
    飽和のコモノマーとのコポリマーよりなる群から選択さ
    れる、水酸基含有ポリマーの少なくとも一つから誘導さ
    れる、請求項1記載のタンパク質を吸着した可形成性導
    電性ポリマーフィルム。
  37. 【請求項37】 硫酸化及び/又はスルホナトアルキル
    化熱可塑性ポリマーが、平均して1個より多いエポキシ
    ド基を有するグリシジル化合物とジオールの重合付加
    物;ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル若しくは−
    メタクリル酸エステルのホモ−又はコポリマー;二重結
    合が部分的に若しくは完全にヒドロキシル化された、ブ
    タジエン、イソプレン及びクロロプレンのホモ−又はコ
    ポリマー;ビニルフェノールのホモ−又はコポリマー;
    ヒドロキシル化ケトテトラカルボン酸からのポリイミ
    ド;ヒドロキシル化ポリシロキサン;及び二重結合がヒ
    ドロキシル化された、C4 −C12−アルケニレンジオー
    ル及び−ジアミンからのポリエステル、ポリアミド、ポ
    リウレタン又はポリイミドよりなる群から選択されるも
    のである、請求項36記載のタンパク質を吸着した可形
    成性導電性ポリマーフィルム。
  38. 【請求項38】 熱可塑性ポリマーが、硫酸化されてい
    るか又はスルホナトアルキル化されている、請求項36
    記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフ
    ィルム。
  39. 【請求項39】 熱可塑性ポリマーが、少なくとも部分
    的に硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化された、
    a)平均して1個より多いエポキシドと、b)ジオール
    からの重合付加物であって、該付加物は、ポリマー鎖に
    基: 【化20】 及び/又は 【化21】 (式中、−(Cn2n)−は、請求項1と同義である)
    を含有する、請求項1記載のタンパク質を吸着した可形
    成性導電性ポリマーフィルム。
  40. 【請求項40】 重合付加物が、重合付加物に基づい
    て、a)式(III )及び/又は(III a): 【化22】 で示される同一又は異なる構造単位100〜5mol %
    と、b)式(IV): 【化23】 (式中、R5 及びR6 は、各々他と独立に、脂肪族又は
    芳香族ジオール基を有するジオール残基であって、この
    残基は水酸基が2個少なく;R’は、H、C1 −C20
    アルキル、C1 −C20−アシル、又はC1 −C20−炭化
    水素基でN−置換されたアミノカルボニルであり、−
    (Cn2n)−基は、請求項1と同義であり、そしてc
    は、0又は1である)で示される同一又は異なる構造単
    位0〜95mol %を含有する、請求項39記載のタンパ
    ク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  41. 【請求項41】 式(IV)中のR’がHである、請求項
    40記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマ
    ーフィルム。
  42. 【請求項42】 R5 及びR6 が、同一の残基を表す、
    請求項40記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性
    ポリマーフィルム。
  43. 【請求項43】 脂肪族ジオール基を有する残基として
    のR5 及びR6 が、直鎖又は分岐鎖の、C2 −C12−ア
    ルキレン、C3 −C8 −シクロアルキレン、C1 −C4
    −アルキルC5 −C8 −シクロアルキレン、シクロヘキ
    シルメチレン又はシクロヘキシルジメチレンである、請
    求項40記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポ
    リマーフィルム。
  44. 【請求項44】 R5 及びR6 が、各々他と独立に、式
    (V): 【化24】 (式中、Xは、直接結合、C1 −C4 −アルキレン、C
    2 −C12−アルキリデン、C5 −C8 −シクロアルキリ
    デン、−O−、−S−、−SO−、−SO2 −、−CO
    −、−CO2 −、−N(C1 −C4 −アルキル)−又は
    −Si(CH32 −であり、R7 及びR8 は、各々他
    と独立に、H、ハロゲン、C1 −C4 −アルキル又はC
    1 −C4 −アルコキシであり、xは、1又は2であり、
    そしてyは、0又は1である)で示される残基を表す、
    請求項40記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性
    ポリマーフィルム。
  45. 【請求項45】 Xが、直接結合、メチレン、エチレ
    ン、C2 −C6 −アルキリデン、シクロヘキシリデン若
    しくはシクロペンチリデン、−O−又は−S−である、
    請求項44記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性
    ポリマーフィルム。
  46. 【請求項46】 R7 及びR8 が、Hであり、そしてy
    が、1である、請求項44記載のタンパク質を吸着した
    可形成性導電性ポリマーフィルム。
  47. 【請求項47】 R5 及びR6 が、下記式: 【化25】 で示される残基を表す、請求項40記載のタンパク質を
    吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  48. 【請求項48】 熱可塑性ポリマーが、少なくとも部分
    的に硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化されたポリ
    ビニルアルコールであるか、或は下記式: 【化26】 及び/又は下記式: 【化27】 を有する硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化された
    ポリビニルアルコールである、請求項1記載のタンパク
    質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  49. 【請求項49】 熱可塑性ポリマーが、硫酸化及び/又
    はスルホナトアルキル化されたポリビニルアルコール−
    コポリマーである、請求項48記載のタンパク質を吸着
    した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  50. 【請求項50】 ポリビニルアルコール−コポリマー
    が、a)式(VI)及び/又は(VIa): 【化28】 で示される構造単位90〜5mol %と、b)式(VII
    ): 【化29】 (式中、R9 は、H、C1 −C6 −アルキル、−COO
    12又は−COO -を表し;R10は、H、F、Cl、C
    N又はC1 −C6 −アルキルを意味し;R11は、H、O
    H、R”OH、F、Cl、CN、R12−O−、C1 −C
    12−アルキル、−COO -、−COOR12、−OCO−
    12、メチルフェニル又はフェニルを表し;R12は、C
    1 −C18−アルキル、C5 −C7 −シクロアルキル、
    (C1 −C12−アルキル)−C5 −C7 −シクロアルキ
    ル、フェニル、(C1 −C12−アルキル)フェニル、ベ
    ンジル又は(C1 −C12−アルキル)ベンジルを表し;
    R”は、直鎖若しくは分岐鎖C2 −C18−アルキレン、
    又は2〜6個のオキサアルキレン単位を有するポリ(C
    2 −C6 −オキサアルキレン)であり;そして−Cn
    2n−基は、請求項1と同義である)で示される同一又は
    異なる構造単位10〜95mol %を含有する、請求項4
    9記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマー
    フィルム。
  51. 【請求項51】 コポリマーが、式(V)の構造単位6
    0〜10mol %と式(VI)の構造単位40〜90mol %
    を含有する、請求項50記載のタンパク質を吸着した可
    形成性導電性ポリマーフィルム。
  52. 【請求項52】 アルキレンとしてのR”が、2〜12
    個のC−原子を含有し、そしてポリ(オキサアルキル)
    としてのR”が、そのアルキル基中に2〜4個のC−原
    子を有する2〜4個のオキサアルキル単位を含有する、
    請求項50記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性
    ポリマーフィルム。
  53. 【請求項53】 R9 が、Hであり、R10が、H、F、
    Cl、メチル又はエチルであり、そしてR11が、H、O
    H、F、Cl、CN、C1 −C6 −アルキル、C1 −C
    6 −アルコキシ、−COO−C1 −C6 −アルキル、−
    OOC−C1−C6 −アルキル又はフェニルである、請
    求項50記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポ
    リマーフィルム。
  54. 【請求項54】 式(V)で、R9 が、Hを意味し、R
    10が、H又はメチルであり、そしてR11が、H、OH、
    CN、メチル、OCH3 又は−COOCH3である、請
    求項53記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポ
    リマーフィルム。
  55. 【請求項55】 式(VI)及び/又は(VIa)の構造単
    位20〜60mol %、式−CH2 −CH2 −の構造単位
    50〜40mol %及び式−CH2 −CH(OH)−の構
    造単位30〜0mol %を含有し、この mol%の合計が1
    00パーセントである、請求項50記載のタンパク質を
    吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  56. 【請求項56】 熱可塑性ポリマーが、ヒドロキシル化
    された、ポリブタジエン、クロロプレン若しくはポリイ
    ソプレンの、硫酸化及び/又はスルホナトアルキル化さ
    れたポリマーである、請求項1記載のタンパク質を吸着
    した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  57. 【請求項57】 熱可塑性ポリマーが、式(VIII)及び
    /又は(VIIIa): 【化30】 で示される構造単位5〜100mol %と、式(IX)及び
    /又は(IXa): 【化31】 (式中、R13及びR14は、各々他と独立に、H、OH又
    はClであり、そして−(Cn2n)−基は、請求項1
    と同義である)で示される構造単位95〜0mol%を含
    有する、請求項56記載のタンパク質を吸着した可形成
    性導電性ポリマーフィルム。
  58. 【請求項58】 式(VIII)及び/又は(VIIIa)の構
    造単位10〜100mol %と式(IX)及び/又は(IX
    a)の構造単位90〜0mol %を含有する、請求項57
    記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフ
    ィルム。
  59. 【請求項59】 式(VIII)及び/又は(VIIIa)の構
    造単位20〜60mol %と、式(IX)及び/又は(IX
    a)の構造単位80〜40mol %を含有する、請求項5
    8記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマー
    フィルム。
  60. 【請求項60】 R13が、Cl又はHであり、そしてR
    14が、Hである、請求項57記載のタンパク質を吸着し
    た可形成性導電性ポリマーフィルム。
  61. 【請求項61】 フィルム形成性熱可塑性ポリマーが、
    重合付加物に基づいて、a)式(III )及び/又は(II
    I a): 【化32】 で示される同一又は異なる構造単位100〜50mol %
    と、b)式(IV): 【化33】 (式中、R5 及びR6 は、各々他と独立に、脂肪族又は
    芳香族ジオール基を有するジオール残基であり、該残基
    は、ヒドロキシ基が2個少なく;R’は、H、C1 −C
    20−アルキル、C1 −C20−アシル、又はC1 −C20
    炭化水素基でN−置換されたアミノカルボニルであり;
    −(Cn2n)−基は、請求項1と同義であり;そして
    cは、0又は1である)で示される同一又は異なる構造
    単位0〜50mol %を含有する、請求項1記載のタンパ
    ク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  62. 【請求項62】 ポリマーが、式(III )及び/又は
    (III a)の構造単位60〜100mol %と、式(IV)
    の構造単位40〜0mol %を含有する、請求項61記載
    のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィル
    ム。
  63. 【請求項63】 ポリマーが、式(III )及び/又は
    (III a)の構造単位60〜90mol %と、式(IV)の
    構造単位40〜10mol %を含有する、請求項62記載
    のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィル
    ム。
  64. 【請求項64】 R’がHである、請求項61記載のタ
    ンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  65. 【請求項65】 式(I’): 【化34】 で示される構造単位を有する酸化されたポリカチオン形
    態のポリピロール、又は式(II): 【化35】 (式中、R3 及びR4 は、各々他と独立に、直鎖又は分
    岐鎖C1 −C6 −アルキルであるか、或はR3 とR4
    は、一緒になって、メチレン又は−CHRa −CHRb
    −基を表し、そしてRa 及びRb は、各々他と独立に、
    H、メチル又はエチルである)で示される構造単位を有
    する酸化されたカチオン形態のポリチオフェンを含有す
    る、請求項61記載のタンパク質を吸着した可形成性導
    電性ポリマーフィルム。
  66. 【請求項66】 Ra 及びRb が、各々Hである、請求
    項65記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリ
    マーフィルム。
  67. 【請求項67】 R5 及びR6 が、各々他と独立に、式
    (V): 【化36】 (式中、Xは、直接結合、C1 −C4 −アルキレン、C
    2 −C12−アルキリデン、C5 −C8 −シクロアルキリ
    デン、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−CO2
    −、−N(C1 −C4 −アルキル)−又は−Si(CH
    32 −であり;R7 及びR8 は、各々他と独立に、
    H、ハロゲン、C1 −C4 −アルキル又はC1 −C4
    アルコキシであり、xは、1又は2であり、そしてy
    は、0又は1である)で示される残基である、請求項6
    1記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマー
    フィルム。
  68. 【請求項68】 Xが、直接結合、メチレン、エチレ
    ン、C2 −C6 −アルキリデン、シクロアルキリデン若
    しくはシクロペンチリデン、−O−又は−S−である、
    請求項67記載のタンパク質を吸着した可形成性導電性
    ポリマーフィルム。
  69. 【請求項69】 R7 及びR8 が、H又はメチルであ
    り、そしてyが1である、請求項67記載のタンパク質
    を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  70. 【請求項70】 R5 及びR6 が式: 【化37】 で示される残基を意味する、請求項67記載のタンパク
    質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  71. 【請求項71】 ポリチオフェンの構造単位が、式: 【化38】 で表される、請求項65記載のタンパク質を吸着した可
    形成性導電性ポリマーフィルム。
  72. 【請求項72】 フィルムに吸着したタンパク質が、グ
    ルコースオキシダーゼ、D−アミノ酸オキシダーゼ、L
    −アミノ酸オキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、キサン
    チンオキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、L−乳酸
    オキシダーゼ、ピルビン酸オキシダーゼ、アスコルビン
    酸オキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、フルク
    トースデヒドロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナー
    ゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナー
    ゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロ
    ゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、11Bヒド
    ロキシステロイドデヒドロゲナーゼ、硝酸還元酵素、エ
    ストラジオール17Bデヒドロゲナーゼ、アミノ酸デヒ
    ドロゲナーゼ、α−キモトリプシン、トリプシン、パパ
    イン、ペプシン、サブチリシン、サーモアーゼ、サーモ
    リシス、リパーゼ、及び任意の抗原や抗体よりなる群か
    ら選択される、請求項1記載のタンパク質を吸着した可
    形成性導電性ポリマーフィルム。
  73. 【請求項73】 フィルムが、タンパク質吸着前にプラ
    ズマエッチングされる、請求項1記載のタンパク質を吸
    着した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  74. 【請求項74】 プラズマが、空気プラズマ、窒素プラ
    ズマ、酸素プラズマ、アンモニウムプラズマ又はアルゴ
    ンプラズマである、請求項73記載のタンパク質を吸着
    した可形成性導電性ポリマーフィルム。
  75. 【請求項75】 0.1〜50μg /cm2 のタンパク質
    が吸着される、請求項1記載のタンパク質を吸着した可
    形成性導電性ポリマーフィルム。
  76. 【請求項76】 0.2〜10μg /cm2 のタンパク質
    が吸着される、請求項75記載のタンパク質を吸着した
    可形成性導電性ポリマーフィルム。
  77. 【請求項77】 請求項1記載のタンパク質を吸着した
    可形成性導電性ポリマーフィルムの製造方法であって、
    請求項1の成分1)のフィルムをタンパク質水溶液に接
    触させる方法。
  78. 【請求項78】 吸着が、電位をかけることにより電位
    で促進される、請求項77記載の方法。
  79. 【請求項79】 バイオセンサー材料、バイオリアクタ
    ー材料又は免疫センサー材料としての、請求項1記載の
    タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム
    の用途。
JP6314980A 1993-12-18 1994-12-19 タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム Pending JPH07190985A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB939325946A GB9325946D0 (en) 1993-12-18 1993-12-18 Protein absorbed shapable electroconductive polymer film
GB9325946.3 1993-12-18

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07190985A true JPH07190985A (ja) 1995-07-28

Family

ID=10746871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6314980A Pending JPH07190985A (ja) 1993-12-18 1994-12-19 タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0658906A3 (ja)
JP (1) JPH07190985A (ja)
CA (1) CA2138332A1 (ja)
GB (1) GB9325946D0 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002522749A (ja) * 1998-07-31 2002-07-23 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 化学的または生物学的分析マルチポイントマイクロシステム
KR20190058315A (ko) * 2017-11-21 2019-05-29 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 생체 전극 조성물, 생체 전극 및 생체 전극의 제조 방법
KR20190084901A (ko) * 2018-01-09 2019-07-17 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 생체 전극 조성물, 생체 전극, 및 생체 전극의 제조 방법
KR20190101302A (ko) * 2018-02-22 2019-08-30 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 생체 전극 조성물, 생체 전극 및 생체 전극의 제조 방법
KR20190115421A (ko) * 2018-04-02 2019-10-11 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 생체 전극 조성물, 생체 전극, 및 생체 전극의 제조 방법

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996002001A1 (en) * 1994-07-07 1996-01-25 Leaver, Jonathan Electrochemical immunoassay
US20060029516A1 (en) * 2004-08-09 2006-02-09 General Electric Company Sensor films and systems and methods of detection using sensor films
JP6022480B2 (ja) 2011-02-04 2016-11-09 カウンシル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ 分子インプリント導電性ポリマフィルム付き水性アミノ酸センサー

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4886625A (en) * 1987-10-29 1989-12-12 Miles Inc. Functionalized conducting polymers and their use in diagnostic devices
JPH01240188A (ja) * 1988-03-18 1989-09-25 Fuji Photo Film Co Ltd 機能性有機薄膜

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002522749A (ja) * 1998-07-31 2002-07-23 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 化学的または生物学的分析マルチポイントマイクロシステム
KR20190058315A (ko) * 2017-11-21 2019-05-29 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 생체 전극 조성물, 생체 전극 및 생체 전극의 제조 방법
KR20190084901A (ko) * 2018-01-09 2019-07-17 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 생체 전극 조성물, 생체 전극, 및 생체 전극의 제조 방법
KR20190101302A (ko) * 2018-02-22 2019-08-30 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 생체 전극 조성물, 생체 전극 및 생체 전극의 제조 방법
KR20190115421A (ko) * 2018-04-02 2019-10-11 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 생체 전극 조성물, 생체 전극, 및 생체 전극의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
EP0658906A3 (en) 1995-11-02
EP0658906A2 (en) 1995-06-21
GB9325946D0 (en) 1994-02-23
CA2138332A1 (en) 1995-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1340396C (en) Functionalized conductive polymers and their use in diagnostic devices
EP2492351B1 (en) Electrochemical sensor for the detection of analytes in liquid media
Cosnier Biosensors based on electropolymerized films: new trends
Cosnier et al. Electrogeneration of biotinylated functionalized polypyrroles for the simple immobilization of enzymes
Karyakin et al. Self-doped polyanilines electrochemically active in neutral and basic aqueous solutions.: Electropolymerization of substituted anilines
Cosnier Biosensors based on immobilization of biomolecules by electrogenerated polymer films: new perspectives
US7838687B2 (en) Redox-active polymers and their applications
Cosnier et al. Poly (pyrrole–biotin): a new polymer for biomolecule grafting on electrode surfaces
Lin et al. Reversible cyclic voltammetry of the NADH/NAD+ redox system on hybrid poly (luminol)/FAD film modified electrodes
Katz et al. Magnetoswitchable controlled hydrophilicity/hydrophobicity of electrode surfaces using alkyl-chain-functionalized magnetic particles: Application for switchable electrochemistry
Kumar et al. Electrochemically polymerized composites of conducting poly (p-ABSA) and flavins (FAD, FMN, RF) films and their use as electrochemical sensors: A new potent electroanalysis of NADH and NAD+
US5210217A (en) Substituted bithiophenes and dithienylpyrroles
Voitechovič et al. Development of label-free impedimetric platform based on new conductive polyaniline polymer and three-dimensional interdigitated electrode array for biosensor applications
JPH07190985A (ja) タンパク質を吸着した可形成性導電性ポリマーフィルム
Soylemez et al. Polymerization and biosensor application of water soluble peptide-SNS type monomer conjugates
Aizawa et al. Electronically modulated biological functions of molecular interfaced enzymes and living cells
Dicks et al. The application of ferrocene‐modified n‐type silicon in glucose biosensors
Cosnier et al. Electrogenerated poly (chiral dicarbazole) films for the reagentless grafting of enzymes
Lu et al. One-step co-electropolymerized conducting polymer–protein composite film for direct electrochemistry-based biosensors
Herzog et al. Electrogeneration and characterization of photoactivable films and their application for enzyme grafting
Dupont‐Filliard et al. Investigation by QCM of the specific and nonspecific avidin interaction onto a biotinylated polypyrrole film
Alkan et al. Immobilization of urease in conducting thiophene-capped poly (methyl methacrylate)/pyrrole matrices
Alva et al. Glucose oxidase immobilized electrode for potentiometric estimation of glucose
Kumar et al. Electrochemical, microscopic, and EQCM studies of cathodic electrodeposition of ZnO/FAD and anodic polymerization of FAD films modified electrodes and their electrocatalytic properties
KR100601999B1 (ko) 신규한 전도성 고분자를 이용한 표적 물질 검출 방법